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あにやん‍🌈さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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361.  ソウル・サーファー 《ネタバレ》 
なんだか騒がしい映画。もう少し「静かな映画」を見たかったのですが、それはデカい音=いい音だと思っているかのような新宿バルト9の再生環境のせいばかりでは無くて。私としてはベタな感動物語を期待していたんですけど、基本はサーフィン映画なんですよね。音楽ガンガン聴かせてカッコつけた編集でカッコいいサーフィン映像を見せてナンボっていう。で、一方で冒頭から病院に運ばれるまではB級ホラー。若者達の姿を点描して海の中の「何か」を少々引っ張った上で鮫に襲われて、って。ホラー的音楽だけでなく、明らかに『ジョーズ』から手法を引用していて。そしてヒロインがサーフィンをしている部分のアップはデジタル合成+CGI丸出しの、そこだけイメージショットの如き世界になる、と。なんだかバラバラの要素をそのまま繋げた映画って感じ。なのでこの映画の大切な要素の1つ、海に自由を奪われたけれどそれでも海を愛するって部分が他の様々なノイジーな要素にジャマされ続けるという。この映画、ほぼ全編波の音が聴こえているのですが、その波の音をヒロインと海との対話に対して重要なソースとしてあまり使ってないんですよ。何しろその上にガンガンと音楽乗せまくりですから。もう1つの大切な要素、家族愛はそれぞれのキモチや立場を描いていて良かったと思います。アナソフィア・ロブはこれまでの象徴的ヒロイン演技より進んで喜怒哀楽全てをぶつける演技で存在感を示してましたけれど、中盤以降ひたすら映像にデジタル処理が入り続けるという特殊性からか、片腕を失ったゆえのぎこちなさとは別のぎこちなさが生まれてしまっていた気がします。ラストの実在する人々の映像は、実話であった事を映像で実感するがゆえの感動で、映画そのものの感動とは全く違うモノですしね。落ち着いた感動系を期待するよりもアメリカ的なポジティブスポ根映画として見るのが吉って映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2012-06-17 07:59:22)(良:1票)
362.  科学忍者隊ガッチャマン(1978) 《ネタバレ》 
テレビシリーズの再編集もの、彩色ミスも修正されていない状態のダイジェスト、ではありましたが、全105話中、物語の軸となるほんの10話ほどに絞った構成と(メインはタートルキング、レッドインパルスの最期、そして地球消滅0002ですな)、新録音のすぎやまこういち氏作曲・指揮、NHK交響楽団によるBGM、『4chフェニックスサウンド』(笑。でも、ただのモノラルな『ヤマトサウンド』よりはずっとマシ)によって、結構楽しめるものになりました。何より他の再編集ものよりも映画としてキレイに繋がってちゃんとまとまってます。テレビシリーズからのファンからすれば、素顔のカッツェすら出てこないダメ映画かもしれませんけど。元から35ミリ撮影なので、劇場でも映像のクオリティはそこそこのものでしたし。でも、初日の舞台挨拶の回のパンテオンは満員でしたが、場内、『ガッチャマン』本編が終わって始まった『さらば宇宙戦艦ヤマト』の予告が最も盛り上がって、あんたら、一体何見に来たの・・・と思ったものでした。
[映画館(邦画)] 6点(2003-11-29 15:43:14)(良:1票)
363.  キラーカブトガニ 《ネタバレ》 
 予告編や前評判からコレは他のB級未満映画とは違いそう!と思ったのだけれどやっぱりB級未満から大きく飛躍してるってワケではなかったわね。   ファーストカットはとても良かったの。カブトガニちゃんが鼻唄混じりに軽やかに泳いでゆく、って。清々しい莫迦っぷりを見せてもらえそうで。  だけど中身はこのテのユルい出来の、そう、濫造されまくってるサメ映画やゾンビ映画と同じフィールドに居て、それらの中では多少マシな程度ってカンジ。  脚本はユルユルよ。保安官2人は初期から犠牲者の一部やら重症者やらに遭遇しながら特に対策に乗り出したり応援を依頼したりもしないし(散らばった手足はそのまま放置?顔面食べられちゃった人はどこ行っちゃったの?)、カブトガニたちの扱いが雑で風呂敷広げただけでちっとも畳まないし。ってゆーか上映時間は決して長くないのに大ゴトになるまでが長い長い。それまで若い子たちの恋とオトナの恋、微笑ましいドラマを堪能してね、ってそこもそーんなに面白くはないし。演出と編集がぎこちないのでヘタなモノ見せられてる感が強いわ。でも役者さんたちがこのテの映画には珍しく美男美女揃ってますってカンジなのよね。なので見られちゃうかんじがあって。ヒロインのママなんか設定に比べて若過ぎじゃない?って思うけど良いわ。エンドロールまでウザいアイツはずーっとウザかったけど・・・   で、ポイントとしては数々のオマージュというか、こういうの好き!っていうのが散りばめてあって、そここそを楽しんでねって状態で。『キャリー』みたいにプロム大パニック、ちっちゃいカブトガニちゃんたちはモロにグレムリンだし、中くらいの連中はエイリアンみたいだし、でっかいのは日本産着ぐるみ怪獣特撮映画状態だし。その上、巨大ロボットものでハンドル・・・じゃなくて舵で操縦しちゃうとか(ハンドルで操縦するのはザブングルよね)。  だけどそういうノリを送り手と受け手で共有してオタク同士でわかりあいました、っていうのもなんかねぇ、ココロザシ低〜いカンジしちゃうのよね。こういうの好きなんだろ?とかって癪に障るし、ダメさを楽しんでみせるとかって歪んでると思うし、あーんまり持ち上げるのも良くないわね。まずはやっぱり予算に関わらず質がポイントだと思うわ。
[映画館(字幕)] 5点(2023-01-24 16:19:20)(良:1票)
364.  沈黙の断崖
この映画を見て、いきなりセガール映画の面白さに目覚めてしまいました。他も色々見てたんですけどねぇ、それまでは「うそっぽ~い!」って感じで。しかも、この映画がそれまでと違っていたという訳ではなくて、それまで以上にうそっぽさは全開だったのですが。ここでのセガールは圧倒的強さで、一発たりともくらいません。一方的にしゅ、ばき、ぼこ! お、アクションが始まった、と思うと全部一方的展開。それと、毎度の事ながらファッションがヘン。そこでハタ!と「そうか、このアクションとファッション、これは『セガール映画』という映画の1ジャンルなんだ!」という事実に気付いたのです。役名や職業は毎回違いますが、出てくるセガールは、全作品共通な人。過去に秘密工作員をしてたらしい、拳法の達人だけど今はマトモな職業のマトモじゃない服装の人。いつも山高帽にチョビひげ、ステッキのチャップリンのようなモノで(あ、チャップリンとの比較は映画ファンの良識として不適切かもしれませんが)。セガール映画の世界では、あのヘンな服と無敵が常識。世界はセガールを中心に回っています。そう考えると、この作品って、セガール映画の中でも純度の高い映画だったなぁ、と思うのです。つまりは、見る側が割り切ってナンボなセガール映画、ではあるんですけどね。
[映画館(字幕)] 7点(2003-12-11 21:29:58)(笑:1票)
365.  ダーティハリー4 《ネタバレ》 
予告編で「ごーあへー、めいく、まい、でー」っていうのがあまりに何度も何度もクドく流れるので、ついつい見に行っちゃったよ~、ってトコで。だけど、中身はソンドラ・ロックの復讐物語、巨大な陰謀も悪もあるワケではなくて「キャラハン、チンピラ相手に苦戦すんなよぉ」って感じではありました。ラストは、どうであれ非情に彼女をお縄にした方が、らしかったんじゃないかなぁ。その方がシブい終わりになったと思うんですけど。
6点(2003-12-10 14:00:26)(良:1票)
366.  ムトゥ/踊るマハラジャ
猿がね、画面を横切ったりするんです。ごくフツーに。いやー、猿が映っちゃったらNGだろー、とフツー思うワケですが、この映画では問題ナシ。もう映画を20年以上見てきていながら、この映画から受けた衝撃は凄かったですねぇ。ドラマ部分の雑な編集とか、ガタガタなカメラワークとか、そういうのが欠点じゃない、どーでもいい事なんです。大仰ゆえかハリウッドじゃ最近使わないズーミングも、ずーんずーんと使われてて、でも恥かしいとかナンとか一切ナシ。とにかくまあ、余計な理屈こねてないで楽しめ、と。エスニック風味満点の豪華絢爛なダンスシーンを、湧きまくりの劇場内で笑いながら見ているうちに、アタマの中が曼荼羅世界。ああ、これが極楽浄土とゆーヤツなのね、と生きながら成仏しちゃいそーなひとときを体験しました。映画って、深いわ・・・。
[映画館(字幕)] 9点(2004-01-12 15:34:27)(笑:1票)
367.  大怪獣ガメラ 《ネタバレ》 
「理由なんてない、ただそこにガメラがいるから。」そんな映画です。博士を始めとするプロの人々と少年とガメラとが、それぞれに好き勝手に思い込みや屁理屈や意味不明な行動を暴走させ、しかしお膳立ては偶然によってどんどん整ってゆき、最終的には1つの形を成す。安易な流れに囚われない、整合性のないエピソードの羅列によって混沌を極めながらガメラという芯によって瓦解せずに作品が成立するという、ヌーヴェルヴァーグの影響を色濃く映した映画と言えます。勿論、こじつけですが。子供の頃、日テレの日曜午後によく放映されていたこの作品、当時は楽しんで見ていた記憶があるのですが、今見るとぎこちない部分ばかりが目立ってしまって。主役のいない群像劇は結局誰にも気持ちを向ける事ができず、ガメラをいかに退治するかのみに絞られた主旋律は面白味に欠け、ガメラのスケールが不明なカットが多いのが怪獣映画としては痛い、と。その分、散りばめられたツッコミネタは楽しめますけど。安易な現場での核攻撃判断とか、人為的海洋汚染とか、それはないわ!ってネタがたっぷり。でも子供の頃から大好きなガメラですからねぇ。この作品では怖くもカッコ良くもないけれど愛は感じます。坂を上がってゆく四足歩きのガメラはキュートでいいわぁ。大々的に人殺しをするガメラって、これと平成ガメラの3作目だけなので、最初の作品でありながらシリーズの中でも異質ではありますけど。お腹減ったから人を殺すという理不尽な凶暴っぷりは、以降の作品ではあり得ないですからねぇ。最終的にドラマが何一つ転がらないという理不尽が常識な世界ではガメラもまた当然のように理不尽な存在でしたという、ちょっとシュールな映画でした。
[ブルーレイ(邦画)] 5点(2010-10-23 22:28:54)(良:1票)
368.  地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン 《ネタバレ》 
生まれて初めてひとりで映画館で見た映画でした。渋谷の映画館の前まで母に送って貰ったんですけど。この映画の印象と言えば、スプラッタ。刃物系怪獣ガイガン相手に、なんかやたらにゴジラとアンギラスが血飛沫ブシューって上げてて、今にして思えば「キル・ビル」風?みたいな。みんな血が赤かったんですよね。後のゴジラを見ると、血の色変わっちゃったよーですけど。結局逃げられちゃって決着付かない、という展開に、子供心に甘い展開・・・と思ったものでした。でも、見終わった後、併映の「ミラーマン」と「帰ってきたウルトラマン」と「天才バカボン」見て、もう一度見たいな、どうしようかな、って迷ったのでそれなりに楽しんだのかな。帰りが8時になっちゃうから諦めてバスに乗って帰ってきましたが、ってそんなトコまでしっかり覚えてるし。
[映画館(字幕)] 5点(2004-05-02 20:01:04)(良:1票)
369.  ブリジット・ジョーンズの日記
拝啓 天国のジェーン・オースティン様。この映画をいかがお思いでしょうか? 高慢も偏見も分別も多感も、随分と墜ちた地で繰り広げられているとお嘆きでしょうか? あなたの描いた物語に比べると、この映画は魑魅魍魎蠢く地獄の如き世界かもしれません。とても、あなたの物語と同じ地で繰り広げられているなどと、信じたくはないかもしれませんね。それにこの映画の主人公ときたら、傲慢、強欲、色欲、嫉妬、大食、憤怒、怠惰、7つの大罪を見事に体現してみせてます。彼女には、あなたの描いたヒロインに感じられた気高さ、奥ゆかしさは微塵もありません。でも、案外とあなたは苦笑なさっていらっしゃるかもしれません。時代が変わり、生活が変わりながら、人が求めているものは、ちっとも変わらない、って事に。気持ちの表し方、世の渡り方、人の生き方は変われど、根底に流れる心は古風なまでの普遍性を持ったまま。このバカバカしい映画の中に流れている、あなたの物語への敬意を、あなたは受け入れられないかもしれません。でも、あなたの遺したものが、こうして時代を超えて生き続けている事、誇っていいと思います。きっと、人の歴史が続く限り、あなたの世界は形を変えながらもずっと刻まれてゆくでしょう。それって、凄い事だと思いません? 敬具
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-22 02:11:59)(良:1票)
370.  DUNE デューン/砂の惑星(2021) 《ネタバレ》 
 リンチ版の方が好き。   っていうか、意外とリンチ版とイメージそんなに変わらないのよね。大人しい、お上品なリメイクといった風情。だったらリンチ版の方が楽しいわよ。決して楽しいとは思えない、のっぺりとした砂漠を背景とした権力と血統と謀略の物語、だったら悪趣味とかグロとかぶっ飛んでるとかクセやアクが強いとかいう要素で彩った方がまだ見られるじゃない、端正にマジメに映像化しました、ってそれ必ずしも長所にはならないわ。   シャラメくんはいいと思うわ。マクラクランとはまた違った美形で大スクリーン映えするのよね。んでも、それを際立たせるだけの背景、センス・オブ・ワンダーはリンチ版という見本があるだけにハンパというか明らかに物足りないわ。ハルコンネンの一派の小物感はどうした事かしらねぇ。なんかニューヨークの路地裏で麻薬売ってそうな人達程度にしか見えないわよ?   IMAXで見てこその映像美!とか言ってるけど、現状の最大スペックであろうIMAXレーザーGTテクノロジーで見たけど、映像美!ってほどのモンでもないわ。上下に広い戦闘シーン、これトリミングされてるバージョンはどんな見え方になっちゃってるのかしら?って心配しちゃう事はあったけど。IMAXでも2種類の画角(1:2.35が基準で一部映像がGT版1:1.43、通常IMAX1:1.90)、通常上映の画角(1:2.35固定)と少なくとも3バージョンあるワケで、ヴィルヌーヴ、画角に拘りないんか?って考えちゃうとちょっとガッカリね。   毎度の、リズム打ち込んで重低音ずーっと鳴らして申し訳程度のメロディをトッピングしたようなジマーの音楽は苦手。うるさい。今回はもう過剰に音楽鳴らしておくことでダラダラした映画の間を持たせようとしてるような印象ね。  そう、じっくりドラマを描く事で重厚さを与えようとしてるわ。でもダラダラしてるばかり。その上で「僕たちの戦いはこれからだ!」で終了だもの。はぁ?あんだけ勿体つけといてそんなとこで終わり?って程度のところで終わるわね。リンチ版見てたらそんなに勿体つけなくてもどうなるか判ってるわよ!ってツッコミたくなるわね。   ヴィルヌーヴは好きな方なのだけど、コレは微妙だわねぇ。予算かかったスタッフめちゃくちゃ大勢な大作で好き勝手はできないんでしょうけれど、優等生的な映画作りを求められました、みたいなのってつまんないわ。冒険映画だけど映画自体が冒険してる感はあまりなかったわね。
[映画館(字幕)] 5点(2021-10-16 23:47:46)(良:1票)
371.  THE BATMAN-ザ・バットマン- 《ネタバレ》 
 『セブン』の世界のバットマン、みたいな映画ね。   陰鬱な、雨が降り続く鉛色の街で繰り広げられる犯罪とそれを追う人々の物語。っていうかジャンル的にはホントに刑事アクション、探偵アクションものな雰囲気が強くて(ゴードン警部とのバディものでもあるし)、ヒーローがバキバキ活躍します、って映画ではないのよね。  その雰囲気作りのために多くがリアルでそして地味だわ。ペンギンは普通のおっちゃんだしキャットウーマンはなんか鼻マスク? リドラー(古いおたくはついナゾラーって言っちゃうわね)は安い仮装したヘンタイ、みたいな。バットマンだけはちゃんとしてるけど。  ヒーローものとしての華は徹底的に排除されてるのね。   謎を追ってあっち行きこっち行きあっちに戻って、みたいな展開が芯にあって、その上でブルース・ウェインの過去と現在があって、キャットウーマンの過去と現在があって、リドラーの・・・で、クライマックスのスペクタクルな展開があるので盛り沢山、その分長いわ。『ダークナイト』と一緒で「まだ~?」ってなっちゃった。  『セブン』みたいとは書いたけど演出やカメラはそこまでは到達していないので目を見張るほど、というホドでもないし、バットマンとして説明しておかなくちゃいけない部分はさすがに知ってるワケだしねぇ。今回は自分の知識とどれだけ違いがあるのかしら?っていう興味はあったけれど。   でもパティンソンは良いわ。従来のブルース・ウェインとバットマンの光と影みたいな描き分けは無くなってずーっと影。ずーっと暗いの。むしろブルース・ウェイン状態の方がコミュ障の人間嫌いだもの。バットマン状態では暴力ってカタチで他者とコミュニケーション取ってるもの。  バットマンになる時には目の周りを黒く塗ってる、そのマスクをしてない状態が妙に似合ってて。アタシがアレ真似してもV8を讃えよ!みたいになるわね。  パティンソン、16年半前に生で見た時には(ハリポタの時ね)軽そうなにいちゃんってカンジだったけど、憂いを含んだいいオトコになったわ。   こういうイメージこそが『バットマン』だ!みたいなのがファンの本音なんでしょうけれど、アタシ的にはもう少しヒーローものとしての華が欲しかったかな。あともうちょい短く。
[映画館(字幕)] 6点(2022-03-17 16:17:38)(良:1票)
372.  キル・ビル Vol.1(日本版)
一体、この映画はナンなんだろう?という不思議な感覚は、やがて記憶の奥底を刺激し、ノスタルジーを誘うものになりました。昔、土日の午後のテレビで見ていた、どこの誰が作ったのかも定かでない、映画史などとは無縁のB級の映画達。本来、忘れ去られてゆく筈のものに対して愛情を向けたこの映画、「笑えた」という意見が多いなか、私は妙に泣けてきてしまって、仕方なかったのでした。映画を見る眼を研ぎ澄ましてきた人にはダメ映画として映りそうですが、どんな映画でも、どうしても切り捨てる事ができないまま生きてきた人には最高の映画なんじゃないでしょうか。【追記】再度スクリーンで見たところ、初見の時よりも更に印象アップしました。実は意匠が非常にしっかりしていたんですね。特にクライマックスでのブライドとオーレンの対決シーン。ブライドが映る画面は障子から洩れるオレンジの光が、オーレンの映る画面は雪が散りばめられた空のブルーが常に背景にあって、熱さと冷たさが対比されています。怒りに燃えたぎるブライドの温度と、冷たく情を捨てて生きてきたオーレンの温度。単なる日本映画のエッセンスを置いてみました、というのではなくて、その映像に「日本映画の血」を確実に見たのでした。
[映画館(字幕)] 9点(2003-11-21 11:30:24)(良:1票)
373.  プリティ・リーグ
大好きです。姉妹のドラマに涙だーだー。お姉ちゃんを超えられないジレンマから反発してゆく妹と、みんな幸せならばいいのに、って感じのお姉ちゃん。でっかいジーナ・デイビスと、ちっこいロリー・ペティの対比がハマっております。そして、ドラマティックに流れてゆく、戦時下のキワモノ野球に真剣に賭けてゆく人々の姿、影を落とす戦争、過ぎ去った日々・・・。ジーナ・デイビスのキャッチャー姿はカッコ良すぎだし、ロリーはかわいいし、マドンナは意外に好演してるし。こういう映画があるからアメリカ映画って目が離せません。それにしてもエンディングのおばあちゃん野球はいろんな意味で凄まじいモノがありました。
[映画館(字幕)] 9点(2003-12-23 22:57:33)(良:1票)
374.  映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち 《ネタバレ》 
おっさん声のドラえもんから見てる世代ではあるものの(歌詞書くとアレなんで略すとオツムがツンツルテンだのアンヨが偏平足だのってヤツ)、特に『ドラえもん』に思い入れはなくて、でも、昔レンタルで見た『鉄人兵団』は記憶に残る名作だったのでリメイクとなる今回、初の『ドラえもん』映画館鑑賞。見ていてとても感心しました。高水準の作画、ちょっとした仕草の細やかさや印象的なシルエットなど、繊細な表現がいっぱいあって、一方でメリハリを効かせたSFアクションとしての華も盛り込まれて。鏡の世界の設定に疑問が湧きまくりではありますが(どの時点を「映し」ているのか、それは他者の所有システムと共有された空間なのか、空間内で時間が経過するならば現実との差異が生じるのではないか、その差異はどう補間されるのか、生体は映さないならば食肉は何故反映されるのか、ならば死体は反映されるのか、病院の安置所に死体だけポツンとあったりするのか・・・)、リルルと共に今回新たに生命を与えられたピッポがキャラとしての個性を存分に放っているために、元作品よりも、もっと人と機械生命体との繋がりと、その悲劇とが強調され、より深い感動を得られる映画になりました。しかし。その機械生命体側なリルルとピッポの存在に、更なる魅力を感じれば感じる程、元作品に存在した大いなる欠点が更に大きくリアルな欠点として引っかかってしまうという難点が浮き彫りになりまして。しずかちゃんのひらめきは結果的に侵略者とは言え、宇宙の中で長い歴史を刻んだ文明をまるごとひとつ破滅させてしまう訳で。人と機械の差異など存在しない事を語りながら、このリセット劇は相手が機械であるがゆえに許されるように見えてしまいます。ラストの救済も安直な蛇足に思えますし。ここはリルルとピッポに責を負わせつつ、人間側にその重さを認識させて頂きたかったかな。とは言え、その完成度、面白さや感動は個人的にオリジナルを超えるものだと思いました。
[映画館(邦画)] 8点(2011-03-08 22:17:20)(良:1票)
375.  シュガー・ラッシュ:オンライン 《ネタバレ》 
 ディズニーによる脱プリンセス映画。   前作はテレビゲームの知識があってナンボな、ディズニーにしてはやたら敷居の高い作品だったけれど、今回はその前作の知識に加えてネットとディズニー作品、更にディズニーって企業の知識まで求められるっていう、とっても敷居の高い作品になってるわ。  その上、前作との矛盾を抱え、かつて『シュレック3』でドリームワークスアニメーションがやってみせたシニカルなプリンセスネタまで盛り込んで、果たしてコレを「今」「ディズニー」が「『シュガー・ラッシュ』」って題材でやるべきだったのかどうか、甚だギモンなのよね。   言いたいコトは判るのよ、なりたい自分になる、ってのはね。それがプリンセスって立場にある存在であったとしても。最近のディズニーが描く独立した女性像を更に進めて表現しようとしたんでしょうよ。でもね、そのためにディズニー自体が歴史を重ねてきた過去のプリンセスをバカにする必要ある?(彼女達もそれぞれの時代で闘争してきた存在でしょうに) 前作の色々なコトを変更したり矛盾させたりして(ヴァネロペ、普通にシュガー・ラッシュの外側に出られてるわよね、っていうか今回ターボしまくってて前作のルールからしたら悪として扱われるハズでしょ?)ブチ壊す必要ある? ソレを描きたければ、もっと別の作品を選ぶべきだったんじゃないかしら?   大体、ヴァネロペが「ココこそが自分が生きる世界」って認識する場所が、なーんの魅力も感じさせないのよね。荒廃した、ならず者が跋扈する空間をシュガー・ラッシュを捨ててまで選択する理由がただスリルとスピードのみ、みたいな状態で。それってただの破滅型な生き方に思えて、表現としては無責任じゃない?   それにネットを表現するのに明らかな悪を悪として描けない、ポップアップ広告からの悪質サイトへの誘導もオークションサイトの適正価格を超えた高額化もウィルス作製も、ネットの世界なんてそういうものだ、って表現に留まらせているのは何かを恐れてるワケ?って勘ぐっちゃうわよね。下手コイたらディズニーのサイトやサーバーが攻撃されちゃう? 最初からネットなんか題材にしなきゃ良かったんじゃない?   ネットの世界を映すように混沌とした作品で明快さを欠き、『レディ・プレイヤー1』に激しくネタカブリしたかと思ったら、クライマックスは『ニンジャバットマン』とあまりにモロなネタカブリ。ディズニーアニメーションにしては長い上映時間のクセに何度も訪れるダレ場。アチラコチラからの借り物が多過ぎて肝心な部分はありがち、オリジナリティから世界を創造するチカラを無くしちゃったような作品になってしまってとても残念ね。   で、そのワリに点数高いのはアタシがなんだかんだそれでも楽しんじゃえる程度のオタクでした、ってコト。プリンセス達なんか、ちゃんとオリジナルのボイスキャストを起用してたりするでしょ。色々細かいネタをいっぱい仕込んであるでしょ。そういうのはどうしたって楽しいのよね。ネタ頼りなんてモンはココロザシが低いのだけどね。映画としては4点程度、オタク的に8点、だから間取って6点ってコトね。
[映画館(吹替)] 6点(2018-12-26 18:58:16)(良:1票)
376.  ターミナル 《ネタバレ》 
昔のスピルバーグは痒いところに手が届き過ぎ!みたいな感じだったんですが、どうも最近のスピルバーグはなかなか手が届かない事が多くてまだるっこしいです(「宇宙戦争」はツボをモロに突いてきましたけどね)。コミュニケーションが上手く行かずにすれ違いと混乱を招き、孤立し、そこからコミュニケーションの手段を探ってゆく、っていうのは昔からのスピルバーグのテーマで、これもまたテーマを踏襲してたりするんですが、ちょっといいハナシ程度の映画に、なーんでこんなに物量主義&たっぷりキャスト&広げ過ぎエピソードが必要なのやら。上手く収拾ついてないエピソード続出、こうあって欲しいって展開をハズしまくってる感じがたっぷり。決して悪くはない、いいカンジの映画ではあるんですが、もっとタイトに、小さくまとめた方がずっといい映画になったと思うんですけど。沢山登場するキャストにドラマを背負わせ過ぎていて、それら全てに気持ちのいい結末を与えてはいないのでスッキリしない状態。エンドクレジットが出てきた時点で、「ええ?それで終わり?」って思ってしまった時点で、ちょっとねぇ。スピルバーグはどうもどんなジャンルでも同一のスケールで描いているような感じがして、もう少し作品ごとに幅が欲しいと思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2006-07-01 01:01:08)(良:1票)
377.  市民ケーン 《ネタバレ》 
「バラのつぼみ」を誰かさんが入手したとかなんとかいうニュースのお陰で、最初からその正体を知ってしまっていて、でもまあ、それでつまらなくなるという訳でもなく。映画を見ていていかに「あー、アレの元ネタはこれかぁ」っていうのが出てくることか。スピルバーグやらゼメキスやら『タイタニック』やら『嫌われ松子』やら、いちばん最近では『ウォッチメン』。どれだけ後の世界のクリエイターに影響を与えたかがよく判ります。物語は最初にケーンの人生をさっさと説明した上で関係者の証言という形で辿ってゆく訳ですが、この時代によくもまああれだけ多彩なテクニックを駆使できたもんだって感じで。語られるケーンの物語そのものは今となってはそんなに面白いモンでもないのですが、それを見せるテクニックが凄いのでぐいぐいと引っ張られてしまいます。未完成な劇場、未完成な城、モザイクな装飾の城の中、妻のパズル。映画そのものがパズルのようになっていて、その中に入れ子細工のように象徴的なアイテムが組み込まれ、人の人生を象徴してゆきます。断片の中の、一番若いケーンと共に登場する「バラのつぼみ」。それが示唆する事に思いを巡らせた時、1つのパズルが出来上がってケーンという一人の人間の生を見るのですね。
[DVD(字幕)] 8点(2009-04-15 00:08:58)(良:1票)
378.  バズ・ライトイヤー 《ネタバレ》 
 意外なくらいにSF映画。話のキーになるのがウラシマ効果で、その基本を理解していること前提ってハナシなのでピクサーのお子様向けアニメーションってイメージで見ると結構キツいカンジがあるかもしれないわ。『トップをねらえ!』とか『インターステラー』とかのノリね。って言うか話のベースがどうも『ロスト・イン・スペース』の影響がある気がするのよね。『宇宙家族ロビンソン』じゃなくネトフリのリメイクドラマじゃなくビミョーなデキだった1998年製作の映画版のアレ。なのでこの映画もまたビミョーなカンジがしちゃうのよね・・・   映画は最初から見せ場の連続で、だけどひたすらにドタバタしているので少しは落ち着け、って言いたくなるわ。それに猪突猛進、だけど延々と空回りし続けるバズ・ライトイヤーはそんなに愛着の持てるキャラではないし、途中で仲間となる連中は大変にウザいし(特に役立たずのヒゲ面!)、シンプルな目標に対してどんどんと失敗を繰り返してゆく展開は爽快という訳にはいかないし。ネコ型ロボットのソックスの有能っぷりが救いかしらねぇ。  不時着した惑星についてはもう少し説明が欲しかったかしら。「森と荒地に大きい虫と蔦状の触手、以上。」って状態でそれ以外の情報がまるで無くて。あの星こそが主舞台で、そして歴史を刻んでゆく場所なのに。  バズとアリーシャとのドラマはもっと劇的に盛り上がっていいハズなのにバズの自業自得感のある行動の結果としての時間経過なので落ち着きのない展開も手伝ってどうにも響いてこないのよね。  敵の宇宙船に乗り込むのがクライマックス、っていうのもありがち過ぎるほどにありがちなのだけれど、わざとそういうノリを求めてる感じもするのね。アンディが好きになるB級SF感。でも1995年のアンディ少年がどうしてこの映画を、特にバズを好きになったのか、どこにそういう魅力があったのか、ちょっとピンと来なかったかなぁ。   デザイン関係はSF映画としての意匠が全編に凝らしてあって魅力的だったわ。特にメカニックはカートゥーン的なノリは避けてハードな感じで。でも思い出すのがズゴックだったりVF-19だったりミネルバだったりと日本産アニメの影響が無きにしもあらず。  あと、縦に広いIMAX GTテクノロジーでの鑑賞ではイジーが船外に出るシーンでの宇宙の拡がりが効果的だと思ったわ。   あちこちに『トイ・ストーリー』シリーズに繋がる要素が散りばめてあるのは楽しかったわね。設定的にこちらこそが原点ですっていうカタチなので、この映画のバズやザーグが具体的にどうオモチャのバズやザーグに反映されたのか、みたいなのが描かれていて。   全体的には大味なSF大作ってイメージ。ピクサーは『ソウルフル・ワールド』『私ときどきレッサーパンダ』などここ数作、子供向けの壁を突き抜けてきてるのはいいのだけれど、そうなると今度はライバルいっぱいの世界になるのでその中での勝負となると甘くはないわ。  っていうかバズって「無限の彼方へ!」が決め台詞だけれど実際の映画は全然「無限の彼方へ」って話じゃなかったわねぇ・・・
[映画館(吹替)] 6点(2022-07-03 16:26:57)(良:1票)
379.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers 《ネタバレ》 
最近禁煙したんですけど、タバコって時間を区切ってゆくアイテムみたいな感じなんです。朝起きて、1つ何かを始める前に、1つ何かが終わった後に、寝る前、って。で、タバコをやめてどんな感じがしたか? 時間がずーっと区切りなく続いてゆくカンジがするの。寝てる時も起きてる時もずーっと同じ時間がだらーっと、って。さて、押井守って人の、独自のタッチだと思ってたモノが、実は単にヘタだったんじゃないかなぁ、なんて思い始めたり。映像音痴みたいな。だって、この人の作品って、伝えようとする力がどうも空回りしてるような、クドいくらいに伝えちゃってる部分と、説明不足な部分とに分かれてて、受け手側が懸命に組み立てたり、深読みし過ぎたり、勘違いしたりしてるような感じがしますもん。アタマの中に浮かんだモノをポポイっとカタチにする、でも、そこに整合性が欠落してるようで、なのでCGのシーンなんぞもバラバラ。実写風とアニメ背景風と、ってテクスチャーがカットによってまちまちだったり、セル画風ペイントとの融合はあえて無視状態だったり。立体感たっぷりなフルカラーの3Dの中に看板みたいなベタ塗り2Dが存在するのもアリなのでしょうけれど、それは勝手に作られたお約束であって決して親切ではないかと。で、物語としても観客に考察して貰えばいい部分と、ちゃんと説明しなくちゃいけない部分とがあんまりちゃんと区別されていなくて、これ、なんの知識もなく映画を見ただけでは物語の世界、背景、何が起きているのかが判らない状態。少なくともそこに関しては「判らなくてもいいモノ」ではないハズ。さて、そんなですが、イイんですよね。生と死とが酷く曖昧な世界で、未来なんかなくって、延々とすぐに忘却の彼方へと過ぎ去ってゆく刹那の現在があるだけで、そしてそんな世界で生きる者が、少しだけ未来というモノを目指してみようとしているような。そこには全く明るい未来が見えてはいないけれども。あえて悲劇をがーっと盛り上げずに終わる点においては、全く正しいと思います。で、冒頭に戻って、アニメ史上最も喫煙シーンが多いであろうアニメ、時の実感=生の感覚がタバコくらいにしか存在しないとか?みたいに思ったのでした。
[映画館(邦画)] 7点(2008-08-03 22:13:31)(良:1票)
380.  モンスターVSエイリアン
私のこれまでの人生、いろんなものを諦めて、いろんなものを捨ててきて、残っているものなんて思い出ばっかりで。そしてその思い出の中にたっぷり詰まってるのがオタクなモノで。テレビで土日の昼間に見ていたいろんなB級映画。東京12チャンネルの『キッドボックス』や『まんがのくに』で見た海外アニメ。東宝や大映の、いっぱいの怪獣映画。SF海外ドラマ。たくさんの国産アニメ。ハリウッドの娯楽映画。そして、大好きなスピルバーグ。今はみんなに感謝したい気持ちでいっぱいです。そして、まるで私のたっぷりの思い出で彩ったような、懐かしさと楽しさとワクワクしたキモチでたっぷり溢れた、この映画を世に送り出してくれた人々に。ありがとう、ありがとう。ありがとう。
[映画館(吹替)] 10点(2009-07-12 17:37:52)(良:1票)

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