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プロフィール
コメント数 210
性別 男性
年齢 62歳
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41.  黄金(1948)
落語のようによくできたストーリーであり、また、心理劇として秀逸。飯場仕事の手配師を追い込んだときに、財布の中身を全部取らずに、200ドルだけ抜き取って、酒場にも迷惑料を置いていく金にきっちりした男としてドブズを描いていたのが後半の展開を考えると非常に巧い。ただ、私にとってこの映画で一番印象に残るのは、いい味を出している爺さんでも、大金を手にし人間が変わっていくドブズでもなく、ドブズが落盤事故にあったときに、すぐに助けに行くと思いきや、一瞬事故現場に背中を向けてしばし思考をめぐらした後に、きびすを返したカーティンの場面。あのほんの少しの間に、彼は一体何を考えていたのだろうか。「ここで助けにいかなければ、一人減って自分の取り分が多くなる」と考えたに違いないと私は思っているが、映画はその部分は何も説明せず、完全に観客の想像にゆだねている。あの場面でカーティンをすぐ助けにはいる善玉一辺倒の人物として描かなかったことが、この作品にいろいろな余韻を与えているように思える。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-29 01:13:50)(良:1票)
42.  ハリウッド的殺人事件
大物が出ているコケ作品のレビューを書きたくてうずうずしている失敗作ハンターの皆様、お求めの新作はこれです。そうでない方はご用とお急ぎでなくとも観る必要はないかと。一応コメディなのですけれど、失笑と苦笑以外の笑いは期待できません。ハリソン・フォードはいい歳なんだからもっと自分の体を大事にしてほしいです、ホントに。
2点(2004-01-26 20:25:21)(笑:1票)
43.  シカゴ(2002)
精神年齢十八歳未満お断り映画。「スティング」もそうだが、けっしてPTAが推薦しないであろうストーリーはやっぱり面白い。私としては、まだ始まったばかりだが今世紀のミュージカル映画のベストはこれで決まりと思っている。もし私が名画座の経営者だったなら、これと「十二人の怒れる男」の二本立てを企画 しただろう。
10点(2004-01-26 09:15:39)(笑:1票)
44.  華麗なるヒコーキ野郎 《ネタバレ》 
第一次大戦を生き抜いたヒコーキ乗りという特殊な人種の生態を描いた秀作なのだが、前半のコメディタッチの部分が、アニメではなく、映画だと、正直シャレがキツイのを通り越していて笑えない。実際、池の不時着シーンも、縄梯子乗りの激突シーンも、アニメなら笑って流せるが、映画だと映像がなまなましくてほんとに操縦士の身を案じてしまう。また、この監督の女の人の撮り方は他作品も含めて総じてあっさりしているのだが、メリー・ベスの扱いはとりわけあっさりしすぎていて、さすがに呆然とさせられる。また、ウオルドが助かる見込みの無い、丸焼けになりつつある仲間を、苦しませないために止めを刺すシーンなどは、コメディタッチの出だしと、どうにもバランスがとれない。最後の数分間が圧倒的に素晴らしいだけに、もう少し何とかならなかったのか、というのが正直なところである。
6点(2004-10-02 17:26:15)(良:1票)
45.  恋愛適齢期
ダイアン・キートンの、科白と科白のあいだの沈黙の間の取り方、表情の変化の豊かさにただただ魅了されました。素晴らしい映画なんだろうとは思います。が、この映画を語るには私はまだまだ青二才過ぎます。二十年経ったら出直してきます。願わくはそのときまでJTNEWS が発展的に続いていることを。 
8点(2004-03-29 23:18:28)(笑:1票)
46.  アルジェの戦い
つねひごろ、映画は娯楽だと思っている私だが、この作品ばかりは、娯楽性は皆無に近いのに、傑作以外に評する言葉が出てこない。映画という表現形式のもつ可能性を限界まで使いきっているのではないだろうか。淡々と個々の場面が進んでいくのに、とにかく凄く、熱い。いったいどういう種類の涙なのか自分でもよく整理がつかないが、観終わると涙が出ているのに気づく。
10点(2004-04-21 11:43:10)(良:1票)
47.  ダイ・ハード
アクションシーンだけなら「ベン・ハー」の戦車競争や、「駅馬車」の応戦場面の方がはっきりいって一枚上。アクションがウリですが、それだけの映画ではありません。皆さんは、大人になってから、損得抜きで一生涯つきあっていける友達に何人出会ったことがあるでしょうか。正直、私は少ないです。ラストシーンを見るまでもなく、この映画は、そんな友達に偶然出会えたことの素晴らしさが謳われています。だからこそ心に残る名画なんだと、私は思います。
10点(2004-03-08 09:35:31)(良:1票)
48.  戦場にかける橋
 最後の見せ場のシーンは英軍の特殊部隊のゴールと収容所捕虜 のゴールが通信手段がないためすりあわせができず衝突をしてい たために起きた皮肉な結果を描いている。これは戦争の愚かさを あぶりだしたともいえるが、もっと大きなものを暗示しているの ではないかと思う。軍隊の本質は官僚制だということを思い起こ せば、同様な総合調整が効いていないゴールの衝突による非効率、悲劇は今の日本のあちこちで散見されることに気がつく。すなわち、1957年の時点で現在の官僚制の問題点を示唆していたというのがこの映画の現代的解釈だと私は考える。もちろん、橋の納期という弱みを持つ収容所長とプリンシプルしか武器がない英軍大佐とのブラフ合戦、会議で示された英軍側の橋梁建築カウンタープロポーザルの圧倒的な説得力、なぜかひとりだけ現地にいて英軍兵士との態度の違いを際立たせながらユニークな働きをした米軍兵士、戦時国際法の原則で突っ張っていた英軍大佐がなぜか妥協して士官肉体労働どころか傷病兵の投入まで行う心の変化など、何も考えずに観てもみどころがいっぱいの戦争娯楽映画であったことはいうまでもない。
8点(2004-02-03 00:19:48)(良:1票)
49.  ナバロンの要塞 《ネタバレ》 
小さかったころに、東京タワー(333m)のすぐ下からてっぺんを見上げて、その高さを実感したことがあるわたしにとって、400mのロッククライミング、それも身一つではなく、重たい爆薬を運び上げながら、というのはよく考えるとさすがに無理なのでは、と思うのだが、そこに至るまでがハプニングの連続で、観ている者にそれを全く考えさせない。作り手のうまいところである。崖を必死の思いで登り降りする人間と、無機質に上下する昇降機を対比したところも絵として秀逸。最後の握手は、作戦の成功を祝うというのではなく、昇降機にも爆薬を仕掛けた自分の行為が、保険を掛けたという意味において、自分がはげしく非難していた大尉の嘘と同種のものであったことに伍長が思い至ったからこそのものなのだろう。ところで、サンダンス・キッドの渾身のギャグ"I can't swim."の原型はこの映画にあるのだろうか。3度も科白があるし、そこも面白いと感じてしまった。
7点(2004-11-23 08:19:39)(良:1票)
50.  殿方ごろし
「マッチ売りの少女」ならぬ「魚売りの若後家」。ビッグネームになってからの作品しか観てなかったので、ソフィア・ローレンがなぜ大女優になったのかが積年の疑問(チトおおげさな表現だ)だったのですが、この作品を観て、なんと馬鹿げた疑問を持ったのかと後悔しました。彼女はほとんど最初のころからすでに大女優だったとしかいいようがありません。百聞は一見にしかず、といいますが、まさにしかり、です。彼女の生まれは1934年、ということは、この映画は20歳か21歳のとき。それなのに、寡婦(役名もなんとソフィア)という設定(笑)。しかもその若さで圧倒的な存在感。まだまだモノクロ作品が多かった頃のカラー作品なので、彼女のすべてがもの凄くまばゆいものに映ったことは想像に難くありません(実際今みてもまばゆい)。そのうえ、邦題から想像される物語よりも、実は軽妙かつ洒落た脚本なので、ラブコメファンなら観て損はしない作品であることは請け合いです
7点(2004-04-30 08:39:21)(良:1票)
51.  人生は四十二から
邦題にだまされた。自分が四十二になったから観てみたのだが、原題は全然違うではないか。爆笑場面はないものの、古きよきアメリカの良さが窺えるクスクス笑えるコメディ。出だしの場面がパリで、洗練されたパリ市民のなかで浮きまくる田舎者丸出しのアメリカ人観光客、といった風情の絵が続くので、何の予備知識もない私は最初、これは絶対にヨーロッパ映画だと思い込んでいた。アメリカ映画というと、よくも悪くもアメリカ的価値観を正面から押し付けてくるものが多いが、これは、階級制度の国イギリスの召使の主人公が、主人が賭けに負けたという理由でアメリカに渡り、自国とアメリカを比べながら、アメリカの良さを発見するというストーリー。なかなか客観的な比較で、当時のアメリカの余裕を感じる。ジョプリンのラグタイムが使われていたり、メリーゴーラウンドで中年の男が遊ぶシーンがあったりして、詐欺師もの映画が好きな方はハッとするかもしれない。リンカーンのゲティスバーグの演説の中身をめぐる伝言ゲームならぬ質問ゲームのシーンはえもいわれぬ可笑しさがあった。
7点(2004-09-19 10:10:57)(良:1票)
52.  大逆転(1983) 《ネタバレ》 
原題の直訳は「取引所」だから、コメディの邦題としては反則ともいえるネタバレである。それでも学生のときに劇場で観たときは大笑いした記憶があるが、今観ると、商品先物取引について少しばかり持っている実践的知識が邪魔をして、純粋に楽しめない(このマーケットには値幅制限はないのだろうか?)。入れ替わりものというと、顔がそっくりで一人二役というのがほとんどの作品の通り相場のように思うが、この作品では、顔どころか肌の色も違う人間を入れ替えるというアイデアが秀逸で、当時とても斬新に感じたのを思い出した。入れ替わった主人公が、ジャグジーバスにつかるシーンがあるが、そこで泡(バブル)を意識させるのがその後の展開を暗示していて思わずニヤリとする。話の筋としては復讐譚で、音楽にフィガロの結婚が使われていたりもするので、脱獄ものの映画に似たような状況のラストシーンがあったのに思い当たった。大金をせしめた男達のラストとしては、本作のようにいろどりがそえられているのが、常識的なところだと思っている。
7点(2004-10-08 23:28:04)(良:1票)
53.  ファインディング・ニモ
間違える人はいないと思うが、けっして消息不明になったNemo船長を深海へ探しにいく話ではないので念のため。キャラがたっているのは、ペリカンを例外として平均的なアメリカ人の食卓にのらない海の生き物ばかり。そのペリカンも魚を食べない。魚断ちをするサメといい、漁船の網から逃げ出すシーンといい、「野生の魚を獲って食べるのはいけないこと」という刷り込みの意図が感じられるといったら考えすぎだろうか。マグロを好む者として、この映画が妙な運動に加担するものではないことを切に祈る。
5点(2003-12-30 10:43:29)(良:1票)
54.  オーシャン・オブ・ファイヤー 《ネタバレ》 
この映画には3つのお得な点がある。(1)「アラビアのロレンス」を映画館で観たことがない私のような人は、砂漠の美しさ、ならびに、過酷さの絵を大画面で存分に堪能できる。(2)ヴィゴ様がピンで主役を張っているため、「ロード・オブ・ザ・リング」のシリーズと比べて、時間当たりの彼のアップの量が段違いに多く、彼を見に行くならコストパフォーマンスにすぐれている。(3)馬、鷹、ウサギ、イナゴなど、動物や昆虫の登場場面が掛け値なしに素晴らしい。以上のようにお徳用の映画ではあるが、よく練られたストーリー、魅力ある登場人物の絡み合いを映画に期待する私としてはちょっと辛い作品だった。必然性の乏しいキスシーンや濡れ場が無いのは、普通は美点のはずだが、この作品に限っては、そういうシーンが欲しくなるほど、ストーリーが薄かった。
4点(2004-04-20 21:37:02)(良:1票)
55.  自由の幻想
山田太一原作のドラマで話が合った高校の同級生が、これは面白いぞ、 と薦めてくれた映画。以来、気にはなっていたもののずっと観る機会 を得ずに宿題になっていたが、昨日ようやく探し当てた。だが、正直 にいってさっぱりわからなかった。細かいエピソードをつぎはぎでつ なげていく手法を受け入れられるほどこちらの感受性がもう柔軟では ないのかもしれない。ネタとしては、学校で一時行方不明になった娘 を警察が手配するくだりなどはシュールで面白かったのだが、全体を 通してとなると、やはり、高校生か、大学生のときに観ておくべき映 画だったのだろう。確か「アラビアのロレンス」にダチョウに乗って 走るシーンがあったように思うが、ダチョウの印象深さという点では、 この映画はそれをはるかに凌いでいる。
5点(2004-09-11 11:14:44)(良:1票)
56.  ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》 
大ネタを翻案したと思われるコメディの脚本としてはよくできているほう。レストランでジュリア・ロバーツが隣のテーブルの客に捨て台詞を吐いて出て行くシーンは痛快。車椅子の登場人物がいる謎も最後近くに解ける。車でリッツに駆けつけるシーンでBGMで流れていたのが名曲 GIMME SOME LOVING 。この曲はコメディとは相性がいい。美女が序盤早々唐突にキスするのはよくあるパターンでその昔グレース・ケリーにも例があったかな。たぶん、グラント姓の役者はそうされる運命にあるのだろう。
8点(2003-11-30 23:10:54)(笑:1票)
57.  大脱走
小学生のとき野球少年だった私は、これ大好きでした。父親にはじめてグローブを買ってもらったときのあの嬉しさを思い出します。野茂も、松井も、イチローも子供の頃にこの映画をみて胸躍らせたのに違いないと勝手に想像してひとり悦に入っています。だから彼らはメジャーへ「大脱走」してしまった、と考えるのはさすがに飛躍のしすぎでしょうか。ただ、この作品のテレビ放映の回数が昔に比べ減るにつれて、サッカー少年が増えるようになったとは感じています。
9点(2004-01-31 07:07:07)(良:1票)
58.  シャレード(1963)
主人公の夫はどんな男なの?その夫の葬式に来た不気味な男たちは何者なの?もうひとりの主人公は敵なの?味方なの?大金はどこに消えたの?あのスーツを着て舟遊びに出かけたの?二人とも水鉄砲で顔に水をかけられたままなぜよけようとしないの?など最初から最後まで矢継ぎばやに謎が生まれてくる展開で観る者をまったく飽きさせない。なかでも誰もいない劇場の扉にどうして鍵がかかっていなかったのかは最大の謎でいまだにわからないでいる。
10点(2004-01-14 08:32:41)(笑:1票)
59.  王子と乞食(1977)
日本では玩具屋の例が有名だが、男性の子役は大人になると大成しないというのは、日本だけのことではないようだ。マーク・トウェイン原作の入れ替わりもの傑作古典の映画化だが、子役として全世界に名をとどろかせたマーク・レスターがどうにもこの作品では中途半端で浮いているようにみえる(背が不必要に高く、脚が不必要に長すぎる。ま、本人の責任ではないが)。脇を固めているのが、チャールトン・ヘストン、オリバー・リード、アーネスト・ボーグナインらのベテラン勢で皆さすがの貫禄を示していただけにひときわ目立つ。本物の屋敷を使ったらしい王宮の中のシーンがそれらしい雰囲気を醸しだしてくれていたのがせめてもの救いか。
5点(2004-09-23 10:41:59)(良:1票)
60.  天使のくれた時間 《ネタバレ》 
20世紀最後の年に作られたクリスマスムービー。いつもは車で帰る主人公が、たまたま歩いて帰ったために、生死の境をさまようような体験をし、その体験で縁ができた黒人があたかも奇妙な能力を持っているように思わせる語り口が秀逸。本当は一人のビジネスマンがイブの夜に夢を見ていただけなのに、この語り口があることで観客は自分が観ているシーンが、偶然出会ったその黒人が引き起こした不思議な現実のように思って見入ってしまう。おまけに、ビデオで自分の過去を回想するというダメ押しがあるので、すっかり夢であることを忘れさせる作りになっているのがうまい。さらに、慣れ親しんだ生活をいっぺんに変えてしまうような思い切った決断ができるのは実は女で、男は今までの生活を一変させるような決断をなかなかできない動物であるという、男と女の本質的な違いを捉えきった脚本なので、ファンタジーでありながら、圧倒的な現実感、というか、身につまされ感がある(女の主人公は、夢の中で一度、現実のラストでもう一度、思い切った決断をしている、対して、男のほうは、終始慣れ親しんできた生活への未練が決断の基礎となっている)。最後のコーヒーを飲みながらの語り合いのサイレントシーンは、作品中では全く見せなかった現実の二人の13年間の別々の人生に思いを馳せさせ、余韻が深い。(2005/12/18追記)天使が誰かについて一晩考えたが、イブの夜の誘いを実家に帰ると断った女以外にはありえないと私は思う。ほとんどすべての出来事は、彼女がくれた時間に起っている。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-17 09:10:16)(良:1票)

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