Menu
 > レビュワー
 > あにやん‍🌈 さんのレビュー一覧。38ページ目
あにやん‍🌈さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546
>> 通常表示
741.  銀河鉄道999
アニメ映画も沢山見てきた私ですが、そのベスト1はこれ。公開前は「性転換した赤毛のアン」とか悪口言われていた鉄郎だけど(特報映像だとデコが目立ってたので)、結果オーライ、やっぱり思春期真っただ中くらいの設定だとドラマが生きてきます。ハーロック、エメラルダスが参戦しての物語に心躍らせ、その結末に感傷的になって、そして今は遠い思い出。市川崑監督が監修したお陰か、印象的な映像表現のアニメ(アンタレスの住処で鉄郎の短いアップショットが重なるところなどは金田一耕助ものみたい)。当時恒例だった東映夏のアニメ大作としては前年の『さらば宇宙戦艦ヤマト』の作画ボロボロ状態とは違って、高水準のプロのお仕事が画面にしっかりと描出されていました。ゴダイゴの主題歌と共に30年経った今もしっかり世にその名を留めるアニメ。初日に貰った「時間城内を駆けるちっこい鉄郎」のセルは、引越しの際に大量のセルと共に紛失してしまいました。「さらば、少年の日よ・・・」ですか。ふう。
[映画館(邦画)] 9点(2003-12-01 15:03:57)(良:1票)
742.  リーサル・ウェポン4 《ネタバレ》 
最後はほのぼのハートフル路線で終わりですねぇ。自殺願望のある暴走刑事物語の到達点がここ、とゆーのは、ある意味凄いオチだと思います。シリーズを通してリアルタイムで見てきた人にとっては「北の国から」や「渡る世間は鬼ばかり」を見続けてたよーな感慨があったりするんでしょうか。で、映画はもう主役のホームドラマ描くのに忙しくて、事件の方は中国の4人の幹部がどういう位置付けの人間で、それが解放されることによってどうなるのか、っていう説明が欠落しちゃってるので、陰謀の姿なんていうのもちっとも見えてこなくて、蛇足感強くて、せっかく力演していたジェット・リーが可哀想なのでした・・・。
[映画館(字幕)] 5点(2004-01-24 20:58:58)(良:1票)
743.  39 刑法第三十九条 《ネタバレ》 
【注意!激しくネタバレ】この映画の肝となる事件の部分、「偶然に」柴田が訪れた時、男が自分の妻を殺していた、という状況があって初めて成立するワケですよねぇ。もし、そうでなければ柴田はどんな選択していたんでしょ? 男の妻を殺してたという選択はなさそうで、だけど、となると「演じた」事自体に無理が出てくるワケで・・・。んー。そこを突き詰めてゆくとサスペンスとして破綻してタイトルの意味そのものが喪失してしまうのが大きな難点ですが、一方で、寒くて暗い空気に支配された悲しい人々の物語は魅力的でした。登場人物全員がどこかしら心を病み、不安定な世界で生きていて、人の心を数値化する事の無理が語られてゆきます。弱い心の人々の物語が、じんわりと染み付いてくるような感じです。ただ、たまに思い出したように流れ始める音楽が不自然で、もう一切音楽なしな方が良かったんじゃない?って思いました。
[映画館(邦画)] 7点(2003-12-05 22:38:54)(良:1票)
744.  犬神家の一族(2006) 《ネタバレ》 
映画が始まり、藤司純子の松子が口を開いたとたん、思わずそれに合わせて「お父様、ご遺言を。みな、お父様のご遺言を・・・」と口をパクパクさせてました。それくらい前作は私の中に染み付いている映画ですし、そしてこの映画は前作との違いは殆どないという作品。もはや、役者以外はどこが違うのかの間違い探し状態。前作をよーく知っている人間にとってこれは、リメイクと言うよりもオリジナルのちょっと音痴な模作って感覚になってしまうんですよね。何が音痴か、と言えばやはり役者さん。それぞれの役者さんは悪くないんです。存在感は見事です。だけど発声、声と声の応酬によって高まってゆく場面、それがとても弱いかな、と。前作では役者さんが皆、パキッ!とした声を出していたのですが、今回は全体的にアンバランスなトーンでコンビネーションがいまひとつ、みたいな。それから、映像派の市川監督にしては、構図が全編やや頭づまりに感じたのが「あれ?」と。前作の東宝ワイド(1:1.5の特殊サイズ)に対して今回はビスタサイズ(1:1.85)でしたが、実は今作も東宝ワイドを前提とした撮影がされてるような事はありません? 前シリーズは東宝ワイドに非対応な劇場ではスタンダードサイズ(1:1.33)で映写できるよう撮影されていたのですが、今回は無理に上下切ってないですかねぇ? あとせっかく新作なのだから、前作で省略された湖から下半身が突き出している理由とか、お琴の師匠の正体とかを見せて欲しかったですし、笑いを取るシーンも前作と同じではなく新しいネタを仕込んで欲しかったです。とは言え、今の日本映画でこれだけちゃんと撮影されている映画ってなかなか見られないですし、なんと言っても極太明朝のカクカクっとしたクレジット見ただけで涙出てくる身としては、素直にこうして新作として見られて嬉しかったです。唯一前作と全く異なるラストシーンなんか、ただそれだけで嬉しかったですしね。
[映画館(邦画)] 7点(2006-12-16 14:20:09)(良:1票)
745.  9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~ 《ネタバレ》 
新宿ピカデリーでは『NINE』と『第9地区』と『9』を上映中でした。大変ですな。さて、9日限定って事で本編前に元になった11分の短編が上映されたのですが、本編は長々と短編の解説をするような説明的な映画で。しかもあんまり面白くないんだ、これが。世界観とか設定デザインとか美術とか最高なのに、やってる事は延々人形VSマシンの戦闘。審判の日以降の『ターミネーター』みたいなモンで。問題はその戦いが、どういう位置関係で、キャラクター達がどういう判断からどう移動してるのか、シーンやカットで全く繋がってない、映像を羅列するばかりで判らせようとしていない点。大変ひとりよがりな状態で見ているこちらは置いてゆかれまくり。まるでマイケル・ベイかレニー・ハーリンの映画みたい。1から9までのそれぞれの個性が一人の人間という存在を象徴してゆく、という作りも個々の描写がバラけていて、なんだか失敗している感じで。あんなに大量のスタッフを動員して、だけど映画のカタチがちゃんと見えている人間皆無だったんじゃないかなぁ?みたいな映画でした。ティム・バートンってば自分から失われたモノを他人に求めて足掻いてるのかな? 点数は全てステキな世界観に。
[映画館(字幕)] 5点(2010-05-09 15:21:25)(良:1票)
746.  ストレイト・ストーリー
画面を流れるセンターライン、自動車事故!燃える家!リンチワールドっ!! でもダークな事は、なんにも起きません。のどかです。ゆったり、静かに流れてゆきます。人生の終盤にさしかかったおじいちゃんが旅に出て、その道程で人に親切にしたりされたり。おじいちゃんが辿った道は、おじいちゃんが生きてきた道。ドラマティックに駆け抜ける人生もあるけれど、ゆっくりのんびり進む人生もある、そんなおじいちゃんの姿が、じんわりと胸に染みてきます。心穏やかな、ほんわりとする映画でした。
[試写会(字幕)] 9点(2003-12-08 14:52:54)(良:1票)
747.  綱引いちゃった! 《ネタバレ》 
 冒頭の『トップガン』風な映像からハズしてしまっていたので、ちょっとヤな予感はしました。あそこ、戦闘機ではなくてセスナ機って時点でギャップが生じると思うのですが、早々にセスナを映してしまってたら意味ない気がするんですが。続く牛との追いかけっこはもう・・・。   で、本編はやっぱりこんな感じか・・・って。  とりあえず色々なエピソードを散りばめてあって、でも散りばめただけっていう感じなのですよね。ある程度物語として回収されたのは母と血の繋がらない息子のエピソード、パートかけもちのエピソードくらいで(それらもキレイにまとめているとはいかず)、あとは散らかしっぱなしな状態で終わってしまった印象。   主人公とコーチの間の感情や、渡辺直美の介護問題と主人公とコーチへの感情、給食センターの閉鎖の問題など、散りばめた様々なエピソードが、本来クライマックスであるハズの綱引き大会が映画の幕引きに利用された事によって全部放り出したままになってしまっていて「あとはみなさんのご想像にお任せします」みたいな話になっていて。   でも問題はこの映画を見て「大分ってステキなところだね」って思えたりもしないですし「綱引きやってみたい」とも思えないところですね。大分の問題は描かれても、大分の魅力は描かれないんじゃ仕方ないですし(捉えられる風景がどこにでもありそうなアーケードだったり工場地帯だったり廃工場だったり、自治体が無能集団のように描かれていたり)、肝心の綱引きをしているシーンがほんの少しだけで、綱引きがみんなにもたらしたものっていうのがちゃんと実を結んでいってないように思えます。  登場人物はなんだかまとまりのないパラパラとした描き方ばかりなのですが、せめて主題となる大分と綱引きの二点に関しては、しっかりと芯を通しておいて欲しかったところです。   じゃあ何もかもハンパなのかって言えば、井上真央はかわいい、ってところだけはしっかり描かれてたかな・・・。
[映画館(邦画)] 4点(2012-12-02 08:24:58)(良:1票)
748.  海月姫 《ネタバレ》 
 マンガが原作ならばこういう描き方でいいでしょ?っていうのがハッキリ見て取れてツラいです。  リアリズムを廃したギャグ映像が生身の人間によって演じられる事で上滑りし続け、それはドラマを織り成してゆく事を阻害して。最終的にはとっ散らかったエピソードの羅列で終わる映画。   まず、デフォルメされたオタクの生態を笑うばかりで、その才能をあまりプラスとして描いてない、みんなで協力して、なんてところも各人の個性を活かしておらず、単なるオタクからの脱却こそを是としているばかりな点で、それでいいのかな?と。  ファッションショーの成功をクライマックスに据えた事で、結局「キレイに着飾った渋谷系のお嬢さんこそが正義」になってるんですよね。メガネ取ったら美人っていうアレをここでも繰り返していてセンスがとても古いです。   で、オタク状態では地味で、ドレスアップするとキレイって落差を話で見せていても実際のビジュアルで見せきれてない、その差を劇的に感じさせる事がちっともできていないのがまたダサくて。能年ちゃんをキレイに見せてるつもりのビジュアルは、本当にそれでいいのか?というカット多数。どう見てもホラーっぽいライティングまであるし。   説得力なんてモノは皆無で(ファッションショーのせいで政治家のパーティに誰も集まらないという理屈が一体どうしたら成立するのか、論理的に説明して貰いたいもので)、ならばせめてエピソードやキャラクターで楽しませて貰いたいものなのですが、類型的で(相手を酩酊させてベッドの写真を撮るって、つい最近他のマンガ原作映画で見ましたが)空虚な世界が広がるばかり。せめてせめて『三国志』や鉄道や和物やじじいの魅力を少しでも見せようよ・・・   それでもクラゲの魅力だけは幾分醸し出されていた感じで、クラゲがモチーフになった部分はなんとか楽しめたような、そして、キャラの多さでなんとか退屈さだけは免れたような。女装男子の蔵之介に救われてたかな。どう見ても男でしたが。   クレジット見るまで気付かんかったわ!って池脇千鶴や篠原ともえはおろか、能年玲奈の個性までも殺し気味なコスプレ映画ではありました。
[映画館(邦画)] 4点(2014-12-28 22:43:20)(良:1票)
749.  宇宙ショーへようこそ 《ネタバレ》 
惜しい! クライマックスであまりにありきたりな娯楽アニメ映画インフレ見せ場クドクドパターンなってしまって。多元的に描くから物語が集中してゆかないし、間延びしてるし、その上、真実も心情もことごとくセリフで説明しちゃうし。あの歌姫はあの程度の扱いで良かったの? で、あとはお見事。二度と来ない夏休みの貴重なひとときを描いた秀作。友達と過ごす大切な時間、無限の希望に向かって開かれた未来。大人には深い郷愁を伴ってしみじみと心に染みてくる映画です。五人の子供達が魅力的な個性(デザインも)を与えられて、みんなが織り成すひとつひとつのエピソードが楽しく。そして子供達それぞれが一歩成長してゆく、その、壁を乗り越えてゆく過程がとても真面目に描かれていて感動的です。それに対比するカタチで象徴されてゆくポチのエピソードも切なく。だからこそ、それまでの魅力が隠れてしまうクライマックスがねぇ・・・。もっともラストで魅力は戻ってきますし、そんな欠点はあっても充分に見る価値がある映画でした。そう、神奈川のシネコンまで越境して見に行っただけの価値は充分に。こっちだと夜遅く一回とかになってて・・・
[映画館(邦画)] 8点(2010-07-22 17:27:11)(良:1票)
750.  ミラベルと魔法だらけの家 《ネタバレ》 
 思ったのはコレ、ディズニー版『ミッドサマー』ね。   ミラベルが歌って踊る楽しいミュージカルシーンを演じてみせるのだけれど、それは無理をしてる、本当は彼女の心は傷だらけでズタズタっていうのが最初から判るのよね。一人だけ魔法の能力を与えられず、家の中に居場所がなく(それは部屋割りというカタチで具体的に表現されてるわ)、家族から疎ましがられて。  家、血族という縛りに囚われた人々、ミラベルはそこからの解放、闘争を計るべく行動してゆく、これは「家族がいちばん」な『リメンバー・ミー』に対するアンチテーゼになってるの?って見ていて期待したのね。  ところがミラベルは救済されないの。姉妹達もまた家に縛られた存在である事が明らかになり、その呪縛を解く事でミラベルは家に破壊をもたらす者としての姿が明確になってゆき、そしてその通り、家は破壊されちゃう。破壊そのものこそがミラベルに与えられた役割で、そこからミラベルと力を失った家族とが同じ地平に立って新たな道を踏み出す・・・のならば納得できたのね。ところが戒めを受け止めた家族たちに対して魔法の力は家を再生し家族たちの能力を元へ戻すの。ミラベルの役割が明確になり居場所が得られたようにも思えるのだけれど、実際には単に破壊前の状態に戻ったのよね。家族の意識に変革は起きたのかしら? むしろそれを経た事で戒めを与えたミラベルを触らぬ神、悪魔の子、鬼子のように扱う事になるんじゃ?  唐突なハッピーエンドに見えるそれは、それぞれが更に強く家、血族という呪いに縛られる事になりました、という残酷なラストシーンに思えてしまうのね。ホラーだわ。  ディズニーがそこを狙ったのだとしたらなかなかに挑発的だと思うけど、多分あんまりそんなつもりは無さそうで(『アナ雪』の1作目で城を飛び出したエルサに結局何の救済も与えずに城に縛りつけてアイススケート場の管理人のおねえさんにしちゃった人達だし)。   いっぱいの花で飾られた世界で紡がれ続いてゆく因習にとらわれた人々の物語、この『ミッドサマー』感。
[映画館(吹替)] 5点(2021-12-05 20:06:05)(良:1票)
751.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
大変よく出来た映画なんですけれど、構図、カット割り、カメラの移動方法、音楽の使い方、ライティング、全てがキッチリとしていて映画の教科書のようで、『名作の作り方』みたいな、映画学校用の教材みたいな映画で、その分、個人的にはちょっとつまんないなぁ、と。イーストウッドの映画はいっつも真面目に撮られていて、私にとっては大きくハズす事がない代わりに「アンタの映画、好っきやわぁ!」ってときめかせてくれるクセやアクも感じないんですよね。キチッとテーマにもキャラクターにも距離を保ってたりするものですから、心地良く最後まで運んでくれるものの、終わってみると心をギュッと掴まれたモノって案外なくない?って思ってしまったりして。白骨死体ばかりしかなかったの?発見までの期間が短い場合もあったハズなんじゃ?なんて疑問も、この監督のセオリーから言えばそれで正解なのでしょう。腐乱死体を映したり、それを感じさせたりすらNGで。アンジーの演技も「批判は許さないわよ!」ってバリバリの名演技オーラを発してるみたい。ハリウッドの優等生監督がカッチリ作った優秀な映画、でも、映画としての可愛げには欠けちゃうと天邪鬼な私は思うのでした。
[映画館(字幕)] 7点(2009-03-01 18:13:24)(良:1票)
752.  ファイナル・デッドブリッジ 《ネタバレ》 
これまでのシリーズで人の命を奪ったモノがどんどん飛び出してくるタイトル部分が秀逸。でも、中身はほぼいつもと同じ展開でキャラと死に方が違うだけっていう状態は、さすがにマンネリでダルダルな感じがします。事故を予知した、危機を逃れた、警察に不審に思われた、予知夢によって生き延びた人々が次々と夢の順番通りに死んでゆく、そこからなんとか逃れる方法は?って。毎回同じモノなので、あと興味はもういかなる惨事、死に方を見せてくれるか、ってところのみ(いや、このシリーズ苦手なんで興味って言ってもアレですけど)。その点、18禁になったワリに今回は意外とヌルいです。冒頭の吊り橋崩落の映像は、スペクタクルしていてなかなかに凄い映像を見せてくれます。シリーズの中でもハイレベルなパニックシーン。でも、以降は凄い死に方をしそう、って引っ張ったワリにジミに死にましたってパターンを繰り返して。それに『3』以降は犠牲者に面白味がないんですよね。殆ど若者ばかりでドラマに厚みが生まれない感じ。なので、やっぱり今度も毎度のアレの繰り返しだわなぁ、って。『2』のような抵抗の物語が生まれそうな設定も、結局は本質に迫るための機能は全くしていませんし。ただ、最後で「ええええ!?」って。最後にポン!と膝を叩いて「やられた!」って映画を最初から頭の中で反芻する事になって。このオチによって俄然面白味が増した気がします。ただし、シリーズを見続けている人限定で楽しめるラストではありますが。それにしても、スプラッタ映画嫌いな私が1作目から延々このシリーズに呼ばれ続けている気がするんですが、一体、何の運命がそうさせているのでしょうねぇ?
[映画館(字幕)] 6点(2011-10-03 21:27:43)(良:1票)
753.  妖怪大戦争(2005) 《ネタバレ》 
試写会に当たって「やった!」って思ったら当日は妹の結婚式で断念した映画でした。でも、試写状をあげた友人の話でも世間の評判も最悪で、ああ、見なくて正解だったのかぁ、なーんて思ってたんですけど、め、名作ちゃいますか? 遠い昔に見た大映の妖怪モノの味わいはぜーんぜん!ありませんけど、私、こういうハナシ大好きです。安っぽいCGとか、作り物丸出しの妖怪とか、気持ちを萎えさせそうな要素はたっぷりですけど、弱々しい男の子が妖怪達に翻弄されながらも悪に立ち向かってゆく物語に素直に感動しちゃったり。まあ、子供が主役の映画に極端に弱い、という私の弱点をモロに突いてくる状態ではあったのですが。でも、おととい見た映画のカーリング少女が妖怪だったり、昨日見た映画のバーのマスターが悪の首領だったり、そういう日本映画の狭さが逆に楽しかったりもして。わはは、まーた徳井優出てきた!とか。いや、作品単体で純粋に評価すべきなんでしょうけれど。でもね、クライマックスで剣を手にカッコよく敵を斬りまくるシーンに興奮したり、怪物にされてしまったすねこすりを倒して涙するシーンに感動したり、もう単純にお子様状態で映画を楽しんで見ておりました。ま、間違ってもカーリング少女に萌えて、今日映画館で見た「ラフ」じゃ脇役でガッカリで、んでこの映画見たらたっぷり出てきたんで、それで大満足、とかとちゃうで。ホンマやで。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-28 00:35:18)(笑:1票)
754.  るろうに剣心 京都大火編 《ネタバレ》 
 テレビ放送した前作の録画を見て臨みました。前作見てなかったし、原作も読んでないし。で、前作は「まー、そこそこ?」みたいな感じでしたが、今回は「もうちょっと上のそこそこかな」って。   前作よりも大幅にスケールアップ。大がかりなセットに沢山の登場人物、大量動員のモブシーン、そして痛快なアクションシーン。  ちょっとドラマ部分がタルいかな、って感じがしないでもないですが(前作からのんびりした時間が流れてます、って状態の剣心周辺のヌルさがなんか弛緩した感じで)、見せ場をいっぱい作って、パワフルにガンガンと押してゆく感じは心地良いです。剣心独特の軽やかな殺陣が痛快ですしね。   気になったのはもうちょっと被写体から引いて欲しくてあまり動かさないで欲しいカメラと、前作同様になんだかとっても不自然に聞こえる剣心の「ござる」言葉(元のセリフ自体が悪いのか、発音・発声が悪いのか・・・)、演技に力が入り過ぎちゃって何を言ってるのか全然判らない少年のお兄ちゃんの今際の際のセリフ、唐突な刀鍛冶の息子の心の声(何故にあそこだけ?)。   でも、そのスケールの大きさを実感させる娯楽エンターテインメントっぷりは夏休み映画に相応しい感じで、物量主義的ではあるけれど、邦画でのそういう攻めの姿勢は、それはそれでアリなんじゃない?って思います。邦画ってかなりの話題作であっても物量だのスケール感だのエンターテインメント性だのってところからはワリと逃げますもんね。   結局は物語の途中で終わってしまって次回に続く、って状態なので(ラストは引っ張り過ぎかな)、最後に不満を抱く感じではあるのですが、僅か1か月後には続編公開という事で、次を待つ時間もストレスよりは期待の方が勝る程度の長さ。   内容そのものよりも、娯楽映画を老若男女が集まった満席の劇場の熱気を感じながら見る愉しさを味わえました。それはそれで貴重。
[映画館(邦画)] 6点(2014-08-14 21:44:43)(良:1票)
755.  エベレスト 3D 《ネタバレ》 
 IMAX3Dでドーン!と立体感溢れる峰々が、って、どうして大ロングの景色に立体感付けちゃうとミニチュアにしか見えないってのが判らないかなぁ。遠くの景色ってのは左右の視差なんて殆ど生じないわさ。   映画自体は「撮るの大変でしたね」って状態は伝わってくるのですが、地理が明確じゃないの。一体それはどの部分なの?っていうのがまるで判らない、っていうかそもそも判るように描かれてないんです。  その上、みんな似たような風貌になっちゃうので「誰が誰やら」って事になって、エベレストのあちこちに大変な事になってる人が散りばめてあります、って状況ばかりがあって、物語としての流れは諦めちゃってる感じ。実際に何があったのかはネットで調べないとちゃんと見えてこないっていう。  災難に遭った人達に寄りそう事で「臨場感こそが大切、状況の把握なんて出来ないからこその恐怖なんです」とでも言いたいのかな? でも特定の人とポイントの間でシーンがポンポンと飛ぶのでエベレスト全体が大して広くも高くもない、ごくごく限定された空間に映ってしまって、それは大きな間違いなんじゃないかなぁ。  そこにある筈の大自然に対する畏怖とか人間の非力さとか、そういうのは案外伝わってこない、だけどそここそがこの映画では大切なんじゃない?   いや、最大の問題点は見終わって結局人は何故山に登るのか?って事に対してなんの答えも見いだせなかったところですか。利己的な人達が他人を巻き込んで自滅しました、っていう状況ばかりが見えてきて。それじゃ実際に亡くなった人達が浮かばれないわ。   それでも難波康子さんのエピソードはやはり日本人として胸に迫ってきました。でも、最終キャンプ地からわずか300メートルのところで亡くなったっていうのは映画じゃ判らないんですよね・・・。
[映画館(字幕)] 5点(2016-04-07 20:55:26)(良:1票)
756.  キングダム/見えざる敵 《ネタバレ》 
どんな内容かもよく判らないままで見ましたが、切ない映画でした。娯楽アクション映画としてのケレン味を持ちつつ、石油で繋がったサウジアラビアとアメリカの微妙な関係が描かれ、そしてテロリスト殲滅のために政府や国の思惑を無視して動き出したFBIの動機が最後に語られ、それはテロリストと同次元での行動でしかなかったという虚しいオチ。劇中ではたったひと言だけ何気なく日本について語られていますが、それは我々もこの負の連鎖の中に既に組み込まれている事を重たく認識させます。ここに出てくるアメリカ人達は主役でありながら、不敬で、無遠慮な「人の畑を踏み荒らす」存在として描かれ、テロとの戦いを、正義と悪の二元論で片付けていいの?と疑問を投げかけてきます。メインタイトルで911をはっきりと描いた上で、なおそういう姿勢で映画を作る勇気。ただ、最近流行りのカメラ動かしまくりは、シネスコではあんまりやらないで欲しいです。大スクリーンじゃ目が回ります。アクションシーンでカメラ動き過ぎるとディティール判らなくなりますし。それにしても、出てくるなりセクシーポーズを決めまくり、ラップや音真似で暴走し、見終わった後の切ない余韻をブチ壊しまくったジェイミーの舞台挨拶は、だけど笑いました。
[映画館(字幕)] 8点(2007-10-13 14:26:01)(良:1票)
757.  GHOSTBOOK おばけずかん 《ネタバレ》 
 ラストのガッキーの涙、アレって2006年に製作されたタイムリープもの、2013年に製作されたラブファンタジー、2本の邦画と全く同じシチュエーションなのよね(各作品のネタバレになるのでタイトル伏せるわ)。三番煎じ。そういうとこだぞ山崎貴監督。安易にアレ好きコレ好きって反映させ過ぎなのよ。いっつも他人の借り物ってカンジが強いわ。この人、オリジナリティで勝負!ってあんまり無いわよね。   とは言え『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』で一切信用できなくなった山崎貴監督作品だけど褒められるモノは褒めるわ。勿論お金払わず貯まったポイントで見たけど。   『学校の怪談』を期待しちゃうとかなり違うかしらね。感覚としては『地獄堂霊界通信』に『くちびるに歌を』と『妖怪大戦争』(2005年版)混ぜたようなカンジかしらねぇ。『地獄堂霊界通信』、見た人ほとんどいないと思うケド。  映画は雑な作り。映画の中に存在してるハズの作品世界のルール、法則、それをちゃんと説明できてなくて、わざわざ神木くんがゴーストブックについて説明し損なう描写を入れてるのだけど、そういう問題でなく冒頭から延々と動機も目的も世界の成り立ち、カタチも語られないために前半はひたすらに空回りした混乱劇が続く状態で。  子供たちのキャラは良いけれどセリフは聴き取りづらいし演技のタイミングがぎこちないのよね。異世界に気付くのやたら遅いかと思うと馴染むのやたら早いわ。  登場するゴーストもなんだか一貫性、統一感に欠けてて古典的なモノやらオリジナルなモノやらモンスター系やらバラバラ。毎度のCGっぷりもまあ相変わらず。   ただ、それでも子供向け実写邦画として良い在り様を示していると思うの。夢と冒険、わくわくハラハラ、そしてほのかな恋。そういうのはアニメに任せておけばいいってモンじゃないでしょ? アニメは超人、天才の物語ばかりだし(それはマンガの実写化にも及んじゃってるけど)。等身大の子供の物語って必要だし、これはそこをちゃんと押さえてると思うわ。個性的な普通の子供たちが織り成す子供の世界、そこに大人のガッキーが良いアクセントになって絡んで。ガッキーはホントに魅力的ね。コミカルっていうかそこまでやっちゃう?みたいな状態だったりするケド。   なんだかんだと楽しい映画になってるので夏休みのお子様たちと親御さんにお薦めね。
[映画館(邦画)] 6点(2022-07-24 19:00:42)(良:1票)
758.  ドリヴン
ロングショットのレース映像はラジコンが走ってるみたい。「スターウォーズ エピソード1」のポッドレースでも感じた事ですが、どうしてロングになるとCGって弱いんでしょ? それはともかく、映画のテンションにちっともノッてゆけず、ひたすら眠気と戦った映画でした。「もう少しマジメにやろうよ」って感じ。コンマ秒の、危険と隣り合わせな世界に生きるストイックな人々が、「おバカで~す」状態で描かれちゃったんじゃ、セナも浮かばれません。レースを描くのであるならば、しょーもない恋愛話よりも他にもっともっと描くべきところはいっぱいあるでしょーにねぇ。レースカーはレーサーが一人で走らせてるワケじゃないんだから。
[映画館(字幕)] 3点(2003-12-14 15:19:56)(笑:1票)
759.  アジョシ 《ネタバレ》 
見る前は『レオン』みたいな映画?って思っていましたが、どちらかって言うとセガールもの、あるいは昔のブロンソンものみたいな。ある意味、鉄板な設定。その、鉄板であるがゆえの約束された面白さを楽しむ事はできます。んでも、2010年韓国最大のヒット作との事ですが、突出して素晴らしい!って訳ではなくて。ウォンビンはカッコいいです。少女はいい味を出してます。だけど、悪役に石井克人作品に出てきそうな連中を色々とバラエティ豊かに取り揃え過ぎちゃっていて、その上、警察側にまで個性出して、児童誘拐、殺人、麻薬取引、臓器売買、縄張り争い、バイオレンスにスプラッタ、カーチェイスに銃撃戦、格闘と取り揃え、1つ1つの味付けが濃過ぎて全体のイメージが薄ぼやけてしまっているという。例えば敵役の凄腕な殺し屋が、少女に対してささやかながらも親しみを抱いたがゆえに少女の代わりに・・・っていうところ、色々描かれた中に埋没して、ちゃんと説明しきれてたかなぁ?っていう感じ。見てる人はラストでなんで彼女はちゃんと?みたいに思っちゃったりしないかなぁ、って。クライマックスでの対決にそこを活かせてなかったのは失敗なんじゃないかな。何故あえて1対1を選んだのか、みたいなのも殺し屋にきちんと流れを与えられなかったゆえにドラマとして昇華できてない訳で。繋ぎが悪くて不明瞭な箇所が多く(ゴルフ練習場での車2台の動きの繋がり、メチャクチャ)、ただでさえ枝葉の多い映画を更にゴチャつかせています。犯罪者側のエピソードやキャラは大幅に整理してスッキリさせた方が良かったんじゃないかと。でも、二階の窓から飛び出して路上に落ちる1カットをカメラが一緒にくっついて落ちるなんてステキな映像も見せてくれて、無駄に暴力的なシーンが多いものの、力が漲ったパワフルな一編ではありました。
[映画館(字幕)] 6点(2011-09-22 22:40:11)(良:1票)
760.  セブン 《ネタバレ》 
延々と降り注ぐ雨、鉛色にくすんだ都会、絶えず流れ込んでくるノイズ。個人的にカイル・クーパーのベストワークだと思うメインタイトルとエンドクレジットに飾られたこの映画は、細部に至るまで意匠が凝らされていて、深い絶望の色が美しい映画でした。サマセットとミルズを追うカメラは、シネスコの魔術師ダリウス・コンジによって絵画的に切り取られ、音は、スピーカー位置がハッキリしてしまうデジタル音響の欠点を補うように移動し、包み込みます。物語的には、ちょっと?なところ(ミルズの奥さんに必要以上にウェイトを置くのが疑問で、最後にそれはラストにかかっていたため、と理解するのですが、いかんせんバランスが悪いです)もありましたが、超鬱なこの映画が嫌いになれない、消極的ながらも好きと言えてしまうのは、その負の美を芸術的なレベルにまとめあげたフィンチャーのセンスがあればこそ、だったと思います。
[映画館(字幕)] 8点(2003-12-09 16:03:48)(良:1票)

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS