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コメント数 304
性別 男性
自己紹介 つたない文章力で自分なりのレビューを心がけます。映画館で観た作品は自然と評価が高くなりがちです。

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61.  フォックスキャッチャー 《ネタバレ》 
人間なら誰しもが抱く、承認欲求、自分が何者でもないことへの不安。社会、他者、物に対する依存。 デイヴはマークを庇護の下に置き、マークは理想である兄を追い続けた。デュポンの母は名誉に捕らわれた。 デュポンは母の影に支配され続けていた。そして、マークに対しては自分と同じもの(何者かの庇護の下にいる)を重ね合わせ、自分が持っていないカリスマ性を持つデイヴに対しては憧れを抱いていた。社会、母、デイヴという存在に捕らえられ、また自分もマークを庇護し捕らえようとしていた。 自分の下を離れるマーク。自分自身であるマークを失ってしまったデュポンはついに憧れの、理想の自分であるデイヴを殺してしまう。ついに支配、人間という生き物の輪廻から抜け出すことは出来なかった。 何かを常に捕らえるかのような客観的なカメラ視点が終始続く物語の中で、何者の視点でもないマーク自身の主観ショットで自ら柵に囲まれたリングに向かうマークはこの映画で唯一独立した存在、人間ではない何かに成り得たようにみえた。
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-31 21:19:33)(良:1票)
62.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
アニメ的な決めゼリフ、芝居掛かった演技、大事な事を台詞で言わせてしまう脚本。 石原さとみに代表される違和感のある人物造形、舞台のような台詞回しと細かいカット割りの中でのアップの多用、それらは悪い意味で気になった。 ただそれ以上に魅力的な部分が多かった。 災害時の政府の動き、次第に波及する被害とそれに比例して事が大きくなる社会情勢は現実味があった。 攻撃を開始するまでのじれったいまでの溜めは日本という国の法制度、日本人らしさをよく表しているし、なにより緊張感を生み出している。 ゴジラの見せ方、造形も魅力的。人間の視点からゴジラを捉えながら、なめるように移動するカメラ。 見知った現実の街並みの中にいるゴジラは圧倒的な迫力と絶望感をもち、多摩川決戦で感じた高揚感は忘れられない。 そして生物としての生々しさ実在感を伝える皮膚から落ちる体液。闇夜の静寂の中から発せられた光、そして全てを破壊する光線。この一連の流れは、間の取り方も含めて圧倒的に素晴らしく、恐怖と同時に美しさ、ゴジラという一つの生物の崇高さすら感じさせる。 人類が生み出した負の側面の象徴であると同時に希望を生み出すものとしてのゴジラは初代ゴジラを彷彿とさせるし、作り手の熱い思いも感じた。 様々な災害を経験した今の日本における海外への返答であり、挑戦状。そして自らへの鼓舞。 凝固したゴジラは観光スポットになるだろう。それほど日本人、人間は良くも悪くも強かで環境に適応しやすく、たくましいはずだしそうであると信じたい。 そして人類を破壊する災厄と共存するという道を選んだ点も、震災後の現在の日本の姿とどうしても重ね合わせてしまう。
[映画館(邦画)] 8点(2016-08-01 10:41:24)(良:1票)
63.  ばしゃ馬さんとビッグマウス 《ネタバレ》 
馬渕にとって松尾は未来の自分であり、天童は過去の自分である。そして、その逆もまた然りの鏡像関係。 だから馬渕は松尾に叱咤激励され、天童に厳しく当たる。みんな過去の自分が憎くもあり、愛おしくもあるから。 そして夢はバトンタッチされる。シナリオの取材という名の告白を通して、過去の自分に夢を託す。 松尾は馬渕を振り、馬渕は天童を振る。 夢を諦めた者は、夢を追う者に振り向く事はない。夢に振り向いてしまったら、夢を諦められなくなってしまうから。 だから馬渕は振り向かず歩く。それは、天童(過去の自分)に対しての決別でもある。 天童の未来は、また誰かに夢を託すのか自分自身で夢を叶えるのかは分からない。 ただ言える事は、夢をひたむきに真っ直ぐ追う者は眩しく美しい。そして痛々しく、残酷でもある。
[DVD(邦画)] 6点(2016-07-06 02:12:01)(良:1票)
64.  サンドラの週末 《ネタバレ》 
自分を犠牲にしてまで相手に尽くす事ができるか。という、答えの出ない問い。 本作はその問いを投げかける。そして、主人公は自分の生活、復職を犠牲にして、自分を守ってくれた人を最後に守る。 否定のしようのない立派な行動と結末。 だがその不変的な問題に対する、暴力的にも思える圧倒的な正論が、困窮してるようには見えない主人公一家共々どうしても上辺だけの浅薄な結末に思えてしまう。
[DVD(字幕)] 4点(2016-07-01 02:02:12)(良:1票)
65.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
過去にいったり、未来にいったり、その結果違う時間軸があるということが発覚して。何でもありなのかと思ったら、途中からどうでもよくなってしまった。 アクションも、ただ派手になっていくだけで驚きや新鮮味を感じられず。 でもまた続編があるようなら何だかんだで、見てしまうんだと思います。
[DVD(字幕)] 4点(2016-04-24 23:30:21)(良:1票)
66.  はじまりのうた 《ネタバレ》 
冒頭のグレタの演奏シーン。二つの視点からそれは映される。 いきなり始まる演奏はお世辞にも上手と言えるものではない。多くの人が聞く事に集中せず、談笑をする中一人立ち上がる男性。 直後その男性の1日が語られ、先程の演奏シーンに結びつく。 彼の頭の中で流れるアレンジ。今まで体たらくだったダンとグレタの才能が結びつく瞬間。 二人だけが分かる世界で、物語が始まる瞬間の感動は言葉では言い表せない。 それこそが音楽が持つ力であり魅力なのだろう。そして視点を変えた反復とズレという映画の持つ力もここで表現される。 鬱屈とした思いの中、スティーヴの部屋で曲が生まれる瞬間も忘れられない。 そしてアルバム制作シーン。日常の雑踏の中で即興を交えながら、生の人が集まり演奏されるその様は音楽の原点であり、一つの到達点なのではないだろうか。 何よりも誰もが音を楽しんでいる。 現代の一から十まで計算され作り込まれた音楽に異論を唱えつつも、それすらも含めて音楽を愛している事が伝わってくる素晴らしい映画だった。
[DVD(字幕)] 8点(2017-01-14 18:25:57)(良:1票)
67.  ダウト ~あるカトリック学校で~ 《ネタバレ》 
理想と現実のギャップに苦しみ真実を追究することから逃れようとする若いシスター。 ただ子の幸せを願う母。 この学校で生きるためにはそうすることしかできなかった生徒。 生徒の弱さに漬け込んだ神父。しかし生徒からの信頼は厚く寛容である。 校長の生徒を思うが故の厳しさや言及か、ただの自分の好き嫌いによる執拗なまでの疑いか、それとも神に従える故の倫理観か。しかしそこに至る過程で生まれる神の教えに反する疑念。嘘。不寛容。 それぞれが悩んだ末にも、はっきりとした真実は明かされない。誰が正しく間違っているとは言い切れない、人間のアンバランスさがとても丁寧に描かれていました。
[DVD(字幕)] 6点(2010-01-26 02:15:15)(良:1票)
68.  サバイバル・オブ・ザ・デッド(2009)
ゾンビやナイト・オブ・ザ・リビングデッドのような作品は、その時の時代背景や空気感が観ているだけで、その時代には生きていない自分にも伝わってきました。 映像の荒さや作り物臭さも妙なリアル感につながり、それも作品自体の面白さを底上げしていたような気がします。 たくさんのゾンビ映画が作られプロットが使い尽くされ、映像も綺麗になっていき、情報が整備されている現代では、前記のような閉塞感やチープさ時代背景が、怖さ面白さを生み出すような作品は撮る事が難しくなってきているような気がしました。 しかしそれでも走らないゾンビを時代にあった方法で撮り続ける監督には敬意を表します。
[DVD(字幕)] 5点(2011-03-12 17:26:04)(良:1票)
69.  ラブ&ピース 《ネタバレ》 
自我や夢、欲望の象徴としてピカドンがいて、スターダムに昇る良一と共に誇大化していくピカドン。 誇大化しきった全てがはじけ、一人家に帰る良一の姿は、「地獄でなぜ悪い」のその姿の対極、もっといえばその先にあるものを感じるし、監督自身のセルフオマージュ、厳しい視点をもった過去作への返答だと思った。 甘いだけでない厳しい視点の提示は素晴らしいし、そこからの可能性に満ちた開かれたラストシーンには、等身大の希望を感じ、残ったものが良一にとって何よりの救いであったように思えた。 物語全体が一人の少年が頭で描いた夢のような話しで、それはビートたけしの「みんな~やってるか!」に通じるものを感じ、園監督という人は本当に映画が好きで、情熱をもって映画を撮っていて、純粋な人柄の方なのだと思った。
[DVD(邦画)] 6点(2016-02-13 16:30:36)(良:1票)
70.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 
いつも観る前に期待して観に行った映画は、イマイチだったというのが多いのですが、この映画は期待通り。というかそれ以上でした。全員の登場人物がそれぞれ個性的で、みんな何かしらの問題や悩みを抱えている。いつもは誰にも伝えることのない自分の考えや思いを、旅を通じることによって少しずつさらけ出していく。そのことによって起こる衝突も、突然起こるハプニングも、家族全員で乗り越え壊れかけていた絆が徐々に復活していく様子は、すごく見ごたえがありました。ラストでの家族全員でのダンスシーンは声を出して笑ってしまったし、泣きそうにもなりました。あの姿を見ていたら、この先どんな問題があっても、衝突しながら、喧嘩しながらもこの家族は乗り越えていけるんだろうなぁと感じました。また、台詞ではなく表情で考えていることがわかるところもとてもよかったです。個人的にはフランクの走り方が一番ツボでした
[映画館(字幕)] 9点(2007-02-22 00:04:10)(良:1票)
71.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
伏線は全て回収され、観客が観たい映像は全て見る事ができ、物語は全て語られ、「物語=瀧と三葉のセカイ」は円満に収束していく。 物語の謎を徐々に明らかにしていく事により興味は持続し、その中で悲劇の影をチラつかせる事で、ハラハラドキドキする。しかし最後には大団円を迎える。安心感も相まって、そこには大きな感動が待っている。映画を観て観客が味わうべき感情は、最初から最後まで用意されていて、映画を受動的に観るとするなら、これ程素晴らしい映画はないのかもしれない。 作り手は受け手のニーズを把握し、その充足が目的となっている。物語内の登場人物は、瀧と三葉のセカイを理解し、そこに従属しきっている。 BGMは前面に押し出され、物語的山場の連続と、BGMの山場の連続が合致する事で、終盤になるにつれ物語は過剰さを増していく。 その音楽>映像、若しくは互いに競う事なく音楽により映像が飼いならされた関係性は、PV的という事なのか。 抑制や省略より、全てを語り観せる事や、過剰さが、カタルシスをより刺激し感動を産み、感動の為に映像と音が動員され、感動の度合いが評価の絶対基準となり、そのような映画が「名作」となり社会現象を生むのなら、映画は多様性を失っていってしまうのだろうか。 その波に乗れない者は、奥ゆかしさを留めながら、物語のセカイに還元しきられない瑞々しい細部(組紐の艶、行き交う電車、坂という構造が生む人間関係、三葉の祖母と父親の関係)に目を凝らし溜飲を下げるしかないのだろうか。 ただ言える事は、瀧と三葉を同一ショットに収めてしまったことは決定的な失敗であり、喪失と不在を描いた大林監督の「時をかける少女」は尊いということではないか。
[DVD(邦画)] 5点(2017-12-16 19:24:52)(良:1票)
72.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
この撮り方で臨場感を出して観ている側の心を主人公たちの視点に持っていきたいのだろうけど、その方法の利点と欠点を感じた。 利点は、一市民に焦点を当てた事でただの怪獣映画にならず謎の存在のまま終わらせ、その謎の存在に混乱している人達の空気がそのまま伝わってきたので、その事は面白いと思った。 欠点は個の力では出来る事が限られているので、話が膨らみにくい。話を膨らませようとすると登場人物を戦場の真っ只中に放り込まないといけなく、そうするためにはただの一般人ではなく、かなり勇敢に動ける人物にしなければならないので、漫画的なキャラになってしまい臨場感が薄れてしまう。最後に怪物と対峙させたことでより特別な存在になってしまい、その事でさらに臨場感が薄れてしまうというジレンマを感じた。そして何よりも画面がブレ過ぎて観にくかった。
[DVD(字幕)] 5点(2009-11-19 18:31:16)(良:1票)
73.  コレクター(1965)
意外な終わり方でした。セリフよりも表情で何かを語る映画でした。
[DVD(字幕)] 5点(2009-10-24 00:35:46)(良:1票)
74.  ブレードランナー 《ネタバレ》 
レプリカントの本当の目的は復讐や人間世界の滅亡などではなく、生きたいという願い。それは、人間が抱くごく自然な感情。人間ではないレプリカントのロイは感情に身を任せることなく、デッカードを生かした。その行動は、今までの残虐的行動への彼なりの罪滅ぼしなのか、それとも、人間ではない自分でも極限の状況で理性を保つことが出来た。自分を生み出した人間にはそれが出来るのか、という彼等の人類への挑戦なのか、はたまたもっと別の理由なのかは分かりません。しかし、いずれにせよレプリカントは肉体的のみならず精神的にも人間に限りなく近い存在、もしくはそれ以上の存在になっていたという事なのではないでしょうか。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-18 21:44:25)(良:1票)
75.  ワイルド・アパッチ 《ネタバレ》 
生身に迫る恐怖を突きつけられ、事後として提示される事で想像を煽られる、アパッチ族による無機質な殺戮シーン。 広大な自然で遠近感を保ったまま繰り広げられる追跡劇。アパッチ族と追撃隊の位置関係を想像する事で、その空間は画面外までも拡がっていく。 その中で、戦う事でしか関わり合う事が出来ない、対話という交渉手段を失った者達。そして倫理を超えた所にある、男という生物が背負った性、業。 男達の意志は、無言あるいは、言葉よりも表情を欠いた「顔」の優位性ゆえに、無方向に揺らぎ、拡散し続ける。その無方向性はサスペンスにもなるだろう。 そして舞台は渓谷へと向かう。ケ・ニ・テイとウルザナの仲間の時間と緊張感が途切れる事がない一騎打ち。二人が出会う場面の舞台設定。 俯瞰の優位性を生かした渓谷での銃撃戦。 どれもが、過剰も不足もなく映し出される。 そして全てが終わった後に残る、叙情性に湿ることがない諦念を携えた徒労感。 観客にはマッキントッシュが息を引き取る瞬間を観るなどという、一人の男に対する敬意を欠いた行動は許されない。只々彼が葉巻を巻く事が出来るかどうかだけを想像し、それを最後まで見届ければいい。それがこの映画を観るという事に対する最低限の節度なのだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2017-12-13 00:47:40)(良:1票)
76.  帰郷(1978)
戦闘シーンは一秒もないものの、変な反戦映画よりよっぽど説得力や重みがありました。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-26 00:59:49)(良:1票)
77.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 
物語冒頭のスーパーでの買い物場面から始まる違和感と収まりどころのない気持ち悪さの連続。 進むにつれて傍観者である社本に、画面越しの傍観者である自分の感情が近づき、社本と同じようにフラストレーションを感じていることに気が付いた。 そして妻を犯したという村田の打ち明けで、一気に開放されるカタルシスにも似た感情。社本を応援している自分がいることに気付いたとき、自分も決して傍観者で居続けられる存在なのではないのだという事を知った。
[DVD(邦画)] 9点(2011-10-29 19:03:52)(良:1票)
78.  評決 《ネタバレ》 
単純に弁護士の腕だけならギャルビンはコンキャノンより劣っていたような気がするし、私生活も堕落していた。その辺に、ギャルビンのヒーローではなく一人のありのままの人間である姿を見ることでき、好感をもてました。ただ、判事がケイトリンの発言は考慮しないように、と言ったのにも関わらずあの評決に至ったのは陪審員の感情によるものなのでしょうか。もしそうだとしたら、そこに危なさと怖さを感じてしまいました。
[ビデオ(字幕)] 5点(2008-01-23 18:55:52)(良:1票)
79.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
ビデオ屋によって置かれている棚のジャンルが違いそうな作品でした。 それぐらい色んなジャンルの要素(作品の土台になっているコメディ、中盤のミステリー、後半のアクション)、社会風刺、グロさを持っていて、それぞれが邪魔をすることなく絶妙な分量でうまい具合に混ざり合っているので、どの分野でも十分に満足させてくれ、くどすぎず飽きることなく文字通りワクワクドキドキハラハラさせてくれます。  一見すると大味に見えますが、内情は綿密に作りこまれています。それでいて村民が殺人を犯す理由を稚拙で馬鹿馬鹿しく留めているので、変な高尚さを感じさせず作り手の計算が鼻につきません。 子どもの時に楽しい映画を観ていたときに感じた感情を思い出させてくれるすばらしい映画でした。
[DVD(字幕)] 9点(2011-03-20 21:23:43)(良:1票)

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