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コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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101.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
「女版『インディ・ジョーンズ』を見ようと思ったら『ナイト・ミュージアム』だった。何を言ってるのかわからねーと思うが、おれも何を見たのかわからなかった・・・」CMや予告編に騙され系。どんな冒険物語が展開してゆくのかと思ったら、パリを舞台にした、くっだらないコント集みたいなのが始まるワケですよ。あんまり面白くないから早く本題に入ってくんないかなぁ、って思ってると、そのコント集が延々と続いて、もしかして、それが本体なのか?と思った頃には映画はほぼ終わってるとゆー。冷房効き過ぎな映画館でそれはあまりに寒い、寒いよ。自分さぁ、ベッソンって『レオン』と『グランブルー』と『フィフス・エレメント』のイメージしかないからさぁ、って、あ、『フィフス・エレメント』はこんなモンか。瀕死の妹ってのもギャグ状態だし、映画の〆は不謹慎だし、実のところ、おフランス製B級バカ映画。ベッソンはザッカー兄弟でも目指し始めたか? そうならそうと早く言ってくれればいいのに。しかし、昔からおフランスの笑いのセンスってのがどうもピンと来ないもんでね、困ったもんで。
[映画館(字幕)] 5点(2010-07-08 14:46:51)(笑:1票) (良:2票)
102.  わが母の記 《ネタバレ》 
ちょっとピンと来ませんでした。このテの家族の歴史を描いた物語はとても文学には敵わないとは言え、もう少しこの家族に愛着を抱くような描き方であっても良かったのではないかなと思います。アメリカンナイズされた監督の、短いカットでどんどん繋いでゆくやり方がこの題材に合うようには思えないのですよね。ひたすら騒がしく忙しい人々の映画に映り、肝心のそれぞれの顔が今一つハッキリ見えてきません。終わってみれば役所広司、樹木希林、宮﨑あおいの三人の存在感ばかりが浮かび上がり、一方で南果歩やキムラ緑子など、それなりに重要な役割を担っていた筈の人々の顔がトンと浮かんできません。実は長女夫婦こそが最も大変な訳ですが、その苦労が最期を告げる電話のシーンのみに集約されている感じなのは、ちょっとねぇ。でも、実体験と重ねて思う事はいっぱいあって。私の母はまだ私が10代の頃、今の私よりも若くして亡くなりましたが、父は二年前に他界し、その時にこれで次はやっと自分の番だと感じた、その同じ思いが描かれていて。この映画では大家族に囲まれて恵まれた人生の終わりの日々を送る訳ですが、今の時代にはなかなかそうは行かず、私は障害を抱え認知症が進んだ父を一人で介護、その上で怠惰なケアマネと無神経な病院の対立の狭間で悩まされ、離れた家族は協力どころかジャマをしにやってくるという生き地獄を体験しておりました。きっちり親を看取るという難題、今、家族というものの在り方を再考すべきだと、ただ「母の愛に感動しました」のみでは終わらない、観客が抱く現実問題との対峙を喚起させる側面もある作品だったと思います。
[映画館(邦画)] 6点(2012-05-04 15:41:59)(良:3票)
103.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 
 エピソード4をテアトル東京のシネラマの最前列で見てから41年半よ。そりゃ歳も取るわ・・・   さて、『スター・ウォーズ』っていうコンテンツ全体の太い太い軸から考えるとJJの新三部作って、なんていうかシッポっていうか枝葉っていうか竜頭蛇尾っていうか、結局ここまで見て蛇足感が否めないのよね。オマケで作りました的な。少なくとも初代三部作よりも更に凄いコトになりましたよ、っていう拡がりは感じられないわ。映像こそ凄くなってる(ハズだ)けど。   新三部作、なんかやたら些末事に追われてない? そしてその些末事が映画の本体の殆どを構成しちゃってる。まるでデキの悪いお使いRPGのイベントをこなしてるみたい。あー、また本筋から外れて回り道ぃ~?って何度思ったコトかしら。それも三部作の最初や真ん中でやるならともかく、完結編、しかもこれまでの全『スター・ウォーズ』までひっくるめての完結まで謳ってる作品でまーだやってるものだから、一体何してんのよ?って感じ。  もうどっかんと真正面からガチのぶつかりあいってのを見せて欲しいのだけど、あちこちでちまちまちまちましてるからもっと気持ち良くさせてよ!って思っちゃうのよね。  何度も何度もレイとカイロ・レンが戦うんだけど、しつこいわ。いちいち戦っちゃ離れるを繰り返す『Zガンダム』見てるみたいよ。  クライマックスだってカイロ・レン来るのは見え見えなんだけど、何よ、まだそんなとこウロウロしてんの?とか、援軍バーン!って来るのだって見え見えなんだけど、被害出し過ぎ引っ張り過ぎ、とか、どうも気持ち良さをハズしちゃってくれちゃうのよね。もしかしてJJって王道を描くの、下手?   っていうか、前作にあったフォースやジェダイは血じゃなくて普通の人にも可能性はあるのよ、ってのはドコ行っちゃったのかしら?   全作品リアルタイムな世代なワケだけど、なんか特に感慨は無かったわね。どうせまた色々やるんでしょ?ってね。
[映画館(字幕)] 5点(2019-12-20 20:59:35)(良:3票)
104.  東京物語 《ネタバレ》 
立て続けに小津作品を見て思ったのは、小津監督ってシニカルな厭世主義者だったのかもしれない、ということ。いつも家族を描いていながら「家族っていいね」っていう物語ではなくて、家族なんて壊れてくモノなんだよ、アテにならないモノなんだよ、時間ってヤツは残酷なモンなんだよ、っていうシビアな展開ばっかり。この映画では、父母の存在を疎んじて押し付け合う、モロにイヤな家族の存在が描かれて、なんとも両親が可哀想になってきます。むしろ他人の方がよっぽどアテになる状態。だけど、両親は自分の子ではない紀子に感謝していたけれど、紀子ってそんなに重要な位置にいなかった感じがして、むしろ尾道で一人両親を支えていた京子の存在が本来は重要だったんじゃない? なのに子供達よりずっと紀子の方がアテになるみたいな事を言っちゃったら、京子の立場ってどうなのよ?と現在京子と同じ立場にいる私は思ってしまうのでした。その事もあり、トゲトゲした部分の多い映画でもあり、なのでちょっと他の作品に比べると好きになれませんでした。
[DVD(邦画)] 7点(2006-07-07 01:22:24)(良:3票)
105.  ティンカー・ベル 《ネタバレ》 
ウットリするような美術や景観、美しく響いてくるケルティックサウンド。そこだけで見たらとってもステキな映画なんですけど、でも、演出とかメッセージとか、かなり退屈。八方美人的に他民族な妖精ワールドを描いておりますが、その多面性のワリには描かれる価値観があまりに狭く、産業革命以降の保守派みたいで困ったモンです。妖精達、キツキツじゃん、夢も希望もありゃしないじゃん、みたいなツッコミはナシですかねぇ? システムの上に成り立つ社会として描かれる妖精ワールドはこの世の鏡、だけど、こういう世界くらい、近代西洋思想から離れた、夢を紡ぐ世界であって欲しいと思うのですけどねぇ。どのキャラも、いろんな制約に縛られまくってて世知辛いったらありゃしないわ・・・
[映画館(吹替)] 6点(2008-12-29 21:34:50)(笑:1票) (良:2票)
106.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
 「審判の日を回避するだとぅ? 『2』の愚行を再び犯すのか!」と予告編見て憤懣やるかたない状態だった『1』至上主義な私ですが(なので個人的には『2』よりも『3』や『4』の方がまだマシ)、本編見たらそれ以前の問題でした。どんどん別の時間軸が生じて、どんどん書き換え可能です、って設定にしたらさ、もうなんでもアリだっての。そんなもん、幾らでも作れちゃう。   映画は二次創作みたいな状態です。『1』と『2』の事が大好きなオタクが妄想爆発させました、みたいなシロモノで、その両作の設定をひたすら弄ぶばかり。物語は『4』以外の定型フォーマットに則って毎度おなじみの事してます、って状態。何か新しい事をしたか、と言えばその都合のいい設定をした事と、今回の敵が(既に予告編時点でネタバレしてるので書いちゃいますが)ジョンだって事くらい。それだって過去の設定を弄んだだけですけどね。  T-800が老けてる部分を始めとして「むしろファンとしてこのオマージュから来る面白味を共有してね」的な甘い作りが目立ちます。でも、そのワリにそこはおかしいんじゃない?って部分もあって。カイルがジョンから貰ったサラの写真は途中で燃えちゃうハズじゃなかった?みたいな、そもそも『1』と比較してズレてる部分があれこれあるんですけど?って点があって。  大体、シュワT-800の顔にはとことんこだわってるクセになんでサラとかジョンとかカイルとか似てなさ過ぎなん?   でも今回最大の問題はキャラにちっとも魅力がない点ですね。T-800は単なる過去作のパロディキャラの域を出ませんし、サラはこれまでと別の第三の人格として登場しますが背景がややこしい事になっているので背負ってるものの重さが見えてきません。カイルに至っては一切の影が無くなってただの短気なおっさん。T-1000は単なる咬ませ犬で「これでもか」っぷりがとても希薄。   色々なシチュエーションを並べて「これって面白いでしょ?」って見せつけてくる感じですが、キャラに魅力がなくて、どうとでもなる設定では危機感も希薄になって、もう『ターミネーター』の世界で遊んでます、って感覚。   謎を残して更なる続きの予感を示して終わりますが、この物語に延長線を引っ張ったところで同じ事をダラダラ続けるばかりになる気がするんですが。  未来に向かうとか言いながらひたすら過去に囚われ続けてちっとも未来に進んでいかない皮肉なデキの映画ではありました。
[映画館(字幕)] 4点(2015-07-10 22:06:49)(良:3票)
107.  ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 《ネタバレ》 
『ハリー・ポッター』最後の物語の前半部分。当然、この一作だけで理解できる部分は一切ない、完全にファン向け映画。そのファンとして、これまでの感慨にふけり、そのドラマの行き着く先に胸を締め付けられる思いをする・・・のも最初のうちだけ。原作が見せ場→ダラダラとしたドラマ→見せ場→またダラダラを繰り返す、あまりデキのよろしくない状態だったものを、映画の方も今回は前後編に分けて余裕があるものだから原作通りに見せ場→ダラダラパターン。どう考えても引っ張り過ぎ、2時間以内にまとめられます。この前半部分はシリーズで唯一物語がホグワーツから離れ、ほぼハリー、ハーマイオニー、ロンだけを追うという特殊な展開なのですが、その3人だけのドラマはテンションを持続できてないなぁ、って。全体的にゆっくり過ぎる一方で、とても大事に思えたハリーとダドリーのエピソードをバッサリと。ほんの数十秒で描けるであろう部分を切るセンスがよく判りません。ヘドウィグもマッドアイ・ムーディの描写もあっさりし過ぎ、ドビーだけはさすがにキッチリ描きますが。でも、続きにどーん!と引っ張りきれずに、それで終わりかい、って感じの幕になりますし。まあ、原作がアイテム探し中心の下手なロールプレイングゲームみたいな物語になってしまったゆえに、映画はそれでもまあまあ頑張ったと言えなくもないのですが。『不死鳥の騎士団』以降、トーンが統一されてまとまっている感があるものの、初期のわくわくするようなファンタジーの世界は影を潜め、ひたすらダーク。みんなが望んでいたのって、こういう世界だったのかなぁ? もちろん、これまでずっと好きで10年間追ってきたものを頭から否定するつもりは毛頭ないですけど。なんだかんだ言ったって、愛着がありますしね。あとは最後の一作を残すのみ、シリーズに対する結論はそれまで保留ですね。
[映画館(字幕)] 6点(2010-11-20 00:30:02)(良:3票)
108.  スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団 《ネタバレ》 
くだらねー! マトモなシーンがまるっきりない、最初から最後までロクでもないモンが連なってるだけの映画。ユニバーサルのロゴが荒いドット絵、ファミコンのPSG音源みたいな音楽で幕が開ける時点から、この映画ヤバいでしょって。でも、こっちの予想を上回ってメチャクチャ。頭の悪そうなバカロック青春映画が突如として対戦格闘映画へ転じる上にマサラ、カンフー、超能力乱れ飛び。どう見てもダメな主人公が何故か女にモテまくっててバンドやっててしかもとても強いっていう、リアリティの欠片もない、ダメなヤツの妄想が暴走してるだけの状態。テレビゲームがメインとなる大量のネタはひたすら同族に対するウケ狙いばかり(「今のSEはメジャー過ぎて逆になんだったか思い出せない・・・『マリオ』のコインじゃなくて、えーと、あ、『ソニック』のリングだ」みたいな事を考えてるうちにどんどん先に進んじゃう)。自分でもよくやる、人生をゲームに例えて(え?フツーやらない?ほら、経験値積んでそろそろレベル上がったかな?とか)、そこから何らかのメッセージを発信するかと思いきや、なんやの?1upしたのでやり直し可とか。最初から最後まで映画として物語やシーンやカットがちゃんと流れてはいません。『エンジェル・ウォーズ』もそうなのですが、行くところまで行っちゃった、抑えなんてまるで効いてないリビドー暴走映画。本当にダメな映画。で、そのダメさがぴったりフィットな人間にとっては限りなく甘美な世界である訳でね。『ソウルキャリバー』や『モータルコンバット』等のゲームだけでなく、昔のテレビ版『バットマン』から韓国映画やら中島哲也監督作品やら『(500)日のサマー』やら『マクロスF』あたりまでいっぱいのアレコレを思い出しちゃニヤニヤする、傍から見たらキモチ悪いだけな集団自慰映画。悪いっちゃ悪い。でも仕方ない。
[映画館(字幕)] 10点(2011-05-02 17:40:30)(良:2票)
109.  トゥモローランド 《ネタバレ》 
 謎をひっぱり過ぎたせいか、知りたいところがちゃんと見えてこない困った映画。  ユートピアがどのような意志によって成立していったのか、そしてそれが何故独裁者が支配する排他的世界へと至ったのか、その辺がどうも明確でないので映画全体がモヤモヤとした印象。とにかく肝心の後半がバタバタ。世界は大量のセリフによって説明され、それを咀嚼する間も与えられず少人数な登場人物のまま戦いが行われ世界は救われました、みたいな。  見終わって、なんかヘンな映画って感覚は否めません。   でも、それでもここまでいっぱい好きなものを並べられてしまうとね、低い点数付けるわけにもいかなくて。  最初のディズニーお馴染みシンデレラ城から既に世界は夢のトゥモローランド。レトロフューチャーなデザインの中にちゃんとディズニーランドのトゥモローランドのデザインも紛れ込んでいて(スペースマウンテンなんかハッキリと存在を主張してます)。  昭和の昔に少年少女が夢見た希望に溢れた未来都市がこうして明確な形でヴィジュアル化されているのを目の当たりにして、ときめかない訳がありません。  数々のSF映画のオマージュ(っていうかモロなモノいっぱい)まで散りばめられたそこは幸せに満ちた映像空間。  そして都市の守護女神の名を持つアテナ。クラシカルな魅力を持った謎の美少女。彼女の存在によってこの映画はまばゆい輝きを放ちます。想像もしなかった彼女の意外な見せ場も満載で(笑)   セリフで語られるテーマは安直に思えますが、でも、実際にそういう夢を見ていた人々が、今、未来に希望を見いだせなくなっているという現実。この映画に対する批判に多く見られる選民意識、それを感じるならば、それこそが未来に希望を抱けていない事の証明のような気もします。何故自分は選ばれる側の人間だと思えないの?と。夢と希望を持ち努力する全ての人間にトゥモローランドは開かれる、そんなオプティミスティックなメッセージを受け止める事がポイントだと思います。   『鉄腕アトム』と『メトロポリス』と『火の鳥2772』を足したような、本当に手塚治虫な世界の映画で手塚ファン必見の作品でもありました。
[映画館(字幕)] 9点(2015-06-09 21:47:31)(良:2票)
110.  デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム! 《ネタバレ》 
キャラクターの背景や、デジモンワールドってナニよ?みたいな部分が全然説明されない点は映画としては問題アリなのですが、ネット上をどんどん侵蝕してゆくデジモンに対抗する物語は、密度の濃い展開と細かな構成で一本の映画としての見応え十分。後半にタイムリミットが設定されてからの緊迫した展開は、悲劇的なラストを迎える訳はないと思いつつドキドキします。ちょっと子供向けらしからぬ、ネットワークで繋がってる世界のリアリティがやたら凄かったり。NTTとかBIGLOBEとかが実名で登場する世界ですし(まあISDN回線であの当時のPCのスペックでアレはさすがにムリでしょーとかいうツッコミは野暮ってモンで)。一作目の短編に比べると、これはもう後の「時をかける少女」に直結するような、細田監督のカラー出まくりな一編という感じですね。夏の空、繰り返しのカメラポジション、静と動に分かれた構成。バトルシーンなどは日本製アニメの枠を越えて、アメリカンなカートゥーン風や、実験アニメ的な表現まであって、引き出しの多い、懐の深いアニメだったりします。しっかりと感動ポイントもあり、子供向けだからと言ってスルーしちゃうのは勿体ない映画ですね。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-12 01:37:06)(良:2票)
111.  トランスフォーマー/ロストエイジ 《ネタバレ》 
 毎度のマイケル・ベイです。とりあえず爆発。中学生レベルのお色気。カット数大量。だけど足らないカットも大量。映像も演技もシーンも話もちゃんと繋がってません。  「イマジナリーラインくらい守ってくれないと・・・次にくっついてるカットのクラッシュしちゃったソレはどこの誰さん?」みたいな事を気にしているうちに、物語自体が激しく方向転換しちゃって訳わからなくなっちゃう、っていう。テキサスからシカゴまではまだなんとなく繋がってた気もしますが、香港に飛ぶともう別の話みたいな状態になって。飛躍し過ぎ!って。   んでも、私にとってマイケル・ベイ、クリストファー・ノーラン、ローランド・エメリッヒはクドくて途中で飽きる3大監督なんですが、今回飽きなかったんですよね。マイケル・ベイ史上初?  これまでのシリーズはどうもガチャガチャと鉄の塊がもつれてるだけ、みたいな印象ばかりだったのですが、今回はいつものマイケル・ベイ的ゴチャゴチャハチャメチャな世界の中にしっかと感じ取ったんですよね、怪獣映画を。半勃ち『ゴジラ2014』よりもずっと怪獣映画。  人々が生活する街の中に巨大な生物(機械生命体ですが)が現れ、破壊の限りを尽くす。あー、支離滅裂な映画の中に、アレに足らなかったカットがいっぱい含有されてるわー、って。そのイメージの洪水が気持ちいい感じ。   『パシフィック・リム』にしてもそうなんですが、結局巨大ロボットだの怪獣だのってのはシネフィルを喜ばすお上品なショットで飾り立てて気取ってたって仕方ないわけですよね。リアル小中学生と精神的小中学生をウハウハ喜ばしてナンボ。  受け手は永遠の中学生マイケル・ベイの稚気にいかにシンクロするか、っていうのが大切なわけで、ウザいシャイア・ラブーフが出てこなかったお陰か、作品の精神年齢が更に下がり気味だったお陰か、今回は私、シンクロ率高めでした。   いかに馬鹿になりきって見れるかがポイントな映画。もっともこの映画のストーリーを理解するのは馬鹿にならなくても至難の技ですが。シードって結局何だったのさ?(杜撰な扱いのマクガフィンざんすな)
[映画館(字幕)] 7点(2014-08-09 15:45:32)(良:2票)
112.  ウィッチマウンテン/地図から消された山 《ネタバレ》 
おやおや、この夏の思わぬ拾い物はこれかいな? タイトルを見て魔女モノのスリラーホラーかと思いつつ、タッチストーンじゃなくディズニーだからねぇ、なんだろうねぇ?と、その程度の認識で見たのですが(ポイントでタダ見だし)、ディズニーブランドらしいジュブナイルSFサスペンスの秀作という感じで。特殊な力を持った兄妹を助けようとするタクシードライバーの話。話はベタだし、VFXは今時かなりチャチ、演出だって特筆すべきところはまるでない映画ですが、不器用だけど頼もしいって役を演じたら天下一品なザ・ロック様とキラキラ透明感少女アナソフィアと、その他二人と一匹(おざなり)が、それぞれに孤立した状態から力を合わせて困難に立ち向かって擬似的な家族を形成してゆく物語、見終わってなんだか「ほかほかするの」みたいな充足感。ロボット殺し合い映画よりもよっぽど家族揃って安心満足ってカンジですが(一方マニアな人向けに『スター・ウォーズ』や『トロン』ネタが仕込んであったりもしますが)、まータイトルは意味判んないし宣伝してないし劇場展開ショボいし、色々と作品の外側がザンネンなコトになってますね・・・。
[映画館(字幕)] 8点(2009-07-04 17:21:51)(良:2票)
113.  ワイルド・スピード/MEGA MAX 《ネタバレ》 
いやいやビックリ。最初のうちは「ディーゼル、相変わらずの大根っぷりだぜぇ」ってダラーンと見ていたのですが、次第にスクリーンにのめり込むように見入って、面白さに身悶え、あまつさえ感動までしたりなんかして。事もあろうに『ワイルド・スピード』如きに。面白かったぁ! 冒頭の列車強盗の件は派手だけれども、まあ前作からの『ワイルド・スピード』だわなぁ、って感じでしたが、ロック様登場で映画がビシッと締りまして。更に仲間集めから大規模な窃盗計画を立てるあたりは『黄金の七人』シリーズを彷彿させて、ちょっとノスタルジックなワクワクさ。ディーゼルとロック様の闘いも熱いし、その二人が「がっし!」と、なんてところはもう「くはー!キタわぁ!」って。ポール・ウォーカー、主役だけどもう要らなくね?みたいな、『ハゲマッチョ、炎の友情』みたいな。ストリートレース場に赴いた時の「Home Sweet Home」にウケつつ、バトル割愛かよ!って不満を抱いたりもしましたが、後でちゃんとした形で見せてくれますし。クライマックスの実行シーンが『黄金の七人』部分が殆ど無意味っていう力技になっちゃうのはどうかと思うんですけど、CGCGしていた前作に比べて市街地での一大バトル、ハデに魅せてくれます。なんだか突然変異でいきなり一級娯楽作になっちゃった感じではありますが、ここまでやってくれたらねぇ。もっとも、私にとって最大のポイントは、やっぱり2人のカッコいいお姐さまですかねぇ。警官とライダー。もうウハー!って感じで。そこだけでも高得点ですなぁ。
[映画館(字幕)] 9点(2011-09-25 14:37:19)(笑:1票) (良:1票)
114.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 《ネタバレ》 
 入院して顔の包帯がマスク状態になったリーガンはまるでバードマンのようであり、また、隣りの劇場で上演していた『オペラ座の怪人』のようでもあり。   非常に演劇的な流れを非常に映画的なテクニックで描いた快作。シームレスでどんどんと展開してゆく、まるでナマを捉えたような世界は演劇のようですが、一方でそれを描くのはカメラが自在に被写体を捉えてゆく映画ならではの世界。  つまり、ここに登場する人々はことごとく舞台と映画とで線引きをしたがっているのですが、実際には舞台も映画もそんなに差のあるものではなく、一つのフィールド上に置く事だってできるのですよ、と。そう、この映画そのものがそれを立証するかのように。  そして、現実すらもまた、舞台や映画とどこがどれだけ違うのか?と。  演じる事、生きる事、生なのか、加工されたものなのか、それに優劣を付けようとする、価値の差を見出そうとする、それがそんなに大事か?って。   なので私にはこれが「バードマンで何故悪い?」という話に映ったので、大変に気持ちの良い映画でした。商業主義に対して批判的なように見えつつ、むしろ逆にアメコミ万歳!みたいに感じられて。  飛び出す数々のネタや笑いも含めて、難しい事を考えるよりも単純に楽しんでこそ吉な映画だと思いました。   それにしても相変わらずエマ・ストーン、キレイ。
[映画館(字幕)] 8点(2015-04-14 23:58:15)(良:2票)
115.  すーちゃん まいちゃん さわ子さん 《ネタバレ》 
 この映画で私が最も注目したのはロケが地元周辺だった事。すーちゃんが住むのは地元の学芸大学駅周辺、すーちゃんの勤め先は多分、故郷の中目黒あたり。そしてそれ以外にあまり注目すべきところは無く・・・   日常のあるあるネタをコラージュしていて、それは男でも共感できる点があって。職場での人間関係とか、介護の問題とか。   でも、それだけで終わっちゃってる感じの映画。その日常的なエピソードが生むストレスとか行きづまり感とか焦燥感とか、そこからじゃあ何をどう紡いで作品として仕上げてゆこうとするのか、そこがあまり見えてきません。  一応まとめたように思える(状況が変化してゆく、転がってゆく)部分もあるけれど、多くは散らかった印象のままに終わってしまう感じ。   イヤなヤツをイヤなヤツとして描いて不快感を煽り、相対的に3人はいい人なんですよ、みたいな描き方はどうかと思うんですよね。人には人の事情があって、そこで摩擦やすれ違いが生じて、みたいな描き方でないと、結局は上っ面だけの映画になっちゃう。   すーちゃんの家にマネージャーが訪ねてくるシーン、すーちゃんは料理をしていたのですが、映画はマネージャーとすーちゃんの行動は追っても、その料理がどうなったかは描かれません。料理途中でフライパンの火を止めるというのがどれだけ厄介な事なのか、この映画はそこをスルーしてしまいます。  夜、泣きながら自転車を二人乗りするシーン、さっきのカットと同じ場所を走ってる、って。雑です。   そういう、繊細なフリして実は無神経って感じが全編に漂っていて映画にノレませんでした。コラージュするならばするなりにもっと細やかに優しく(あのスーツ姿の男の面接シーンなんて暴力的でしょ)できたんじゃないかな。
[映画館(邦画)] 4点(2013-09-26 22:23:35)(良:2票)
116.  ホビット/思いがけない冒険 《ネタバレ》 
 「『ロード・オブ・ザ・リング』のあの世界が帰ってきました!」ってワクワクできる人にならば、今回も変わらぬ娯楽を与えてくれるんじゃないかと思うんですけど、あの三部作が既に過去のものとして消化されちゃってたりする人だと、ちょっと今作はキツいよねぇ、って。良くも悪くも変わらないのですわ。   映像の見せ方も作り方も美術も同じような感じだし、音楽は前シリーズのメロディがあちこちに散りばめてあるし、そして映像のグロテスクな感じも、CGが部分的にチャチに見えるところも、一体どこで終わるの?まだ終わらないの?って感じまでも一緒・・・。   『指輪物語』に繋がる話ではあるのですが、こちらの方はかなりコミカルなエピソードも多く、『指輪』風な重厚さよりも軽快さが求められるんではないかと思うんですけど、あくまで作りが同じなんですよねぇ。  しかも今回も三部作っていう事で、じっくりコッテリ描かれたワリには「話進んでないな、おい」って感じで終わってしまいまして。  映画全体がまるで『旅の仲間』をリフレインしているようで、ひたすら既視感が続くばかり。   この映画ならではの特徴としてはゴラムに肩入れしているのか、やたらあのキモい顔のアップがしつこく長々と映し出される点で、んでもそんなのちっとも有難くないです。   あと無理矢理フロド出したような感じで、ゆえに回想形式になってる訳ですが、それが回想の中の回想というタブーを生んでしまったりして、今回はツッコミどころも増えたねぇ、って。   その定番っぷりを楽しめるかどうかがカギって事で、私は残念ながら結構ダレました。この一作で全部完結させるか、せめて一作一作を2時間以内に収めて欲しかったところです。まー長い長い。   相変わらずケイト・ブランシェットは良かったですけどね。
[試写会(字幕)] 6点(2012-12-02 00:21:23)(良:2票)
117.  耳をすませば(1995)
この映画が恥ずかしくって仕方ない、って感じちゃうのは、なんつーか、私が荒んじゃった証拠なんでしょうかねぇ。でも雫って、リアルに存在してたら、周りからかなり浮いた存在だと思うんですよ。男子からも女子からも、結構ヒかれちゃう感じ。この映画の世界だからこそ、中心に位置していても大丈夫、みたいな。悪意が存在しない世界、ジブリ的に閉じた世界。そこに安らぎを感じられればいいのですが、私は逆に息苦しくて不安を感じてしまうのでした。
5点(2004-01-11 14:04:00)(良:2票)
118.  ホーホケキョ となりの山田くん
単純な絵柄を再現するために金と労力をかける、というのは大きく間違っているんじゃないかなぁ、と思ったりする訳ですわ。「だったらアニメ化しないでいいじゃん」という、元も子もない事言っちゃう。やり方はもっと色々あった筈なのに、しょーもないところにこだわったりするところに、好感を覚え・・・たりはせず、バカみたい、と思ってしまう私でした。いしいひさいちは、こんなに退屈じゃないし。他人のフンドシで相撲を取って、つまんない人情話にしないで下さいな。
[映画館(字幕)] 2点(2003-11-24 16:24:50)(良:2票)
119.  悪魔は誰だ 《ネタバレ》 
 韓国の犯罪ものというと凶暴なまでのバイオレンス描写を心配しちゃいますが、これはそういう血と暴力の映像世界ではないので、その点では安心です。が、心には痛い映画で。   一人の少女が誘拐され殺され、その時効と共に同じ手口の誘拐事件が起こる、その裏にある秘密とは?という事で、ミステリーの要素を多分に含みますが、でもこれ、ミステリーとしては成立してないというか、ミスリードの仕方があまりに卑怯で(笑)  時系列通りに描いているように見せかけて実は全く違った時間の事を描いているっていうミスリードが何か所も存在していて、ひたすら騙しにかかってくる状態。ラストの意外な展開!っていうのを盛り上げるための解体・再構築がテクニックを越えてあざとい感じで、その点では韓国映画らしいクドさ。   みすみす同じ過ちを繰り返す極端に無能な警察とか、あまりに簡単に事件の真相を暴く事になる便利アイテムの存在とかツッコミどころは満載。  追跡アクションに時間をかけたりして、娯楽映画色が強いのも題材の重さに対してどうなんでしょう?   でも、そのやるせない真相、人を本当に救ってはくれない法律の限界、個人が出来る事の儚さが胸に重くのしかかってきました。  ラスト、主役の刑事の選択というかもう強要ですね、アレもアレでどちらの立場から見ても決して納得できる行為ではありませんが、でも、それがせめてもの「人の心」なのかと思うと安易に善悪の判断はできない訳で、悪を駆逐できるのは必ずしも正義であるとは限らないのかな、と考えさせるのでした。
[映画館(字幕)] 6点(2014-11-11 22:13:06)(良:2票)
120.  マダガスカル 《ネタバレ》 
題材的に動物モノという安全パイのように見えながら、実際は作品的にたっぷりと難しい問題を抱え込んでしまっている映画でした。まずニューヨーカーな動物が野生で生きていくということをどう捉えるのかという問題、それから本来草食動物と肉食動物が仲良くしている不自然さをどう考えるのかという問題。その両方の問題を描きながらもちゃんとしたケリを付けずに放り出しちゃったような印象。それぞれの結論は「仲間がいれば大丈夫」と「魚食べりゃいいじゃん」。なんてぇ激甘娯楽映画逃げなんだぁ。アイディアは面白かっただけに、着地点がそんなトコでいいんかい?って感じでした。なんだかハイテンションでウザいキャラばかりだし、ハッとするような美しいCGはあるけれど、リアリズムとデフォルメの調和が取れてない気がするし。どうもドリームワークスブランドのアニメは毎回ピンと来ません。それに、アメリカ産アニメに総じて言えるのですが、今回も世界が狭すぎな感じ。ニューヨークを飛び出して海に出てマダガスカルに辿り着く、という巨大スケールなのに、実際に展開する舞台の範囲はちょぼちょぼ。マダガスカルじゃ、原住生物はおサルとハイエナみたいなヤツだけの社会で、他の動物はちょこっと出てくるだけの、全く蚊帳の外状態ですからねぇ。カワイイキャラがちょこちょこと出てくるたびにガボーっと喰われてしまう、っていうブラックな展開の部分、あそここそが本来のこの映画の本質であるべきなんじゃないかな、とは思うんですが、そりゃ子供向けアニメじゃキツ過ぎですか・・・。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-11 00:46:18)(良:2票)

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