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1.  ストレンジャー・ザン・パラダイス
この映画を一言でいえば沈黙の美学。この作品はとにかく沈黙が多い、エヴァが出ていった後のウィリーとエディ、そしてエヴァの彼と3人で映画を見るシーン(かなり笑える)は特に沈黙が長い。もしそれを退屈に感じたのなら、残念ながら今作はあなたに向いていない。例えば、意味もなくテレビを見るウィリーとエヴァのシーン。話のかみ合わない二人はブラウン管から流れる異星人がどうのといったくだらない番組を意味もなく見る。そして生まれる沈黙の空間。なぜか無駄がない完璧なシーンに思え引き込まれる。それは人間のさり気ないしぐさ、ディテールまでこだわるジム・ジャームッシュ だからこそなし得た結果なのだ。仲がとりわけていいわけでもない、価値観も違う、すれ違いばかりの3人。人によっては、ラストに物足りなさを感じるかもしれない、それは結果ばかり求めて過程を楽しんでいない証拠だ。楽しいのではなく、楽しめるかどうかが問われている。個人的には何度も見たいと思わせる作品。
10点(2003-03-25 09:05:03)(良:3票)
2.  十二人の怒れる男(1957)
12人の陪審人が個性的で、部屋の温度と比例し討論が熱くなる過程を見事に描かれている。リアルタイム進行なため、緊張感がこちらにも伝わってくる演出も素晴らしい。最終的に無罪となるが、果たしてそれでいいのだろうか。机上理論で判決を決める危うさを感じる、ヘンリー・フォンダが話術が巧みなペテン師なら・・・あの異質空間の集団心理の変化を見事に表現されているがある種の恐怖感を感じてしまう。人間が人間を裁く難しさを感じさせる映画。
10点(2003-02-08 11:25:13)(良:2票)
3.  奇跡の人(1962)
ヘレン・ケラーに関しては、目が見えない、耳が聞こえないため心も閉ざしてしまったなど彼女の苦悩は良く知られている。だが、この映画はヘレン・ケラーの無教育故のわがままで凶暴な面を表現し、教育をまかされたサリバン先生の壮絶な教育を描いた点が優れている。いままでの「可愛そう・・・」といった陳腐な感想はこの映画を見た後は出てこない。教育をしないことの残酷さ、サリバン先生の親ではない故の苦悩、本当のヘレン・ケラー物語はこの映画である。
10点(2003-02-09 23:32:54)(良:2票)
4.  日の名残り
レクター・シリーズが強烈なアンソニー・ホプキンスだけに計算高い異常者と勝手な俳優像を描いていたが、高潔で気難しい役どころを男の渋さを漂わせながら見事演じきっている、まさに名演技だ。切ない恋仲を演じるエマ・トンプソンもまた素晴らしい。熟年の俳優陣が今作を格調高い作品に仕上げている。お互いを意識し始める過程、一筋縄に行かない男女関係を雇われの身分をふまえ、感情を押し殺し、表情としぐさで心の内を見事に表現している。なんと言ってもホプキンス演じる執事スティーヴンスに好感を持てる。気難しいが主人に対する忠誠心が強く、時には、父親を度重なる失態を理由に雑用にまわしたり、主人の命令でユダヤ人だからという理由でメイドを解雇したりと主義主張は一切口にしない。弱いところを見せたがらないスティーヴンス、そんな彼がたった一度だけ自分の主義主張で女中頭に会いに行く。いい年なのにそわそわしたり、照れた様子のスティーヴンスが見られる食事のシーンは何とも微笑ましい。久しぶりにいい映画を見たなと思える傑作だ。
10点(2003-04-26 19:14:05)(良:1票)
5.  ポネット
ポネット演じるヴィクトワール・ティヴィソルの純粋さ、母親を思い一途に懇願する姿に名作の予感もしたのだが、こう一辺倒に子供の視点を貫かれると少々眠くなる。前半は父親、伯母など大人の視点もあり、対比が生かされていたが、寄宿制の学校に行ったあたりから、子供同士のふれあいがメインとなり、ままごとレベルの会話など見所らしきモノはポネットの愛くるしさに絞られてしまう。さらに終盤母親が現れてしまっては、ポネットのお祈りが叶ったことになり、ポネットがさらに懇願活動を続ける気がして、どうもすっきりしない。こじつけのようなハッピーエンドはどうもねえ・・・
5点(2003-05-05 23:15:45)(良:1票)
6.  あなただけ今晩は
いや~面白い!簡単に言えば「アパートの鍵貸します」のカラフル版なんだけど、とにかく色のバリエーションが豊富で、映像だけでもロマンティックな気分に浸れる。再度コンビを組んだジャック・レモンとシャーリー・マクレーンの息もピッタリ。何が飛び出すかわからないびっくり箱のような脚本も相変わらずで飽きない。双子の娼婦が座りながら踊るシーンなど細かいところにも笑いのエッセンスを散りばめ、見返すとさらに楽しめる。久しぶりに心から笑えた作品、ワイルダー最高!
10点(2004-02-22 20:27:29)(良:1票)
7.  アパートの鍵貸します
哀愁漂うコメディ、まさにビリー・ワイルダーの真骨頂ともいえる作品。この時代のハリウッド俳優って、端正な顔はもちろん喜怒哀楽の顔が明確に分かれているところが面白い。最近だと笑っているのか、泣いているのか、わからない顔の役者も多いが、今作のジャック・レモンの表情の豊かさを今の俳優は見習うべきだろう。そしてこのメリハリのきいた顔がコメディに不可欠なテンポの良さを演出している。ヒロイン役のシャーリー・マクレーンも可憐で実に魅力的。たまに首を傾げるマドンナ役の映画を見受けるが、今作においては疑う余地がない。また最後のマクレーンがアパートへ走るシーンはウディ・アレンの「マンハッタン」を思い出す、男女逆だけど、影響されたのかなあ。
9点(2003-05-10 17:51:07)(良:1票)
8.  ニュールンベルグ裁判
ヒトラーの大量虐殺により犠牲になった何百万もの命、いったい誰が責任をとるべきなのか。この映画のテーマは実に深く、難しい。司法に携わった者を罰するのは、もっともかもしれない、だがヤニングの言うように、それにより私欲を肥やした者(武器を供給したアメリカの企業など)は同罪というのも理解できる。そもそも戦勝国が戦敗国を裁く矛盾さが自体を複雑化している。本来、人間の尊厳に重点を置き、議論すべきなのにアメリカはドイツとの友好関係が必要と政治的見解を法廷に持ち出し、ドイツは、真実を隠し自国の誇りのために戦う。言葉少ないヤニングだけが法廷のあるべき姿を指し示した。最後のヘイウッド判事がヤニングに言った言葉「始まりは、無実の人へのあなたの最初の死刑宣告です」が重く胸に突き刺さる。
9点(2003-04-14 09:06:44)(良:1票)
9.  まわり道
ロード・ムービー3部作の中でも異色な作品。必要性が感じられない放浪旅、目的地は風任せといえば聞こえはいいがそんな格好いいモノではない。優柔不断で嫌なことを避けて通る保守的な旅。でも、このまわり道こそが実に人間らしく、得られるたものが後の人生を左右することだってある。万人受けする題材ではないが、個人的には明確なテーマをもったロード・ムービーより身近に感じられ共感が持てる。それと忘れてはならないのが、これがデビュー作にあたるナスターシャ・キンスキー。「テス」「パリ・テキサス」でその美貌と個性をみせてくれたが、今作は12,3歳と幼さの残る顔が印象的だ。すでに、魔性の魅力が感じられ、小悪魔的といったところ。台詞が少ないのに、この強烈な個性、特に寂れた洋館で主人公を誘惑するシーンにはおもわず見入ってしまう。語られることの少ない作品だが、いやいやどうして傑作の部類に入る作品だ。
9点(2003-04-15 10:03:16)(良:1票)
10.  ロスト・ハイウェイ
ここまでくると、デビッド・リンチの世界観はサスペンス(難解=サスペンスではない)というカテゴリーでは収まらない。どんなに頭をひねっても、筋の通った答えは見いだせない。またそれが、D.リンチの狙いとも思える。理屈がどうのではなく、感覚で楽しむ映画。最後に謎が解決して、すっきり見終わるのがサスペンス映画の醍醐味と考える者としては、映画単体で多くの謎を残す作りは好みではない。
5点(2003-02-15 17:57:11)(良:1票)
11.  ピアノ・レッスン
ホリー・ハンターが浜辺でピアノを弾くシーンは映画史に残る名シーン。これだけでも見る価値あり。女性心理を中心に話が展開していくため、男には理解しがたい場面もあるが、絵画のような映像だけでも魅了させてくれる。
9点(2003-03-03 18:19:36)(良:1票)
12.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
最近のサスペンスものは、視聴者を欺くことばかりに焦点を当てすぎて、中身の薄い印象に残らない作品が目に付いた。その点この映画は優れている。死刑制度といった重いテーマ常にベースに置きながら、死刑執行へのカウントダウン、正体不明な男の存在などサスペンスの魅力も損なっていない。それにしても、感動を喚起させる最後のケビン・スペイシーの表情は素晴らしい、死刑制度に反対しながら自ら死を選ぶ、世間から見放された男の哀れさに満ちた見事なラストだ。
8点(2004-02-29 10:59:16)(良:1票)
13.  野いちご
冒頭のイサクのみる夢のシーンのなんと素晴らしい事か、いろいろ解釈できそうな展開が見る者の興味を引き続ける。そして誰もが感じるであろう、主人公イサクの孤独感、感情移入しやすい環境をすんなり夢の形で表現するあたり、さすがベルイマンといったところ。孤独感を今を生きる青年たちと対比させる手法も実にスムーズに進行する。孤独を愛すイサクが青年たちとの交流を通し、自分の生き方、考え方が次第に変化していく過程を見事に表現した傑作。
8点(2003-09-03 16:34:47)(良:1票)
14.  ソードフィッシュ
ジョン・トラボルタをはじめ登場人物が実にスタイリッシュに描かれている。クールでかっこいいといった陳腐な感想が口から出そうなほど。それなりに楽しめる映画なのだが、いかんせん話自体がごちゃごちゃしすぎている。さらにアメリカを守るテロリスト、システム侵入の過程などおかしな表現がなおさら混乱を誘う。そもそもメッセージ性がないのだから、シンプルにスタイリッシュにテロリストを描いた方がより楽しめたのでは。
5点(2003-03-27 16:47:12)(良:1票)
15.  現金に体を張れ
スタンリー・キューブリックの哲学チックな映画を好まない私としては、分かりやすい展開で気楽に楽しめる。念密に計画されたはずの現金強奪劇が肝心の詰めが甘く綻びていく過程が面白い。馬券係のジョージの妻が計画の打ち合わせを盗み聞きしていたのに簡単に解放してしまうところ。ジョニーに雇われたニッキーが競走馬を狙撃後、駐車場の管理人の黒人をクロ呼ばわりするが故に墓穴を掘り警官に射殺されるところ。パズルでたとえると最後の数ピースが足りない状態、それが作品にコミカルさを生み、犯罪者を応援してしまう心理に誘い込んでいる。たしかに、最近の類似映画は派手な演出で、娯楽性に富んだ作品が多く、物足りなさを感じるかもしれないが、テンポの良さ、ジョージの能なしぶりによるコミカルな面などシンプルでありながら十分現代でも通用する娯楽映画だろう。
9点(2003-03-02 19:10:12)(良:1票)
16.  デビル(1997)
宣伝でいうサスペンス・アクションとは違い、ハリソン・フォードとブラッド・ピットの人情物語をベースにドンパチシーンを合間にはさむ程度でどちらかというとヒューマンドラマに分類してもおかしくない内容である。そのためか善vs悪といった図式が成り立たず、アクション・シーンが尻つぼみに終わってしまい、どうも緊張感を欠いてしまう。そうはいっても2大スターの友情物語は新鮮であり、子供と遊ぶブラッド・ピットをハリソン・フォードが温かく見守るシーンは心あたたまる。見所は別にあり!そんな感じの作品。
6点(2003-10-07 14:13:23)(良:1票)

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