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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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21.  悪魔のバージン
写真撮影のモデルをすることになり、どこぞの寂れた田舎にやってきた姉妹。いざ撮影が始まると、「じゃあちょっと、脱いでみようか」、というお約束の展開が待っていて、やたらと脱ぎまくる。 そこは実は、何やらアヤしい宗教の信者が集うところで、彼女たちもその儀式に巻き込まれてしまう、というのが本作品の見せ場、であるハズなのですが、脱いでばかりでオハナシがなかなか進まず、「いい加減脱いでるヒマがあったら話を先に進めろよ」という気持ちにもなってくるのですが、大した事件も起こらないまま、中盤、ハダカ率がやや下がってくると、「せめて脱げよ」という気持ちにもなってきます。 結局、儀式といっても、ハダカ踊りとか乱交とかいった類であり、何一つコワい要素が無いもんで、私もコレをホラー映画に分類することには、強く強く反対したいです。ハイ。
[インターネット(字幕)] 3点(2021-09-05 14:17:56)
22.  アルフィー(1966) 《ネタバレ》 
若き日のマイケル・ケインが色男の女たらしを演じていて、大丈夫なのかな彼につとまるのかな、と少し心配になりますが、他の男性出演者の容姿レベルを落とすことで何とかサマになってるような(?)。 恋愛観だか何だかをカメラの向こうの我々にしきりと語って聴かせ、とりあえず彼なりのコダワリはあるようなのですが、見ている限り、節操なく片っ端から女性に手を出してるようにも見えて、まるでその後の彼の俳優人生における役選びそのもの、と言ったところ。 好き勝手やってるようでも、実はシガラミに縛られてる訳で、何せ男女のこと故、「妊娠」ってのがそこに絡んでくる。子供が生まれてみりゃ、これもイイもんだ、と思ったり、はたまた堕胎の現実を目の当たりにしてショックを受けたり(その前触れのような、窓の外の雨)。 最後はドン・ジョヴァンニに地獄に堕ちちまえ、ってなもんですが、この程度では人間、なかなか地獄には墜ちないみたいですな。しかし歳とともに、上手くいかないことも増えてきて、何となく寂しい気持ちにもなって、反省する気はさらさらないけど、徐々に生活も変わっていく。さて、こんなヒトもいずれは、いいお爺ちゃんに、なるんですかねえ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-05 13:07:56)
23.  愛の新世界
題材が題材なもんで、いきなりSMシーンが登場したりして、いささか露悪的なんですけれども。そして鈴木砂羽と片岡礼子の無軌道ぶりにはハラハラさせられもするのですけれど。それでも、何だか、サワヤカな気持ちになってしまう。それが、よいことなのかどうかはさておき。 ヒトによって好みは様々、性癖も様々。となれば、それに応えるアヤしい「お仕事」があって、それに従事するヒトたちがいる。そういうヒトたちを何となく「アチラ側の人々」などと考えてしまうのは、それはそれで幻想であったりもして、「お仕事」が終われば、そこにはその人の日常がある。そのどちらも、当事者にとっては間違いなく、自分自身そのもの。 SMの女王様だって、24時間、女王様という訳ではなく(とも限らないかも知れないけど)、日常もあろうし、夢もあろうというもの。夢と言うとちょっと胡散臭ければ、情熱を傾けられる、何か。 勿論、彼女たちばかりではなく、客にもイロイロある訳ですが。 社会のウラ側を感じさせる題材にはどうしても暗い印象が伴うけど、それだけに2人が街を走り続けるシーンが妙に健康的で、肯定感に溢れてます。 しばしば挿入される写真は、今の「素の姿」、だけではなくて、過去の姿、つまりそこには、子供時代からの人生、というものもあって。誰にでも背負ってきた人生がある、ということ。もちろんSMの女王様にだって。などと言うことを言い過ぎると、営業妨害だと怒られそうな気もしつつ。 この作品に欠けているものがあるとするなら、過去があって現在の日常があって、では将来はどうなんだろう、と。誰しも後悔無しでは、生きられない。
[インターネット(邦画)] 8点(2021-08-29 14:16:41)(良:1票)
24.  悪霊島
金田一耕助のトレードマークたる「モジャモジャ頭」は、イメージとしては「ボサボサ頭」を連想するのですが、この鹿賀丈史の、人工の極みのような立派なアフロを見せられると、確かにこれこそがモジャモジャなのであって、もしや私は石坂金田一に間違ったイメージを植え付けられていたんだろうか、などと思ったりも。 それはともかく、この、悪霊島。なかなか凄惨な死体の描写があったりもしますが、当時の宣伝から受けた印象ほどにはオドロオドロしい作品でもなく、私はどっちかというと、島のノンビリした雰囲気とか、フェリーが着いた時だけ船着場が人でごった返す様とかが、風情があって、なんかイイなあ、と思っちゃうんですけどね。 まあ、事件自体は、大した事件でもなし(笑)、謎解きとしてもアッサリしてますが、鍾乳洞のシーンなどは、ロケ撮影でこれも雰囲気が出ていて。 昔見た時にはもっとヘンな映画のようにも思ったのですが、一体自分はどの辺りをヘンだと思ったのか、不思議になるくらい。 音楽監督はバリバリの現代作曲家、湯浅譲二。なかなかヘビーで聴きごたえがありながらも、前に出過ぎず映画にマッチした、絶妙な音楽になってるんじゃないでしょうか。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-11 10:33:33)
25.  アルジェの戦い
アルジェリア独立を目指しテロ行為を繰り返す活動家たちと、手段を選ばずそれを押さえ込もうとするフランス当局との戦い。 物語の軸には、一人の青年が組織に入り、やがて幹部となって、ついにフランス軍に追い詰められる(冒頭シーン)までの姿、というのがあるのですが、映画の多くを占めるのは、凄まじい爆破テロ、市街地での銃撃戦、フランス当局による拷問。そして何よりも、アルジェリアの名も無き民衆の表情、視線、があります。 フランス側が手段を選ばない一方で、テロリスト側も平気で騙し討ちを行い、泥沼のような戦いが繰り広げられます。その綺麗事ではない闘争模様が、作品の迫力となって、見る者に迫ってきます。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-06-06 13:37:54)
26.  アイズ ワイド シャット
この映画が言わんとしていることは、額面通り受け取ると要するに、「トム・クルーズは奥さん以外の女性とエロい事しようと、仮面乱交パーティに潜りこもうとするけれど、どうせ仮面つけてて相手が誰か判らず、すなわち相手は誰でもいいんだから、奥さんに仮面つけてもらったらいいじゃない」、ってコトですよね、きっと。 そもそも奥さんってのがニコール・キッドマン、映画冒頭からやたらスタイルいいところを見せまくって、それは我々の目からは一目瞭然明らかなのに、(当時は実生活でも)身近であるが故にそれに気付いてないのか、イマイチ無頓着なトム・クルーズ。 そもそも彼は、そりゃ役どころは「ハンサム過ぎるお医者さん」ではあるけれど、身長がやや足りない。これで仮面被っちゃうと、ただのチンケなオッサンになってしまう。なんか、こういう時に限って、周囲の出演者の身長が妙に高かったりして。 そういう時はシークレットシューズを履けば良いのだけど、キューブリックは履かせなかった。確か、スタローンもブリジット・ニールセンより背が低かったけど『コブラ』出演中だけはスタローンの方が高かった、とかいう話、無かったっけ? とにかくそんな感じで(どんな?)、普通の作品なら主人公が次第に迷宮に誘い込まれるところ、本作では中盤に早くも迷宮世界に彷徨いこみ、早々に追いだされちゃう。だけど迷宮の外に出たところで、そこに待つのは、嫉妬心を始めとする、煩悩という迷宮。というわけで、後半、ややグズグズの展開になってしまった感もありますが。ラストは落語のサゲみたいにスパッとシメてくれました。 それにしても、あの前衛舞踏めいた乱交シーンは、キューブリックではなく石井輝男に撮ってもらいたかったなあ。 あと、使用されている音楽、今回は珍しく耳に馴染み易いチョイス(ショスタコーヴィチのジャズ組曲)、かと思いきや、途中からはやっぱり、リゲティのとびきりしつこい奴(ムジカ・リチェルカータ)となるのでした。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-05 17:56:19)
27.  悪魔の毒々サーファー
ビーチを牛耳る極悪軍団、サーフナチス。映画冒頭、彼らを信奉する少年少女たちの顔にペイントされているのは、ハーケンクロイツ・・・では、なくて、ありゃ、これは「まんじ」ではないでしょうか。 一瞬、これはチョンボかと思ってしまうところだけど、いやコレ、カギ十字の左右が逆なのはつまり、この少年少女たちが「鏡を見ながら自分自身で顔にカギ十字を描いた」ということを表現しているのではなかろうか。と思い直し、なかなか周到な演出だなあ、と。 でも、単に、撮影前のメークをホントに自分でやらされただけなんじゃないか、という気もしてきます。その後の場面でも顔にペイントされているのはすべて「まんじ」ですしね。あ、壁に大きく描かれてるヤツも。 そのサーフナチスを含め、複数のチンピラ軍団が抗争を繰り広げるのですが、手がフックになってるヤツ、ヌンチャク振り回すヤツ、なかなか多彩な妖怪変化ぶり。大して特徴のないヤツもいますが。 で、そこにさらに、サーフナチスに大事な息子を殺害されたオバチャンが参戦する、というオハナシ。まったく潤いがありません。 とりあえず、悪魔の毒々とは言え、「サーファー」を名乗るだけあって、サーフィンシーンは素晴らしいです。素晴らし過ぎて、コレどうせどっかからパクってきたサーフィン映像じゃないの、と疑いたくもなるのだけど、もうパクリでもどっちでも、いいです。 もう一息、オバチャンには大暴れして欲しかった、けれど、トロマ製バカ映画にしては、なかなかハードボイルドな作品で、まあ、悪くないんじゃないか、と。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-26 23:05:39)
28.  アベンジャーズ(1998)
一言で言えば、キングスマンの原点、ってな感じ。ただしあれほどには、アクションのキレはありませんが。 この映画の楽しそうなショーン・コネリーを見てると、ボンド役を降りたがったのはつまり、スペクターをやりたかったのでは、と。 バカバカしくって、楽しい映画。いきなり周りを雪景色に変えて見せるなど、場面はムダにドンドン変化して、こんなアホなオハナシにどんだけお金と手間暇かけてるんでしょうか。終盤のズブ濡れの中での戦いなんかも、大量の水をブチまけての大掛かりな撮影。 この映画を最初から最後まで貫く、必然性の欠落。こんな贅沢は、なかなかありません。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-21 07:08:12)
29.  悪の教典
表向きは好感度抜群だが内側には暗黒を抱えた高校教師が、一晩で生徒全員の抹殺を企む、という、現代版八つ墓村。ハスミ先生が生徒たちを血祭りにあげるだなんて、小説だからいいようなものの、映画だと、ちょっと違う意味に捉えられそうな。この業界には、もっとオソロしいハスミ先生が実在してますから、ねえ。 それはともかく、この「悪の教典」、原作には、「そのようなジェノサイドは実行可能か?」という疑問に対する思考実験みたいな側面があって。まず、血も涙もない暗黒の方程式に基づくハスミン氏の内面を描いて動機の部分を構築。そんでもって、恐怖の一夜が始まるのだけど、思えば13金のジェイソンなんて、無意味に神出鬼没だったり(絶対、ジェイソンはスタッフの手を借りてると思う)、はたはた急にドン臭くなったり、随分といい加減なヤツでした。しかし実際の人間は、あんなに神出鬼没の行動は取れないしスタッフの手も借りられない。襲われる方だって、逃げたり隠れたり、反撃を試みたりもするワケで。その中でいかにして殺戮を成立させるか、先生と生徒との命がけの知恵比べがそのまま作者の挑戦ともなって、一種の詰将棋みたいな小説になってます(そこが少し野暮ったくもあって。私の中での貴志祐介三大作品は、「黒い家」「天使の囀り」「ガラスのハンマー」。「悪の教典」や「新世界より」が、ちょっと劣ると思ってしまうのは、その三作があまりに圧倒的だからでもあるのですが)。 で、この映画化にあたっては、その辺りがうまく再構築されています。最初の方で「それもこれも伏線です」みたいな描写が連発されるのはいただけないけれど、それ以外の点では、描写の断片化によって理屈っぽさを排除し、シーンごとの映像の力、不穏な雰囲気で映画を引っ張っていて。原作の「小説としての魅力」はそぎ落とさざるを得なかった部分もあるにせよ、それを補う「映画としての魅力」があり、よく練られていると感じます。 伊藤英明も、役に完全にハマってます。もしかして彼をモデルにこの小説が書かれたんじゃなかろうか、と思えてくるほど。 ところで、最後にto be continuedと出てきますが、もしかしてあの文庫の最後に載っていたオマケ小説を映画化する? さらに映像化困難と予想されますが。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-16 23:49:31)(良:1票)
30.  アウトランダー
宇宙の果てだか未来の果てだかよくわからんけれど、どこぞの遠い世界からやってきた宇宙船が、中世ヨーロッパに墜落。宇宙船に乗せていたモンスターが解き放たれ、地球人を襲いはじめる。で、同じく宇宙船に乗っていた主人公(何星人かは不明。地球人にしか見えない)が、そのモンスターと戦う、というオハナシ。エイリアンVSマッドマックス、みたいな感じでしょうか。 主人公は早々に科学兵器を失い、当時の武器プラスアルファ、ぐらいでもって戦うので、SF仕立てでなくても成立するオハナシなんですけどね。要するに、主人公が異邦人であり、敵がメチャクチャ強い生き物であれば、良いわけで。SFでなくてもいいし、SFであってもいい。ただし、主人公がモンスターに立ち向かうには、それなりに動機付けが欲しいところだけど、そこがちょっと弱い印象。 いや、劇中では一応その動機、つまり彼の家族にまつわる過去が、示されてはいるんですけどね。それを控えめに示していくのも悪くない。どこからともなくやってきた、暗い過去をもつ主人公、確かに悪くない設定、なんですけどね。 ただ、それがどうも弱すぎるんですね。冒頭を除くと基本的に、「主人公の過去は映画の中盤過ぎにまとめて説明します」みたいな構成になっていて、主人公の普段の行動、佇まい、どうも影が感じられません。何だか、いずれヒロインと結ばれます的な雰囲気が、ずっと漂っていて。 マッドマックス2とかだったら、主人公がずっと周囲に関心なさそうな雰囲気漂わせているからこそ、最後があれほど盛り上がった訳で。 本作、CGモンスターはなかなかよくできています。なので、その点でシラケさせることは、ありません。だけど、戦闘シーンは、もう少し丁寧に見せて欲しかったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-30 12:28:26)
31.  アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲
あのやたら楽しかった第一作よりもさらに発想がぶっ飛んでて、発想が飛んでいさえすれば面白くなるという訳ではない、と言うことがイタイほどよくわかる作品です。飛ぶ方向を間違えると、オモシロさは飛距離に比例するどころか、悪くすると反比例してしまう。 今回はいきなり、人類が滅亡寸前。ナチの残党どころか、人類そのものの残党が月の裏側で生き残ってる。 で、地球の内部(毎度お馴染み、空洞説!)にあるという、ナントカいうエネルギー(名前忘れた)を目当てに、宇宙船で地球に向かうと、なんとそこには・・・ なんだ、発想が飛んでると思いきや、結局は第一作の裏返し、ってことですかね。でもとてもそれだけとは思えないくらい、この作品、支離滅裂。で、イマイチ面白くない。 なんかこう、最後の方もどうオチをつけてよいのやら、といった感じで。 パロディだけでは、ちとキビしい。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-04-27 22:35:21)(良:1票)
32.  アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス
主演はアーノルド・ストロングという、聞いたことはないけど見たことがあるムキムキ男。彼の演じるヘラクレスが、神話世界からニューヨークにやってきて騒動を巻き起こす。というオハナシですが、登場する「神々の国」ってのが、背景の木の葉も緑も何だか薄汚く、手入れも行き届いていない感じ、やたら貧相。 それどころか、近くに車道があるらしく、クルマの走る音やら、クラクションの音やら、一体どれだけ近所でロケしてるんだよ、と。 その後も、微笑ましくもクダラないエピソードの数々が、キレの悪いションベンのように続くのですが(ギャングみたいな連中が追いかけてくるシーンで一人コケた奴がいるにもかかわらずそのまま撮り直さないなど、撮影の手抜きも続くのですが)、しかし、考えようによってはコレ、後のシュワ自身の『ツインズ』の先駆けのようでもあり、また『星の王子ニューヨークへ行く』の元ネタのようにも思えてきて。 さらにはヘラクレスが街なかを馬車で疾走するシーンなどは、荒唐無稽さと無許可撮影っぽさが相俟って、ファンタジーへと昇華されており、これを表現するにはなんと言ったらいいのか、私の頭には「トロマ的」という言葉しか思い浮かびません。 最後のは褒め言葉になってないですね。でも、ちょっと時代を先取りしています。 とにかく、制作費はないけど夢がある、そして最後はちょっとしんみりもさせられて。陽気な音楽が、さらにその感情を揺さぶります。 いや、イイ作品だと思いますよ、コレ。暖かい気持ち(と少しの忍耐)で見守りたくなる映画です。 もしこの作品がそこそこヒットしてシリーズ化されちゃったりなんかしたら、ヘラクレスは回を追うごとに活躍の場をひろげ、4,5作目あたりではついに、知事になっちゃったりなんかして。 その場合、シュワが実際に大スターになって、さらに知事にまでなることは、なかったでしょうけど。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-11 12:40:37)
33.  アタック・オブ・ザ・キラートマト
トマトが人間を襲う、という、意味はよくわからんけれど意図はわからんでもない(いや逆か?)このネタで、どうしてここまでオハナシが迷走してしまうのか、が不思議な映画。パニック映画のようで、ギャグ映画のようで、戦争映画のようで、でも実はスパイ映画。のようで、多分、どれでもない。強いて言えば、トマト映画。なんだそりゃ。 と思ってこちらも見てる訳で、ムダに長い「トマトの出てこない時間帯」を、我々はどういう気持ちで画面に向かえばいいのやら。 いや、トマトが出てきたところで、トマトに襲われると何が起こるのか、トマトの何が恐ろしいのか、全くワカラン訳で。そういう一番肝心なところについて何も語らない、というハートの強さには、恐れ入ります。マーズアタックの原点、などと言ってみたところで、その点ではマーズアタックとは永久に埋まらない差異があります。 恐るべきはこの無分別。 随所に挟まるギャグもお寒いものばかり、なのに笑ってしまう自分がだんだん、信じられなくなってくる。 それにしても、不味そうなトマトばかり出てきますな。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-26 23:14:42)
34.  悪魔の赤ちゃん
『ローズマリーの赤ちゃん』が妊娠にまつわる不安というものを描いているなら、本作はもう、あけすけに、「生まれたら最後、子供なんてみんなモンスターなのよ」、と。 まあ、そうなんだけれども、自分の子供となるとやっぱりカワイイところがあって、逆に言うとそういう子供への愛情ってのは、アカの他人からするとどうでもいい、いやそれこそちょっとイタイものだったりするのよね。ってな映画ですわな、これは。 映画開始間もなく惨劇が発生、神出鬼没の凶暴なる赤ちゃんはなかなかその容貌を画面上にはっきりとは現さず、しかしチラチラと部分的には見せる、チラリズム。コストをかけずに最大限、雰囲気を出してますが、それにしても演出がモタつき気味で、安っぽさも感じざるを得ません。 それが、クライマックスにおける暗渠での追跡劇となると、雰囲気出まくり、俄然盛り上がってきて、まさにラリー・コーエンの面目躍如。姿を現した赤ん坊が一部、全くのハリボテにしか見えなくても、気にならない、気にしない。 そもそも、この映画では、赤ん坊が人を襲うシーンそのものズバリは殆ど描かれておらず、多くは間接的な描写にとどまっているのだけど、そしてそれはおそらく、ハリボテの赤ちゃんが大のオトナに襲い掛かってもサマにならない、という技術的な理由によるとも思われるのだけど、それでもちゃんと「赤ちゃんが襲ってる」という印象を作り出してるのは、これはウマイと言っていいんじゃないでしょうか。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-24 23:32:47)(良:1票)
35.  アフターショック 《ネタバレ》 
最初は災害パニック映画と思わせて、最終的には、“実はコイツが真犯人でした”的なヤツと、“最後に生き残った一人”とが対峙する、という、13金っぽいスリラーに落ち着く、という趣向。もちろんオチも含めて、随所に「災害」は顔を出すけれど、刑務所から脱走したならず者集団とか、自衛のために主人公たちに銃を突きつけるオバチャンとか、危機にバリエーションを持たせ、展開の意外性が作品の売りになってます。 前半、主人公の一行のウダウダとした様子をウダウダと描き(しかしだからと言って飽きさせる訳でもなく)、ちゃんと彼ら一人一人を丁寧に印象付けているのも、その後の展開に、効いています。何しろ、この作品のもう一つの売りは「悲惨な死」。残酷、と言っても、映像そのものの残酷さより、彼らが辿る運命の残酷さ、ってのを前面に押し出して、それをエンターテインメントにしよう、ってなワケで。 ま、悪趣味と言えば、悪趣味。 しかし、一番生き残って欲しいヒトがちゃんと終盤まで生き残ってくれる(笑)ので、その点はイイかな、と。 という考え方が一番、残酷なんでしょうけどね。で、このオチ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-13 14:42:10)(良:1票)
36.  悪魔の毒々モンスター東京へ行く
こんな下品で不謹慎で愚にもつかない映画を観てゲラゲラ笑ってられる人がいるだなんて、とても信じられません。 と憤っているそこのあなた。 すみません、私はつい、笑ってしまいました。 それにしても、クールジャパンも一皮剥けば、こんなもの。トロマの悪ノリにもこうやって喜んで付き合ってあげる、という独自の国民性。いや、無許可っぽいシーンも多いけど。それも気がついたら結果的に受け入れてしまっている、という・・・。 我々はこの国民性を、誇るべきなのか、諦めるべきなのか。心のどこかに「トロマにも相手にされなくなったらどうしよう」という不安まであったりして。 それはともかく、この作品。アホらしいと言えばとことんアホらしいけど、後半は次々に謎のヘンテコ刺客が現れ、毒々クンと死闘をひたすら繰り広げる、このスピード感。トロマヴィル帰ってからもなお、カーチェイスがこれでもかと展開され、まさに圧巻。 これを面白がる自分にはやはり、逆らえません。 しかし、日本に来た毒々クン、パチンコやら食品サンプルやらに興味を示しており、それって、『東京画』でヴィム・ヴェンダースが示していた関心と同じだよなあ、などと思うと、こういった感覚は世界共通、これぞクールジャパンの真骨頂、ってなところでしょうか。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-07 08:09:57)
37.  ある日どこかで 《ネタバレ》 
テレビ放送でコレを初めて見たのは、高校生ぐらいだったと思うんですが、どの番組枠だったか、トンと思い出せません。ひっそりと深夜に放送されてたのかな。何せ、タイムトラベルもの、というSFネタの映画なのに、まあこの地味なこと。むしろ意識的にSF要素を排除して作られた映画のようにも思われます。 タイムスリップを起こす描写ですら、過去に行くのは「寝て、起きたら、到着」だし、現在に戻る場面に至っては、コインを手にしたクリストファー・リーヴがヘンな格好で固まるだけ、という描写で、まさに地味一直線(しかしこの彼が固まったヘンな格好が、妙に忘れられないんですけどね・・・)。しかも、“現在”の人間が過去に行くオハナシなのに、“現在”の知識なり道具なりを過去で活かすどころか、「“現在”を思い出してはいけない」という、およそSF的発想とは真逆の設定があって、主人公もひたすら過去の世界に自分を合わせようとする。アンチミステリ、ってのはよくあるけど、これは一種のアンチSF、ですな。 しかしコレ、主演がスーパーマンで良かったんですかねえ。不器用な感じがイイのかも知れないけれど、ちょっと不器用過ぎかな。映画が重たくなっちゃう。こんなメロドラマに出てるヒマがあったら、ニュークリアマンといつまでも戦っとけ、と言いたくなるのですが(いや、当時まだスーパーマンは2作目くらいですかね)。 その野暮ったい彼が、昔の女優の写真に一目ぼれし、タイムスリップを試みる。映画女優、ではなく、写真の中の女優。この時点ですでに、静的な雰囲気が漂います。 で、彼は野暮ったいまま、彼女にアタックし、どういう訳かウマく行ってしまう。それじゃ物語が盛り上がらずツマランので二人の仲を割こうと、クリストファー・プラマーが登場。恋を邪魔する人物の登場で、さらに恋が燃え上がる、だなんて、いやもう、何というシンプルな設定。そんな邪魔しているヒマがあったら、エーデルワイスをいつまでも歌っとけ、と言いたくなるのですが。 で、まあ結局、二人の恋は「時間」によって引き裂かれ、忸怩たる思いだけが後に残る。ちょっとしたミスが二人の別れに繋がるのだけど、人生、そういうもの。取返しがつかない過去を思い、ため息をつく。老いるとは、そういうこと。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2021-02-25 11:51:26)(良:2票)
38.  アクト・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》 
だいたい、こういうコンパクトにまとまったアクション映画ってのは、ハズレが無いですね。もっとも、ハズレじゃないからといってアタリとも限らないのが悲しいところですが。 この映画も、冒頭からテンポよく物語設定を提示していって、まず主人公たちの子ども時代の姿があって、大人になって従軍し、今は何やら悩んでいるらしい姿があって。一方ではブルース・ウィルスがやや破天荒な刑事をやってて、壁の地図には数々の顔写真が貼られており、どうやら多くの女性失踪事件が発生しているらしい。 ってな事がポンポン提示されていくのだけど、イマイチよくわからん点があって、私が見たのは吹替版なもんで元のセリフが確認できないんだけど、とにかく、主人公たちの関係がやっぱりよくわからん。どう見ても3人の男性は兄弟なのだけど(父親らしい人物の写真の前に集まってるし)、三男らしき人物のフィアンセのことを長男らしき人物が警察に「妹」というもんだから。 まあ、この辺りは正直、どうでもいいのかも知れなくって、要するにこの4人はきょうだい同然の存在、ということで、理解。 でもって、そのフィアンセが誘拐されてしまい、救出のために3人が武器を手にし、悪の組織に立ち向かう、ってなオハナシ。 そうなるともう、ブルース・ウィリスが何のために出てきているのかよくわからなくなってくる。邪魔、とまでは言わんけど、いや、やっぱり少し邪魔。少しチグハグ。 終盤もわりとあっさり女性救出に成功し、どうせこのまま終わらないんだろう、と思ってたら案の定、敵の逆襲が。大してオドロキも無い上に、一軒家での攻防という魅力的なはずのシチュエーションにも関わらずあまり工夫がなく、盛り上がりに欠けてしまって。 気持ちだけはよ~くわかるタイプの映画、なんですけれども。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2021-02-14 14:26:10)
39.  アイガー北壁
危険な山岳地帯でロケしてます、ってのはよくわかるんですけれども、それにしては、その危険さをしっかり画面で見せつけてくれないのが残念。もしかして、編集の際に、ワンショットは何秒まで、とかいうルールでも設けてたんですかね。じっくり見たいショットもそうでないショットも、やたらと切り替わってしまって。高所を捉えた迫力あるシーンがある一方で、人物なり事物なりのクローズアップもあり、それ自体はいいんですけど、本作は後者がちょっと多すぎるようにも思えます。「いかにも危険そうなシーン」は、じっくり見せてくれさえすればコチラで勝手にハラハラしようものを、すぐにショットを切り替えてしまう。残念ながら、周囲の光景がアングルに収められていないアップのシーンが多いと(それはつまり、周囲が映るとマズい場所で撮ってるんでしょ、という勘繰りにも繋がりかねない)、いまひとつ危険さや過酷さが伝わってこないもんです。 もちろんあの、凍傷の痛々しさ、というのは、これはクローズアップならではの表現であり、アップが不要というつもりはないのですが、そこでまさかのジャンプカット演出。いやいやいや。ここは「もたつくこと」の表現、その持続した時間こそが、サスペンスになるべきなのでは。 登攀シーンですら、このように細切れなもんで、屋内の会話シーンなんて、カメラがどこを見て何を撮りたいのか、何だかよくわからない。 音楽も、不必要に大仰で、まるで映像に合っていない部分が多々。一方で、登攀シーンでは映像に合わせようというのか、音楽にハーケンの音が取り入れられているのですが、音楽のつもりなのか効果音のつもりなのか、見てて戸惑ってしまい、逆効果。気を削いでしまいます。 いろいろと、もったいない部分の多い映画でした。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2021-01-04 06:33:31)
40.  アラスカ魂
ジョン・ウェインと言えば、西部劇におけるヒーローの中のヒーロー、というイメージがあるのですが、しかし実際に映画に登場する彼から受けるのは、剽軽でお茶目なオヤジ、という印象。ある作品を「おおらかな西部劇」と言った時、そのおおらかさの半分は、彼に起因するものではないか、とすら思えてきます。 その彼が、ここでは文句なくコミカルなドタバタをやってます。何かといえば大騒ぎ、乱闘、殴り合い。何かといえばおごってくれる気前の良さ。 男女が意地を張り合う凸凹恋愛劇、という基本ストーリーは、これは50歳を過ぎたオヤジには似合わぬキツイものが、若干無いでは無いけれど、こういうアホらしいオハナシをえらく手間をかけて大々的に撮影し、乱闘ドタバタのみならず、こんな作品には誰も期待しない銃撃戦まで織り込んでみせたりして。相棒ジョージ(スチュワート・グレンジャー)の人懐っこい表情も忘れ難い。実に「おおらかな」作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-31 09:23:21)
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