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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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61.  アース
あれはハマったなあ、NHKで放送されてた『プラネット・アース』。で、こちらの映画は、というと・・・まったく一緒やんけ、あはははは。ニッポンの吉野の桜まで出てくるもんなあ。NHK版が緒形ケンなら、こちらは渡辺ケン、ってか(吹替は観てないけど)。そうそう、NHK版では、驚愕の映像のもたらす緊張感が、トボけたケンさんの登場で急速に弛緩しまくってしまうのでした。これが味わい深かったなあ、関係ないけど。本作の方は、さすがによくまとまっています。シロクマで始まりシロクマで終わる構成も印象的。圧巻は、アシカとおぼしき獲物をホホジロザメがジャンプして捕えるシーン!パクッ!すげー!美味そう!(アホか) まあ、地球のありのままを記録した映画というよりは、「えへへ、こんな珍しいシーン撮れちゃったよ」ってのを集めたような映画で、ややキワモノ的なところもありますが、見ごたえはありますね。
[DVD(字幕)] 8点(2008-09-29 07:25:42)
62.  アンタッチャブル
初めて観たのは、学生の頃、友人宅でのビデオ鑑賞だっけ。友人の方はすでに鑑賞済みで、私が観てる横でアレコレ要らぬコメントを連発し続ける・・・「この女の子、この後『ミスター!ミスター!』って言うデ」「この金鎖の音、よう聞いとけよ」「今、A teamを『エイ・ティーム』って発音してたやろ。『ひとつのチーム』を強調した言い方やねん」「ああ、人間って弱いなあ」「ホンマに人間って弱いなあ」「う~む、人間って弱いなあ」←終わりの方、このコメントばっかし(笑)。さて、皆さんは、彼のこれらのコメントだけ聞いて、これが『アンタッチャブル』の感想だと、お分かりになるだろうか。彼には何か、他の光景が見えていたのかもしれない。映画の摩訶不思議なところだ。ちなみに彼はその後、イギリスに留学し、以来、音信不通だ。もしこれを読んでたら、連絡下さい(←伝言板に使うなっての)。ええと、話が大きく逸れましたが、上記の彼の言うところの「人間の弱さ」、つまり後半のエリオット・ネスの心の葛藤、ですけれども、コレが実に、ケビン・コスナーのイモっぽさとマッチしており、私も、こりゃなかなか適役だわい、と思った次第。これに限らず、映画全体的に、マンガっぽいわかりやすい配役ではありました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-02 23:02:48)
63.  アザー・ファイナル
人生の教訓。上を見たらキリが無いけど、下を見たら、実は、もっとキリが無い。映画だってそうでしょ、所詮ラジー賞だなんだっつうても、話題になるのは大抵有名な作品、本当に無名で光の当たらないどうしようもない映画の数々からなる暗闇が、その下には広がっている。そこはまさに恐るべきクズ映画の底なしの深遠だ。恐るべし。とまあ、それはともかく、サッカーの世界にも、上には上がある(というのは今回の2006ワールドカップで、皆よ~くよく認識している今日この頃だと思いますが)のと同じく、下には下がある。だけど、こちらは映画の世界と違って、一応、ランキング付けが完全になされており、無限の底無しじゃない。しかも映画の世界と違って(!)、最下位にいたるまで皆、真剣にサッカーに取り組んでる。だもんで、202位のブータンと、203位(最下位)のモントセラトで、最下位決定戦をやっちゃおう、という企画。これがすごい。島国モントセラトは、火山噴火の影響で練習もままならない。が、持ち前の明るいカリビアンパワーでやる気満々、飛行機を乗り継ぎ乗り継ぎ、ブータンまでやってくる。サッカー以前にまず、つくづく世界は広いと思う。さまざまな困難を乗り越えつつ、いよいよ決戦へ、よくもまあ、こんな企画、実現したもんだ。映画はポップな演出を交え、テンポよく、その一部始終を見せてくれるが、その中で、スポーツの商業化への疑問もちゃっかり絡め、そのワカリヤスサが観てて何だか気持ちよくなっちゃう。映画的には多少安直な面があろうとも、試合の白熱ぶり、苦難にめげない選手の真摯さには、心打たれること間違いなし。できれば、試合のシーンまでポップに見せてくれなくてもよくって、も少しじっくり見せて欲しかったけど・・・。
[地上波(字幕)] 8点(2006-06-25 22:05:43)
64.  あずみ
ワタシも人の子、「上戸彩主演のチャンバラ?そんなの無理無理」なんぞとつい思っちゃうワケですが、これが思うツボ、観てみたら意外なほどサマになってまして、こうやって先入観が覆されると何だか不必要かつ不用意にウレシくなっちゃうもんであります。いやはや映像マジック。女子プロレスラー役だってできるんじゃないか、この技術力なら。かつて無数の名作を生み、やることやりつくされてしまった感のあるチャンバラ映画の世界、たまにはこういう風が吹くのも、ええんでないの。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-05-06 23:02:17)
65.  アリス(1988)
人形アニメ地獄。です(笑)。観てるうちに、「人形アニメ」の部分よりも「実写」の方がアブノーマルに見えてきちゃうのが不思議(←不思議がってる場合じゃない、という気もする)。と同時に、アリス役の女の子、もしかして騙されてこんなコトやらされてるんじゃないか、と何だか心配になってしまうのは、これは余計なお世話でした。ところで、引き出しのノブ、これってまさか男性のアレの象徴だとか言うんじゃないでしょうねえ、まさか。イテテテテ。
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-11 11:34:12)
66.  秋立ちぬ
信州から東京へとやってきた少年。彼のことを本当に気にかけてくれる者は誰もいない。いや唯一、気にかけてくれるのは、それはメルヘンチックに言動が浮ついた(?)、まるで絵本から抜け出てきたような少女でした。そういえば、この少女との交流の場面自体が、いかにも絵本のように目を引くものがあります。しかしこのいささか現実離れした少女にすらも、大人の手前勝手な都合による、厳しい現実が待っている。まして少年をや。ブローチのカブトムシを間違えて捕まえようとしてしまうエピソードが妙に心に残りました。少女のためにカブトムシを捕まえること、それは自分の幸せを掴むことでもあろうけれど、カブトムシはニセモノ、夢は儚く散る。それ自体は些細なことかもしれない、しかし、その少年の失敗の様子を見て、いかにも訳知り顔に「罪無く」笑う大人、ユーモラスな場面ではあるけれど、どこか残酷な感じもします。カブトムシのエピソードが、ラストに思わぬドンデン返し(!)につながるのも、印象を強めた一因でしょうか。暖かさと厳しさの同居した、珠玉の作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-11-27 22:39:07)
67.  アミスタッド
人種問題を取り上げている時点で、どうしてもイデオロギー臭い映画に思われ勝ちですが、決してそんな一筋縄でいくような映画ではありません。怖さと美しさが同居した映像こそがこの映画のキモと言えるのではないでしょうか。囚われのアフリカ人たちが船上から錘をつけられ「処分」されるシーンのおそろしさ。「悲惨」とか「可哀想」ではなく、これは紛れも無く「恐怖」の映像。映画はしばしば、敢えて「見せない」ことで「想像に訴える」恐怖を演出するが、だからこそ、時にはこのような「想像を越える」恐怖を敢えて「見せる」ことが、驚くべき効果をもたらします。その一方では、例えば裁判のシーンでは、室内に柔らかい光が立ち込めて、むしろ穏やかな美しさにあふれています。この対比こそが、本作の持つ本当のパワーと言えるでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-24 23:24:32)(良:1票)
68.  アウトロー(1976)
南北戦争を背景に、家族を殺されたひとりの男の逃避行&復讐譚、という体裁ではあるのですが、アメリカの歴史のさまざまな暗部が、そこには織り込まれています。一筋縄ではいかない作品です。南北戦争の陰では多くの民間人が非道なる暴力の犠牲となり、さらにその陰には迫害を受け続ける先住民がいる・・・。さすがにアレコレ詰め込みすぎで、散漫の一歩手前、という感じが無きにしも非ずですが、それがこの映画の場合、決してヤな感じではありません。映像的にも、背景・奥行きへ配慮した丁寧な作りとともに、時に挟まるアヤしげなレオーネ風味など、大胆な演出もしっかり織り交ぜ、まさに大作の風格を備えた作品となっています。印象的な陰の演出。イーストウッドの表情が見えにくいので、ますます画面に目をこらしてしまう! ずるい(笑)。でもその分、ラストの一騎打ちはまさにイーストウッド怒りの表情の見せ所、震えがきてしまいました。ところで歴史の暗部と言えば、「イーストウッドをタブラかすソンドラ・ロック(?)」というハリウッド史の暗部(??)すらも、この映画には反映されていると言う・・・。 
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-12 23:16:38)(良:2票)
69.  雨あがる
タイトルが出た瞬間の音楽に、おお、武満徹がよみがえったのか!と一瞬思いました。ホントに一瞬だけですが(笑)。でも、この映画、意識的にちりばめられた黒澤テイストが、楽しい作品ですね。なんと言っても登場人物のコギタナさ。いやはや汚い。いやそうじゃなくて、あの、主人公がひとり森に入って行くシーンの、草木の強烈過ぎる緑色。これはもはや、鮮烈というよりは、グロい・・・。そうそう、こういう色を見ないと、黒澤カラー作品を観た気がしないもんね。そしてストーリーがまた何とも楽しくて、後から思えば少々作為的なストーリーのような気がしないでもないけど、観てる間は気にならない。最初の方で得体の知れない宴会を延々と見せられて、「何じゃこの映画。うーむ、どこに着目して楽しむかねえ」と迷っていたら、喧嘩の仲裁をきっかけに突然物語が動き出し、結局は物語にひきつけられちゃう。語り口はやわらかいんだけど、物語の中に潜んでいるのが「優しさの持つ罪」みたいな、一種残酷な面もある。寺尾聡が意外に(?)軽い身のこなしを見せながらも、素朴な侍を素朴に演じきることで、逆に人間性というものの深みが表現されているように思います。一方、殿様の方、イヤ実は三船ジュニアが演じてるとはツユ知らず、「エラく三船敏郎を意識した演技だなあ(あまりうまくないけど)」と思いながら観てたんですが、冒頭で三船何とかさんという名前がクレジットされていたことをフト思い出して、合点がいった瞬間、ニヤリとしてしまいました。というわけで、まあ、いろいろ批判もあるかもしれませんが、私にとっては、観ててうれしくなってしまった映画、でありました。
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-26 23:16:50)
70.  アメリカの友人
ヨナタンは額縁職人である。額縁、それは絵画になくてはならないものだが、所詮は絵を引き立てるための物・・・これは象徴的な設定にも思える。しかし、奇妙なアメリカ人、トムとの出会いが彼の人生を変える。ヨナタンの体調不良の原因は白血病であり、どうやら余命幾ばくもないらしい。「死の病⇒殺し屋」コレ、小説&映画ノ基本ネ。という訳で、ヨナタンは報酬を条件に殺しを引き受ける。ここで、殺人シーンに至るまでのゾクゾク感がたまらない。街には冷たい光が溢れ、殊更に孤独を煽る。さらにその孤独を嘲笑うかのような原色の色使いが、時に目を刺し、カメラマン、ロビー・ミュラーの面目躍如といったところだろうか。やがて事態は抜き差しならぬ展開、第2の殺しへと。しかしこの辺りから、ヨナタンとトムの関係に変化が現れ始め・・・ところで、カウボーイハットを被ったアメリカ人=トムを演じるデニス・ホッパー、彼にとって70年代は不遇の時代であった。仕事を干され、アルコールとドラッグに溺れた彼、しかし紛れも無くアメリカ映画の良心のひとりである彼は、もしかしたら、さしずめ「生きたロード・ムービー」だったのかもしれない。そしてヨナタン、いや、ヨナタンを演じるブルーノ・ガンツと不思議な関係を結ぶホッパーの姿を目にして思うことは、「ホッパーこそがすなわち、アメリカの『ニューシネマの』友人、なのだなあ」ということ、なのである。
8点(2004-12-22 23:53:14)(良:1票)
71.  阿羅漢
少林寺、少林寺2と並ぶ少林寺三部作、と言っていいのかどうか知りませんが、何せ出てくる面子が皆同じなので、きっとそう言っていいんでしょう。どれもこれも、話自体は単純で裏も深みもない、でもアクションを見ればとにかく満足しちゃう。で、本作、クライマックスのアクションシーンの凄まじさは、他を凌駕すると思っているのですが、どうでしょうか。正直、「また似たような映画だなあ」とやや食傷気味に感じてかけてたところに、このクライマックス、完全に度胆を抜かれました。まあ細かい事は気にせず、アクションを楽しむということで。
8点(2004-02-07 01:50:05)(良:1票)
72.  愛の嵐
ストーリーは何ともヒドイ話なんですが、これでもかと選び抜かれた構図によって、異常なまでの緊張感に裏打ちされてるので、グイグイ引込まれてしまいます。単なる扇情的なコケオドシ映画ではなく、計算された不健全さみたいなものがあって、これが独特のアブノーマルな世界を形成していて、問題作と言われる所以でしょう。私にとっても「好きな映画」というよりはむしろ、「印象的な映画」「気になる映画」といったところです。
8点(2003-08-09 20:48:18)
73.  アンツ
フルCGアニメで何もこんな説教臭い映画作らなくても、という気持ちも無いでは無いですが、逆に、こんな映画二度と作れないんじゃないか、という感慨も起ります。アリ達の豊かな表情など、CGは見ごたえありますが、戦闘シーンに至っては、もはやエゲツないと言える程の描写。この辛口さ加減、一体どういう観客層をターゲットにしているのでしょう。まあ貴重な映画です。
8点(2003-07-12 22:32:49)
74.  アラモ(1960)
西部劇の終着駅というべき、アラモ砦の攻防戦を、ジョン・ウェインが渾身の力で映画化。まあ成功作とは言えないでしょうが、ジョン・ウェインの熱い思いの伝わる激しい戦闘シーンは、とてつもない迫力でやっぱり忘れられません。ただ、オスカーを意識しすぎて、やや説教臭い部分があるのは否めませんな。
8点(2003-06-29 10:53:44)
75.  アルゴ探険隊の大冒険
ハリーハウゼンのダイナメーション技術驚愕の到達点。骸骨軍団との死闘はキャプテンスーパーマーケットにも引けをとらない(当り前だ)。いい仕事してます。
8点(2003-06-06 11:10:15)
76.  アルタード・ステーツ/未知への挑戦
「もし自分が映画監督なら」と無謀な事をだれしも一度は考えるでしょう。私の場合「一本の映画の中にどれだけ、脈絡無さそうな色んなシーンを詰め込めるか」てなことを考えてしまいます。で、この映画。その観点で観てるとなんか嬉しくなります。余談ですが、昔、英語の先生がこの映画の題名について、「アルタードではなくて、オールタードが正しい」とおっしゃっておりました。なるほど。
8点(2003-05-17 23:13:55)
77.  アムステルダム無情
アムステルダムで連続殺人が発生、犯人はスキューバ姿で、顔も分からず、犯行が済むと運河に逃げ込んでしまうというわけ。つげ義春の「必殺するめ固め」みたいですね。地道な捜査なんかも描かれる一方で、派手なモーターボートチェイスなんかもあったり(このシーンは撮影当時、APだかロイターだかが紹介してたのを新聞で見た記憶があります)、充分に楽しめる作品です。
8点(2003-05-03 20:08:11)
78.  悪魔の赤ちゃん3 禁断の島
第1作から13年、今回も監督と脚本を手掛け(さらに製作総指揮も)、ラリー・コーエンのライフワークみたいになっちゃってる、この悪魔の赤ちゃん3部作。いや、まだ続編を作りそうな気配も濃厚な終わり方なのですが、こういうのは一種のお約束なのであって、実際は第4作は作られず。残念なようでもあり、当然のようでもあり。 もはやバーナード・ハーマンもリック・ベイカーも全く関わっていない(前者はとっくに鬼籍に入っているし)と思うのですが、クレジットには一応、名前が出てて、一作目の遺産を厚かましくも見事に食いつぶしていっている感じがいたします。 今回は、悪魔の赤ちゃんが、人道的なんだか何なんだかよくわからない措置を受けることになって、どこやらの無人島に送り込まれる。で、そこで成長し人知れず増殖しているのを、再び捕まえに行く、という、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の先駆けのようなオハナシ。もちろん、悪魔の赤ちゃんたちが船で本土に上陸してくるのも同じですね。 悪魔の赤ちゃんが5歳にして巨大化しており、こうなるとかなりカッコ悪い着ぐるみでの演出になってしまうのですが(だもんで例によって、暗がり、出し惜しみ、チラリズム)、まだ悪魔の赤ちゃんが赤ちゃんの状態の時(よくわからん言い方だが)には、ストップモーションアニメの手法も使われていて、こういうのは見ててエラく楽しいもんです。 島の描写では悪魔の赤ちゃん目線の一人称カメラも使われ、不気味かつチープかつ胡散臭い雰囲気が漂います。 悪魔の赤ちゃんがこっそりヘリに忍び込んでいて、操縦士が襲われると何故かヘリが空中で爆発したり、終盤、屋根の上で警官隊と死闘を繰り広げると、警官たちが面白いようにコロコロと投げ飛ばされて激ヨワだったり、トホホなシーンが続出しますが、中でも一番ワケがわからないのが、マイケル・モリアーティ演じる赤ちゃんの父親がキューバに漂着するも、キューバ人たちと意気投合して早々に解放される、という展開。ストーリー上は全く無意味ですが、あえてこういうシニカルなエピソードを挟んでくるのがまさに、一筋縄ではいかないところ。 インディー魂、おそるべし。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-05 10:44:00)
79.  アルティメット
映画冒頭から徹頭徹尾ガラが悪く、徹頭徹尾、アクションを展開。主人公が必死にヤクを始末しようとしていて、何が何やら・・・ではあるのですが、細かい話はどうでもよくって、おおよその状況の見当がつけば充分。悪いヤツはとことん悪くって、主人公はとことんスピーディ、という、それだけで充分。超人的な身のこなしで、その移動には上下左右関係なく、建物は3次元の迷路と化す。彼を追う悪玉たちにもついゴクロウサマと言いたくなる、圧巻の活劇。カメラ(=演出)もそれを必死で追いかける訳ですが、むしろ、引いたカメラで飛び跳ねる彼の姿を捉えた瞬間に、その凄さが最も伝わってきます。 で、舞台はいきなり半年後に飛んで、するとここにもまた、凄いヤツがもう一人。フランスって、こんな凄いヤツだらけだったのか? とにかく、この二人が組む、という、バディ・ムービー。だけど、二人ともに手も焼いても食えない連中、ということだけが伝わればそれでよいので、ほどほどにモメて、後は深入りしない。その方が、もともと有って無いようなストーリーが、それなりに妙な方向へ転がっていくというもの。 ひたすら目まぐるしいアクション、それをゴチャつかせない程度に、カメラが捉えていきます。もう少しメリハリがあってもいいか、とも思わんではないけれど、とにかく突っ走っていく。治安が悪化しまくった近未来、という設定も、この破天荒なアクションにマッチしています。なけなしのストーリーに申し訳程度に入れたヒネリが、映画の中で一番ショボく感じてしまうんですけどね。とは言えこれも、クライマックスのどうでもいい死闘を導き出すための方便。 痛快作、と言ってよいでしょう。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-04 07:42:03)
80.  アナーキー(2014)
シェイクスピアの戯曲を、現代を舞台に蘇らせる。ってのは良いとしても、よりによって「シンベリン」を選ぶというのが、実に冒険的、いや、実に無謀。実にアナーキー。原作はシェイクスピア晩年の「ロマンス劇」期の一作。荒唐無稽。特にこの「シンベリン」は近年まで失敗作とみなされていたらしい。 こういう作品を、そのまんま、ギャング映画に仕立てちゃってます。ちくま文庫のシェイクスピア全集で読めますけどね(ヒロインの名前が版によって2つの説があり、ちくま版はイモジェンではなくイノジェンを採用)。いやホント、そのまんま。って言うか、この内容でオリジナル脚本だったら、ビックリしまっせ。 という訳で、あくまでコレ、シェイクスピアをやってるんですよ、というのがわかるように、いかにも演劇調のセリフ回し。元のストーリーが不自然な上に、セリフ回しも不自然で、もはやヤケを起こしているような映画ですが、ある意味、バランスが取れてると言えば、取れてます。 セリフが多くなってしまっているとは言え、映像はしっかり陰影に富んでいて、雰囲気、悪くありません。ヒロインが森を歩く場面なんかも鮮やかで、いいですね。 劇冒頭の紳士の会話は、映画ではテロップ表示に置き換えられ、断片的な映像が示された後、舞台は一週間前へ。夜の雰囲気。ここで流れる音楽が、おや、これは、ジョン・ケージ作曲の「ある風景の中で」、じゃなかった、これは「夢」の方ですね。どうもこの2曲、ごっちゃになる。ここでジョン・ケージの曲が使われているということは、もしかして、我々が気づいていないだけで他にもケージ作品が劇伴に使われてたりして。例えば、劇伴が流れていないと思しき場面でも、実はケージの「4分33秒」が流れている、ってことなんだろうか、んなアホな。 それはともかく、この作品。どうしてこんな作品を作ろうと思ったのかが最後までナゾなんですが、それでも何でもちゃんと見応えがあるもんだから、狐につままれた気分になる。悪い気分ではありません。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-12-24 18:06:55)
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