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1.  I am Sam アイ・アム・サム 《ネタバレ》 
誰もが正しい。だからこそ難しいんですね。どんなに不変で純粋だとしても「愛」だけでこの先ずっと暮らしてはいけないし、かといって素晴らしい里親をあてがってもどこかにひずみが出てくるものだし…。結局サム一人では不十分ということで、いろいろなサポートを得ながらルーシーを抱き上げ無邪気に駆け回るあのラストは、行きつくべくして辿り着いた最高のハッピーエンドなのでしょう。しかしながら一抹の妥協色もまた拭いきれない…真に美しいものは「悲しい味」がする、と説いたのは小澤征爾でしたが、まさにハッピーエンドでありながらいくばくかの悲しさや淋しさを想起させる、真に美しい物語ではなかったかと個人的には評価しています。親子関係・愛情といった人間の内面的な問題を、法とか秩序によって人為的に整理つけることへの是非、その判断を観客に委ねる手法はニクイばかり。これ以上望めない理想の里親としてローラ・ダーンを持ってきたり、一見冷徹に見えてその実この上なく思慮深い現実的な愛情でルーシーの未来を憂れう検事役にリチャード・シフを持って来たり、配役もすべてビタッと決まってました。そして何と言ってもWキャストの(敢えてそう言わせてもらいます)サムとルーシー!そしてサムの四人の仲間たち!演技でありながらそれを感じさせない自然な愛情や友情が感じられて、まさに反則モノの素晴らしさでした。文句ナシに10点献上です。
10点(2003-09-17 14:23:54)
2.  明日に向って撃て!
ラストシーンでようやく気づくんです。…この二人は実は、いわゆる“悪党”だったんだと。でも、せつないんです。すごく、ものすごく胸がつまるのです。二人が座ったテーブルに最初の銃弾が打ちこまれたその瞬間から・・・・・・・・。「オーストラリアへ行こう」そんなブッチの言葉に、またいつもの憎まれ口を叩きながら「まんざらでもないな」といった表情を浮かべるキッド。…あのセリフが最高にせつなかった。
9点(2002-09-14 14:42:08)
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