21. グッドナイト&グッドラック
冴えざえとしたストラザーンのエド・マロー。番組の終わりに決まり文句を口にする際にだけ伏せられる真摯な眼差し。のっけから‘When I fall in love’にとらわれ、極端に被写界深度の浅いモノクロ画面が50年代のCBSに放り込まれた気にさせる。渦巻く紫煙は時代を生きる彼らの息吹とも。製作中は父に同化する思いだったろうクルーニーは、彼らの真実から離れぬことだけに心を砕いたように見え、ゆるく流れるスタンダード以外に飾りらしいものは見当たらない。それを素っ気ないととるか、潔いととるか。正義、良心、それら言葉にすればたちまち濁る水晶を内にもつ男たちは、まごうかたなきジュルナリスト。 [映画館(字幕)] 8点(2006-10-22 17:51:33) |
22. クリスチーネ・F
実在の少女クリスティアーネの手記「われらZOO(ツォー)駅の子供たち」を元に作られた麻薬撲滅(?)映画。彼女がファンであったD・ボウイの作品群がこの鬱屈した世界を彩り、ライブでも登場、既に病んだ瞳のクリスティアーネ(N・ブルンクホルスト)の熱に浮かされた視線を浴びる。麻薬の恐ろしさは十分に伝わる内容となっているが、‘HEROES’の曲と共に街を闊歩する常習者の一群はある種の扇情的な陶酔感と誘惑的な熱気をもち、危険な魅力も放つ。 [映画館(字幕)] 7点(2006-10-09 16:27:22) |
23. グレムリン
昔も今もブリブリギズモにメロメロ。去年も一匹連れてきちゃいました♪チャイナタウンじゃなくてV/Vからですけど。こんなに可愛いギズモをストライプったら「ウ○コ」だなんて許せません!夏の撮影のため人工雪とマット画で作り出された、冬の田舎町で巻き起こる珍騒動。善玉→悪玉変身がユニークで、クライマックスで天井に激突するギズモのぬいぐるみテイストもご愛嬌。夏娘フィービーのレゾンデートルは微妙。サンタの出てこない貴重なクリスマス映画。 [映画館(字幕)] 7点(2006-06-24 15:57:17) |
24. グッバイガール
劇中にも「リチャード3世」が登場するが、このカップルもシェイクスピア喜劇のベアトリスとベネディクトのよう。打てば響くような当意即妙のダイアローグが心地よい。それが作り物っぽくもなりそうなところを、2人の人間味のあるキャラクターが和らげている。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-22 20:25:23) |
25. クライム&ダイヤモンド
洒落た、ちょっといい映画。ただせっかくのアイディアや殺し屋T・アレンのキャラを完全に生かしきれてなくて小品なイメージなのは、作り手の自己満足っぽい気配がするから? [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-02-17 21:26:03) |