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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1882
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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21.  グリーンランド -地球最後の2日間- 《ネタバレ》 
地球のほぼ真横を通り過ぎる巨大彗星クラークの接近を控え、にわかに天体観測ブームで沸くアメリカ。糖尿病を患う一人息子を抱えた一級建築士のジョンもまたその一人だ。仲の良い友人や親戚たちを集め、そんな史上最大の天体ショーを自宅で楽しもうとした矢先、彼のスマホに謎のメッセージが届けられる。「これは大統領アラートだ。訓練ではない。この連絡がきたのは、地下シェルターへの避難を許された選抜者のみ。繰り返す、これは訓練ではない」――。その直後、州最大の大都市に彗星の破片と思われる巨大隕石が直撃するのだった。遠く離れた地であるジョンの自宅も爆風で激しく揺れ、何が何だか分からぬままパニックへと陥る近所の人々。すぐさまニュースで確認すると、これはアメリカだけではなく、世界各地の大都市も同じように隕石の直撃を受け壊滅してしまったらしい。すぐさま指示された空港へと向かうジョンとその家族。だが、そこでジョンは病気の息子は乗せられないと告げられてしまうのだった……。巨大彗星衝突により滅亡の危機にさらされてしまった世界を舞台に、決死の覚悟で生き延びようともがくある家族の姿を描いたパニック・アクション。主演を務めるのは、男臭い役柄がウリのジェラルド・バトラー。まぁ昔からよくある隕石衝突型のディザスター・ムービーなのですが、映像はそこそこ迫力があってけっこう楽しめました。本作のポイントは、これまで一個だった隕石が小さな破片が幾つも連なった彗星であるところ。おかげで隕石衝突の醍醐味が何度も味わえてお得感倍増。まあそれが予算の都合か、ほとんどテレビニュースの中の小さな場面でしか見られないのはご愛敬ですけどね(笑)。ただ、お話が最後までずっと一本調子だったのがちょっと物足りなかったかな。主人公家族が逃げて離れ離れになって暴徒に襲われてまた逃げて……の繰り返し。もう少し違うエピソードも見たかったような。こういうパニックものって基本群像劇になりがちなんですけど、本作もそうした方が良かったように僕は思いました。とはいえ最後の無数の隕石衝突の映像は迫力あったし、家族愛に絞った脚本もベタですけどそこそこよく出来ていたし、普通に面白かったです。少なくとも最近のローランド・エメリッヒ作品なんかよりは楽しめました。
[DVD(字幕)] 6点(2022-02-24 04:36:41)
22.  グッド・ボーイズ(2019) 《ネタバレ》 
現在、思春期真っ只中の12歳の男の子、マックス。近所の仲の良い友達二人と「ビーンバッグ」というグループを組み、ひたすらカードゲームとエロ話に明け暮れる冴えない毎日。ネットでエロ画像を検索してその生々しい内容にショックを受けたり、近所の高校生カップルを覗き見してるのを見つかって追いかけまわされたり…。そんな悶々とした日々を送っていたマックスはある日、ビッグ・ニュースを耳にする。なんと前から気になっていた女の子が明日の夜、クラスメイトたちとのパーティーでキス・ゲームに参加するというのだ。「大変だ!!憧れのあの子が、誰か他のヤツとキスしてしまうかもしれない!!」――。それを聞いて頭と何処かが爆発しそうになったマックスは、とにかく彼女の唇を守るためにビーンバッグのメンバーとともにパーティーへの参加を決意するのだった。でも、キスなんてどうやってしたらいいか分からない。勉強のために、お父さんの仕事用のドローンを使い、近所のヤリ〇ンで有名な女子高生の家を観察することを思いついたマックスは、さっそくビーンバッグのメンバーを集め、作戦を実行に移すのだった。だが、呆気なく反撃に遭った彼らは逆に彼女たちに弱みを握られてしまい……。思春期を迎えたばかりの男の子が、憧れの女の子とキスするために繰り広げる大冒険を下品なギャグ満載で描いた青春コメディ。天才子役として人気を集めるジェイコブ・トレンブレイ君が、そんな悶々少年を演じているということで今回鑑賞してみました。まあ全く期待していなかったのですが、意外や意外、なかなか面白いじゃないですか、これ!!子供にこんなことさせていいのかってくらい、お下品なネタがてんこ盛り。でも、それがいちいち笑えるのがナイスですね~~。少年たちが大人のおもちゃを手にあーだこーだ言うとこなんて思わず笑っちゃいましたわ。好きな子に渡すネックレスを忘れちゃったので、代わりにアナルビーズをプレゼントするシーンなんてサイコーでした。一番笑ったのが、キス・ゲームで隣のカップルがディープキスし終わった後によだれが糸引いてるのを見て、ドン引きしている黒人の男の子!こいつ、かなりいい味出してましたわ。と、お下品100%の内容かと思ったら、最後はまさかの切ないエピソードを放り込んできていい意味で裏切られました。少年から少しずつ大人の世界へと足を踏み入れた彼らは、それぞれ自分の居場所を見つけてゆく…。永遠だと思っていた自分たちの友情が、ちょっとずつすれ違っていくというラストはなんとも切ない。キレのいいギャグで大笑いさせて、最後はほろりとさせてくれる、いわばエロ版『スタンド・バイ・ミー』とも言うべき作品。なかなか楽しませていただきました。お薦めです。
[DVD(字幕)] 8点(2021-09-06 20:27:17)(良:1票)
23.  グレタ GRETA 《ネタバレ》 
始まりは、電車の中で拾った小さなバッグだった――。NYの片隅で友人とともにルームシェアをしている若い女性、フランシス。レストランでウェイトレスをしながらそれなりに充実した毎日を過ごす彼女だったが、それでも一年前に病気で亡くなった母のことを未だ引きずっていた。そんなある日、彼女は電車の中に置き忘れられた小さなバッグを拾う。中にあった身分証を確かめてみると、持ち主はグレタという名の初老の女性。たまたま家が近所だったので、フランシスはバッグを返すために彼女の家を訪ねてみる。するとグレタは素直に喜んでくれ、お礼に一緒にお茶でもしないかと誘ってくるのだった。特に断る理由もなかったフランシスは、そのまま彼女の身の上話を聞くことに。愛する夫を亡くし、一人娘もパリへと留学して今はしがない独り暮らしだという彼女に、フランシスは思わず同情してしまう。犬を飼うよう勧めてみたり、一緒に食事をしてみたりと次第に距離を縮めてゆく二人。だが、フランシスは知らなかった。実はグレタは日常的に嘘をつき、しかも娘と同じ年頃の若い女に異常なまでの執着を示すサイコパスであることを……。都会で暮らす平凡な女の子が、偶然知り合った初老の女性に執拗なまでに付き纏われ恐怖のどん底へと叩き落とされる姿を描いたサイコ・スリラー。人気若手女優クロエ・グレース・モレッツとフランスのベテラン女優イザベル・ユペールの豪華共演ということで今回鑑賞してみました。監督は、この手のサスペンス映画を得意とするニール・ジョーダン。率直な感想を述べさせてもらうと、もう全く新味のない最初から最後まで既視感満載のベタベタな内容でしたね、これ。母親を亡くした若い女性が、同じく娘を亡くした女性にストーカーされ、挙句監禁されて強制的に娘代わりにさせられてしまうというお話。それ以上のものはなんにもありません。おまけに話のテンポが悪く、主人公が間抜けな行動を取り続けるので観ていて若干イライラしちゃいました。見所と言えば、やはりベテラン女優イザベル・ユペールの恐怖のストーカーおばさんっぷりかな。神経症資質なサイコパスを見事に演じ切っていて、さすがの貫禄。ショパンのレコードに合わせてダンスを踊りながら、クロエちゃんを痛めつけるさまはなかなか気持ち悪かった。チョンバされた小指の切断面に注射器を刺すシーンはさすがにやり過ぎ感あったけども(笑)。という訳で彼女の熱演に+1点って感じです、はい。
[DVD(字幕)] 5点(2021-06-15 23:05:38)
24.  グッド・シリアルキラー 《ネタバレ》 
あなたの毒親、殺します――。とある高校でスクールカウンセラーとして働くエバンは、来る日も来る日も様々な問題を抱えた生徒たちの悩みを聴いていた。家庭内暴力を繰り返す親や性的虐待を抑えられない父親、そんな理不尽でやり切れない話を聴き続けるうちに彼はある日、とある決断をするのだった。それはこの手でそんなろくでもない親たちに裁きを下すこと。生まれたばかりの我が子を抱え多少育児ノイローゼに陥っている妻を残し、エバンは夜な夜なそんな親たちを拉致監禁し、自らの手で天誅を下してゆく。だが、捜査を担当する刑事は、次第に彼へと疑いの目を向け始めて……。という、ワンアイデアのいかにもB級なそんな本作、あんまり期待せずに今回鑑賞してみました。なんですが、これがまあこちらの下がりに下がった期待をさらに下回る残念な出来の作品でありました。ストーリーなんてあってなきが如し、ただひたすら髭もじゃで不愛想なおっさんが人を殺して埋めるだけ。物語に深みもなければ意味もない、かといって「面白かったぁー」と思えるような娯楽性などもまったくなし。ただひたすら単調で退屈!なんだかニコラス・ウィンディング・レフン監督の作品をかなり劣化させたって感じですかね。「グッド・シリアルキラー・ファミリー」誕生!というような最後のオチに至っては、あまりにテキトー過ぎて怒り狂いそうなっちゃいました。観るだけ時間の無駄の凡作です、はい。
[DVD(字幕)] 3点(2021-05-06 01:05:22)
25.  グリンゴ 最強の悪運男 《ネタバレ》 
無責任で女好きな社長にはめられ、仕事も愛する妻も失う寸前の冴えないサラリーマン、ハロルド。そんな八方塞がりの自分の人生に一発逆転を図るため、彼はあるとっておきの方法を思いつく。それはメキシコ出張中にマフィアに拉致されたと見せかけ、多額の保険金をせしめようという偽装誘拐。意を決して計画を実行に移した彼だったが、そこにホンモノのマフィアも現れ、さらには社長が雇った殺し屋や麻薬をアメリカへと密輸しようという運び屋まで絡んできたからさあ大変。最強の悪運男、ハロルドの運命は?そんな冴えない中年サラリーマンのドタバタを描いたコメディタッチのクライム・ドラマ。シャーリーズ・セロンを筆頭に、ジョエル・エドガートンやアマンダ・セイフライドといった何気に豪華なキャスト陣に惹かれ今回鑑賞してみました。まあやりたいことは分かるんですよ、これ。デビュー当時のガイ・リッチー監督作のような、軽妙なタッチのスラップスティック劇。でも、残念ながら演出のキレやスピード感が圧倒的に足りていません。無駄に分かりにくいうえに最後までテンポの悪いストーリー展開に終始睡魔が……。それに魅力的な登場人物がほとんど居なかったのも致命的。華のある役者陣に引っ張られて最後まで観ていられましたが、さして面白くはなかったです。
[DVD(字幕)] 4点(2021-04-05 17:47:30)
26.  グッド・ライ いちばん優しい嘘 《ネタバレ》 
長びく内戦の影響により、難民キャンプで過酷な生活を余儀なくされていたスーダンの少年少女たち。先の見えない生活に希望を見失いかけていたある日、政府の救済処置によってアメリカへと移住することが決定する。それまでアフリカの狭いエリアしか知らなかった彼らが、いきなりボストンの大都会で暮らし始めることに――。今まで電話もスーパーマーケットもマクドナルドすら知らなかった彼らは、突然の豊かな生活に戸惑いを隠せない。それでも親切な支援者の協力により、住むところも仕事も見つけることが出来た彼らは、アメリカでの生活に少しずつ馴染んでゆく。だが、長く続いた内戦の苦しい記憶は簡単には彼らを解放してくれない。そう、彼らには自分たちの命を守るために自らを犠牲にして兵士に囚われた仲間の存在があったからだ。そんな彼らが過去を乗り越えるために吐いた〝優しい嘘〟とは?実話を基に、そんな過酷な境遇で育った少年少女たちの人生を淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。冒頭から展開される、兵士たちによって両親や兄弟を殺された彼らの苦難に満ちた半生にはただただ圧倒されるばかり。その地で平穏に生きていただけなのに、たったそれだけで銃を向けられ愛する者を殺されてしまった子供たち。人間の愚かさに、改めて戦慄させられてしまいます。それでも前を向き、ただ「生きていたい」という切実な想いだけを頼りに希望を捨てなかった彼らの姿には心揺さぶられるものがあります。ただ、肝心のアメリカに辿り着いてからの後半部分には僕は残念ながらそこまで嵌まれませんでした。実話を基にしたから仕方ないのかも知れませんが、なんとも地味。事実を改竄しろとまでは言いませんが、それでももう少しドラマティックに脚色しても良かったのでは。それに主要登場人物たち誰もが紋切り方で魅力に乏しいのも残念。もう少しそれぞれのキャラクターに個性を与えて欲しかった。社会の片隅で声にならない悲鳴をあげている社会的弱者たちに寄り添って映画を創ろうという監督のその思いには好感が持てるだけに、なんとも惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2020-12-09 04:13:13)
27.  黒い司法 0%からの奇跡
1990年代、警察の杜撰な捜査によって死刑判決を受けた黒人男性の冤罪を晴らすため、執念の活動を続けた若手弁護士を実話を基に描いた法廷劇。監督は、生き辛さを抱えた社会的マイノリティを優しい視線でもって見つめ続ける新鋭デスティン・ダニエル・クレットン。まあ観る前からおおよそ予想はついてましたが、開始10分で「あぁ、またこの感じの内容かー」とその既視感満載なお話に少々げんなり。具体的に述べさせてもらうと、①舞台はまだ黒人への偏見が色濃く残るアメリカ南部で、②警察の杜撰な捜査で冤罪判決を受けた黒人男性のために、③都会のエリート大学を卒業した理想に燃える若手弁護士が、④白人たちの執拗な嫌がらせにも屈せず、⑤無罪を勝ち取るために頑張るというお話。過去に何度も何度も制作されてきたこのパターンをどのような角度で映画化するかがその監督の腕の見せ所だろうけど、本作は真っ向勝負の直球ストレートで挑んでおります。でも、ちゃんと見事に勝利しておりました。ベタベタなお話で結末だっておおよそ予測がつくものなのに、最後まで観客をぐいぐい引き込むこの監督の演出力の高さは相当なもの。なにより特徴的なのは、物語の中盤で死刑囚の執行シーンをかなり詳細に描いているところですね。このシーンのおかげで物語がぐっと引き締まり、最後まで全く気が抜けません。偏見に満ちた白人たちの嫌らしさもしっかりと描いており、特に悪役である検事の如何にも俗物なところもなかなか巧い。唯一惜しいのは、ブリー・ラーソン演じる助手がいまいち活用できていなかったことくらい。総じてこの監督の才能は確かなものだと思います。最初にげんなりしたとか言ってごめんちゃい(笑)。ラスト、エンドロールの合間にさらりと説明されたところによると、主人公の隣にいた死刑囚もまた冤罪で後に無罪となって釈放されたとのこと。ここで話を戻すと、最初に何度も観たようなお話だと書きましたが、そのほとんどは実話を基にしたものだったということを忘れてはなりません。つまり、このような無実の罪で投獄された黒人がいかに多いかということです。アメリカの司法制度がどれだけいいかげんなものだったかが分かり、なんとも空恐ろしい気分になります。エンタメ映画として充分な面白さを有しながら、そんな社会問題についても深く考えさせられる、なかなか完成度の高い秀作でありました。8点!
[DVD(字幕)] 8点(2020-10-14 14:01:47)
28.  クロール -凶暴領域- 《ネタバレ》 
アメリカフロリダ州に、史上最大規模のハリケーンが襲来!現地の人々に避難勧告が出される中、連絡の取れなくなった父親を捜して当地へと訪れた娘のヘイリー。轟々と吹き荒れる嵐の中で、ヘイリーは昔住んでた家で床下に倒れている父を発見する。どうやら売りに出した家のことが心配で様子を見に来てしまったらしい。父を救うため、すぐさまヘイリーは増水した川の影響で徐々に水嵩が増す床下へと下りるのだった。だが、彼女はまだ知らない。その水の中には凶悪な殺人ワニたちがうじゃうじゃ蠢いていることを――。間一髪で床下の鉄パイプの隙間へと逃げ込んだヘイリー親子。少しでも身を乗り出せば、瞬く間にワニたちの餌になることは明らか。だからと言ってこのままここに居れば、いずれは溺れ死んでしまう。果たして、彼女たちは再び無事に日の光を見ることは出来るのか?激しい嵐の中で孤立した親子が、凶悪なワニたちを相手に決死の覚悟でサバイブする姿を描いたパニック・ムービー。明らかに低予算で撮られただろう、そんないかにもなB級映画なのですが、この手の作品のポイントはちゃんと押さえられており、最後までぼちぼち楽しんで観ることが出来ました。何よりワニたちの造形がけっこうリアルで、しかもちゃんと?主人公がパクリパクリと噛みつかれ全身血みどろになるとこなんて容赦なくて良い。ここらへん、かつて『ピラニア』と言う、血みどろジェットコースターおバカムービーの快作を撮ったアレクサンドル・アジャらしいですね。死亡フラグ立ちまくりのあのコソ泥三人組が案の定、血みどろな最期を迎えるとこもナイスでした。ずっと一軒の家の中だけでほぼ物語が完結しちゃうというスケールの小っちゃさはご愛敬ですけど(笑)。ただ、主人公を助けに来た友達の警察官まで犠牲になっちゃうのはやり過ぎかな。それに、内容が最後まであまりに直球過ぎるのもちょっと物足りなかったですかね。もう少し、この作品ならではと言う一捻りが欲しかったところ。とはいえ、こういう肩のこらないB級パニック・ムービーとしては充分及第点。真夏の熱帯夜にビール片手に楽しむ分にはうってつけの映画でありました。
[DVD(字幕)] 6点(2020-09-02 16:30:29)
29.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
ソウル中心部を流れる大きな河に突如として現れた謎の怪物、グエムル。恐ろしいその怪物によって理不尽にも引き裂かれてしまった、ある家族の物語をノンストップで描いたモンスター・パニック映画。普段、韓国映画は全くと言っていいほど観ないのですが、同監督の最新作が世界中の映画祭を席巻しているということで、今回鑑賞してみました。確かに、細部にまで拘ったであろう監督の映像センスには圧倒されましたし、アクションシーンも最後までキレッキレだったし、何より肝心のモンスターの造形が絶妙に気持ち悪いのも大変良かったのですが、やっぱり僕はこの韓国映画独特のノリがどうにも苦手だなと再認識してしまいました。いかんせん、このオーバーアクト気味の過剰演出が鼻について仕方ない。合同葬儀で、娘を失った家族が泣き叫ながらドロップキックするシーンなんて、「うーん、なんだかなぁ」って感じでした。こればっかりは国民性の違いなんでしょうけど。ストーリーの見せ方や家族一致団結してのクライマックスなどは監督の才気が漲っていて大変良かったんですけどね。
[DVD(吹替)] 6点(2020-02-19 19:27:49)
30.  グリーンブック 《ネタバレ》 
天才的な技術で名声を欲しいままにしながらもその偏屈な性格が災いし孤独な生活を送る黒人ピアニストドクター・シャーリー、ガサツで口の悪いチンピラとして様々な職を転々としながらも根っからの人の良さから家族や友人たちには恵まれたイタリア系用心棒トニー。そんな正反対の二人がひょんなことから相棒となり、まだ黒人への偏見が根強く残る60年代アメリカの南部を巡るコンサート・ツアーへと出ることに――。最初は反発し合っていた二人だったが、様々な経験を経るうちにいつしか強い友情が芽生え始めるのだったが……。実話を基に描かれたという本作、アカデミー作品賞の栄誉に輝いたということで今回鑑賞してみました。確かにベタではありますが、なかなか完成度の高い良品であったと思います。人種差別の問題をことさら強調するわけでもなく、あくまでこの二人の友情に焦点を当てたロードムービーとして描いているところがいい。何よりトニーの手紙だとかケンタッキーフライドチキンなどと言った一つ一つのエピソードの扱い方が抜群に巧い!物語の進行とともに彼らにどんどんと感情移入している自分が居ました。特に警察署に拘留され窮地に陥った彼らが、一本の電話によって警察と立場が逆転するところなんてなかなかのカタルシス(電話の相手はまさかのあの人!)。そして、公然と黒人客を拒否するレストランや仕立て屋、警察の不当な偏見などという人種差別問題にもさりげなく言及するその手腕の鮮やかさも見事。全編を彩るピアノの楽曲がどれも素晴らしいクオリティなのも聴いていて心地いいですね。二人の旅路が終わるころにはなんだか自分もほっこりといい気分になれました。あまりにもオーソドックス過ぎて若干物足りなく感じる部分もなきにしもあらずですが、充実した映画体験をさせていただきました。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2020-01-25 21:20:20)(良:1票)
31.  蜘蛛の巣を払う女 《ネタバレ》 
女を暴力で支配しようとする男どもへの華麗なる復讐者、“ドラゴン・タトゥーの女”リスベットが帰ってきました!とは言っても、監督はおろか、主演二人もまさかの降板……(泣)。原作は世界的ベストセラーだけあって、お話自体はしっかりしていて普通に面白かったのですが、いかんせん前作のイメージが強烈過ぎて観ている間中、コレジャナイ感が半端ないんですよね、残念ながら。新リスベットを演じたクレア・フォイさんもプレッシャーに負けず頑張っていたとは思うし、こんなこと言っても詮無いことだと分かってはいるのですが、やはりルーニー・マーラのリスベットをもう一回見たかったです。ダニエル・クレイグが演じていたミカエル記者にいたっては、誰これ?って感じでした。まあ前述したとおり、お話自体はしっかりとよく描けていたし、北欧らしい乾いた空気感もスタイリッシュで大変良かったので、公正なジャッジを期して7点!にしても、あのラバー素材布団圧縮袋?に詰め込まれるのだけは死んでもヤですねー。
[DVD(字幕)] 7点(2019-10-31 21:38:52)(良:2票)
32.  くるみ割り人形と秘密の王国 《ネタバレ》 
チャイコフスキーのバレエで有名なファンタジーの古典を最新のCG技術を駆使して映像化した定番のディズニー作品。確かにハイクオリティな映像表現は抜群の安定感で、観る者を最後まで飽きさせないのはさすがディズニーと言うべきか。あの小さなネズミたちが群れを成して大きなネズミの王様になるところなんてもうほれぼれするぐらい。まあ内容的には、どうしても『アリス・イン・ワンダーランド』の二番煎じ感は否めませんけども。でも、あちらは『不思議の国のアリス』というしっかりとした物語の土台があったからこそ充分見応えのある作品に仕上がっていたんだろうけど、こちらはどうもねえ。僕はこれまで何度か『くるみ割り人形』の映像化作品を観てきましたが、正直どれも微妙な出来なんですよね。個人的な考えを述べさせてもらうと、この古典的作品がどうして今まで残ってきたかというとやはりあのチャイコフスキーの数々の名曲群があったればこそだと思うんですよね。きっとチャイコフスキーがバレエにしていなければ、さして内容のない子供向けの童話として歴史に埋もれてたくらいの物語だと僕は思うのです。対して本作、権利の関係なのかそれともあくまで新しいものに拘ったのか、どうしてあのチャイコフスキーの名曲群を全面的に使わなかったんでしょうね。なので、出来上がったのはもうどこにも新鮮味のない、言っちゃ悪いけど古臭い凡庸なファンタジーでした。映像だけは素晴らしいですけど、はっきり言ってそれだけです。長年この監督のファンだっただけにとても残念な作品でありました。余談だけど、原作では確かネズミ軍団は最後まで悪役のままだったと思うんですけど、この作品では中盤から逆転しますよね。やはりディズニー作品だけに、ネズミは絶対に悪役にしたら駄目だという暗黙のルールでもあるんでしょうか(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2019-10-01 01:48:19)
33.  クロノス・コントロール 《ネタバレ》 
いまから100年後の未来社会、高度な人工知能「クロノス」の暴走により、人類は絶滅寸前にまで追い詰められていた。開発者であるエライアス博士は肉体を捨て、バーチャル空間で生きながらえながら、地球の敵である人類との戦いを指揮している。そんな折、森の奥深くに潜み反撃の機会をうかがっていたレジスタンスの前に一人の謎の人物が現れるのだった――。彼の名は、アンドリュー。何故か彼は今から100年前の人類大破滅以前の記憶を有していた。果たして彼は何者なのか?彼と同行することになった女兵士カリアは、更なる驚愕の事実を知ることになる…。強大なロボット軍団を率いる人工知能「クロノス」とレジスタンスとなってゲリラ戦を展開する人類との種の存亡を掛けた戦いを壮大なスケールで描いたディストピアSF。なんですけど、いやー、これがなかなかトホホな出来の典型的なB級映画でした。冒頭こそ、地球規模の大破滅を描いているのですが(そのCGがけっこうショボいのはまあ予算の関係なんで目をつぶりましょう!)、その後の97年後の未来社会の描写が明らかにどっかの森で撮影していてまったく未来感が皆無なのはさすがにあかんでしょ。この絵的にも地味な舞台に出てくる登場人物もかなり地味な男女二人で、この二人がひたすら森の中をとぼとぼ歩くだけという展開が中盤までだらだら続き、もう眠いったらありゃしない。そしてこの二人が次第に惹かれ合っていくという展開もまあベタだし、その描き方もかなり雑なんで観ていてホント腹立ってきます。肉体を捨ててサイバー空間に生きる黒幕エライアスもただひたすらこいつらを見守るだけで、とても人類を滅亡寸前にまで追い詰めたような凶悪な存在には思えません。また、この黒幕を演じているのはジョン・キューザックなのですが、これがかなりやっつけ感が半端ないです。そして最後、まさかの人類地球脱出からの全面宇宙戦争開幕直前でハイおしまい。なんすか、この適当なオチは(笑)。うーん、観るだけ時間の無駄の駄作というほかありません。
[DVD(字幕)] 3点(2019-09-25 22:07:11)
34.  来る 《ネタバレ》 
人々の心の闇に忍び寄る得体の知れない“それ”の恐怖を描いたエンタメ・ホラー。僕の大好きな中島哲也監督の最新作ということで、かなり期待して今回鑑賞してみたんですけど、うーん、これはさすがにあかんでしょ。なによりまず脚本が支離滅裂すぎます!現実離れしたあり得ない設定や原色を多用した毒々しい世界観、そしてぶっ飛んだ演出などはいかにも中島哲也監督らしくていいのですが、それらは今までしっかりとした脚本の力があったからこそのものだと思うのです。対して本作のこの脚本のダメっぷりはいかがなものか。前作の『渇き。』も含め、ちょっとスランプに陥っているのかな。中島監督、次こそ頑張ってもらいたいものです。
[DVD(字幕)] 4点(2019-07-14 01:11:06)
35.  グリンチ(2018) 《ネタバレ》 
クリスマスが大嫌いなひねくれ者の緑色モンスター、グリンチ。クリスマスの夜に彼が巻き起こす騒動を描いたCGアニメ作品。うーん、“ザ・子供向け”でしたね、これ。なんか芸術性と毒が抜けた、劣化版『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』みたいな印象でした(そう言えば音楽も同じダニー・エルフマンですし)。内容はほぼありませんが、映像はさすがのクオリティなんでそこそこ見ていられます。ま、それだけですね。
[DVD(字幕)] 5点(2019-07-13 00:14:12)
36.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 
凶悪な地球外生物の襲来により、壊滅寸前まで追い詰められた人類。目は見えないものの強力な聴覚を駆使して獲物を狩る恐ろしいモンスターの襲撃に怯えながら、人々はただひたすら音を立てない生活を強いられていた。そんな絶望的な世界で生き残った主人公たち家族は、靴も履かず、互いのコミュニケーションの手段は手話や筆談のみ、食事中も一切音を立てず、ただただ生き延びることだけを目的に暮らしている。そんな中、母親のお腹に新たな命が宿ってしまい…。アイデア勝負のそんなモンスター・スリラーとも呼ぶべき作品なのですが、確かにアメリカでスマッシュヒットしただけあってなかなか面白かったですね~。音を立てたら即死という設定を巧く活かし、観ているこちらまでずっと緊張状態を強いられるようなこの作りは見事。いやー、ホンマに息苦しい!!あの何もかも嫌になって、大声で叫び出したおじいちゃんの気持ちが痛いほどよく分かる(笑)。ただ、さすがに突っ込みどころが満載過ぎるのが本作の欠点ですね。電気はどうやって発電してるのかだとか、川や滝の近くなら多少は音を立ててもいいのならそこで暮らせばいいやんとか、肝心のモンスターが人類を滅ぼせるほど強力には思えんだとか、もう少しその辺の設定を詰めて欲しかった。取り敢えず、こんな世界でも音を立てないように慎重に慎重に子作りしただろうお父さんの性欲の強さにはびっくり!!
[DVD(字幕)] 6点(2019-05-07 22:28:40)
37.  グリーンルーム 《ネタバレ》 
ひょんなことから人里離れたところにあるライブハウスで演奏をすることになった、売れないパンクバンド。だが、そこはネオナチたちの巣窟でモラルや法律などが全く機能しない無法地帯だった。偶然、殺人行為を目にしてしまった彼らは、そのままグリーンルーム(楽屋)へと立てこもる羽目に。周りには人を殺すことなど屁とも思っていないたくさんの荒くれ者たち。絶体絶命の窮地へと陥ってしまった彼らは果たしてそこから脱出することが出来るのか?というサバイバル・ムービー。その発想は独創的だし、ところどころに監督のセンスも感じるし、何よりこの全編を覆う異様な緊迫感は面白いとは思うのですが、いかんせん脚本がいまいちでした。何故、彼らが立てこもった楽屋のドアに見張りを付けなかったの?どうしてピストルもナイフもあるのに、何故武器も持ってない主人公たちに犬をけしかけなければならんかったの?そこらへんもうちょっと練ってほしかったですね。うーん、惜しい!
[DVD(字幕)] 5点(2018-10-12 23:08:15)
38.  グレートウォール(2016) 《ネタバレ》 
万里の長城を舞台に、中国の兵士が何故か大量の怪物たちとひたすら戦うだけの映画。なのに何故か主人公はマット・デイモン演じるウィリアムという名の西洋人(笑)。なんか、恐ろしいほど内容のない作品でしたね、これ。映像とアクションを楽しむだけの映画なんでしょうけど、『ロード・オブ・ザ・リング』やら『スターシップ・トゥルーパーズ』やらの既存作品をちょっと中国風にアレンジしたってだけで目新しくもなんともない。
[DVD(字幕)] 4点(2018-07-05 03:33:05)
39.  グッバイ、サマー 《ネタバレ》 
クラスのはみ出し者の二人の少年が、自家製の車を造り気の向くままに旅に出るという青春ロード・ムービー。こういう映画にありがちな泥臭さは皆無、ポップでほのぼのとしたこの空気感はなかなかのものです。ここらへん、いかにもミシェル・ゴンドリーらしい。普通じゃすぐに見つかっちゃうからと車の外装を小さな小屋型にしたり(窓にお花を飾るとこなんていかにもキュート!)、日本の娼婦が勤める散髪屋さんでサムライカットにされちゃったりと描かれるエピソードのどれもがセンス抜群!たいへん可愛らしい青春映画の佳品でありました。
[DVD(字幕)] 7点(2017-09-13 21:47:16)
40.  グランド・ブダペスト・ホテル 《ネタバレ》 
1968年、ヨーロッパの東端にある小国旧ズブロフカ共和国。閑散としたかつての豪華ホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」に泊まっていたとある作家は、そこでこのホテルのオーナーで大金持ちの老人ゼロと出会う。いかにも変わり者と言った彼に小説の題材を探していた作家は、いたく興味を惹かれ、思わず夕食の誘いに乗ってしまうのだった。そこでゼロが語り始めた物語は、彼の師でありホテルのコンシェルジュでもあったムッシュ・グスタヴと共に経験したとある殺人事件を巡る波乱万丈の冒険活劇だった…。豪華俳優陣を存分に使い、昔から独特の作風で知られるウェス・アンダーソン監督が新たに製作したのは、そんな奇想天外なスラップスティック・コメディでした。正直に言わせてください、僕はこのウェス・アンダーソン監督のセンスとはやっぱり合わないみたいです。確かに、この作品の全編に横溢する唯一無二の独特の世界観や、まるで絵画のように美しい色彩感覚や、上質なウェットとユーモアに富んだストーリー等々、その実力は充分に認めるところなのだけど、それでもこの監督の「どうだい?俺ってセンスあるだろう。まぁ分からない奴には一生分からないだろうけどね。ははは」と言わんばかりのまるで自分のセンスを上からひけらかすような唯我独尊的態度(え、卑屈すぎ?笑)が、僕は昔から妙に鼻について正直あまり好きではないんですよね~。ティム・バートンやジャン・ピエール・ジュネのように、もっとアクの強い一片の毒のようなものがそこに含まれていれば良いのだけど、この意図された極度なまでの軽薄さはやっぱり僕には物足りないっす。って、「じゃあ、観なきゃいいじゃん!!」と突っ込まれるとイタイところなのだけど、この人の作品て毎回キャストが豪華だからやっぱり手が伸びてしまうんですよ、悔しいけどさ。こうなると、なんだか文句を言うために映画を観てるみたいで、「これじゃ、テレビ局にクレームの電話したいがためにテレビ見ているクレーマーおばさんと大して変わらないじゃん…(泣)」と自己嫌悪に陥りそうなのだけど、それでも自分の心を鬼(クレーマーおばさん?笑)にして評価させてください。5点!!
[DVD(字幕)] 5点(2015-08-06 00:31:18)(良:1票)
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