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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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41.  こころ(1955)
原作に関して同性愛小説ととらえる向きが(とくに海外で)あるらしいのですが、私自身が読んだかぎりでは全く感ずるところはなかったのですが映像にしてみるとなるほど、たしかにそんな解釈もありだなと思った。主人公と先生の出会いのシーンが最も顕著で、半裸の男が映し出されるというだけでなんとなくそんな空気を感じてしまった。しかしどうもたんに映像の力だけではなく、この映画自体がそっちの思考で作られているっぽいような気もする。先生の回想シーンでも先生と友人の関係は同性愛的描写はなくとも男同士の友情とは一線を画した何かを感じずにはおれない。作品に漂う鬱屈した空気はまるで本人が自分の中に目覚めた気持ちに気付いていないゆえの息苦しさのようだ。最初、原作にはないラストシーンは蛇足にしか思えなかったのだが、同性愛的なものが心の奥底にあったのなら何にも置いて一人蚊帳の外であった妻を最後に登場させたこのラストシーンはなかなかキョーレツな味わいを持っているではないか。ううむ、新藤兼人版も見てみたい。
[DVD(邦画)] 6点(2009-07-21 17:09:40)
42.  ゴッホ
伝記とはまたアルトマンらしからぬ。と思うも、『M★A★S★H/マッシュ 』がアメリカ軍というシステムを、『ザ・プレイヤー』がハリウッドのシステムを揶揄したように、芸術が商品として売買される絵画の世界のシステムを揶揄する構成はやっぱりアルトマン。生前一枚しか売れなかったというゴッホの絵がオークションでとてつもない金額にせりあがってゆく現代のシーンを冒頭に持ってくるあたりが心憎い。嫌いな絵ばかりが売れ、好きな絵は売れないと言う画商の弟テオ。彼は画商でありながら芸術を知っている。芸術を知っているからこそ苦悩する。芸術の価値とかけ離れた商品価値に苦悩し、それでも売らなければ生活できないことに苦悩する。本物の芸術家であると確信する兄を支えるために芸術に対する背信行為を続けることに苦悩する。その苦悩を見て苦悩する兄ヴィンセント。芸術を解からない大半の中で芸術を解かっってしまったがゆえの二人の孤独。単にゴッホの生前を語った物語なんかじゃない。芸術を正当に評価できない世の中に物申す。そんな映画だった。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-10 15:35:24)(良:1票)
43.  子猫をお願い 《ネタバレ》 
今どきの若者たちのコミュニケーションの手段として必須アイテムである携帯電話が映画でも重要な役回りを持っている。ケイタイは5人の女の子それぞれがそれぞれに連絡を取る手段として頻繁に登場するが、5人の繋がりを強固にするものではなく、むしろ繋がりを希薄にするものとして登場している。いつでも連絡が取れるという便利さに甘える一方で、無いと繋がりを持続できないという不安を生むケイタイ。かかってきた相手によって電話に出る出ないを決めることができ、コミュニケーションというにはほど遠い独りよがりなものとなる。目の前に友人がいても誰かからの電話に邪魔される。そこに実際に会わなければ渡せない「子猫」を介すことで正常なコミュニケーションを模索しているのかもしれないと思った。5人組の中の3人の物語なんだけど残りの二人、つまり双子が異質な存在感を噴出しているのだが、この双子がいなければ作品の仕上がりが暗くて重いものになっていたと思う。そのうえ双子は単なる「お笑い」担当ではなく、実は深いところで重要な役回りを演じていたのかもしれない。中国系であるとか、家庭の事情の複雑さとか、そのせいで5人の中でこの双子だけが家庭から独立した存在でいることとか、最後に猫を回収し解き放ってやる役回りであることとか、なんか意味があるんだろうな。
[DVD(字幕)] 6点(2008-10-30 13:18:49)
44.  こま撮りえいが こまねこ 《ネタバレ》 
こま撮りとは思えないスムースな動きに驚いた。映画内映画がはっきりとこま撮りなので余計にそう感じたのかもしれない。光も室内と屋外の差はもちろんのこと、朝と昼にも差がちゃんとあるし、光の当て方でこまちゃんをより立体的にも見せている。こまちゃんのおじいさんはどうやら映画監督だったらしくおうちには猫型オスカー像がありました。映画ポスターも貼ってあったんだけど、じっくり見たいなあ。物足りない点はマジメに子供向けなのはいいんですが、ちょっと毒がなさすぎってところ。こまちゃん、純粋すぎ。その中でラジ坊とカラスの対決に見るラジ坊の良い子を装った策略の毒気がなかなか良い。子供はこうじゃなくっちゃ。
[映画館(邦画)] 6点(2008-10-28 13:12:27)(良:1票)
45.  ことの次第 《ネタバレ》 
見るからにSFと解かる画が長々と続いたかと思うと唐突にカット!の声。SF映画を撮影するスタッフたちが映される。その海に面したロケ地にゴダールの『軽蔑』を思い出したのだが、続いて監督がドイツ人で名前がフリッツ(『軽蔑』ではフリッツ・ラングその人が出演している)、プロデューサーがアメリカ人、そして商業主義への批判と、まさに『軽蔑』の映画製作部分が模倣されてゆく。さらにはだいたい時を同じくして作られたであろうゴダール『パッション』の映画内映画製作に描かれる物語の有無における対立、あるいはトリュフォー『映画に愛をこめて アメリカの夜』のようなハプニングに会いながらも仲間内のなごやかで、どこか楽しげな撮影風景が映し出される。映画は後半、アメリカに舞台を移したところから全く別の色合いを帯びてくる。言い換えればヴェンダースらしくなっているのかもしれないのだが、前半に登場した魅力的な面々がことごとく置いていかれてそのまま忘れ去られてしまって、なんだかなあという感じ。ラストの銃声と銃声に反応してカメラを構える姿がかっこいい。
[DVD(字幕)] 6点(2008-09-19 12:52:46)
46.  go(1999)
スーパーのアルバイトをしてる男女が休憩室でだべってる。そこから始まる3つのストーリー。ひとつのストーリーが終わると、この休憩室のシーンに戻ってきて追いかけるターゲットを変えて別のストーリーが始まる。一つ一つのエピソードも面白いし、それぞれのエピソードへの伏線も巧い。あまりに巧すぎて映画としての深みが無いというか、ハギスの『クラッシュ』にも似た物足りなさを感じたのですが、この作品はそのあたりをノリで乗り切る(シャレじゃないよ)。そのうえ、とにかく笑える。ほんのちょっとエピソードに手を加えるだけで血みどろの作品になりかねない展開の連続なのに、ギリギリのところでそっちの世界に行かない。エピローグでまたさらに笑わせてくれるので後味も良い。サラ・ポーリーとケイティ・ホームズというキュートな2人に本来のキュートさが感じられなかったのは役柄上仕方なかったのだろうか。いや、まあ、普通にキュートではあるんですけど。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-16 15:11:39)
47.  恋におちて
なんのひねりもない不倫ドラマを名作の域にまで持ち上げたのは、デ・ニーロとストリープの演技力によるところが大きいと思う。とくにストリープの一種の癖のように、そして相槌のように意味無く漏れる笑いの自然さは完全にデ・ニーロを食ってる。二人ともがどこにでもいる普通の人を演じているのだが、その二人が飛びぬけて演技が巧いのでかえって二人以外の人たちが異常に映っているのが面白い。恋愛を勧めておきながら本当にそうなっちゃうと戸惑いの表情を見せる女の友人が妙に物語から浮き始め、女の旦那はサスペンス映画の犯人のように悪者顔に見えてきて、男の妻もえらく現実離れしたドラマチックな表情になり、もともと浮いた存在のハーベイ・カイテルは最後まで馴染まない。誰かが映画の中で浮いた存在になるというのは作品として失敗なのだと思うんだけど、これに限っては偶然か計算かわかんないけど、けっきょく不倫という非常識な行動をしている二人だけが映画の中で普通の人として安定した存在であり続け、二人以外が浮いてしまうことでどこかブラックユーモア的な世界観が出来上がってしまい、そこがかえって私をそそる映画になっている。不倫というよりも普通の恋愛映画のような爽やかさを感じるのは、二人に裏切られた人たちがあっさりと画面から消え去った後出てくる気配さえ感じさせないからなのだろう。とにかく良くも悪くもデ・ニーロとストリープあっての作品。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-04-07 19:49:32)(良:2票)
48.  恋する惑星
二つのエキセントリックな恋のお話。この二つが全然違う色で語られる。「金城武×ブリジット・リン」は香港を無国籍感漂う未来都市のようでいてゴミダメのようなオリジナルで魅力的な都市にして、技巧を凝らした映像でスタイリッシュに語る。「トニー・レオン×フェイ・ウォン」はほとんど主題歌の「夢中人」のミュージッククリップのような世界観でありながらも前半の映像よりも美しい画面が点在する。もともと洋楽カバーの「夢中人」を歌番組で歌うフェイ・ウォンを見たときに、なんてかっこよくてなんて可愛らしい女性なのだろう、そしてなんてステキな声なのだろう、と思っていたのでこの歌がかかったときはもうその歌がかかっているだけで心地良かったりした。二つのお話の舞台は同じなのにトーンが全く違うってのは違和感を感じるし、二つのお話のムリヤリなつなげ方もイマイチなんだけど、好きな人はそれがいいのかな?
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-01 16:17:31)
49.  好色一代男
市川雷蔵と中村(二代目)鴈治郎のポンポンと繰り出されるきついのにイヤミのない関西弁の商人言葉の応酬が小気味良い。女が喜べばそれでいいと、会う女会う女に次々と奉仕するも、結局女に訪れるのは悲しい結末ばかり。女が生き難い時代が露呈される。それでも面白おかしい珍道中にしてみせるのはやっぱりまったりとした言葉の力が大きい。このまったり感のせいで増村独特の痛快感が損なわれているのはちと残念。大袈裟なセリフまわしも許される世界観が出来上がっているのに。若尾文子が最後のほうにちょろっと出てくるんだけど、役どころのせいもあるだろうが他の女優にはないオーラを感じます。
[DVD(邦画)] 6点(2007-10-24 10:48:35)
50.  荒野のガンマン 《ネタバレ》 
イライラする。子供を殺した償いのために追いかけて行ってるくせに何故にああも大きな態度でいられるのか。何故にあんなにえらそうに振舞われて他の男は付いてゆくのか。何故にアパッチの戦士は主人公たちを殺さずに返り討ちにあうまで待つのか。あーイライラ。しかし終わってみれば何故かそんなことどうでもよくなっている。これが『ガルシアの首』につながり、さらにトミー・リー・ジョーンズの『メルキアデス・エストラーダ~』につながるのは観てのとおり。ナイスタイミングで現れる町の人たちというむちゃくちゃ強引な予定調和もここまでくると気持ちよい。夜のシーンは暗すぎでしたが。
[DVD(字幕)] 6点(2007-09-26 11:18:46)
51.  恋の門
ぶっ飛んだマンガチックな世界観がいい。映画監督初挑戦の意気込みだとか硬さだとかも感じられず、いろんなことに手を出してしまうというありがちな失態も(豪華キャスト総出演意外は)見せず、その世界観を最後まで逸脱せずに作り上げている。こういうぶっ飛んだ世界観だとそこに登場する人物のキャラクターがいかにその世界観に馴染んでいるかが重要になってくるのだが・・・馴染みまくり! 酒井若菜って何者?可愛いしエロいし、しかもその可愛さとエロさをコメディエンヌとして発揮している。ほとんど彼女がこの映画を引っ張っていってる。彼女の個性が抜きん出ているため、松田龍平のダメぶりも活きている。べつにいなくてもいいキャラを豪華キャストが演じているが、そんなサービスは要らない。主演二人でじゅうぶん見せてくれてるんだから。
[DVD(邦画)] 6点(2007-06-06 11:03:46)
52.  コーヒー&シガレッツ
うん、たしかに面白くない。でも面白い。どっちやねん!と言われても困る。 この映画に登場する人たちにドラマチックな現象は襲ってこない。ただひたすらに人と人が織り成す日常が流れるだけ。それはいつものジャームッシュなんだけど、この作品の日常は究極に単調。その中で人間のおかしさや愛しさ、心情の些細な変化を露にしてゆくこの作品はジャームッシュの真骨頂といえる。ストーリーは面白くない。だってストーリーは無いんだから当然だ。面白いのはストーリー不在の中から日常的に揺れ動く感情の波がぞくぞくと伝わってくること。さらに画面がやっぱりかっこいい。でも、個人的に11篇は多すぎた。なぜ多いと感じたかは、たぶん私自身の問題だ。心に余裕があればもっと楽しめるはず。
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-09 18:04:00)
53.  五月のミル
五月革命の最中、母が亡くなり久しぶりに家族が集まるが話題は遺産のこと。なんとも不快な展開ではあるけども、ブルジョワのブルジョワゆえの身勝手さや楽観的な行いを見ているうちに不快感は薄れていく。その気楽さ、正直さにフランスの田舎町ののんびりとした美しい風景があいまって「なんだか楽しそう」と思うに至る。しかしドンチャン騒ぎの傍らで黙々と墓穴を掘る使用人の描写で再び不快感を呼び戻す。だからブルジョワ狩の噂に総出で逃げ出す場面はちょっと気分が良かったりする。結末はなんてことはない。五月革命と同じようにこの人達はなにも変わらずそれぞれの家に帰ってゆく。ミルの人格が素晴らしく、そしてそのミルだけがひとり寂しそうなエンディングを見ると、一貫したブルジョワ批判ではなさそうではある。ルイ・マル監督のブルジョワ階級への憧れと嫉妬が垣間見れたような気がする。
6点(2004-11-12 12:45:29)
54.  黒衣の花嫁 《ネタバレ》 
ヒッチコックを敬愛するトリュフォーらしい題材である一方、主人公がまるでプロの殺し屋かと思うほど感情を表に出さない女というのは、内に秘めた心情を描くのがうまいトリュフォーらしからぬ作品ともいえるのではと思いました。なにせ、殺しが完璧すぎる。失敗してこそトリュフォー作品って気がしないでもない。 4人目の画家の殺人は、もしかしたら画家の愛にほだされ殺さずに改心するのかな、と私も思いました。そう思わせたすぐあとに死体の映像というのは、やっぱりうまいです。証拠隠滅を一旦は図るも、壁に描かれた自分の絵をわざと残し、、というシーンも、言葉での説明が一切なく又わざとらしさもない。「あー、ここがトリュフォーだなぁ」なんて思ったりもします。ただ、私もイマジンさんと同じく、どうもヒロインが、男どもみんなが興味を抱くような女性に見えず、その一点だけでもかなりストーリーにムリを感じてしまいます。ジャンヌ・モローの演技は決して悪くはないので、単なる個人的な女性感によるところの感想なのかもしれませんが。
6点(2004-04-22 14:35:31)(良:1票)
55.  GONIN
俳優としてのたけしはあまり好きではないがこの作品のたけしはかなりいい。はまり役!話の内容に目新しさはないが一癖も二癖もある俳優陣には惹かれます。
6点(2003-10-15 14:15:17)
56.  コクリコ坂から
説明不足と言われている点については全く文句はない。べつに「海」が何故「メル」かなんてどうでもいい。「海」は友達から「メル」と呼ばれている。それでいいじゃん。でもそういったところとは全く別の部分で不満がある。どうにものれないのだ。まるで『千と千尋の神隠し』の湯屋のような魅惑的な内部構造を持つカルチェラタン自体はいいのだが、そこが初めて映し出されたときも、掃除中も、お披露目時も、全然心躍らないのだ。いちいち父と比べられるのもかなわんだろうけど、どうしてもその見せ方になんらかの違いがあるとしか思えない。差し込む光の中に埃がキラキラしてるところなんて細やかなこともしてるんだけど。 自転車の滑走はたしかにスピード感があった。おおっと一瞬目を見張った。でもそこに『崖の上のポニョ』の海の上を走るポニョのような躍動感はない。背後の絵が猛スピードで動いているだけで顔に風が当たっているようにも見えない。顔といえば学生たちの平面的な顔。最初は時代設定からして、ちばてつやの「ハリスの旋風」あたりのバンカラ漫画へのオマージュなのかと思ったんだけど、海の顔も少しうつむくと途端に平面的になっている。ということは技術的な問題なのかなと。それともどこに拘るかという問題か。そういった部分でもいちいちくじかれた作品でした。
[映画館(邦画)] 5点(2011-11-04 15:11:44)(良:2票)
57.  告白(2010)
中島監督の前作『パコと魔法の絵本』と前々作『嫌われ松子の一生』に私が1点という低い点をつけているのは何もかもを映像では語らずに言葉で語っているからなんだけど、深田恭子の独り言のようなナレーションで進んでゆく『下妻物語』が6点なのは何故か。例えば『パコ~』で絵本の物語が言葉で紡がれてゆくのも『嫌われ~』で言葉が歌となってストーリーを語ってゆくのも全然かまわないのだ。大事なところ、伝えたいところまで全てを言葉にしちゃうからダメなんだ。『下妻物語』には伝えるべきメッセージなんてなく、ひたすらエンターテイメントギャグ映画だったから良かったのだ(人物の行動をちゃんと映画的に処理していたし)。そしてこの『告白』もまた登場人物それぞれの独白という言葉で進んでゆくが『下妻物語』同様にメッセージなんてものはなく、ひたすらマンガ的エンターテイメントであるから「重要なところを言葉で語っちゃう」ことを回避し、結果その部分での私の大幅減点も免れることになる。独白が必ずしも真実ではなく、イコール・ストーリとならないのもいい。が、そのことを訂正してゆくのも他の者による独白でしかないわけで、例えば少年と少女の関係が少年側からと少女側からでは全く違うということだって一つの画で現せることは出来るのだ。もちろんそれぞれの独白が違う事実を語ることに面白さがある作品なのはわかる。でもその一つの画を「伏線」として出すくらいしてくれないと、私の中での高得点はあり得ない。あしからず。 でも5点は合格点ですから。
[映画館(邦画)] 5点(2010-10-28 13:49:13)(良:1票)
58.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 
今の日本で首相暗殺とか国家の陰謀とかってのがかなり無理のある設定なので一種のファンタジーと割り切って見るべきなのだが、小説ではそれが出来ても映画では映し出される映像がそこを目指していなければそこに辿り着けない。それでもなんとかファンタジーとして消化できたのは現実感の無いキルオと無表情でショットガン撃ちまくる永島の存在のおかげだろう。この二人の映画への貢献度は非常に大きい。一方、表情豊かな堺雅人、力入りすぎの吉岡秀隆、あからさまに意味ありげな表情の劇団ひとり、この主要3人が足を引っぱる。友情ものなんだけど、そこの部分がしつこい。セリフもくどいけどシーン自体がくどい。竹内結子の重要な役どころにあっての出番の少なさ、控えめなセリフは好感度大(ロマンチックな流れへと行くことをガマンしたのが何よりも良かった)。学生時代のシーンはノスタルジックな雰囲気をうまく出せていて良かったと思う。最後に生きていることの証しが3つあったが1つ目の両親宛のはあざとい。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-27 14:58:52)
59.  今度は愛妻家
仕事もせずにフラフラして妻にはいつもえらそうで、その妻はというと文句を言いながらも天然ボケで和ませながら結局は大きな懐で夫を支える。一昔前なら当たり前だったかもしれないこんな夫婦のカタチも今では非常に奇特なカタチになるのではないだろうか。そんな時代錯誤感をまず感じた。いつの映画やねんと。ほとんどが夫婦の自宅のリビングルームを舞台としているため、どこか舞台劇的でもあるのだが(と思ったらやっぱり戯曲の映画化だった)、途中まではそれが良く思えて、最後のほうはそれが良くなく思えたのだが、たぶんその途中までというのはその場所に薬師丸ひろ子がいるからというのが大きい。それほどに薬師丸ひろ子がいい。すごくかわいかった。豊川、薬師丸の貫禄を消し去った余裕の演技、落ち着いた口調はセンスのいいコメディを見ているような気にさせられた。途中で外に出るところも開放感があって良かったし井川遥の意味深で優しい表情も良かった。一方後半の薬師丸不在のパーティシーンの皆が皆すばらしい滑舌でセリフが飛び交う様はまさに舞台劇のまんまという感じでうんざりした。後半、もうちょっと屋外が映されたらとも思ったんだけど、どうだろう。
[映画館(邦画)] 5点(2010-05-20 15:54:06)
60.  コーチ・カーター 《ネタバレ》 
弱小不良チームが新コーチの鬼の特訓で強くなってゆく映画。ではなかった。バスケで勝ったからといってもそのときだけ。刑務所に行きたくなければ大学に行けるように勉強しろ。という映画だった。かいつまみすぎだけど。映画の中の学生の親や常勝ムードで盛り上がる地域住民がこの急転に意表をつかれたように、見ているこちらも突如現れる社会派色に意表をつかれる。しかしあまりに簡単に強くなってゆく展開の後だけに心地の良い急転として迎え入れることができる。一気に脇に追いやられるバスケではあるが、映画を盛り上げるうえでも重要な試合のシーンがそれなりの盛り上がりをちゃんと作ってはいる。ただ迫力だけを見せるのではなくゲームの流れを見せているこの試合シーンはなかなかの高評を得ているらしい。でも実は個人的に不満。バスケは点が始終入ってゆくので全体の流れももちろん映さなきゃならないけど、漠然とでもルールがわかりやすくもあるので全体の流れだけに拘る必要もなく、むしろバスケの醍醐味として体力の消耗してゆく様や息の合ったチームプレイや個人テクニックこそをアップやスローモーションを使いながら見せて欲しいとか思っちゃうのだが、そう思ってしまうのは私がバスケをしていたからというよりは漫画「SLAM DUNK 」の影響かもしれない。細かいカットの連続で迫力だけ出しましたみたいなのは論外だけど、ゲームの流れを見せているあいだずっとかかりっぱなしの音楽で高揚を得ているというのもどうかと。
[DVD(字幕)] 5点(2009-11-19 15:16:51)(良:1票)
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