Menu
 > レビュワー
 > イニシャルK さんの口コミ一覧。3ページ目
イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1490
性別
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/22718/

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345
投稿日付順12345
変更日付順12345
>> カレンダー表示
>> 通常表示
41.  ゴー!ゴー!若大将 《ネタバレ》 
シリーズ11作目。いつも若大将と同じ部のマネージャーという設定の江口が若大将とは違う部に所属していて、陸上部の若大将が江口の自動車部に借り出されて前半でラリーに出場するという展開を持ってきて、若大将が取り組むスポーツをふたつにして見どころを増やしたり、今まで劇中ではありそうでなかった澄子を田能久の面々に紹介しようとする展開などこれまでのシリーズをずっと見ていると新鮮に感じる部分があり、それがなかなか面白かった。ラリーの部分で日産がスポンサーについており、青大将がダットサンの由来について解説するシーンや、ガソリンスタンドのシーンで「出光」の看板が映るなどタイアップ色がかなり強いのも今までのシリーズではあまりなかったような。若大将が澄子とのことで青大将の相談を断るのも(あの状況じゃ普通そうするわな。)大人になったねえという感じがするのはシリーズずっと見てるからだろうし、そういうパターン破りというか、いつもと違う展開がいやという人もいるかもしれないが、個人的にはたまにはこういうのもアリだろうと思うし、いつもと違う展開の作品がたまにあるのもシリーズものの面白さだと個人的には思う。今回、澄子の恋敵となる芸者を演じるのは浜木綿子。この人は香川照之の母親であるが、あまりなじみがなく、息子のほうがよくテレビなどで見かけることが多いからか、うっかりしているとそれを忘れてしまいそうになる。澄子役の星由里子はこの次の回でシリーズから勇退するが、自分もこのシリーズで星由里子を見るのはもうあと一回。何本今まで見たかあまり意識していないのでもうそんなにこのシリーズ見たのかとちょっとビックリしてしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2011-04-20 03:07:32)
42.  恋や恋なすな恋
内田吐夢監督による大川橋蔵主演の時代劇。内田監督の時代劇は「宮本武蔵」や「大菩薩峠」で重厚なイメージがあるが、この映画は幻想的なファンタジーとなっていて正直言ってよくこんな異色作を「宮本武蔵」シリーズの真っ最中に手がけたなという思いもあるが、橋蔵と狐の嵯峨三智子の夫婦のシーンでいきなり舞台劇のようになるとか、俳優に面をかぶせたり、アニメを合成して狐を表現しているなど演出が面白い。(アニメを合成したシーンはこの当時の邦画では珍しいのではと思う。)後半は民話にありそうな展開で多少ベタに感じなくもないが、それでも見ごたえのあるものになっている。双子の姉妹と狐の化身の三役を演じている嵯峨三智子が印象的で、特に狐の化身である葛の葉の切なさをうまく演じている。山田五十鈴に似てると思ったら親子なのね。内田監督の映画ではあまり知られていない映画っぽいけど思ったより随分楽しめた。でも、やっぱりこの監督は(あんまり見てないのだが。)本作よりも「宮本武蔵」シリーズのようなリアルで重厚な作品のほうが好きかな。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-02-11 13:51:57)
43.  幸福(1981)
黒澤明監督の「天国と地獄」の原作者として、またアルフレッド・ヒッチコック監督の「鳥」の脚本家としても知られるエド・マクベインの「クレアが死んでいる」を原作に市川崑監督が手がけた刑事映画。公開後、一度テレビ放送されただけで長らく幻となっていた映画で、市川監督の80年代のもう一本の幻の作品「鹿鳴館」と並んで見る機会は永遠にないかもなんて思ってたが、今回、DVDで見た。市川監督のサスペンスといえば金田一耕助シリーズをつい連想してしまうが、この映画でも冒頭の本屋での殺人事件の凄惨さなどは思わず金田一的なものを思い浮かべてしまい、まさか「天河伝説殺人事件」のような原作を勘違いしたかのような駄作だったらどうしようと一瞬思ってしまったが、映画は事件をきっかけとして浮かび上がってくる人々の悲しい人間模様や親子の絆、人間の温かさをじっくりと描いていて人間ドラマとしてなかなか見応えのある映画に仕上がっていて面白かった。最初はカラーでなく白黒で撮りたかったが、「カラーで」という要望があってやむなく「銀残し=シルバーカラー」で撮ったというのは「おとうと」でも聞いたことがあったが、やはり「おとうと」や「かあちゃん」と同じく本作でも効果的に使われ、その2本と違って公開当時の現代を舞台にしているにも関わらず、映し出される東京の雰囲気がノスタルジックで、この映画の公開された頃に生まれた僕ですら、不思議とある種の懐かしさを覚えてしまうほど。主演の水谷豊、永島敏行、中原理恵という市川作品には珍しい顔ぶれもなかなか新鮮な感じで、とくに水谷豊演じる妻に逃げられた刑事と、その二人の子供たちの絡むシーンがどれもよく、病院で子供たちを抱きしめるシーンや、ラスト近くのやりとりがとても感動的だった。中原理恵も「男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎」のマドンナ役で見た時と違ってとても印象的。(寅さんのマドンナよりこういう映画での薄幸な役柄のほうが合ってる気がする。)市原悦子の存在感も凄いものがある。草笛光子や加藤武、三條美紀といった金田一シリーズに出演していた役者が出ているのがやはり嬉しい。(そういえば市原悦子も松竹の「八つ墓村」出てたなあ。)ともあれこの映画が長年日の目を見なかったのが惜しいくらいの出来で、80年代の市川作品の中でも最も市川監督の実験精神というか、映像作家としての個性が際立った傑作だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2010-06-08 18:38:14)(良:2票)
44.  子猫物語 《ネタバレ》 
「協力監督 市川崑」というクレジットに釣られて見てしまったが、正直言って「南極物語」の大ヒットに気をよくしたフジテレビが2匹目のドジョウを狙った映画としか思えなかった。「南極物語」と違って俳優を一切出さずに動物だけ登場させて擬似ドキュメンタリーのように仕上げているが、ブースケがチャトランを助けに川へ飛び込むシーンとか明らかに誰から見ても作為的なシーンが多くてかなり気が滅入る。(出てる犬や猫が可哀想。)露木茂のナレーションも最初は気にならなかったが、だんだんうるさくなっていくように感じたし、時折入る谷川俊太郎が書いた詩、詩自体は深みがあって良かったが、この映画の中に入れることで何の効果があるのか意味不明。さらにそれを朗読するナレーションがアイドル時代の小泉今日子というのがあからさまに彼女のファン層を映画館に引き寄せようという意図が丸見え。市川監督らしいショットはところどころにあり、チャトランが崖から落ちるシーンもそうなのだろうが、そこだけは、やはり市川監督の映像テクニック云々以前に可哀想という言葉が先に出てしまう。当時、日本映画界では動物映画を作ればヒットするというのがあったようだが、まさに客さえ入れば、ヒットさえすればそれでいいと言わんばかりの製作者(フジテレビ)側の姿勢には驚くばかりだ。おそらく市川監督の名前が無ければ見なかったと思える映画だが、本当に見なきゃよかったと思えるような映画だった。
[CS・衛星(邦画)] 1点(2010-05-11 12:24:57)(良:1票)
45.  腰抜け巌流島
森繁久弥主演の時代劇コメディーで、吉川英治の「宮本武蔵」をパロディー化したような映画。森繁久弥演じる武蔵と大泉晃演じる小次郎のクライマックスの決闘シーンや冒頭の関が原のシーンの又八とのやりとりをはじめ、全体がどこかコントのような感じで、サイレントの喜劇映画のような素早い動きをするシーンなどかなり演出が漫画的で何も考えずに楽しめる。森繁久弥の陽気なキャラクターは見ていて飽きないし、大泉晃の少しオカマチックな小次郎も面白く、ほかにも当時の喜劇俳優がたくさん出ていて、ストーリーはそんな大したものではないが、彼らを見ているだけで楽しい。でも、なにか物足りなさも残るのも事実だったりする。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-18 13:34:13)
46.  極道の妻たち 最後の戦い
山下耕作監督の映画を見るのが初めてならば今までテレビ放映でチラリとしか見ていなかった極妻シリーズを最初から最後までちゃんと見るのも初めて。見る前はどうせつまらないだろうと思っていたが、意外に楽しめた。ヤクザの世界を女性の視点から描いたシリーズということを聞いてたが、女性が主役の任侠映画のような作風で、これも東映で数々の任侠映画を手がけていたという山下監督の成せる技なのかと思う。(まあ、初めてこの監督の映画を見る自分がいうのもなんなんだが。)それからなんといっても岩下志麻の気迫。最近は松竹時代に出演した映画を中心に見ることが多かったせいか、「鬼畜」など一部を除いて怖いイメージが無くなりかけてたが、この映画の岩下志麻の存在感はなんとも強烈で、「鬼畜」でもそうだったが清純派時代を知っていると本当に別人にしか見えない。特に自分の足に日本刀を突き刺すシーンはすごい迫力のある演技で思わず圧倒された。「最後の戦い」というサブタイトルをつけながらこのあとも何作か岩下志麻でシリーズを続行したのもなんか分かる気がする。とはいえ映画としてはもう少しドラマに深みが欲しかったのも事実で本来は6点というところだが、この岩下志麻がものすごくかっこよかったので1点プラス。山下監督にとっては晩年の作品となる本作が自分にとっては初めて見る映画になったが、映像的にも印象に残るなかなか美しいシーンがあり、この監督のほかの映画も見てみたいと思った。東映の任侠映画ってほとんど見たことがないのだけれど。
[DVD(邦画)] 7点(2009-11-26 16:06:25)(良:1票)
47.  高速戦隊ターボレンジャー 《ネタバレ》 
メンバーが高校生だけで構成された「高速戦隊ターボレンジャー」の劇場版。さすがに二日ほどで戦隊シリーズ劇場版6作品というのは飽きてくるのだが、本作は主役メンバーが高校生ということもあってなにか他の作品とは違う雰囲気で、仲間である妖精シーロンを死なせないためにかつてシーロンの仲間の妖精が命と引き換えに封印した最強の暴魔獣を復活させようとする敵に挑むターボレンジャーになにか熱いものを感じ、暴魔獣の復活を知ったシーロンが今度は自分が封印しなければいけないと飛び出していく場面も何だか知らないが絶対に死なないと分かっていながら普通に感情移入して見てしまった(笑)。テレビシリーズはこれも見ていたはずだけど、20年前なんでそんなに記憶にないが、劇場版は今回見た戦隊シリーズ劇場版6本の中では内容的にいちばん退屈しなかった。(といってもやっぱり基本的には子供向けなんだけどね。)高見恭子が教師役で出てる。
[DVD(邦画)] 5点(2009-03-16 18:17:44)
48.  ゴジラ FINAL WARS 《ネタバレ》 
最近の大作邦画にありがちなハリウッドかぶれのSFアクション映画になってしまっていて、どこかで見たようなアクションシーンや設定ばかりで正直言って「パクリ」と言われてもこれは仕方のない感じである。人間側のシーンが多く、ゴジラが本格的に登場するのが映画開始後70分ほど経過したあたりで、そこでやっとゴジラ映画だったんだと感じるので正直言ってゴジラ映画であるという必然性があまり感じられず、怪獣がたくさん出てくるという怪獣ファンには魅力的な設定も「怪獣総進撃」のほうが良かった気がする。あと、途中から昭和40年代のシリーズのような印象になってしまうのも個人的にちょっといただけない感じだし、ラストもこれが最後にしてはミニラで片付けるのでは物足りなさすぎる。映画としての評価は普通に邦画のアクション映画として評価した場合は3点くらいなのだが、子供の頃からファンであったゴジラ映画の最後がこれなのはさすがに悲しく1点。ついでに言えばX星人が出てきて水野久美が波川という役で出ているのはオールドファンにはちょっと嬉しいが、「怪獣大戦争」の統制官が好きだったので土屋嘉男が出てないのはかなり残念に思う。それにしてもこれを見ると「ゴジラVSデストロイア」は駄作ながらシリーズの完結篇としてはこれしかないというテーマを扱っていて最後に相応しい作品だったと思えてくる。もっとも、自分の中でもゴジラシリーズはあの映画を見た時点で既に終わっていたのかもしれないなあ。宝田明主演の「百発百中」シリーズがいつか見てみたい。
[DVD(邦画)] 1点(2009-03-09 22:52:13)(良:1票)
49.  ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 《ネタバレ》 
この映画の前作である「ゴジラ×メカゴジラ」を見てから5年ほど経っていたため、前作をよく覚えていないとつらいのではないかと思っていたが、前作をそれほど意識しなくても見られる内容だった。「モスラ」の続編でもあり、小学校の校庭に机を並べて作られた紋章とか、インファント島の写真とかもう無条件で懐かしい。でも、展開はモスラの成虫が最初にゴジラに挑むとか、卵から産まれる幼虫が双子だったりしてなんか「モスラ対ゴジラ」の焼き直しっぽく、最後のほうの機龍もジェットジャガーと芹沢博士を思わせていてちょっとやりすぎのような感じがした。「モスラ」の登場人物である中條信一を演じる小泉博の登場もマキノ雅弘監督の東宝「次郎長三国志」シリーズをここ最近ずっと見ていたせいか、三五郎やたら老けたなあという印象。でもどうせなら「モスラ」でヒロイン・花村ミチ役だった香川京子にも出てほしかったなあという気がしないでもない。まあそれはさすがに無理っぽいけれども。
[DVD(邦画)] 4点(2009-03-01 14:31:03)
50.  ゴジラの逆襲 《ネタバレ》 
ゴジラシリーズ第2作。見たのは今回が初めてだったのだが、名作だった前作「ゴジラ」とは比べ物にならないほどのB級テイスト満載の映画になっていて前作との落差にビックリ。まず冒頭にいきなりなんの伏線もなくゴジラとアンギラスが戦っているところに二人のパイロットが遭遇するのはかなり強引。(「ゴジラ」や「空の大怪獣ラドン」では怪獣出現にいたるまでの伏線がちゃんと張られているのに。)その後も囚人が乗ったタンクローリーが事故を起こすシーンなど映画の内容云々よりはまずゴジラありきというご都合主義的な展開が目立ち、映画としての完成度は低いと言わざるを得ない。それでもゴジラとアンギラスの対決シーンはこれから幾度となく描かれる「怪獣同士の対決」の中でももっともスピーディーな戦いで見ていて印象に残る。それに東宝の「次郎長三国志」シリーズを見終えたばかりなので、小泉博、若山セツ子、山本廉、志村喬といった同シリーズの出演者がたくさん出てるのは嬉しい。これでちょっとおまけして5点。千秋実も出ているが、後年、息子の佐々木勝彦もゴジラ映画に何本か出ている。親子二代でゴジラシリーズに出てるのって高島忠夫ファミリーだけじゃないんだね。
[DVD(邦画)] 5点(2009-02-23 18:47:12)
51.  紅顔の密使
加藤泰監督による娯楽時代劇。冒頭部分とクライマックスの合戦シーンの一部において画面を真っ赤に染めた映像が印象的だった。娯楽作としては退屈なシーンもなく面白かったものの、ただ話としては脚本にひねりがなく少し物足りない気がする。主演の橋蔵がこの作品でも実にカッコよく、相手役の女優もなかなかの美人だったのは良かった。悪役の親玉を演じる吉田義夫は「男はつらいよ」シリーズの冒頭の寅さんの夢シーンに出てくる悪役の印象が強いのでちょっとかぶって見える。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-12 02:40:29)
52.  交渉人 真下正義
今頃になって初めて見たが、なんというか「機動警察パトレイバー」の映画1作目を見てれば見なくてもいいような内容で、カラスの出し方など押井守監督を意識した演出も多く、本広克行監督がいかに押井監督のファンかというのが伝わってくるただそれだけの映画だった。地下鉄暴走シーンが目玉なのかと思ったらそうでもなく、中途半端に笑いをとろうとするシーンが多くあったり、役者の芝居を含め全体的に緊張感がない。真下が犯人と交渉するシーンもなんか本当にこんな交渉術あるのといった感じでつい突っ込んでしまった。「踊る大捜査線」の映画シリーズは2作ともまあこんなもんだろうという感じで可もなく不可もなくという感想だったが、これはさすがに駄作だろう。あと西村雅彦がクラシックコンサートの指揮者というのは違和感ありすぎで笑った。全体的に見てこの後のテレビスペシャル「逃亡者 木島丈一郎」のほうが面白かった本作だが、国村準と石井正則の「大京映画」コンビ(2000年下半期朝ドラ「オードリー」より)のかけあいに懐かしさを感じたのでそこにプラス1点。金田龍之介を見ると、錦之介の「子連れ狼」で演じていた阿部頼母をつい思い浮かべてしまう。そりゃ、インパクトありすぎる役だったもんなあ。
[DVD(邦画)] 4点(2008-08-18 18:10:47)
53.  好色一代男
増村保造監督と雷蔵が初めて組んだ作品で、増村監督にとっては初めての時代劇となる映画。この二人のほかのコンビ作「華岡青州の妻」と「陸軍中野学校」が完成度の高い映画だっただけに少し期待していたんだけど、うーん、ほかの2作に比べると軽いし、全体的に明るい作風で、いうなれば典型的なプログラムピクチャーの時代劇という感じ。だから何か物足りなさもあるのだけど、それでも無難に楽しめる作品になっているのは増村監督の職人ぶりがうかがい知れる。雷蔵が女性遍歴を重ねる男を演じる映画といえば「ぼんち」があるが、この映画でもコミカルに好演しており、剣三部作などで見せるシリアスな演技とは全く違った魅力があって、シリアスな役もコミカルな役もうまい俳優だなと思わせる。ただ、この映画よりも「ぼんち」のほうが面白かった気がする。二番目にクレジットされてる若尾文子の出番が少ないのがちょっと不満。
[DVD(邦画)] 6点(2008-05-20 12:25:43)
54.  こころ(1955)
先ごろ亡くなった市川崑監督が夏目漱石の名作を映画化した作品。原作は知らないのだが、全体的に重く暗い内容で居心地が悪く、見終わった時にはどんよりと気分が沈んでしまった。ひと月半ほど前に川島雄三監督作「風船」を見ていたせいだろうか、森雅之と新珠三千代が夫婦という設定や、回想シーンで森雅之、新珠三千代、三橋達也の三人が三角関係の間柄というのに少しだけ違和感を感じた。とはいえ、やはり三人ともなかなかの好演で、とくに森雅之は「風船」のような老け役からこの映画の学生時代の先生役まで自然に演じていてうまいなあと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2008-03-11 12:08:26)
55.  古都(1963)
3年ほど前に見た山口百恵主演版もあれはあれで良かったのだが、初めての映画化である本作は京都の風情を見事な構図でとらえた成島東一郎のカメラや、武満徹の音楽、それに出演している俳優たちの美しい京言葉ともあいまって芸術性の高い深みのある傑作になっている。主演の岩下志麻の気品のある美しさも特筆もので、二役を見事に演じ分けるその演技力も素晴らしい。
[DVD(邦画)] 8点(2007-11-15 12:26:44)(良:1票)
56.  この胸いっぱいの愛を 《ネタバレ》 
主人公のエピソードに的が絞られすぎで一緒に過去へやってきた登場人物たちのエピソードが薄いし、出演してる役者陣がなんかもったいない。せっかくの設定なんだから普通に群像劇として描いたほうが面白くなった気がする。でも全体的な雰囲気は良かったのでまあまあかなと思ってたらラストの丹波哲郎が出てきそうな大霊界シーンがそれまでの余韻を吹き飛ばされるくらいに余計で全くもって不必要。これで1点マイナス。ミムラを見るのは初めてだったけど、なかなか好感の持てる演技で良かった。
[ビデオ(邦画)] 4点(2006-10-09 03:53:42)
57.  この首一万石
大川橋蔵と江利チエミという2大スター共演の時代劇。この組み合わせだと単純明快なものを想像しそうだけど、悲劇性の高いシリアス時代劇というのがけっこう意外だった。伊藤大輔監督の格調高い演出もあいまってなかなかの傑作に仕上がっている。ラストの立ち回りのシーンは真っ赤な血が吹き出たりしてこの頃の東映時代劇にしては描写が残酷なのには驚いた。「椿三十郎」の影響がちょっとあるのかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-08-18 02:57:52)
58.  故郷(1972)
山田監督が「家族」とほぼ同様のテーマを「家族」とほぼ同じ俳優たちを起用して手がけた作品。「家族」のようなロードムービーではないのでややこじんまりとしている印象は否めないが、この「故郷」もよく出来た名作だと思う。「家族」と違って島に残される笠智衆が孫に「ここがお前の故郷だ。よく見ておくんじゃよ。」と語りかけるシーンがとても感動的。いつも「男はつらいよ」以外の山田作品ではカメオ出演的な役回りが多い渥美清がこの作品では本格的な脇役として出演しているのもちょっと珍しい。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-04-07 02:29:12)(良:1票)
59.  荒野の七人 《ネタバレ》 
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ」を見て久しぶりに見たくなって22年ぶりに再見。前回テレビ放映で見たときは原作である黒澤明監督の「七人の侍」も見ていないころだったのだが、正直あまり楽しめなかったことを覚えている。今回も少し不安だったのだが、けっこう面白かった。ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーンをはじめ、主役の七人を演じる俳優たちがどれも個性的でカッコイイし、公開当時はユル・ブリンナー以外はほぼ無名だったのが、本作をきっかけにスティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンらがブレイクしたのもうなずける話。それに「七人の侍」ではキャラクター性がほとんど描かれていなかった悪役(これがあの映画での数少ない不満でもある。)なのだが、本作では盗賊の頭であるカルベラ(イーライ・ウォラック)を前面に出しているのもいい。七人の中の一人で、本作オリジナルの登場人物であるハリーが20ドルの報酬は建前で実は大金が手に入ると思い込んでいたり、村人が七人を裏切るという「七人の侍」にない設定や展開も面白い。ドラマ的には「七人の侍」と比較してしまうと物足りないのも仕方がないが、それでも帰る場所がないというクリスや悪夢にうなされるリー(ロバート・ボーン)、そしてオライリー(チャールズ・ブロンソン)と子供たちの交流など七人それぞれのドラマは見ごたえのあるものになっている。とくに、オライリーが子供たちに家族を守るということについて説くシーンはぐっとくるものがあり、とても印象的だ。クライマックスの決闘シーンが雨ではなく晴天なのはいかにも西部劇といった感じ。しかし、ここでの決闘で四人がバタバタと死ぬのはちょっとあっさりしすぎていて味気ない気がしないでもない。(初めて見たときはオライリー以外やられたのに気が付かなかった。)それでも、最初に書いたように面白い映画であることは確かで、元の作品が傑作であればあるほどリメイクは失敗するイメージがあるのだが、本作はオリジナルには及ばないものの見事にそのイメージを覆す面白さはじゅうぶんにある映画だと思う。「七人の侍」を引き合いに出さずにレビュー書こうと思ったが、ちょっとやはり無理だったかな。(2019年4月27日更新)
[DVD(吹替)] 7点(2005-09-12 23:59:48)
60.  GO(2001・行定勲監督作品) 《ネタバレ》 
昔話題になっていた当時に見た時はイマイチに感じた映画だが、今見るとそこまで面白くない映画という感じはしなかった。「これは僕の恋愛に関する物語だ。」と主人公・杉原(窪塚洋介)のモノローグが三回ほど入るが、実際は在日の主人公青年のアイデンティティーに関する物語で、そのテーマをシリアスになりすぎず、癖のある笑いの中にオブラートに包みながら、しかし社会派映画としての真面目さも忘れないというクドカンの脚本はうまく、行定勲監督の演出もそれにうまくハマっていて重くなりがちなテーマを軽快な娯楽映画として描くことに成功している。クドカンらしさが出たのは民族学校のシーンで、校内で日本語を使ったことを責める教師(塩見三省)と元秀(新井浩文)の激しい応酬は本来ならこちらもちょっと萎縮をしてしまうようなシーンなのに、元秀が使った日本語の内容に思わず笑いをこらえることができなかった。それに本筋と無関係な平田満を使った小ネタもいかにもクドカンといったところ。杉原が自分のことを桜井(柴咲コウ)に告白し、拒絶されて別れた後の巡査(萩原聖人)との会話も救いがあってなんか良い。しかし、今見ると在日に対する差別意識の描き方に古さを感じてしまい、今ならこういう描き方はしないだろうなと思った。杉原の昔からの友人(細山田隆人)が殺されてしまう展開は、描写は軽めなのだが、切なさがちゃんと描かれているのがいい。桜井が杉原を受け入れるラストはこの手のテーマを描いた映画としては後味が良く、ちょっと感動的でもあるのだが、桜井がなぜに杉原を受け入れるに至ったかをちゃんと描いてほしかった気がする。出演者ではやはり杉原の両親を演じる大竹しのぶと山崎努(かなり歳の離れた夫婦だなぁ。)の強烈なコンビぶりがすごく印象に残る。(2017年9月28日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2005-06-14 21:54:43)
000.00%
190.60%
230.20%
3463.09%
4493.29%
531921.41%
634323.02%
734723.29%
828018.79%
9563.76%
10382.55%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS