81. ゴジラ(1984)
《ネタバレ》 前半は、むしろ54年版より良いんじゃないかと思っていたんですよ。俳優陣の演技がちゃんとしているという点において(まだどんくさかった頃の沢口靖子を除く)。しかし、着実に盛り上げる後半部分において、突然話が次々に別方向に行ってしまって、迎撃ミサイルだとか、ビルからのヘリ吊り上げだとか、もうゴジラは全然関係なくなってしまいました。せっかくの役者陣をもっと活用するという発想はなかったのか? [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-24 02:56:32) |
82. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 出自を除いては、ゴジラそのものにキャラクターづくりができているとは言い難い。また、対する人間側も、多くは右往左往しているだけで、ゴジラに対してどのように対峙し、対決していくのか、ドラマが存在しない(芹沢の最後の決断は、すでに指摘されているが、ゴジラの中身と関連づけられているわけではないので、ドラマになっていない)。したがって、後発の怪獣アクションにはすでに抜き去られているものと位置づけざるをえませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-23 00:16:26) |
83. 恋する惑星
《ネタバレ》 前半と後半が全然つながっていない時点で、何がしたかったのかが分からない。"California Dreamin'"の使い方がしつこすぎるのもマイナス。フェイ・ウォンが合い鍵で忍び込んであれこれやるといったところは新鮮だったので、その辺の観点をうまく使えばもっと面白くもなったと思うのに、そういう方向には行かなかったね。 [映画館(字幕)] 5点(2014-02-09 20:09:12) |
84. 告発のとき
《ネタバレ》 苛酷な戦争体験が人をおかしくしてその結果云々というのは、すでに多数の先例があるわけで、この作品はその辺の枠を出ているものではない。しかも、ポール・ハギスの計算癖あふれる脚本をこういう題材でやられると、登場人物の死に体ぶりがかえって目立ってしまうのです。フランシス・フィッシャー(タイタニックのブカター婦人)をトップレスで登場させちゃったというびっくりする成果に+1点。 [DVD(字幕)] 5点(2013-10-20 00:10:56) |
85. ココ・アヴァン・シャネル
オドレイが頑張っているのは分かるんですが・・・雰囲気だけで構成しちゃったようなシーンが継ぎ足されているだけで、ドラマというものを感じません。彼女は何を、どのように考えてデザインというライフワークに取り組んだのでしょうか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-10-02 02:41:23) |
86. コーチ・カーター
《ネタバレ》 バスケットのシーンは、ほかのバスケ映画、いやほかのスポーツ映画全般を通じてもトップクラスなほど迫力が溢れているのですが、それ以外のところがほとんどすべて予定調和的で、学園スポーツものの定番パターンを順々になぞっていっただけなのが痛い。つまり、この作品で光っている部分の源は、映画の力ではなく、バスケットの力なのです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-09-01 00:27:16) |
87. コンペティション(1980)
ところどころやたら気合が入っているのだが、一番まずいのは、当事者たちの競技会に向けたスタンスであるとか、周辺人物の立ち位置であるとか、その辺のベクトルが全然はっきりしないこと。それによって、全体の描写がものすごく中途半端になってしまっているし、演奏シーンによりかかった内容になってしまっている。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-08-04 00:55:05) |
88. 子供たちの王様
《ネタバレ》 字を覚えて表現するという一点に特化した描写は、それだけにかえってインパクトを生み出しているが、生徒とのやりとりも特定の1人に集中していってしまったのが惜しい。あと、この邦題は何とかならなかったのか。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-09 02:07:19) |
89. 御用金
藩の財政維持のために全員抹殺という無謀な前提の設定はなかなかそそられるのだが、肝心のその後の進行の部分で、登場人物が上手く機能していない。特に、刺客群がきちんとしていないと、主人公の存在感も際立たないと思うのだが・・・。浅丘ルリ子が妙にオーバーアクト気味なのも気になった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-05 23:09:56) |
90. この道は母へとつづく
《ネタバレ》 前半の孤児院内の話がかなり長く続いていて、バランスを欠いたような状態になっているのが残念。ただし、ラストのあっさり切り上げ感は印象が良い。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-27 02:55:53) |
91. コーラス
《ネタバレ》 すでに多数指摘されているとおり、少年たちが突然コーラスが上手くなりすぎ、立ち直りが早すぎです。コーラスの力で作品としての印象は良くても、人間ドラマとしては完成していません。生徒たち1人1人も、もう少し個性的に造形できなかったのかね。それをせずに先生が頑張って生徒を更生させたとかいっても、あまり説得力がありません。あと、校長もステレオタイプすぎですね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-14 03:19:40) |
92. 五線譜のラブレター/De-Lovely
各シーンは何かを表現するという段階に至る以前でブツ切りになり、次々に楽曲がかぶさってくる。結局、楽曲ありきで作られ、ストーリーや人格表現はそれにつじつまを合わせているようにしか見えません。あくまでも映画なんですから、きちんと俳優に演技をさせて下さい。年老いた主人公が画面に出てきて回想するという手法も、必然性があるわけではなく、成功しているとはいえません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-01-19 01:04:00) |
93. 地上より永遠に(1953)
《ネタバレ》 特にひねった工夫があるわけではないのですが、殴り合いのシーンにしろシゴキのシーンにしろ女性絡みのシーンにしろ、対象を単純に忠実に写し撮っているのが良い。それによって、各俳優のキャラクターが生きています。陰湿な上官に対してもどこかで盛大に復讐、と思いきや、ごく淡々と組織的対処によって処分がなされるというのも、逆に目新しい。 [DVD(字幕)] 5点(2008-12-31 01:25:10) |
94. ゴッドファーザー PART Ⅲ
《ネタバレ》 魅力的なキャラクターが減ってしまっているのはやはり大きなマイナス。いや、減ったとしても、それを補う次の人物がいればよいのですが、アンディ・ガルシア1人に全部それを振ってしまったのは、やはり荷が重かったと思います。ソフィア・コッポラについては、本人の責任というよりも、本来あまり前に出るべきではないメアリーというキャラに大きく重きを置いてしまった構成力不足(もしくは親馬鹿)の問題(これまでのダイアン・キートンやタリア・シャイアの効果的な使い方とは対照的)。ラストの娘撃たれる→主人公絶叫なんて、あまりにもありがちな締め方すぎて悲しくなりました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-08-28 03:40:42) |
95. 恋人たちの食卓
《ネタバレ》 いろいろ考えている割には、人物描写は平坦なんですよね・・・。三姉妹についても、それぞれの男性関係の推移から何となく人格の想像がつくという程度であって、内面からにじみ出る個性というものが希薄です。なので、そんなに面白い作品ではありませんでした。オチでかなり救われているのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-04-17 02:16:18) |
96. 獄門島(1977)
《ネタバレ》 ミステリー史上に残るあの犯人を改変するなどという暴挙にはボロカスに言ってやりたいところなのだが、各スタッフの一流の技術により、映像面では十分に楽しめるのでこの点数。特に、死体の凄絶な形相も容赦なくアップで映す執念が素晴らしい。最後がメロドラマになっちゃったのは前2作と同じ。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-12-30 01:26:47) |
97. 恋する人魚たち
《ネタバレ》 ボブ・ホスキンスはともかく、娘の恋の相手の方が、どこでどう考えているのかがまったく見えないお人形状態なのは、ラブロマンスとしては大いにマイナス。シェールも、演技してるときよりも、最後のテーマソングでの歌唱の方がずっと楽しそうなんだよね・・・。ウィノナのしつこいナレーションも邪魔。やろうとしていることに全体の構築がついていかなかった感じ。 [DVD(字幕)] 5点(2007-12-11 03:20:47)(良:1票) |
98. ゴッド・アンド・モンスター
いろんな人間模様や人生の深さなどをたっぷり味わわせてくれる作品かと期待していたのですが、予想に反して、ボソボソした平坦な会話がほとんど最初から最後まで続けられるだけの内容でした。イアン・マッケランの存在感だけでもっているような作品。彼に5点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-26 23:51:54) |
99. 心みだれて
《ネタバレ》 ちっとも「心みだれて」ないじゃん・・・。ニコルソンとストリープなんだから、どんな男女間の微妙な心の動きとか感情のゆらめきでも表現できるだろうと期待するのに、脚本が全然それについて行っておらず、二人ともあらかじめ定められたレールの上を淡々と進んでいるだけです。大体、100分を通じて二人の間に生じる問題が一方の特定の一人との浮気だけってのも、想像力が貧困すぎる。まあ、脚本がノーラ・エフロンという時点で予想すべきでした。そんな状況でも頑張った真面目なメリルに5点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-05-22 02:38:58) |
100. 地上より何処かで
どうでもいいような母娘のありがちなやりとりがそれっぽく続いているだけで、メリハリもほとんどなく、ドラマとしての面白みはありません。それぞれの場面設定や台詞に深みがなく上っ面をなぞっているだけなので、スーザンもナタリーも、どう演技していいのか困っているような感じ。大体、最初の方でナタリーは帽子をかぶっているが、それだけ表情の微妙な動きが殺されるということを監督は考えなかったのだろうか。ま、単純にナタリーがたくさん見られるということで、そこだけは評価しておまけの点数。 [DVD(字幕)] 5点(2007-04-04 01:30:50) |