1. 恋はデジャ・ブ
《ネタバレ》 1日を繰り返し繰り返し過ごしていかねばならない、たったそれだけのテーマをよくここまで丹念に描いている。 高慢で独り善がりだった主人公が、その日を重ねていくうちに一人の人間として成長し、善意で街の人々を助け、一人の女性を心から愛することができるようになっていく様が、なんと心打たれることか。 見ているうちにヒロインがどんどん魅力的に見えてくるのも不思議。 見終わったあと、優しい気分になれる。 手塚治の「火の鳥」というマンガで、未来永劫死ぬことが出来ずに何十億年も生きなければならない男のエピソードが出てくるが、その話を思い出しながら観た。 もしこんなことが本当に起こったら自分はどうするのだろう?と考えさせられる。 思うに、フィルの行動は一日一日を大事に過ごすことが大切と教えてくれるだけでなく、自分のためでなく他人のためによりよく生きることが生きがいにつながることを示唆してくれているのかもしれない。日々是感謝。 下の方たちと同じく、2月2日に放送してくれたテレビ東京に粋を感じるとともに、毎年この日にこの素晴らしい映画を放送してくれないかな?と無理なお願いをしてみたりして。やっぱり無理? [DVD(吹替)] 10点(2004-02-06 20:27:51) |
2. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
ヤバいです。何がヤバいって、もんのすごいお洒落。こんな瀟洒な映画見たことありません。全体に流れている雰囲気がおしゃれなので、夜に見るのが最適です。「精神年齢30代以上限定」とか注釈があったほうがいい、それほど大人な映画。年をとったせいか、3人のやりとりのセリフが胸に染みます。単に仲間にボーカルを入れて成功しました、チャンチャン、ではありません。人生とはそう、苦しいものなのです。 [ビデオ(吹替)] 9点(2004-09-23 22:18:04) |
3. コーダ あいのうた
《ネタバレ》 家族愛と音楽という点で、私の好きな「旅立ちの日」と重ねながら観ていた。 音楽大学への進学という点でも似ているし、うまく恋愛を絡めたところも良い点。 予定調和というか、ご都合がいいところもあるけれど、やや不器用なアニキとか労働紛争も交えてバランスもいい。 まさかの下ネタも多いので、家族で安心してみられるというわけでもないが、 父親が娘の喉に手をかけて歌を聴いているシーンとか、なかなか名場面も多い。 ただ「旅立ちの日」みたいに、ダンスとかラストのシーンのようなカタルシスはないかなぁ。 でも終始落ち着いた雰囲気で、久しぶりの良作でした。 これを機会に耳の聞こえない聾の人の理解が進むことを祈ってます。 [地上波(吹替)] 7点(2023-06-18 22:36:50) |
4. 恋する惑星
フワフワした感覚、映像と撮影の世界が調和した不思議な映画。 この時代の混沌とした香港を象徴しているのか、夢のカリフォルニアなどのバックミュージックが変化の富んだ撮影方法に馴染んでいる。 見る人によって、それぞれの年齢によって解釈も評価もさまざまに違ってくるだろう。 個人的には前半より後半のほうが目を引いた。 [地上波(字幕)] 7点(2016-06-29 09:52:07) |
5. 言の葉の庭
《ネタバレ》 「秒速5センチメートル」の美しい世界が好きで、「ほしのこえ」と来てこの作品に出会った。 とにかく美しい自然描写だけで大満足。 後半を中心に主人公とヒロインの言動に現実離れ感がややあるものの、新海誠ワールドの魅力がはっきり出ている佳作。 これから何度も観直したい。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-03-26 20:08:30) |
6. 恋人までの距離(ディスタンス)
ストーリーの流れが自然で、素直に感情移入することができた。 どちらの主人公も超美男美女ではなく、どちらかというと欠点も抱えた等身大の人物であるが、それがゆえにこちらも入り込める。 なんといってもウィットに富んだ会話が素晴らしい。恋人未満でありがちな、照れやツンデレといったかけひきに溺れることなく、お互いの内面を深め合っていく。 ラストへ向けてどう収束するのか不安だったが、この終わり方で間違っていなかったと思う。良作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-20 10:09:07) |
7. Go!(2001・矢崎充彦監督作品)
《ネタバレ》 主人公の俳優を全く知らず、ほとんどB級映画と言って良いほどの画面だが、予想に反して素晴らしかった。 好きな女性にピザを長崎まで届けるという一見アホとしか言いようのないストーリーだが、それを支えているのは、無駄なセリフを配したシンプルな脚本と、脇を固めるゲストたちとのえもいわれぬ味わいのある駆け引きだ。 とりわけ謎のハーレー男を演じる山崎努とのかけあいは面白い。広島競輪の実況つきのバイクレース、心温まる下関での出会い、ピザ屋バイクでの暴走などなど、どこまでがボケなのか分からない小ネタを挟んで物語は進んでいく。 主人公が若さゆえに不器用なのも悪くなく、昔を思い出してグッときた。 若者のロードムービーとして同じような傑作映画「17才 学校四」 に迫る、楽しい時間を過ごさせてもらった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-05-10 22:23:13) |
8. コキーユ ~貝殻~
《ネタバレ》 すぐれた純文学作品のような映画です。終始落ち着いたトーンで、不倫関係を描いた、ただそれだけですが、小林薫と風吹ジュン主人公二人の感じが良いですね。何度も観たいと思わせる映画ではありませんが、最後のお墓のシーンなど日本映画らしくしみじみとして、なかなかの佳作でした。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-05-01 17:39:15) |
9. ココニイルコト
ま、ええんとちゃいますか。 7点(2004-06-08 13:04:08)(笑:1票) |
10. 恋人たちの予感
男女の間に友情が成立するかって、誰でも一度は考えるもの。友情から恋愛に発展する過程を描いたところが見物。探していていたものは、実はすぐそこにあったりして。 7点(2003-12-04 14:43:50) |
11. ゴールデン・チャイルド
コメディものとして素直に楽しめた。確かに矛盾している場面が多いではないが、それを補うだけのユーモアとパワーがある。主演の女性がなかなか魅力的。 7点(2003-12-04 14:32:36) |
12. こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
《ネタバレ》 うん、なかなかうまい具合にまとめたんじゃないでしょうか。最初はイヤな奴でムカつく大泉洋ですが、ラストへ向けてどんどんポジティブで面白くていいやつになっちゃってるし。 メインテーマは「わがままを通す」ですかね。もちろん良い意味で。配役と演技の成功がこの映画を支えてくれているんだと思います。三浦春馬氏がどんな想いで演じていたのか、今となっては分かりませんが。 でもいつも難病ものを観ていて思うんだけど、現実はこんなにうまい具合にいくもんじゃないよ。映画では「7年後」とか一瞬で飛ばしちゃっているけど、本人や支える人たちがその年数をどれだけ大変なおもいで生きなきゃならないか、もうちょっと表現しても良いんじゃないかと思いました。 [地上波(邦画)] 6点(2021-02-15 21:29:37) |
13. 故郷(1972)
あえて抑揚がなく作ってあるところが成功していると言いたいが、この一家が何ひとつ前向きになることなく時代に流されていく過程を見るようであまり楽しめなかった。 その点、この映画では端役ともいえる渥美清が妙に生き生きとしているのが寅さんぽくて良かった。 あ、出演者の広島弁はかなりこなれてて良かった。でも哀しい映画だな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-30 22:27:37) |
14. コンタクト
終始落ち着いた雰囲気と、凝ったカメラワークが光る佳作。 SFものだと思って観る人は、この映画がサイエンティフィックどころかスピリチュアルまで行っていることに驚くだろう。 大人になったジョディー・フォスターの演技も冴え渡る。 ただ時間が長いかな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-04 17:51:38) |
15. コーチ・カーター
《ネタバレ》 まず本物のバスケットボール選手を使っているので試合にリアリティーがある点を評価したい。 やり手の女性校長との丁々発止のやりとりも人生勉強になるが、何と言っても最後のクライマックスでのコーチの言葉が素晴らしい。 サミュエル・ジャクソンがきちんとキャラを演じ切れているところがこの映画の最大の魅力だろう。 一方で、あまりに強権すぎるコーチになぜ選手がついて行ったのか、なぜ弱小チームが急激に強くなったのかについては、リアリティーがなさすぎて疑問符が残る。 それにしても黒人選手が多いためか、ヤクだの殺人だの物騒なシーンが多かったのが印象的。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-08-30 18:22:28) |
16. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
ストーリーは難解そのもので、やたら独特の用語が出て来たり、抽象的な言いまわしがあるので分かりづらい。でも、それを補う完成度の高さと想像力の豊かさに脱帽。また近いうちに見たいとは思わないけれど、見るたびに面白くなる映画なのかも。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-08-06 21:01:53) |
17. 恋は舞い降りた。
江角マキコが良い。今までのイメージは、がさつで男性っぽいタイプ。それがこの映画で一変した。かえってそのさばさばした感じが、内面で幸福を追い求めながら素直に出さない女性として魅力的に映った。一方の唐沢は少しオーバー。全体的に後半になるにしたがって評価が上がっていく映画だった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2006-05-19 21:08:39) |
18. ゴーストバスターズ(1984)
ガキのころ、テレビでよくやっていた映画。難しい話などそっちのけで、おどろおどろしいクリーチャーは子供たちの格好のネタだった。今見ると、80年代の香りがプンプンしている。コメディ主体で見やすい。 [地上波(字幕)] 6点(2005-10-15 11:20:42) |
19. コリーナ、コリーナ
娘のモリーが言葉を取り戻していくくだりは素晴らしいが、後半になるにしたがってひとつひとつのエピソードが際立たなくなってしまった感がある。白人と黒人の問題を持って来たり、父親とコリーナの衝突を描いてみたり。。。それがなければ、魔法のようなお話。信号機に向って必死に魔法をかけようとするモリーの姿が印象的だった。 [ビデオ(吹替)] 6点(2005-04-11 08:58:29) |
20. コクーン
老人が若返っていくシーンがユーモラスでもあり、元気をもらえて良い。下の人が書いているように、人々に夢や希望を与えることができる作品だと思う。年取ったときにまた見たい映画。ただ、欲を言えばもうひとひねりほしかった。切り込みが浅いということだろうか、観終わってからあまり心に残るものがない。宇宙人モノでスリリングかと思いきや、ほのぼのした雰囲気は素晴らしい。 6点(2003-12-18 16:38:43) |