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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  櫻の園(1990) 《ネタバレ》 
はじまってしばらくはガールズトークばかりで少し冗長に感じていたが、不思議と退屈することなく、むしろ最後まで面白く見れた。演劇部の生徒役は全員がオーディションで選ばれたらしいけど、全員が初々しく、自分が馴染みのない役者ばかりなためもあってか、すんなりと映画に入っていける。また、中原俊監督の映画を見るのはこれが初めてだったのだが、映像が美しく、若い登場人物たちの描き方も秀逸。実際の女子校とはだいぶ雰囲気が違うのかもしれないが、男である自分でもこの女子校の雰囲気に憧れを抱かせてしまうのはすごいと思う。志水(中島ひろ子)と倉田(白鳥靖代)の同性愛的な関係が出てきたのには驚いたが、この二人が並んで繰り返し写真を撮るシーンはこの映画の中でも非常に美しく印象的で、まさに名シーンだと思う。全体を通して流れる「ショパンの主題による変奏曲」も効果的に使われていて、この曲だからこそこの映画の雰囲気も生きてくるのだと思う。人によっては好き嫌いは分かれるかもしれないが、個人的には見てよかったと思うし、じゅうぶんに佳作といえる映画だろう。あと一つ、上演が中止になるかもというくだりで、先生達にとっては毎年の恒例行事でも3年である自分たちには今年しかないんだと話すシーンは思わずそうだよねと感情移入してしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2012-05-17 23:59:59)
22.  座頭市兇状旅 《ネタバレ》 
シリーズ第4作。どうやら本作からシリーズとしての基本が固まったようで市の殺陣もこの間見た初期作2本と比べて大幅に増えていて、冒頭の市が相撲大会に飛び入り参加するシーンなど娯楽的要素も強まっていて安心して見ていられる。ただ、娯楽要素が強くなった分、ドラマ部分がなにか物足りない。1作目と2作目に登場したヒロイン・おたね(万里昌代)が再び登場しているが、もうちょっと市とおたねの関係にスポットを当てたほうがドラマとしても深みが出ただろうし、予告編で使用していたおたねがのぶ(高田美和)に「あなたは私が持っていたものをみんな持っている。」と話すシーンが時間の都合上か本編ではカットされてしまっているのも残念だし、殺されるシーンもあっさりとしていて、せめてそのあと、市との何らかのやりとりがほしかったところだが、おたねを殺されて怒りに燃え、悪人たちを斬りまくる市にはとても感情移入できたし、自分をだまそうと持ちかけたのはおたねだと言われても信じようとはしない市におたねに対する思いというものが伝わってくる。それだけにおたねの心理描写が不足しているのが残念。こういう結末を用意するならやっぱり予告編にあったおたねとのぶのシーンはカットしないでほしかった。それがちょっと惜しいけど、個人的にはやっぱりおたねは市を裏切っていないと信じたいなあ。すべてが終わり、市が旅立つエピローグ・シーンは今見るとまるで「水戸黄門」のエンディングのようだが、これもシリーズとして軌道に乗ったということの証明かもしれない。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-14 22:52:29)
23.  3-4X10月
まず撮りたい画があって、それに合わせてストーリーを構築していったような印象で、はっきり言ってストーリーはよく分からないのだが、それでもけっこう面白かった。たけし映画はセリフが少ないのが特徴的だが、この映画では音楽もカラオケでベンガルが歌う曲以外は一切なしという徹底ぶりで「その男、凶暴につき」に続いて独特の雰囲気を持った作品となっていて、沖縄、海、空など「ソナチネ」と通ずるようなところがあるのも偶然ではないだろう。「ソナチネ」でも海や空の青がとにかく印象的だったが、わずか2作目にして既に海や空の映像に対してこだわりが見られ、たけし映画の特徴の一つであるキタノ・ブルーと呼ばれる青を強調した映像がこの映画でも美しく表現されており、「その男、凶暴につき」同様、たけしのお笑い芸人とは全く違う映画監督としての北野武を語る上でとても貴重な作品で、特にのちのたけし映画の芸術性はこの映画が原点なのだと思わずにはいられない。個人的には「その男、凶暴につき」のほうが好みだが、この映画もたけし映画の原点として外せない映画ではないだろうか。たけし本人が出ていて、主役ではないのもこれだけのような気がする。(かなり目立っちゃってるけど。)それにしても無名時代のトヨエツが若いなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2011-06-02 00:14:36)(良:1票)
24.  サード 《ネタバレ》 
少年院を舞台にしたATGの青春映画。ドキュメンタリータッチの構成で最初からけっこう淡々と展開する映画なのだが、なかなか見ごたえのあるいい映画だった。永島敏行演じる殺人罪で少年院送りとなったサードと呼ばれる主人公。彼がひたすら走る姿はなにかやり場の無い自分自身の存在を確認する行為のように思える。この時代の若者のやり場のなさはほかにも回想シーンにおいてこの町を出るために金を稼ごうというシーンにも表れている。その金のために男を騙して肉体関係を結ぶ新聞部の少女(森下愛子)のやるせなさや、本当は新聞部に恋をしていながらそれにじっと耐えるサードのやりきれなさなどがじゅうぶんに感じ取れるし、だからこそ、サードがヤクザの男(峰岸徹)を殺してしまう気持ちが理解できるような気がする。ラストの「もっとゆっくり走ってくださいよ。」という新しく入ってきた少年に対し、「走れよ、自分の速さで。」と返すシーンはマラソンじゃなくて人生を自分の速さで走れという意味に聞こえ、なんだか見ている自分が勇気づけられた気がした。全体的に見ると完成度はそれほど高くないと思うし、今見ると時代を感じてしまう部分も当然あるのだが、当時の若者たちがとてもよく描けていて、この時代だからこそ出来た青春映画の佳作だと思う。脚本は寺山修司。短歌を作っている少年が登場するあたりはこの人らしい。(「時には母のない子のように」という歌もありますというセリフには思わず笑ってしまったが。)森下愛子が初々しくて可愛い。それにしてもこの映画のサードと新聞部の図書館でのシーンのあのいやらしさは大胆でビックリしたなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2011-01-26 20:56:10)(良:1票)
25.  ザ・マジックアワー
三谷幸喜監督の前作「THE 有頂天ホテル」を劇場で見た時すごく面白かったのだが、後になってDVDやテレビで見返すとそれほどでもなかったので、最初からDVDで見る本作にはあまり期待してなかったのだが、そこそこ面白かった。でも、売れない俳優を偽者に仕立て上げるという設定が「合言葉は勇気」の使い回しのようでややネタ切れかなと感じたのは残念。ボス(西田敏行)のいる部屋が「ゴッド・ファーザー」のドンのいる部屋を明らかに意識した作り(でも、西田敏行はマーロン・ブランドのようにはいかないよなあ、やっぱり。)だったり、伊吹吾郎がバーテンを務めるバーの名前が「赤い靴」だったりするのは笑えるし、深津絵里に名前をたずねたあとの佐藤浩市のセリフに大笑いしてしまった。(少しマニアックかもしれないが。)ほかにも、劇中劇映画に登場する鈴木京香の劇中での役名が小夜子というのも「犬神家の一族」の小夜子(川口晶、奥菜恵)を意識してるようでなんか笑える。「犬神家の一族」といえばやはりこの人の事を書かなければいけない。リメイク版に三谷監督が出演している関係からか、本作には劇中劇映画「黒い101人の女」(「黒い十人の女」)の監督の役で市川崑監督が出演。「ヨーイ、スタート」のかけ声とともに撮影が始まるのだが、これが市川監督にとって最後の「ヨーイ、スタート」なのかと思うとやっぱり何か感慨深いものがあるし、ああ、これが映画監督 市川崑の最後の姿なのかと思うと少し辛くもある。また、市川監督が撮っている映画の主演俳優役が中井貴一というのも、実際に市川監督の後期作品の常連だっただけに、それを意識したキャスティングなのかもしれないが、これもなにか感慨深い。そういえば、鈴木京香もテレビドラマが中心だったが、市川作品に数回出ているなあとそんなことも思ってしまった。全体としては6点くらいが妥当かなあと思う映画なんだけど、市川監督の関わった最後の映画ということで少し甘めに7点。
[DVD(邦画)] 7点(2010-07-25 11:56:04)(良:1票)
26.  座頭市関所破り 《ネタバレ》 
シリーズ第9作。今回は市が父親の面影を見る老人との絡みなど人間ドラマに重点が置かれていてシリアスな話なんだけど、登場人物それぞれのエピソードが丁寧に描かれていて見ごたえのある作品に仕上がっていて面白かった。特に市と老人とのエピソードが良く、老人が実は敵の仲間だった事が分かっても彼を斬らない市には思わず感情移入してしまった。それに今回の市は倒した用心棒(平幹二朗)にそっと上着をかけてやるなど優しさがいつもより強調されてる感じがする。余談だがこのシーンを見て「ドラゴンへの道」でブルース・リーがチャック・ノリスを倒した後、彼に胴着をかけるシーンを思い出した。ブルース・リーはこのシリーズのファンだったようなのでこの映画の影響なのかも。市を演じる勝新の殺陣は今回もすごくてカッコイイが、今回はそれ以上に人間としての市の魅力を存分に感じられる話だったと思う。そうそう、シリアスな話の中にあって中田ダイマル・ラケットによる漫才のような会話や市のモノマネなどちゃんとシリアスになりすぎないよう工夫されているのも好感が持てる。市のモノマネに関しては次の回でも三木のり平がやっていて、人気シリーズとしての安定した余裕が感じられる。
[DVD(邦画)] 7点(2009-12-10 11:22:23)
27.  座頭市喧嘩旅
シリーズ5作目。今回も勝新演じる座頭市の存在感と殺陣に相変わらず凄さを感じるし、市がヤクザの抗争に用心棒として参加するという展開は新鮮に感じられる。しかし、じゅうぶん楽しめる作品に仕上がっていると思うものの、まだ初々しさの残る藤村志保演じるヒロインがあまりにもお姫様然としていてか弱すぎるし、脚本的にもなにか強引さが感じられるのが残念だった。それでも安田公義監督の演出は手堅く、クライマックスの抗争前に二つのヤクザが対峙しているシーンの緊張感や、市が双方の親分を斬ってしまうシーンなどは見ごたえがあり、脚本が強引なわりに出来としてはそんなに悪くないと思うのでぎりぎり7点。でも、1作目の脚本を書いていた犬塚稔脚本だっただけにもう少しドラマに充実感が欲しかった気もする。ところで安田監督はもう一本、藤村志保をヒロイン役に「座頭市」シリーズを撮っているみたいなんでそっちも見てみようかな。
[DVD(邦画)] 7点(2009-05-12 18:49:30)
28.  侍(1965)
確かに前半は説明が多くやや退屈してしまったが、監督 岡本喜八、脚本 橋本忍という「日本のいちばん長い日」コンビの作品だけあってとても重厚な時代劇となっていて全体的に見ればとても面白い映画だった。やっぱり三船はこういう時代劇の主役をやっているととてもカッコイイし、井伊直弼(八代目松本幸四郎)を暗殺するラストの雪の降る桜田門外のシーンも迫力充分で緊張感が伝わってきてとても印象的だった。三船以外の出演者ではやはり伊藤雄之助がいかにもな悪人ぶりで抜群の存在感を発揮していていいし、最近見た川島雄三作品で改めていいなあと思った新珠三千代もやっぱりキレイ。三船演じる鶴千代の友人栗原役の若い小林桂樹も多少違和感がありながらも好演しており、鶴千代が栗原を斬るシーンの「なぜだ」というセリフが悲しい。しかし、この二人の関係をもっと深く描いていたら、さらなる傑作になったように思えてちょっと惜しい気もする。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-02-21 17:23:10)
29.  里見八犬伝(1983)
同じ深作欣二監督の「魔界転生」と似た感じの時代劇だが、あちらに比べるとパワーダウンしてる感はあるものの、これも深作監督らしいパワフルな作品で面白かった。深作作品のヒロイン役がアイドル時代の薬師丸ひろ子というのが見る前はちょっと違和感を感じていたのだが、実際見てみるとそうでもなかった。それに共演が真田広之だったので10年以上前に見た「病院へ行こう」を思い出してなんか懐かしい気分になり、またあの映画見たくなった。しかし、この映画で印象に残るのはなんといっても悪の妖怪軍団の親玉を演じた夏木マリのインパクトが強烈すぎる事。「千と千尋の神隠し」で湯婆婆の声をしてたときも印象に残ったが、ここまでの強烈さはなかったように思う。ひょっとしたらこの映画での演技を見て「千と千尋」でのあの役をキャスティングしたのかもと思ってしまった。息子役の目黒祐樹をはじめとした配下の妖怪を演じる俳優たちも実に楽しそうに演じているのが画面から伝わってくる。
[DVD(邦画)] 7点(2008-01-15 13:53:34)
30.  サラリーマン清水港
「サラリーマン忠臣蔵」二部作に続いて有名な時代劇を現代に舞台を置き換えてパロディー化した「社長シリーズ」の一篇。忠臣蔵を見た時は元ネタの話を知っていたのだが、今回の清水次郎長は元ネタの話を一切知らないので大丈夫かなと思っていたが、思っていた以上に楽しめた。忠臣蔵の時はなぜかいなかった三木のり平が大いに笑わせてくれるし、フランキー堺の中国人バイヤーもキャラが立っていて面白い。喜劇の小林桂樹を久しぶりに見たが、最近見た出演作では「日本沈没」や「激動の昭和史 沖縄決戦」などシリアスな作品が多かったせいか、よけいに笑えた。とくにフランキー堺と一緒にホテルで酔っ払って二人で大騒ぎを始めるシーンには大爆笑。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-11-23 02:50:41)
31.  三匹の侍
テレビ出身の五社英雄監督の劇場映画デビュー作で、自身が手がけたテレビ時代劇の映画版らしい。この監督の映画は晩年に発表した作品群の印象からか、興味範囲外で今までちゃんと見た事なかったけど、非常に男臭い時代劇でなかなか楽しめた。とにかく主役三人がカッコよくて渋く、中でも丹波哲郎と平幹二朗のカッコよさは抜群で思わず惚れてしまいそう。長門勇のいかにも田舎侍って感じの演技も味があって良い。桑野みゆきが「青春残酷物語」の時と役の雰囲気がまるで違うのでちょっとビックリした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-10-12 03:01:50)
32.  座頭市二段斬り 《ネタバレ》 
シリーズ10作目。シリーズの中でも出来はあまりよくないほうと聞いてたけど、なかなか楽しめた。ラスト近くで敵に囲まれた三木のり平が座頭市のマネをしながら立ち向かっていくシーンは笑ってしまった。ただやはり用心棒役の加藤武にあまりすごみが感じられないのが残念。
[ビデオ(邦画)] 7点(2005-11-20 15:35:29)
33.  座頭市あばれ凧 《ネタバレ》 
1年ぐらい前にたけしの座頭市をはじめて見たあとに見た勝新の座頭市がコレ。当時、勝新の座頭市をみるのは1作目以来だったと思うけど、劇中にある「平手造酒を斬った兇状持ちの座頭市・・・」みたいなセリフにニヤリとさせられた。悪役側に座頭市と対決する用心棒がいなかったのがちと残念と思うもののシリーズ初心者(当時、自分がこのシリーズを見るのは本作が3本目。)にはこれでちょうど良かったかもしれない。
[ビデオ(邦画)] 7点(2005-11-18 19:18:28)
34.  座頭市喧嘩太鼓 《ネタバレ》 
シリーズ19作目で大映制作の座頭市としては最後の作品となる。相手方の用心棒は佐藤允。見る前はちょっと心配だったんだけど、地味ながら凄みのある悪役を見事に演じている。ヒロイン役の三田佳子も若かった。ラストの初日の出のシーンはこの後の勝プロで制作されるシリーズへの勝新の意気込みのようなものが伝わってくる。
[ビデオ(邦画)] 7点(2005-04-13 23:26:18)
35.  座頭市千両首 《ネタバレ》 
若山富三郎との兄弟対決が見もののシリーズ6作目。対決シーンは西部劇タッチで描かれ、馬に乗った若山演じる十四郎が座頭市を引きずり回して苦しめる。残念ながらこのシーンと座頭市と十四郎が賭博勝負をするシーン以外の印象は薄いが、面白かった。
[ビデオ(邦画)] 7点(2005-03-04 22:45:53)
36.  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 《ネタバレ》 
実写版に続いてこちらも見た。あまり期待してなかったが、実写版と比べるとこれぞマリオという映画になっていて安心して楽しめた。マリオとルイージの両親が出てきたり、マリオが最初キノコ嫌いという設定が新鮮で良い。ピーチ姫(やっぱりマリオに出てくるヒロインはピーチ姫じゃないとなぁ。)が自ら勇敢に戦うキャラになっているのは昔のイメージで見ていると少し驚くが、いかにも現代的な感じでこれも良かったと思う。製作に任天堂が入っているせいか、原作のゲームの再現度も高く懐かしくも思えたのも嬉しい。でもその反面、完全なイベントムービーで、何か心に残るものがあるかと言えばそうではないのだけど、この年になっても純粋に楽しめたのでまあいいか。ヨッシーが登場しなかったけど、エンドロール後に出てきた恐竜の卵がそうだろう。続編も決まったようで、それにはきっと登場するんだろうなと思う。序盤でかかる挿入歌で「スクール☆ウォーズ」思い浮かべてしまったけど、オリジナルは「フットルース」の曲。まだ見てないのでいつか見てみよう。
[DVD(吹替)] 6点(2024-04-30 02:04:59)(良:1票)
37.  斬、 《ネタバレ》 
塚本晋也監督の映画を見るのは二本目。以前に見たのが監督デビュー作という「鉄男」だったので、デビュー作の次にいきなり最新作を見るのは少し不安もあったのだが、かなり濃密なつくりになっていて、引き込まれた。塚本監督にとっては初めての時代劇になるそうだが、剣の腕の立つ侍である都筑(池松壮亮)が同じく剣の達人である澤村(塚本晋也)に公儀のために江戸へ行かないかと誘われるところから始まっていて、これだと「七人の侍」のような感じがするものの、主題はそこではなく、人を斬るという行為がどういうことなのかを考えさせる内容になっていて、剣の達人であり、澤村の誘いにも乗った身でありながら、人を斬ることに対して葛藤を抱え、なかなか剣を抜こうとしない都筑はこういう時代劇の主人公としてはもどかしいが、同時にリアリティも感じることができる。それに対し澤村が剣を抜くべきときは躊躇なく剣を抜くという絵に描いたような侍という対比もあって、それが本作のテーマをより深くしていてドラマとしての見ごたえもじゅうぶん。時代劇らしくないセリフ回しもとくに違和感は感じられず、むしろ本作ではこの方が合っている気がする。(ただ、「鉄男」同様音楽は少々耳障りな感じ。)それに手持ちカメラを使ったちゃんばらシーンも迫力があり、決して娯楽作品というわけではない本作だが、なかなかに満足できる仕上がり。暗闇を視点が彷徨うようなエンドロールも印象的だった。テーマについては結局何も結論を出さずに終わったのは実際見ていて少し消化不良感もあり、やや難解なテーマの結論を塚本監督自身が出せなかったのではとも思うが、あえてこういう終わり方をするのもありだと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-24 18:34:51)
38.  サタデー・ナイト・フィーバー 《ネタバレ》 
「レディプレイヤー1」で「スティン・アライブ」が使われていて、そういえばまだ一度も見てなかったなと今更ながらに初めて見た。見る前はジョン・トラボルタが一躍ブレイクしたディスコが舞台のダンス青春映画ということで、単なる当時のはやりに乗っただけの映画だろうなと勝手に思っていた(これが本作に長いことあまり興味向かなかった理由かも。)のだが、実際に見てみると主人公であるトニーの家庭環境や境遇がかなり鬱屈していて暗い面があり、見る前のイメージは早々に打ち砕かれてしまった。でも、思った以上にドラマがしっかりと描かれていて、見ごたえもちゃんとある。本作の見どころは言うまでもなくトニーを演じるトラボルタのダンスシーンで、猛特訓を重ねたというそのダンスは確かにキレキレで見ものなのだが、ディスコの陽気な雰囲気とトニーのドラマの鬱屈した暗めの雰囲気がとても対比的に見えていたのが印象的で、このトラボルタのダンスシーンの見どころは決してキレだけではなく、トニーの背景も考えながら見ると、トニーの孤独さが伝わってくるようだった。クライマックスの橋のシーンは「理由なき反抗」のチキンレースのシーンを思い出したが、このシーンに限らずストーリー的にも意識している部分があるのだろうなと感じさせる。トニーがアル・パチーノに似ているといわれるシーンで思わず「どこが似ているんだ」と思っていると次のシーンでトニーがアル・パチーノの写真を見ながら同じことを言っていて笑ってしまった。見る前に思っていたよりははるかに面白かった映画だったが、ヒロインがダンスシーンを含めあまり魅力的に見えなかったのと、脚本的にもちょっと物足りない部分があったのはちょっと残念だったかな。ちなみに「スティン・アライブ」はけっこう好きな曲。
[DVD(吹替)] 6点(2020-10-31 23:35:00)
39.  サバイバルファミリー(2017) 《ネタバレ》 
ある日、電気(をはじめとするライフライン)が地震など前触れがなにもなく突然一斉に停止したらというこの設定自体はシミュレーション映画として見た場合、もしこういう風になってしまったらと考えるとゾッとするものがあった。被害を免れているとの情報を信じて徒歩や自転車で大阪を目指す人々が高速道路にあふれているシーンなどは圧巻でよけいにそういうことを考えずにはいられない。そういう状況の中、主人公一家が東京から奥さん(深津絵里)の実家がある九州まで自転車で向かう姿を描くロードムービーでもあるわけだが、この家族の道中にもっと緊迫感があっても良かったのではというのが本当のところで、そういう部分が物足りないし惜しい。だからといってコメディーの部分に矢口史靖監督らしい突き抜けた部分があるのかと言われればそうでもなく、逆に増水した川を自転車と一緒に渡っていた父親(小日向文世)が自転車の重みに押しつぶされて沈み行方不明にという展開にはなんでそうなるのと唖然とするしかないし、その後、残された三人が線路を歩いていて野犬に襲われるところも何やらシリアスすぎて、ひょっとして矢口監督、作風変わったかと思うほどだったのにはビックリ。でも、良かったところをあげると終盤近くまで劇伴音楽を使わなかったのは良く、このおかげでさっき書いた二つのシーンも必要以上に煽られることなく落ち着いて見ていられたのは良かった。それに農家の件もなんか心地よかった。(「神去なあなあ日常」やって矢口監督がスローライフに目覚めちゃったか?それはさすがにないか。)一方で最後のライフラインの復旧が唐突だったりして消滅の原因は結局最後までよく分からなかった(太陽フレアがどうとか言ってるけど。)のはもやもや感が残る。それに全体的につまらなくはないものの、やはり矢口監督にはこういう話がシリアスな方向にいく映画は似合わないなと思う。笑いどころもいつもに比べて少ないが、頼りない父親に対して文句を言う娘(葵わかな)に対して母親がかける「お父さんはそういう人なのよ。」というセリフには思わず大笑いさせられ、このセリフが本作中でいちばん印象に残った。
[DVD(邦画)] 6点(2018-03-03 18:35:48)
40.  真田幸村の謀略 《ネタバレ》 
「柳生一族の陰謀」に始まる東映大型時代劇の3作目。冒頭、宇宙空間を移動する隕石で始まるというのが意表を突きまくっていて、ここだけ見ると東宝の特撮映画のようだが、それをバックにナレーターの小松方正が関ヶ原の合戦や徳川家康について説明しているというのがなんともシュールだ。ストーリーはその家康(萬屋錦之介)の首を真田幸村(松方弘樹)率いる真田十勇士が狙うというものだが、十勇士の一人である猿飛佐助(あおい輝彦)が実は宇宙人であったというオチや、他人の心を読むことができる能力を持つ三好清海入道(秋野揚子)など「柳生一族の陰謀」よりも荒唐無稽さがアップしていて、どちらかと言えば同じ真田十勇士を題材にした東映時代劇「真田風雲録」に影響されているのかなとも思う。本作はそれまでこの路線の時代劇2本を手がけた深作欣二監督に代わって中島貞夫監督が手がけているが、「柳生一族の陰謀」に比べてテンポがゆっくりとしていて、合戦シーンもなにか物足りなさを感じ、もう少し勢いが欲しかったところか。ラストの家康の首が宙に舞うシーンは思っていたよりも意外にあっさりしているように感じた。出演者の中ではなんといっても悪役である家康を演じる錦之介の存在感が圧倒的で、老けメイクも含めてインパクトのある熱演を見せていて印象的だ。JACの面々が出演しているが、千葉真一がいないなと思ったら後半に松方弘樹演じる幸村の片目に矢が直撃して失明する描写があったのは驚いた。それにしてもこの映画、もし「真田風雲録」と同じ加藤泰監督が手がけていたらどんな映画になっていただろう。ちょっと見てみたかった気もする。
[DVD(邦画)] 6点(2014-12-31 18:03:35)
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