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ゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 614
性別 男性
自己紹介  洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。
 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが……
 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ザ・ワイルド 《ネタバレ》 
 サメ映画ならぬクマ映画の中では、本作が一番好きですね。   といっても「王道のクマ映画」「クマ映画といえばコレ」なんていうテンプレな品では決してなく、むしろ「個性的なクマ映画」と言えそうな内容。  億万長者な老人が主人公ってだけでも大分珍しいと思うし、主演がアンソニー・ホプキンスで、その相棒がアレック・ボールドウィンというのも、強烈な組み合わせですよね。  モンスターパニック映画というより、人間ドラマという趣が強い内容になってるのは、それだけ俳優陣に「濃い」のが揃ってるからだと思います。   メインの二人だけでなく、ドラマ「OZ/オズ」で馴染み深いハロルド・ペリノーが出演してるのも嬉しかったし、大好きな映画「レジェンド・オブ・フォール」(1994年)で主人公と相対したクマが、本作でも出演してるって事にも吃驚。  そのクマはバートという名前であり、他にも色々な作品に出演してるとの事で(人間の世界だけでなく、クマの世界にも名優は存在するんだな……)なんて、しみじみと感じ入りました。   それと、この手の映画では「平時は有能な金持ち」って「緊急事態では役に立たず足を引っ張る」のがお約束なのに、本作では持ち前の知識を活かして大活躍しちゃうっていうのも、意外性があって良かったです。  この辺りに関しては、モンスターパニック映画が好きで、色々観ていて「お約束」を知ってる人ほど、意表を突かれて楽しめるんじゃないかと。   親切に接してくれる人が、実は金目当てだと覚って拍子抜けしちゃう場面とか、主人公の孤独を描く上で「お金持ち設定」を、ちゃんと活かしてるのも良いですね。  遭難事故においては、金持ちである事なんて何の役にも立たず、主人公は持ち前の知恵と精神力とで生き抜いてみせたのに、平和な日常の世界では、誰も彼の内面を見てくれず、持ってる金を目当てに近寄る連中ばかり……という空しさが、丁寧に描かれていたと思います。   「腕時計が壊れてる」「熊を捕獲する為の落とし穴」などの伏線が、きちんと提示されていた辺りも良かったし、熊から逃げるのは不可能なので殺すって結論に至る場面も恰好良くって、お気に入り。  終幕の場面にて、主人公は相棒のボブが死んでしまった事を「友を失った」という形で悲しむ訳だけど、その感情の中には「これで、自分の生涯で最も輝いた姿を知る者がいなくなってしまった」という哀切もあったのではないか……と思えるくらい、野生の世界で生き抜く彼の姿は凛々しくて、美しかったです。   難点としては……終わり方が少々物足りないって事が挙げられそうかな?  結局、ボブと浮気してた妻を許すのかどうかって辺りも明確な結論を出してないし、何だかスッキリしないんです。  「潜在的な同性愛嗜好」なんて台詞もありましたし「実は主人公が愛してたのは妻ではなく、友人のボブの方」あるいは「亡き友の名誉を守る為、彼の醜聞を秘密のままにしておく為、仕方無く妻の不倫に気付かぬ振りをした」って事なのかとも思えるんですが、真相や如何に。   いずれにせよ「王道なクマ映画とは言えない」「これを観てクマ映画に興味持っても、他にこんな内容のクマ映画は滅多に無い」って点を加味した上でも、誰かにクマ映画を薦めるとしたら、迷いなく本作を選んじゃいますね。  サメ映画界よりも不遇なクマ映画界に颯爽と現れた、奇跡のような一本だと思います。 
[DVD(吹替)] 8点(2023-05-19 09:52:51)(良:1票)
2.  ザ・チェイス 《ネタバレ》 
 無駄な説明を省いて、映画が始まって直ぐに「ヒロインを誘拐してからの逃走」→「主人公と警官達のカーチェイス」という流れに突入するのが気持ち良い。  こういう構成の場合「面白さのピークを序盤に持ってきたせいで、途中からダレてしまう」って形になる品も多いのですが、本作に関しては最後までピークを維持出来ていたし、その一事だけでも傑作と呼べると思います。   基本はコメディでありながら、程好くシリアスな要素を織り交ぜているのも見事であり「安心して楽しめる娯楽映画なんだけど、結末は読めない」ってバランスに仕上げてあるのも良い。  本作の元ネタって、恐らく「パティ・ハースト事件」(お金持ちの令嬢が誘拐され、犯人と恋仲になってしまう)じゃないかと思うんですが、それがまた「悲劇的な結末」に辿り着くのを示唆しているんですよね。  あの事件を知っている観客であれば、単純なハッピーエンドにはならないだろうと考えるし、それゆえに主人公が追い詰められ、物悲しい音楽が流れる「ニュー・シネマ的な射殺オチ」を見せられても、納得出来ちゃう。   ところが、この映画はそこで終わらせずに、更に一歩踏み込んでみせたんです。  上述の射殺シーンは主人公の妄想(=目を瞑った間に考えていた未来予測)だったと判明し、底抜けに明るいハッピーエンドに着地する。  この「実際にあった事件をハッピーに変えてみせる」という手法は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019年)でも用いられているし、本作が先駆的な品であった事を証明してる気がします。   劇中にてThe Offspringの曲が使われているのも嬉しかったし、マスコミが事件を面白可笑しく報道する様を、皮肉たっぷりに描いてる点も良いですね。  そういったマスコミ連中や、ヒロインの父親が適度に憎たらしい存在であるからこそ、彼らを出し抜いて主人公カップルが逃亡成功するのに喝采を送れる訳であり、本当に上手い作り。  チョコバーを銃に思い込ませた事が伏線の「もうキミを人質には出来ない。銃を食っちゃったし」って台詞も洒落てるし、カーチェイスだけでなく、会話劇としての面白さもあったと思います。   難点を挙げるとしたら……主人公が無実の罪を着せられた「ピエロ強盗」の真犯人の顛末が不明なので、モヤモヤが残っちゃう事が挙げられそうですね。  あそこに関しては「実は交通事故で死んでいた」とか「他の事件で有罪になって服役中」とか、そんな情報を主人公の弁護士が伝えてくれていたら、よりスッキリとした結末になっていたかも。   チャーリー・シーンは好きな俳優さんだし、誰もが知ってる名作映画にも数多く出演されてる方ですが……  そんな彼の「隠れた傑作」を教えて欲しいと言われたら、本作を紹介したくなる。  オススメの一本です。
[地上波(吹替)] 8点(2022-11-15 02:54:26)(良:1票)
3.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
 「乗客の殆どが消えた豪華客船に、主人公達が遭遇する」という、マリー・セレスト号事件のような粗筋なのですが……  この映画には「怪談」「謎解き」的な要素なんか皆無で、ひたすら分かり易いモンスター映画として作ってあるのが痛快でしたね。   上述の「乗客が消えた理由」に関しても、普通なら途中まで謎にして不気味な雰囲気を漂わすもんなのに、本作に関しては「怪物が豪華客船を襲撃する場面」を、序盤で描いちゃってるんです。  これには本当、驚かされました。  低予算の映画であれば間違いなく省略してたはずの場面を、惜しみなく見せるというサービス精神。  「観客の想像に委ねる」という形で「逃げる」事も許されたはずなのに、それを良しとせず「観客の想像より、もっと凄いのを見せてやるぜ」とばかりに、迫力満点な襲撃シーンを描いてみせた作り手の心意気には、もう感服するばかりです。   映画オタクって、つい低予算な映画を評価したがるものなんですけど、本作に関しては(予算があるって、良いもんだな……)と思えたし「必要な場面の為に、必要な予算を確保してみせた」というのは、立派な長所の一つなんだなって、蒙を啓かせてもらった気分。    そんな怪物襲撃の場面だけでなく、怪物と対峙する人間側の描写も、魅力たっぷりで良かったですね。  特に、主人公であるフィネガンの描き方が良い。  金の為なら怪しい仕事も引き受ける船長という、アウトローな人物なんだけど、部下を救う為に危険を冒したりとか「良い人」としての面も、ちゃんと描いてる。  強さや頼もしさも程好いバランスであり、銃を持った強盗達に一歩も退かないタフガイっぷりを見せた後「寿命が縮んだぜ……」と、小声で弱音を吐いたりするんですよね。  何とも憎めなくて、この手の映画の主人公としては、理想形の一つとすら思えました。   脇を固める部下のパントゥッチに、ヒロインである女怪盗のトリリアンも良い味を出しており、この三人が生き残るハッピーエンドであった事は、本当嬉しかったです。  他人を犠牲にして助かろうとした結果、悲惨な末路を辿る強盗犯のボスも印象深いし、本作が「勧善懲悪」を重視した映画であった事が窺えますね。  主人公達が生き延びた事を素直に喜び、悪人達が死んだ事に関しては「自業自得」と思えるのって、本当に理想的。   他にも「敵の本体が姿を現す際の、怪獣映画みたいなBGMが素敵」とか「怪物の目玉をショットガンで撃ち抜く場面が最高」とか、褒め出したらキリが無い映画です。   ただ、終わり方に関しては……  出来れば「主人公達三人が生き残ったハッピーエンド」という、爽やかな形で終わらせて欲しかったですね。  「ようやく辿り着いた島には、更なる怪物が待っていた」って暗示させる終わり方も、まぁ悪くはないんだけど、せっかく「怪物を退治してみせた達成感」を上手く描けてた訳だから、そのまま終わっても良かったと思うんですよね。  「今度は何だ?」という主人公の決め台詞で終わるのに、その「今度」を描かず仕舞いっていうのが、何とも意地悪に思えて仕方無かったです。   総評としては「終わり方に難有りだけど、中々の傑作と呼べる一品」って感じに落ち着くでしょうか。  この作品の一年後、ソマーズ監督は「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」(1999年)をヒットさせ、その続編も手掛けた訳だけど……  自分としては「ザ・グリード」の続編も、是非観たかったです。
[DVD(吹替)] 8点(2022-07-21 21:15:24)(良:2票)
4.  3人のエンジェル 《ネタバレ》 
「男が遊びで女装するのは女装趣味」 「女性への変身願望が高じてチン切り手術をするのが性転換者」 「ファッションにこだわってハデに着飾るゲイがドラッグ・クイーン」 「人生を楽しめない女装坊やは、ドレスを着ただけのガキよ」  という作中の台詞が、とても興味深い。  第三者からすると、ついつい「ゲイ」と一括りにしてしまいそうな中にも、様々なタイプがいて、それぞれ拘りを持って生きている事が窺えましたね。   本作はキャスティングだけでも「この人達が女装するなんて、それだけで面白いに決まってるじゃん!」と予見させるものがあり、この辺りは元ネタであろう「プリシラ」よりも上手かったように思えます。  作中にて、ウェズリー・スナイプス演じるノグジーマを、か弱い女性と思って絡んでくる男共には(なんて命知らずなんだ……)と逆に心配になってしまうし、案の定あっさり撃退されちゃう姿には(当たり前だろ!)とツッコミつつも、笑いを抑え切れなかったです。  パトリック・スウェイジ演じるヴィーダが勢い良くドアを蹴り開けて、夫婦喧嘩に乱入し、妻を殴る暴力夫を殴り飛ばして家から追い出す展開なんかも、実に痛快。  この辺りは、彼らがアクション映画で活躍する姿を知っているからこその面白さなのでしょうけど、初見の人でも「えっ、こんなに強かったんだ!」という衝撃を味わえて、楽しめるのではないかなと思えます。   ちょっと気になったのが「メル・ギブソンのお尻はキュートだわ」という台詞。  「ハート・オブ・ウーマン」(2000年)でも彼は「可愛いお尻ちゃん」と評されていたのですが、あれはこの作品を踏まえてのネタだったのか、それとも米国ではメル・ギブソンのお尻がキュートというのは共通認識なのか? と、そんな疑問が浮かんできて、若干集中が乱れてしまいましたね。   また、作中のドラッグ・クィーンが三人とも「喉ボトケ」が無ければ女性と見紛うような美貌という扱いなのも、戸惑うものがありました。  女装コンテストで地区優勝しているのだから、作中世界の認識では美女と分かっていても(どう見ても男じゃん……)とノリ切れない感じ。  今となっては(それも一種のギャグなんだ)と納得出来ますが、初見では違和感の方が大きかったです。   キャットウーマンやワンダーウーマンといった、有名なアメコミヒロインの名前が出てくるのはテンションが上がりましたし、終盤にて描かれるボビー・レイとボビー・リーの恋模様なんかも、実に微笑ましくて良かったですね。   心を通わせ合った女性と別れる事になったヴィーダが「愛してるわ」と言われて「私もよ」と返すのではなく「あなたに愛されて、本当に幸せだわ」と応えるのも、何だか凄く切ない。  もしも、ヴィーダが同性愛者ではなく異性愛者に生まれていたら、二人は「親友」ではなく「恋人」という関係になれたのではないかなと、ついつい考えてしまいました。   仲間から「自分の性を隠すために女装してる」と指摘され、ショックを受けていたヴィーダ。  そんな彼女が、男でも女でもない「天使」だと言われ、嬉しそうな笑顔になる姿には、本当に爽やかな気分を味わえましたね。  ラストにて、ハリウッドの女装コンテストに優勝してジュリー・ニューマーに祝福されるのも、ヴィーダの方が良かったんじゃないかと思えたのですが、この辺りは「第三の天使」とも言うべきチチの成長を示す為、仕方ないところなのでしょうか。   涙を流すような感動とも一味違う、笑顔になれるタイプの感動を味わえる。  そんな、魅惑的な映画でありました。
[DVD(字幕)] 7点(2016-10-04 05:43:42)(良:1票)
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