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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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41.  ジョーカー・ゲーム(2015) 《ネタバレ》 
 予告編を見た限りでは、もっとシリアスな映画だと思っていたのですが、タイトルバックがバカ臭さ丸出しだったので(カッコつけまくった映像もバカっぽかったのですが、そもそも日本映画なのに英語で役者名やスタッフ名を出す映画は大抵バカ臭い映画ですね)、これは「そういう映画」なんだと早々に頭を切り替える必要がありました。  でも結局最後までそのバカ臭さを受け入れる事ができず。   スパイものとして致命的なのは主人公がヘボいんです。情に弱いスパイだと語られておりますが、それ以前に公私の区別が付けられず、任務をマトモに遂行する能力が無いお馬鹿さん。で、脚本がそのお馬鹿っぷりに合わせるようにヌルく作られているので、大変に腑抜けた映画で。  クライマックスなんて「偶然」や「運」に助けられまくる状態で、そんなモノに一体なんのサスペンスが生まれるっていうんでしょ? 馬鹿がテキトーにやっても補正かかって生き延びられる世界ではサスペンスなんてものは無効ですからねぇ。   で、そんな弛緩した世界で音楽だけが大仰にサスペンスを盛り上げようと必死なものだから可笑しくて。画面と音楽とがまるで調和してないの。   基本的には大変にヌルい娯楽映画でした。後々カルトな人気が出そうなニオイを漂わせつつも、そこにちっとも手が届かなかったのはバカ臭いなりの尖った個性を持たせる事ができなかったからでしょうか。アクションにしろ衣装にしろガジェットにしろ「この時代設定にこの題材ならばこの程度」という枠の中でしか物を作れなかったような感じが漂っています。どこかしら突き抜けていれば、まだ面白くなったと思うのですが。   それにしても政治的に危ない題材がポロポロと出てくるあたりは誰かを刺激したいのか、それとも無自覚にやっているのか。大戦当時を舞台にしたフィクションだけれども、今に直結している事柄が色々あって「娯楽映画だから」って逃げられるレベルのモノかなぁ?って。「完全に日本国内のみで完結させる映画」として作ってるのかしら?
[映画館(邦画)] 4点(2015-02-01 22:18:39)
42.  シン・シティ 復讐の女神 《ネタバレ》 
 タッチは前作と同じノリですが、お話しは前作よりもシンプルになったかな?  あちこちエピソードが飛びまくる前作と違って、今回は1つの話を幾つかの視点から描いてる感じで。  でも、ノワールな素材なワリにコミック原作のせいかなんか、物語は単細胞的であまり面白くないんですよね。薄っぺらいの。   ジョセフ・ゴードン=レヴィットのエピソードなんか、ただのバカのように見えて、と思ったらマジでただのバカで、その上、彼の最期はその後のエピソードに何のフォローもないので、ただの自己完結状態になってしまっていて。彼女を殺されるところまで全くの無能で、ただ不快なだけで終わってしまった感じがします。   ミッキー・ロークは前作と違って殆どドラマを抱えてなくて、もはやキャラものとしての顔になっている状態ですし、ブルース・ウィリスはただのネタみたいな存在ですし。  ミホは前作のデヴォン姐さんの方がヴィジュアルが圧倒的に良かったなぁ。  それでも最近すっかりおっぱい要員と化してるエヴァ・グリーン姐さんの悪女っぷりは楽しませて頂きました。   だけど、私はこの陰鬱な世界を楽しめたりしないので、ここから更に続編が作られたとして、それを積極的に見たいとは思えない感じで。このコントラストきついモノクロに部分的に色付けたタッチも飽きましたしねぇ。デヴォン姐さんのミホの外伝でも作られれば、また話は別ですが・・・
[映画館(字幕)] 5点(2015-01-25 19:59:42)
43.  ジャージー・ボーイズ 《ネタバレ》 
 軽やかに飛ぶ映画。   もったいつけたりタメたり、そういう余計な事はしないで省略できるところは省略する、その飛躍が気持ち良く、そのテンポが心地良く。   物語はありきたり。仲間を集めて成り上がって不協和音が生じて解散して。  エピソードは後半になるほど重く。メンバー間のもめ事。莫大な借金。家族との不和。大切な人の死。   けれど、その語り口はあくまで軽やか。名曲の力を借りてリズミカルに駆け、そして飛びます。  齢八十超の重厚なる巨匠イーストウッドの爽快な、気持ちのいい、心地良い、なんと軽妙なる技!
[映画館(字幕)] 9点(2014-11-05 22:01:12)
44.  女子ーズ 《ネタバレ》 
 同時期に上映している同じ福田監督の『薔薇色のブー子』よりも、もう少しだけ面白かった、かな?みたいな。   「怪人を前にガールズトークしちゃう女の子だけの戦隊の話」  そこだけだったらとても面白くできた映画なのですが、それ以外の部分はそんなに褒められるものでもなくて。   まず背景となるストーリーはありきたりです。成果を優先するあまり、仲間と仕事との間で摩擦が生じて、って。恋愛部分はケリをつけていない、というかどっか行っちゃうのでエッセンス程度にしかなっていませんし。   それから幾らなんでもそれはバランスが悪過ぎるだろう、っていうのが佐藤二朗の喋りの長さと歩道橋のシーンでの長回し。『HK/変態仮面』での偽変態仮面の独演のクドさ、アレと一緒で福田監督作品としてのマーキングみたいなモンでワザとやってるんでしょうけれど、そういうクドさは要らないなぁ、みたいな。その時間をもっと女子ーズに割いてよ、っていうのが正直なところ。   女子ーズの面々はとても魅力的だったので、個人的にはそこだけで描いて欲しかったです。はい。
[映画館(邦画)] 6点(2014-06-12 22:51:18)(良:1票)
45.  ジャッジ・ドレッド(2012) 《ネタバレ》 
 「画面から低予算っぷりが滲んでいるけれど、閉鎖空間を舞台に全編をワンアイディアで通した意外と拾い物なSFアクション」という感じだと思うんですよね、普通に見ると。   でもコレ、3Dで見ると映画の価値がかなり大きく変わってくると思います。  これまで映画館で106本の3D映画を見てきましたが、3Dの視覚効果を直接アート表現に反映させた映画は『マダガスカル3』とこの映画だけ。アート作品な『夜のとばりの物語』ですら、3D技術自体はアートではなかったですからねぇ。   麻薬によってスローモーション化する世界、そこに割り込んでくるバイオレンス。その暴力のスローモーション空間が3Dによって立体的に構築され、飛び散る血と肉が、破壊が、ゆっくりと空間を満たしてゆきます。   更に鉛色の、血の匂いが立ち込める世界の中で異彩を放つように存在するルーキー。少年のようにも見えるヒロインの、その美しさが退廃した世界の中での希望のように金色に輝いていて。   退廃的な世界の中の暴力と美のアート、これを立体として空間的に見せた3D版は2Dで見るのとは別物と言っていいと思います。2D版はB級SFアクション映画としての印象が強くなるような感じ。   残念ながら日本では3D版ブルーレイが発売されず、3Dは輸入盤で見るしかないという事態に陥っており(その輸入盤もなんかあまり画質がよくない気がして)、映画館で3Dで見られた事は貴重な体験でした。   映画は、できれば旬を逃さないのがいちばん。
[映画館(字幕)] 9点(2014-02-28 22:28:06)(良:2票)
46.  謝罪の王様 《ネタバレ》 
 元謝罪のプロなので、その視点から何か語れるのかと思ったら、そういうレベルの映画ではなくて。「謝罪」はあくまで笑いの基本となるネタに過ぎません。  何しろ話としては矛盾しちゃってますしねぇ。サダヲは元々「本人に謝罪して欲しかった」がゆえに謝罪のプロとなったわけですよね。なのにサダヲの取る道は悉く「心からではなく形式的に、例え騙してでも謝罪する」。よく判んない。あのラーメン屋を経営する人々の対応の方がよっぽど誠実に見えるんですけど。  人は本当にただ「謝って欲しい」のかなぁ? 自分としてはむしろ謝罪はいいから改善しようよ、って思うのだけれども。いくら謝ったって同じ過ちを繰り返してるようなのは意味がないもの。   で、だからそこは重要でなくて、あくまでネタ集を笑って楽しむ映画なんですよね。  その点、前半は快調です。役者さんがみんな軽妙に演じていてテンポ良く。バラバラとオムニバス形式で描かれたエピソード同士が実は細かく絡んでいたりして、伏線が回収されてゆく感じが気持ち良くて。   だけど後半の国際問題話がクドくて。いちいち繰り返される王国への訪問、あのクドさがちゃんと面白さに繋がってない気がします。  そして「腋毛ボーボー自由の女神」の正体が明らかになって以降は更にクドくなっちゃって。あれ、正体が判った時点で畳み掛けないと。ああいうのはすっと下げないと粋でないのよ。なんであんなにしつこく繰り返すかなぁ。あの粘着っぷりに「ああ、邦画っていつもこうだよねぇ・・・」って。   更に全く本編に繋がってない、業界の色んな事情を反映したかのような、そこだけ浮きまくりのエンドクレジット。あんなものを長々と見せられてもねぇ。   見終わって何も残らない映画で、コメディなのだからそれはそれでいいのですが、できれば前半の印象のままで劇場を後にしたかったかな。
[映画館(邦画)] 5点(2013-10-11 22:00:37)(良:2票)
47.  地獄でなぜ悪い 《ネタバレ》 
 中学・高校と二度に渡って8mmでドラゴン映画を撮り損ねました。  中学の時は撮影場所の空き地が私有地でおまわりさんに怒られて挫折。高校の時は羽田ロケまでしたのにカメラが壊れててフィルムが回ってなくて挫折。  元々私にはドラゴン魂が無かったのですが、周囲は作りたがった、私は映画が撮れればそれで良かったのです。   そんな私ですから、この映画にはめちゃくちゃシンパシーを抱き・・・そうなモンですが、これがもう全く。  異様なハイテンション演技、馬鹿馬鹿しい物語と映像表現、始終鳴り続ける押し付けがましい音楽にウンザリ。私にとってこの映画の全ての要素はひたすらノイズでしかないような感じで「ものすごくやかましくて、ありえないほどウザい」ばかりでした。   元々食わず嫌いな園子温監督、毎回作品の内容を知るだけでゲンナリ、その発言にウンザリだったりするのですが、初めて触れたこの映画はその人となりをよく表しているようにも思えます。自分にとっては露出狂レベルで押しつけがましく大変にウザいです。そんなに大声で喚かなければ伝わらないのか?と。   大体、そこに拘りがあるのかどうかも疑問で。撮影していた8mmカメラをすぐに頻繁に下ろす表現、あれは8mmを抱えてた人間的にアリなのか?とか。  血飛沫に拘るのならば、あのやっつけ仕事レベルのCGは無いんじゃ?とか。  私の目には『キル・ビル』に影響された中二病の作った映画程度にしか映りませんでした。   『スーパーエイト』や『桐島』にはシンパシーを抱けても、これには拒絶反応しかできない、まあ、そこら辺が私の限界点なのだとは思います。  この監督の「映画」と私にとっての「映画」とは多分全く別のものなんでしょうねぇ。   友人が無理矢理貸してくれた『愛のむきだし』のDVD、ずっと見ないまま棚にあるのですが、見る機会はますます遠のいた感じ・・・
[映画館(邦画)] 2点(2013-10-10 20:33:05)(良:2票)
48.  SHORT PEACE
 見終わって「で?」って感じで。   どれもこれも「これが日本のアニメの技術力ですよ」みたいなシロモノで、デザインや作画力を誇示しているような感じばかりがして、でもあまり魅かれるものがない状態。その絵から一発で心掴むモノが感じられません。そこそこワクワクできたのはオープニングくらいでしょうか(それすらも予告を見て期待したほどでは、という状態でしたが。あの超高速着替えの中に既成アニメのデザイン入っちゃってますよね? 褪めますわ)。   その技術力にしてもデジタルが主流になった今となっては何の優位性もなくなってしまっていて、たとえばカトキハジメデザインの『武器よさらば』のメカニックなど、これ見よがしに線いっぱいのデザインだったりする訳ですが、CGIで動かしてるのならばどうとでもなるんじゃ?としか思えなかったりするんですよね。  『九十九』の反物だって、そういうテクスチャー貼ってバーッて、って。   もうデジタルの匂いがプンプンしてきちゃうの。フルデジタルな世界からデジタル臭を消す努力をしている海外のアニメーションとは違って、むしろ露悪的にデジタル匂わせてない?って感じがして。和とデジタルのミスマッチ感覚こそが今の日本のアニメです、みたいな主張でもしてるのでしょうかねぇ?   もっとも最大の問題はコレが今の日本のアニメのメインストリームからはちょっと外れてるって事ですかねぇ。確かに『AKIRA』とかって海外ではウケがいいけれど、これこそがアニメだ!っていうと、ちと違う気がして。   オリエンタリズムを強調して海外向けにパッケージングされた、なんか『ミカド』とか『ゲイシャ』とか商品名付けたシロモノみたいな映画って印象でした。
[映画館(邦画)] 5点(2013-08-01 14:51:21)
49.  G.I.ジョー バック2リベンジ 《ネタバレ》 
 物語は前作から続いているものの、前作の主役を早々に殺して主役交代、前作に登場したキャラの多くが行方知れずで前作には居なかったキャラが平然と中心に存在、G.I.ジョーの設定変更(前作はアメリカ政府直属の機関じゃなかったでしょ?)、前作ラストで伏線を張った悪役の一人を廃棄、子供っぽいガジェット関係を殆ど排除、笑いの要素も排除。   で、そこまで前作を完全否定して、じゃあ何かこの作品として新たな価値を獲得したのか?っていうと、これがもう全然。   新たな主役となるドウェイン・ジョンソンと、サポートに回るブルース・ウィリス。別に他の映画で幾らでも見られるような役で特に『G.I.ジョー』である事の必然は全くありません。単に銃をぶっ放したり(登場するのはほぼ普通の銃火器)殴り合いしたり、そんなモンはこの人達自身の映像としてそこら辺にごろごろと転がっている訳でしょ? 前作で確立したものを捨ててまで、それらに擦り寄らなければならなかった理由というのがよく判りません。単に作品の個性を殺しただけ。    見応えがあったのは前作のキャラを引っ張ってきた断崖絶壁でのアクションシーンくらい。あそこはこれまでに見た事がないような特異な場所でのバトルとスピードのアクション、奥行きのある構図で3Dも効果的(他のシーンは大した事がありません)でワクワク。  だけどその肝心な前作キャラの忍者二人は今回の物語からは明らかに浮きまくった存在。その上、ビョンホンがいとも簡単に正義になっちゃったりして、とにかく前作を壊したくて仕方ないんだなぁ、って印象。   シリアスなアクションにしては物語は粗だらけで真面目に見ていられるものでもありませんし。核廃絶の交渉から新兵器での脅迫までの流れが全く納得も理解もできない馬鹿馬鹿しさで、そんなところだけ前作のバカっぷりを残してどうする?みたいな。   物語だけは繋がっていても、作品のタッチも空気も世界も一切断ち切れて別物になった今作、前作のオモチャっぽいガジェット満載、子供っぽい暴走バカっぷりが大好きだった私にとっては、最悪の続編でした。
[映画館(字幕)] 3点(2013-06-08 14:43:11)(良:3票)
50.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 
 ホラー映画のリメイクって、オリジナルをよりシリアスに、残酷表現を生々しくすればそれでいいってパターンの勘違い系が多いような気がするのですが、これもそんな一編になっちゃった感じで。   『死霊のはらわた』のオリジナルの面白さはその異様なハイテンションっぷりとか、ブルース・キャンベルが見せるやり過ぎな暴走っぷり、そしてカメラを爆走させたりコマ撮りアニメを使ったりして映像で遊んでみせたりするところだったと思うんですね。   だけど今作はフツーにスプラッタホラー。森の中のカメラ暴走こそありますが、世に色々と出た後では既視感ばかりの、独自性の欠けた感じは否めません。  「リーガン顔の伽椰子がゾンビ状態で感染させまくりで登場人物人体欠損しまくり」まあ、そんな映画。  全編「ひー、あいたたたた!」って映像のオンパレードですが、痛いのと恐いのとは違う訳で。  最後の最後に出てくる本編から浮きまくった存在を含めてオマージュいっぱいではあるんですけど、この作品に限らず(『キャビン』とか)、そろそろジャンル全体、前に進んだ方がいいんじゃないかなぁ?   あと、『フライト』同様、極端な例を用いて教訓を残す道徳映画でもありました。  「麻薬は本人だけでなく、家族や友人も不幸にします」って。  『死霊のはらわた』で道徳映画って、何かの冗談?
[映画館(字幕)] 4点(2013-05-03 14:01:18)(良:1票)
51.  ジャンゴ 繋がれざる者 《ネタバレ》 
 会話で引っ張って引っ張ってドカン!ってタランティーノ節は今回も健在。ピリピリと張りつめてゆく緊張の糸に痺れ、ぐいぐいと引き込まれます。  でもね、ずーっとそれでしょ。何度も何度も。2時間45分、途中でもうもたれてくるのね。  肉汁したたるコッテリギトギトな肉食系映画、この辺でそろそろ幕?って感じのところから更にコッテリと。見終わった頃にはぐったり。映画の発散するスタミナにこちらが付いてゆききれてない感じ。   ワリと悪役がハマってて、それゆえに逆にちょっと食い足りない感じのするディカプリオ(3パートに分かれたうちの1パートにしか出てきませんしね)、意外に受動的でジミめなジェイミー・フォックスに比べると、それ以外の人々のアクの強さの方が印象に残った気がします。  サミュエルのイヤな奴っぷりは最低で最高ね。   大作映画には無いB級のノリが大スクリーンにかかる違和感こそがタランティーノの醍醐味で、これもまたその違和感を大いに味わえる映画。  でも、この映画の元ネタの1つ『マンディンゴ』はショッキングな内容をウリにしたB級ノリの映画でしたが日本一のキャパを誇った有楽座にかかったんですよね。懐かしきカオスな70年代。
[試写会(字幕)] 7点(2013-03-01 20:30:44)
52.  幸せへのキセキ 《ネタバレ》 
ステキな映画でした。特に何か尖った部分がある訳でもなく(尖っているのはせいぜい息子の描く絵くらいかな)、素材に対して極めて真っ当な描き方をしている感じがします。予告編から受けたイメージを大きく外す事は無く(幼い子供を残して逝った母、動物園付きの家を買う、動物園の再生と家族の再生・・・)、でも、そのイメージを面白く見せるという点について大変良く出来た映画だと思います。妻の思い出から抜け出せないでいる父と、母を亡くした悲しみから心を閉ざしてゆく息子。ともすれば重く暗くなりがちな話が、幼い娘のキャラクターによって明るくテンポよく運ばれ、動物達と動物園で働く人々の存在を介する事で多彩な興味深いドラマを重層的に展開して。ちょっと動物園側の二人のヒロインが能動的にドラマを動かし過ぎた感はありますが(雨の中の抱擁とチケット売り場でのキスにちょっとひっかかってしまったりして)、母を失った状態からその痛みを抱いて前へと踏み出す家族の姿には感動しました。ラストにあんなステキなエピソードを持ってくるのも良かったですしね。役者の放つ魅力いっぱいの映画でした。それにしてもこのひと月半の間に似たような設定の映画を4本(『ももへの手紙』『虹色ほたる』『ファミリー・ツリー』そしてこれ)立て続けに見る事になったのは、個人的に何か意味があるのか無いのか。私の家族って、今やもう2匹のネコだけですけどねー。
[映画館(字幕)] 8点(2012-06-10 14:51:17)(良:3票)
53.  幸せの教室 《ネタバレ》 
トム・ハンクスの監督作品な訳ですが、どうも俺様っぷりを発揮してしまったといったところでしょうか。トム・ハンクスばかりが目立つ、彼以外の扱いがやたらぞんざいな感じで、それはヒロインのジュリア・ロバーツにすら及びます。ジュリアは大事な役どころな筈なのですが、映画が中盤に至っても冒頭から何ら変化のない状態で延々と更年期障害的イライラを見せるばかり。その上で「酔った、色々あった」という理由で唐突に教え子であるトムに積極的に抱き付きキスをするという超展開でその違和感にポカーン。トムの生活ばかりを追っている状態なので周囲の描写がひたすら唐突だったり雑だったりする印象なんですよね。明らかな伏線だと思った事がちっとも実を結んでゆかず、なので集団のドラマとして盛り上がるべきところがまるで盛り上がってゆきません。同じ大学、講座の生徒達に与えられたハンパな伏線の出来損ないみたいなモノは一体なんなのやら。辛うじて伏線が回収されるのは「醤油」くらいのモノです。コメディとしてクスリと笑える程度のものはありますが、ロマンティックとかハートウォーミングとか、そういうのを期待すると意外なまでのユルさ、ペラペラさにガッカリって感じです。予告編から浮かぶ「どうせこういう映画なんだろうな」って安直なイメージ、そこにすら到達できない感じの残念な作品でした。でも、この映画の最大の問題はトム・ハンクスのメイクでしょうねぇ。ドーランべったりみたいなフラットなメイクでまるで被りモノみたいな不自然さ。正直なところキモいです。決して衰えを見せたくないという監督にして主役の俺様っぷりがそうさせてしまったんでしょうかねぇ・・・。
[映画館(字幕)] 4点(2012-05-13 20:44:07)(良:2票)
54.  ジョン・カーター 《ネタバレ》 
原作が『スター・ウォーズ』や『アバター』『ドラえもん』なんかの元ネタな古典『火星のプリンセス』ではあるのですが、古典だから古いセンスで映像化しようって思ったのかなぁ? 映像テクノロジー自体は最新鋭だけど(もっともCGの質は少々低め)、映画そのものはなんだか今から60年くらい前の退屈な史劇みたい。古代ローマ帝国みたいなコスチュームの人々のダルい話がダラダラ続いたかと思うとアクションシーンで突如超展開ってパターンを繰り返し。色々と盛り込み過ぎなエピソードの多くが結局は横道脇道のように思えてしまい、一本の映画にまとめるのならば、もう少し整理して映画が目指す方向をきっちりまとめようよ、って感じがしてしまい。主人公が囚われ繋がれては解き放たれるというパターンを繰り返し、そこにメッセージ性が存在している、にしてもいちいち捕まるので「あーまたかー」って。それで流れが止まって面白くないんですよね。この監督ならこれまでの実績からもう少しぐいぐいと引っ張ってくれそうに思ったのですが、いかんせん脚本と美術デザインが弱かったですか。異星人にしろ建造物や飛行艇にしろチラリと見たらもうそれで十分なありふれたデザインで、ずっと視覚的に魅せてくれるシロモノではありませんでしたからねぇ。新たな解釈の元で斬新なデザインで、みたいな方向には向かわなかったのかな。クラシカルだけれども良いな、って思ったのは音楽くらい。実写だとミョーに野暮ったいっていうのはディズニーの伝統ではあるのですけども、別にそんな伝統、引っ張ってくれなくていいのにね。
[映画館(字幕)] 4点(2012-04-18 21:57:09)(良:1票)
55.  シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム 《ネタバレ》 
前作からずっと「原作から離れた全く新しいイメージのホームズです」って状態だったのに、クライマックスで「滝の上にホームズとモリアーティを立たせるな!(笑)」と突如として原作シリーズを読んだ事のある人間を楽しませるような展開になって、むしろ映画だけじゃラストの展開が意味不明になってないかなぁ?なんて心配になったりして。この映画、ホームズファンをどうしたいんだ? まあ、それはともかく、肉弾戦型ヒーロー、とりあえずドカーン!とやらかさにゃ話は進まないってパターンは相変わらず、前作であんなに頑張って救ったヒロインを早々に退場させちゃったり、森での逃走以降がぷっつりテンション切れちゃって、そこから後が蛇足的にグダグダしちゃったりするあたりは不満ですが、二作目ともなると、このホームズとワトソン君にも愛着が湧いてきて。ホームズがボケてワトソンがツッコむってパターンを(ちょっといしいひさいち版みたいだ)存分に楽しませて貰えれば、それで十分なのかな。ロバート・ダウニーJr.にはどうか、アッチの社長との演じ分けを頑張って頂きたいところですが。ロンドンの風景も音楽もステキだし、冒険活劇ホームズもアリでしょう。あまりゲイっぽさは出さなくていいと思うケドね・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2012-03-25 16:31:12)(良:1票)
56.  しあわせの雨傘 《ネタバレ》 
ドパルデュー、デカ過ぎ! キスシーンでお腹つっかえちゃってドヌーブ大変でしょ。さて、映画は予告編のイメージと大違いで、なんか頭ヒネり続けな感じでした。「強欲な社長に代わって世間知らずの奥様が会社経営に乗り出したら大きな変化が訪れて会社は幸せに包まれてゆくのでした」ってハナシに思えたんですよ、予告編じゃ。ところが実際は会社経営の部分っていうのはちょっとだけで、中身の殆どは家族間の諍いの物語。籠の鳥のような(のように見える、かな)生活を送ってきた主人公が、外へ出てゆく話なのですが、それがもう非常に直接的なモノによって象徴されてゆくという。社長代理の次が議員選に立候補って。社長部分だけでは満足できなかったのかなぁ? 徐々に彼女の過去が露わになり、その意外にも奔放な生き様が浮かび上がってゆくので、フェミニズムを声高に叫ぶ映画という訳ではありませんけど(むしろ「子供がいるから」「夫の仕事が」と縛られている娘の方にそのニオイを感じさせております)、なんか視点が色々とブレてる感じがします。ドヌーブの魅力を色々と引き出そうとしてアレコレとやり過ぎちゃったのかな。そんなに色々な事をさせなくたって今でも十分に魅力的なのにね。
[映画館(字幕)] 5点(2011-07-18 16:10:43)
57.  人生万歳! 《ネタバレ》 
毎度、神経質なニューヨーカーである自分を自嘲的に(でもその自嘲すらも気取って)披露してみせるアレン節にはウンザリ、なのですが、今回は本人が演じてない分だけ楽しめました。これ、アレンがやってたらウザくてウザくて仕方なかったでしょうねぇ。彼は偏屈と言うよりは卑屈に見えるだけだもの。バカみたいに生きていても、その輪の外からシニカルに俯瞰してるよりは楽しいよね、っていうワリとシンプルな話というところが良かったです。主人公は達観しているように思えながら、そして、周囲に影響を与えていったように見えながら、実のところ、主人公の方が影響を受け、生き方に変化をもたらした、男と女の常識に囚われていたのは主人公だった、っていう。南部の保守的な一家を襲う激しい変化、その跳躍っぷりこそが主人公が老いてもなお獲得できていなかったものなのかもしれません。だからオチは喪失から跳躍する事で得られたモノを描いてたりするワケですが、そして、それはインチキくさい話ではあるのですが、まあ、そういう運もまた人生、という。タイトにまとめた軽妙なコメディゆえ、いつものクサ味に辟易する事なくスッキリと見られた一編でした。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-18 15:45:24)(良:1票)
58.  ジュリエットからの手紙 《ネタバレ》 
陽光の映画でした。いかに光を捉えるかに腐心しているような映画で、そのまばゆく照らされた、まるで全てのカットが絵葉書のような世界だけでもうウットリ。その意図が暴走し過ぎちゃったのか、一部にハッキリとCGで作り出された事が丸出しになって興ざめしてしまう空の色があったのは残念ではありますが。その、まばゆい光の中で輝く役者さん達(この映画のヒロイン、アマンダ・セイフィールドが出演していた『マンマ・ミーア!』は、本来、この映画の光が作り出す色をこそ求めていたんではないかなぁ)が織り成す物語は、ベタベタに甘いです。ぬる~いです。人生なんて、そんなに甘いモンじゃありません。もっと深い深い苦悩や業や性に支配されてるモンなのです。んでも、多分、そんなこたぁ百も承知の上で、あくまでど真ん中のラブストーリーとしてポジティブに愛を謳い上げています。イタリアの美しい風景を更に彩る音楽もひたすらに心地よい旋律を刻み、劇中に登場する携帯電話と現代的なデザインの車と(雰囲気を壊すちょっと無粋な)歌を除けば、一体いつの時代に作られたのかも判らなくなるようなクラシカルなタッチ。主人公が手書きノートとノートPCとを併用しているあたりのアンバランスさに、時代性と普遍性の葛藤を垣間見たりもしますが、王道、オーソドックス、シンプルである事を美徳とし、それがきちんとプラスに作用している映画だと思います。熟成された渋みは足らないけれど、余計な雑味に惑わされる事なく存分に酔えるワインみたいな作品でした。
[映画館(字幕)] 8点(2011-05-24 21:57:55)
59.  少年マイロの火星冒険記 《ネタバレ》 
毎回、ゼメキスのところのフルCG作品の特徴はとてもリアルな人物造形。だけど、今回この作品にそれが合っていたかと言うと甚だ疑問です。アニメチックな火星人の造形とのバランスが取れてません。主人公の少年がちょっと生意気なガキなので、リアルな見た目だと殊更馴染もうとする気になりません。エンドクレジットでどうだとばかりにモーションキャプチャーのための撮影風景を見せつけるあたり、それって違うんじゃない?って思いがひしひしと。だったら実写でやろうよ・・・。でも、それより気になったのはカビの生えたようなアメリカ的価値観から見た絶対的アメリカ至上主義。「火星人は地球人よりも劣った存在で、支配者の下で夢を見ることもなく冷たい暮らしを送っています。だから地球人の正しい価値観によって啓蒙しなければなりません。」 今時、臆面もなくよくもこんな物語で映画作れちゃうよなぁ、って。地球人はアメリカ人に、そして火星人は他の、色々な国に容易に置き換えられてしまうような、逆に凝り固まった価値観によって描かれているような映画。主人公と行動を共にする肥満キャラもアメリカ映画によく登場するジョン・ベルーシ的、ジョン・キャンディ的、ジャック・ブラック的な喋りまくるウザいキャラで辟易。実のところ、そういう設定まで含めてアメリカンレトロSFなセンを狙った感じがあるのですが、デザインに魅力はあっても、物語はもう少し今日的な視点で描いて欲しかったと思います。火星人ヒロインは魅力的でしたけど。
[映画館(吹替)] 5点(2011-05-21 00:34:28)
60.  少女たちの羅針盤 《ネタバレ》 
「なんで殺人事件なんだろう?」って。羅針盤という4人の少女で構成された演劇集団のうちの一人が死んだ、そして犯人もその羅針盤の中のメンパーらしい、というミステリー要素が核に存在しているので、過去に戻っての物語が、じゃあ一体どういう経緯で壊れやすい繊細な束の間の時を過ごす4人の中で殺人が起きてゆくのだろう?そこにどんな悲劇があったのだろう?って思う訳じゃないですか。結果として青春物語としてのその繊細なひとときと殺人事件とがまるっきり融合していなくて。少女達が演劇集団を立ち上げ、路上ライブ、コンクールへと至ってゆく道はいちいち唐突な展開が多いという難点(省略の妙と言うよりは行間空け過ぎ)がありながらも、とても魅せてくれて、だけど内部で殺人にまで至る、その若さの中での破滅への道って一体・・・って思っていると、実はそこには至らずにアンフェアなミスリードによる陳腐なミステリーの姿が露わになる訳で。メンバーの一人を失った事から続いてゆく喪失と再生のドラマをそこに見る事もなく、もうミステリー部分は全く必要なかった、単にジャマだったんじゃ?と。メンバーひとりひとりが抱えた苦悩、問題、それらがキャストの好演によって痛みを伴って伝わってくるだけに、安っぽいクライマックスの復讐劇からラストにかけての無粋さには頭を抱えたくなるのでした。なんてもったいない事を・・・。
[映画館(邦画)] 6点(2011-05-21 00:11:22)
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