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コメント数 1963
性別 男性

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41.  女性上位時代 《ネタバレ》 
良いなあ!俺もあのガソリンスタンドで働きたい。てよりあの場にいたい。客の気持ちがよく解る。あの場にいたらまず100%の確率で客と同じ行動をとる。他にも良いなあ!俺もお尻ペンペンされたい。お馬さんごっこしたい。この映画、内容なんてあってないようなもの。だけど良い。明るくエロくて、それに何てたって邦題が最高だ。女性上位時代。素晴らしい時代です。 ところで最近、この手のエロ万歳映画きり見てる気がするけどまあ、良いか! 
[DVD(字幕)] 8点(2012-01-25 17:26:05)(良:1票)
42.  シムソンズ 《ネタバレ》 
ベタ、思い切りベタである。何のひねりもない。至ってシンプル。この映画の主人公、四人の女の子達の姿は世の中の落ちこぼれと言われている人達、勉強も出来ない。だからと言ってスポーツもけして出来るわけでもなく、ドラえもんの「のび太」みたいな存在、コンプレックスの固まりである彼女達への応援であり、どんな理由であれ、何かに対して目標を持って頑張る姿は観ていて応援したくなるし、応援せずにはいられなくなる。和子と美希との衝突や同じように和子と史江との衝突、そんな間に入って何かしたくても不器用で上手く持っていくことの出来ない菜摘、コーチの過去の出来事、嘘付いてまで勝ちたくなかった為に正直に申し出て負けたという過去を知った彼女達がその後、絶対に嘘は言わないと約束し、衝突しあっていた四人が仲直りするシーンでの最後の嘘(史江の投げた五円玉が表なら続ける。裏ならカーリングを辞める。)はこれで嘘は最後にしようという現れであると感じることが出来るし、エンジェルスとの優勝決定戦で美希が和子に対して「このチームでオリンピックに行きたい。」と言う場面で本当の仲間になれた喜びを四人は感じることも出来た。最後の一投を和子の思うように託した他の三人の仲間意識、試合には負けたけど彼女達は試合で勝つこと以上に幸せな何かを掴んだに違いない。四人揃って観客、最後まで戦った相手チームに対しても精一杯戦った喜びを噛み締めて歓声、拍手に応える姿はこれこそスポーツマンに相応しい。0から始まる物語、たった1点だけどその1点取ることがどんなに嬉しいかよく解る。そういう喜びを味あわせてくれる映画です。
[DVD(邦画)] 8点(2011-12-15 21:40:35)(良:1票)
43.  ジュリア 《ネタバレ》 
よくある女同士の友情もの、お涙頂戴的な感じとは全く違う雰囲気を感じさせる。そこがまずは良い。強引な泣かせモードに持っていこうというような狙いがないのに泣ける。ジュリアのまさかという暗殺、殺されたジュリアとその娘のリリーのことを真剣に考えて行動するヘルマン(ジェーン・フォンダ)の美しい涙、列車に乗り込む場面とその後のスリリングな展開、ジュリアとの回想シーンの挿入も自然的な流れで違和感がなく、観ていて女同士の友情って男同士の友情とは何か違うけど、それも良いなあと思わせてくれる映画である。冒頭とラストが同じボートの上での場面、ここでの美しい夕焼けの空の色が忘れられないほどに心に焼き付いて離れません。ところでこの映画、山田洋次監督は絶対に好きなはずです。ジュリアの娘の名前、リリー、山田洋次ファン、いや、もっと限定的に言えば寅さんファンにとってはリリーて名前を聞くだけでつい、反応してしまいます。女同士の友情にナチスドイツ軍の影、スパイものとしての面白さも見せてくれる映画として秀作の名に相応しい映画だと思いました。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-13 21:51:31)(良:2票)
44.  ジャイアンツ
「ジャイアンツ」?テキサスなのに「ジャイアンツ」?テキサスなら「レンジャース」だろ!と突っ込み入れたくなる。けど見て納得です。この場合の「ジャイアンツ」とは「ドラえもん」に出てくるジャイアンのようなかっこ良さ、心の大きさ=ジャイアンツ(何故ならロック・ハドソンとジェームズ・ディーンの二人の男のことを言うのである。ジャイアントが二人でジャイアンツなのだろう!)間違っても日本のどこかの球団のアホオーナー、アホ社長ではない。日本が今、ひとつになろうとして協力しようとしている時に問題発言ばかり起こす。こいつらではない。私はこの映画、タイトルからして見ないでいた。毛嫌いしていた。とにかく昔から日本のジャイアンツ(読売)が大嫌いである。ただ一文字「ツ」の字があるだけでジャイアン(剛田武)は好きでもジャイアンツなんか大嫌いである。だから今までずっとどんなに良い。良い映画だ言われても見ないでいたが、エリザベス・テイラーの訃報を聞き、借りてきた。テキサスという壮大なる舞台、日本のジャイアンツとは全く違う温かさを感じさせる映画であり、確かに長いけど見応え十分のドラマになっている。これも偏に主演のロック・ハドソンとそんなロック・ハドソンが一目惚れするのも解る良い女の象徴、エリザベス・テイラーの美しさ、ジェームズ・ディーンのエリザベス・テイラーへの愛を語る時のあの目付き、色んな意味で心に残る映画として、またこれが遺作となってしまったジェームズ・ディーン、もっと長く生きていればエリザベス・テイラーともまだまだ共演していかもしれないのにと思うと泣けてくる。今頃、天国で二人はどんな会話をしているのだろうか?まあ、色々書いたみたけど間違いなくエリサベス・テイラーとジェームズ・ディーンの代表作であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 8点(2011-03-27 21:39:57)(良:1票)
45.  シンデレラ(1950) 《ネタバレ》 
あの黒くて如何にも性格の悪そうな猫と他のネズミたちの攻防の面白さに加えて音楽の素晴らしさ、安心して見ていられるし、子供が観ても楽しめる。大人も楽しめるそんな作品になっている。ここらがディズニーの凄さである。シンデレラの邪魔ばかりするあのクソ婆とその二人の娘には腹が立って仕方ないが、それでも面白いし、カボチャの馬車、馬車に必要なのはの後のネズミには笑ってしまいます。なんでやねん?と突っ込み入れてしまうのは私だけでないはずです。どんな悪事にも負けずに頑張るシンデレラが可哀想であり、また意地らしくて良い。ところであのクソ婆から産まれてきた二人の姉妹、やっぱり親に似て、性格のブスさが顔によく現れている。シンデレラが幸せになれて良かったし、ざまあみろ!クソ婆、クソ姉妹と思いました。
[DVD(吹替)] 8点(2011-01-26 20:50:53)
46.  周遊する蒸気船 《ネタバレ》 
ジョン・フォード監督と言えば西部劇、アクションの監督というのが一般的な考え、意見であろうが、そんな中でこうもまた笑えてホロリとする喜劇を撮っているというのには驚かされる。死刑宣告を受けて絶望の中にいる甥っ子に対して何とか生きる望み、夢を託そう!何か楽しいことを見つけてあげようではないか!という船長の心意気、優しさ、インチキ臭いやりとりで汽船レースを優勝してしまうという何ともこれまたハチャメチャさの中に肉親への愛情が感じられる。ジョン・フォード監督作品の中ではけして、傑作という部類には入らないかもしれないが、作品全体を包むユーモアと優しさにジョン・フォード監督の人間味を感じ、こういう映画もまた撮れるそんなジョン・フォード監督が私は好きでたまらない。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-11-20 23:00:35)(良:3票)
47.  死に花 《ネタバレ》 
凄まじき老人達のパワーに見ていてようし、俺も頑張るぞ!人間、どんなに辛いことがあっても生きていなけりゃ楽しいことも嬉しいことも喜びも全て味わうことなんて出来ないんだ!青島幸男の「生きていて良かった。長生きすれば良いことがあるんだ」という台詞に全てが凝縮されているような気がする。皆で計画を立てた十七億三千万というとんでもない大金を奪うという目的の中で倒れ、死にそうになっても老人だらけの中で一人、若者として計画に参加することとなった少女、星野真理演じる和子とのキスシーンも生きているからこそ、こうして長く生きてきたからこそ味わえる楽しさであったりする訳で、長生きは良いことだというものがあの二人のキスシーンから感じられた。この映画は皆が泥だらけになって、例えビルが壊れ、崩れかけようが、死にそうになるほど苦労しようが、全員が同じ目的に向って突き進むことの素晴らしさを教えてくれている映画という意味でも映画としての存在価値は高い。存在という事に眼を向ければほんの少しの登場でありながらも最後まで存在感の大きさを見せてくれている森繁久彌の凄さ、存在そのものが正しく映画スターである。映画の中で演じていた99歳という年齢よりも実際は若くして亡くなってしまったことが何とも心が痛む。日本映画界を長く支えてきたこの偉大なる名優の遺作であるが、遺作という意味では青島幸男も藤岡琢也もこれが遺作となってしまった。その他の俳優陣の中では何と言っても長門勇が良い。舞台は東京なのに東京の川で桃を獲ろうなんて考えてる。岡山県出身の俳優らしくここでも桃に拘る姿が可笑しくて、また哀愁めいたものを感じさせる。岡山=桃で長門勇と言うと他にも「男はつらいよ口笛を吹く寅次郎」でも存在感ある演技が印象的だし、岡山と言えばそうそう、朝の連続テレビ小説「あぐり」を想像させる松原千恵子もいたり、そんな松原千恵子が皆で盗んだ大金をどうするか?の使い道を語る場面、その後の山崎努の一言「これからもう一花、咲かせるんだぜ」という台詞が正に「死に花」死ぬ前にもう一花、咲かせよう」というタイトルの如く映画て気がして、とにかくこの映画は人生においての色んなものが詰まっている。傑作とかそういう映画というよりも愛しくなるようなそんな映画です。
[DVD(邦画)] 8点(2010-08-02 21:05:42)(良:1票)
48.  ジンジャーとフレッド 《ネタバレ》 
「ジンジャーとフレッド」このタイトルだけで観たい。そう思わずにはいられなくなり、借りてきた。ここ数年、以前は苦手だった。いや、苦手というよりは単なる喰わず嫌いであったミュージカル映画というものが今ではすっかり好きになった原因を私に作ってくれた二人、ジンジャー・ロジャースとフレッド・アステアへのフェリーニ監督からのオマージュ、そして、長年、私の作品を見つづけてくれているフェリーニ映画ファンへのご褒美と言える作品って感じの映画である。フェリーニ映画の中で数々の名演と印象的な姿を見せてくれているジュリエッタ・マシーナとマルチェロ・マストロヤンニの二人が憧れのミュージカルスター、ジンジャー・ロジャースとフレッド・アステアになりきって、踊る。勇気を振り絞り、踊る。よくぞ踊ってくれた。例え、ポロボロでも構わない。年老いてしまった二人だが、年齢なんて関係ない。どんなに年老いても好きなものに対する愛情、情熱は変わらずに生き続けているというものが二人の姿から見えてきて、それだけでも観て良かった。心からそう思う。フェリーニ監督らしくテレビの裏側をサーカスの如く、見せながら皮肉たっぷりに描いている。人生の厳しさと儚さ、年老いていく者の寂しさ、色んな意味でフェリーにという人は人間の持っている一面を包み隠さずに描く監督であることがこの映画を見れば解る。とにかくこれまたフェリーに監督によるフェリーに監督らしいそんな映画になっている。最後にもう一度だけ言わせて下さい。ジュリエッタ・マシーナとマルチェロ・マストロヤンニの二人に「よくぞ踊ってくれた」ジンジャー・ロジャースもフレッド・アステアも天国で二人の踊る姿を観て喜んでくれていたと思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-07-09 20:35:16)(良:1票)
49.  死の棘 《ネタバレ》 
怖い。とにかくこの映画をどんな映画か?と聞かれたら真っ先に「怖い映画」だとそれ以外の言葉が浮かばない。幼い二人の子供を持つ夫婦、夫には妻以外の別の女との不倫関係があり、妻はそれを知っている。そして、その妻の夫への恨み、怒り、その怒りの矛先は夫だけでなく、夫の愛人へも向けられていく。男と女の間には様々な問題が生じる。子供がいても感情を抑えることが出来ずに狂乱する妻、ミホの十年間の恨み、自分を苦しめてきた夫トシオの不倫、それによって人間が人間としての本能、人は愛されたいと願えば願うほど、愛してきた者に裏切られた時の感情を抑えようとすればする程、気が狂ってしまうものだと言わんばかりのこの狂気、妻の狂乱ぶり、それに絶える夫、そんな両親の姿を何も出来ずに見ている子供二人の視線からも描かれている映画である。どんなに喧嘩しても憎しみあっても子供がいる。だから二人は絶対に別れようとはしない。子供こそが家族の象徴、子供がいればこそ繋がっている。いつまでも一緒にいられるトシオとミホの二人、「子は鎹」とはこの映画の主人公の姿を見れば思わずにはいられなくなる程に子供の視線というものがこの映画の中の二人を支えているのである。それは子供の力も大きいがどんなに罵りあっても二人は愛し合っているのが解るラストシーン、それまで憎しみに満ちた表情しか見せてこなかったミホが「あなたが私を呼んだから戻ってきたの」という台詞に込められている。ミホのトシオに対する深い愛の結晶と言えるような終わり方に、何か色んな愛の形が感じられて、この映画は単なる狂気ではない愛の映画、家族の映画であるというのが私の観ての感想である。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-05-26 22:24:05)
50.  ジョニーは戦場へ行った 《ネタバレ》 
これは、この映画の監督からの怒り、ジョニーの怒りの映画だ!全てが正に怒りとなって胸に突き刺さる。戦争によって、足も手も顔も皆、人間とは思えないほどの無残な姿となってしまったジョニーの怒り、但し、その怒りを言葉によって大げさに叫んではいない。静かなまでの怒りがやがてあのラストへと繋がる。「祖国に命を捧げることは美しい」というテロップは戦争を引き起こし、自分をこんな無残な姿へと変えてしまった国に対する嫌味と感じることが出来るし、夢のシーンでの美しいカラーと現実のシーンのモノクロのシーンとの物凄いギャップによる恐ろしさ、全てが何とも怖くて、もう一度見ようて気分にはとてもなれない。しかし、間違いなくこの映画はそんじゃそこらの戦争映画にはない怒りが伝わってくると同時に人の命って何だろう?何もしてあげられない被害者の身内や恋人の苦しみ、刹那さ、そういったものがきちんと描かれている反戦映画として、また人間ドラマとして見応え十分、色んな意味で本当に悲しくも恐ろしい映画である。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-04-22 21:31:28)
51.  自由を我等に 《ネタバレ》 
ようやくチャップリンの「モダン・タイムス」に大きな影響を受けたとされる本作を見ました。確かに似ているし、チャップリンがこの映画を参考にしているのがよく解る。チャップリンほどの笑いという点では面白さはないが、それでも例のベルトコンベアーでの場面は面白いし、自由を求めて脱走しようとした二人の男が一人は社長になる。もう一人は脱走に失敗し、その後、やっとの思いで脱走して自由になれたと思ったら今度は何とそのもう一人の男の経営する会社に入ってしまうというのがまるで二人の運命とでも言いますか?離れられない何かがあるように感じられる。そんな二人が金持ちになったかと思ったら風に吹かれて、全てのお金が吹っ飛んでしまい、折角の大金もパーになり、これでまた全ては初めからやり直しになるも、金が何だ?金なんて無くても俺達二人には金持ちにはない二人だけの幸せ、自由が見えるんだとばかりに陽気に歌を口ずさみながら肩を寄せて消えて行くラストシーンに彼ら二人が自由を掴んだ瞬間を見た気がする。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-12-07 20:45:00)
52.  少年時代(1990) 《ネタバレ》 
父親の都合により東京から富山へと疎開してきた少年進二とガキ大将武との交流、友情がテーマである。また、何だか観ていて今の政治の世界や戦国時代の戦いを見ているような感じもする。ガキ大将と恐れられ、一人じゃ何も出来ない連中がもう一人の少年須藤というこの人物の方へと寝返りをする。つまりクーデターを起こしてそれまでは見方だった仲間に裏切られボコボコにされる武の姿は正に戦国時代の戦いのようでもあり、現在の政治の世界のようでもある。まるで独裁者の如く、それまでの地位を追われても進二との友情を捨てなかった武こそ、男の中の男であり、他の誰よりもかっこ良いし、男らしい。進二が最初に仲良くなった武だが、自分に付いてくる他の仲間、弱気者達の前では進二に対しても冷たい態度を見せたりするものの、進二と二人きりの時には他では見せない表情を見せる。進二と二人きりでボートに乗り、海へと出かけるシーンや進二の話を食い入るように聞く姿など他にも進二と二人の時の武こそが本来の武の姿である。それは進二にもよく解っているからこそ二人の友情は最後まで途切れることなく続くのである。ラストの駅のシーン、列車内から見える武の進二の乗せた列車と横に並ぶようにして追う武の姿、本当の親友との別れ、井上陽水の名曲「少年時代」が流れ、映し出される二人が撮った思い出の写真に映っている進二と武の表情こそがこの映画を物語っている。そしてこの映画を観てやはり感じたことは篠田正浩監督という人は「瀬戸内少年野球団」が少年というものを上手く描いてるのと同じで下手に時代劇やらアクションものなどは撮らずに少年を描いた作品を撮る方が上手いし、持ち味が発揮されるように感じる。今の所、私にとっては篠田正浩監督の映画の中ではこの映画が一番です。
[ビデオ(邦画)] 8点(2009-10-05 20:52:34)(良:2票)
53.  不知火檢校
これは「座頭市」の元のような勝新演じる盲目の按摩の凄まじいほどの悪人ぶり、金の為ならどんな悪事でも平気でやるその凄さ、同じ盲目でもこの悪人ぶりの凄さ、勝新という俳優にしか出せないような不思議なオーラが作品全体に漂っていて、他の人が演じていたらここまで見ることは出来ない。そのぐらい勝新の悪人ぶりが素晴らしい。ところで中村玉緒はやはりこの頃はどれを観ても本当に可愛い。それともう一人、今回、気になる女優がいる。近藤美恵子という女優の色気にはめまいがしそうなぐらいクラクラしてしまうものがある。勝新と中村玉緒がこの映画での共演がきっかけで結婚した作品として有名らしいけど、なるほどね。これを観れば解るような気がする。演技しながらも演技を超えた愛のようなものをも感じられる。とにかく勝新「座頭市」ファンは観ておいて損のない。いや、一度は観るべき映画だと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2009-08-28 21:53:40)
54.  白い馬(1952) 《ネタバレ》 
白い馬、正にタイトルが示すように白い馬の美しさ、そして白い馬に引きずられる少年、それを映すカメラ、この美しさの前には話なんてどうでも良く思えてしまいます。とにかく何もかも本当に美しい。モノクロだからこそ引き立つ美しさ、それにしてもあの白い馬が海を走るシーン、白い馬同士の格闘シーンの躍動感、迫力、これは白い馬の名に相応しい生きた馬のドキュメントでも見ているような作品と言って良いぐらいとにかく馬の美しさ、それに負けないぐらい少年の美しさも圧倒的である。 
[DVD(字幕)] 8点(2009-06-21 19:53:31)(良:1票)
55.  小説吉田学校 《ネタバレ》 
よくぞこれだけのメンバーを集めながらも全くもって一人たりとも疎かに描くことなく政治の表と裏の醜い部分、当事者にしか理解出来ないであろう苦悩、跡目問題など様々な要素をスリリングに描いて見せているのには感心させられた。何より主演、吉田茂を演じてる森繁久彌の圧倒的な存在感と凄み、そして、吉田内角を支える男達、中でも小沢栄太郎はここでも素晴らしい演技力で吉田茂というこの一人の男と共に吉田茂を総理の椅子から引きずり降ろそうとする連中との戦い、吉田茂を内角総理大臣の座から降ろそうと企む三木長吉演じる若山冨三郎もこれまた凄い迫力!名優の名優達による男と男の壮絶なる戦いの中で父吉田茂を思う娘役の夏目雅子の存在も忘れることは出来ない。父親に対する想いの果てを語る時の夏目雅子という女優の眼の美しさ、それを片隅でそっと見ている時の父親吉田茂(森繁久彌)の眼には娘にだけは解って欲しい(欲しかった。)というようなものが感じられ、父と娘、血が繋がっているからこそ政治家である以上に親子としての深い愛が伝わるシーンでもある。見る前は何だかとても堅苦しいイメージしかなく、退屈そうな感じしかなかったのだが、ずしりと重たくそれでいて、見応えある大作になっていて政治映画としていうより一本の映画として十分楽しむことが出来た。それにしても森繁久彌の吉田茂は凄い。まるで本物の吉田茂が乗り移っているようだ。
[DVD(邦画)] 8点(2009-04-21 21:53:38)(良:1票)
56.  真空地帯 《ネタバレ》 
軍隊なんて所はいかに自由など存在もしなければ、自由すら求める事が出来ない場所であるという答えがこの作品の凄まじいほどのリアルで怖い非人間的な奴らの態度から伝わってきて、やりきれない思いでいっぱいになります。上等兵からの酷い仕打ち、それに対する下級兵からの心の叫び、あの木村功演じる木谷一等兵の才気溢れる演技から伝わってくる。人間の自由を奪う場所、それが軍隊における生活であるとするならば、それを自らの体験を持って書いた原作者である野間宏という人の過去を想像するだけでも物凄いやりきれなさでいっぱいになる。自らのこうした経験があるからこそ本物のリアリテイーを感じることが出来るのである。自分を裏切った者への復讐に燃える木村功の木谷一等兵の怒りの爆発の凄さ、人間は誰かに対して信用すればするほど裏切られた時の怒りというものは恐ろしい。その恐ろしさ、怒りを爆発させる木村功の演技がとにかく怖い。山本薩夫監督の気合の入った演出に応えて見せた俳優陣、軍隊の中では人間なんてものは非人間的であって、如何に惨酷な人間しか作ることが出来ないかというものをここまでリアルに描いた作品はおそらくこの映画が初めてかもしれない。そのぐらい凄まじい力を持った気合の入った恐ろしい映画である。
[DVD(邦画)] 8点(2009-04-03 21:58:50)
57.  姉妹(1955) 《ネタバレ》 
野添ひとみと中原ひとみの二人のひとみコンビによる姉妹の物語で、これがまた何とも素朴な感じが二人の演技とその周りの人達の温かさから感じる良い映画です。この話の中では姉が野添ひとみで妹が中原ひとみですが、実際のところ、二人の年齢を見ると野添ひとみより中原ひとみの方が姉ではある。そんな二人がとにかく本当に良い。しっかり者の姉と天真爛漫で思ってることは何でもぽんぽん口にする活発な妹、性格の違うこの二人が色んな悩みな苦しみを超えて、最後は結婚する姉とそんな姉を見送る妹、姉と妹の喧嘩もするけど本当に心の通っている姉妹である様子が観ていても解る。妹が姉に対して言う台詞「私も私なりに幸せになるから、お姉ちゃんはお姉ちゃんらしく幸せにね」「お姉ちゃん、本当の主婦みたいだったもの、あはははは」て笑いながら泣くあの顔は忘れられなくなりそうなぐらい本当に良い妹ぶりを発揮している。そして、花嫁姿でバスに乗り去っていく姉を一人、丘の上から「お姉ちゃん~~~」と叫ぶ妹の姿に姉と妹、妹が姉を心から応援しているという妹から姉に対する励まし、応援とも取れるラストシーン、これは間違いなく妹から姉への応援メッセージと共に姉の妹への私は結婚して嫁いで行くけど、けして、妹のことは忘れないという正しく「姉」と「妹」タイトル通りの「姉妹」の絆を美しく描いた作品だ!
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-06-20 22:01:23)
58.  処女の泉 《ネタバレ》 
私には神の信仰など深いテーマについてはよく解りません。しかし、この映画はそういう難しいことを抜きにしても人間の持っているわがままな部分、惨酷さ、何の罪もない人がただただ己の欲望、身勝手さによって強姦された挙句に殺されるという惨酷さ、そんな惨酷な部分を描くこの何とも許せない話の中にあって、娘に代わって、また神様に代わって自分の娘を殺した男達を刑に処すというその気持ちは父親としての、また人間の持っている悲しさ、それは殺されたカーリンのことを嫌っていたもう一人の女、インゲリの同姓に対しての嫉妬、眼の前で三人の男に殺される場面をただ目撃することしか出来なかった彼女も一人の人間として苦しんでいる様子が観ていてもよく解る。人間とは如何に惨酷で弱い生きものか?という問いに応えているような本当に見ていても寒気のするような内容ではあるものの、画面全体の美しさ、白と黒とのコントラストの色使いの凄さ、カーリンが教会へと向う場面で馬に乗って行く場面のあの美しい映像美、途中で出会う男達に強姦される場面もその後の殺人シーンにしても殺された後に舞う雪も何かもが本当に美しい映像美として心に残るぐらい本当にどのシーンも美しい。男達への復讐を自らの手でやりとげた父親の見せる涙にこそ人間の持っている悲しい部分が現れてもいるそんな気がしてならない。ラスト、殺されたカーリンの死体を目にして神様は何て罪なんだというようなことを祈る人達、流れ出る水の美しさにはため息が零れる。どうしようもないぐらい観ていてもやりきれない気持ちにはなるので何度も繰り返し観たいとは思いませんが、これだけ人間の矛盾した気持ち、惨酷さ、欲望などを美しく描いた映画は他には観た記憶がない。とにかく一度、観たら忘れられないぐらいの美しさが惨酷な世界と相成って描かれていていつまでも心に残りそうです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-04-20 12:07:55)(良:1票)
59.  女中ッ子 《ネタバレ》 
東北は雪国秋田県から東京へとやってきた女中とその家族達との交流を描いた人間ドラマ!何と言っても主役である女中を演じてみせた左幸子の初々しさに尽きる。馴れない都会での生活、言葉使い、しかし、けして挫けることなくひたすらに頑張る姿は見ていて、頑張れ!とつい応援したくなるし、応援せずにはいられない。住み込みとして世話になる家族の中で一番の問題である下の息子とのやりとり、犬を飼ってることを親には知られたくなかったのがバレた弟を庇いながらも時には厳しく、また優しさを見せていじめっこから身を持って助ける姿、あのかけっこのシーンなんて本当に見ていて気持ちが良い。左幸子の演技とは思えない素晴らしさが子供にも伝わる。そして、見ていて私にも伝わってきました。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-27 12:15:48)(良:1票)
60.  時代屋の女房
これはもう、イニシャルKさんのおっしゃる通りの映画で、個人的にはこの作品の夏目雅子が一番好きですし、これこそ彼女の残した作品の中でもナンバーワンだと思います。話そのものよりも、とにかく夏目雅子という女優を語る上でこの作品を語らずして他のものを先に語るなんてことは私には出来ません。ラストの傘を差してる時のあの笑顔は絶対に忘れることなど出来ない。もっと長く生きていたらと思うと本当に残念です。あんな女優さんは二度と出てこないだろう!
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-17 14:15:15)(良:1票)
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