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サムサッカー・サムさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 211
性別 男性
年齢 34歳
自己紹介 日本は公開日が世界的に遅い傾向があるので、最近の大作系は海外で鑑賞しています。
福岡在住ですが、終業後に出国して海外(主に韓国)で映画を観て、翌日の朝イチで帰国して出社したりしています。ちょっとキツイけど。

Filmarksというアプリでも感想を投稿していますので、内容が被ることがあるかもしれません。ご了承ください。

これからも素晴らしい映画に沢山出会えたらいいなと思います。よろしくお願いします。

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1.  トランスフォーマー/ビースト覚醒 《ネタバレ》 
久しぶりのTF超大作。 本作はベイ監督の5作とは異なる世界線の「バンブルビー」の続編、かつ2007年に公開された「トランスフォーマー」の前日譚に当たるという立ち位置の良く分からない作品だ。(一応ラストでベイ時代の音楽と終了フォーマットを踏襲している。)  とはいってもベイが監督した5作品の時点で矛盾も多く、良く分からん世界観だったのも事実。 もう、TFはそれでいい。 今回も出されたTFを余すことなく楽しもう。  本作はタイトル通り、TFのアニメシリーズであるビーストウォーズをフィーチャーする。 ビーストのアニメは空前の大ブームとなったので、これは当時の子供たちにも刺さるだろう。  感想としては個人的には大いに楽しめたが、色々と歪な面も感じる。 再撮影や、カットされた多くのシーン、TFとしては短い上映時間… 本作が色々な思惑の元、当初の予定とは異なる形で世に出たことは想像に難くない。 結果から言えば、作風や上映時間の調整が行われており、ドラマの性急さ、ルール説明の曖昧さを感じたことは事実だ。  本作はオプティマスがリーダーシップを取り戻すまでの物語が主軸。 監督も言及してたが本作のオプは、鋼鉄の判断力と思慮に富んだいつものオプではない。 実際、あまりに怒りっぽいオプの姿に驚く。故郷へ帰ることができず、仲間への責任を背負い込んでいるのだ。  これは面白いと思うが、正直なところセリフベースの説明では物足りなさを感じるところでもあり、実際、本作にはカットされた異なるオプ主体のオープニングもあった。(Youtubeにあります) やはりセリフでの説明では、最低状態のインパクトが薄く、成長物語であればこそ、変化の緩急は強調してほしいものだ。  他にもテンポのよさの弊害として、トランスワープキーやユニクロンについても説明が曖昧に感じる部分があり惜しいと感じた。 しかしながらこの辺り、ドラマや設定は頭の中で補足していけば楽しめると思う。  他に本作の長所もたくさんあった。  ノアとミラージュの友情が熱い。  弟に付与した設定も良い。 ソニックとテイルズ(当然ゲームが元ネタだ)という名前を与え、本作のキーワード=チームを連想させる。困難なクッパ(この時代のGBには登場しないと思うが)の攻略に挑む姿はそのまま闘病と重なり、ノアの知る以上のガッツを描写する。 モア・ザン・ミーツ・ジアイ=目に見える以上の力、すなわちTFシリーズが秘めるメッセージだ。  エレーナとエアレイザーの絆もいい。 エレーナの才能を、翼をもった隼が外の世界へと解放していく。 ノアとミラージュ程あからさまなパートナーとしては描かれないが、明らかに二人が意識しあっていることが分かるのが良い。  ちなみにホイルジャックとの合流場所はサクサイワマンという遺跡だが、これは「満腹の隼」の意。遺跡の名はビーストが古代人に与えた影響の名残なのだろうかと、とんでもない考古学を考えてしまったりする。  一番良かった点、これはTFのカッコよさに尽きる。 オートボッツのデザインは過去イチで好きかもしれない。 「バンブルビー」とベイ作品の移行期のようなデザインが良い。  アーシーは格段に可愛くなっているし、F1に変形しない(一瞬しますが)ミラージュも鑑賞してみれば魅力的に見えた。 ホイルジャックに関しては前作でアニメ準拠の姿で登場したのに、なぜ今作で南米かぶれメガネになったのか謎。  その出自が全く語られなかったスカージにはびっくりだが、初戦でオプを圧倒する悪役ぶり痺れた。他のテラーコンズの面々もヴィランとして映画を存分に盛り上げてくれた。  惜しいのはユニクロンか、せっかくの惑星捕食がほぼないため、設定以上の怖さが感じられない。さらには援軍要請にクソザコサソリ軍団を投入するポンコツぶりで、結局テラーコンズは実質3人でTF達の連合軍と戦う羽目になっているから可哀そうになる。(モブ軍団が弱いの)  ユニクロン少々は残念だが、TFのカッコいいいシーンはたくさんあるし、オートボッツ集合シーンは、まるで実写一作目を観た時のようなワクワクを感じた。大人になったビースト世代だけでなく、本作が初めてTFに触れる子供の心に残ってくれると嬉しい。   本作は監督が本来取りたかった映画とは違う状態かもしれないが、夏の大作としてはテンポの良い本作が正解にもなるのかもしれない。 つるべ打ちのアクションに彩られた一大冒険活劇、その中に活写されるトランスフォーマーたちのカッコよさ。 実写版1作目の精神へと繋がっていく久しぶりのTF映画は、子供たちの期待を裏切らないだろう。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2023-08-04 02:59:10)
2.  ドクター・スリープ 《ネタバレ》 
そもそも傑作の呼び声高いキューブリックの「シャイニング」は、キングの原作小説とはかけ離れた終焉を見せ、原作者自らに「俺は映画版は認めん」と言わしめた代物だ。 おかげで本作は「映画版の続編」でありつつ、かつ、原作小説の続編として執筆された「ドクター・スリープ」の映画化でなければならない。 ややこしいが、とっても脚色が難しそうだということである。  しかしながらマイク・フラナガンは映画版と小説版との噛み合いを上手く調整し、キングお墨付きの「ドクター・スリープ」を完成させた。 ここで留意して欲しいのは、「ドクター・スリープ」は「シャイニング」の続編であることは間違いはないが、「シャイニング」を下敷きとして、世界観を発展させた別の作品であるという事だ。 宣伝やコピーを見る限り、成長したダニー坊やが例のホテルに戻って恐怖に見舞われる…というような印象を受けるが、本作は原作の時点で「シャイニング」とはまったくの別物であり「ドクター・スリープ」としては、これは正解なのである。  初見では続々と出てくる新キャラや、世界観の広さに面食らうだろう。 しかし、印象操作のせいで「シャイニング2を観に行ったら、X-MENっぽいバトル映画だった。ナニコレ思ってたのと違うから受け付けねぇ」と早々に本作を切り捨てるのはあまりに勿体ない。 「ドクター・スリープ」は、手に汗握る攻防や、前作から発展したドラマを内包した素晴らしいエンターテインメント作品だ。  孤立と閉塞の前作から一転、追跡と逃避の目まぐるしいスリリングな展開が良い。 「子どもの誘拐」というアメリカに蔓延る闇を足掛かりにし、彼らに対する凶悪な拷問シーンで敵軍の狂気を強烈に印象付けたのも上手い。(「ワンダー 君は太陽」「ルーム」のジェイコブ君のリアルな演技に、レベッカ・ファーガソンも恐怖を感じたとのこと) ローズ・ザ・ハットやらスネークバイト・アンディやら、とんだ中二病軍団と思わせながら、その実態は危険なカルト教団である。若く正義感に溢れるアブラが怒りをぶつける相手として不足はない。  他にも、前作とまったく異なるジャンルでありながら、「シャイニング」の世界観を上手く匂わせている点も楽しめる。 あくまでも前作の延長線上にあるからこそ、狂戦士として登場するオーバールックホテルにも熱い必然性が出る。 これぞワイルドカード。 毒を以て毒を制す、活劇の締めはこうでないとつまらない。  また、エンタメ方向に走った本作が、それでも大人の鑑賞者に静かな余韻を与えるのは、本作が扱う(特にアメリカで顕著な)諸問題の内包に他ならない。 「これは…薬なんだよ」 実際に中毒から立ち直ったキングの経験則もあるのだろうか、悪夢的なジャックの登場は空気の重さが違う。 また先に述べた子供の誘拐にも関連するが、子どもに対して大人たちがどのように接するのかという点にも踏み込んでおり、ダニーの成長、ひいてはシャイニングの謎にまで昇華させているのが素晴らしいところだ。  酒をかっ喰らった挙句、斧振り回して追い掛け回すなど持ってのほか。実は誰もが持つシャイニングという個性を、大人たちは守り、道を示してあげねばならない。 それが悪夢を呼ぶのなら、悪夢を閉じ込める箱を与え、それを振りかざす者があれば、身を守り闘う方法を共に考える。 ディックがダニー坊やを導いたように。  バッグス・バニーの決まり文句「ワッツアップドク?(どったのセンセー?)」の通り、ドクター・スリープへと成長したダニーもまた、アブラの良きメンターとして彼女を導いていくのである。 キングが込めたヒューマン・ドラマがしっかりと息づいていることを感じた。 (この人オビ=ワン・ケノービみたいなことやってるなと思ったら、たしかにオビ=ワン・ケノービでしたわ)
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2019-11-21 16:01:01)(笑:1票) (良:1票)
3.  トイ・ストーリー4 《ネタバレ》 
これ以上ない形で幕を下ろした「トイ・ストーリー」、まさかの続編。 なぜ今更かとも思いつつ、しかし実際に見てると、今だからこそのメッセージが詰め込まれた素晴らしい傑作だ。  まず、本作はファミリー映画として、とても良質。 トイの性質を活かした見せ場は目を見張るものがあり、洗練された脚本と相まって異次元の面白さに昇華している。  大人の観客にとってはドラマパートも骨太で見ごたえがある。 様々なキャラが、おもちゃの人生(?)の多様さを浮き彫りにし、ウッディの「内なる声」に影響を与えていく。  おもちゃの一般的な幸せを改めて提示するギャビー。さらには、価値観のまるで違う新入り・フォーキー、そしてワイルドな変貌を遂げたボー。 奇しくもシリーズと一緒に成長してきた僕は、今では平々凡々と仕事をこなしてきたわけだが、本作の彼らには見覚えがあるような気もした。  世の中にはいろんな人がいて、色んな道がある。 会社の主力として実直に頑張る人もいるし、世代の異なる新人が風変りに見えたこともある。 独立したり、まったく別のことを始めたりした人もいた。   ときおり、別の生き方が頭をよぎることもある。 自分は、自分が思うよりももっと別の人生を送れたり、思いもよらないような別の生き方もあるのではないか。 今まさに人生の岐路に立っているわけではないけども、人にもおもちゃにも選択の瞬間は訪れるものなのだと思う。  だからこそ最後のウッディの決断は、胸にこみ上げるものがあった。 今度は離さないと、最愛のボーの手を取ることがウッディの答えなのである。 「好きな人といたい」。小さな子供にもわかるようなアプローチだが、シンプルで、優しくて、感動的だ。  その決断に戸惑いながらも、ウッディの背中を押して送り出したギャングたち(ウッディの仲間たち)の一幕も心に残る。 悲しい別れもあるが、人生には、希望と幸福に満ちた「旅立ち」という別れもあるということだろうか。  さらにギャビーが見せるドラマも、大人のお友だちにとっては勇気づけられるメッセージとなっているのも良い。 おもちゃにとっての普通に焦がれること。 「普通」と言うとなんだか当たり前なこととして受け取られがちだが、おもちゃにとっての「普通」とは何だろうか。 もしそれが、子供たちを楽しませ、心に寄り添い、勇気づけてあげることだとしたら、「普通」でいることはどれだけ素晴らしく、素敵なことなのだろうか。  この物語は、特別とは違う皆に向けた優しさをも内包しているのだ。 普通でもいい、できることをやっていけばいい。 自分が何者かは置いといて、何になりたいのかに耳を済ませればいい。 「何で生きてるの?」なんてその時まで分からないのだから。   繰り返しになるが、本作はシリーズの例に漏れない最高に楽しいファミリー映画だ。 そして、あの素晴らしい前作から数年を経た今だからこそ、僕にとって本当に観て良かったと思える作品になっていた。
[映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2019-07-10 18:13:53)
4.  トゥームレイダー ファースト・ミッション 《ネタバレ》 
同名ビデオゲームを原作とするトゥームレイダーの新シリーズ。 ララ・クロフトを演じるのは、ここ最近の佳作でよく見かける演技派のアリシア・ヴィカンデルだ。 (ちなみに旦那さんはゲーム原作の「アサシン・クリード」で主演)  旧シリーズでは、A・ジョリー(当時26歳!!)がタフでセクシーなララを強烈に印象付けたため、今回アリシアが演じるララについてはヴィジュアル的な細さが気になるという人いるかもしれない。  しかし原作ゲームも実は2013年にリブートが図られており、そこに登場するララは今回のアリシアとそこまでかけ離れてはいないのである。 それこそゲーム初期は、男子の夢を具現化したような、ありえないレベルのボディだったので(実際カクカクのポリゴンだったしね)、アンジー姐さんくらいしか演じられなかったろうが、今回のアリシアも体作りやスタントでは負けていないと思う。 さらにジムでワークアウトした成果をSNSに垂れ流す女性だらけの昨今、完璧な腹筋と小尻を見せつけるララ=アリシアはゲームファン層以外にもアピールできただろう。  先に述べたとおり、本作はリブートされたゲームを原作としている。エンジュランス号に乗って架空の日本を冒険するという大まかな流れ、そしてスーパーマン化する前のララ・クロフトという点を受け継いでいるようだ。 そのため今回のララはとにかく弱い。映画開始数秒でギブアップ、わき見運転で跳ねられ、質屋ではニック・フロストに絡め取られ、香港では子供にナイフを向けられて逃走する始末である。二丁拳銃もなしだ。 今作は誰もがイメージするララ・クロフト誕生譚の側面もあるため、失敗を重ねて強くなるララにフォーカスしているのだ。これは新しく起用されたアリシアとのイメージとも合致していて面白い。  しかしながら勢いのない脚本が全くアリシアを援助しない。 主人公の失敗で場面転換を繰り返し、アクションやってる割に爽快感が薄すぎる。 ララに不利や失敗があることは仕方がないし、それでいい。しかし中盤以降に失敗の反省を活かせてないため、サバイバルでのご都合感が払拭できない。 僅か半日で逃亡中のララを探し出すような傭兵相手に、たまたま転がってた石で殴って逆転とは何事か。 トム・クルーズ張りのロッククライミングを披露して、7年間キャストアウェイのトム・ハンクス状態のお父さんに大怪我を治してもらうとはぶっ飛びすぎてないか。  その点、終盤でわざとハシゴでの勝負を仕掛ける描写は良かった。力で及ばないなら、それを活かせぬようにすればいい。こういう描写がもっとあれば良かったのだが、そこまで気が回らなかったか、雑で凡庸な脚本になってしまっている。  雑と言えば、話の流れや謎解きについてもかなりの部分が雑ではないか。 事の発端からして、ビデオ撮らずに自分で燃やせば済みそうな話である。 あれだけバカスカと爆破してた割に、遺跡の扉は丁寧に謎解きする敵の繊細さも気になる。(結局砕け散るが) しかも組み合わせ総当たりで解けるタイプの扉なのでララがいなくても解けそうだが…。 一番何が雑って、父が残したからくり、「解けたあっ」ってアンタひねっただけじゃねぇか。  アリシアについては僕は非常に満足している。もともと好きな女優だったし、やはり役作りや演技についてもほれぼれするパフォーマンスだった。アンジーと比較されるだろうが、アリシアらしいアプローチで新たなララを作り上げている。問題はそれをスポイルしてしまった脚本や演出だろう。 2作目があるなら(「ブラックパンサー」に蹴散らされ、興行的にも失敗している)、次も頑張ってほしい。
[映画館(字幕)] 5点(2018-03-24 03:44:32)(良:1票)
5.  トランスフォーマー/最後の騎士王 《ネタバレ》 
想像以上。想像以上に想像通り。いつものベイ映画である。 「トランスフォーマー」が劇場公開されてから今作で5作目、そして10周年。 ビーのディスアッセンブル変形や、見せ場のシチュエーションの増加などに、新たな試みや映像の進化が見て取れる。しかし映画的には進歩もクソもない、ベイ映画への予想の範疇を絶対に超えない仕上がりとなっている。  今作のモチーフは聖剣伝説。ガイ・リッチーがどれほど斬新な解釈でアーサー王を描こうとも、ベイの超絶解釈にはとても適うまい。前作で反TF企業の経営者を演じたスタンリー・トゥッチが、なぜか魔法使いマーリンを演じるという謎の転生キャスティングからヤル気満々。(そもそもレノックスやシモンズ、さらにはモーシャワーまでもがカムバック出演しているのに、なぜS・トゥッチはマーリンとして出演したのか…)  しかし、細かい事はどうでも良いんだよと言わんばかりに、最初から最後まで「ベイヘム=ベイ+メイヘム(騒乱)」の大量投下だ。 やたらと爆発、無駄に多いキャラ、スベり続けるギャグ、世界遺産はとりあえず破壊、急にミュージックビデオと化す戦闘シーン…などなど、全編に渡りクソ映画のDNAをこれでもかとぶち込んでくる。 その結果として、ストーリー上の山場すら満足に盛り上げられないという体たらくである。  本作の見どころとなる(はずだった)のはやはりオプティマスの裏切りだろう。 ネメシスプライムといえば、TFトイに親しみのあるファンにはおなじみのキャラであり、こういう登場のさせ方は面白いと思う。しかしそこからの展開がまずい。 ネメシスプライムに妨害された直後に戦って仲直りするなど、投げ槍もいいとこだ。 ダークサイド堕ちという新たな試みを、なぜ中盤の小さなイベントとしてまとめてしまったのか。 裏切ったオプティマスに敗北、誰もがオプティマスを敵と認識する、それでもオプティマスを信じるビーという鉄板展開を、なぜしっかり描けないのか。ビーの声を最大限に響かせるための工夫がもっともっと必要だろう。  そういう部分はおざなりにして、人間側のコメディパート(蛇足パート)に執拗に時間を割いてくるあたりは、さすがは低い水準で安心安定のベイ映画である。人間側には「家族」、TF側には「ホーム」というキーワードが出てくるが、どちらも中途半端に終わってしまった。 ともかくオプティマスの裏切りについては肩透かしもいいところだ。むしろ普通のオプティマスの方が凶悪だろう。今回も6連続クビチョンパまで披露し、顔面破壊大帝の面目躍如である。(オプティマスは過去作での残忍な言動と執拗な頭部破壊が、一部のファンの間で話題になっていた。例:「メタルのクズめ!!」「その顔を剥いでやる!!」など…)  今作は人間側の比重が多いのもまた一つの特徴か。いや、まぁ単に無駄キャラがわらわらと多いだけなのだが。 その影響かトランスフォーマー側の描写が少ないのが辛い。  前作から引き続き登場するオートボッツの面々もほとんど見せ場はない。クロスヘアーズが指を捻られたくらいしか記憶に残らないようでは駄目だろう。メガトロンが直々に編成した新生デイセプティコンの空気っぷりに至っては、もはやギャグの領域である。バーサーカーとは結局なんだったのか。(ちなみにバーサーカーは映画に先んじて、おもちゃが発売されていた)  変形シーンも少なめであり、オプティマスは変形こそあれど、その過程を見せることはない。トランスフォームとはこのシリーズの最大かつ基本のギミックであるため、この程度では物足りない印象を受ける。 個人的にはトランスフォーマーの変形やバトルをもっと観たかったというのが本音だ。続編に登場するユニクロンに期待したい(エンドクレジットのアレはユニクロンの角だろう)  しかしながら映像の迫力や質量はただただ凄まじい。 トランスフォーマー以外にも、やたら本格的なアーサー王の合戦シーンから、実際に作ったというストーンヘンジなどこだわり抜いた映像が盛りだくさんだ。  爆発に次ぐ爆発、これほどの大作を指揮できる者などベイの他にいないのもまた事実。200億円超えの製作費で紡ぎだされるベイヘム演出こそ、まさにベイの真骨頂にしてスタンダード。ストーリーはブレブレでも、映像への熱さに一片の迷いもない。 想像通りのベイ映画、それはベイ映画に対する期待を決して裏切らないということ、そして夏休みに相応しい超大作に仕上がっているということだ。  そんな、いつものポンコツ映画である。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-07-11 12:47:18)(良:1票)
6.  トロン:レガシー 《ネタバレ》 
個人的にはここ数年でもっとも楽しみにしていた映画。無機質で美しく、斬新ながらもどこかレトロなサイバー空間、そこに鳴り響く「ダフト・パンク」。カッコよすぎる未来の映像は、映画の歴史を変えるというほどの魅力を放っている。最大のウリである「映像」は勿論スゴイが、それだけではなく、人物の内面を描こうとしている点も評価したい。ストーリーは整合性が無く、駆け足気味なトコロもあるが、そもそもこの映画は、ルールやリアリティがぶっ飛んだ設定の上にあるので、ドラマの展開に焦点を当てるというのは成功していると感じる。テーマは「親子の絆」だろうか。とてもディズニーらしい主張だが誰にとっても大事なことだ。「父に見捨てられたのかも知れない疑念を持ちながらも、父を諦めておらず、その意思を尊重している」というサムの心情を冒頭、現実世界のアクション・シークエンスに組み込んでおり、グリッドでの再開のドラマが際立っている。喜びに満ちたハグや「僕らはいつだってチームだ。」というやり取りがあるからこそ、最後の別れは熱く胸に迫る。また「完璧」について追求しているのもポイントだ。ウィルス=「不完全なもの」とみなされたアイソーという奇跡の生命体は勿論、人間だって完璧な奴なんかそうはいないし、完璧な一日なんてモノもそうはない。曇ったり雨が降ったりするものだ。でも、だからこそ、太陽の温かみや綺麗さを感じるし、不完全だからこそ、互いに喜びを共有できるのではないのだろうか。希望に満ちたこれもまた「らしい」メッセージ。現実世界の夜と、グリッドの暗く無機質な世界から一転、ドゥカティで風を感じながら日の出を目にして微笑むクオラが印象に残る。その笑顔、そのシーンの美しさといったらない。最後までとても美しい映画だ。映画は誕生以来、カラー、トーキー、アニメーション、CGとその表現方法を進化させてきた。30年近く前、CG黎明期に製作された「トロン」は当時多くのクリエイターに衝撃と影響を与えたと聞いた。そして現在、3Dという新たな表現を手に入れた映画の歴史の中に「トロン:レガシー」という映像革命が新たに名を刻んだ。是非劇場で楽しんで頂きたい。
[映画館(字幕)] 9点(2010-12-17 22:33:57)(良:4票)
7.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 
練りに練りこまれた脚本、CGを活かしたアクション、情緒ある音楽、魅力的なキャラクタ、最高のドラマ。全ての要素を完璧に兼ね備えた傑作中の傑作。「トイ・ストーリー3」はこの夏の、いや今年の大本命だ!と冷静にレビューしてみたが、鑑賞中の感情の爆発はこんなものじゃなかった、男ながらに号泣である。涙もろくなんてないし、人前で涙を見せることなんてない。しかしこれ観たら大号泣、男泣き、涙ちょちょぎれ。そういえば初めて「トイ・ストーリー」を観たときは僕は小学生。アンディと同じように僕も年をとった訳で。冒頭、西部劇ありSFありと想像力抜群のアンディ少年のおもちゃ遊びのシーンからホームビデオに移って「俺っがつっいてるぜ~」てとこで、早くも目に涙をため必死にこらえる始末。その後はケンとバービーに笑わせてもらったもののクライマックスの溶鉱炉のシーンではまたしても目頭が。そしてラスト、アンディ青年がおもちゃを譲るシーン、自らの道を決めたウッディに一瞬戸惑いながらも「さよなら」を決意するあのシーン。映画史に残る感動シーンといってもいい!もうこらえきれないと大粒の涙がぼろぼろと頬を伝う、大号泣。いや正確にいえば「じつはポーク・チョップさ!」のところで冒頭のおもちゃ遊びを思い出しておお泣き。まさに惜別!しかし悲しいだけじゃない。「じゃあな、相棒。」新しい日々が始まる、それでも僕らはずっと友達という切ないながらも優しく前向きなメッセージ。最後にアンディと無邪気に遊んだこと、トイたちにとって、アンディにとってどれだけ楽しかっただろう、ボニーがアンディに別れを告げる際、人前で動けないウッディの手をとって手を振ってくれたこと、ウッディにとってどれだけの幸福だっただろう・・・。思い出すだけで胸が苦しくなる。別れがあっても思い出は残るし、きっと忘れない。また新しい日々が始まっていくんだろうな。素晴らしい映画をありがとう!
[映画館(吹替)] 10点(2010-07-26 05:54:39)(良:4票)
8.  トランスフォーマー/リベンジ 《ネタバレ》 
前作を超える圧倒的な映像とアクションを誇る素晴らしい一作。今年のサマーシーズンに公開される大作映画の中でも屈指の娯楽作品となることは間違いない。この映像を観てしまったら、他の大作などオモチャのようにしか見えない。そして、今回すごいのは映像だけではない。ストーリーも大変興奮する熱いモノになっている。もちろんこの映画は深い社会的メッセージやメタファーなどは一切皆無であり、インテリの映画ファンならいつものマイケル・べイ作品と揶揄するだろう。どちらかというと僕もそんな映画ファンだが、かつてトランスフォーマーの玩具で遊んでいたなら、男の子の心をくすぐる演出の数々に熱くなること間違いなしだ。ロボット同士の激戦、強大な悪に挑む正義、恋人や家族のドラマに、拳を握りしめ、汗をかいて、涙ちょちょぎれながら最後まで興奮の連続。勇気、友情、家族の絆、普遍的なテーマをしっかり描けば、ベタで単純でも熱くなってしまうものだ。前作の「トランスフォーマー」から少し感じていたが、今回「リベンジ」を鑑賞して、マイケル・ベイは実はすごい男であると思わされた。同時に彼が映画界髄一の駄目監督であるのも事実だ。彼に文学的な映画などは絶対に撮れないだろうし、誰も望まない。しかし、しみじみと深く心に残る感動をフィルムに焼き付ける監督もすごいが、ここまでの映像を見せ付けられると彼を尊敬せざるを得ない。ロボットは仕方ないにしても、実写に徹底的にこだわり、安易にCGを用いてない。俳優のパフォーマンスを最大限に引き出し、爆発の中も本当に走らせる。劇中幾度もなく見られる爆発の一つ一つに、ベイや役者、スタッフたちはどれ程の情熱と努力を注いだのだろうか。普通の大作の1ランク上の映像を造りだす男を、僕は「画だけ派手な気楽な娯楽映画監督」とはもう言えない。
[映画館(字幕)] 9点(2009-06-26 17:19:40)(良:4票)
9.  DRAGONBALL EVOLUTION 《ネタバレ》 
ドラゴンボールという漫画に対しては、「何となく展開は思い出せるけど、人造人間はどれが何号だっけ?」というくらいの付き合い。そんな僕でも、予告編を観て「あ、これはヤバイ、ファンは残念だろな。」と思っていた。が、実は僕はこの作品には個人的に期待していた。「バトルフィールド・アース」、「トルク」に代表される、最高のお馬鹿映画になりそうだからだ。原作者の鳥山先生に「別のドラゴンボールとして鑑賞した方がいいかも。」と言わしめ、「原作は世界的大ヒットコミック!」、「最新のVFX!!」、「総制作費○億ドル!!!」などの圧倒的火力を誇る宣伝文句に、原作ファンには申し訳ないが僕は嬉々として公開日の朝一で鑑賞した。しかし予想外の事態が起きた。期待外れだったのだ。悟空が世界最強のいじめられっ子、ピッコロが単に顔色の悪いおじさんなどに、お馬鹿な片鱗は見られるものの、映画全体の展開やレベルとしては王道的で少し地味で、何より面白くないのである。うまく表現できないが、低いところで平均的な映画というか。クライマックスの大猿の微妙なサイズとかピッコロとのバトルのあっけなさとか、地味すぎるんじゃないのか。これだけクレイジーな設定で、原作者も「別モン。」って言ってんだからもっと、もっとぶっ飛んでてもいいとおもう。本作は、ドラゴンボールの映画を望んだ者、不本意だが原作ファンなのでお付き合い程度に鑑賞した者、最高のお馬鹿映画を望んだ者など、それぞれの思惑のもとに映画館に集まった全ての観客の魂を打ち砕いたようで、上映終了後には皆、頑なに口を閉ざすか、とりあえず苦笑するかしかできずに静かに館内を後にしたのが何か印象的だった。
[映画館(字幕)] 3点(2009-03-14 19:58:29)(良:1票)
10.  トルク 《ネタバレ》 
真剣に作られているのにこれほど笑わせてくれる映画はそうはない。ラストなんかハジけすぎだ。この感覚「バトルフィールド・アース」以来、いや凌駕している!「オレの人生ゼロヨンだぜ!」という台詞がすでにキテる。IQが27もあればこんな台詞吐けない。小学生みたいにバイク派閥争いや縄張り争いする走り屋達、そのこじれで人が殺され、キレたFBIが登場する世界観。ヤバイ!眼前で繰り広げられるアリエナイ展開、それでいてバイクのチョイスに妙にこだわっているあたりに終始半笑い状態だ!電車にバイクで乗車して「できるもんだな。」ってバカすぎてカッコよすぎるじゃないか。終盤はもう手がつけられない程暴走してる。まず女同士で闘うシーンは「バイクでやるのかよ!!」と誰もが思うんじゃないか。極めつけはヘリのエンジンを搭載したバイク!発進から桁外れ、人吹っ飛んでるし!アメリカンの追跡時は視覚限界速度を軽々と越え「背景もろCGじゃん!!」状態。追いつかれたアメリカンの人もゴシャゴシャグチャグチャの強制顔面ドライブですりおろされた後、バイクもろとも爆死!!こんな死様見たことないよ!カッコよく着地する主人公に爆笑。「トルク」はおバカアクションの重鎮だ!
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-05 13:43:10)
11.  ドッグヴィル 《ネタバレ》 
集団の中で人は人を助け、受け入れ、許して生きていくべきなのだろう。が、保身という本能から他者との間に壁を作り、弱者を虐げる事で自分を守ろうとする。弱者をみつけ、その弱みをみつけ、そこにつけこんで住民達が欲望を満たしていく様はまさに犬のようである。実際には存在しない壁をそこにあるかのように振る舞う住民達が生活するあのセットは人間の本質を表しているようにも見えた。俳優陣の演技、絶妙のストーリーテリング、深いメッセージ性に魅せられる、必見の人間ドラマである。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-01-23 23:55:17)(良:1票)
12.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 
映画館でしかこの体験は出来ないだろうと何度も劇場で鑑賞した個人的に大好きな映画。しかし驚愕の映像で魅せる反面、ストーリーや編集は不要なかキャラ、シーンが多くキレがないとも感じた。音声解析班に若者達ではなく、ジョン・タトゥーロを国防長官の同期的な設定で起用すれば、ジョン・ボイトとの間にドラマが生まれ、ラストのフレンジーとの死闘がより盛り上がったかもしれない。そして一番不要なのはなんといってもあの電話の交換手だろう。あそこで笑いをとる必要はまったくなく、未知の侵略者との戦いという緊張感をそいでしまっている。せっかくレノックス大尉とエップス軍曹が「どのポケットだ!?」「左の尻っぺただ!!左の!!」と必死に戦っているのにあの交換手のせいで台無しだ。またこの映画のテーマの一つはベイお気に入りの「自己犠牲」だろう。しかしほんとに犠牲になったのはジャズだけで、そのジャズの影がひたすら薄いのも問題だ。「サムのハッピータイム」のくだりは削って、ディセプティコンズとの戦いをいれてメンバーの性格を掘り下げたほうが良かっただろう。と散々酷評した訳だけど評価すべきことも多い。バリケードに狙われたサムがミカエラに「僕の車を信じて!」というシーンでは二人の顔の間に光が差し美しい場面になっている。全編に見られる光の演出だがこのシーンでは一際美しい。スコアとの連携もパーフェクトである。そしてこの場面が終盤、ミカエラの「あなたの車に乗った事は後悔しない。」という台詞につながるのも良い。サムの成長もよかった。はじめはファニーフェイスでミカエラに「良ければ乗っていくよ」とか言ってたときとラストでの顔つきは明らかに違う。キューブを守る、世界を守るという過酷な試練がサムを逞しくしたのだろう、シャイア・ラビオウフの好演がうれしい。アニメのノリに近くトランスフォーマーのファンとしては非常に満足のいく作品と思う。「聞け!君はもう兵士なんだ!!」すごく憧れる台詞だ。
[映画館(字幕)] 8点(2008-01-14 00:12:38)(良:1票)
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