41. オンネリとアンネリとひみつのさくせん
シリーズ3作目。前2作の登場人物を上手く絡ませた脚本はなかなかのもので、敵役ミンナ・ピンナは憎たらしいけれどは陰湿さはなく退場のさせ方もシリーズならではのほっこり感があります。すっかり成長したオンネリとアンネリは純朴さよりも頼もしさが目立ちました。カラフルな色使いは1作目で受けた衝撃には及びませんが、収容所のような子供の家との対比に於いて美しさを感じるところです。シリーズ順番の鑑賞をお勧めします。 [DVD(字幕)] 7点(2020-06-24 00:27:35) |
42. OK牧場の決斗
《ネタバレ》 初見。悪方が東映任侠作品ほどに悪辣でないので決闘も盛り上がりません。カーク・ダグラスとバート・ランカスターのドライな友情物語として印象深い異色の西部劇でした。本サイトにあったリー・ヴァン・クリーフ、デニス・ホッパーに即再見。「この役で出てたとは気づかなんだなぁ」とりわけ哀しい最期を遂げた憂いを帯びた美青年デニス・ホッパーに100へぇで+3点であります。 [DVD(字幕)] 7点(2020-04-20 00:53:28) |
43. オンネリとアンネリのふゆ
前作鑑賞後の本作鑑賞が絶対お勧め。ドラマ性は前作よりは劣るものの童話として楽しめる内容。色彩美は キュンキュン×無限大 で気がヘンになりそうだった前作よりはこれまた劣るものの、キューンとさせられました。モノトーンが好みの私が原色を取り入れるようになったのですが、方針路線拡大!を改めて意識する事に。子供が小さい時の楽しく過ごしたクリスマスを思い出し、孫と一緒に本シリーズを鑑賞し、ツリーの飾りつけもしたいなぁと思わされました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-24 14:16:10) |
44. オーヴァーロード
ナチスもの戦争映画として任務完遂出来るのか息を詰めて観ていたのが、人体実験SFゾンビもの要素が出始めて「はぁ? ヘンなの借りてしもたなぁ」戸惑うものの、グロシーンのグッチャグチャ模様も延々と続くとマヒしてしまうのか、劇場鑑賞だったらもっと迫力あったかなぁと思ってしまう。ワフナー、伍長(カート・ラッセルの息子ワイアット・ラッセル)、クロエそれぞれの熱演が印象深い。荒唐無稽ながらキチンとした起承転結でお金をかけているなぁと思われる映像(スタッフの皆さんに拍手)に引きずり込まれた作品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-21 22:53:16)(良:1票) |
45. オクラホマ・キッド
《ネタバレ》 1893年ランドラッシュが背景の西部劇。インディアンとの約束を反故にしたアメリカらしいご都合主義の正義を思うとあほらしくて観てられないのでその点は置いといて。西部劇に於いて善玉でもチョイ悪キャラのジェームズ・キャグニーは瑞々しくて華がある存在。対する悪玉ハンフリー・ボガートの計算高いネチ~ッとした厭らしさが絶品。その激しさから吹き替えだろうと思われる二人のファイトシーンはリプレイタイム。ボギーのキャグニーの引き立て役時代は役者としての勉強時間だったのだろうか、後に虚無的な魅力を振り撒く大スターとなった事が感慨深い。現米大統領が好きそうな終始一貫した「力づく>法」の物語は、目くじら立てずに娯楽作品としてなら楽しめる良作。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-11 15:29:10)(良:2票) |
46. 踊る海賊
セラフィンは鬱陶しいキャラだけど、演ずるジーン・ケリーのアクロバティックなダンスには魅了されました。凄い! 初体験のジュディ・ガーランド。美しい容姿に歌って踊れる華のある存在感に見惚れます。 本作のリプレイタイムとなった絶品の「道化師になろう」 もっと二人のダンスシーンが観たかったなぁ。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-28 17:21:18)(良:1票) |
47. 女はそれを我慢できない
ジェーン・マンスフィールドの神々しいまでのナイスバディ。彼女にストールをかけてあげるトム・イーウェルの眩いほどのダンディさ。エドモンド・オブライエンとヘンリー・ジョーンズのジャイアン・スネ夫のようなお笑いコンビ。存在だけで華やかな4人をノリノリ(死語ですか?)の音楽シーンが盛り立てる。なかなかしっかりしたストーリーが見事にショーアップされた快作を大いに楽しめました。 「それ」=「ときめき」ですかね。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-19 13:38:55) |
48. 愚かなり我が心
硬派、骨太のマーク・ロブソンの見応えあるメロドラマ。エロイーズは確かに愚かな女性。しかし、ウォルトとの在りし日のロマンスにウットリさせられました。屈折しておらず善良な好青年役のジェームズ・メイソン(そんな役があるのか?)を思い起こさせるダナ・アンドリュースの魅力に尽きます。そしてエロイーズの父親を演じたロバート・キースも彼に劣らず絶品で、この男性二人の一言一句は胸に染み入るものでした。原作者サリンジャーは本作に激怒し、以降自作の映画化を一切認めなかったのだとか。私は満足出来たので原作を読みたいとは思いません。映画よりも主題歌が大ヒットしたそうですが、それほどでもといったところです。 [DVD(字幕)] 7点(2018-06-29 01:23:48) |
49. 黄金のアデーレ 名画の帰還
《ネタバレ》 オーストリア国家相手の裁判に費やしたマリア82歳から90歳まで8年間の物語。過去と現在を自在に行き来する秀逸なカメラワークで見せる絵画に纏わる一族の歴史とマリアの心模様が実に見応えがありました。ヘレン・ミレンはドンピシャのキャスティングで見惚れました。勝訴して「私は両親を置いて逃げた」とむせび泣くマリアに、絵画まで連れて帰るのか、故国に留まって然るべきでしょう。ナチスに蹂躙されたオーストリアが一方でユダヤ人を蹂躙していた事実が何ともやるせない。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-01-08 14:31:13)(良:1票) |
50. オペラハット
《ネタバレ》 ゲイリー・クーパー定番の善人が最後に勝つという監督定番の物語。悪い気はしませんが予想通りに事が進み盛り上がりに欠けるもどかしい作品。クライマックスの裁判での反撃シーンは癖をあげつらうだけで拍子抜けでしたが、中身は空っぽの恥知らずでも喋った者勝ちでグッと肚に収めて喋らなければ負けである事を痛烈に感じたところに+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2018-01-07 17:02:29) |
51. 男たちの挽歌
足を洗おうとするヤクザがたどるお決まりの展開や、物語の盛り上がり部分に水を差し続けるくどい音楽に辟易するも、見ごたえのある作品でした。釘付けとなったティ・ロンをはじめ、男達が示す「友愛」模様に、近ごろ胡散臭さが漂うこの単語の値打ちをあらためて認識させてもらいました。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-20 23:02:06) |
52. 狼(1955)
《ネタバレ》 マスコミに「群狼」と名づけられた五人組。「狼の皮を被った羊」達が「羊の皮を被った狼」達に翻弄される過程が実に実に丹念に描き出されています。時代の被害者であり且つ加害者であるという彼等に対する監督の視線に、胸が詰まってしまう作品です。 [DVD(邦画)] 7点(2009-11-29 14:35:09) |
53. お吟さま(1962)
妻を持つキリシタン大名の高山右近と千利休の娘(実の娘ではない)吟。双方が思慕と倫理観の狭間で錐揉みする姿のみ描かれていれば辟易したことでしょう。しかし、秀吉・三成と千利休の確執が盛り込まれている事で奥行きの深い物語になっています。とりわけ千利休が示した娘に対する慈愛の深さ、宗匠としての巌の如き威厳。それぞれの神々しさは神の領域でした。結末の理不尽さ・非情さを際立たせる音楽、桃山文化(ですか?)の凛とした気品が漂う衣装も心に残る、一級の作品です。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-09-18 14:57:19) |
54. ALWAYS 三丁目の夕日
懐かしい情景と「カイ・・カン」の薬師丸ひろ子の母親ぶりに、時の流れを感じました。観終わって、現代の暮らしの豊かさと、人の心の豊かさが比例していない事を考えさせられました。それは、便利で豊かな事を当たり前ととらえ感謝の気持ちが希薄になっているからではないでしょうか。自分が9歳の時、母にプレゼントした掃除機を今も母は使っています。自分が両親から感じた、生きている事に感謝する、自然の恵みに感謝する、家族に感謝する、ご近所に感謝する、道具に感謝する等々感謝する気持ちを思い出し、我が子へ伝える事が自分の努めであると自戒をこめて思いました。 [映画館(字幕)] 7点(2006-01-18 22:45:41)(良:1票) |
55. 女と男の名誉
《ネタバレ》 銃弾は外れナイフは喉を貫くシーンのみ記憶していた作品で20年振りに観ました。惚れたアイリーンが同業者だったという事が、チャーリーにとって決着をつけねばならない不運であり、かつ決着をつける決断ができた幸運だったようです。復讐の泥仕合ばかりが強調されがちなマフィア物の中では異色である粋なストーリーで、色気の漂うニコルソンとターナーの名演と相まって楽しい作品でした。当時はニコルソンにゾッコンでしたので、ラストはホッとしたものですが、今観てみますと、銃弾がかすりもしていないのは大いに不満です♪ [DVD(字幕)] 7点(2005-11-15 22:52:47) |
56. オープニング・ナイト
駆け出し時代は怖い物知らずで芝居に臨めるが、大スターであるがゆえ観客の期待、自分の老いなどいろいろな事に怯え役を演じる事が出来ない。幕が上がり舞台裏ではヨレヨレでも観客の前では素晴らしい芝居を見せる姿は大スターなればこそのプライドなのだろう。ただ台詞をしゃべる役者ではなく、こういう苦しみを背負い、苦しみと闘い、観客の喝采を浴びる喜びを知る者が演じる姿に観る者は感動させられるんだなあと感じた。ジーナ・ローランズが素晴らしかった。 7点(2004-02-14 19:35:45) |
57. 鬼火(1963)
《ネタバレ》 アランが自殺するまで印象的な音楽とともに淡々と描かれていて、アランの心情が訥々と語られていた。「誰からも愛されなかった、誰も愛せなかった」昔の自分を思い出し、見ていて悲しくなった映画。 7点(2003-12-09 01:05:44) |
58. オデッサ・ファイル
《ネタバレ》 ジャッカルの日、悪魔の選択、に次ぐ大好きな作品で当時読み終えたら朝になっていました。 優生思想を得意気にまくしたてるロシュマンを観念させるクライマックスは名演でしたが、総じてインパクトに欠ける出来映えでした。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-04-11 20:04:55) |
59. 狼は天使の匂い
ジャン=ルイ・トランティニャン、ロバート・ライアン共演に期待特大。最晩年ライアンの熱演は見応えがあり、トランティニャンもキレのある動きでした。無理筋なストーリーがもう少し何とかならなかったものか歯痒さが特大でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-09-26 21:54:11) |
60. 女渡世人
肉親の絆に重きをおいた脚本はなかなかのもの。演出と音楽にクドさがあったものの、MIP木暮実千代の名演にグッときます。 [DVD(邦画)] 6点(2022-03-19 15:03:22) |