1. 羊たちの沈黙
ここ何年間とか、ケチな事は言わないよ。最高。 10点(2003-05-18 19:31:36) |
2. ヒロシマナガサキ
以前、原爆製造に関わっていた科学者が被爆体験者の目の前で「原子爆弾を作ったことに、何の後悔もない。私に罪があるというならば、私にも言わせてもらいたい。リメンバー・パールハーバー、と。」と、語っていたのを思い出す。 彼は「リメンバー・パールハーバー」というキーワードで原子爆弾に対する罪悪感をオフにできるのだ。 「ヒロシマナガサキ」に登場していた元アメリカ兵の「悪夢にうなされた事は、特にない」というコメントを聞いて、同じように「戦争だった」という一言で、原子爆弾の投下についての罪悪感をオフにしていると、感じた。彼個人が投下した訳では無くとも、被爆した広島・長崎の惨状をみて、もう一度、「あなたのスタンスは〈戦争だった〉で、いいんですか?」と、問いたい。 担保となる理由さえしっかりしていれば、人間はいくらでも無自覚的に残酷になれる。そして、その無自覚な人間が、「永遠にわかり合えない世界」の構築を担っている。悲しい事だと、思う。 そんな悲しい世界は真っ平だ。私ももっと学ぶべきであり、考えるべきだと感じた。 これは、「被爆国である、というを徐々に忘れつつある平和な日本」に暮らす私の平和ボケした傲慢な物言いだろうか。 [DVD(邦画)] 9点(2008-05-06 14:09:31)(良:2票) |
3. 秒速5センチメートル
おそらくはテーマだと思われる「時間」と「距離」を、これ以上なく丁寧に描ききっているアニメ作品。近年のアニメーション作品ではトンと見られない(というのも悲しい現実だが)美術センスの素晴らしさが、鳥肌が立つほどに際立っていて、それらに絡み合うように語られる繊細のようで力強い脚本も、切ないくらいにマッチしている。第三話で畳み掛けるように流れる山崎まさよしの「one more time one more chance」も、憎いくらいのタイミング。ラストシーンの諦観さも秀逸で、無駄な力を一切使わずに打たれるピリオド。新海誠は、やっぱりスゴイ。いい加減、このカテゴライズもダサいとは思うのだが、「堂々たるジャパニメーション監督(作家)」と、認識しておく必要があると、思う。うん。 [DVD(邦画)] 9点(2007-10-08 00:15:44) |
4. 桃色(ピンク)の店
70年前の映画なのに、現代にも通じる「男と女」の滑稽さを含んだ愛憎模様が素晴らしい。クリスマスムービーの隠れた名作ですね。 しかし、モノクロ映画に「桃色(ピンク)の店」という邦題は、誰の案かは知らんが、すこし珍妙である。 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-04 04:48:09) |
5. 必殺仕掛人 梅安蟻地獄
ちょっと原作に比べて派手だが、まぁまぁこういう梅安もエンタテイメントでいい。岬の千蔵が、なんともイイ。やっぱ緒形拳の梅安がハマリ役だよ。仕掛人は。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-23 01:01:37) |
6. ヒトラー 最期の12日間
ドイツがこういう作品を作るのは、別に過去の負の遺産に対する贖罪ではないのだろうが、やはり立派なんだと思いますよ。こういう映画人の姿勢は。それを「自己満足」としかとらえられないイスラエルポスト紙のコメントも悲しいとは思うが、当事者でない我々には理解し難い両国の深き溝なんだろう。う~ん。こういう作品、原爆をテーマにして米国に作ってもらって日本で公開してみたら、イスラエルポスト紙の気持ちもわかるかも?否、そんなんじゃわからんか。悲しいもんだ。相互理解するのにも一苦労させてしまう戦争とは、まったくに悲しい。しかし、えらいヒトラー似の俳優やな…と思ったらB・ガンツだったのには、吃驚。 [DVD(字幕)] 8点(2006-04-02 18:12:39) |
7. ビートルジュース
ファンタジーやら(特に幽霊モノ)は、嫌いなのだが、結構、否、かなり面白かった。原因はM・キートン扮するビートルジュースか、W・ライダーのこっちが照れるぐらいのキュートさか、T・バートンの相変わらずの(良い意味の)チープなコダワリ感か、二回目に見た吹替版の西川のりおの変なマッチさか…全部かな。全部やな。ハッピームービーの名作でしょう。コレ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-10 05:35:20) |
8. ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け
個人的に滅茶苦茶好みで隙の無い豪華キャスティング。80年代邦画の隠れた佳作だと、思う。で、本作。ロリコンのビリー・ザ・キッド、愛妻家のサンダース軍曹、剣豪宮本武蔵、元ギャングの中島みゆき等々、が、ギャングの襲来に立ち向かうっていう、何かアレな内容です。ちなみに中古ビデオ店にて十年越しに発見&購入という個人的経緯を持つだけあって、思い入れもヒトシオ。 [ビデオ(邦画)] 8点(2004-09-18 06:01:18) |
9. 評決
巨大で重圧な「壁」を目の前にして「信念」を貫き通していく、落ちぶれたアル中弁護士の姿勢が格好良い。しかし二日酔い醒ましに生卵って、どうよ? 8点(2003-11-20 01:33:39) |
10. ピンポン
原作を知る私ではありますが、主要キャラのイメージがここまでピッタリだ!な、映画は初めてです。飽くまで「私的」にですが。「飽くまで」、と、言えばアクマ役の人(失念!)が、ベストチョイスでした。で、窪塚洋介。全然気にならなかったけどなぁ。むしろ良い感じでした。何故、皆そう嫌うかな~?笑。 8点(2003-03-30 18:14:08) |
11. 人喰猪、公民館襲撃す!
ヘンテコな笑いあり、筋違いな風刺あり、アクの強いキャラクターあり、猪突猛進な人食い猪あり。一見、バランス感覚のない盛りだくさんな映画なのに、そこそこのクオリティが保たれていて、ちょっと驚かされた。 「グエルム」といい本作品といい、韓国発モンスターパニック映画は物語がまっすぐ進まないなぁ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-11 23:50:45) |
12. 必殺仕掛人 春雪仕掛針
今回も「やっぱ必殺は藤枝梅安・緒形拳でなきゃなぁ」という一言に尽きる作品でした。いつもの面子(岬の千蔵のぞく)に、岩下志摩の妖艶さを加えて、よりエンタメ性が増したように思います。 しかし、考えずにはいられないのが…原作に沿い、好キャストを配し、緊張感を殺さずに撮ってれば、ここまで面白くなるというのはもはや周知なのに、なんで主水シリーズは凡庸以下なんだろうか。 [DVD(邦画)] 7点(2010-11-07 03:27:09) |
13. ひとごろし
犬嫌いで、甘党で、臆病で、卑怯者な主人公なのに、キチンと愛せる隙間が存在しているの点が、面白い。私もビビリで甘党で犬が嫌いだからだろうか?主人公に対して妙に感情移入できてしまった。複雑です。笑。 ちょっと難点といえばラストの余韻のなさと、渡辺宙明の80年代特撮風音楽か。渡辺宙明サウンドって、時代劇にはイマイチ合わないような。 [DVD(邦画)] 7点(2008-05-10 00:42:21) |
14. ピアノの森
人間ドラマは少しお座成りで平面的なカンジもしたが、演奏シーンは文句なし。鍵盤の上で跳ねる指先の演出と、沿うようにして盛り上がっていく展開が見事。上戸彩の「男の子声」はチョッと細すぎ?とは思ったが、結構上手かった。特に、ハミングのシーンはドキリとした。ドキリとした、といえば、アジノ役・宮迫の芸達者ぶりにも、驚いた。 [DVD(邦画)] 7点(2008-01-13 22:27:42)(良:1票) |
15. 必殺仕掛人
原作の持ち味に負荷をかけずに仕上げた丁寧さに、好評価です。しかし、原作の力量による評価というか、この原作じゃ映画が面白くなるのも当たり前かの?と思ってみたり。否、立派に面白いんですが。至福を感じるほどに。笑。で、やっぱり「必殺」は中村主水じゃなくて藤枝梅安でなきゃね。って感じです。欲を言えば、田宮二郎でなく緒方拳、で、(役名は違いますが)高橋幸治でなく林与一、かな? [DVD(字幕)] 7点(2006-05-09 07:04:57) |
16. ヒルコ 妖怪ハンター
「沢田研二が車の中で手首噛み切って自殺する映画」を探しており、「オヤ?これなのかな?」と思い、一応拝見。残念!別作品でした。しかしこの映画、意外と悪くない。B級ホラーに終始(とは思えないが)している点が諸星大二郎ファンには気に食わないんだろうが、佳作な邦画の未来の為の人身御供って事で、私的には高評価。勘弁してつかぁさい。グダグダな情けない男を演じる沢田研二は、ステキなまでにハマリ役。ですな。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-03-05 23:03:19) |
17. 評決のとき
《ネタバレ》 無罪、か~。「無罪か死刑」なら、無罪でもいいけど、「無罪か懲役(もしくは執行猶予)」なら、懲役もやむを得ない?まぁ、陪審員制度っていう弊害なのかも。ま、テーマはそこじゃない。しっかし人種問題ってのは、リアルには伝わっていない気がすんのよ。日本でユルユルの人生謳歌しちゃってる私なんかには、特にさ。この映画の芯の面白さに2割引ぐらいの評価かも。でも、出演者は、皆良いな。キーファー(24!)もいいし、M・マコノヒーとサミュエル・L・ジャクソンも・・・あれ?偶然にも一緒に借りてきたビデオが「アミスタッド」!マコノヒー(黒人擁護の弁護士)とサミュエル(黒人被告人)って、一緒や!一緒やん! 7点(2004-07-20 23:21:30) |
18. heat after dark ヒート・アフター・ダーク
渡部篤朗が格好良い。それだけでイイ。くそう。格好良いなぁ。で、物語だが。笑。こじんまりとしたフツ~の佳作なのは確か。で、腹六分目なのも確か。ま、短編だしね。 7点(2004-03-11 01:33:53) |
19. 病院坂の首縊りの家
《ネタバレ》 最後の死体に風が吹くシーンは「ハッ」と、します。う~ん。そして、ピーター(池畑新之助)・・・若い・・・。 7点(2003-06-25 11:42:29) |
20. ビルマの竪琴(1985)
戦争映画、しかも邦画なんかに碌なモン無い。と、タカを括って見ていたら、結構面白い。しかし主人公水島が日本に帰らないのは、「逃避」なんじゃないのかな…?とも、当時中学生の俺は感じた。ヒネてんなぁ。笑。 7点(2003-06-03 11:52:47)(笑:1票) |