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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2395
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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81.  ファンタズム(1979) 《ネタバレ》 
底抜け超大作ホラーが目白押しだった70年代、その掉尾を飾ったのがこの自主製作カルト・ホラー。監督のドン・コスカレリはこのときまだ22歳、本作を観た限りで言えることは、彼こそはまさに“才能はかなり劣るけど、頭の中はデヴィッド・リンチそのもの”と呼ぶに相応しい人、というか“ドン・コスカレリを天才にしたらデヴィッド・リンチになる”と言った方が正しいかも。ストーリーは冒頭から徹頭徹尾おかしいし、途中からソフトボール大のパチンコ玉が高速で飛んできて人を殺すしで、もう浅草花やしきのお化け屋敷状態です。挙句の果てには夢落ちですけど、これほど夢落ちが納得できた映画には初めて出会った気がします。どおりで13歳のガキがバイクやムスタングを運転できるわけだ。でもデヴィッド・リンチが割と好きな自分としては結構愉しめたかと思います。『エルム街の悪夢』の原点と言えるかもしれません。よく考えるとこの映画にはヒロインがいないんです、そんなホラー映画もちょっと珍しいかも。そのうえ主人公の少年が女の子かと思うほどの美少年、その兄と兄の親友の三人の関係がなんかヘンでBLっぽい雰囲気もあり腐女子には受けるかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-06-27 22:37:07)
82.  フォロウィング
本作がクリストファー・ノーランの監督デビュー作になるわけですが、時系列をぐちゃぐちゃにする語り口はまるで『パルプ・フィクション』みたい。あのクリストファー・ノーランまでもが初期にはタランティーノの影響を受けていたことは感慨深いものがあります。だがこのパルプ・フィクション方式は順にストーリーをつなげてみると単純なお話しにならないと上手く機能しないもので、本作の様に複雑なプロットでどんでん返しがおこる物語では成功しているとは言い難いところがあります。要は普通に順撮り風に見せた方が映画としては良かったんじゃないかってわけです。そこはノーラン、技巧に走り過ぎた若気の至りと解釈いたします。でもモノクロ撮影と暗い語り口は、いかにも英国ミステリーらしくて好感が持てました。『プラーグの大学生』みたいなドッペルゲンガー的な展開にすれば、そのまんまホラーになるかなと思います。
[ビデオ(字幕)] 6点(2019-06-17 23:31:55)
83.  ブリングリング 《ネタバレ》 
「事実は小説よりも奇なり」、本作はまさにこの古人の名言につきます。こんなお話し、フィクションならば脚本段階で即ボツにされること間違いなしでしょう。ハリウッド・セレブの自宅があんなにセキュリティが甘かったなんてとても信じ難い。ビバリーヒルズなんか町の入り口でセレブの自宅を案内するマップが売られているぐらいだから住所をネットで特定するぐらい誰でもできるでしょうが、まさかパリス・ヒルトンが鍵をマットの下に隠していたなんて(笑)。撮影には実際の彼女の家を使わせたそうで、この女どこまでアホなのかそれとも売れるためなら手段を選ばないタレントの鑑なのか?被害者の中にリンジー・ローハンもいましたが、パリスといい今や落ちるところまで落ちてしまった者同士という共通点があります。事実なのか脚色なのか判断に迷いますけど、ラストのインタビューで主犯格のエマ・ワトソンが「刑務所で隣の房にリンジー・ローハンが入っていた」と語るシーンが強烈な皮肉になっています。つまり、盗るほうも盗られるほうもその差は紙一重の似た者同士というわけです。 共感できる要素は一かけらもないんですが、ガーリー・ムーヴィーの巨匠ソフィア・コッポラだけあってそのセンスだけは円熟の域に達していると思います。彼女自身が育った環境の賜物かもしれませんが、こういうファッションとブランドものをアイコンに使わせたら、ハリウッドでも彼女の右に出るものはいないのは確かです。でもそのセンスが映像化されても、観る者の心に何かが残るかという観点から言うと、ちょっと苦しいところがあります。まあこれが彼女の趣味なんだからどうしようもないんですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-10-22 22:42:19)
84.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 
有名な作品ですけど、このたび初鑑賞。正直いってこれが『死ぬまでに観たい映画1001本』に載せられる出来の映画だとは思えなかったのですけど、POVというという画期的な映画手法の開発で世のカネのない映像小僧たちにチャンスと希望を与えた功績は大なのかもしれません。結局のところブレア・ウィッチとは何であったのかという解明はなかったわけですが、こういう投げやりみたいなストーリーでもアリなんだ、ってことを映画製作者たちに気づかせたことも、その後の映画の流れに影響を与えてくれました。得体のしれないウィッチよりも数百倍怖いのは三人の人間関係の壊れっぷりで、この手のPOV映画としては必須の要素ですけどさすが元祖だけあって、けっこうリアルです。 教訓:やはり女性に地図を読ませたらあかん(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-18 21:19:40)
85.  震える舌 《ネタバレ》 
破傷風、この単語には私たちの世代は少なからず恐怖を感じるはずです。小学校のころには普通に破傷風の予防接種をみんな打たれたし(この注射と日本脳炎の予防接種はほんとに痛かった)、たしか同学年には破傷風で死んだ子もいた記憶があるぐらいです。その破傷風との闘病記を“あなたは、この恐怖に耐えられますか!”“彼女はその朝、悪魔とともに旅に出た…”なんてコピーを付けて映画化するんだから、松竹という会社はえげつないです。トラウマ映画としてはあまりに有名ですがとても観る勇気がなくて、今回初鑑賞となった次第です。 主演の女の子の演技が凄まじいというか、監督もよくここまでやらせたな、って呆れかえりました。今のご時世でこんなことさせたら、下手したら幼児虐待で炎上ものですよ。また、劇中でも医師に破傷風菌は唾液なんかじゃ感染しないと説明させてるのに、両親が感染したんじゃないかとほとんどノイローゼになってゆく様を丹念に撮っていて、これじゃほとんどゾンビ扱いじゃないですか。野村芳太郎は『砂の器』でもハンセン病患者団体から抗議を受けてますが、ちょっとリテラシーに欠けるところがありそうですね。まあ短期勝負で致死率の高い破傷風ですから、患者団体なんてなさそうですけど。あと気になったのが昭和50年代の医療体制で、こんなに程度が低かったのかな。それには宇野重吉と中野良子以外の医師やナースがあまりにも感じが悪く無能に見えたこともありますが、絶対安静で光線も遮断しなければいけない破傷風患者を小児科の大部屋病室の隣の病室で治療するなんてあり得ない感じがします。聖路加病院が撮影に協力してロケもしているみたいですので、実際こういうレベルだったんでしょうね。でも容体が急変して渡瀬恒彦が主治医の中野良子を自身で医局を回って探し回るシーンがありましたが、こんなこと大病院であり得ますかね?
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-11-21 23:48:54)
86.  ファイナル・デスティネーション 《ネタバレ》 
ホラー映画のアイデアとしては、確かに平成になってからの作品では群を抜いたオリジナリティを持っていることは認めましょう。冒頭の飛行機事故の描写なんかも、恐ろしさでは歴代三位以内に入る墜落映像ですし、乗客の中に赤ん坊や障碍者がいるところをわざわざ観客に見せつける脚本の悪意には嬉しくなってしまいます。主人公の少年の行動を客観的に観れば、そりゃFBI捜査官でなくても生き残ったこいつが頭がおかしくなって連続殺人犯になったと思いますよ。ということで中盤までは不条理サスペンスの色彩まで感じられて良いんですけど、なんど説明されても理解できない死神の論理が出てくると頭を抱えたくなってしまいす。あちらの世界ではどうなのかは存じませんが、人間界ではこういう拘りに捉えられている人のことはパラノイアと呼ぶんですよ(笑)。 その後のシリーズ作ではやりすぎの世界に没入していってしまうんですけど、本作ぐらいの殺され方がちょうど良い(?)かもしれません。女教師の死に方がなんかいちばん悲惨な気がしましたけど、ラストの結局失敗してしまいましたが死神の“スネーク電線攻撃”も冷静に考えるとおバカの極みみたいな映像じゃないですか。のちのシリーズ作では顕著になってゆくんですけど、殺し方に凝りすぎるあまりほとんどコメディみたいになってしまいます。まあそれもこの映画の味なんですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-05-10 23:39:15)(良:1票)
87.  ブリッジ・オブ・スパイ 《ネタバレ》 
うーん、スピルバーグ&トム・ハンクスのコンビにしてはかなり平凡な出来の映画としか言いようがないんです。史実を淡々と追ったストーリーですけど、コーエン兄弟が参加したとは思えないひねりの脚本じゃないでしょうか。ハンクスが、事故の対象者を限定させて会社の利益を守っていた損保専門の弁護士なのにスパイ交換とは無関係の学生の釈放を東独と交渉することになる皮肉や、あまりに違いすぎるソ連と米国のスパイ容疑者に対する扱いなど、ストーリーテリング上の工夫は確かにうかがえますけどね。考えてみるとスパイ交換は米ソの政府が決めたことで、コートを盗まれたり東独の警察に一晩泊められたリの苦労はあったとしても、ハンクスがベルリンでしたことは単なる政府・CIAの代理人(あくまでパワーズの釈放に限ってですけど)としか見えなくて、彼の交渉術のどこが優れていたのかは判りにくかったです。でもオスカーを受賞したマーク・ライランスの演技だけは確かに良かったと言えます。彼の淡々として全編にわたって表情を変えない演技は、顔が似ているというわけじゃないけどなぜか國村準が思い出されてしょうがなかったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-21 21:59:44)(良:1票)
88.  ブラックボード 戦火を生きて 《ネタバレ》 
庶民の眼から観た第二次大戦のドイツの対フランス電撃戦を描いた作品。フランスの農村地帯が舞台なのに、ドイツから逃げてきた共産主義者の父子が主人公という設定です。そこに部隊からはぐれたスコットランド兵も一緒になって仏独英の三か国人が逃避行をするという展開になります。監督は『戦場のアリア』を撮った人で、彼はこの三国の戦争における関わりについてこだわりを持っているみたいですね。ただひたすら英仏海峡沿いのディエップに向かって逃げるだけといういわばロードムービーの様な味わいもあります。あえて血が流れる描写は避けて撮っているし、父と少年の再会をテーマにしたジュブナイル映画だともいえます。まあ父子が奇跡的に際会するくだりはご都合主義全開というか唐突過ぎる気もしますけど。 この仏独戦の時はフランス国内で800万人が故郷を離れて避難したそうですが、避難民の群れが道路をふさいで連合軍の移動が困難になり、正直言ってこれがフランスの敗因の一つだったと指摘する歴史家もいます。劇中でも民衆は状況もわからずやみくもに北に向かったわけですが、政府からの避難誘導は全くなかったようで行政の混乱ぶりがうかがえます。結果的には彼らは独軍の進路を超低速で先に進んでいただけだったことになり、草原で背後から現れたドイツ戦車が避難民たちを猛スピードで追い越してゆくシーンが実に印象的です。第一次大戦で4年も持ちこたえたのでまさか1か月でフランスが降伏するとは夢にも思ってなかったのは無理もありません。独軍は後の独ソ戦とは違ってこの時は住民虐殺などの蛮行は犯していないので、逃げなかった方が民間人の被害は少なかったんじゃないでしょうか。その点スターリンは独ソ戦では住民の避難を決して許さなかったそうで、驚くほど冷酷な方策ですが純軍事的にはこれが正解だったんでしょうね。でもこんな非道な決定をくだせる指導者は、歴史的にも珍しい存在なんじゃないですか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-03-26 21:50:19)
89.  フッテージ 《ネタバレ》 
主人公がイーサン・ホークですから、まあだいたいの展開は読めたような気がします。この人が主役の映画で、ヒーローらしく雄々しく邪悪と闘うなんてキャラな訳はないですからね。過去のヒット作へのプライドは高いけれど、最近は著書が売れなくて破産寸前のノンフィクション作家なんてイーサン君にはピッタリの役です。マスコミには正義を求めて作家活動してるんだと大言壮語しているけど、頭の中はカネのことしかないという平凡さがリアルです。でも家族に内緒で未解決殺人事件のあった家に引っ越すなんて、ちょっと無茶すぎでしょ。想像してみてください、あなたが作家だったとしても世田谷一家惨殺事件のあったあの家に住むことができますかね? 実はこの映画の怖がらせ方の基本はこの事件のあった家に集中しているんだと思います。そのおどろおどろしい雰囲気も中盤に子供の霊が映るようになってからは一気にスケールダウンしてしまった感じがします。だいたいあの世の邪悪なものが、あんなに律儀に自分の犯行を8ミリ映像に残しますかね?それも60年代からきっちり10年ごとに。それに90年代以降では8ミリのフィルムなんてもう入手困難だったはず、まあそれは魔界の人がすることですから突っ込みを入れてもしょうがないですけどね(笑)。 サイコキラーものと思わせておいて実はホラーというひねり球でしたが、ホラーらしい雰囲気は出ていました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-03-21 23:56:24)(良:1票)
90.  フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 《ネタバレ》 
ロバート・マクナマラといえばベトナム戦争を象徴するような人、たしか当時は「冷酷漢」「ファシスト」などさんざんな言われようでしたが、こうやって老いた姿を見ると意外なほど誠実で知的な人物のように見えます。彼の最大の功績(?)は戦争の運営に経営的な手法を導入したことでしょう。「戦争みたいな重要なことは軍人には任せられない」という名言を残したのはたしかクレマンソーだったと記憶していますが、その戦争をフォードの社長に指揮させたのはすごいことです(もっともケネディに請われて国防長官に就任した時点ではまだベトナムはアメリカの戦争とは言えない段階でしたが)。 前半はなんだか自らのサクセスストーリーを語っているだけという印象しかありません。それでもその中にも見逃せないポイントはあります。マクナマラは大戦中あのカーチス・ルメイの幕僚だったんです。口には出しませんでしたが、マクナマラはルメイの冷酷な戦争運営から絶対に影響を受けていますね。「彼は狂人だった」とまで酷評する部下までいるルメイを、さすがに好意的に語ってはいませんが決して否定していないところからも推測できます。ベトナム戦争についてはもう自己弁護のオンパレードです。彼の弁明で腹が立ったのは、東京大空襲やベトナムでの枯葉剤作戦について「一晩で民間人10万人を焼き殺してはいけないと規定している戦争法規は存在しない」「枯葉剤を散布することは戦争法規で禁止されていない」とシレッと開き直ったことで、「もしそういうことが法律的に禁止されていたなら、私は決して実行しなかった」とまですました顔で言うんですから、もう開いた口がふさがりません。観ている最中から「マクナマラとアイヒマンはどこが違うんだろう?」と真剣に悩んでしまいました。 この映画は“マクナマラが語る11の教訓”という構成になっていますが、この中で彼は面白いことを言っています。曰く「都合の悪い質問は無視する」。つまりこの映画の中でも彼は不都合な質問には沈黙していたわけで、それを許してしまった監督は厳しく言えば能力不足だったと言わざるを得ません。もし監督かインタヴュアーがマイケル・ムーアかオリヴァー・ストーンだったらと思ったりしましたが、それじゃあきっとマクナマラが拒否したことでしょうね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-31 22:40:14)
91.  フリービーとビーン/大乱戦 《ネタバレ》 
数ある刑事もの映画でも脚本のはっちゃけ具合は屈指です。まあこの映画は刑事もの映画じゃなくて純粋なバディ・ムーヴィーとして愉しむのが正しい観方なのかもしれません。ジェームズ・カーンとアラン・アーキン、この二人の刑事コンビは仲が良いんだか悪いんだか判断に苦しむところですが、現実でどんな職場でも仕事上のコンビというものは大なり小なりこんなものでしょう。この映画はたぶんサンフランシスコが舞台だと思いますけど、この二人の暴れっぷりはご当地の名物刑事ハリー・キャラハンどころではありません。無意味に車を壊し過ぎというのはちょっと気になりましたけど、それがコメディ要素にあまりつながっていないところは個人的には不満でした。フリービーがユダヤ系でビーンがメキシコ系というというキャラ分けも、それが単に二人の喧嘩のタネになっているだけでストーリーにあまり関係が無いというのもどうですかね。実はわたし若いころのアラン・アーキンのコメディ演技がどうも苦手でして、この人抜群に演技が達者だけど笑えないんです。キレた演技をさせるともう最高なんですがね、この人。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-16 22:28:57)
92.  フェイク シティ ある男のルール 《ネタバレ》 
またまた出ました腐敗したLA市警、という感じでハリウッド映画に於いてここが舞台になるともう必ずと言っていいほど堕落した警察組織という描かれ方ですね、ちょっと食傷気味です。まあ言ってしまえばありきたりのストーリーなんですが、主人公のキレやすい刑事にキアヌ・リーヴスを持ってきたところは良いアイデアではないでしょうか。この人は残念ながら演技力は乏しいのですが、彼の動きが鈍い表情が何を考えているのか判りにくいキャラに良くマッチしていました。チームの中で彼だけが内情を知らなかったという展開はちょっと不自然な感じがしたのはマイナス・ポイントでしょう。内部調査官の“Dr。ハウス”ことヒュー・ローリーの手の内で踊らされていただけだったというオチもちょっと強引過ぎでした。 それにしても、邦題の“ある男のルール”ってなんのことだったんでしょうかね、言葉の響きとしてはカッコ良いですけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-09 23:33:16)(笑:1票) (良:1票)
93.  ブラック・サンデー 《ネタバレ》 
プロットやドキュメンタリー調の映像を使っているところなど、『ジャッカルの日』に雰囲気が似ているなと感じました。『ジャッカルの日』ではターゲットはひとりなのと対照的に狙いは8万人の観衆を皆殺しとグレードアップさせていますが、クライマックスが大群衆の集まる場所で、そこに向けてサスペンスを盛り上げるというあたりはそっくりです。まあT・ハリスの原作自体がF・フォーサイスの『ジャッカルの日』をパクった様なものなので、こうなるのは当然と言えば当然でしょう。 でも映画の出来自体は、F・ジンネマンの『ジャッカルの日』には到底及ばなかったと言えるでしょう。まずスーパーボウルの会場をねらってテロを企む動機が良く理解できない。現在のアル・カイダじゃないんだから、アラブゲリラがイスラエルではなくアメリカ国内であんな大規模な無差別テロを計画するなんてちょっと不自然です。そのテロ自体にしても、しょせんは飛行船なんだからヘリから船体に銃撃されればあっという間に撃墜ですよ。でもなぜか誰も撃たない。この映画の脚本にはこの種のサスペンスに不可欠な緻密さが欠けていて、ちょっと荒っぽすぎます。ラストで飛行船が爆発するシーンも、あまりにチープな映像だったのはがっかりでした。 余談ですが、M・ケラーが看護婦に化けてR・ショーの病室に入りこもうとするシーン、思わずニヤリとさせられました。『キル・ビル』でD・ハンナがアイパッチを付けた看護婦コスプレをするシーンとしてタランティーノが見事にこれを再現しているからです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-05-11 20:59:36)
94.  ブルックリン物語 《ネタバレ》 
映画が二本立て構成になっていてフェイク・トレーラーつきと言うと、タランティーノ&ロドリゲスの『グラインド・ハウス』の元ネタなんですね、この映画は。まあ、雰囲気はまったく違いますけど。ジョージ・C・スコット、レッド・バトンズ、イーライ・ウォーラック、アート・カーニーという渋い芸達者が揃った男優陣は観てるだけで楽しくなっちゃうんですけど、女優陣がちょっと地味すぎたかな。第二話の“バクスター・レビュー1933”がいちおう“四十二番街”をモチーフにしたミュージカル仕立てなんでが、思えばこれが名匠スタンリー・ドーネンが撮ったラスト・ミュージカルになるんですよね。ミュージカル映画というジャンルが絶滅寸前だった70年代だったからしょうがないかもしれませんが、『雨に唄えば』を撮ったドーネンですから、ちょっと寂しいものがあります。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-21 22:46:55)
95.  ファール・プレイ 《ネタバレ》 
公開当時、何度も見る機会があったのに見逃して、ようやく近年観させていただきました。全盛期ゴールディ・ホーンのキュートな魅力とバリー・マニロウが唄う名曲“Ready to Take a Chance Again”がとても心地よいのですが、サスペンスなのかコメディなのかどっちつかずの脚本はちょっと冗長過ぎる感じがします。ギャグにしても、バージェス・メレディスとレイチェル・ロバーツのカンフー対決なんて苦笑するしかありません。 でも判るんですよ、このサイトで評価が高いのは、この映画は映画館のスクリーンで観なくちゃいけないんですよ。私も経験したんですが、70年代のゴールディ・ホーンはスクリーンで観るとそのキュートな魅力に心が鷲掴みされちゃうのは間違いなしです。この彼女の魅力は空前絶後で、90年代のメグ・ライアンでも足元に及ばず、もし70年代にラブ・コメというジャンルが流行ってたら彼女の独壇場だったのは間違いなしです。もうこんな女優は出てこないんじゃないかとも思うけど、さすがにDNAを受け継いでいるケイト・ハドソンにはその片鱗がうかがえます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-18 01:02:00)
96.  ブラザーズ・ブルーム 《ネタバレ》 
キャスティングの妙だけは絶妙でした。まだ生きていたのか、マクシミリアン・シェル!カメオ出演みたいな感じでしたが、お元気そうで何よりでした。菊地凛子もミステリアスでキュートなのは良かったですけど、セリフが“FUCK!”の一言だけとはねえ、頑張ってもっと英語が喋れるようになってください。 全体的にスタイリッシュな映像が今風ですが、コンゲーム映画に不可欠な爽快なカタルシスに欠けているのが自分にはイマイチでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-19 23:08:05)
97.  フランス軍中尉の女 《ネタバレ》 
撮影中の映画と、その出演俳優の私生活をシンクロさせると言う語り口はトリュフォーの『アメリカの夜』と似ていますが、俳優としてのジェレミー・アイアンズとメリル・ストリープのW不倫劇より撮影中の映画の方がはるかに面白いところが『アメリカの夜』との大きな違いでしょう。映画の物語と現実の世界をほぼ同等の時間を使って描いていますが、“フランス軍中尉の女”と呼ばれる地雷女に引っかかって人生が狂ってゆく男の物語は大変面白く、こっちだけで一本の映画とした方が良かったかも。まあ原作小説があるのだから詮無いことですけど、映画としては文学の香りが高い一編でした。
[ビデオ(字幕)] 6点(2011-12-28 23:37:58)
98.  ブレイキング・ニュース 《ネタバレ》 
ケリー・チャンを見てると「この女優って深津絵里にそっくりだ」と感じてきて、そうなると『踊る大捜査線』を観ている様な錯覚に陥り困りました(笑)。ド派手な銃撃戦や手榴弾の爆発の割にはほとんど警察に死傷者が出ないのはご都合主義っぽかったけど、あの香港名物の魔窟の様なビルの内部にほとんど舞台を限定したのはなかなか良いアイデアです。人質の解放する手段なんか、まさかスパイク・リー、これを観て『インサイド・マン』でパクったんじゃないかと思うほど似てました(笑)。“警察の突入をショーにする”というアイデアは面白いんですが、映像的にはあまり生かされた様には思えませんでした。香港ノワールらしい強盗と殺し屋のボスたちの友情と、気合が入ったオープニングにプラス一点です。
[DVD(字幕)] 6点(2011-10-19 23:53:10)
99.  ブルースカイ(1994) 《ネタバレ》 
完成直後に監督トニー・リチャードソンがエイズで亡くなるわ製作会社が倒産するわで、お蔵入りになりかけ完成後3年経ってようやく公開されたという因縁作だそうです。リチャードソンの後期作らしく演出にキレがない凡作ですが、オスカーを獲ったジェシカ・ラングの演技はさすがに見事です。情緒不安定で直情型の人妻という役柄は演じやすそうですが、ラングみたいに「プラス純情」まで表現できる女優はなかなかいませんよ。『キングコング』の屈辱デビューから15年あまりで2度もオスカー受賞する大女優に成長したのですから大したものです。旦那のトミー・リーも、女房の奇行を受け入れ核実験での事故を隠蔽しようとする上司にも耐え忍ぶ軍人役で、最後に上司をぶん殴って精神病院に閉じ込められるところなぞ、東映やくざ映画の高倉健みたいで好演しています。
[ビデオ(字幕)] 6点(2011-01-07 22:37:05)
100.  ファイナル・カウントダウン 《ネタバレ》 
F‐14トムキャットも引退しちゃったんですね、時の流れをしみじみ感じます。さて大流行した架空戦記のことを考えると、着想といい節度ある終わり方(肩すかしだという批判が多いけど)がSFとしての矜持を保っていると感じます。タイムスリップものSF映画は一種の思考実験みたいなものですから、いかに物語の辻褄を合わせるかが大事なのですが、あの「1941年に取り残されたオーウェン中佐」だけはSFとしては矛盾が大きすぎるのが残念です。あと始めは「歴史を変えちゃいけない」と力説していたマーティン・シーンが、引き返しを命じるカーク・ダグラスに「40年間の歴史の過ちを正すチャンスを逃すな」と喰ってかかるのはどうなっているんだ、おまえ何時人が変わったんだよ、と突っ込みたくなりました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-12-26 21:04:23)
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