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コメント数 106
性別 男性
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1.  夜の蝶(1998)
いずれの作品にも言えることだが、彼が時折見せる整理されたシンメトリーの無機質さにはらまれるテンションの迫力が凄まじい。それは定型化された映画文法ではあるのだが、その一方で隅において大事な演出をしたりするのだから、彼がどれほど画面を意識し、画面を最大限に生かそうと徹底しているかがわかる。ラストショットで右端奥の鏡に女たちが映っていないという物静かな語りはいい例である。 これはフェミニズムな作品である。無機質である“物”が動き出すというアイロニーが問題なのではない。男社会の中で無機質に仕立て上げられた“女”が一時の生命を与えられるという強烈なアイロニーが問題なのであり、だからこそ男は有機的(実写)であり、だからこそ女たちの踊る姿はこれほど幻想的なのである。 
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-29 02:40:29)
2.  夜の人々(1948) 《ネタバレ》 
“この青年とこの娘の物語は正しく伝えられたことがない” 頭に予感が走ったがやはりそうだった。ボニー&クライドである。かの低脳映画、『俺たちに明日はない』とは較べたくもない出来映え。真実 かどうかは知る術がないが、少なくともこの作品には真実味、説得力がある。――何故か――二人の愛、つながり、悲壮感、苛立ち、沈黙を描いているから。キャラクター設定からして説得力がある。ボウイは16歳で罪を犯し、7年間投獄された世間知らずの青年。女との喋り方も分からず、結婚式の最中でも堂々としていられず、これでいいのかな、って顔で戸惑っているような青年。一方のキーチーはアル中の父親と二人で暮らし続け、普通の女の子がすることなんて自分には縁遠いと諦めていた娘。 おれは思う。 本当の純愛物語は童貞と生娘でしか成立し得ない。彼らだからこそ可愛らしいという目で見守ってあげられるのだ。 とまぁここまでは前提であって魅力の本質ではない。 まず目立たないが台詞が粋だ。「タバコを」 {よく吸うね} 「いらないわ」 {持ってない} この極端に短いやり取りだけで、キーチーがいじらしく好かれようとしているのが伝わり、またその後に陥りがちなロマンチックで寒々しい空気を一瞬にして打ち消している。この魅力を作品の中心に据え、一つの映画にまで昇華させたのが『ストレンジャー・ザン・パラダイス』である、というのはまぁいいか。 そしてもう一つの魅力は説得力に裏打ちされた、これまた地味ながら緊迫感と味のある演出。分かり易いのはやはりラストのショット。説得力のあるマッツィの裏切りと演技ののち、静かにキーチーの眠るモーテルに近付くボウイ。この際の緊迫感も大したものだが、重要なのはその直後。警察に気付いたボウイがわずか2歩ほどだが、モーテルから離れる。地味だが、この、キーチーを巻き込みたくないという一貫した想いを行動で描写する演出に素敵を感じさせてくれる。
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-09-24 12:38:52)(良:1票)
3.  欲望(1966) 《ネタバレ》 
まず、衣装・セット・女性のずば抜けたセンス。そしてカメラワーク。人の目で見ているような息遣いを感じる動と、斜めからフィックスで撮る静のカメラが非常に印象的だった。話はというと、公園で撮った写真を引きのばしていくと殺人現場らしきものが写っていたというもの。こう聞くとサスペンスのようだが、けして違う。それは衝撃的なシーンで合えて効果音や音楽を排除していることからも顕著である。この作品は、人間がその一瞬一瞬に見たこと・感じたこと・思ったことの儚くたゆたっている不確実さを映像化したもの。女には飽きたと言いながらもセックスをするその姿も、ライブハウスから出ればごみ同然となるぶっ壊されたギターも、ひどく気に入って即買いしたプロペラも全てこの象徴であり、その空ろさ故に、その感覚を他者と共有することは限りなく不可能だという真実を示している。出来事は他者にとってはある種全てが虚構であり、何が存在していて何が存在していないのかは問題ではないということが最後のパントマイムテニスにもよく表現されている。気分屋で気難しい写真家という繊細な役柄を見事にこなした演技、混沌とした中から少しずつ形を成してくる抽象画のように、引きのばした粒子の粗い写真から何かを見出すというプロット構成を高く評価したい。
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-15 15:03:10)(良:1票)
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