21. ライアンの娘
《ネタバレ》 初見。テレビの旅番組でも見た事のない絶景は鑑賞史上ナンバーワンであり特筆もの。浅はかな不倫話に観るの止めようかとしたものの、ロージーをその不貞も含めて愛しているチャールズ並びにロージーを只々慕う弱者マイケル並びに村人全員の教師たる神父の存在があって一気に完走できました。ロージーが初めて他人の痛みがわかる事となった身も心もズタズタにされるリンチシーンに於ける村人どもの下劣さは凄まじい。イギリス人監督の視線なのだろうか。神父はハサミを持ってるあの女にこそ鉄拳を食らわして欲しかった。それとあの父親にも天罰が下らん事を願って止みません。続いて行くそれぞれの人生を思わせるラストシーンに深い余韻が。 [DVD(字幕)] 8点(2019-05-20 08:43:02) |
22. ラ・ヨローナ ~泣く女~
《ネタバレ》 ホラーともう一つのジャンルは苦手でスルーしている私。不思議な魅力を感じるリンダ・カーデリーニ出演という事で「ゾンビ(1979)」以来40年ぶりの劇場ホラー鑑賞。何時でも退散出来る席にて周りに誰も居ないのを幸いに漏らしそうになる(悲鳴)のを我慢しながら硬直!!!と弛緩~の繰り返し。音がね、いや~、怖かった~。4DXだったらリタイアしてたかなぁ。襲撃がパターン化されて段々と予測出来てしまうのと水の恐怖がそれ程表現されてないのと呪術医の活躍不足と微妙な子役が物足りないところ。きちんとした起承転結でのテンポ良い展開において我が子を守るシングルマザーとしての奮闘ぶりがまずまずの見応え。蛮勇を振るった甲斐のある作品。未見の死霊館シリーズを観てみようか、とは思えませんわ。 [映画館(字幕)] 6点(2019-05-10 19:24:00) |
23. ラストタンゴ・イン・パリ
《ネタバレ》 初見。苦手なマーロン・ブランド主演という事でスルーしてきた本作。「ダメージ(1992)」のような退廃を大いに期待(恥ずかしながら)したのですが、最初から最後まで「何じゃこりゃ?」で埋め尽くされた粗悪作。ブチャイクな小娘(失礼!)と中年ヤモメの魅力ゼロ同士の絡み合いで、知ってしまったが最後、熱が冷めた女に見限られ足掻く男というあるある話。当時大騒動になったというカラダの絡み合いシーンも「何か問題ありますかね?」という程度で、ベルトルッチ&ストラーロ最強タッグをもってして、官能美・退廃美のカケラもない小汚さにガックリ。サックスの音色にのみ加点。 [DVD(字幕)] 2点(2019-04-20 18:33:41) |
24. 楽園に帰る
《ネタバレ》 サモア島で6か月のロケが敢行されたという事で作り物でない風景に魅入ります。白人宣教師コベットの独善的な管理に盲従する島民達が、流れ着いたモーガンの活躍で立ち上がる姿と、モーガンとミーヴァのロマンス、モーガンと娘のドラマが描かれています。心変わりしたコベットが印象深いもののその理由が曖昧なのが物足りません。ゲイリー・クーパーの一本調子の台詞回しに気持ちが盛り上がりませんが結末にはさすがにグッときました。ロブソン監督作としては地味な一品。 [DVD(字幕)] 7点(2018-08-30 02:31:05) |
25. ラインの監視
《ネタバレ》 1941年に上演されたリリアン・ヘルマンの舞台劇の映画化で監督・俳優の多くも舞台から起用していたそうで、全編ほぼ会話で物語が進む。『ジュリア』のヘルマンらしく反ナチプロパガンダ作品と言えるもので少し辟易してしまう。ゲイリー・クーパーやハンフリー・ボガートを抑えてオスカー受賞したポール・ルーカスの「虚勢を張らず慎ましく威厳を保つ」父親像は見事だったが、大義名分を掲げて有無を言わさず伯爵を殺してしまうのにはやはり辟易してしまう。そういう事をこれまでも多数してきたであろう者が幸せに暮らせると思ってはいけない、必ず天罰が下される時が来ると確信する。サラの肝っ玉母ちゃんはそうは思わなかったのだろうか。それと、ラインの監視(WATCH ON THE RHINE)というタイトルの意味が分からない。歯痒い。 [DVD(字幕)] 5点(2018-05-30 00:56:13) |
26. ラビング 愛という名前のふたり
《ネタバレ》 1958年のバージニア州に於いては白人と有色人種の結婚を禁止する法律が存在した。曰く自然の摂理に反する、混血児が生まれてはならないだなどというヒトラー総統のような発想で自由の国アメリカが聞いて呆れるもの。ミルドレッドがロバート・F・ケネディ司法長官に手紙を書いたのが発端となり1967年6月12日合衆国最高裁判所が異人種間結婚禁止法は違憲であるという判決を勝ち取るまでのラビング夫妻10年の歳月を描いた物語。ほんの一瞬だけあった裁判シーンで弁護士の「二人の結婚がバージニア州にとって何の脅威を与えるのでしょうか・・・」陳述とラビング一家の真っ当で慎ましく仲睦まじくキチンとした食卓風景が重なる光景に、心底「その通り!」と心打たれました。あまりにも地味で淡々としているのが難と言えなくもないですが、罵り合いが一度たりともない夫婦の姿に「コレリ大尉のマンドリン」での「燃え上がった情熱が恋で、その燃えカスが愛」の至言がまざまざと浮かぶ秀作です。 [DVD(字幕)] 7点(2018-05-01 21:57:26) |
27. ラストエンペラー
ベルナルド・ベルトルッチ、ヴィットリオ・ストラーロが作り出す映像美に「暗殺の森」同様に見惚れる。後年のグレー一色の世界がうら寂しさを一層かきたてる。与えられた環境を受け入れるだけの主人公に心打たれるものが無く物語としては低調だった。 [DVD(字幕)] 7点(2017-12-15 03:13:02) |
28. ラッキー・ブレイク
《ネタバレ》 ミュージカル大好きな所長さんの能天気ぶりにリラックスさせられる。ハラハラ感が皆無の脱獄劇でありながら惹きつけられた作品。 [DVD(字幕)] 6点(2017-08-06 20:20:30) |
29. ライヤーゲーム
話がイマイチ把握出来ず結末も理解し難く、再見して確認しようという気にもなれず。小洒落た感じが何となくしただけの作品。 [DVD(字幕)] 3点(2017-04-17 16:10:44) |
30. ラ・ラ・ランド
ミュージカル苦手な私でも冒頭のシーンは魅入り期待が膨らみましたが。すぐにしぼんでしまいました。歌もダンスも以降はパッとせず、物語はありがちな青春モノ。過大評価の感が否めません。 [映画館(字幕)] 4点(2017-03-06 13:51:36) |
31. ラストキング・オブ・スコットランド
《ネタバレ》 未熟で浅はかな「アミンの白いサル」ニコラス医師に味わわされた相当な後味の悪さは、架空の人物だという事に少しだけ和らいだ。 [DVD(字幕)] 6点(2016-08-14 20:18:09) |
32. 羅生門(1950)
初見、原作未読。真相はまさ藪の中。文明や科学が進化しても人の心は1000年前と大差ない事を思わされます。美しい画の中で躍動する役者達に豪華な額縁の名画を鑑賞しているようでした。赤ん坊の件はとってつけた感がありますが、今も昔も変わらぬ、この世は捨てたものではない事を見せてくれます。 [映画館(邦画)] 7点(2014-06-08 05:37:37) |
33. ラ・マンチャの男
強引な展開に戸惑い、苦手なミュージカルだったことに更に戸惑いましたが、「敵わぬ敵に挑み、見果てぬ夢を追う」精神に叱咤激励されました。夢叶わぬまま今を生きている事は、叶っていないから追う事が出来る。悔恨を生き甲斐に上書きしてもらえました。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-20 09:08:34) |
34. ライアー ライアー
頑張りすぎるジム・キャリーは見ていてしんどいものがありました。もっとも、それは1%のキラリと光るヒューマンさを引き立たせるためのものかもしれません。愛らしい子役も作品を引き立たせておりました。 [DVD(字幕)] 7点(2011-07-29 23:55:10) |
35. ラフマニノフ ある愛の調べ
ライラックは祖国への郷愁か、アンナへの郷愁か。作曲出来ない事の苦悩の源は何であるのか。全編に亘って話の焦点がぼやけている上に、時系列の前後の激しさによる散漫な印象が加わり、観終わって思うのは だから、何なのか? 何度か観直せば感じるものがあるかもしれませんが、その気も起らない作品です。 [DVD(字幕)] 3点(2009-12-28 02:56:14) |
36. ラスベガスをぶっつぶせ
ギンギラギンの街並みは電撃殺虫機のようで、行ってみたいとは思えません。ゲームシーンに見るべき所がなく期待外れの作品でした。教師の風上にも置けない教授の泣きっ面の命乞いを見せないのも不満です。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-17 18:24:38) |
37. ラブ・アクチュアリー
何処にでも誰にでもある人を愛する思いを、イギリス映画ならではのユーモアたっぷりに描いた洒落たストーリーで、観終わった後ほっこりとした気分になりました。旦那と一緒に観ましたが、大昔に、プロポーズされた時の事を唐突に思い出してしまいました。初心に帰るという事で、結婚○○年のご夫婦にお薦めできる作品に感じます。一番楽しみにしていた大ファンのローワン・アトキンソン。アラン・リックマンとの競演は期待以上で大満足でした。 8点(2004-08-24 23:35:30) |
38. ラスト サムライ
アメリカ人が描いた武士道は、このあたりが精一杯なのか。自分を律し、日々黙々と精進を重ね主君に仕え、事が起これば主君のため命を捨てる覚悟で臨む。真田広之、福本清三から、これぞ武士道というものが窺われたが、肝心の勝元の覚悟が曖昧だったのが残念。出陣の時、沿道から黙って頭を下げて見送る者達の姿は武運を祈りつつ最後の別れになるかもしれないという覚悟が感じられるとても印象に残るシーンだった。 5点(2004-06-10 20:46:23) |
39. ライオン・キング(1994)
子供が見れば十分楽しめる映画だけど、自分にとって感じるものはハクナ・マタタだけだった。スカーは好きなキャラだけど人相(?)悪過ぎで悪どさが足りなさ過ぎ。参考の為に「ジャングル大帝」を見てみたい。 5点(2004-01-26 23:28:31) |