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1.  レスラー 《ネタバレ》 
ラストのコーナーポストからのダイヴ、それにつづくBruce Springsteenの“The Wrestler”、なにも申し上げることはございません。オールタイム・ベストテンの作品です。ただ、観返すのにはかなりのパワーが必要で、残念ながら封切り時に観て以降再見してないんですよ。たとえば「八日目の蝉」読み返せないように。エヴァン・レイチェル・ウッド、素敵だった。「アクロス・ザ・ユニバース」観てすごく印象に残ってたのでビックリした記憶があります。
[映画館(字幕)] 10点(2013-02-17 03:14:47)
2.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
素晴らしい!!! ロバート・ロドリゲスが褒めたっていう以外予備知識まったくなしで観ました。制作会社がワーキング・タイトルだったので、基本的に自分の趣味に合う可能性高しと思ったのですが大正解。細かいくすぐり満載、蒔いた種はたんねんに刈り取ってくれて言うことなし。すでにレビューなさってるかたがたが多くを語ってくださってますので、その部分はスルーして選曲の良さのみ書き込みます。基本的にイギリスのロックの名曲が使われてるんですが、ちょっとマニアックなものがベースですね、たとえばキンクスの「ヴィレッジ・グリーン」や T レックスの「イージー・アクション」など。極めつけはクレージー・ワールド・オブ・アーサー・ブラウンの「ファイア」でした。この曲、発表時には日本でもけっこうAMラジオでかかってたんですが、今となってはとてつもなくマニアック。やはりワーキング・タイトルは選曲の趣味がよいことを再確認させていただきました。DVD 出たらまちがいなく買いますね。
[映画館(字幕)] 10点(2008-09-01 17:37:11)
3.  天然コケッコー 《ネタバレ》 
はーわしゃーこの映画好きじゃ、DVD出たら買うけーの。しかし山脈の北側でも言葉ほとんどおんなじじゃのー、瀬戸内側じゃ女子は「わし」言わんけど。方言の致命的な綻びがないのは見事でした。最近この分野いい加減な作品が多すぎたからね。監督はこのくらいの年代の描きかた素晴らしい、リンダリンダリンダのときもうまいなと思ったけど今回は本当に素晴らしかった。見終わった後、冷静に考えるとこの先結構不安定な日常が待ち受けてるって気付くんだけど、見ているあいだは幸せな気分だった。田舎の濃密いや稠密ともいえる人間関係をサラッと記述してるし… 東京を表すのがLOFTの袋、スニーカーがALL STARのハイカットから東京行きでSTAN SMITHに変化するところ、本当に約2年間かけて撮影したってことが子供の成長でよくわかるところ、ディテールも見事でしたね。鱗雲の美しさ観るためにもスクリーンがおすすめです。
[映画館(邦画)] 10点(2007-08-31 18:40:06)(良:3票)
4.  フラガール 《ネタバレ》 
100点、パッチギに10点つけた以上120点でもいい。思いっきりベタなんですけど、映画の感動ってこれですよね、ドラマ観てこんなに興奮したの何年ぶりだろ? おなじ振り付けで、松雪泰子のソロ→蒼井優の練習→本番の舞台、3回重ねることで「これでもか」って迫ってきます。駅のホームの向こうとこっちなんて絵に描いたような青春ドラマなんですけど、昭和40年に日テレ青春ドラマ第1号「青春とはなんだ」がスタートしたことを思えば、ありというかこれでなくっちゃ。カメラ先生側も常道です。今はなき夕張映画祭で上映してたら、とてつもない皮肉になってたかも知れませんね。活性化の起爆剤がことごとく失敗したのに、昭和50年代には「ダサい」の代表選手だった常磐ハワイアンセンターが現在もスパリゾートハワイアンズとして繁盛していてることは。松雪泰子の登場シーンから、細かいところに気を配ってるのがわかりました。あの眉で、時代のディテールが完璧なのは証明済み。惜しむらくは、ストーブのくだりです。石油ストーブで時代の流れを表現したいのはわかりますが(本来なら石炭ダルマストーブしかないでしょ)Araddinは炭住にはありえないはず、高価すぎます。同時代に炭住のある街で暮らしてましたから。それから細かいことですが、食堂のメニュー高すぎじゃない?イカの一夜干しが300円はあんまりのような… その頃かけうどんは30円前後。あ、そんなことはどうでもよろしい、より多くの人々の眼に触れることを願っております。
[映画館(邦画)] 10点(2006-09-26 20:00:28)(笑:1票) (良:2票)
5.  カナリア 《ネタバレ》 
ロードムービーとしてよい映画だったと思うし、疎外された子供の気持ちをストレートに出したところが気持ちよかったと思います。たしかに10年前の事件をふまえてるわけですから、見る側がそれに引きずられるのはしょうがないでしょうけど、後の世に残った場合それはエピソードとしか認識されないわけですから、ドラマとして訴えるものがあるかってことだと思います。そういった意味で「子供と肉親」「子供と世間」という普遍的な命題を正面に見据えた作品だと私は感じましたね。特に由希役の谷村美月はすばらしかった。身近にそんな過去を持ってる人がいますから、実感として彼女のすばらしさが伝わってきました。母親の自殺を知ってからの展開をどうとらえるかが子供の心をいまだに有しているかどうかの分岐点ではないでしょうか? 個人的にあのラストとエンディングは支持します。一瞬で白髪になるというあざとさも「あり」だと感じますけど… ヘタクソな「銀色の道」も素敵だったし。観終わったあと幸せな気持ちでした、パッチギにつづいて10点。最近の日本映画、侮れなくなってきたと感じております。
[映画館(字幕)] 10点(2005-04-01 23:38:51)
6.  パッチギ! 《ネタバレ》 
近年の日本映画、いやこの10年に観た映画の中でもっとも心を温かくしてくれた作品です。映画って本当はこんなものだったなぁと思わせて頂きました。たとえて言うなら、NUOVO CINEMA PARADISOで上映されるべき作品。私のいる地方では「自腹じゃ」オンエアされてないけど、井筒監督、他作品の悪口なんぼ言っても許す。あの時代をちょうど中学校入ったときに過ごしましたが、あの空気感が見事に表現されてました。イムジン河に対するこだわりで観に行ったわけですけど、それはきっかけにすぎなかった。青春群像劇撮らせたらピカイチの人ですね。シナリオ、カメラワーク、編集、きれいにはまってます。特にラスト近くのラジオ生放送、葬式、ケンカ、出産をイムジン河でまとめるところ、あふれる涙で画面がぼやけまくってもう一回観ないと… 戸口を壊すシーンで爆発した涙腺を、ラストまでキープさせて頂きました。赤・青・黄の3色もきれいだった。芸術新潮2月号に監督のインタビュー載ってますが必見です。桃子の妊娠・出産までの10ヶ月を描いてたとは気づかなかった。最後に細かいツッコミ。康介のFGが72年以降のモデルだったのは惜しい、言ってくれたら貸したのに。1ドル=360円時代なので、酒屋の息子にとってC.F.Martinは高嶺の花。本当の野口ヒデトは唄とてもうまかった。でもそんなの全部取っ払ってくれます。あ、ディテールがわからないあなた、パンフ買えばちゃんと説明してくれてますよ。
10点(2005-02-06 09:11:19)(良:1票)
7.  歌追い人 《ネタバレ》 
こっそりと単館上映、しかも大都市のみでしたから観た人は少ないと思います。作品の存在はミュージックマガジン誌で知りました。アメリカの様々な音楽と音楽史に興味のあるかたにはたまらない作品だと思います。ブリティッシュトラッドのお好きなかたにもお薦め。逆にこれらに関心・知識がないと「よ~わからん」結果になってしまうかも。プロットは単純なボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー、初対面で反発しあうのもお約束通り。主演のジャネット・マクティアってイギリスの人らしいですが知りませんでした。背がとても高いことと役柄もあってキツい印象だったのですが、髪を下ろしたシーンがあってストーリー上そのあたりから心境変化となるのですが、すごく色っぽくなるのです。音楽を抜いた評価だと6点が妥当でしょう。題材となっている音楽に興味があれば必ず失望しません。エジソン・シリンダーや楽譜出版のこともとてもよくわかります。特筆すべきはエミィ・ロッサムの演技と歌唱。たぶん彼女がミスティック・リバー、デイ・アフター・トゥモローで注目されはじめたのでDVDが発売されることになったのでしょうが、ここでの彼女は絶品です。なおレンタル禁止指定です。
10点(2004-09-30 18:46:17)
8.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 《ネタバレ》 
ちょうど高校入試の真っ最中だったので中継を見た記憶が希薄、少し前に札幌オリンピック、横井さんが「発見」された年の事件です。最初ゆるい気持ちで観はじめたんですよ。ナレーションが原田のオッサンだって気づくまで少しかかった。従兄弟たちが大学在学中だったし、わたし自身ませたガキで時代の空気もそれなりに受けとめてたから背景はわかります。入山するまでに起こったことを淡々と列記し、悪夢の記述に取りかかってからは目を離せなくなってしまい、そのままエンディングまで一直線。事実は後でわかることなんだけど、とてつもなく「牽強付会」な殺人が主義や理念のもと実行されたのは、文革、ポル・ポトにも匹敵するくらいの出来事ですね。森は「脱走」の汚名返上のため先鋭化したんだと理解できる演出で、彼自身が為したことはとてもひどいことなんだけど、まだ理解の範疇というキャラクター設定がされていますね。フィクションだったら「受け入れられる」役。それに引き替え永田の描写は一刀両断。35のかたが書かれてるようにしつこく捲土重来の機会をうかがい、そのチャンスが到来するや嵩にかかって攻撃するという「ケチな人格」。わたしそんな人何人か知ってます。結局、赤軍の残党には「カス」しかいなかったという現実をちゃんと語っているのでこの評価。なお党派的修辞学がわからないと、彼らのしゃべっている言葉がまったく頭に入ってこないので低評価になると思いますが、当時の活動家はこんなだったんです。徹底的に赤軍側を描くことにより、山荘での警察側や「鉄球」という費用がかかるシーンを出さずに成立させたのはうまい。寒さ、冷たさ、そしてなにより「臭い」があまり伝わってこなかったので1点減点。
[DVD(邦画)] 9点(2012-07-03 08:35:55)(良:1票)
9.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 
ものすご~く普通の家族の会話のように聞こえる台詞ですが、日常であんなに説明することはありえない。おたがいの言葉がほとんどかぶらないし。そういう意味でとてもとても向田邦子的。日常会話に聞こえないほどカリカチュアライズされてたとしたら橋田壽賀子ですけど(笑) ということで「ただいま11人」に始まるTBSホームドラマの王道を継承している作品だと感じました。是枝くんは今度はこれをやりたかったのね。毒のある言葉が思わず出てしまうところなんか「寺内貫太郎一家」そのまま。風呂場での「板橋」はその極みでしたね。そうとう笑える台詞が散りばめられていたのだけれど、あんまりクスクス笑う人いなかったなぁ。きんばあちゃん=悠木千帆(樹木希林)主役で、里子さん=加藤治子がアクセントつけてるってのはうまいキャスティングでしたね。この二人の絡みのシーンもほしかったけど、やりすぎないのがさりげなくてよろしい。夏川結衣うまくなったねぇ。「花よりもなほ」のときもそう感じたけど、鈴木杏の母親役やってたTBSドラマ「青い鳥」のときはどうしようもなかったのにね。そうそうYOUは最高ですよ。浅田美代子、風吹ジュンを出すといかにもって感じだけど、YOU使ったことで趣に変化つけられたと思います。多分「誰も知らない」で使ったときこの着想が生まれたんじゃないかな。ゴンチチの音楽と「ブルーライトヨコハマ」だけでも評価高いですよ。特に「ブルーライトヨコハマ」のシングル出してくるところでジャケット見せないのはうまい、コロムビアの内袋をさりげなく見せててね。
[映画館(邦画)] 9点(2008-08-15 18:39:58)
10.  スピード・レーサー 《ネタバレ》 
「宇宙エース」からのタツノコファンゆえ、評価の基準は「マッハGo!Go!Go!」を知らない人とは異なります。初回オンエア時、くり返される再放送含め小学生時代からずっと観てたので刷り込まれてますので。巷間、興行成績が伸びないので失敗作という烙印を押されそうと言われてるらしいですがなんとかがんばってほしい。ここまで「マッハGo!Go!Go!」だとは思わなかった、嬉しい誤算でした。三船剛=スピード・レーサーのコスチュームがトリコロールのダッサいそのままだったとこ含めて完璧。エンドロール最後まで見てたのはおっさんばかりというところに観客の温度差を強く感じました。日本語版主題歌をワンコーラス聴かせなかったから少し減点。日本公開用にいじくってもよかったんじゃないでしょうか? もしかして吹替版では聴けたのかな。そうそう、クリスティーナ・リッチ、King Crimsonの"Moonchild"バックに踊ってた人と同一人物とは思えません。すばらしいかった。これで実写版「ヤッターマン」つまんなかったら本気で怒るぞ。
[映画館(字幕)] 9点(2008-07-13 18:52:20)
11.  アイム・ノット・ゼア 《ネタバレ》 
素晴らしい!!! ディラン・ファン以外にわかるのかな?って不安もあるけど、当時を見事に再現しつつ再構成されてて堪能しました。ディラン本人が公式伝記として認めたってのもよくわかる。選曲最高だし、なんといってもケイト・ブランシェット!!!、言うことございません。「エリザベス」今作「クリスタル・スカルの王国」と今年は彼女を堪能する年なのかな? DVD化されていない「ビリー・ザ・キッド」のエピソード出されると観たくてしょうがなくなってくるんで1点減点(後にちゃんと発売されましたが、そのままにしときます)しましたけど… 冒頭とエンディング近くに2回バイクシーンが挿入されるのは「アラビアのロレンス」意識したんでしょうな。こりゃ間違いなくDVD出たら買ってしまいます。重箱の隅つついたような解説付きでお願いしたいですね。
[映画館(字幕)] 9点(2008-06-10 16:17:55)
12.  ランボー/最後の戦場 《ネタバレ》 
南北戦争と日本で呼ばれている戦争は、米国では Civil War = 内戦と呼ばれています。それを描いた諸作品、たとえば最近で言えば「コールド・マウンテン」などとおなじ通奏低音が流れている作品だと感じました。そのエネルギーがアメリカン・インディアン(あえてこう表記します)掃討に向けられたことも踏まえてられてます。カレン族掃討はほぼ同義のことですから。西部劇がベトナム戦争の影響で変わって行ったことと、ジョン・ランボーがベトナム帰還兵としてアメリカ本土から拒絶されたことがどこかしらオーヴァーラップして見えるのは気のせいでしょうか? キリスト教原理主義者を「うざい」存在として描き、その筆頭であるマイケルという役名を与えられた登場人物が仲間を守るため敵を撲殺するシーンにこの映画の主張が込められていると感じました。下のかたもお書きになってますが、実際の戦闘とはどのようなものなのかも恐ろしいほどのリアリティを持って描写されます。恐ろしく血腥いんですけど、ルワンダやボスニアやアフガニスタンで起こってたことはこういうことだったわけですし、現在もビルマやチェチェンやダルフールで起こってることですからね。私、そのむかし大藪晴彦全作品読破という経歴の持主なのでここらへんのリアリティにはメチャメチャうるさいんですが合格。第2次大戦でイギリス軍が投下した不発弾を利用して活路を開くってのも秀逸。「戦場にかける橋」「ビルマの竪琴」を知らない世代に当時のイギリス支配を知らせるためのエピソードだとしても通用するのに、うまく利用してるもん。満点じゃないのは、サラの説得の台詞が全体の動機付けだとしたらちょっと弱いと感じたから。ま、ジジイが若い人妻に岡惚れしてうつつを抜かしたってのもありですけどね。なお、リース役のジェイク・ラ・ボッツが船上で歌った「Wishing Well」という曲、このタイトルのフレーズはデルタ・ブルーズでよく出てくるんですが、もしかしてミシシッピ・デルタとメコン・デルタを掛けたのかな? とってもよいブルーズだった。このクレジット確かめるため、あのクソ長いエンドロール最後まで見ましたもの。サントラ買おうかな。
[映画館(字幕)] 9点(2008-05-29 17:03:12)
13.  アフタースクール
いつもはしっかりネタをばらす私ですが、今作品ではできませんね。見事にだまされました。DVD化待たずにもう1回観に行きます。小説で言うと乾くるみの「イニシエーション・ラブ」に匹敵するくらいよく考えて作られてますね。絶対観て損はない作品だと思います。政治家(大石吾郎とは気がつかなかった)が最後まで腑に落ちなかったんだけど、エンドロール後に判明するので未見のかたはご注意を。2番館に移ったような時期にネタバレ・バージョン追記したいと思います。現時点で今年の邦画No. 1。
[映画館(邦画)] 9点(2008-05-27 19:08:21)
14.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
冒頭で出てくる "formerly called Central Park" は誤訳です。formerly は「以前」という形容詞なので、字幕にあった「一般的にセントラルパークと呼ばれる場所」は「以前セントラルパークと呼ばれた場所」が正解。この誤訳って致命的なんじゃないかな。なんとかしろ戸田奈津子、最近けっこういいかげんな訳が眼につく。ブレアウィッチ的というかデンマークのドグマ手法というか、むかしだったら絶対に気持ち悪くなったんですが平気でした。ユナイテッド93のときも大丈夫だったから耐性がついたのかな。暗視装置つきで7時間以上録画し続けてて平気なハンディカムがテープってとこと、シナリオ上まわし続けないとダメなんだけど、一般的な人の行動としてほとんどの場面でファインダー覗いてるのはやっぱ無理があると思う。だから1点減点。ときどき挿入されるもともとテープに録画されてた映像が泣かせる。冒頭の冗長なパーティシーンがあるからその後のジェットコースターが楽しいんだと私は思います。他のポイントはみなさんが記述されてますので、私は割愛。85分しかない作品なんだけど、観終わったら満腹でした。絶対劇場で観る作品だと思います。リリー一人脱出するってのは読めなかったなぁ。そのジェシカ・ルーカスがタイプだったので気持ち加点したのはしょうがない。
[映画館(字幕)] 9点(2008-04-10 18:39:53)
15.  歓喜の歌 《ネタバレ》 
大きな感動がある作品じゃないですが、観終わったあと幸せになれる人が多いような気がします。小林薫、小役人の情けなさ見事に演じきってて素晴らしい。ネタが志の輔師匠の新作ですから肉付けしていく過程で決めなきゃならないことたくさんあったと思うんですけど、巧いこと作られてました。なにをさておいても心をグッとわしづかみにされたのは平澤由美さんの「ダニーボーイ」のオクターブ移行ですね。歌唱力というか歌のすばらしさを思う存分発揮されてて素晴らしかった。このシーンだけで高評価です。ミス・サイゴンに出られてたらしいですが存じ上げませんでした。由紀さおり様、渡辺美佐子様という私にとっての憧れの女性たちが据えられてますので評価はあくまで個人的なものです。そうそうバカ殿での「19でございます」が大好きだった私としては、コメディエンヌのしての由紀様をもっと観たいんですけど、どなたか慧眼のあるかた何とかしていただけませんでしょうか? そういえば浅田美代子、あごのラインがおばさんになったよなぁ、久世さんならそれを隠すライティングとカメラアングルだったと思うんだけど。
[映画館(邦画)] 9点(2008-03-04 21:03:37)
16.  エリザベス:ゴールデン・エイジ 《ネタバレ》 
ケイト・ブランシェットの演技は文句なく素晴らしく、前作のオドオドした感じと対比させるためか威風堂々。なんかシナリオを細かく読みたいほど彼女の発する台詞の言い回しがよかった。いきなり飛び出すドイツ語、スペイン語もすごい。カツラを外したとき素の自分に戻るとこにもうっとり。地上兵士の前で檄を飛ばすとこでは不覚にも涙が出てしまいました。中学生のころ「1000日のアン」という作品に学校から強制的に連れて行かれて以来、ヘンリー8世、アラゴンのカザリン、アン・ブーリン、メアリー、エリザベスを取り巻く数々のエピソードが好きで、世界史も真剣に勉強してたのであくまで個人的点数です。ヘンリー8世の離婚を可能にするために、カトリックと決別し英国国教会が作られたってことが今作にも充分に織り込まれ台詞の端々に登場しますが、ここらへんの知識が十分にないと話よく見えないかも。この絶対主義的ごり押しな宗教改革の結果、イングランドで迫害された原理主義な新教徒=ピューリタンがアメリカ大陸に渡るという歴史の流れが、現在の世界を形作っているという今に繋がるという現実なんですけど、みんなあまり関心ないかな? 娯楽作品としては、下のかたも指摘されてますけど地上軍のエキストラが少ない、海戦シーンがあっけなく終わるなど宮廷内にくらべて比重が小さいですから、ちょっと肩すかしに終わるかも知れない。ジェフリー・ラッシュのウォルシンガムはそのまま引っぱったのに、メアリー役が替わってたのがちょっと残念でした。サマンサ・モートンの演技はよかったですけどね。そうそう、処刑シーン、斧をぐるぐる振り回して遠心力付けてから行くものと思ってただけにビックリ。
[映画館(字幕)] 9点(2008-02-21 18:03:28)
17.  once ダブリンの街角で 《ネタバレ》 
まず何をさておいても楽曲がよい。特にメインテーマ的扱いをされている曲、5拍子なのに違和感なく圧倒的に心に染みいってくる。すべての曲のメロディラインが秀逸。こうしてみると、音符の組み合わせはまだ出尽くしてないってことですね。主人公の男性は「ロックじゃないよ」と言ってたけれど、これこそ真のロックンロール・マインド。熱い歌、心をわしづかみにする歌を堪能しました。チェコから母、娘を連れてやって来てる子は「移民」じゃなくて「出稼ぎ」でしょうね。しかし、Takamineのエレアコをこんな風な使いかたするアーティスト初めてです。ピエゾの妙に艶っぽい音嫌いなんでビックリしました。それからドラムの子、テクがあるほうじゃないけどタイトでよかった。サントラにかぎらず出演者たちのアルバムそろえてみたいと思います。最初に歌ってた曲がVan Morrisonなのはダブリンへの「よいしょ」かな?
[映画館(字幕)] 9点(2008-02-12 17:57:52)
18.  プラネット・テラー in グラインドハウス 《ネタバレ》 
こっちのほうが好き。B級娯楽作品としては圧倒的に上等な一品です。「レジェンド・オブ・メキシコ」のカタルシス最高だったし、この監督小道具の使いかたメチャうまいので期待してましたが大正解。わたくし、グチョグチョも嫌いだし先端恐怖症でもあるのですが、怖々でも見続けてしまいました。主演の男ちょっと花がなかったね、だからあのエンディングだったのかな。チェリーやったローズ・マッゴーワンもよかったけど、女医ダコタ役のマーリー・シェルトンが素敵だった。
[映画館(字幕)] 9点(2007-10-04 18:39:44)
19.  ボビー 《ネタバレ》 
私の近隣では公開されなかったので、DVD化でようやく観ることができました。1968年のある日をグランドホテル形式で見事に描いた作品だと思います。実写とのつなぎもほぼ完璧。女性陣がみんなキャラが際だっていて、単に頭数そろえた作品にならなかったのは見事と言うしかないですね。とくにロシア人のねーちゃんが演じてたチェコの女性記者が見事なスパイスになって、あの色々な意味で特徴的な年を映し出してくれてます。「チエコはなんにも言わないけれど気持ちはよくわかる」by 岡林信康。この後シカゴでの暴動を経てニクソンが当選しちゃうんですよね。当時中1だったので結構憶えてます。サーハン・ビシャラ・サーハンという人名、いきなり思い出したもの。エステベスが彼の背景を描かなかったのは、闇に包まれてる部分が多いのと現在の世界の状況を鑑みてのことと思います。ところで、サウンドオブサイレンスがオリジナルのアルバムバージョンだったことに意味があるような気がしてならないのですが、まだちょっと解明できないのがくやしい。卒業は前年度の作品ですが、この年こそサウンドオブサイレンスの年ですから。そういえば、カップルになる女優の背が高いのは意図的なんだろうか?それとも偶然?
[DVD(字幕)] 9点(2007-08-13 14:40:13)
20.  キサラギ 《ネタバレ》 
よくできた作品だと思います。12人、怒れる男と優しい日本人を引き合いに述べられている方おられますように、映像でなく台詞回しで場面を紡ぎ出している佳作、いや良品ですね。舞台で観たかった気もしますが、映像として切り取った瞬間を作品として公開するのもありというか、切り取りかたが見事だったので… ユースケなギャグ(この無意識過剰は絶品)も秀逸だった。家元の疎外感を引っ張れるだけ引っ張って(あくまで観客の気持ちとしてね)、最後にズドーンと昇華させるテクニックは素晴らしいの一言。舞妓、転校生とコメントに困る(控えさせていただいております、現時点)作品を観た後ですから、染み入ってくるような満足感がございました。あ、宍戸錠、ちょっと使いすぎ。エンドロールが2回ってのはちょっとくどかったね。それにしても、今作品も転校生も宍戸さんの使いかたうまいよね。
[映画館(邦画)] 9点(2007-07-10 20:33:46)
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