181. 42~世界を変えた男~
《ネタバレ》 人種差別が個人の考えの範疇にとどまらず、社会の常識であったという恐怖。 その恐怖に立ち向かい、尚且つ打ち勝った主人公そして、その主人公を支える周囲の姿にはただただ感服の意を表するしかありません。 まあ、タイトルには「世界を変えた」とありますが、正直「変えた」のではなく、「おかしな慣習を改めた」というのが正解だと思います。 [DVD(吹替)] 9点(2014-05-31 00:48:07) |
182. トラック野郎 一番星北へ帰る
《ネタバレ》 笑いあり、涙あり、アクションあり、お色気あり・・・ハチャメチャですが名優たちがしっかりと演じていて本当に楽しい時間を過ごせました どちらかというと、庶民の悲哀を描いたシリアスな面が多い作品ですが、ダムを作るために沈められた主人公の故郷が出てくるなどシリーズの中でも重要な作品ではあります。 [地上波(邦画)] 7点(2014-05-05 23:42:46) |
183. 桜並木の満開の下に
《ネタバレ》 日立の桜を観にいきたいと思いました。 作品内容については、見ていて「まあ仕方ないよね」を連発してしまうような内容なんですけどね・・・。個人的には、日立の町工場が舞台なのに皆が標準語をしゃべっていることに違和感を感じてしまいました。日立が舞台なんだけど日立じゃないみたいな・・・まあ、仕方ないのはわかっていますが・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2014-05-03 00:26:10) |
184. わらの犬(1971)
《ネタバレ》 「暴力に対しては力ずくで対抗する(他人の力に頼ることも含めて)か徹底的に逃げるしかない」という、誰もが認めたくない事実を見せつけられました。 この作品では、ダスティン・ホフマンが力づくで対抗することによって事はひとまず収束(?)しましたが、これが中途半端になるとミヒャエル・ハネケ監督の「ファニ-・ゲーム」みたいなことになってしまいます。 しかしまあ、不快なテーマを扱った作品なのですが、クライマックスのアクション・シーンではスカッとしてしまったのが、我ながら・・・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2014-05-02 00:00:24) |
185. エロティックな関係
《ネタバレ》 究極の出オチ映画。 製作総指揮が松竹を解任される前の奥山和由、監督が若松孝二、キャストが貴乃花との破局前の宮沢りえ、いつもの内田裕也、そしてあの事故の前のビートたけしと当時の映画界・芸能界で旬を迎えていたメンバーが揃い、どんな作品になるんだろうと思ったら、冒頭のクレッソン(当時反日発言で話題になっていたフランスの首相)のしょうもないパロディ(つうか実はこれをやりたかっただけじゃないかと思えてしまうんですが・・・)からラストまで結局いつもの「内田裕也」映画でしたという・・・・・。 まあ嫌いじゃないですけど。 追記:リメイク元の「エロチックな関係」を観賞しました。金はかかってないですが、洒落た感じのハードボイルド作品で面白かったです。「餌食」をリメイクした「魚からダイオキシン」もそうですが、内田裕也の個性と主張の強さが作品の内容より勝ってしまうと映画としては・・・・ [DVD(邦画)] 6点(2014-05-01 21:17:45) |
186. こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
《ネタバレ》 戦後の文化・芸能史を描くだけにとどまらず、 こまどり姉妹を通じて、戦前・戦後日本人はどう生きてきたかについても描いたドキュメンタリー [DVD(邦画)] 7点(2014-05-01 21:07:44) |
187. 誰も知らない(2004)
《ネタバレ》 この作品での柳楽優弥は、観賞している我々自身の姿そのものではないでしょうか・・・ 身勝手な大人や社会の様々な理不尽さに怒りを抱きながらも、今の生活を失うことを恐れ何も出来ずにいる我々の姿を是枝監督は、「それでいいのか?」とあえて激しさを押し殺して静かに映し出しているように感じました。 淡々としたストーリー展開であるのに、緊張感に満ち溢れた2時間30分の観賞でした。見事な映画です。 [地上波(邦画)] 9点(2014-04-29 00:39:48) |
188. リトル・マエストラ
設定、キャスティングは良い しかしながら、クライマックスの展開が「何故そうなる?」と思わざるを得ないもので、なんか醒めてしまいましたね。原作がある作品なので仕方ないとは思いますが、良い素材を生かしきれてないのが本当に勿体無いですね。 [DVD(邦画)] 4点(2014-04-26 10:38:05) |
189. 四月物語
《ネタバレ》 期待と不安、そして大きな希望が渦巻く新生活、その起点となる4月の美しさを見事に切り取り映像化した作品。 主演の松たか子の不安定な美しさがとても心地よく、あっという間の1時間強でした。 実は、本当の物語はこれからはじまるのですが、それはまた別のお話 [地上波(邦画)] 8点(2014-04-26 10:35:23)(良:1票) |
190. コマンドー
《ネタバレ》 冷静に見るとしょうもないクソ映画なんですが、なぜか心が高まり引き込まれてしまう魅力を持った作品です。 ある意味男の理想をそのまんま映像化したような感じです。 それにしても、なぜベネットは銃を捨ててしまったのか・・・・・ [地上波(吹替)] 7点(2014-04-14 00:06:40) |
191. ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シェルター
《ネタバレ》 ロックが「文化」「ムーブメント」から「エンターテインメント」に方向転換するきっかけとなった事件を映し出したドキュメンタリー [DVD(字幕)] 8点(2014-04-14 00:04:02) |
192. 探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
《ネタバレ》 昭和のテイストと北海道札幌の風景が見事に調和していて心地良かったです 松田龍平も父親の雰囲気を残していて作品にマッチしていて良いですね。 ストーリー的には1作目よりもいろいろと考えさせられる展開でしたね。人間の負の感情の深さ、「弱い者がさらに弱い者を叩く」という現実のやりきれなさが印象的でした。 [DVD(邦画)] 8点(2014-04-13 23:47:07) |
193. ラストエンペラー
《ネタバレ》 ベルトルッチの作り出す華やかな映像美は、やや西洋から見た東洋のような印象もあるものの、素晴らしいの一言です。ただ、人間としての薄儀の姿を一貫して描いてるため、ある程度の歴史的な流れを事前に知って無いと彼の立場の変遷や心情を理解しづらいでしょうね。 [地上波(字幕)] 7点(2014-02-09 20:04:19) |
194. 俺俺
《ネタバレ》 三木聡監督の新作ということで観賞しましたが、やや期待外れでしたね。亀梨和也は熱演していたと思いますが、題材と三木監督の作風がいまひとつマッチしていない感じを受けました。 何というのか、「三木ワールド」のシュールさや細かいこだわりが、これまでの作品のようにストーリーのうま味を増す役割を果たせず、逆に邪魔になっている感じがしました。 [DVD(邦画)] 5点(2014-01-27 00:07:37) |
195. 気球クラブ、その後
《ネタバレ》 何というか、園子温らしくないというか、園子温が岩井俊二風に映画を作るとこうなるというような異色の作品です。ただ、これが予想外に良いですね。ローリング・ストーンズで言えば「サタニック・マジェスティーズ」のような位置づけですね。 学生サークルの「浅く広い」人間関係の微妙な部分を巧く描いていて中々面白かったですね。ただ、それだけだと、よくある低予算の青春映画で終わってしまうのですが、そこに永作博美の切ない物語を絡めることによって、ワンランク上の仕上がりになっていますね。演技の上手い下手を超えた、彼女の「格の違い」がこの作品に深みを与えてくれています。 [地上波(邦画)] 8点(2014-01-26 23:51:13) |
196. 刑事物語
《ネタバレ》 高倉健までゲスト出演するような豪華なキャストに比べると、内容はややドロドロとしていて娯楽作品としてはちょっとイマイチですかね・・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2014-01-26 21:58:46) |
197. インスタント沼
《ネタバレ》 ぱっとしない日常に、ささやかな刺激と笑いを与えてくれ、観終わった後元気になれる楽しい作品でした。三木聡監督の奇想天外な発想がこれでもかというように映し出され、麻生久美子の魅力も相まって2時間の上映時間があっという間に過ぎていきました。 まあ、終盤の展開がややベタというか期待以上のものでは無かったのがちょっと残念でしたが、それでもクスリとさせられる小ネタの数々に彩られた「三木ワールド」に十分浸れて満足でした。 しおしおミロは試してみたいですね。 [DVD(邦画)] 8点(2014-01-18 14:09:02)(良:1票) |
198. 武士の家計簿
《ネタバレ》 今見ると、堺雅人が「半沢直樹」に見えて仕方ありませんが、藩政に於いて財政運営の重要度が高い時代の武士の姿を描いていて非常に興味深かったです。フィクションの部分も多分にあるのでしょうが、何となく現代に通じる要素もありましたね。 [地上波(邦画)] 8点(2014-01-05 11:26:11) |
199. 最初の人間
《ネタバレ》 故郷であるアルジェリアの紛争に対峙し苦悩する「大作家」カミュの姿とその背景を映し出した非常に興味深い作品でした。人間としてのカミュが全編を通して描かれていて、これまでよりも親しみを覚えましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2014-01-04 14:57:25) |
200. 天使の分け前
《ネタバレ》 表面的なストーリーはハートフルなんですけど、結局は主人公たちのような労働者階級の人間は、人並み外れた才能と宝くじに当たるくらいの運がなければ「負の連鎖」が渦巻くコミュニティから中々抜け出せないというイギリス社会の問題点が背景に隠されていて、さすがケン・ローチだなと思いましたね。 この作品の本当の主役は、実は主人公のロビーではなく彼を取り巻く人々の方ではないですかね。で、ロビーのサクセスストーリーもどこか違和感を伴うものとなっていて、その違和感が何なのかを我々に考えさせることがケン・ローチ監督がこの作品を作った狙いなんじゃないかと思ってしまいました。 まあ、やり切れないラストよりも一応ハッピーなラストの方が好きですけどね。 [DVD(字幕)] 8点(2013-12-23 23:59:29)(良:1票) |