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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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181.  マダムと泥棒 《ネタバレ》 
前半は『黄金の七人』のような完全犯罪もので、それはそれで十分面白いのですが、後半ウィルバフォース夫人に正体がばれてからはさらに面白い。おばあさんがゾロゾロ現れるあたりは抱腹絶倒。その後の疑心暗鬼もサスペンスがあってよいです。ちょっと人物の心理展開に「?」となる部分もありますが、大きな傷ではないでしょう。なんと言っても、五人組の末路と最後のオチが強烈。なかなか練られた脚本ですが、キャストもそれぞれうまくてバランスがとれています。『名探偵登場』はアメリカ的なミステリ・コメディでしたが、こちらはいかにもイギリスという気がします。邦題は原題にずいぶんと負けていますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-05 23:32:18)
182.  名探偵再登場 《ネタバレ》 
『名探偵登場』が謎解きミステリのパロディだったのに対し、こちらはハードボイルドのパロディ。しかし名探偵が集合するわけではないし、そもそもハードボイルドの私立探偵は名探偵という柄ではないので、この邦題は問題がありますね。  内容的にはあいかわらずドリフもどきのギャグが多いのですが、ハードボイルドのためかちょっと大人っぽい(エロな)ネタもあって、これまた楽しめます。いわゆる“ワイズクラック”風の会話がポンポン飛び出し、しゃべくり漫才を見ているような気にもなります。“ファム・ファタール”らしき女性もゾロゾロ。話は『カサブランカ』と『マルタの鷹』をベースにしていて、ただでさえ『マルタの鷹』は話がややこしいのに、『カサブランカ』も加わってゴタゴタに……という展開。それでまとまりがないようにも思えますが、このゴタゴタ自体がハードボイルド、というかその代表作家とも言われるレイモンド・チャンドラーのパロディのように思えてきます。  だいたいチャンドラーの長編は、行き当たりばったりというか適当というか迷走しているというか、とにかく筋が錯綜していてわかりにくい。映画化された『三つ数えろ』の「誰が運転手を殺したのか」というエピソードは有名です。本作でのゴタゴタ・錯綜ぶりは、それを皮肉っていると考えればおみごとです。ただし元ネタが有名ですので、本家チャンドラーよりはよほどわかりやすく、整理された物語になっているのですが。  そんなこんなで、パロディとしてうまくできているし、ギャグ自体も面白く楽しめる作品でした。個人的には、ルイーズ・フレッチャー演ずる『カサブランカ』のイルザもどきがツボでした(似てるんだ、これが)。ただ、ピーター・フォークが時折コロンボ警部にしか見えないのは、意識したのかどうか。そこが気になりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-04 20:52:58)
183.  名探偵登場 《ネタバレ》 
序盤は盲目の執事とか耳の聞こえない料理女とか、わざとらしいと思っていたのですが、そのうち笑いのネタがやたらと子供っぽいこと(子供向け?)に気づき、ドリフのコントみたいなものだと思って見ていったら、かなり楽しめました。だから邦題も『名探偵だよ!全員集合』とかにすればよかったかも。探偵役もちょうど5人(組)いますし。いい役者さんをそろえただけに、それぞれいかにもそれらしい探偵になっていました。また、舞台となる屋敷の仕掛けもなかなか愉快です。  終盤では「名探偵のいかにもそれらしい推理」と「いつもの意外な真相」をおちょくる展開が面白く、かなり傑作。しかし、最後の最後に出てくるどんでん返しはちょっとわかりにくいかも。トウェインが真犯人でしたというのも十分面白いのですが、それではある意味あたりまえすぎる(実際、私は予想していました)。そこでそれをさらにひねって、無理やり「意外な真相」をひねり出したわけです。これは、こうした意外な結末を連発する小説(作家)に対する皮肉であると共に、そうしたものを喜ぶ読者や観客(「よくある結末で面白くない」とか言う人)を揶揄しているように思われます。そこでちょっと考えオチになってしまい、私としてはトウェイン真犯人の方があざやかな終わり方で好きですが、この凝った映画のラストとしては、これもまたふさわしいかと思います。犯人が女性というのは、最初の方から暗示されていますし。  ということで、少々マイナスの点もありますが、オールスターの魅力に頼りすぎず、ストーリーもカッチリ決めてコントも冴え、楽しい娯楽作品になっていました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-02 20:34:04)
184.  オリエント急行殺人事件(1974) 《ネタバレ》 
クリスティの小説をオールスター・キャストで映画化する場合、これほど適したものはないでしょう。理由は、原作を読むか映画を見ればわかるので省略。ということで、トリックがどうとか犯人がこうとか言うより、名優たちの競演を楽しむべし。私のお気に入りは車掌のジャン=ピエール・カッセルと、いかにもイギリス人執事のジョン・ギールグッド。あと、アンソニー・パーキンスがマザコン気味の役なのが笑える。ミステリーの要素では、複雑な事件経過をうまく映像化していると思いますが、それでもやや駆け足気味になったことが残念。もう少し時間を長くしてもよかったのにね。  [2015年1月27日追記] 近頃NHKで放送されて、劇場にもかかっていたので両方見ました。字幕翻訳が異なっていて、興味深かったです。 この作品、いろいろな国籍の人が列車に乗り合わせていたわけですが、これがミス・ディレクションにも解決の手がかりにもなっていることに気がつきました。そういう意味では、日本語吹き替えで見たら、この映画の魅力半減(以下?)でしょう。字幕にしても、今回劇場で見たように、英語以外のセリフをカッコでくくってわかりやすくしてくれたほうがありがたいです。それによって、この作の真価が発揮されるように思います。そう考えると、日本人にとっては原作の翻訳を読むより、本作を字幕つき(なくてもいいがとにかく原語)で見るのがもっともいいのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-01-27 20:19:20)(良:1票)
185.  続・社長えんま帖 《ネタバレ》 
後編。今回は森繁社長が大社長に昇格か!? という筋ですが、実際はもっぱら社長の女性関係からくるドタバタ。ただし最後には夫婦丸く収まるということで、やはりそれほど面白いということはないですが、まったくつまらないわけでもない。まさにヒマつぶしにはもってこいです。社長だけではなく西条宣伝部長夫妻や、秘書と彼女の間も怪しくなってくるという寸法。この、関口宏が宣伝モデルになって有名になり、内藤洋子が焼きもちを焼くというのは若大将シリーズとまったく同じ。定番の展開で安心して見ていられます。部長夫人の司葉子も大人が焼きもちを焼くかわいさが出ていてよかったです。ミスター・ポールは結婚したためか前作ほどバタバタ感はなくなったのですが、小沢昭一はあいかわらず一人で騒いでますなぁ。前編は唐津ロケでしたが、今回は京都・滋賀(琵琶湖)が登場し、森繁社長が「琵琶湖周航の歌」を歌うというお遊びもあり、サービス精神旺盛な作でした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-01-25 22:38:28)
186.  社長えんま帖 《ネタバレ》 
シリーズでは終わりから4作目ですが、このシリーズはだいたい2作で前後編になっているので、実質最後から2番目ということになるのでしょう。私はほとんど見ていないので比較はできませんが、他愛のないコメディでそこそこ楽しめました。「あ~面白かった」で終わってすぐ忘れてしまうような映画、まさにプログラム・ピクチャーの鑑のと言えましょう。そんな中でも「ヘンな外国人」を演じた藤岡琢也はちょっとうるさすぎ、小沢昭一と一緒にドタバタどころかバタバタしたところがあって、あまりよろしくありませんでした。女優陣は内藤洋子と沢井桂子がとてもかわいく、特に沢井桂子は出番が少なくてとても残念です。ちなみに関西弁がうまいと思ったら、この方大阪出身ということで合点がいきました。舞台の会社は「マルボウ化粧品」で、カネボウのもじりなんでしょうが今だとちょっとまずいかもしれません。デパートではマルボウの隣にカネボウのブースがあったりして、タイアップなんでしょうがなかなか洒落ています。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-01-24 14:36:33)
187.  髪結いの亭主
「エロはアートだ!」と思う人は高く評価できるのかもしれませんが、芸術音痴の私は特に心を動かされることはありませんでした。むしろ、妄想的な話ならばもっと妄想できるような描写にしてほしい。直接的すぎます。それもあの結末には必要だったんでしょうけど。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-01-19 22:09:27)
188.  バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 《ネタバレ》 
バブル? 当時景気がよかったとかいう実感を抱いたことがまったくないんですが。田舎に住んでいるせいか、この映画に出てくるような状況にはまったく縁がありません。当然懐かしむなんてこともないので、純粋に客観的に見るしかありません。  そうなると、SFとしてはムチャクチャというか、タイムパラドックスを無視している時点でSFとは呼べないでしょう。ファンタジーと考えるしかないでしょうかね。ストーリー的にはまあまあですが、最後に日本の経済を破綻させて私腹を肥やそうという連中が出てきてずっこけました。時代劇のようなわかりやすさを狙ったのかもしれませんが、単に悪役をやっつけてめでたしという安直な展開は、脱力もの。おまけに元の時間に戻っての結末は、いかにもバブル期にいい思いをした人たちが考えそうな楽観的なもので、私などは哀れささえ覚えました。このとっても“スイーツ”な結末からしても、これはやはりファンタジーでしょうね。  ところで、昨今企業の不正が多数報道されており、業種を問わず多数の不正が明るみに出て「まったくこの国はどうなってるんだ」と思わざるを得ません(公になっていない不正はまだまだありそう)。しかし考えてみると、これらは「バブル期の負の遺産」と言えるのではないでしょうか。とにかく利益第一、会社がつぶれないためには顧客のことなど考えず、法律違反も平気でする。バブル崩壊・リーマンショックの後遺症は、まだまだ続いているような気がします。スイーツな結末を夢想できるほど、現実は甘くないのです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-01-18 21:07:12)
189.  名探偵ポワロ エンドハウスの怪事件<TVM> 《ネタバレ》 
テレビシリーズ第2シーズンの第1話で、初の長編もの。これはNHKで放送される前に原作を読んでいたのですが、けっこう忠実に映像化されていたと記憶しています。それもあってかなかなかできがいい。動機が少々ややこしいというか回りくどいのですが、きちんと説明されていて、わけがわからなくことはないと思います。この作では恋文などの手がかりが、ミスリードであると同時に伏線にもなっているあたりがいいです。最後にニックが死んだことにするというのは、むしろ視聴者を引っかける策略と言え、なかなか面白い趣向です。  レギュラーメンバーではミス・レモンが後半から登場しますが、最後の“降霊術”で愉快な活躍をしてくれます。かなり笑わせてもらいました。本作のミス・レモンは衣装替えも多く、なかなか魅力的です。最後に4人揃ってアイスを食べる場面はなんとも和気藹々としていて、やはりこういうところがこのシリーズの人気の秘密なのだと思えます。ちなみにポリー・ウォーカーは映画はもとより、テレビにも初出演だったようですが、それでこのような重要な役割を与えられるとは、かなり高く評価されていたのでしょう。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-01-15 20:49:52)
190.  プール(2009) 《ネタバレ》 
朝ドラ『あさが来た』が大人気の大森美香さんが脚本・監督を担当。この方、以前の『風のハルカ』もなかなかよかったと記憶しております。しかしこの映画は、それらとはかなり違ったテイストの話。正直、大森さんのいいところが発揮されたのかどうか、疑問が残ります。どうも製作側に求められるようなものを作ったのではと思われます。結果、あまりできのよくないものが生まれたのではなかろうか。  「そうしたかったから」では、なんの解決にもならない。それなら人を殺すのもテロを起こすのも「そうしたかったから」、「そうするのが正しいと思ったから」で理由が成立してしまいます。そうした不条理というか無責任を、狙ったのかどうか。結局よくわかりませんわ。しかしいずれにせよ、こんな映画でまったりなんかできません。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-01-09 22:19:55)(良:1票)
191.  星空の用心棒 《ネタバレ》 
日本のデータでは100分程度なのですが(90分版もある)、今回見たのは120分を越えるもの。しかし全体として冗長で、「これはいらないんじゃないか」と思う部分もあります。カットされたのは正解かも。  話としては復讐譚で、血で血を洗う展開は殺伐としていますが、妙にユーモラスなところもあり、それがしっくり来ないように思いました。悪役が多めでそのため途中でどんどんやられていくのですが、それが冗長な理由の1つのようです。もう少し最後までためてほしかったのですが、最後もけっこう雑魚が多く、やっぱり悪役多すぎに思われます。女性2人の扱いはよかったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-01-08 19:34:26)
192.  濡れ髪牡丹 《ネタバレ》 
正月からコメディタッチの時代劇を見てきたのですが、これが一番面白かった。基本は市川雷蔵と京マチ子のラブコメです。京マチ子演ずるおもんさんは、多数の手下を抱える大親分で、才色兼備の切れ者。「自分よりできる男としか一緒にならない」と言っているのですが、そんな男がおいそれといるわけではない。そこに来たのが雷蔵演ずる八八の瓢太郎。口八丁手八丁、さまざまなことで「免許皆伝」の腕を持つだけに、次々と試験をパスするのだが……というお話。おもんさんは瓢太郎の腕も認めていて惹かれているのですが、なかなか素直になれない。この京マチ子のツンデレぶりが見もの。腕が立つということで殺陣も見せてくれますが、これも格好いいです。  一方の雷蔵もとぼけた味が出ていますが、一番とぼけているのは、ヤクザ者でなんでもこなすのに博打にだけはめっぽう弱いということ。通常とは逆を行く設定が楽しいです。脇の小林勝彦・小桜純子・大辻伺郎がまた、明るく楽しくて雰囲気を盛り上げています。  主な筋は雷蔵・マチ子の意地の張り合いで進むのですが、後半横恋慕した安部徹に殺し屋3人組がからみ、アクションもあって飽きさせません。最後は(自称)フェミニストのセンセイ方が激怒しそうな結論になるのですが、これもまあ時代がよく出ていると思います。全体としは明朗快活時代劇で、大いに楽しめました。
[地上波(邦画)] 7点(2016-01-06 20:21:46)
193.  濡れ髪喧嘩旅 《ネタバレ》 
金勘定にうるさくしみったれたおさらば伝次と、気弱で女好きでお調子者の遠山金八郎の訳あり旅。全体的にコメディタッチで笑えますが、後半はけっこう真面目な展開になります。これが片方だけ真面目なら具合が悪いのですが、両方ともそうなるのでバランスはとれています。結局人情噺に落とすところは、時代劇らしい。意外と正調なのです。  主人公2人のキャラクター、喧嘩しながら道中を行くところも楽しいのですが、スリー・キャッツがそのままの名前で出ていて(のぼりにも堂々と「スリー・キャッツ」と書いてある)、劇中で「黄色いさくらんぼ」を歌ったりするあたり、時代無視のナンセンス時代劇としての面もあり、硬軟うまく使い分けていると思いました。そういう意味では「一粒で二度おいしい」映画と言えるかもしれません。女優陣は山田五十鈴が出ているせいかそれ以外は精彩を欠きますが、最後に仁木多鶴子がいいところを持っていきました。なかなか楽しい時代劇です。
[地上波(邦画)] 7点(2016-01-05 20:45:14)
194.  濡れ髪三度笠 《ネタバレ》 
さる藩の跡継ぎとなった将軍のご落胤である若様と、それを守る羽目になったヤクザもののお話。この若様がまったくの世間知らずなのですが、序盤ではちょっとあざとく感じてイライラしました。それに巻き込まれた半次郎もいい迷惑。けっこうアクションが多く雷蔵の殺陣を楽しめるのですが、半次郎が面白いのは腕が立つだけでなく、頭も回るところ。敵に雇われた連中を丸め込むところとか、関所で一芝居打つあたりが楽しめました。女性陣は淡路恵子と中村玉緒の対比が生きていて、どちらも魅力的。ダイマル・ラケットやマヒナスターズの賑やかしもなかなかいい。最後は藩主にならなくていいのかと思いますが、妾の子がまだ30人以上いるようなので、またくじ引きで決めればいいんでしょう。全体として陽気に明るく、しかし締めるところはしっかり締めた、手堅い作です。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-01-04 21:16:52)
195.  てなもんや三度笠 《ネタバレ》 
テレビ番組は見たことがありません。この映画では時次郎と珍念の出会いから描いていますから、見ていなくても問題ないでしょう。  お話は基本的に、清水次郎長を討ち取ろうと清水に向かう道中記。東西喜劇人がゾロゾロ登場する豪華なキャスティングですが、だいたい道中のエピソードでのワンポイントの登場です。それでもトニー谷と若水ヤエ子なんて、なかなかおかしい。堺駿二も終盤に出てきていいところを持っていきます。芦屋雁之助の「忍者ごっこ」もかなり面白かった。このように、コント風のところはいいのですが、全体の筋としてはややとりとめがなく、散漫になってしまったのは残念。そういう意味では、やはりテレビ向きの題材かもしれません。製作時期からするとカラーが普通だと思うのですが、モノクロなのはテレビバラエティということでちょっと侮られていたのかとも思えます。
[地上波(邦画)] 6点(2016-01-03 09:23:24)
196.  花くらべ狸道中 《ネタバレ》 
2年前の『初春狸御殿』と同じく、雷蔵・勝新・若尾文子による狸もの。ただし監督は木村恵吾ではありません。前作では勝新太郎がちょい役だったのに対し、今回は雷蔵と弥次喜多コンビを組むということで、出番も多くそれだけでポイントは高いです。人間に化けて阿波から江戸まで旅をする、つまり人間界が主な舞台になっているということで、狸らしさがちと少ないのが残念。若尾文子はまあ普通のヒロインですが、それよりも中田康子が妖艶な悪役で魅せてくれます。歌とか踊りもなかなかけっこう。  コメディとしては、時代を考えればまあこんなものでしょう。しかしそれよりも、途中で色っぽいシーンとかもあるのに、最後はなんだか子供向けみたいな結末でなんだかちぐはぐな感じがします。観客の対象を絞れていないようで、残念でした。基本的には娯楽作品で気楽に見られます。
[地上波(邦画)] 6点(2016-01-02 15:17:46)
197.  自転車泥棒 《ネタバレ》 
高校生か大学生の時劇場まで見に行って「つまんない映画だな」と思った記憶があります。今回約30年ぶりに見返しての感想は「やっぱり面白くない映画だ」  私が生まれたのはちょうど高度成長時代が頂点にさしかかった頃で、物があふれている時代。ちかごろでは「断捨離」だの「ミニマリスト」だの、物を持たないことが一種のステイタスになっているようですが、モノがいっぱいあることには変わりありません。そんな時代に、自転車一台盗まれて生活に困り、明日をも知れない人間の気持ちがわかるか? わかるわけないです。私もどちらかというと貧乏人ですが、そこまで切羽詰まってはいません。戦争後のイタリアよりは、今の日本の方が求人も多いでしょう。それにこの父親、必死なんでしょうがやってることがメチャクチャ。教会で騒ぎを起こしたりして、そこまでやる必要があるのかと思えてくるし、勝手すぎて同情する気にもなりません。最後には他人の自転車を盗もうとするわけで、結局「そういう人」だったのかと、そういう意味では納得できますが。  結局は、関係のない高みから、まったくの人ごととして、(無意識の優越感を伴って)「ああかわいそうだね~」と同情している人が多いのではないかと思ってしまいます。  街のあちこちにまだ空き地があって、戦争後間もないことを感じさせます。その一方で電車は走っているし車や自転車も少なくはないし、復興しつつある状態も感じさせます。そういった時代の空気はよく感じられました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-30 20:42:14)
198.  ヘッドライト 《ネタバレ》 
文学的なメロドラマとでも申しましょうか、暗くて深い語り口調が印象的。しかし、妻や娘をあからさまに悪く描いているのは、いかがなものかと思います。そうでなければ、もっと悲哀が出ただろうに。ままならない世の中でなんとか生きようとしても、うまく行かない人生模様はよく描けていたと思います。しかし個人的には、もっと明るいお話が好みですねぇ。フランソワーズ・アルヌールはとってもきれいでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-28 20:05:33)
199.  最後の猿の惑星 《ネタバレ》 
前作に続いて一応シーザーの物語なのですが、重要なのはむしろ最初と最後に現れる2600年代の描写なのではないかと思われます。この頃になると700年も経ったのに文化はそれほど進歩せず、猿と人間は一応仲良く共存し、人間もまだ言葉をしゃべれるようです。ここから1作目でテイラーがたどり着いたような惑星になるのか、それともまた違った道を歩むのか。おそらくそれを決めるのは、映画を見ている観客だということなのでしょう。どのような未来を作るのかを自分たちが選択できるという考え方が、ここに表れているように思います。  このシリーズ、テーマ的にはなかなか興味深いところがあるのですが、それを表現する方法が稚拙すぎてかなり評価を落としていると思います。脚本家(本作ではついに原作だけに終わっています)に恵まれなかったのはつくづく残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-12-27 10:17:36)
200.  猿の惑星・征服 《ネタバレ》 
基本的なストーリーは悪くないと思うんですが、とにかく話が都合よすぎ。反乱の準備をしても気づかれないとか、それ以前に一人(一匹?)で出歩いていても誰も気にとめないようだし。死んだのを確認しないというのは言語道断で、ここまでくるとお話になりません。シーザーがほかの猿に指示を出すのに言葉を発していませんが、超能力でも使えるのか? そこまでできるという説明もないし、使えるようになる理由も見あたらないし、意味不明。話が始まる前の設定も、前作同様かなり無理がある。見どころはアルマンドが死んだことを知ってシーザーが慟哭する場面と、最後の演説ぐらいか。これで話が成立すると考えた脚本がひどすぎ。人間が猿を奴隷としてこき使っている様子も、わざとらしくて露悪的に映りました。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-12-26 16:45:23)
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