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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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181.  地獄のケーキウォーク踊り 《ネタバレ》 
「地獄のケークウォーク踊り(地獄のケーキウォーク踊り)」。  鋭く尖った結晶がひしめきあうような洞窟、薄い布をヒラヒラとまとった二人の女性が画面を横切っていくと、その次は複数の女性が同じように駆けていく。  すると洞窟の奥の結晶たちは引っ込み、白い煙と共に悪魔たちのケークウォークダンスのはじまりだ。でんぐり返しに松明を持った悪魔たちの狂騒、髭ぼうぼうの賢者?みたいなオッサンが悪魔に早変わりして踊り、火が燃え盛る中を女性のダンサーたちが次々に現れ踊り続ける。女性たちの上を火玉が飛び交い、薄暗い洞窟を照らすような真っ白い衣装。黒い肌が際立つ。  お次は巨大なケーク(ケーキ)が神輿のように担がれてきて、ケーキを吹き飛ばすように悪魔の御登場。マントを奪い合っていた思ったら発火して二人の男は炎に包まれ、悪魔が笑いながら踊り狂う。あまりの狂いぶりに悪魔の脚や腕は肉体を離れて踊り続け、悪魔は木端微塵になる。 華麗に踊り明かす人々もまた灰燼と化し、最後の悪魔が奈落に消えて辺りは地獄の炎に包まれる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:15:07)
182.  化粧の王様 《ネタバレ》 
黒いボード?のようなものと共に現れるシルクハットの男。  ボードに絵を描き始め、描いた髪を鬘(かつら)を被るようにつるつるの頭の上に出現させるのは監督のメリエス本人だった。様々な髪形や髭、服装をまとっていくメリエス。  遂には悪魔と化し、白い布をまとい消え去ってしまう。悪魔の造詣にメチャクチャ気合い入ってて思わず笑ってしまった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:14:08)
183.  飲んだくれのポスター 《ネタバレ》 
様々なポスターが貼られた広告スペース、男が中央の空いたスペースに新しいポスターをデカデカと貼る。男たちが去ったその瞬間、それぞれのポスターが実物の人間となって動き出す。  ダンサーとそのアシスタントはポスターから飛び出して他のポスターの住人と会話を交わしたり、酒を飲んだり、化粧品を見せてもらったり、他の女性にチョッカイを出すアシスタントを蹴ったり、料理を作っていた男は粉を降らせ、別の男は食器を雨のように降らせる。通行人が通りかかると瞬時に元に戻り、そう思うと後ろを振り向いた男に全員でちょっかいを出したり。  駆け付けた警官たちに大量の粉を浴びせてやりたい放題だ。警官たちが躍りかかると彼らはポスターに戻り“逃げ込んで”しまう。 遂にはポスターのスペースそのものが倒れ、中から格子の向こうでゲラゲラ笑う彼女たちの姿が映し出される。格子に引っ掛かった警官の背中に水を浴びせたり、ポスターを突き破るようにもがく警官たちと共にカーテンコール。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:13:09)
184.  悪魔の下宿人 《ネタバレ》 
今回はカラーフィルム版を鑑賞。  男がいる部屋に入ってきた老紳士、紳士は部屋にいた男に案内される。 何やら話し合い、男が出ていった瞬間、黒衣の紳士は部屋で作業していた別の男に掴み掛り窓の外へ放り投げてしまう。 梯子をなぎ倒し、鞄を開き白い布を取り出す。布をバサッと広げた瞬間、下にテーブルが出てそのまま布を支え、鞄を机の上において様々なものを出しはじめる。まるで四次元ポケットだ。  折りたたまれたハリボテは瞬時に実物に変わる。重そうな宝の箱を開け、タンス 扇子を時計に変え、ソファ、暖炉、人形、燭台を二つ、複数の絵を放り投げながら飾る。さらには先ほどの宝箱の中からピアノや大小複数の鏡、食器類、複数の椅子 とうとう人間の子供や妻といった人々まで出現させて引っ越し祝いの食事。 そこに冒頭で男を案内してくれた男が差し入れにかジュースらしきものを持って現れ、目の前に広がる光景を見て仰天する。黒衣の男たちはその様をゲラゲラと笑う。部屋中の家具が一人で動き回り、男をさらなる混乱が襲う。  黒衣の男はまた引っ越すのか、せっかく並べた家具を大慌てで例の宝箱に一つずつしまっていく。宝箱はブラックホールのように次々と荷物を吸い込んでいく。 駆け付けた警官まで担ぎ上げてピアノの中に押し込んでしまい、逃走用の梯子&最悪の“置き土産”まで残す用意周到振り。正に悪魔のような下宿人だった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:12:04)
185.  魔術師(1898) 《ネタバレ》 
黒い衣装をまとった魔法使い風の男、手を翳して机や箱を出したかと思うと箱に飛び掛かるようにして消え、箱の中から白い道化師のような男が現れる。  道化師が椅子に座ると、机は白い布で包まれその上に食事のようなものが出てくる。道化師が味見をして食べようとしたら何もかも消えてしまう。 道化師はすっ転び、その後ろに髭面のイカツイ男が突然現れる。  男が道化師の肩に触れた瞬間、何の脈絡もなしに胸像の前で考え込むギリシャ人の哲学者?風の男が現れる。男が胸像を台の上に置いて砕こうとしたら、胸像は生身の女性に変わり「何すんのよ!」と言わんばかりに男をぶん投げてしまう。 そして像の全身像のようなポーズをした女性が出現する。抱き着こうとする男をかわすように次々と別の女性が現れる。最後には何もかも消え、突然現れた男に後ろからケツを蹴られて終わる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:11:07)
186.  中国の魔法使い 《ネタバレ》 
中国風の門を背景に、中国人の格好をした胡散臭い男が登場する。  傘を振り回し 傘で隠した部分から椅子を左右に一つずつ出現させる。男は傘を放り投げて扇子を傘に変えたりと、傘から次々とアイテムを出す。  一つずつ出した三つの提灯を犬に変えたり、犬を可愛がっていたと思ったら今度は化粧の濃い女性になる(戻して)、お次は傘とマスクで頭を覆った男を召喚。彼は魔法使いの助手となって魔法使いのマジックを手伝う。文字が書かれた2つの四角いものを一緒に運び、突き破る瞬間移動。  残りの紙を破り、木の枠組みだけになったものを転送装置のように使うアイデア、女性を担いで布に包んだかと思えば瞬時に複数の鶏と入れ替わる。  最後はアシスタントと女性と共に別れのご挨拶。アシスタントの布が首にからまってしまうギャグで締めくくる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:10:03)
187.  黒い悪魔 《ネタバレ》 
窓から髭を生やした悪魔が一匹現れ、他人のベッドに寝転がる。 悪魔は何かの気配に気づいたのか姿を暗まし、そこに家の住人と思われる男女が4人入ってくる。男女は談笑して部屋を去っていき、家の主人らしき髭の男がそこに残り着替えはじめる。どうやらこの部屋は男の寝室のようだ。彼はこの後散々に肉体を床に“ぶつける”ハメになる。  男が畳んだ上着をしまおうとした瞬間、突然タンス類と机が入れ替わってしまう。男は仰天するが尚も服をタンスに入れようとする。今度はそのタンスを持ち上げるように机が元の位置に瞬間移動する。  男が椅子を使って入れようとするがさらに机が増えて高さが上がっていき、男がタンスをよじ登ったと思ったらすべてが消えてしまう。 男は床に叩き付けられ、服を別の場所にかけようとするが今度はその服が消えてしまう。後ずさりをするとさっき消えた筈の机にぶつかる。男の背後にはタンスも元の位置に戻っている事が確認できる。と思うと座ろうとした椅子が消えたり増えたり、逃げる男を追うように増殖する椅子、減ったり増えたりを繰り返し男をもてあそぶ。  担ぎ上げた椅子が無尽蔵に増えていくかと思うと、冒頭の悪魔が再び姿を現す。 悪魔は男を挑発し、男は箒を握り悪魔めがけて振り回すが、すばしっこい悪魔を追いかけるので精いっぱいだ。  悪魔もまた消えたり出現したりを繰り返し部屋の中を引っ掻き回す。とうとうベッドに火をつけて焼き尽くす。 パニックになった男を他の住人が部屋から追い出していく。誰もいなくなったベッドを悪魔が占拠する場面で終わる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:08:35)
188.  地獄の鍋 《ネタバレ》 
今回はカラーフィルム版を鑑賞。  ぐつぐつと煮えたぎる風呂のような鍋、三つ又を持った悪魔が姫?らしき女性を連れてくる。 白い布を取り出して王女をくるみ、そのまま鍋に放り込んでしまった。お次は従士?を放り込んで縛り付けていてもう一人の従士も鍋に。  悪魔は長い棒で鍋をかき回し、すると鍋から人の形をした煙がはばたくように3つ出現する。化身は火の塊となって悪魔たちを追い回し鍋を破壊する。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:06:51)
189.  リュミエール工場の出口 《ネタバレ》 
いきなり工場から溢れ出てくる人々の姿。犬が時折飛び出し、ドアも開けられ、カバンといった荷物を持って帰っていくようだ。中には自転車に乗ったり馬車に乗って帰っていく者も。  季節は流れて同じように帰っていく人々。  今度は工場の奥がくっきりと映っている。前はかなり暗くて屋根の一部しか見えなかったのに。前回より少し近づいて撮ったのだろうか?ドアも最初から開いている。馬車の馬が1頭増えている。白馬だ。前は1頭の黒い馬だけだった。  今度は門が開けられるところから始まる。 一番最初は門の存在があるのか分からなかった(最初から開けっ放しだっただろうか)、2回目はドアがほとんど開けられた状態から始まっていた。服装も微妙に変わっている。  リュミエール兄弟は、季節ごとに時間をかけて工場から出てくる人々の様子を記録したという。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-28 17:05:40)
190.  壁の破壊 《ネタバレ》 
世界で初めて逆再生といった技術を取り入れた作品。 映画が誕生した初期からこんな試みをしていたのか!流石リュミエール兄弟だ。  崩れかかった壁を取り囲み破壊にかかる男たち、壁に機材をあて、機材のハンドルをぐるぐると回して押し倒そうとする。男たちもつるはしや棒で押すのを手伝い、壁を倒す!もうもうと辺りに立ち込める煙、倒れた壁をさらにつるはしで崩していく。  そこから逆再生がはじまり、みるみる壁が元通りになっていく。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-28 17:03:40)
191.  幕間 《ネタバレ》 
モンタージュを駆使した前衛的なコメディ映画。 パリの街並み、ひとりでに前進したり後退する砲台、それにスローで飛びかかる二人の男。 砲塔を倒し、砲弾を込め、ぴょんぴょん飛びはねる男たち、砲弾の行き先は・・・? 斜めになったり逆さまで次々とうつされる街並み、萎む人形たちの顔はまた膨らむ、バレリーナが踊る下からの視点が時折現れる、突きあうグローブ、パリの街並み、夜。 男の頭の上の棒切れの山、そこに火をつけられて頭をかきむしる、遺跡の柱、チェス。  チェス台に注がれる水、雨のイメージ、荒れ狂う海を進むように浮かぶ紙の船。 徐々に現れるバレリーナの全身、脚元だけが光に包まれる海、交わされる腕、どんな美女かと思いきやオッサンww 海原と二つの眼、口元、向けられる銃口が狙うのは噴水の上の丸いもの、水がなくても浮かんだり分裂したり、鳥が漁師の頭の上にとまる。それを狙うもう一人の狙撃手。  派手な馬車・・・いや駱駝車をスローで追いかける人々、まるで踊るように町を行く人々もスローモーションに駆ける。  再び現れるバレリーナの脚、駱駝車の後をゾロゾロとついてく人々、いつの間にか後ろの霊柩車だけ離れてしまう、それを追いかける人々も全力で駆ける。 やがて坂道を下るように早回し・すべてのスピードが上がる、車の列、自転車の列、飛行機、船まで猛烈なスピードで進む。木々や河川、街中を横切る視点・ジェットコースター。  延々と走り続ける、激しいカットバック、あまりのスピードに振り落とされる棺桶は原っぱを転がり、追いついた人々が棺を取り囲む。ひとりでに棺の扉があいて・・・タラーン♪ 目撃者は全員消されてしまう。自分自身も。 「FIN」だと?誰が終わらせるものかっ!うるせー終わりっつったら終わりなんじゃ!逆再生で戻されるオッサンたち。わけがわからんがとにかく楽しい映画だった。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-28 17:02:41)
192.  腰弁頑張れ 《ネタバレ》 
フィルムセンターで鑑賞。  「腰辨頑張れ(腰弁頑張れ)」。 風が吹きすさぶオープニング、子供をオブリながら靴を磨く男、食事の用意をする女性、靴には穴があいている。そこに泣きながら走って帰ってくる子供、父は穴をふさごうと紙をつめたりしている。 子供と一緒に怒鳴りつけに行こうとするが、本当に泣かされたのは相手の子供の方だった。さっきまで泣いていたのは嘘だった事を知り慌てて隠れる父親。状況理解早ええwwこの親にしてこの子あり。  壊された飛行機、割れる食器、ハタキに叩き落される結婚した時の写真、今度は箒でさっさっさ、おもちゃも手当たり次第、慌てて赤ん坊を抱える夫、夫婦揃って「あっつ」。  夫は逃げてばかり、逃亡先には真っ先に逃げた子供が、親子揃って逃げ足が速いこと。 おもちゃを買ってくれとせがんでいたら押入れを突き破って出てしまう。向こうの家は子供が五人でもっと大変、保険会社のライバルを見つけて口論、どっちもお断り、乳母車を押すのを手伝って口実つくり。  こっちも跳び箱になって子供から落そうとする、見られてしまったボロ靴の穴、子供に金を見せつけられる大人、心もorz状態、ライバルの保険会社のオッサンまで飛ぶww  空を飛ぶ飛行機の模型、それを追いかける子供たち、屋根に落ちた飛行機を取りに行く、不安定な足場、下駄を持って応戦、君が飛ばしてやるって言ったんだぞ! 土管を巧みに使ってボッコボコに、歪んで見えるさっきの大人たち、現金な父親だこと、子供の事よりも取引相手を優先、飛行機よりも父親の愛情が欲しかった子供。  自分の子供よりも他人の子供に愛想を振りまく父親に幻滅、我に返って子供が欲しがっていた飛行機を買って帰る、斬新なカットバック、電車の線路、後悔にさいなまれる。  病院、蛇口から漏れる水滴、飛行機、花火、青空のイメージ、フラッシュバック、泣き叫ぶ母親、室内を飛び交う飛行機のイメージ・・・。 
[映画館(邦画)] 8点(2015-07-28 17:00:16)
193.  突貫小僧 《ネタバレ》 
フィルムセンターで鑑賞。  いきなり「人攫いの出そうな日である」という出だしからして既におかしい。 悪い顔で現れる斉藤達雄、遊ぶ眼鏡の子供に声をかける、顔芸をかましまくる達雄。とうとう体全体でパフォーマンス、通りかかった女性も思わず笑って去っていく。  パンを買いそれにかぶりつく子供、それを取り上げると泣き出してしまう、泣く子供を黙らせるために色々と買うハメになる達雄。 警官にも仲の良い親子くらいにしか見えないのだろう。付け髭だった事がバレる、髭を取ったらただのイケメン、子供に付け髭をつけたり。  泣き出す子供、人攫いの親分?のところに連れて行く10円ハゲだらけのオッサン。ハートマークだらけの襖、松之助って尾上松之助?  オッサンに食べ物や飲み物をガンガンすすめる子供、「やめなさい」とぶっ叩いて叱る、撃ったおもちゃの矢が10円ハゲに命中ww  水鉄砲にたじたじ、桶でガード&叩きつける、尚もおもちゃの矢を打ち込み知らんぷり、あまりにもやんちゃなのでさらっておいて「捨ててこい」と言い出す親分。 一応お辞儀してお別れ、情が芽生えてしまう達雄、おもちゃも置いて一人寂しく・・・と思ったら自分たちも買ってもらおうと子供たちに追いかけまわされるwwwもう子供は懲り懲りだ~
[映画館(邦画)] 8点(2015-07-28 16:56:50)
194.  菊五郎の鏡獅子 《ネタバレ》 
フィルムセンターで鑑賞。 「鏡獅子(菊五郎の鏡獅子)」。歌舞伎を記録したドキュメンタリー。 提灯、ナレーション、入口、舞台、客席、幕が上がり花道が。菊五郎の女形、静止画が続く。菊五郎の男役、様々な役、鬘(かつら)、着物、扇を映していく。 演技の前の台本を読み、鏡の埃を羽箒で払う。    幕が上がり演目が始まる、演奏と歌、ロングショットとクローズアップの切り替え、菊五郎の女形による舞踊を8分も延々と映していく。  やはり同じ画面で同じような事を続けるのはどうにも退屈だ。時折視点が斜めになるだけ(それも同じ角度で繰り返し)。 舞台で見たら臨場感があって面白いのだろうが、映画で見ると舞台の良さは伝わらない。事にドキュメンタリーに徹して舞台に上がらず被写体を追わないのなら尚更。   踊りの後はようやく別の演技に・・・と思ったらまた踊り始める!いや、菊五郎の激しいステップは見るものを引き付け始める。 舞台を駆け抜け消えていく姿をカメラが追う!そして同じ道から現れる鏡獅子!全身を震わせて激しく舞い続ける、ドカッと段に座り、そこに現れる二人の女形の舞い、二人に肩を叩かれて獅子は飛び上がり、再び激しい舞いを始める。 雄々しく振り回される長大な白髪、獅子が段上にそびえ地面を蹴り、睨みをきかせて幕は下りる。
[映画館(邦画)] 8点(2015-07-28 16:55:36)
195.  和製喧嘩友達 《ネタバレ》 
フィルムセンターで鑑賞。  炊けた釜に手をやる、外で歯を磨く男に向かって朝の会話、まともに出来た卵を分ける仲の良い食事。 車を走らせる視点・うっかり人を轢いてしまう事故。  巨大なゴムのチューブを枕代わりに寝る、地下の鶏、被害者なのに「送ろうか?」という恩義に応えてか毎朝来る女。  重い荷物を運ぶ重労働、仲の良かった二人にも亀裂がはしりだす、殴り合い、取っ組み合い、喧嘩を止めようとする仲間、やらせろと止めようとしない上司。  古着屋で買った着物をプレゼント、着物から出てきた白い角砂糖、女に嫉妬する男心、食べ比べ、甘すぎるのか金魚鉢の水を飲む。   女の真のお相手、恋に破れた二人の寂しげな表情、潔く身を引いていく男たち。汽車を追いかける車の疾走感!大きく手を振って幸せを祈る。良い奴らだなあ。
[映画館(邦画)] 8点(2015-07-28 16:54:06)
196.  大学は出たけれど(1929) 《ネタバレ》 
現存する短縮版をフィルムセンターで鑑賞。 橋、東京の街並み、大学を卒業した若者。卒業したというだけで偉そうな若者。受付でも何でもいいから引き受ければいいものを、下らない意地を張って別の仕事を要求する。やがて何振り構わず仕事をしなければならない事に気づく。 田中絹代が言うほど美人じゃないのが残念。やっぱ癖が強いなあ。黙っていると綺麗だけどさ。 ギャグでやっているのかマジでやっているのか男のニート生活の始まり、東京見物で遊びほうける、子供たちと公園で遊んで。いいから仕事を探せニート。  毎日が日曜日(サンデー毎日)気分、苦労(家でゴロゴロ)、妻はアホな夫のためにカフェで内緒のバイト、女の行動でやっと仕事を探しに行く決心につく。もう雨を理由にぶーたれる姿は何処にもなかった。 「働くのが一番しあわせだと思って」 胸にささるセリフですね。晴れやかな空、男が乗るであろう電車を見送る女の姿。
[映画館(邦画)] 8点(2015-07-28 16:53:40)
197.  丹下左膳餘話 百萬兩の壺 《ネタバレ》 
久々に再見したがやっぱりムチャクチャ面白い。前回は字幕付きで見たが、一度内容が頭に入っていたからか二度目は字幕なしでも超楽しんでしまった。今回は2004年に出された「幻のシーン」が収録されたソフト。   物語は百萬両もする一つの壺を巡って展開される。 出だしは淡々とした語りで始まるが、壺が次から次へと持ち主を変えていく様子がミソ。 道場主とその妻、貧しくも強く生きる町人の親子、そして我らが丹下左膳とその相棒お藤の二人。それぞれに掛け替えのないパートナーがおり、尚且つ壺が彼らを巡り合わせるこのドラマ。 偶然か必然か、運命のイタズラをユニークかつテンポよく描いていく。何といっても面白いのが夫婦揃ってツンデレという所。  左膳「誰があんなガキ!」→もうしょうがねえな~(照れ) お藤「あたしは子供が嫌いなのよ!!」→暖かいご飯をたらふく食わせる 仕舞いには子供を寺子屋に行かせるか道場に行かせるかで夫婦喧嘩に発展する始末(ある意味終盤の道場への殴り込みよりもハードなバトル)。 幼いながら気丈に振る舞うちょび安が可愛い。   用心棒(居候)はいつの時代も立場があるんだか無いんだかハッキリしませんね。 怖い形相だけど本当は優しい左膳、口は冷たいけど体は腹の減った子供にご飯を食べさせたり物欲しそうな竹馬を買ってあげちゃったりうなじがちょいと色っポイお藤姉さん。   本作は終盤までほとんど戦闘がないが、一瞬で決まる戦闘の鮮やかさも素晴らしい。 懐に手を入れる侠客、顔は横を向いても目線は常に相手を捉える左膳、子供が数を数える瞬間の緊迫・・・一瞬の抜刀!    何?金がいるって?そんな時は道場破りよおっ!!     また2004年に日活から出されたDVDに収録された幻の場面。 クライマックスで左膳がちょび安を止めるべく家から出た矢先、左膳に恨みを抱くヤクザ連中が左膳に絡んでくる場面。 戦後に公開されたver.はGHQによって一部の殺陣がカットされてしまったそうだ(「人情紙風船」や「河内山宗俊」も同様に一部の殺陣がカットされてしまっているという)。   だが2004年にクライマックスの殺陣の一部を収めた数十秒のフィルムが発見され、見事にdvdで蘇った。 残念ながら音声トラックは行方不明の無声、画質も余り良くない。それでも一瞬の斬り合いが光る音が聞こえんばかりの迫力。ヤクザ連中をあしらう様に肩を突き離し、それでも「野郎ッ!」とばかりに斬りかかるヤクザたちを叩き伏せる!   本作で左膳を演じた大河内傅次郎。 伊藤大輔監督の元でも左膳を演じましたが、今作では喜劇役者としての才能も活かした演技が特徴。その独特の野暮ったさとセリフの聞き取れなさが左膳のエネルギー溢れるキャラにピッタリですね。山中貞雄監督の演出、傅次郎のパワー漲る演技が合わさった名演です。   お藤を演じた新橋喜代三(今村嘉子・後に結婚して中山嘉子)も好演。愉快なやり取りが忘れられません。 「野良犬」で貫禄ある演技を見せた山本礼三郎も出ていたりと、俳優陣も曲者揃いで楽しませてくれる。   字幕で楽しむも、字幕なしで味わうも絶品の1本です。
[DVD(邦画)] 10点(2015-07-16 17:46:08)(良:1票)
198.  ホテル・シュヴァリエ 《ネタバレ》 
ウェス・アンダーソンの短編。 ホテルのロビー、部屋から電話で注文するバスローブ姿の男、女からの電話で風呂をため、音楽をかける準備をして待ちかねる。  服をローブから黒いスーツに着替え、音楽とともに女を出迎え、抱き合う。 剥製、オルゴール、絵といった男の趣味、カバンの中に何かを挟む、ホテルの・・・いや男が使ったであろう歯ブラシで歯を磨く。 男がチョコをつまむと女はベッドに寄り、一緒に寝転がる。食事を運ぶ従業員、それに合わせて上着を脱ぐ彼女、従業員が去ると情事の開始だ。ブーツをぬがし・・・その後は・・・。  裸の彼女にゆっくりとローブを着せていく。二人は「食事」を先にすませて続けて別の食事をするつもりなのか、それとも食事前の「前戯」だったのか。 窓辺からホテルの外を見る二人。向かい窓の人はそれを“目撃”していた可能性も・・・w
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-14 17:42:14)
199.  アッシャー家の末裔 《ネタバレ》 
60分版を鑑賞。 ジャン・エプスタン(ジャン・エプスタイン)監督、ルイス・ブニュエルも参加したホラー映画。ブニュエルが同監督の助監督を務めるのは「モープラ(Mauprat)」以来。 悪夢めいたイメージが多様されながらも、エドガー・アラン・ポーの原作に忠実な展開となっている。  不気味な木々、落ち葉が敷き詰められ湿っている不安定な足場、そこを荷物を持って歩いてくる男。 男は家らしきところを見つけるとドアを開け、住人に手紙を見せて「アッシャー家」を尋ねる。   「アッシャー」の名前を聞いて男たちは驚き、窓から馬車を覗く女も微妙な表情を見せる。 湿地を駆ける馬車、一方のアッシャー家。広い居間、椅子を挟んで見つめ合う男女、男は絵の具のプレートを取ると絵を一心不乱に描きはじめる。  愛した筈の妹への愛は絵に移ってしまったらしい。絵の中の精気に満ちた彼女、現実の今にも倒れそうな彼女。  馬車の行く手を阻むように立ち込める霧、霧が晴れるシーンは後に黒澤明が「蜘蛛巣城」でオマージュを捧げていた。 室内に流れる風、ワイングラス、女の肖像画、室内でコートを厚くはおる人々。寒いならなぜ窓を閉めないのだろうか。   風で燃え盛る蝋燭の火、本棚から落ちる本、舞い散る絵や木の葉、ゴミ。 響き渡るであろうギターの音色。海、霧がかった森の映像が交互に重ねられる。この霧や海、雲のイメージは幾度も繰り返し現れる。  屋敷の不気味なオブジェたち。甲冑の鎧、古時計、地べたを歩く猫、壁に描かれた別の女の顔。   男は憑り付かれたように絵を見つめ描き続ける。女はモデルとして同じ場所に束縛され、夥しい蝋燭の熱にうなされる。女は徐々に衰弱していく。女を襲う「めまい」。   疲れ果て椅子に座り込む女、男は立ってくれと懇願するように両手の手を掴む。女の顔を見て休ませようとか、そんな考えは毛頭ないのだろう。 無理な作業を続行させられ、とうとう両の手をひろげて倒れこむ妹、そこに居合わせてしまった来客。   いつまでも眼を見開いて見つめ続ける絵の中の妹、後ずさりをして脚にあたる倒れた現実の妹。絶望に満ちた表情で抱きかかえる。殺してしまった事への罪悪感か、あるいわモデルを失ってしまったショックか。  ベッドに横たわり沈黙する者、階段を降りた先で白い棺を抱える男たち、不気味なオブジェが並ぶ地下。 ゆっくりゆっくりと階段を上っていく、医者にすがりつき死を受け入れられない様子。「まだ彼女は死んでいない!!」とでも言いたげ。いや、男は女が再び自分の目の前に現れると信じきっているらしい。終始キラキラした眼をしているのはそのためなのだろうか。神経症の影響だけではないのだろう。  白いベールの彼女、黒衣をまとう絵の中の彼女。棺から溢れ出るベール。棺の釘を打とうとするハンマーを見て飛びかかろうとする男の狂気。「私の妹を閉じ込めるきか?」とでも言いたげな。   蝋燭が高い木のようにそびえる幻、棺を運ぶ男たちの黒い影がそこをゆっくりゆっくりと進んでいく。   死者を乗せる船、ベールは森の風になびき水面になびく、収められるベール、うらめしそうに葬儀屋たちを見つめる男の顔、棺桶に釘を打ちつけるショットを何度も繰り返す。   岩場の蛙の親子?夫婦?と現れ始める白い“幻”。 打ち捨てられたギター、弾ける弦、時計の振り子や歯車、不気味に揺れ続けるカーテンと光、光、光。暗闇を彷徨いはじめる男、それを見守る男。男は彷徨いそうになる男を落ち着かせようと朗読を始める。    風と共に迫りくる「何か」、白い幻、ひとりでに開く扉、闇の向こうに落ちる雷。雷はやがて館の木も焼き尽くす。 ひとりでに動きはじめる棺、手を組んで祈るように何かを待つ表情。待っていた者が来たのか、今までに見せた事のないような無邪気な笑顔を見せる。  炎のようになびく白いベール、扉の影から徐々に現れる白い幻想。ゆっくりゆっくりと近づいてくる。風によって吹き飛ばされる本、倒される甲冑。  気がつけば巨大な火が部屋を包み込もうとしていた。目の前に現れる白い幻、屋敷を包んでいく炎。絵の中の“幻”も燃え尽きる。   原作の世にも恐ろしい凄惨な結末とは大分違うが、これはこれで脱出した二人がまた絵のモデルと書き手になる狂気の作業を繰り返すのかと思うと怖くなる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-14 17:40:54)(良:2票)
200.  太陽を盗んだ男 《ネタバレ》 
「原爆」をテーマにした日本映画では「ゴジラ」に並ぶ傑作だと思う。  時計の音、原爆の実験、爆発、日の出、双眼鏡が覗く原発。  その光景とは打って変わって満員電車で大あくびをする城戸。「風船ガム」の仇名で呼ばれる教師、風船ガムは原爆の暗示? 休み時間は一人で壁当て、フェンスを雄叫びをあげながらよじ登る。男はいつそのエネルギーを爆発させるかその機会を待っていた。  家にギッシリと詰め込まれた野望の塊。 機材の山、出入りする猫に殺虫剤をかけて気絶させてしまう!飛び交う蚊が季節を語る。猫の次は警官をシュッー!   男が牙を研いでいる間に鬱憤を爆発させてしまったバスジャック犯。 修学旅行、機銃と手榴弾で乗り込んでくるオッサン、皇居に手榴弾wwwすげえ映画だな。序盤20分の強烈さ。   そこで山下警部こと菅原文太の兄貴の登場だ!「県警察vs組織暴力」の刑事役もメッチャ良いんだよなあ。 武器を置いてたった二人で乗り込んでいく、隙は絶対に見逃さない、男だけサークルを組むように連れて行く、“約束どおり”狙いをつける狙撃手、捨て身の行動。どんな奴だろうと怪我人は怪我人・・・カッコイイ。   それが城戸にとっての“起爆装置”だったのかも知れない。ひたすら原爆作りに打ち込むシークエンスを淡々と積んでいく描写。  原爆実験の様子、肉体改造、ベランダの塀の上でイメージトレーニング、何処までもスリルを追い求める狂気。 マスクを被り、潜水服に身を包み、海を泳ぎ、容易に侵入してしまう! 監視カメラだけが見た原子炉の棒を抜く瞬間の緊張、警備員たちとの戦闘。  発電機の爆破、想像以上に厳重(笑)、授業内容もどんどんおかしな方向に向かっていく。  のんきなラジオ、「鉄腕アトム」の歌とともに手作りの防護服、液体、放射能測定器、小さな小さな原爆製造工場、誰も立ち入れない猫でさえ。  ビールを飲み、TVを見ながら原爆を作っていく。その油断と爆発、そして彼も「被爆者」となってしまう。瞬間的に放射能を吹き出す事を物語る針、針、針。 完成までの作業もほぼ無言で続けられる。生まれたての汚れた鉄球がナイフで削られて磨き上げられ、不気味な光沢を帯びていく。 作ったものよりも失ったものの方が大きい。ぬこおおおっ! まさかの梅干しは“フェイク”、粘土、電池。一人で盛り上がる有頂天、ガイガーカウンターをマイク代わりに舞い上がる。   残り1時間30分は警察との手に汗握る駆け引き。 幾度もあらわれる太陽のイメージ、あえて爆弾を置いていく挑戦、現物による脅し。  腹の中に抱えたとんでもない爆弾、易々と国会に侵入、易々と監視、口調による攪乱、ボイススクランブラー。  9つ目の核所有“国”、ぽとりと落ちる髪の毛が肉体を蝕む放射能の恐怖を語る、爆弾を転がして子供のように、いや愛した猫のように遊ぶ。 パーティーで親交を深めた過去、屋上で座り込んで話し合う交渉決裂、両手で掴んでさりげなく胸にタッチ、いつの間にか接点を持つ人々。  延々とついてくるディスクジョッキーと口づけを交わす、海辺、女も見る抜けた髪の毛、サングラスという仮面、したたる歯茎の血。   デパートでの追走劇も熱い。 電話線をカットする、覚悟、机の下、札の雨、警官もヤケクソ、あふれ出る人の津波、徐々に放射能に侵されていく肉体。   奪還ターザンで大暴れ、カーチェイスをラジオ中継、「勝手にしろ(勝手にしやがれ)」、諦めない文太の兄貴は不死身だ!ヘリに捕まりながら執念の追跡!  残り20分のラストバトル。  プールを地獄にかえる破片、新聞に隠された凶器、手錠つけると捕まったヤクザにしか見えねえ兄貴、嘔吐の隙に掴む起死回生の武器、屋上での綱引き、どっちも身も心もボロボロだ。   「さあ・・・いくぞお9番」 嘘だろ・・・まだ手がピクピクしてるぜ。音だけが語る結末・・・。
[DVD(邦画)] 9点(2015-07-14 13:43:58)(良:1票)
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