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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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201.  燃えよドラゴン 《ネタバレ》 
イップ・マンに師事し、キン・フーといった武侠映画にも親しんだブルース・リーの武術を活かすため、極限までシンプルにまとめられたアクション映画。  一見すれば荒唐無稽で無茶苦茶な世界観を、ブルース・リーの足運びの静けさ、気を一気に放出する動の空気が包み込む。 映像で魅せる映画にはもってこいのアクションの連続。 そこに貫かれるのは、道を外した者への「復讐」。 彼らにとって武術は「殺し合いの手段」である以前に「己を高める道」の武道。 アクション・スターとしてその武を極限まで高めたブルース・リーは後者であろう。 他人を守るための武術。己を制してこその武術。 その道を逸れ、人を殺すためだけの道具として武を使う者には破滅が待っている・・・そんな所も込みで楽しめる映画。  サモ・ハン・キンポーとのスパーリング(後の総合格闘技)、訓練、船の上での騒動、要塞での大会、潜入捜査、殺し合い、大乱闘!  クライマックスの「上海から来た女」を思い出す鏡の中での死闘!
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 19:41:33)(良:1票)
202.  バックドラフト 《ネタバレ》 
最近「ラッシュ/プライドと友情」などまたしても凄い傑作を産んだロン・ハワードだが、この作品も好きな映画だ。 アクション映画であり、同時に“火を付ける放火者は誰だ”というサスペンス。 ILMのサポートだけでまるで炎を自在に操るハワード!本当に生物のように炎を動かしていた。CGとはこうあるべき。 ファーストシーンは幼いブライアン&スティーヴン兄弟が遭遇した火事の現場からはじまる。既にこのシーンから伏線が散りばめられていた。 トラウマを乗り越え、ブライアンとスティーヴンは成長する。 20年の歳月を経て心身ともに成長、駐車違反には容赦なし、マネキンでも命懸けで救助、リア充は消火(ry 火災現場の臨場感とリアリティ。車から飛び出る黒焦げの死体が生々しい。火災現場は正に戦場、戦闘の跡。余りのショックでゲロを吐く事も。 「タワーリングインフェルノ」を思い出す興奮だ。 パーティー会場での騒動、血気盛んで豪胆なスティーヴン、ブライアンはそれを止めに入る優しすぎる男。 つうかスティーヴンが完全に主人公なんだけどコレ。ブライアン助けられすぎだろ。もはやヒロイン。スティーヴンには“天職”だがブライアンは火災現場調査官に“転職”。 新たな上司となる調査官のドナルドがカッコ良すぎて惚れる。誰かと思ったらロバート・デ・ニーロではありませんかっ!死にはしないが相変わらずの負傷率。 放火魔を探るシーンも緊張の連続面白い。 しかしコレだけは言わせてくれ。 s●xと火災現場の映像を交互に映すなよ(笑) アレはギャグでやってんのか? 女に逃げるブライアンだが、そこは調査官としての“仕事”をキッチリ果たす。 現場で活躍できなかったブライアンの悔しさ、現場に居ながらも仲間を救えなかったスティーヴンの悔しさ。ソレがブライアンの覚悟へと変わる。兄は現場で、弟は情報で。 「火は人間と同じように呼吸をして“生きている”。火を“殺せ”!」 とうとうたどり着く“真の仇”。クライマックスの脱出劇は手に汗握る! ブライアンに受け継がれる血統、そして魂・・・!
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 19:37:43)(良:2票)
203.  三悪人 《ネタバレ》 
フォードのサイレント時代における最高傑作。 「三悪人」は文字通り三人の悪党が暴れて身を滅ぼしていく映画だ。 中盤における馬の群れが一斉に飛び出す迫力を見よ! サイレントとは思えない凄い作品。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 19:32:49)
204.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 《ネタバレ》 
クレしんらしいナンセンスな世界観に「哲学」をぶち込んだ作品。 子供向けの作品で哲学は通じるのか? いや、本作は「親子」に向けた強烈なメッセージの詰まった映画であろう。 子供でも解る「疑問」を大人にも向けて投げつけた。 懐古主義でも何でもない、「懐かしむ」ことの大切さと「今の時代を否定」することの誤りも思い出させてくれる。 オトナ帝国の人々は、昔には当たり前のように溢れていた「夢と希望」が今の時代には無いと嘆く。 だがそれは彼らの主観でしかない。 現代を生きる「しんのすけ」たちは自分たちなりの「夢と希望」を持って必死に生きている。  世代で違う流行や主義主張の形。 共有できるものと出来ないもの。 それの衝突と対立・理解、そして世代間を超えた親子の絆が本作のテーマだ。 「オトナ帝国」のマインドコントロールで「昔」にとり憑かれる大人たち。 今までの映画シリーズで、頼りになった大人たちが敵となる。 子供たちにとっては恐怖でしかない。 その恐怖に子供たちは立ち向かい、大人たちの心を呼び戻す。 大人たちも、子供だった頃を思い返して、「自分たちの子供も同じように生きた。それを経験した大人がなにやってだ」と家族の大切さを思いしていく。  ノスタルジックな風景。 それは今の世の中には無い「幻想」でもあるし、もう一度作れるかもしれない「夢」に生まれ変わったのかも知れない。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-19 19:28:42)
205.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 《ネタバレ》 
ストーリーはクレしんらしい単純さ。 戦国時代が舞台というと「雲黒斎の野望」を思い出す。あの映画も戦闘描写が凝ってて面白かったぜ。 本作も「クレしん」らしからぬリアリティ、「クレしん」らしい散々笑ってアホみたいに泣かされる。  タイムスリップした先が戦国時代で、そこに居合わせた武将と姫を野原一家が助けるというシンプルなもの。 だが今回のクレしんは馬鹿馬鹿しいドタバタや「陳腐」を「爆笑」に変える破壊力は控えめ。 論点になって来るのが、クレしんの単純な娯楽性に「戦国時代の「リアリズム」をねじ込んだ点。  確かに合戦の様子はリアル。 当時の合戦のルールを娯楽映画の「お約束」として利用する方法は素晴らしい。  とまあ、合戦に関するリアリティは良いが、肝心の姫様側はリアルとは言えない。  何故なら姫君がそのまま後を継げばそれで良いのだから。 実際の戦国武将は、後継に男がいなければ女でも城主になれた。 巴御前や甲斐姫といった女武将がまかり通っていたなら、女城主が認められないわけがない。 鶴姫という実例もあるし。 本多忠勝の姪だか妹も城を任されていたっけな。 あと秀吉の嫁の茶々とか淀殿とか。 あの上杉謙信だって「実は女だったじゃないか」と疑惑が向けられるほどだ。  まあ余りにリアルにしすぎたらそれこそ「つまらない」。 「七人の侍」のようにリアリティとありえない描写をマッチングさせた「娯楽活劇」とするか、 「乱」みたいな城下町すら無い「悲劇」を描くか。 その点で言えば本作は「親子に見てもらいたい」からこそリアリティをねじ込んだ。  でも、それよりも大きな論点はラストの「唐突な最期」だろう。 戦場のリアリティにこだわった結果、いつものクレしんには無い哀しみが訪れた。 いままでの「クレしん」からは予想も出来ない事さ。 俺だってガキの頃は又兵衛があんな事になって泣いたよ。 ちくしょうちくしょうって悲しくなった。 死ぬ間際に大切な刀をしんのすけにあずけてさ・・・。  戦国武将のクセに女に弱かったりさ、人間臭い又兵衛。 静かな静かな幕引きはちょっと切ない。  クソ・・・もう100回見ても又兵衛のシーンで泣く自信があるぞコンチクショウ。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-19 19:20:13)(良:1票)
206.  赤ひげ 《ネタバレ》 
語りがメインのヒューマン医療時代劇「赤ひげ」。 「生きる」は重すぎてダメだったけど、この作品は嫌いじゃない。 俺としては「椿三十郎」や「七人の侍」みたいに刃を抜いて戦って戦いまくる映画こそ黒澤だと思うけど、こういう心と心をぶつけて“闘う”ヒューマンドラマも好きだぜ。ヒューマニズムこそ映画だ。 当時の医療や人々の交流を通じて、人間の本質に迫ろうとする。 かなり長いし、全体的に淡々とした語りで退屈してしまうかも知れないが、この映画は見れば見るほどじんわり染み込む類の作品だと思う。 しかもこの作品は前・後篇に別れている上にオムニバス風味。無理をせず少しずつ消化していくのも良いし、好きな人は一気に見てその積み重ねを味わうのも良い。 時に冷たく、時に辛辣に、時に暖かく見守るような描写は見応えがある。 加山雄三演じる若い医者。最初生意気だったけど、幾つもの修羅場を潜って徐々に成長していく。王道だが、こういうのは良いもんだね。 アクションシーンは全然無いけど・・・え? 何処ぞの用心棒そっくりなオッサンがゴロツキぶちのめしまくって暴れてる? 恐ろしい表情の香川京子が加山雄三を殺そうとしてる? やだなあ~。そんなエグイシーン出てくるわけ無いじゃないですか~(棒読み) あれだけ痛めつけておいて自分で治療をはじめるんだから面白い。でも骨が飛び出てるのはやりすぎ(笑) 地震の被害を地震後の惨状だけで語る、まっ裸の女の治療も傷口を見せない(乳首は見えた)、生死をさ迷う子供がどうにか一命を取り留める様子を見せない“演出”。もどかしさも黒澤映画随一。 でも井戸に向かって全員で一斉に叫び続けるシーンは胸に響くぜ。 体も病めば心も病む。 内も外も健全でこそ健康と言える。 ラストの二人の会話も印象的。 情の厚い人間ドラマだ。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-19 19:13:08)
207.  スタンド・バイ・ミー 《ネタバレ》 
あれは子供の頃・・・確か「午後のロードショー」だったかな。 小学生だった俺は夢中で見たっけか。 あの頃はどんな内容の映画も何でも面白く見ていた。 ただただ純粋な気持ちで、ありのままを受け入れていたと思う。  でも、この映画は大人になっても色あせない作品の一つだと思う。 1度見たってのもあるけど、やっぱり子供の時の「あの頃」を素直に思い出せるのが良いんだと思うんだ。 ただひたすらに夢に向かって、友達や親とケンカしたり笑い合ったりして過ごした夢みたいな時間。 将来の夢とか、喧嘩している家族と仲直りできるかなとか・・・色んな事を話し合う。 それが詰まってるんだ。  「少年たちの夏休みの大冒険」!そんな感じのこの映画が好きだ。 年上の不良グループへのメンツ、目的を遂げて英雄になりたい、とにかく大人たちを見返してやりたい・・・それを目的に4人は一致団結して「不気味で魅力的な宝探し」の旅にでる。  まるで呪われた財宝を探しにでもいくように、好奇心にかられた小さな冒険譚。  単純明快で普通に楽しいし、テーマもある。だからこそ面白い。  静かなラストも良い。 「宝」でヒーローになるんじゃない。 死んだ者よりも大切な物を彼らは得るのだから。  大人になっていくゴーディは、その「宝」と自分の過去のある出来事を重ねて見ていたのかも知れない。 それを乗り越え、ゴーディは何を語るのか・・・そんな淡々とした様子を語っていく映画。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 18:52:00)(良:1票)
208.   《ネタバレ》 
俺は「二十四の瞳」といった辛気臭い話よりも、「風前の灯」みたいなブラックコメディ、この作品みたいに初期の方が惹かれる。  ロードムービーのような流れで男女の恋愛と亀裂を描いていく映画。  登場人物はたった二人。  あてもなく流離う二人の間に生じる関係。  直接的な描写はせずに、女の表情と少し乱れた服だけで「情事」を感じさせるこの演出の見事さ。  たった1時間ちょっと、限られた登場人物でここまで戦後の洞察について話を膨らませられるとは・・・ラストの火事のシーンも凄い。  実験的な要素たっぷりの作品だった。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-19 18:35:15)
209.  フェイス/オフ 《ネタバレ》 
「ザ・ロック」なんて火薬の無駄遣いなギャグ映画がニコラス・ケイジの最高傑作ななワケがない。 この「フェイス/オフ」こそケイジの最高傑作。 ジョン・ウーにとっても香港時代の最高峰が「男たちの挽歌」なら、アメリカ以降の最高はダントツでコレ。 スローモーションはスローモーションでも、ジョン・ウーはサム・ペキンパー譲りの血が滾り汗の匂いがプンプンするスローだ。 爽快感と疾走感に富んだバトルを、愛憎入り交じった人間ドラマが力強く支える。 映像で魅せるだけでも、語りだけでも面白い。 故郷中国の武侠精神、アメリカに上陸したての野心が詰まっている。 冒頭からエンジン全開爆走のアクションの数々。 弾を飛ばせ、人を飛ばせ、飛行機をぶっ飛ばせ、考える暇を与えないアクションを魅せる魅せる魅せる。 冒頭27分だけでも独立した作品に出来るくらい。  そこからもっと面白くなるのだ。 この映画の「顔」づくしのスリル、サスペンス、アクションをもっと楽しめる。 冒頭説明不足だった登場人物たちの背景を補完、文字通り「肉付け」をキチンとしていく。 そしてジョン・トラボルタとニコラス・ケイジ最高の怪演! 二人の狂気の染まり方の違いも見所。 自作自演、嘘を本物にしてしまう映画の素晴らしさと恐ろしさをふんだんに楽しめるぜ。 敵も味方も人間味に溢れていて憎める奴が少ない。 なのでサスペンスとしてのスリルは減るが、その分アクション要素をフルに楽しめる。 キャスター・トロイの悪を貫いた姿勢も良かった。憎しみよりも愛情を掴みかける場面。 多くの人間の命を奪ってきた者の苦しみが出る。 しかしトロイも男だ。 人殺しには人殺しのケジメを果たした生き様。 最期の最期まで純粋な「悪」を通したからこそトロイは強かった。 ショーン・アーチャーも悪に逸れかける葛藤があっていいね。 しかしショーンには何者よりも強い家族愛を持っていた。それがショーンに正義の心を持たせ続ける。 悪に生きたトロイ、愛のために戦ったショーン。 白と黒の単純明快な美しさ。 ちなみに主役格二人の役はアーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスター・スタローンの予定だったらしい。 なにその脳筋コンビすげえ見てえ(二人の共演は「エスケープ・プラン」「エクスペンダブルズ」とかを見てくれ)。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 18:30:30)
210.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
愛する隣人を治そうとした努力がやがて人類滅亡の引き金へと繋がってしまう悲劇を描いた作品。  人類にとっての滅びの序曲、猿たちにとっての歴史の夜明け。その分かれ目が本作なのだろう。  友情、愛情、知恵、言葉、そして憎悪。シーザーの失望と絶望が人類に降りかかる前触れである「脱走劇」。  脱走した猿達の疾走する様子が何処かノリノリに見えるのは多分気のせいですねハイ。 CGのあの“跳ねる”感覚は未だに多少の違和感を禁じえない。動きすぎるのだ。  ゴリラとオランウータンが久しぶりにカッコ良く見えた映画だった。ゴリさん・・・。  シーザーが人間の言葉で“喋る”のにはビックリ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 18:17:40)
211.  デジモンアドベンチャー 《ネタバレ》 
アニメ版「デジモン」のプロトタイプ。 アグモンと太一の初めての出会いを描く。太一がもっと幼い頃で、光も赤ん坊。卵からかえったアグモンとの交流。最初はまだ喋れなかったけ。そのまま進化していく様子がちょっと不気味に描かれていたんだよなあ。それがパロットモン?が来てアグモンも太一たちを守るために・・・最初見たときはアグモンの最後が少し寂しかったが、TV版を見た後だとちょっぴり感動するのだ。第1話で“再会”するシーンがさ。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-19 18:14:52)
212.  ファイブスター物語 《ネタバレ》 
「ファイブスター物語(FSS)」の1巻に相当する話。  映画がキッカケでOVAシリーズとかもやればと思ったが、肝心の連載が不定期だったので出来なかったのだろう。 映画の方も1巻相当とはいえ少しエピソードがカットされていたりする。  それでも音楽は素晴らしいし、結城信輝のキャラデザは永野の絵柄を尊重しながらしっかりした仕上がり。モーターヘッドに乗り込んだラキシスの顔がエラい事になっている(褒め言葉)もしっかり再現。  ソープがラキシスと出会い嫁を奪取、一瞬とはいえ騎士団大暴れ、終盤のモーターヘッドの圧倒的重量感、殴り合い、斬り払い、砲撃で何もかも薙ぎ払う一撃。  ファンとしては必見の1作。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:56:41)
213.  海外特派員 《ネタバレ》 
ヒッチコックといえば不気味な建物、不気味な人物、疑惑の連続、二重三重のドラマ、豪快なアクション、パニック、そして鳥。 前作「レベッカ」はプロデューサーのセルズニック色が強く、リミッターをかけられたかのようにヒッコック色は薄めだった。 今作からは誰の邪魔も無し、やりたい放題! その全てを満遍なく取り揃えた感じの良作。ジョエル・マクリーもカッコイイ。  序盤のあらましで地盤を固め、事件が起きた瞬間からの盛り上がりをじっくり描く。 最初は少々退屈だが、主人公がいきなり派遣されるわ、コンタクトを取ろうとした要人を襲う悲劇・そこから車での追走劇(一瞬とはいえ唸るように走るチェイスの迫力!)、風車小屋におけるサスペンス、塔から“落ち”れば飛行機も落ちる。クライマックスは「救命艇」を思い出す。  第二次世界大戦前夜までの駆け引き、開戦直後の混乱を描いた本作。 実際1940年の前年から第二次大戦は勃発。 イギリス本土は「バトル・オブ・ブリテン」におけるドイツ空軍との死闘の真っ只中。 故郷イギリスの苦境を憂いたヒッチコックの怒りと執念、叫びが伝わって来る映画でもある。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:54:59)
214.  ラスト・シューティスト 《ネタバレ》 
グレンドン・スワザウトの原作を映画化。 ガンに侵されながらも最期まで己と戦い続けたジョン・ウェインの遺作。 西部劇を支えてきたウェインと共に共演したジェームズ・ステュアート、 ジョン・キャラダイン、ローレン・バコール、ロン・ハワード等が脇を固める。 ジョン・ウェインほどヒゲが似合わない人間もいないが、歳を取り、ヒゲを生やすまでになった保安官の晩年像。 ヒゲも無く若さと元気に満ちていた昔と、老骨に鞭打って執念で仕事を続けようとする男の孤独な一面との対比。 「赤い河」、「リオ・ブラボー」、「ホンドー」、「エル・ドラド」のバラバラの一場面を「西部劇」という一つの世界観で統一したドン・シーゲルの粋な演出が良い。 ウェインのファンにとっては「歴代の“ジョン”なんとかさんはこの人でした!」と改めて自己紹介されるような感じかな。白黒ウェインのカッコ良さは異常。 ファーストシーン以降しばらくは撃ち合いがほとんど無い。 ジョンが知り合ったロジャース夫人たちとの交流、旧友との別れ、名を挙げようと迫る仇敵たちとの因縁。 死期が迫った中で自分を見つめ直す主人公の内面をじっくり描いていく。 「拳銃王」の真逆って所がミソだね。「拳銃王」はアウトローの孤独、本作は保安官の孤独を描いている。 自分は何を成し、何のために戦ってきたのか。 様々な思いがジョンを取り巻く。 そして文字通りラスト9分の「最後の銃撃」。 ジョン・ウェインは病ではなく、保安官として死にたかったのかも知れない。 第二世界大戦であえて本土に残り、映画の中で戦い続けた男ウェイン。 戦場に行った男たちのために映画界に留まった執念、そんな後ろめたさとの戦い。 無秩序な戦場で誰かを守って死ねるのだろうか? だったら自分は誰かを守って死にたい。せめてスクリーンの中だけでも・・・そういう思いがウェインにはあったのかも知れない。 この「ラストシーティスト」は、ウェインの心境を映像にして我々に問いかけたのかも知れない。西部劇の終末を描いたこの作品で。 ウェインはアメリカ最後のフロンティアとも呼べる西部劇を誰よりも愛し、誰よりも守ろうと戦った。 その意思をクリント・イーストウッドなどが継いだと言えるのかも知れないが、西部劇の根底に流れるフロンティア精神を最後まで貫こうとしたのはフォードとウェインくらいでは無かろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:48:53)(良:2票)
215.  シェナンドー河 《ネタバレ》 
アンドリュー・V・マクラグレンの最高傑作はコレでしょう。  西部劇としても戦争映画としても見れる本作は、奴隷制とは無縁の家族が南北戦争に巻き込まれていく悲劇を描く。 悲壮なドラマがアクションを盛り上げ、また凄惨なアクションがドラマを最高潮に盛り上げてくれる。 前半のコメディタッチのやり取りと亡き妻に語りかけるスチュワートの温度差、戦争が始まり一変する空気、終盤も戦争の虚しさを見せ付けられるシーンばかり。 あんなにも悲壮な表情を見せたジェームズ・ステュアートは見た事がない。   後半の展開はちょっと雑な気もするが、マクラグレンとしてはコレ以上にない作品。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:40:28)
216.  銀河鉄道の夜(1985) 《ネタバレ》 
タイタニック号(細部は違うけど)から乗船してきたメンツ以外みんな猫になってしまったファンタジー。  ますむらひろしの可愛らしく躍動的なイメージの絵、細野晴臣の幻想的な音楽。  ストーリーは原作に沿っているが、あの宇宙空間に飲み込まれるような美しさ、絶望感、終盤の“別れ際”は或る意味原作以上のものがあるかも。この辺は映像で味わえる映画ならでは。 つうか船の件で乗ってきた女の子がスゲエ可愛い。  カンパネルラ~!
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:27:07)
217.  飢餓海峡 《ネタバレ》 
日本映画の黎明期から活躍を続けた内田吐夢の傑作サスペンス。  マキノ省三が日本のD.W.グリフィス、 衣笠貞之助が日本のセシル・B・デミルなら、 内田吐夢は日本のキング・ヴィダー! どんな地味な題材でもスリルを帯させダイナミックに描いてしまうのだ。  「土」や「限りなき前進」なんか正に究極の地味映画。  本作は3時間という長さを感じないスリルに満ちたドラマ。  戦後の台風や火災から一つの殺人事件が浮かび上がってくる。  強盗事件が様々な人間や街一つを焼き尽くすほどに膨れ上がっていく。  だが一度強盗に手を染めた人間は何処まで行っても警察の影が付きまとう。  女を助けた男、愛されていると信じた女、それぞれの顛末。  「限りなき前進」「土」「大菩薩峠」と多くの名作を残した吐夢監督。  本作は邦画黄金期の終焉が迫った65年に制作された。  水上勉の原作を映画化した作品はこの後も多く作られたが、原作の緊迫感を如実に映像化した作品はこの内田吐夢の映画だけであろう。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:10:59)
218.  ロッキー・ザ・ファイナル 《ネタバレ》 
ロッキーは常に戦い続けた。 アメリカン・ニューシネマの暗い影を殴り飛ばし、どんな強敵とも殴り合った。 だがそんなロッキーの闘志は消えようとしていた。 亡き妻、息子との距離、年齢・・・だが肉体は悲鳴と同時にボクシングを求める。 肉体に鞭打ち己を奮い立たせるロッキー・バルボア。 復活か敗北、生か死か。 相手は今盛りを迎えているルーキー。 ロッキーがチャンピオンに挑んだ時とダブるような存在だが、違うのはロッキーはどん底から成り上がったといい事だ。 挫折の連続、地獄からの脱出・・・歳は取っても初心は忘れない・・・それがロッキーの強さだ。 ガチで殴り合う凄まじい試合の場面。 肉体的に限界のロッキー、何度もダウンする。 が、何度でも立ち上がる。 ボロボロになる体、研ぎ澄まされる闘志。 相手の大型ルーキーも顔つきが変わってくる。 壮烈な試合、大いなるラスト・・・ロッキーは生き返った。 少なくとも、彼の心に悲しみはもう無い。 ロッキーは今日も戦い続ける・・・ありがとうスタローン。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:08:46)
219.  OK牧場の決斗 《ネタバレ》 
スタージェスの西部劇は「日本人の勲章」がベストだが、この作品も俺にとっては充分傑作。  ジョン・フォードが「荒野の決闘」を産んで数十年。 ジョン・スタージェスは史実に基づいて「OK牧場の闘い」を描ききった。 フォードの「荒野の決闘」は人間ドラマが醍醐味であり、全体のテンポやガンファイトは今見るとそれほどピンと来るものではない。 何処までも「静」。 史実と大きく違う描写も多く、ドラマとして強調するための脚色が目立った(アープが髭でドクが髭無しってどういう事なの)。 途中「静」から「動」に移ろうとする場面もあったが、やはりフォードらしい西部開拓民への詩情を唄った物語を貫いた。  本作は「動」にこだわった粋な作りが魅力。 冒頭から「OK牧場の闘い」を唄ったネタバレすぎるリズミカルなオープニングが流れるが、ワイアット・アープを知っている者ならば既知の「常識」であり、ネタバレには成らないだろう(その人限定だけど)。 人間ドラマも途中から掘り下げが進み見応えがある(アープ兄弟の影の薄さは「荒野の決闘」の方がまだ掘り下げがあった)。 ワイアット・アープ演じるバート・ランカスターの職人気質、ドク・ホリデイ演じるカーク・ダグラスの男気がよく描かれており、二人の演技も素晴らしい。 恋人と静かに余生を過ごしたい・・・だが仲間や兄弟の危機を見捨てられない。 保安官としての義務、兄弟としての愛情・・・その葛藤。 ドクも酒に酔っても心までは酔わない。世話になった男の為なら命も賭けられる。  そして何といってもガンファイト。 ジョン・スタージェスは人間ドラマで盛り上げガンファイトで爆発させるのが巧い。 「荒野の七人」「墓石と決闘」「大脱走」は言うまでも無い。 ナイフ、銃撃、決闘! 動いて動きまくる撃ち合い! 全てが終わり、静かに別れを交わす二人の姿が印象的。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:04:35)
220.  無法松の一生(1958) 《ネタバレ》 
前作「阪東妻三郎」の無法松から15年。 バンツマ以上のエネルギーと荒々しさを持ち合わせた三船敏郎が松五郎を演じきった。 いつも一本調子などなり声で叫ぶ(そこが良いのだが)三船が、今回は方言も見事にまったく違う三船を見せてくれた。 悪党から正義感、屈強な無頼漢から優男まで動きで魅せてきた三船敏郎の真骨頂とも言える作品の一つ。 表向きは博打に興じる暴れ者、本当は女子供に優しい繊細な男。その二面性が見事。 そして極めつけの祇園太鼓! 太鼓も上手な三船の腕が唸る唸る! あばれ太鼓のように太鼓を打ち鳴らす様は迫力満点。 園井恵子と違った切り口で良子を演じきった高峰秀子、涼子の夫の小太郎に扮する芥川比呂志、撃剣師範役の宮口精二の演技も良い。 前作が不本意なカットで泣かされた稲垣浩にとって、今作は前作以上のパワーと映像(+カラーとシネマスコープ)で完成させられただろう。 これほど血が騒ぐ日本映画は滅多に無い。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:00:37)
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