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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1399
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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221.  地獄へつゞく部屋 《ネタバレ》 
ひとことで言えば「古き良き時代のモノクロ怪談映画」と言いたいところですが、本作はホラーと言うよりホラー風味を効かせたミステリー。最後の最後にネタバレしてしまえば、幽霊や呪いに殺されるなんてことは全くなく、恐ろしいのは飽くまでも人間と言ったところでしょうか。  とは言え、作りは王道を行く幽霊屋敷モノ。お約束通りに登場するバケモノ(らしきモノ)や勝手に閉まるドア。不気味な管理人。秘密の部屋や恐怖の地下室。遭遇した美女の悲鳴(キャーッ!)。それらがモノクロの画面で展開していく様は、只管に時代を感じノスタルジックな気分に浸らせてくれます。  CGも特殊効果もなかった時代にどうやって人を怖がらせるのか?遊園地のお化け屋敷を手本としたのも時代背景あってこそなのでしょうね。1959年という時代を感じながら観てこその作品と言うべきでしょう。なので、リメイク版の「TATARI」との単純な比較も出来ないと思います。  難を言えば、人間による完全犯罪(到底完全性は見出せませんが)モノという〆括りではなく、飽くまでも呪いあってこその事件という作りにして欲しかったです。ホラーだぞ~!と持って来ておいてホラーではないというあたりで1点減点しました。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-07-09 11:02:36)
222.  シャドウ・イン・クラウド 《ネタバレ》 
グレムリン伝説をベースにしたホラーとして捉えるには、諸々の他の要素(サスペンス、アクション、ミリタリー、社会派、ヒューマン)が詰め込まれ過ぎていて評価が難しくなる作品。ただ、逆に言えば比較的短い尺の中に良くぞこれだけ詰め込んで大きな破綻もなく纏め上げたと湛えたい作品です。  怪物は途中から本来のグレムリン伝説から離れて悪役怪獣的になって行きますが、懐かしいTV版トワイライトゾーンとちょっと懐かしい劇場版トワイライトゾーンで描かれた登場シーンを想起させられ、あくまでもこの存在が本作にはなくてはならないのだと確信して観始めた次第です。(観終わってそれは間違いではなかったと思います)  前半の下部銃座内のヒロインの一人芝居的な展開は見応え十分。一見芯の強さを感じさせる彼女が垣間見せる何かをひた隠ししようとするが故の弱さ。機外の異音と未知の生物の姿という想定外の事態への戸惑い。更には機内に戻れなくなるアクシデントの最中に現れる日本軍の機影。息つく間もなく惹き込まれます。B17内部のセットも丁寧に作り込まれてますね。CGの合成もあるのでしょうか?  零戦との交戦が始まる後半は、皆さんのレビューにもあるように確かにヒロインは単に強い女性から超人と化します。爆風で機内に生還する場面には驚嘆。マジに考えたら全身打撲と火傷で重症間違いなし?いやいや強風と低温で大丈夫?んな訳ないです。でも、だからこそアクション映画は楽しい。マジにヒロインの身体を心配してたら見てられません。ここはアニメ的に割り切らないと。アニメのアクションだったら当たり前の不死身っぷりですから。ここはヒロインが無敵の母性に目覚めた表現なのだと受け入れます。  そして終盤。手強い怪物のラプトルばりの鉤爪を恐れることもなく素手で殴り殺す最強のお母さんの誕生。誰にも何も言わせない慈愛に満ちた授乳シーン。  エンドロールに差し込まれる女性の権利を勝ち取ろう的なカットは、脚本家のスキャンダルへの言い訳的に映らないこともないのですが、全編通して溢れんばかりに映し出されるクロエ・グレース・モレッツさんの魅力(単に変わらぬ可愛さというだけではなく、繊細な演技もキレのあるアクションも)が炸裂する本作は、優れたエンタメ作品として大いに気に入りました。クロエちゃん大好き!とばかりに+1点です。
[インターネット(字幕)] 9点(2023-07-09 10:54:04)
223.  サメデター 《ネタバレ》 
原題のひとつ「頂点捕食者」というのが本作のテーマに通じるようです。捕食行動をサメ目線で表現したかったのじゃないかと。あくまでも海の頂点捕食者はサメ。人間はそれを理解していない、みたいな。(この後は批判的に書きますが、基本的に本作のような作品を支持していますので誤解なきようお願いします)  けれども、観終わってみれば何とも意味不明な作品。冒頭の妙に長い、と言うか長すぎるダイビングシーンから嫌な予感が…。さりとて、続くビーチではいきなりのサービスカットでそれを忘れさせ、タイトルバックのヘビメタが「お、これは期待していいのか?」と思わせてくれたものの、そこまででした。  75分という短かめの尺なのに、つなぎ的なカットが長いことしきり。それで押されてしまったのか肝心のサメシーンはかなり少な目。登場しても泳ぐばかりで大口開けた捕食シーンは2カットぐらいかな、いやそのうち一つは魚を捕食してるし。  サイドストーリー的に進行するレジャー施設オープニングセレモニーは、机上論ばかりでパーティも施設も登場することなし。強気の腹黒そうな経営者はいきなりお亡くなり。男コンビと女コンビの二組の賑やかし出演者は只管滑り続ける。  極めつけはラストシーン。謎の爆発、大怪獣出現?そして出演者のお顔付きの長~いエンドロール。最後の最後に監督?の口元の大アップ。意味不明のまま忽然と終了してしまいました。ただただ唖然です。  この作品、クラファンで資金を募っていたということですが、もしかしたら資金の枯渇で終了?的なエンディングだったのかも。  ただその結果、よくよく考えてみればサメ映画の王道的な作品に落ち着いたのかも知れません。ある意味、オーソドックスな古典的サメ映画の雰囲気が感じられないこともありません。やっぱサメは海でしょ!みたいな。  ちなみに邦題は原題のダジャレアレンジ?それとも単純に「サメ出たー」というオヤジギャグ?ポスターのカタカナ文字に至っては最早私の理解を超えていて全く解りませんでした。  これぞサメ映画?だとしたら楽しみはまだまだ尽きない予感がします。
[インターネット(字幕)] 3点(2023-07-07 14:14:07)
224.  ラ・ジュテ 《ネタバレ》 
名作と噂された本作にアマプラで漸く出逢えました。  物語としては、短編作品だけあってシンプルな構成のSFサスペンスですね。哲学的とも思える内容は、古典的なSF作品に通じるものも感じました。タイムパラドックス(正確には本作にはそれは登場しないような気もしますが)に関する想定が自分自身の理解するところと非常に近く、そのこともあって決して難解に感じることなく鑑賞することが出来たのだと思います。  ただ、本作の場合、特筆すべきはやはり「フォトロマン」と称される技法でしょう。モノクロ静止画を巧みに合成し、荘厳なBGMと冷静なナレーションに載せて演出する。恰も普通に動画を鑑賞しているかのような錯覚に陥ります。1962年(1958年製作との記載もあるようですが)というCGもVFXも殆ど一般的ではなかった時代に、これだけの映像を創り上げた技術は素晴らしく思います。中盤に一か所のみ(私には二か所に思えたのですが)挿し込まれる動画が非常に効果的。心憎い演出ですね。バンダム的風貌の「男」と素朴な美しさの漂う「女」のビジュアルも、モノクロ画面に溶け込んで魅力的だったと思います。  今の時代に最新技術を集結してリメイクしても、恐らくはここまでのシンプルな佳作を創り上げるのは難しいのではないかと。8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-07-07 14:12:15)
225.  ゾンビ・リミット 《ネタバレ》 
冒頭いきなりのゾンビカットで始まるものの、物語としてはヒューマンストーリー感がかなり強いですね。  医師としての倫理に背を向けてでも夫のために貴重な治療薬を不法に確保してしまう妻。偶発的かつ正当防衛による射殺でありながら秘密の暴露を避けるために警察を呼ばず死体を遺棄してしまう妻。妻に一目会いたいがために自らを拘束し死への恐怖を必死に耐える夫。親友のために彼の妻が必死に集めた貴重な薬剤を自らの妻の命を守らんとして奪う夫、等々。いずれも、常軌を逸した混乱の中で愛する人のために選んでしまう究極の選択。  そのあたりの心の移ろいはそれほど丁寧には描かれていないものの、八方塞がりの劣悪な状況に必死に立ち向かおうとしている人間の強さと弱さはしっかりと表現されていて、思いがけず出逢った佳作でした。  それだけに、復讐に燃える身重の妻のラストシーンが必要なのかどうか?少なからず疑問に思え、その分マイナス1点です。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-07-06 21:33:21)
226.  Melanie Martinez: K-12 《ネタバレ》 
ヒロインは、個性を受け入れることなく画一的に行われる学校教育に不満を持ち、そんな学校は破壊してしまえとばかりに画策する訳ですけれど、画面全体を彩るパステルカラーの世界には不思議な浮遊感があって、独特の哲学的とも思える詞が綴られる楽曲の数々や子どもとも大人とも思えてしまう様な不安定感たっぷりのヒロインの雰囲気とも相まって、作品全体に独特の世界観が醸し出されています。  決して理屈ではなく、あくまでも感覚的なものとして、ミュージシャンならではのメッセージが伝わって来る印象です。  ヒロインが物語の展開とともに次第に大人っぽくなっていくあたり(表情から子どもっぽさが抜けたり、衣装の露出度が増したり)から、彼女が一歩ずつ成長していく過程が感じられ、それ故ラストシーンで目の前のドア(学校システムから抜け出る)をくぐることを躊躇う彼女の表情からは、実はまだ子どもの世界に留まっていたいという悔しさのようなものが感じられました。  一風変わったミュージカルですが、映画というよりステージで繰り広げられる音楽ライブを鑑賞しているかのような感覚で楽しめました。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-07-05 22:27:37)
227.  ヴィレッジ(2023) 《ネタバレ》 
ひとことで言えば、恐れることなく社会の闇に光を当てた脚本、出演者の迫真の演技、優れたカメラワーク等々、ハイレベルな社会派サスペンスだと思います。120分、緊張感をもって鑑賞することが出来ました。  ただ、どうなんでしょう「ヴィレッジ」というタイトルは。先行する同タイトルの作品の記憶と、本作の予告編の構成、それらが相まって「これはホラー?」という先入観が生まれてしまうような?実際殆ど予備知識なしで観始めたので、途中までホラーテイストを期待してしまいました。  寒村の閉そく感、幽玄な薪能、能面を被り練り歩く人々、処分場の色彩の抜けたような光景等々、ホラー作品に繋がるようなファクターは多々ありながらもホラーには向かわないという展開に、勝手に肩透かし感を受けてしまった感じです。何だか種蒔きはしたものの伏線回収はしないままみたいな。  村長の息子の事件については、ある意味現実的と言うか脇の甘さが際立ってますね。処分場に遺棄という短絡的な行動、散々写メ撮りまくられてたケータイの放置など、行き当たりばったりの犯行故の致し方なしさではあるのでしょうけれど、尺の関係もあって一気に事件が収束する仕掛けのようにも思えてしまいました。  エンドロール後に描かれる弟の離村カット。この村に居ても未来はない。唯一の希望であった優は堕ちてしまった。優が断念し姉が失敗した離村という選択肢。最早ほかの選択肢はないのだという決心。解るのですが必要だったのでしょうか?  一方、犯罪者の親族に対するいわれなき誹謗中傷、職業差別とも解されかねない廃棄物処理業者の描き方、社会派作品としての鋭い視線を大いに感じました。  そして、優の心理に呼応するような能面の微妙な表情の変化や、全てを知っていて沈黙を守り自らの運命を受け入れる老婆の存在など、作品の魅力をしっかりと支えるなくてはならない映像表現も多々ありました。  改めてひとことで言うならば、チグハグさがあるがための残念な作品という印象でした。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-07-05 10:41:19)
228.  ゾンビプーラ 《ネタバレ》 
近隣のインドネシアやタイのホラーはかなりハードな作品が多いという個人的印象があるのですが、本作は「コメディ」というジャンルということもあるのでしょうけれど、かなりソフトなホラー、ゾンビ系作品でした。  もしかしたらシンガポール映画は初めて観たような気がしないでもないのですが、言われなければコテコテのギャグの連発から香港映画のようなテイストを感じました。まぁ、この作品をもって「シンガポール映画は中華系の雰囲気が漂う」などと言い切ってはいけないとは思いますが。  そんなどの登場人物にも感情移入しかねるコテコテのコメディ感に少々苛つくこともありましたが、ストーリー的には極めてオーソドックスなと言うかベーシックなゾンビもので、低予算なのか基地内(しかも部分的)から出ることなく展開される脱出劇は、手に汗までは握らずとも決して退屈なレベルではありませんでした。初心者向けゾンビ作品とでも言いましょうか。  筋肉の記憶によってゾンビの行動が制約されることと、虫除けクリームがゾンビ忌避剤になるというのは新しいですね。ただし、そのネタが使えるのはコメディ限定とは思いますが。  大量の犠牲者が出ている内容ながら、なんとなく微笑ましく終わる不思議な雰囲気に+1点の4点献上します
[インターネット(字幕)] 4点(2023-07-04 17:51:54)(良:1票)
229.  跡形もなく消える(TVM)
我が国で言うところの所謂2時間ドラマ。オーストリアの都会から離れた郊外の小さな村の独特の雰囲気をベースに、一種異様な濃密なドラマが展開され見応え十分でした。  登場人物がそこそこ多く、そこに描かれている人間模様を把握するのに少々苦労しましたが、ミステリーとしてのツボを巧みに捉えていて、そうやすやすと先読みはさせてもらえませんでした。原作の翻訳本は見つけられませんが、小説として読むとまたひと味違う面白さが味わえそうです。  ただ、終始イラつかされまくる、妹を案じて捜し回るヒロインと、それに対する父親や村人たちの反応の空回り具合等々、我が国の2時間ドラマとはまた異なる捏ね繰り回し感があって、面白いことは面白いのですが万人受けするかというと違うかな?  特に肝心要の種明かし的な部分は、賛否両論、好むか好まざるか、大いに評価が分かれそうな気がします。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-30 23:16:42)
230.  シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫 《ネタバレ》 
冒頭いきなり「実話を元にしている」との文字が…んな訳ないだろ!と思いつつも、いや待て、もしかしたら予想外の猟奇的犯罪をモデルにした作品かも、と思い直して鑑賞。  いきなりのサービスカット(サービスになっているのかいないのかは好みが分かれるところかも)で始まる本作品。畑を泳ぐサメ、謎の邪教集団の暗躍、さらに犯罪組織とCIAエージェントまで加わり、盛沢山過ぎて物語は混沌の極みへ。  主たるテーマは何なのでしょう?普通に考えればサメの神様の復活により最終戦争(サメマゲドン?)に臨むべく活動する邪教集団の物語なのかも知れませんが、何にしてもタイトルは原題も邦題も早い話が「トウモロコシ畑のサメ」。やっぱり主役はトウモロコシ畑を悠然と泳ぐサメなのか?でも、そのことについては殆ど語られない。ただ単にトウモロコシ畑をサメが泳ぐだけ。たまに人を喰うだけ。それも完食せずに噛むだけだったりもする。微妙なコメディ要素も判断を鈍らせられます。  兎にも角にも(「良くも悪くも」ではありません)とっ散らかった作品。この監督がプロデュースした「ハウスシャーク」は未見ですが、恐いもの見たさの欲求にかられるようなかられないような…。それを観ても本作のモヤモヤが晴れるとは思いませんけれど。  それにしても「実話」って?
[インターネット(字幕)] 3点(2023-06-28 14:19:16)
231.  温泉防衛バスダイバー 《ネタバレ》 
暑海市、いや熱海市の比較的近くには住んでいるのですが、「熱海怪獣映画祭」の存在は申し訳ないことに全く知りませんでした。なので本作についても未知の存在だったのですが、井上森人監督が和製サメ映画の製作に向けて現在展開しているクラウドファンディングによって偶然知りました。否、偶然ではなく必然かもしれませんが…。ネット上の動画サイトで期間限定公開されていたのを拝見しました。  ひとことで言えば、極めてオーソドックスな特撮怪獣vsヒーロー作品をドタバタコメディ風に仕上げたといったところでしょうか。20分のショートムービーですが、尺の短さを生かしてテンポよく展開していくので、「なんなんだこれ?」との思いが頭をかすめる間もなく完結します。  荒唐無稽な物語ですが、そもそも特撮怪獣vsヒーロー映画というジャンル自体が荒唐無稽と言えないこともなく、そのジャンルが大好物という方には結構ハマるのではないかと。ベタなギャグが大いにスベるのもご愛敬。古き良き特撮モノを懐かしみつつ、実に楽しい気分で過ごせた20分間でした。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-06-28 13:22:05)
232.  15キリングス 《ネタバレ》 
この作品で語られて行く物語は、70~80年代にロンドンで起きた事件と酷似しているように思われるのですが、ネットで検索する限りでは「実話」という記載は確認できませんでした。同事件をベースにした映画・TVドラマは他にあるのですが本作はそのラインにはないような?  さて前置きはそこまでとして、本作では一貫してシンプルかつリアル、半ばドキュメンタリ―的に連続殺人犯の行動が語られて行きます。基本的には、面会している脳科学者の医科学的解説をなぞるように彼の行動が語られて行くという構成で、それ故にサスペンスドラマでありながらもドキュメンタリー風に感じさせられるのだと思います。  主役のスティーヴ・ボンジョルノという方は他作で拝見したことはないのですが、かなり恐ろしい雰囲気を醸し出していて、脳科学者を演じるマリア・オルセンさんも只管訥々とサイコパスの脳について解説していて恰も本物の科学者のようであり、そのあたりもドキュメンタリー風味を強くしている要因と思います。  個人的に残念だったのは、150人に1人がサイコパスというところで纏めてしまったあたりで、サイコパス=殺人者のように受け取られかねないのでは?という部分です。ドキュメンタリーのようでありながらあくまでもフィクションという作品であることが、医科学的な深掘りを必要としなかったといったところでしょうか?
[インターネット(字幕)] 6点(2023-06-28 12:57:11)
233.  モンスターズ/地球外生命体 《ネタバレ》 
タイトルやポスターから怪獣映画と理解しつつ観始めると、次第にあれ?っという違和感を感じて行き、中盤で実は社会派作品?それともヒューマンドラマ?と思い始め、終盤では怪獣が出ているのに怪獣映画ということを忘れさせてくれるという風変わりな作品。結論から言えば、大いに気に入りました。  低予算作品ということが前面に出ていますが(製作者の意図するところではないでしょうけれど)、そんなことは微塵も感じさせない作り込みだと思います。廃墟や残骸はCGなのか実写なのか私の理解力では判別できないカットが大半ですし、登場人物もドキュメンタリー的な作りが幸いして演技がどうのこうのというようには受け止めずに済みました。  怪獣たちの平和的な光景を間近に目撃したことで、自分の中に溜りに溜まっていたものがフッと吐き出されて思わず抱き合う二人。安易と言えば安易ですが、観る側もフッと力が抜けてホッとするエンディングです。如何にも続編あり的なブラックアウトは微妙ですが。  SF怪獣モノではないという前提で、丁度良い尺、解り易いストーリーの佳作。7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-15 11:29:39)
234.  ロバマン 《ネタバレ》 
吉田照美さんの「68」歳記念作品。「68」分の尺を通して活躍するのは「68」が胸に輝くロバマン。活動時間は「68」分、変身できるのは「68」回、ついでに言うならDVDの発売日は2020年「6月8日」とロバづくしの作品ですね。  河崎監督の作品は知っていても観たことがないというのが今までだったのですが、今回はポスターに惹かれて恐いもの見たさでついに鑑賞させていただきました。  くだらない!実にくだらない!でも観てしまう。途中でやめる気などしない。何とも不思議な魅力に溢れる作品でした。棒読みの台詞もベッタベタのギャグも一切構わず突っ走る展開。ある意味お見事です。いかなる評価も不要!と言わんばかりのパワーです。  豪華&レアな出演者の皆さん、そして主題歌、何だか吉田さんの68歳バースデイにプレゼントしたんですか?みたいなノリの作品ですけれど、これって劇場公開したのですね?吉田さんと河崎監督のコアなファンの皆さんは、きっと大喜びで劇場に馳せ参じられたことと思います。  出演者に個人的に知っている方がいらしたということもあって+1点の5点献上します。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-06-14 17:01:36)(良:1票)
235.  モーガン・ブラザーズ 《ネタバレ》 
バランス良く出来たホラーコメディ。皆さんがレビューで書かれていることは概ね頷けることばかりです。スプラッター系なのにキモさをまるで感じることなくクスっと笑えるというのは脚本と演出の妙ですね。オーストラリアの作品は結構激しくグロいイメージがあるのですが、この作品で印象が少しばかり変わりました。  ワタシ的にツボだったのは、おバカでKYでまるで役に立たない立ち位置の弟と、そんな弟を我慢に我慢を重ねつつ支え続ける忍耐強い兄、みたいな関係性だったのが、弟の方が田舎育ちの都会の女子の魅力に惹かれていった結果、兄よりよっぽど常識的で利発になっていく半面、一方の兄は本来の狂暴性が顔を出し、生きてる人間は加工するは、警官は撃つは、あろうことか叔母とヤッちゃって(もともと叔母は兄弟とそういう関係?)、挙句その叔母も撃っちゃって、若者一人も撃っちゃってと、大いに人格崩壊していって兄弟の立ち位置が逆転するところです。(長い一文失礼しました)  スプラッターとかお下品コメディはダメ!という方には受け入れていただけないでしょうけれど、これはある意味傑作ホラーコメディじゃないかということで7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-13 10:48:17)
236.  ノットジラ 《ネタバレ》 
「壮大な茶番が目覚める。」DVDジャケットに踊るコンマビジョンさんのコピーが言い得て妙です。一体何と言ったら良いのでしょうか?全編通じて一瞬の隙もなくと言いたくなるぐらい延々と継続的に繰り出されるギャグ、ダジャレ、変顔etc.ここまで出し尽くされると最早グウの音も出ないといった感じです。  しかしながら、残念なことにその殆ど全てが染みて来ない。笑えない。解らない。知らない。パロディやら何やら、これら全て理解出来る人っているのでしょうか?あ、監督さんとかスタッフさん以外で。出演者さんたち解って台詞発しているのでしょうか?  この作品の台本はさぞかし分厚いのだろうなぁ、などと余計な心配までしてしまいます。字幕作成にあたっての翻訳は、相当ハイレベルじゃないのでしょうか。  ただし、個人的には結構好きです。ハンドパペットそのものの赤ちゃんノットジラの愛くるしさ、首にファスナーぶら下げた巨大化ノットジラの微笑ましさ、ジャパニーズ特撮怪獣映画へのオマージュ感たっぷりなジオラマやミニチュアの人・クルマ・列車・戦闘機(糸付き)…何だかすべてが愛おしい。女優さんも昭和チックに可愛らしい。  マニアック過ぎて観る人を大いに選ぶ本作品。笑えないのにコメディと認識出来て、呆れてしまうのに何度も観てしまう。幻の怪獣映画ならぬ怪映画として将来語られるかもしれません。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-06-08 23:39:23)
237.  アンテベラム 《ネタバレ》 
ネタバレ禁止系の作品ですね。とは言えネタバレなしではレビューが書けない作品でもあります。だからネタバレで書きます。  ひさびさに予想を覆されました。将軍のスマホまで全く気付きませんでした。てか、気付けないように作り込まれている訳ですが。  あのスマホが鳴るまでは、「夢オチ系」「実は死んでました系」「タイムスリップ系」「パラレルワールド系」あたりで想像しながら観ていたのですが、まさかのド真ん中直球勝負だったとは。  考えてみれば同一の女優が二役をしているのを見せられた段階で既にネタバレされている訳ですが、普通そんな風には受け止めない訳で、裏の裏をかくような演出と展開には降参モノです。  もっとも、始めっから直球勝負ですよと宣言されているならば単なるB級ホラーと扱われかねない。結構リスキーな企画かも知れず、よくぞ勝負したと称賛を贈りたい思いです。  と、ここまでは10点満点的に褒め称えている訳ですが、冒頭のエデン登場シーンとその後に続くヴェロニカ登場シーンの繋ぎ方がイマイチ腑に落ちません。  南北戦争期の悲惨な情景はヴェロニカの悪夢であるかの如く語られているのですが、しかしどうやら実体験、あくまでも夢ではなく記憶のようです。つまりは誘拐・軟禁されていた記憶。ホテルに届くフラワーアレンジのカードから、ヴェロニカは既にプランテーションに連れ去られていた過去があるようには思えますが、そこは一切語られていません。だいたいからしてそんなことがあれば既にあのプランテーションはないだろうとも思え、だったらやっぱり今回の誘拐が初めて?  単に私の理解力不足なのか、どうもそのあたりの力技的に時系列を脇に置いたような構成が今ひとつスッキリしません。  それと、エデン部分の悲惨さ(過去の歴史的事実)とヴェロニカ部分の力強さ(現在の社会情勢)が前面に強烈に押し出されていることが、本作が骨太な社会派サスペンスなのかそれともエンタメ色の濃いミステリアスなスリラーなのか、どこにテーマを追って良いのか観終わっても迷ってしまいます。  これも単に私の理解力不足なのでしょうか?やはりスッキリしません。  これは素晴らしい作品!と言い放ちたいだけに妙なモヤモヤ感が残ってしまい7点献上に留めます。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-08 13:04:10)
238.  ディック・ロングはなぜ死んだのか? 《ネタバレ》 
バンド仲間のまさかの死。そして、まさかの死因。なかなかに作り込まれた作品。蒔いた種はきちんと育てて回収、と言ったところでしょうか。  ただ、そんな映画としての(技術的な意味での)完成度と本作の持つ(本質的な意味での)意義、というか価値は全く別物であって、まともに現実的に捉えてしまえば、桁外れにとんでもない大馬鹿野郎でド変態なお話であることは間違いないものの、大真面目に批判したり馬鹿にしたり出来る人って寧ろ絶対的少数なのかも知れません。程度の差は大いにあるにせよ、大なり小なりどんな人間でも持ち合わせている現実の問題なのかも。  観た人に自制を促すような(全く感じ取れない人も多いでしょうが)、こんな作品があっても良いと思います。よくぞ作り上げたと監督を称賛したい。優れた社会派ブラックヒューマンコメディに8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-05-31 22:47:46)(良:1票)
239.  サウスパーク/無修正映画版 《ネタバレ》 
元のTV版については未見。だからこの作品だけでの感想ですが、これは好きです。毒舌と言うか下品の極みと言うか、よりによって子どもたちがNGワードを連発するこの展開、正直楽しみ切りました。たまにはこういうのもいいじゃないですか。歯に衣着せぬどころじゃない台詞の数々。設定も展開も胸がすく思いです。そして散々下品と不謹慎の極みを重ねておいて最後にはホロっとさせる。いいですね~♪  ただ、あくまでもアメリカとカナダの関係性に依存していることで成り立っていることは否めません。製作後20年以上経った今現在の国際情勢。アメリカと某R国や某C国のネタとして作ってしまったら、間違いなく国際問題。経済制裁とかじゃ済まないです。  また、テロがらみの内容で宗教を持ち込んだりしたら製作スタッフはボディーガードなしで街を歩けないかも。あくまでも、アメリカとカナダのネタだからこそ成立しているような気がします。  とは言え、たまには倫理観も何もかなぐり捨ててこんな作品も観てみたい。大笑いさせていただきました。そしてホロリとさせていただきました。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-05-31 22:46:35)
240.  NOPE/ノープ 《ネタバレ》 
ホラー仕立てで始まり、社会派サスペンスの様相を呈しつつ、SFスリラー風味を匂わせた上でモンスターパニックへと雪崩れ込む。一粒で一体何種類の味わいを楽しませようというのだろうか?よくぞ破綻することなく纏め上げた監督の手腕は称賛に値すると思います。  ただ、あまりに風呂敷を拡げ過ぎたと言うか、蒔いた種は一通り育て上げ収穫しているとは思いますが、長尺の割にはテーマが十分に伝わって来ないような気がします。ヘイウッド家のエピソードとリッキーのエピソードが牧場を接点として交錯しているようでいて、いや実際交錯しているのですが、どうも無理やり感があると言うかしっくり来ないものがあります。  リッキーの子役時代の惨劇が象徴するもの。チンパンジーの求めたグータッチの意味は何であったのか?「望みを叶えてあげたよ」という風に解釈するのが自然とも思われますが、それでは何故リッキーは空に潜むアレとの密約を交わす必要があるのか?もっともアレの方は密約とは思っていなかったようですが…。  一方、社会的障壁を乗り越えハリウッドでの立ち位置を守り、必死の思いで馬たちを育てていた父親の不慮の死の意味するものは何だったのか?OJの始終塞ぎ込んでいるかのような表情。彼の感情を圧し潰しているものは何なのか?それはエメラルドの破天荒さにも通じるものと思えますが。  気になる点は他にも多々ありますが、何せ基本的には全編通じて緊張感が途切れることなく惹きつけてくれる作品だけに、単純に「あぁ面白かった」と言わざるを得ません。  何とも不思議なテイストの作品。監督の次回作を早く観てみたいところです。  (追記)アマプラで流れる予告編。本編には同一カットがないような気がしてなりません…
[インターネット(字幕)] 7点(2023-05-25 16:16:47)
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41198.51%
516711.94%
626018.58%
735325.23%
823216.58%
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