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コメント数 885
性別 女性

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221.  ブラック・スワン
なんとなく「バレエ漫画」を思わせる世界。 「SWAN/白鳥」にもヒロインが黒鳥を会得するのに苦しむエピソードがあったけれど、テイストとしては有吉京子より山岸涼子。 母子ホラーとして「キャリー」、ダンサー映画として「ショーガール」も思い浮かび、「ショーガール」の方が潔く思えるのは「妄想」という逃げ道を作ってないから。 夢か現(うつつ)か、の面白さなのはわかるし、エンタメとしてつまらなくはないのですけどね。 実年令より10才くらい下の女の子に扮し、極限状態に陥る「汚れ役」に挑んだナタリーより超然としたミラ・クニスの方が魅力的だったし、芸術の聖と俗の部分を描ききったというにはちょっと。 「ピアノ・レッスン」がピアノのイメージを下げたように、クラシックバレエのイメージを下げてしまった感があるのもどうかな。 クライマックスの視覚効果は黒鳥にも見えるけれど黒鴉にも見える(「ブラック・クロウ」の方がふさわしい?)B級っぽさで、ジェニファー・コネリーのバレエスリラー「エトワール」(88)が(凡作でも)見たくなる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-06 06:52:08)
222.  ぼくセザール 10歳半 1m39cm
ジュール・シトリュックが「リトル・ランボーズ」でフランス留学生だったのは、この映画でもフランスからイギリスに渡る少年だからかな。 (「リトル・ミス・サンシャイン」のオリーブのように)ファットスーツでファットボーイになってるセザールの日常と冒険。 セザールもパパにとんでもない思い込みをするんだけど、心が柔軟な証拠でもあるよね。 同じヨーロッパでも南に下るにしたがって子供のマセガキ度は強まってるみたいで、親友に女の講義をされたり、大好きなサラと婚約したり。 究極は3人で親友の父親さがしに渡英を決行、さまざまな人々と出会う。 その中にはなんとアンナ・カリーナも!(かっこいいオバアちゃんだけど、歳月は美女により酷といおうか) たった一日の小旅行でも彼らには忘れられない旅。 空に舞い上がるカラフルな風船は、彼らの未来を祝福しているよう。
[DVD(字幕)] 7点(2012-06-04 17:30:44)
223.  マイ・ドッグ・スキップ
模範的な優良映画って感じですね。 一眼レフのエントリーモデルのカタログ写真のような素直な画面作りも好感がもてて、たまにはこういうのもいいんじゃないでしょうか。 ウィリー・モリスの自伝小説よりも映画らしい脚色がされていますが、アメリカの魅力的な時代を切りとった作品は小品ながら戦争もからませ心にしみる仕上がり。 ケビン・ベーコンとダイアン・レインが最初は出演をことわったそうなのは助演だからでしょうけど、翻意して出演。 いい役者さんは、いい役であればそんなことは気にしないんだろうと思います。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2012-06-03 10:15:21)
224.  アンダーワールド/エボリューション
怪奇アトラクション「ヴァン・ヘルシング」をはさんで、再びケイト・ベッキンセールがセリーンに。 ヴァンパイア伝説発祥の地ヨーロッパ・ブダペストで撮られゴシックロマン色が強い前作に比べ、大規模なアクション大作となっており、ブルーな映像は統一されていてそれほど違和感なく見られる後編。 ハイブリッドのマイケルとの関係が深まり、愛を交わすセリーン。 回想シーンのみのビル・ナイに代わり、シェイクスピア俳優デレク・ジャコビをコルヴィナスに迎えて重厚さを出そうとしているよう。 日の光にさらされ彼女の皮膚が焼けただれるシーン(どんなに強くともヴァンパイア体質なのがはかなげ)がラストの涙の美しさを引き立てる。 前作と同等のクォリティはあると思うのですが、凄絶な描写が多いのは相変わらずでツライ★(特に最後はグロ!) MTV出身の若いワイズマンがこの後「ダイ・ハード4.0」に抜擢されたのは映像センスを買われてのことでしょうが、こちらのブルーに対してイエロー系のカラーでイメージを変えて、あちらもよかったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-02 07:14:48)
225.  アンダーワールド(2003)
ヴァンパイアは昔から映画にネタを提供してきましたが、今世紀はブームといってもいいほどの隆盛。(バートンまで撮るし!) 「月下の恋」(95)でも人間ではなかったケイト・ベッキンセールはヴァンパイア美女が似合いますが、アクションはこの作品が初めてでしたね。 監督と結婚もしたこのシリーズは彼女にとって当り役、厚底のブーツで上背を出しブルー系の映像で肌の白さを強調したセリーンは魅力十分、黒衣のガンアクションはマトリックス風。 レン・ワイズマンの映像センスや現代的なアレンジもよいけれど、どうも陳腐な感じがするのはヨーロッパ的ゴシックを意識しすぎてるせいか。 エリカのソフィア・マイルズなど英国俳優で固めているのはこだわりを感じるものの、美形老人ぶりを買われたビル・ナイの重々しきヴィクターは笑っちゃいそーです。 敵対する狼人族ライカンはCGの視覚効果と昔ながらの特殊効果を組み合わせてリアル、明かされる真実にも意外性がありますが、血で血を洗うような抗争にはウンザリとしてしまい。 マーカスの復活をほのめかすのは続編への布石、次の「エボリューション」と合わせて一つの話なのがわかります。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-01 17:55:04)
226.  クレアモントホテル
日本公開が遅れた05年の作品です。 おばあちゃまと青年の交流というと「ラヴェンダーの咲く庭で」もあったけれど、あまり現実味のないメルヘンチックな世界ではあるかもしれません。 スティングの「ブリムストン&トリークル」では中年主婦だったジョーン・プロウライト(ローレンス・オリヴィエ夫人)がロンドンのプチホテルに逗留するミドルクラスの高齢者の中でもアッパーな雰囲気、でも気どったところのない品のいい老婦人に扮し、偶然知り合った作家志望の青年ルード(ルパート・フレンド)にはからずもつれない孫息子の代役をつとめてもらうはめに。 好奇心のつよいお仲間に面目を保てた上に年若い友人ができた夫人のみならずルードにも影響がおよぶ。 現代人の役はめずらしいフレンドが役には色気ありすぎかもしれないし、「ラヴェンダー・・・」が現実的な苦味が切なさを生んでいたのに比べて女性の原作らしい理想的な甘さはあるけれど、人生の黄昏とやさしい余韻があっていい作品。 原作が書かれた40年前は、今より世の中が世知辛くなかったのかもしれません。 パルフリー夫人が縁でルードが知り合うグェンドリン(ゾーイ・タッパー)が美しい少女ですが、ホテルのウェイトレスさんのお茶目なキャラも印象に残りました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-31 06:45:40)(良:1票)
227.  灯台守の恋 《ネタバレ》 
海と陸の境に立ち闇に一条の光を投げかけるライトハウスには、自動化された現在でも独特の風情がある。 邦題には「恋」とあるが(「仕立て屋の恋」のサンドリーヌ・ボネール主演だからか?)、マベとアントワーヌのそれはこの映画の一部でしかない。 結果として彼らの情熱も無駄にはならないのだが、新旧の灯台守の交流や仕事ぶり、海上に屹立し荒波に洗われる灯台そのものに見応えがある。 土地柄から新入りのよそ者を冷遇する無骨なイヴォンの心を鷹揚なアントワーヌがほぐしていくのが心地よく、小柄なイヴォンのフィリップ・トレトンが演技を感じさせず、理由も意味もない疎外の愚かしさとそれより脱却する人間はいつ描かれてもいい。 出会ってすぐに惹かれあう男女の出会いは運命的といえるだろうがマベは夫との絆も忘れておらず、3人の思いがからんで生まれたカミーユの父は誰とはいえない。 イタリア人作曲家の音楽によりフランス映画にしては叙情性があり、「パリ空港の人々」の監督リオレの才気よりも誠意が感じられる作品。 ジュマン灯台に住みつく猫バンコが心をなごませ、祭りの日に灯台から放たれる花火が詩的な空間を生みだす。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-30 01:15:11)(良:1票)
228.  アレキサンダー
170分余りの大作にして労作。 アキレスやアーサー王ら神話・伝説の人物と違い、生きた人間であり広域へ遠征を行ったアレキサンダー大王の波乱多き生涯をたどる。 語り部であり、物語を書記にパピルスへ口述筆記させる老プトレマイオス(アンソニー・ホプキンス)は、思い入れを持つオリバー・ストーン自身でもあるのだろう。 英雄としてよりも幼少より両親の確執に挟まれ育ったアレキサンダー(コリン・ファレル)の葛藤を出したかったように思われる。 蛇を偏愛する母オリンピアス(アンジェリーナ・ジョリー)と隻眼の父フィリッポス(ヴァル・キルマー)を含めた3人の描写にあまり重みがない気はするけれども。 妻より美しい幼なじみヘファイスティオンとの絆や、インド奴隷に夜伽をさせるなど彼の男色嗜好もほのめかす。 度重なる戦闘シーンには食傷気味だがバビロンは壮麗であり、ヴァンゲリスの曲はしばしば史劇に使われるが単なる勇壮さ以上の効果をあげている。 冒頭と末尾にポンペイ遺跡で発掘されたモザイク壁画にある戦場のアレキサンダーが映し出される。 大きく見開かれた目。 32才と早逝ながら、その目は老人よりも多くのものを見てきたやもしれない。 アレキサンダーの名は彼が理想を夢みた都市に今も残されている。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-28 18:40:15)
229.  愛情物語(1956) 《ネタバレ》 
喜びも哀しみもふくんだ穏やかな夜想曲(ノクターン)を聴くたびにこの映画を思い出す。 成功を手にしながら彼はかならずしも幸運な人間とはいえない。 天使であった最初の妻を失うだけでなく、嵐の夜にようやく開かれた息子の心を抱きしめたのもつかの間、まだ若い自分自身まで。 だがピアノにも家族にも精一杯の愛情を注いだ人生は短くともなんと価値のあることか。 瞬きのうちに風のように飛び去る魂を表現しているかにも思えるひときわ鮮やかなラストは、万感とともにこれ以上の幕切れを見たことがない気さえしてしまう。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-05-25 11:55:08)(良:1票)
230.  サンダーバード6号
映画的なゴージャス感のある前作よりシンプルでテレビシリーズに近い印象ですが、「サンダーバード」本来のハラハラ感はこちらの方がありそう。 出動シーンが省略され、オープニングもちがうので少し地味な気はしますが。 IRの頭脳ブレインズが大きくフィーチャーされた作品で、ジェフに依頼されたサンダーバード6号の試作品を作っては壊すのがもったいない。 一方で彼が開発した人工重力飛行船スカイシップ・1をめぐる陰謀が進行、ぺネロープも巻き込まれてしまいます。 彼女の声を録音するテープレコーダーや前作のトランジスタなど、今ではレトロなアイテムが使われるのもこのシリーズの興味深いところ。 サンダーバードよりも黄色い複葉機が活躍するのも特色で、アクロバティックな飛行が楽しめます。 サンダーバード6号のお披露目シーンは「やっぱり!」なのですが、なんともほほえましいラスト。 既存5機の中では2号が一番人気があり、輸送能力だけでなく発進シーンやズングリとした愛嬌のある生物的なフォルムに加え、渋いグリーンもきいてます。
[DVD(字幕)] 7点(2012-05-22 17:50:12)
231.  リトル・ランボーズ
80年代のイギリス、自分たちで「ランボー」の映画を撮ろうとする少年たちのお話。 娯楽を知らないウィルの唯一の楽しみは、頭に浮かんだイメージを絵にすること、これがすごい。 学校の金魚鉢のところで知り合いになる、おとなしいウィルと悪ガキのリー・ターナー。 彼らの家庭環境がちょっと普通と違うのもあって見ていてダウナーなことも多く、ともに父親がいなくて厳格な信者のウィルのお母さん、弟を召使いにしてるリー・ターナーのお兄ちゃんが難物。 もう一人フランス留学生を放り込んでいて、ディディエは「バティニョールおじさん」「ぼくセザール」の子なんだね、彼のキャラも面白い。 子供の頃「ランボー」が好きだったPV出身の監督のポップな感覚も生かされているけど、映像を見せつける感じではないのが好ましく、新鮮さのあるBGMや使われる曲にもさりげなくセンスが。 楽しいこと辛いこと含みの二度とない夏が輝き、流れる水の中で光る石のような感触。 イギリス映画らしくベタでなく淡々としてるから、ラストが効く。 映画の使用許可を出したスタローンも嬉しかったんじゃないだろうか。 友情と家族愛と子供の夢を描いた素敵な作品。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-18 11:35:14)(良:1票)
232.  アドベンチャーランドへようこそ
おなじヴァージンボーイの恋でも、「(500)日のサマー」は作りはともかく肝心のキャラクターに魅力がなかったんだけど、コレにはそれがあったと思う。 クリステン・スチュワートは撮影中に「トワイライト~初恋~」のオーディションに受かり、ジェシー・アイゼンバーグも「ソーシャル・ネットワーク」の前、ヒット作で有名になる前の彼らの自然な演技がさわやか。 ジェシーは「ゾンビランド」と似た不器用だけど芯のある男の子、クリステンは涼しげで陰のある少女(その分もう一人の子が80年代ファッション)。 彼女の秘密もしらずに、好きな曲を集めたテープをあげたりするアピールが男の子らしい。 それぞれの事情で遊園地で働く彼らは笑いさざめくお客さんを見ながら思いをめぐらし、悪友へのしっぺ返しがかなった時には夏の終わりの気配がただよう。 監督のノスタルジックな思い出がつめこまれた世界は下品にならず、みずみずしさがあってよかった。 タイトルバックにルー・リードの歌が流れ、ポスターやTシャツなんかもあって監督のシュミ。 選曲も渋め(キュアーとか)で、ヴェルヴェッツの「ペイル・ブルー・アイズ」にも彩られるひと夏。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-13 05:35:52)(良:1票)
233.  山猫
豪奢で華麗な舞踏会など転換期の貴族社会を描いた壮麗な映画だけれども、コッポラが「ゴッドファーザー」でマフィアを貴族のごとく描いたのは、この作品の影響もあるのかと。 音楽もニーノ・ロータ、老主人公の自己陶酔も共通しており、貴族もマフィアも民衆から隔絶した一族なのが似かよっていて、あれが好きな方が同じ匂いのするこれも好まれるのは当然。 原作がシチリア貴族、監督ヴィスコンティも貴族の末裔とあって、生粋の貴族意識が見られるが、それを演じるのが見目よきアメリカとフランスの男優でイタリア語吹替なのは、些細な事かもしれないが興がそがれる部分もあり。イタリア式憂愁がお好みでないと耽溺できないかもしれず、バート・ランカスターの涙はいかにも…な気がし、ドロンはやんちゃな青年貴族という印象。 鑑賞前は山猫とはドロンかカルディナーレのことかと思っていたが、そうではなかった。 最後にファブリツィオが本懐を遂げられたのはよかったと思う。 天上に輝いていた日が落ちてゆく物語には、残照こそが相応しいのであるから。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-13 04:31:16)
234.  ベニスに死す
トーマス・マンが自らの体験を小説として書きとめ、ヴィスコンティが映像とした「ベニスに死す」は、ドイツ文学とイタリア映画融合の妙味。 マンは主人公アッシェンバッハにマーラーの風貌と自分の生業を与えたが、ヴィスコンティは彼をマーラーを模した作曲家とし、アダージョを流す。 ナルキッソスの化身のような少年タージオを憑かれたように見つめるアッシェンバッハの眼差しは、作家とバイセクシャルの監督のものでもあるか。 マンが主人公にほどこした化粧をヴィスコンティが黒い汗と涙に転化させることにより、美に取り込まれたアッシェンバッハの醜怪さを際立たせる手法は残酷というほかないが、それを受けて水に戯れるタージオの輝きはいや増す相対性。 当人の思いの純度に反して、崇拝というものが傍(はた)から見れば至極滑稽なものであることを冷徹に示したヴィスコンティは、自らの美青年嗜好をも秘かに顧みていたのではあるまいか。 ダーク・ボガートは「愛の嵐」同様異常な愛に殉じる男、ビョルン・アンドレセンは自分が美しいことを知っていて、崇拝者を振り捨てもせず緩慢な死へ追いやる少年に扮してはまり役。 自分が死ぬことも知らず、タージオの幻影に追いすがりつつアッシェンバッハの意識は薄れてゆく。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-13 04:30:06)
235.  フィッシャー・キング
この映画のDJは、ロビン・ウィリアムズではなくてジェフ・ブリッジスの方。 リンチに「ストレイト・ストーリー」が、バートンに「ビッグ・フィッシュ」が、スコットに「プロヴァンスの贈りもの」があるように、ギリアムにはこれがある。 らしくないヒューマンもの。 その中にまかれたギリアム印は、バリーのオタク小屋だったり、ステーション・ダンスだったり、輝く騎士だったりだが、タランティーノが「イングロリアス・バスターズ」に置いてまわる自分の印より心地よいものだ。 風向きが変わった途端に世話になった女を捨てにかかる俗物ジャックと、聖人を絵にかいたようなバリーは対照的な人物に見えながらも、夜の公園で素っ裸で寝ころがると違いはぼやけていく、そんなに変わらないんじゃないかと。 ジャックに尽くすアンは、みじめったらしくなりそうな役なのに生きた女になっててうまいな~と思ったら、オスカーもらってるんだね。 彼女もよかった。 ギリアムって名前は聞くけどなんかコワそう、と思ってる人はこれから見たらいいのかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-08 06:59:57)
236.  グッドモーニング,ベトナム 《ネタバレ》 
戦場ぬきのベトナム戦争映画。 アメリカのコテコテな感動作はしらけてしまうことが多いんだけれど、提示するだけで感動させようとはせず、押しつけがましさはない。 ロビン・ウィリアムズのハイテンションな演技が生かされ、スタンダップ・コメディアンから出発した彼の資質が遺憾なく発揮されたDJはハマリ役。 全てのネタが理解できなくても、彼がサイゴンで戦闘に疲弊した兵士たちを励ます特別な存在だってわかれば。 よかったのは、意気消沈したクロンナウアーが往来で自分のリスナーたちに遭遇し、即席トークライブを敢行して自分を取り戻す場面。 あの時初めてマイクのむこうにいる彼らの体温を感じ、自分が不毛な存在でないことを肌で実感できたのだと思う。 好んで戦地に来ているのではない彼らのつながりは、戦争が生んだものの中でも有意義なものに思える。 DJの目をとおして当時のサイゴンを見せ、彼が口説こうとする美少女からその兄との関係にシフトし、ある事実が明るみにでて静かにこの地を去るクロンナウアーの心は、ガーリックが受け継ぐ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-07 13:10:25)(良:2票)
237.  サンダーバード(1967)
ITCのスーパーマリオネーションは、この前に「スティングレイ」、この後にも「ジョー90」「キャプテン・スカーレット」などが作られましたが、人気・知名度からいってもジェリー・アンダーソン製作の人形劇シリーズを代表するのは、キャラやメカの設定が秀逸で夢のある「サンダーバード」。 南太平洋の孤島トレーシー・アイランドに秘密基地があるというのも大きな魅力でした。 2本の映画のうちでも1作目は予算も多かったとみえ贅沢な作りで、重厚な中に英国らしいユーモアがのぞく楽しい作品。 映画的なヴィジュアルを意識してか、ゼロ・エックス号を披露するシーンはバリー・グレイの音楽と共にハイライトの一つ。 国際救助隊(INTERNATIONAL RESCUE)の5人兄弟のうち、メインがスコット・バージル・アランにしぼられているのはテレビと同じで、ゴードンとジョンはやや脇役的。 末っ子アランの夢の場面は遊び心があり、スウィンギング・スターの名も60年代を感じさせます。 火星の岩蛇(ROCK SNAKE)は怪奇的でありながらどこかユーモラス。 2人の女性ミンミンはティンティン、英国貴族のエレガンスを漂わせるレディ・ぺネロープも正確にはペネロペでしょうか。 最後のマーチング・バンドによるテーマ演奏もイギリス的な響き。
[DVD(字幕)] 8点(2012-05-05 16:00:02)
238.  ハイ・フィデリティ
タイトルはハイファイということですね。 ジャック・ブラックを最初に見た映画で、「この小柄で太ったネコ顔のオタク店員は誰?」 原作ホーンビィ、監督フリアーズの英国コンビ、舞台はロンドンからシカゴに。 中古レコード店主のジョン・キューザックの失恋遍歴カメラ目線トーク(コレばっかりだとキツイけど、お店とサンドになってるから見られる)もアメリカ人だったら「ウディ・アレンっぽくなる」のを危惧して避けたかもしれない。 元カノたちもゼタ=ジョーンズ、リリ・テイラーと色とりまぜ、姉ジョーン・キューザックも顔を出す。(「スクール・オブ・ロック」のニセ教師と校長がすでに顔合わせ!) オタク談義が楽しくヴェルヴェッツの2枚目を賛美するあたりマニアックだけど、知識のない人を見下すマニアの体質にツッコむフェアな精神も忘れず。 ブルース・スプリングスティーン特出にオドロき、ティム・ロビンスはジャックと一緒の時はヘンな役。 最後はジャック・ブラックの歌できれいにシメて。 サントラも「エンパイア・レコード」より上。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-05 15:32:11)
239.  サンダーバード(2004)
これだけ見ている分にはそれなりに見られると思うけれど、「サンダーバード」としてはキツイ★ 「新スター・トレック」のライカー副長でもある監督ジョナサン・フレイクスは、TNGの映画を撮っている時はよかったものの、これは考えすぎて失敗。 マニアにも一般の観客にも配慮した結果スパイ・キッズ風になってしまい、兄弟たちやメカは脇へおしやられて、ERのグリーン先生アンソニー・エドワーズのブレインズも期待したほどではなく、「エイリアン2」の気弱なハドソン(ビル・パクストン)が司令官ていうのもいけないよ! 唯一の救いはピンクのお嬢様ぺネロープ(ソフィア・マイルズ)と執事パーカーが操縦するスーパーカーFAB-1かな。 続編の予定があったのにボツになったのも仕方ない。
[映画館(字幕)] 5点(2012-05-05 07:30:51)
240.  エンパイア・レコード 《ネタバレ》 
レコード屋さんが舞台の映画もたまにある。 90年代半ばの映画だけど何となく80年代を引きずってないかな? イカレたキャラばかりで若い俳優さんたちはヘヴィだったんじゃないかと思う。 自分で丸刈りにする自殺願望の子や、万引きしそこなったあげく銃を持ち出す子、親友の憧れの歌手をひっかけてしまう子など問題児ばかり。 看板娘のリブ・タイラーはすごくキレイで色っぽいんだけど演技がうまくない気がして、彼女ほど目立ってないレネー・ゼルヴィガーの方が女優として売れたのがおもしろいトコ。 ゴタついてあぶなっかしい青春ムービーながら、一日の終わりには不思議とイイ映画を見た感覚におちいる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-03 15:29:38)
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