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コメント数 885
性別 女性

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241.  ブルーサンダー
硬派のヘリ映画☆ ロイ・シャイダー主演で信頼感はバツグン、彼が操るブルーサンダーは「アパッチ」と違って映画用のへリなので、機能の中でも「ウィスパー(囁き)モード」という架空の消音機能があるのがユニーク、優雅に飛んでみせます。 ストーリーも後発の「アパッチ」よりちゃんとしており、マルコム・マクダウェルが「時計じかけのオレンジ」に比べたらしごく正統的な悪役、金髪に染めたヘアをツンツンにして黒い革を着た大佐は当時のスティングっぽい。 現在は「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」のようにヘリ自体がCGで処理されることも多いですが、そういうもののない当時の技術は、ここぞという見せ場で下から上昇して姿を現すブルーサンダーを、望遠の圧縮効果で実際より大きく威圧的に見せる演出がエフェクティブで、次のシーンと比較するとその光学効果がわかります。
[映画館(字幕)] 7点(2013-03-03 07:00:03)
242.  鳩の翼
ヘレナ・ボナム=カーターが再びイタリアへ。 アイヴォリーの「金色の嘘」とよく似ていると思ったら、原作がおなじヘンリー・ジェイムズ。 美しいタイトルとは裏腹のドロドロとした財産絡みの奸計や、アメリカ人の娘といった要素が似ています。 こちらの方がロンドンとともにイタリア・ヴェネチアを舞台としている詩的な世界ではあるので印象はよく、ゴンドラで寄り添う3人も絵画的な美しさ、カーニヴァル(仮面舞踏会)も生かされて、水の都ヴェニスはロマンティックな情緒をたたえ、愛と死の舞台として映画で使われることも多い場所。 ライナス・ローチは優しげで少し優柔不断でもあるマートンにあっていそうですが、ミリー(アリソン・エリオット)は儚げな天使というより彼女の方が小悪魔的なルックスにみえ、ヘレナの暗い眼差しは叔母(シャーロット・ランプリング)から自由を得るため悪女に転じるケイトにあっていても、異国で他の女性と行動を共にするマートンの心身をつなぎとめる女には、彼女の小さな体は少しマイナスのような気がしました。 でも彼女にとってきっと私の代表作と思っているだいじな作品だと思います。 ミリーの「ハメをはずしたいの」の意味を感じとりつつ応じなかったマートンには、悔いもあるのでしょうか。 「鳩の翼があったなら 飛び立っていただろう 永遠の安らぎへ」
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-02 06:59:55)
243.  眺めのいい部屋 《ネタバレ》 
E・M・フォースター×アイヴォリー第1作。 イタリア・フィレンツェを旅するヘレナ・ボナム=カーターはちんまりと可愛いお嬢様ルーシー。 美しい風景・音楽にのせて彼女とジョージとセシルとの三角関係を描き、三部作の中では一番見やすそう。 ここでの「壁越え」は新興ブルジョワのジョージ(ジュリアン・サンズ)との結びつき、言葉少なでも情熱的な彼とフィーリングがあってしまうルーシーだけれど、引き立て役セシルもダニエル・デイ=ルイスが演じているせいか滑稽でも嫌味は少なく、むしろ気の毒な婚約者と映る。 ジョージがメインでもセシルがつまらない人物と思えないのは、彼の存在感もありそう。(今年のアカデミー賞発表後、シネマ好きたちと話しても「やったねデイ=ルイス」の声高し) マギー・スミスは神経質な従妹がはまり、ジュディ・デンチの作家エレノアの本の情報を伝えるメディアとしての使い方がユニーク。 ルーシーの弟フレディのルパート・グレイブスは、次の「モーリス」では重要なスカダーを演じ、現在は「SHERLOCK/シャーロック」のレストレード警部、美少年→美中年の変貌だけど特徴ある前歯は同じで、なつかしい感じ。 初見はキスシーンの美しさが印象的、完全版は無邪気なエロスが拡大。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-01 06:59:57)
244.  高慢と偏見(1940)
「プライドと偏見」の頃に入ってきたアメリカ版。 主演の2人はイギリス俳優で、ローレンス・オリヴィエのダーシーは前年の「嵐が丘」よりも適役と思われ、TVドラマのコリン・ファースとはまたちがったコミカルで洗練された演技は貴族的な人物に向いた資質が感じられ、リジー(グリア・ガースン)とのかけあいも悪くない。 衣装は原作より後の時代のボリュームのあるもので、ベネット姉妹は「若草物語」のような衣ずれのたたずまい、実際オースティンの「高慢と偏見」はオルコットの小説に影響を与えているといわれ、特に上の姉2人のキャラクターは似かよっているので、この衣装だとその類似性が見えやすいだろう。 ダーシーの館ペンバリーのシーンがないのはアメリカ映画というのもあるが、リジーがその壮麗さに魅了され、主の人物評価にも影響したようなあたりは気になるところではあったので、視覚的には寂しいがなくてもよいのでは。 ダーシーの財力や邸宅は、魅力というよりも作品をシンデレラ物に見せる弱点でもあり、作者の代表作ではあっても物語としては「分別と多感」の方が上かもしれないのである。 レディ・キャサリンやミス・ビングリーには手心が加えられ、意地悪と見せて実はいい人だったというおさめ方はアメリカ映画的に思え、イギリス映画を見なれていると甘く感じるのはいたしかたない。
[DVD(字幕)] 7点(2013-02-09 07:00:07)
245.  インナースペース
「ミクロの決死圏」よりこちらを先に見たので、あれより愛着があります。 タックの乗った探査艇がキュートで、それがジャックからリディアの体に移動する手段として○○が使われたり、タックがリディアの体の中で×××に遭遇したりするのが「決死圏」にはないオリジナルな要素。 リディアがタックの浮気に悩んでいて、彼には言えなかったって設定がよかったと思います。 表向きの主役はデニス・クエイドでも、監督ジョー・ダンテが力を入れてるのはマーティン・ショートの方らしく、楽しい映画の中の一抹の哀しさも忘れられないもの。 メグ・ライアンもまだラブコメに行く前で、フレッシュな彩りでした。
[映画館(字幕)] 7点(2013-02-07 07:02:33)
246.  嵐ケ丘(1939) 《ネタバレ》 
ウィリアム・ワイラーの「嵐が丘」。 ヒロインが語る「ジェーン・エア」と違い、「嵐が丘」はメイドの語りになっているため、プライベートな会話は監督や脚本家の創作による部分も多く、映画によって違う会話が聞けるのが特徴。 小説では思い込みが激しくほとんど破滅的な性格の彼らが、荒野(ムーア)のイメージと一体化し強い個性を生んでいますが、それを映像にするのはむずかしそう。 ローレンス・オリヴィエは野生児ヒースクリフにはあまり嵌っていないように思え、キャシー(マール・オべロン)もエドガーとヒースクリフの間で揺れが大きいので、重要な「私はヒースクリフなの」のセリフに説得力がないように感じます。 前半(一世代)しか描かれておらず、キャシーがヒースクリフの腕の中で息絶えるのは彼らにとり幸せな結末かもしれず、まとまりはよいと思うものの決定版という感じでは… エドガー・リントンのデヴィッド・ニーブンがまだ若々しいのが驚き。
[DVD(字幕)] 7点(2013-02-06 07:00:00)(良:1票)
247.  宇宙人ポール 《ネタバレ》 
SFオタクのロードムービーは「ファンボーイズ」もあったね。 「未知との遭遇」はじめパロディ満載でおくる、宇宙人ポールとの友情をはぐくむ旅。 サイモン・ペッグとニック・フロストが一緒にいるとうれしくなるし、脚本も彼らの手によるもの。 監督は「アドベンチャーランドへようこそ」のグレッグ・モットーラ、この人はノスタルジー路線なのかな。 イギリス人の男2人組だとゲイにまちがえられるのは「SHERLOCK/シャーロック」と似てて、アメリカを訪れる彼ら自身もエイリアン。(SF映画の影響で「外国人」の表記はフォリナーの方が使われるようになりました) 肝心のポール君は見た目あーですが地球生活が長いからキャラはすっかりフランクなアメリカ人。 「外見はどうあれ中身は俺たちとかわらない」のがテーマなのと同時に、アメリカナイズへの揶揄も少しは入ってるのかと。 「僕らのミライに逆回転」につづいて悪役のシガーニー・ウィーバーは、エイリアン・クイーンへの「GET AWAY FROM HER,YOU BITCH!」を自分が言われるのってどんな気分かな~? (「E.T.」じゃなくて)「「マック」でSFにハマった」っていうのが、いかにもな感じです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-03 07:00:07)(良:1票)
248.  源氏物語 千年の謎 《ネタバレ》 
10年ぶりの源氏映画。 光源氏のいる物語世界と紫式部が生きる現実世界が交錯するのは「千年の恋」と同じですが、あちらより見応えがありました。 よくばらず物語の初期のみ描くことでそれぞれが充実し、夕顔の花をのせた扇(「心あてにそれかとぞ見る」)などは映像にしても風雅。 一条天皇に入内した娘彰子の女房となった式部(中谷美紀)と情を交わす藤原道長は、20代にテレビで源氏と息子の夕霧を演じた東山紀之。(「フッフッフ」と不敵に笑うヒガシ、驕りの象徴「望月の欠けたることもなしと思へば」の歌も詠まれます) 道長が式部に懸想したかのような逸話が紫式部日記にもあり、彼らの関係は全くのフィクションとも思えません。 生田斗真は青海波を舞う場面では絵になり、美貌の公達として映えながらも若き源氏には陰影が少なく感じ、源氏と中宮藤壺(真木よう子・二役)の不義を見透かしていた哀しきコキュ、桐壺帝が榎木孝明なのは趣きありよき配役。 面白いのは、道長にも重用された陰陽師・安倍清明(窪塚洋介・式神つれてます)が登場し、現実世界から物語世界に入り込むアレンジ。 葵の上(多部未華子・どよ~んとした葵ちゃん)や夕顔(芦名星・命はかなく)にとりつく六条御息所(田中麗奈・怨霊時は人形美)の怨霊を鎮めるのが清明になっているのが遊び心が感じられます。 最後は式部自身が橋の上(物語と現実をつなぐ場所?)で源氏とすれ違いざま言葉をかけ、これから先の修羅の道をほのめかして、源氏物語の一部しか取りあげていない映画の構造を補っていました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-01 07:00:02)
249.  レ・ミゼラブル(2012)
ともに25周年を超えた「オペラ座の怪人」につづいて、「レ・ミゼラブル」のミュージカルも映画に。 誰もが「レミゼ」の舞台を見に行けるわけではなく、映画なら多くの人に手が届く。 元々ユゴーが民衆のために書いた物語、一部の人のものであってはならないと思いますし、ミュージカルをパッキングして見たい人に見せるのにはわるくない出来なのでは。 ユゴーの原作イコールこのミュージカルではないですし、舞台版から不満がないではなく、特にテナルディエ夫婦の描き方は気になるところ。 コメディ・リリーフにするために軽く扱われ、「楽しい奴ら」にされているのはどうかと感じてしまうのです。 持ち歌「宿屋の主人」(MASTER OF THE HOUSE)の出来がよく、他に明るくできるパートがないのはわかりますが。 「オペラ座」の時は舞台よりも表情がわかるのが効果的でしたが、本作はアップを多用しているのが少しうるさく、引きの画も見たい気がしました。 舞台では空間を埋めている歌声が、映画では広がる場を十分には持たないからでしょうか。 ヒュー・ジャックマンは歌唱力・演技力ともに十分なのですが、端正なルックスがジャン・バルジャンにそぐわないのが残念です。 髪も切ってのアン・ハサウェイは確かに熱演ではあるものの自分好みの演技とはいえず、逆にラッセル・クロウは「オペラ座」のジェラルド・バトラーと同程度には歌えていると感じました。 正直、「ワン・デイ・モア」「民衆の歌」のアンサンブルが一番聴かせたかもしれませんが、また一つ新しい「レミゼ」が生まれ、より多くの人が「レミゼ」の世界にふれられたことはよかったのではないでしょうか。 (歌に不満のある方は、定評ある10周年記念コンサートのCDなどをお聴きになってみては)
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-10 07:00:02)(良:1票)
250.  コーラスライン
同じニューヨークが舞台の「フェーム」とかぶる部分もあるミュージカル、他より年長で昔ザックの恋人だったキャシーがいるのが違いますが。 こちらはキャラクターが自分の悩みを語るのがセラピーのようで、その悩みというのも月並みではなくとも人並みに感じ、それが続くとミュージカルとしては少し内容的に地味で重たかったように思います。 音楽を担当したマーヴィン・ハムリッシュ(007も一作だけ担当)は昨年亡くなりましたが、“AT THE BALLET”“NOTHING”“WHAT I DID FOR LOVE”など曲は良かったですし、何といっても最後の“ONE”! ゴールドの衣装に身を包み、自らの苦悩を昇華し輝く彼らを引き立てており、舞台版ではバックに鏡を置いて人数を多く見せる工夫がなされていました。
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-09 07:00:06)
251.  ロビンソン・クルーソー(1996) 《ネタバレ》 
大胆にアレンジされたロビンソン漂流記。(こんなに変えちゃっていーのー?) ロビンソン・クルーソー(ピアース・ブロスナン)が航海に出る原因からして、恋人メアリ(ポリー・ウォーカー)をめぐる決闘って! でも面白い。 サバイバルも「青い珊瑚礁」程度の描写しかされておらず(リアル・サバイバルなら「キャスト・アウェイ」の方がらしい)、フライデーとの関係に重点を置いており、スキッパーという名がつけられた犬さえも途中でいなくなるのは、彼ら2人だけにするため。 デフォーの原作では年齢差もあり、完全に主従関係だったのを現代風にアダプトし、キリスト教一点張りだったのも変わってフライデーの宗教を尊重。 何よりもロビンソンが主人(MASTER)であることを放棄し、フライデーも奴隷(SLAVE)であることを否定、友となる彼ら。 生贄の儀式をやめさせようと島へ来たミマ族を皆殺しにしようとするのは、文明人の干渉・介入を感じさせる微妙な部分ですが、残酷な描写は極力避けているのが良識的です。 終盤はフライデーの島へも行き、心ならずも彼と決闘(冒頭の決闘と対)することになりますが、その結果もアイロニカル。 28年が6年に短縮され、最後は幸せに間に合うロビンソンはフライデーのことを忘れない。 ブロスナンも007よりよかったけれど、フライデー役のウィリアム・タカクの強い意志を感じさせる眼光が力強く、黒人層にも配慮して新しいロビンソンを作りあげた異色作。
[地上波(吹替)] 7点(2013-01-08 07:20:15)
252.  望郷(1937) 《ネタバレ》 
「カサブランカ」のようにエキゾチックな映画。 ぺぺ・ル・モコって名がかわいいし、若きジャン・ギャバンもかわいいけれど、役柄はコワイしズルイしでかわいいとはいえないネ。 彼の心をとらえるギャビーも宝石ジャラジャラ、眉は全然ちがうとこに描いてるし、ファム・ファタールらしく妖艶ではあるものの、彼らが惹かれあうのもそれ相応というか。 ぺぺが故郷パリの香りをふりまくギャビーにからめとられて身を滅ぼすのは哀れではあり、彼が身を寄せるおばさんが古いレコードをかけて自身の華やかなりし頃に思いをはせ、郷愁をかきたてる。 有名なラストシーンは、号泣でなくはらはらと落涙するのが情緒的。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-05 07:00:06)
253.  レジェンド・オブ・ゾロ
アンソニー・ホプキンスがいない2作目は、家族の絆がテーマ。 それとカリフォルニアがスペイン領から合衆国の一州となる歴史的な瞬間もからめて。 アントニオ・バンデラス(アレハンドロはディエゴの父と同じ)のコミカルな演技は、初代(オリジナル)ディエゴのように「ゾロとのギャップ」なのかな。 キャサリン(エレナ)は派手だけどキレイで強い女。(衣装で胸3割増し?) 続編で息子がいるのは「ハムナプトラ2」と同じ、このホアキンがすっごく上手くて影の功労者かも。 悪役の伯爵はルーファス・シーウェルですが(最初っから悪役だったわけじゃないんだよ…これの次はマーク王だし!)いつもの髪型じゃないのが新鮮な感じで、ゾロより伯爵を応援してしまいそう。 悪党でもエレナに惚れた弱みがあるのがいいでしょ。(ニトロの発明者になってます) フェリペ神父もちゃんとおり、「ロビン・フッド」のタック僧みたいなモンかな。 最後の列車のシーンは2人の殺陣もがんばってるし、BTTF3のよりよくできてると思うんですが。 ゾロの映画はどれも好きだけど、タイロン・パワーもバンデラスもスペイン風のちょびヒゲをつけていて、それがないアラン・ドロンのゾロが、魅力的なテーマ曲とあいまってやっぱり一番好き♪
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-04 07:00:12)
254.  快傑ゾロ(1940)
「かいけつゾロリ」はここから。(ゾロリがキツネなのは、ゾロってキツネのことだから) ダグラス・フェアバンクスのは未見なので、自分の見た一番古株のゾロ。 主演のタイロン・パワーもまだ若くスリムな美男俳優、そのせいかゾロになってる時間が短く、軟弱男を装う里帰りの剣士ディエゴ・ヴェガ(レースのハンカチが小道具)が出ずっぱり。 それだけ美男ぶりを見せる映画ってコトなのでしょうけど、ゾロ映画としては少し物足りなく、最後のエステバン大尉(ベイジル・ラスボーン)との一騎打ちまで素ときては。 殺陣そのものは躍動感と迫力あるもので、黒装束のゾロが少ない分おなじみZマークをあちこちに刻んで存在感をアピールしてますが。 それとゾロが馬ごと橋から川に飛び込むスタントがなかなかスゴイものの馬がかわいそう? ヒロインのロリータ(リンダ・バーネル)との美男美女ダンスはウットリさせ、でぶっちょフェリペ神父は熱血正義漢。 ゾロの舞台はスペインでなく旧スペイン領カリフォルニアなので、ロサンゼルス(LOS ANGELESはスペイン語の天使)の名もとびだすけれど、なんだかんだいってもキビキビとして楽しい娯楽活劇。
[DVD(字幕)] 7点(2013-01-03 07:00:02)
255.  ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬
ジョニー・イングリッシュ、8年ぶり?(前作はマルコヴィッチが変なフランス人だったくらいしか覚えてない…) 満を持しての登場かどうかはわからないけど、前作より作りこんでるよう。 パロディの方が本家より007っぽいのは皮肉なれど、意識的に「クレイグ以前」の雰囲気にしてあって、007本来の軽妙さや荒唐無稽を尊重してるというか。 M、Q、マネーペニー的な人物もおり、ジリアン・アンダーソン(ペガサス)は茶髪にしてるので、「X-ファイル」のスカリーと気づかない人もいるかも。 パッチが車椅子の人なのは、当然プロフェルドも意識してのことでしょうね。 ロイヤル・ブルーの衣装が素敵なロザムンド・パイク(ケイト)はボンドガール出身。 デビューがそれだったのは後悔してるといっていたけど、コレに出てるというのは余裕もできてきたのかな。 本家のアストン・マーチンに対抗してのロールス・ロイス・ファントムは、女性の声を持つ人工知能を備えロイスと呼ばれ、あの有名なマスコットが武器になっているのがウリ。 伏線つきの女王様ネタを見ると、ロンドン五輪開会式でのダニエル・クレイグとエリザベス女王の寸劇は、ホントに貴重だったなと感じます。 女王はすすんで出るとおっしゃったそうですが、威厳があっていかめしそうに見えても、ユーモアのセンスと「私もボンドと共演してみたい」とのひそかな願望がおありだったんじゃないかと思われて、本物の「女王陛下の007」に。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-02 07:00:02)(良:1票)
256.  007/スカイフォール 《ネタバレ》 
50周年の007は復讐劇と人事異動の二本立て。 映画会社の経営難などで間があいたけど、起死回生の意気込みが感じられて。 ハヴィエル・バルデムの金髪・白塗りのシルヴァのMへの屈折した思いは、「なぜ俺を愛してくれないんだ?」 同じ「ドラ息子」でもボンドは愛してもシルヴァは愛さなかったM(7度もボンドを支えたジュディ・デンチ)の受難。 ナショナル・ギャラリーの英国を代表する画家ターナーの絵の前で伝統を一蹴してみせる新Qは、自身も「ブライト・スター」の詩人キーツからPCおたくのQへの転身のベン・ウィショー。(愛想っ気なしのブレインズみたいだけど、ミラーロゴのVAIO使ってるから許す!) スカイフォールは「嵐が丘」のように荒野に立つ館、夜空をオレンジに染めて炎上するそれは「ジェーン・エア」を思わせ後半は英文学的。 20年前「嵐が丘」で主役デビューのレイフ・ファインズ(髪がサビしくはなっても、美声はヒースクリフと同じ)のマロリーが最初Mに「話」を持ちかける時には、観客の反感を買うように仕向けていて、「そんなことにはならねーよ」と思わせるのがうまい。 そのくせQだけ代わったのはなぜか、ボンドと行動を共にするイヴがチャーミングではあってもセクシーすぎないのはなぜか、と気にはなる。 Mの本名がエマといったり、マロリーの名もきっとイニシャルまで考えてのこと。 総じてよかったのだけど、クレイグ・ボンドはどれも一度しか見ておらず、作品としてはオチる40周年の「ダイ・アナザー・デイ」の方が(Qやマネーペニーの扱いふくめて)楽しかったのは、シリアス路線が続いて洒落っ気は希薄なので。 50年間キャラは変わらず俳優だけが入れかわり、時系列はあいまいなボンド・ワールドはまだまだ続く。
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-01 07:00:06)(良:1票)
257.  タイタンの逆襲(2012)
監督がレテリエからリーベスマンに変わり、キャラクターが多くゴタついていた「タイタンの戦い」よりスッキリとした印象。 サム・ワーシントンは髪がのびてちっとは半神らしくなり、兄弟アゲノールは彼以上に人間くさい半神。 ゼウスとハデスの関係などドラマを強調するあまり俗っぽく、ペルセウスがいつアンドロメダにホレたのかも全然わかりませんでしたが、映像主体の神話映画だと思うのでまーいいかな。 ブラック・ペガサスは美しく、前作のクラーケンは「パイレーツ・オブ・カリビアン」とも重複していたので、最後のクロノスはヴィジュアル的にも新鮮で圧巻。 ヒロインも代わり、前作のイオは元々ペルセウスとは関係のない人のはず、本来のお相手アンドロメダは王女から女王となり、ロザムンド・パイクに。 デビュー作「007/ダイ・アナザー・デイ」でもアクションがあった彼女ですが、自ら戦いに臨む女王を生き生きと演じていたと思います。(冬の夜空でも、ペルセウス座とアンドロメダ座はとなりあわせに輝く星座☆) この監督、「スター・ウォーズ」ファンかな…「I LOVE YOU」「I KNOW」もあるし、王族アンドロメダはレイアっぽいキャラクター、一つ目巨人サイクロプスの森は「ジェダイの帰還」のエンドアを思わせます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-09 07:00:05)
258.  クリスマスのその夜に
ノルウェーの叙情派ベント・ハーメルの最新作。 短編集を元にしたオムニバス形式ですが、一番描きたかったのは多分ポスターになっているサンタさんのエピソード? 顔の見えないサンタの衣装がこんな使い方をされるとは思わず、切なかったです。 手の届かない人にどんな形でも愛を伝えようとするのは、「ラブ・アクチュアリー」のキーラ・ナイトレイのエピソードにも似て。 国境を越えた愛に動かされる医者、若い頃の友人の女性に出会う不遇な男性の話などもあり、不倫カップルの末路はスカーフを使った無言劇。 子供たちのエピソードもあるのでR15の要素があるのがもったいない気はするけれど、夜空に輝くシリウスとオーロラが、それぞれに思うことのある人々のいる地をやさしく照らしていました。
[DVD(字幕)] 7点(2012-12-07 07:00:03)(良:1票)
259.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
ジェームズ・フランコもメジャー映画の主演級になってきた?(トリスタン…) でも真の主人公はチンパンジーのシーザー。 「キング・コング」でも演じたアンディ・サーキスの演技をパフォーマンス・キャプチャーで転写した彼は、類人猿でありながら人間でもあるよう。 時に知的な、時に哀しげなまなざしが彼と他の類人猿を区別しており、魅力的。(シーザーもイケメンに見えます) 本来の枠からはみだした者への虐待→反乱の構図はめずらしくはないものの、「猿の惑星」の原点となれば興味はおのずと。 シーザーの知能の発達要因が、ウィルの父親も患っているアルツハイマー病の新薬ALZ-112なのが今の時代を感じさせます。 舞台がサンフランシスコなのは、ゴールデン・ゲート・ブリッジとレッドウッド国立公園を使いたかったようで、金門橋がアクション映画で使われるのは「007/美しき獲物たち」以来かもしれませんが、セットでなくCGに落としこんでいるので、自由自在なアングルでフルに使いこなしていて見応えあり、身を挺してリーダーを守るゴリラが感動的。 成長過程においても世界一の巨木セコイア(アメリカ杉)に登っていたシーザーが最後に再び、というのは彼らがいずれ世界を支配する隠喩なのでしょうか。 新人監督さんだそうですが、気負いなくコンパクトにまとまっている映画。 「インモータルズ」では巫女だったフリーダ・ピントも、インド系のしっとりとした美しさを見せていました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-06 07:00:02)
260.  スパイキッズ2/失われた夢の島
「島もの」は好きだし、ただの島じゃなく「ドクター・モローの島」っぽくて、モロー博士ならぬロメロ博士がスティーブ・ブシェーミってゆーのがマニアックな2作目。 前作ではせまい場所で秘密兵器を駆使していた彼らの人工っぽさが、自然の中にいることで中和されたよう。 奇妙な生き物たちや「シンドバッド」のハリーハウゼン風CG骸骨も楽しいし、ロドリゲスさんの趣味の世界? 1年でカルメンとジュニも大きくなっており、ライバル兄妹も登場。 両親だけじゃなく三世代そろいぶみのファミリー志向(スーパー・グランパになる車椅子のおじーちゃんがリカルド・モンタルバンなんだよね)でもあります。 「3」はカルメンの出番が少ないので、このコンビの作品としては一番イイんじゃないのかな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-02 07:00:03)
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