281. ホステル2
《ネタバレ》 前作には共感出来たが2はどうか。チェコスロバキアでは外国人を誘拐拉致して、拷問殺人死体損壊愛好家に売り渡す秘密組織があって、そこに売られる人々とそれを買う人々らの狂気を覗く映画。タランティーノ監修だそうだがタランティーノならではのセリフ回しはナシ。 日本でも星島や宮崎勤といった拷問殺人死体損壊愛好家はいるし、以前から述べている通り男は生まれながらにして拷問殺人死体損壊を愛好する生き物なわけであるから、人間を拷問殺人死体損壊目的でオークションで競り落とす彼らの気持ちは良く理解できる。当然こんな気持ちを認めるわけにはいかないのだが、このホステルという映画はそういう人間の残念な快感構造を肯定的に表現する数少ない映画。だからこそ不愉快極まりない映画。 けれどもご安心、監督はきちんと被害者に加害者に復讐をさせてあげる。だからラストは爽快。そう、人間には応報感情というのもある。 [DVD(字幕)] 8点(2009-03-27 01:11:15) |
282. 少年メリケンサック
《ネタバレ》 宮崎あおいは確かにかわいいんだが、俺にはまだ家無き子の安達祐実のような「子役」という印象を受ける。社会人スーツを着なれていない。それがかわいいんだが。 そもそも劇中に登場する音楽が生理的に合わない。あんなへたくそなパンクバンドに世論が熱狂するわけがないだろうに。あれならば宮崎あおいの動画を流したほうがよっぽど良い。ユースケサンタマリアと宮崎あおいの演技は『トウキョウソナタ』あがりの俺にはテンション高すぎで耳障りであった。クドカンがケラのような映画家になるにはあと4本必要か。 [映画館(邦画)] 6点(2009-03-27 01:09:41) |
283. トウキョウソナタ
《ネタバレ》 10点連続投稿は久し振りだ。 これまたすばらしい映画だった。 すべてのシーンのすべての画面の中にこだわりと効果を感じるが、そのすべてを拾いきるにはまだ力が足りない。だけどもこの映画の素晴らしさはわかる。 夜の海岸の波の頭を白く光らせる明かりが印象的だったのだが、STING大好き様のおかげで、あれが「月の光」であることに気づけました。パーフェクト! [映画館(邦画)] 10点(2009-03-27 01:06:44) |
284. 愛のむきだし
《ネタバレ》 ものすごい映画を観てきてしまった。つかこうへいや唐十郎の演劇を見ているかのような体力を消耗する映画。始まって200分くらいたったころの、満島の聖書を読み上げるシーンが至高。ベートーベンがいい。 [映画館(邦画)] 10点(2009-03-27 00:57:08) |
285. パコと魔法の絵本
《ネタバレ》 役所のじじいに感情移入したくても何度もつっぱねっられてしまい、失敗。パコの幼さだけがリアリティーがありどうも不連続。パコを宮崎あおいくらいの役者でやらせればいい。それで「5歳!」って言えばいい。 あれだけ極彩色でアニメーションと共演できるのだから、『シカゴ』みたく舞台と客席を作ってしまっても、中島監督ならば成功するはず。 雨を降らす劇団ひとりが泣ける。 [DVD(邦画)] 8点(2009-03-27 00:53:05) |
286. 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
《ネタバレ》 サトエリは好きになれなかった。共感も同情もしようと思えないほど好きになれなかった。なぜあんなめんどくさい女になったのか、その歪んだ育ちに興味がわく。 一方、永作にはとても惹かれた。悩みを打ち明けるときの覚悟、旦那を力いっぱい押し倒し唇を奪うあたりからの色気、帰宅した旦那のおでこに顔を寄せる色気、旦那の袖をつまんでぐっと引き寄せるあたりの色気。いつも明るく元気に暮らす永作に大変元気づけられた。ありがとう。 [DVD(邦画)] 8点(2009-02-11 02:01:44) |
287. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
《ネタバレ》 題名を見る限りでは主役はベンジャミンバトンだが、僕にはデイジーが主役に見えてしかたなかった。デイジーの数奇な運命に感動した。 若返っていく男と、置いていく女の間に愛を発生させることにより、「永遠の愛」は存在するのかどうかを検証した実験と言える。その答えは、パリのホテルで熟女デイジーと若いベンジャミンがシトネをともにする夜のシーンに表わされているように思う。 また、人生とはなんぞやという究極命題に対しても一定の解を与えているようにも思う。ラストのラスト、数奇な人生の数々の登場人物を、名前ではなく「職業」で呼んでいく。これが人生である。デイジーを「ダンサー」と言った。 確かに若返っていくという設定は根本的におかしいが、こういう宿命の人間を通して見えてくる人生というのもあって、興味深い。 [映画館(字幕)] 9点(2009-02-11 01:55:24) |
288. 魍魎の匣
原作の文庫本の厚みに萎えていたのだが、映画を見て、読んでみる価値があるに違いないと感じた。 原作を読んだ人が、映像にするとこういうふうにもとれるよね、って感じになるためだけの映画。 だるま女はやっぱりエロいですな。 [DVD(邦画)] 7点(2009-02-02 03:25:48) |
289. 河童のクゥと夏休み
《ネタバレ》 東京タワーのふもとで、おっさんに死なれ、怒りにとりつかれたクゥが豹変し、巨大化し、目が怖くなり、ギっと念じた瞬間東京中の人間がバーンと粉砕され、まるで『もののけ姫』のカタストロフィみたいになったら、それはそれで面白いのだが、原恵一はそんなことはせず、宅急便でお別れという極めて地味な決別を選んだ。それがいいよね、とても。 幸薄女の子とのやりとりもとても泣ける。小学生同士の仲だから、あそこで抱きしめたりはしない、そういういわばプラトニックな付き合いが懐かしい。 犬のおっさんが達観した悟りの声でクゥと会話する様子を見て、昔うちで飼っていた犬を思い出した。きっとあいつもあんな風に物事を言語で考えていたのだろう。そう思うと泣けて泣けて。 [DVD(邦画)] 9点(2009-01-26 01:14:21) |
290. グミ・チョコレート・パイン
《ネタバレ》 いかなる高校生を描く青春映画よりも、ずば抜けて高校生らしさがある。 「あのときこうしていれば」というエロい高校時代の後悔は、美しいが醜い。 [DVD(邦画)] 9点(2009-01-26 01:07:13) |
291. ゲゲゲの鬼太郎 最強妖怪軍団!日本上陸!
《ネタバレ》 四捨五入して30歳になる世代にとって、鬼太郎や砂かけ婆やノヅチが布きれになってしまうあの映像はトラウマとなっている。 [DVD(邦画)] 8点(2009-01-26 01:03:25) |
292. ゲゲゲの鬼太郎 激突!!異次元妖怪の大反乱
《ネタバレ》 演出が物足りないのは、古いからしかたない。ラストをうかがうかぎり、この映画の主演はねずみ男である。 [DVD(邦画)] 8点(2009-01-26 01:00:55) |
293. 劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!
《ネタバレ》 猫娘やヒロインの女の子や先生やろくろ首がやけにかわいいのは、おおいに結構と評価したい。 おもしろかった。鬼太郎が好きで本当によかったと思う。 [映画館(邦画)] 8点(2009-01-26 00:58:35) |
294. 放送禁止 劇場版 ~密着68日 復讐執行人
《ネタバレ》 『放送禁止』シリーズは大好きで、この映画もとても面白いと思う。食卓の真実とかは笑ってしまうくらいよくできている。まるでソウだ。 だが後半、ドキュメンタリーの雰囲気がなくなり、まるでつくりもののドラマみたいになってしまっているのが残念。まあ、ああするしかないか。 [映画館(邦画)] 8点(2009-01-26 00:54:35) |
295. 靖国 YASUKUNI
《ネタバレ》 つまらないから観なくてかまわない映画。 なぜつまらないかというと、あえて公平的視線から描こうとしているからだ。 せっかく中国の監督が靖国神社を撮影するんだから、むちゃくちゃ批判的に描いて本気で日本の右翼の人たちをカンカンに怒らせるくらいの映画にしてしまえばいい。映画後半、君が代斉唱に乱入するサカナクンみたいな日本人が、監督による仕込みであるならば評価する。 それと刀匠のおじいさんにはちゃんと許可をとれ。そうしないとまた「これだから大陸の人間は!」って言われちゃうぞ。 [DVD(字幕)] 3点(2009-01-26 00:50:59)(良:1票) |
296. ア・ダーティ・シェイム(2004)
醜悪。 [DVD(字幕)] 2点(2009-01-06 01:01:00) |
297. ファニーゲーム U.S.A.
《ネタバレ》 まあ、まずは誉めよう。要は「暴力を描くことによって、暴力を批判する」みたいなことを監督は言いたいのであろう。監督の怒りの対象はハリウッド映画とかなのか。てことは、この映画のバイオレンスは我々観客に対してではなく、そういった現在の映画文化に対するクーデターである。つまり我々の前に立ち強力な武器で敵をなぎ倒していく心強い味方ってことだ。(唯ひとつ、我々観客に対して向けられたバイオレンスは「母がライフルで仕返ししたとき」のみ。まあ、まきもどしされるけども。) だとしたら、では監督は我々後ろにいる観客に何を言っているのだろう。リメイクしてまで何を言いたかったんだ。安易に知らない人を家に上げるなってことか?だとしたらまったく伝わってこない。これは映画作家として向いていないということだ。へたくそ。 もしかしたら、ただ単純にわれわれの神経を逆撫でしたかっただけなのか。だとしたら上手い。見事にわれわれの心は穢された。 どちらにしてもこれは覚悟しないとリアルに傷ついてしまう映画だと思うので、要注意。ていうかこんなもん見るな。0点だ0点! [映画館(字幕)] 0点(2008-12-31 04:15:16)(良:1票) |
298. Avalon アヴァロン
《ネタバレ》 うーん、監督の言いたいことはわかるし楽しんでいるつもりだが、実写じゃなくていいんじゃないの。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2008-12-31 03:56:50) |
299. 血と骨
《ネタバレ》 なにか出来事が起きて、それにたいして人間たちが一喜一憂(本作ではほぼ憂)をリアクションするというだけで2時間以上押し通す映画。金俊平というよりも、金俊平に翻弄され続けた女性たちにいたく感情移入する。田畑智子を泣かすやつはおれが許さない。 [DVD(邦画)] 8点(2008-12-31 03:53:40) |
300. ウォーリー
《ネタバレ》 船長が立ち上がる時、ツァラトゥストゥラがかく語り拍手。 最後、ウォーリーは復活して、それはそれで感動的なハッピーエンドだったんだが、もしかしてあのまま復活しないでも映画として閉じれたに違いない。ウォーリーと人間とロボットたちを後に一人地球を去っていくイヴの小さな光も泣けたろう。 [映画館(字幕)] 9点(2008-12-31 03:49:49) |