281. ガメラ対宇宙怪獣バイラス
《ネタバレ》 ガメラは子供の味方。では人類の味方なのか? 今回は宇宙から侵略者が来るということで、ガメラが地球の平和を守って戦うのかと思いきや、宇宙人の方が「地球侵略にはガメラが邪魔だ、抹殺せよ」とケンカを売ってくる。ガメラにとっては迷惑千万な話ですな。それはともかく、ガメラが正義のヒーローなのか単なる怪獣なのか、その辺が曖昧で中途半端です。宇宙人に操られて暴れ回るものの、最後は撃退するのも中途半端。このあたり、制作者側もガメラをはっきりヒーローとして描きたくないようなところがうかがわれて、もの足りない。また、序盤は子供がイタズラしているだけで、伏線のつもりなのでしょうが、面白くない。バイラスも結局どうなったのかはっきりせず、フラストレーションのたまるお話です。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-09-11 19:29:34) |
282. バルタザールどこへ行く
バルタザールではなく、この映画はどこへ行くんだ? と思うような内容。とりあえず人間関係も不明瞭で、たいした説明もないためか、根本的に理解できませんでした。「芸術ぶりっこ映画」という感じ? [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-09-30 16:08:32) |
283. 長篇怪獣映画ウルトラマン
もともとオリジナルの劇場版を作る予定が、結局実現せず「テレビの再編集」となったようです。ビデオソフトが簡単に手に入る現在では、あまり価値のないものなのですが、カラーテレビの普及率もそれほどではなかった当時は、この映画で初めて「カラーで動くウルトラマン」を見たという人も少なくなかったようです。まだまだ映画の存在感も大きかったわけで、劇場の大画面で見られるというのも大きかったのでしょう。音楽にテレビとは違うものが使われていたりするのは、興味深いです。 テレビの16㎜を劇場用の35㎜にしているためか、ちょっと画像が粗いように感じます。しかしフィルム自体があまり使用されていないのか、なかなかきれいな映像でした。デジタル・リマスターはされていないのか、細かい傷もあったりするのですが、逆にフィルムを見ているというのがよくわかって、かえって楽しめたりします。 [地上波(邦画)] 4点(2017-05-02 07:53:06)(良:1票) |
284. 続・社長洋行記
《ネタバレ》 相変わらずのつまらなさ。理由はひとこと「時代が古い」ということなのでしょうが、三木のり平が演じている役、あれが特につまらない。ほかの主要メンバーとは毛色の違った人物で、要するに引っかき回し役なのでしょうが、勝手に騒いでいるだけで少しもおかしくない。特に本作では、香港のダンサーを例えて「芸者みたいなもの」とは、失笑するほかありません。また、社長秘書の小林桂樹が勝手に英敏に熱を上げ、結婚するところまで来るのですが、はっきり言ってそんなに惚れているようには見受けられない。そもそも演じているご本人が「なんでこんなことになるんだ」と思っているのではないでしょうか。それくらい強引で不自然な展開でした。その代わり(?)営業部長の色恋沙汰が入っていて、これの方がまだ見ていられました。とにかく、いいところを探すのが難しいくらいの話。このシリーズはもういいです。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-05-01 18:08:01) |
285. 続・社長道中記
《ネタバレ》 前編もダメですが後編もつまらない。今回は社長の浮気に桑原の恋がからみ、それで笑いを取ろうという算段のようですが、あいかわらず笑えない。仕事の方はウナギの養殖業者を追いかけて右往左往で、これも面白くない。あと、このシリーズは宴会芸が面白いと聞いていたのですが、前編も含めどこが笑えるのかさっぱりわかりませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-03-18 19:21:30) |
286. ザ・スパイダースの大進撃
《ネタバレ》 これは酷い。スパイダース(今回は本人たちの役らしい)がなにやら怪しい事件に巻き込まれ、ブツを取り戻そうとする悪人たちと、それを(意図せずに)防ぐやりとりで笑わせようとしているようですが、たいして面白くない。その繰り返しばかりのワンパターンで飽きてくるし。さすがにそれでは保たないと思ったのか、途中で歌を垂れ流したり九州ツアーに出かけたりするのですが、つまらなさは解消されず。国会議事堂の上で歌うというのはまあ面白いけど(これは倉本聰のアイデアなんだろうか)、あっという間に終わってしまうし。それに、スパイダースのメンバーに芝居をさせるというのが苦しい。マチャアキ・順のやりとりは、のちの『かくし芸大会』や『カックラキン』を彷彿とさせるところがあって、まあまあですが。 対照的に、和泉雅子はかわいいし、真理アンヌの美しい悪女ぶりも堂に入っていて、この2人を拝めるのが本作最大(唯一?)の売りでしょう。あと、堺駿二が出ていて「親の顔が見たい」というような楽屋オチ的ネタがあったのですが、そこが一番面白かったです。中平康らしいショットも見受けられますが、日活とケンカしてこれが最後の作品になったようです。だからあまりやる気がなかったのかもしれないし、会社の方も「ジャリ映画でもやらせとけ」ってことだったのかもしれませんね。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-02-21 11:32:28) |
287. テレマークの要塞
《ネタバレ》 登場人物に魅力がないのが致命的なんですよね。主人公2人も没個性的ですし……。ロルフ教授と元妻の関係も中途半端な扱い。アクションもそれほど見どころがあるわけでもなし。最後の沈没のシークエンスは悪くなかったですが。 あと、ナチの原爆製造を阻止して一応めでたしなのですが、その後アメリカが日本に原爆を2発も落としたことを、実際にこの活動に参加した人たちはどう思ったのでしょう。そこのところがものすごく引っかかる。そういう点からも、日本人は見ない方が賢明かもそれません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-11-15 11:03:48) |
288. 許されざる者(1960)
《ネタバレ》 これは今作るとしたら、間違いなく「インディアン差別批判」の映画になるでしょう。しかし55年前には、インディアンは「家族の絆は何より大切なのだ」という、家族至上主義を主張するための道具にすぎません。なにしろ、最後には家族のためにバンバン皆殺しにしてますからね。こういう映画を見ると、改めてアメリカ人は恐ろしい(恐ろしかった?)のだと感じさせられます。今見ると何が「許されざる者」なのかもよくわかりませんが、家族のために妹の実の兄とその同胞を皆殺しにするのが許されない? それならば常識的な線ですが、この映画に常識的なものを期待していいものやら……。実はインディアンなのに、白人一家の家族になっているヒロインが許されないのか。内容からすると、こっちの方がしっくり来るように思えます。 まあ何にせよ、ひどいというかおぞましい映画でした。この手の話が2度と作られないよう祈っています。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-04-06 19:43:30) |
289. 上を向いて歩こう
《ネタバレ》 世界的な大ヒット曲を元に、よくこんな映画が作れたな、というのが正直なところ。もっともひどいのが浜田光夫が演じている良二で、単純で身勝手なアホとしか思えず、主役格なのにまったく魅力が感じられません。九ちゃんのトラックを盗んで大破させたのもひどいが、九ちゃんが届けたドラムを見たとたん、それまでのことはすべて忘れたかのように大喜びでドラムを叩きまくるというのは、人間性を疑ってしまう。これで友達がいるというのは不思議なものだ。あとの主人公のうち、九ちゃんパートはいちばん見られます。高橋英樹の健ちゃんは、ノミ屋が大学をめざすという設定は面白いのですが、ちょっと騒々しすぎるか。終盤喧嘩のアクションに持っていこうとするのは強引で、とってつけたようなかんじ。 ところで吉永小百合のフィルモグラフィーを見ると、この年は『キューポラのある街』や『若い人』にも出演していて、女子高生役が定番だった頃です。が、本作で演じている紀子は学校に行っている様子もないし、働いているようにも見えない。はっきり言うと、生活というものをまったく感じさせない。そんな彼女の言葉で最後にすべてが解決されてしまうというのは、作中で他の人物を超越した、ある種“神”のような役割を与えられているように思われます。それなら生活感がないのもうなずけますし、最後の演出も合点がいきます。しかし、生活感あふれる九ちゃんや健に対して“天の声”でご託を並べても、まったく説得力がありません。この点で大失敗でしょう。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-05-22 17:47:00) |
290. やればやれるぜ全員集合!!
《ネタバレ》 ドリフ映画なのですが、脇役が無駄に豪華。ドリフの5人を逮捕するのはクレージーキャッツの3人と殿山泰司だし、ヒロインが松尾嘉代でその同僚が木の実ナナ、敵役はいかにも嫌味な藤村有弘で万全。おまけに田中邦衛と水谷良重がほんのチョイ役というもったいなさ。これらの方々が映画俳優としては「新人」のドリフを助けているわけですが、肝心のドリフが精彩を欠いています。というか、シナリオが面白くない。はっきり言ってつまらないです。脇の皆さまにこの点数。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-10 22:05:05) |
291. 憎いあンちくしょう
《ネタバレ》 これはキツイわー。一応純愛とかテーマらしいのですが、裕次郎が怒鳴り、ルリ子がわめき、シッチャカメッチャカ。こんな2人がくっつこうが離れようが、もうどうでもいいです。全然魅力が感じられない。監督はヌーベル・バーグの影響を受けているのか、手持ちのカメラを使ったりしていますが、なんか格好をつけただけ感があって、演出も特にいいとは思えません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-10-21 19:46:43) |