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彦馬さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 450
性別 男性
自己紹介 大阪府出身、岡山県在住、阪神・下柳と同年月日生

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301.  昼下りの情事 《ネタバレ》 
ワイルダー、ハリウッド監督13作目。そしてI・A・Lダイアモンドと脚本を組んだ最初の作品です。ワイルダーによるとダイアモンドという人は極端に性的表現を恥ずかしがる人だそうで、そういや、この作品もオードリーの魅力とあいまって品のある作品となってますねー。唯一、邦題だけが・・・なんだこの艶っぽさは。さてさてそれはさておき、この作品もワイルダーお得意の“なりすまし”から始まる物語。不倫相手の女性になりすまし、プレイガールになりすますことで、さんざん女性を振り回しきたプレイボーイを振り回すのは、本当は純真無垢な音大生。父親から真実を知らされ、荷物をまとめてオードリーと部屋を出るクーパー、廊下でチェロにちらっと目をやるクーパー、その後チェロを手に階段を降りる父。ワンカットで撮られたこのシーンは、チェロを媒介に実に巧く映像で語ってくれます。ラスト、駅で必死にふりをするオードリー、知っているクーパー、見る者はクーバーが知っていることを知っているだけに切ない別れ・・・あーいい映画だったなー・・・で終わるはずがひょいとオードリーを持ち上げ、列車へ ・・・えー、2人は結ばれちゃうのー!?、親父ものん気に判決うんぬんなど台詞を決めている場合じゃないだろと思うんだが、あくまで個人的な好みで、このラストはどうしても気に食わないなー。プラットフォームに残されたオードリーにチェロを渡す父の姿で終わってほしかった。しかし、アンクレットに挑発された男というのは「深夜の告白」では悲劇的な最後を迎えるんですけどねー。ちなみにオードリーはオードリーでも、クーパーとオペラを観劇していたご夫人は本物のワイルダーの妻、オードリー・ワイルダーです。
8点(2004-06-21 23:23:00)
302.  淑女超特急
これはルビッチ風のソフィスティケイティッドというよりも、なにかドタバタという趣であります。しゃっくりや二流保険詐欺師の芝居のシーン、夫を見て失神するマダム、隣室に女性がいると見せかけるダベンポートとどれもコント風。超特急という割には、前半はマダムが結婚生活の倦怠感からメレディスに惹かれていく様が描かれるのですが、どうもテンポがあまりよくありません。メレディスも、マダムを惹きつけるほどの魅力がそれほど感じられず、ピアノ音もどこか浮いた音となって響いてきます。マダムの「スイート、スイート」という台詞は、作品のことを言っているようにも聞こえ、少し甘いかなー、といったところの作品でありました。
6点(2004-06-20 21:28:21)
303.  第七天国(1927)
階段を1階から徐々に上がっていくシコとディアンを移動でゆっくりと捉え上昇するカメラ。この一歩一歩“第七天国”へと近付く2人の姿はラストシーンを暗示しているようで実にいいシーンですねー。そしてシコの神との距離感。無神論者だと言ったり、結婚を神に認めてくれるようお願いしたりとその距離感がラストに効いてきます。目が見えなくなって、神を信じることができたという事実。神という見えざるものを感じるのは心であるという真理。神父の前で抱き合う2人に差し込む神々しい光、神そのものである光。神から祝福される2人には思わず拍手を贈ってしまいました。ウェディングドレス姿のディアンを抱き上げたまま部屋を歩き回りキスをするシコ、そのシーンに代表されるように全体を甘いムードが包むこの作品ですが、戦争の惨禍や姉をムチで打つディアンの形相など、ピリッとしたシーンを挿し込み全体をひきしめています。♪上を向~いてあ~るこお~~涙が~こぼれ~ないよ~おに、といっても涙がホロリとするサイレントの傑作です。
9点(2004-06-20 20:40:50)(良:2票)
304.  さびしんぼう
切なく甘く、ノスタルジックなベールで全体を包み込む映画、のはずが、前半は、ありゃりゃ、なんだこの随所にシモネタを差し込んだテンポは・・・。と思っていたら自転車のチェーンが外れるあたりから徐々に持ち直し。後半は期待通りの映像とセンチメンタルな気分に浸らせてくれました。尾美としのりが富田靖子の自転車を運んで家まで送っていくシーンの夕景、夜景、2人の構図、富田靖子の横顔のクローズアップ(尾美が見つめていた右横顔)は、なかなかの美しさです。さらに、ラストの二役富田とのそれぞれの別れのシーンがこれまたお美しい。まず女学生富田との別れは、バックに神棚の赤ちょうちんと海に写った灯りと漁船をバックにした長回し。その2人の前を二人連れや網を持った漁師らしき人物が横切り、ムードの中にリアリズムを抽入していて気に入りました。そしてさびしんぼうとの別れは、水に溶けるという伏線をいかした雨、頬に流れるドーラン。あー消えちゃったー。付け加えて、浦辺粂子さん。先日「瀧の白糸」という1933年製作の映画を見ましたが、その映画に出演されていらして、50年以上離れた2作品を思う時、つくづく息長く日本映画界でご活躍された浦辺さんに対し、敬意を表さずにはおられません。どうぞこれからも天国から映画界を見守っていてください。
7点(2004-06-20 19:00:21)
305.  七年目の浮気
ワイルダー、ハリウッド監督11作目にして、パラマウントを離れて撮った最初の作品。そしてオードリーのお次がモンローとは実に贅沢です。さてさて、ワイルダーさん、今作も検閲との闘いを楽しむかのように、ドカン!とモンローをモンローのままにヘイズ・オフィッスにぶつけました。その格闘に疲れたのか、この作品ではどうも、まーまーこんなところで、といった感じがしてしまいますねー。蒸し返るような夏の暑さが伝わってこそ、モンローが1階に転がりこんだり、あの地下鉄の通気孔でスカートに風を入れるシーンが生きてくるのですが、どうも全体的に涼しい、ですね。地下鉄のシーンは、映画では上半身のショットと下半身のショットが交互に写るのみで、フルショットではないのが、あっけないところです。それでもワイルダーさんの検閲に対する大いなる冒険とマリリン・モンローの屈託のない魅力を評価しておきましょう。
7点(2004-06-20 01:16:12)
306.  出世太閤記
監督・稲垣浩、撮影・宮川一夫。これはもう、ビデオテープに一拝してからデッキに差込ませていただきました。宮川さん本人いわく、監督とキャメラマンは夫婦の関係。いわば初婚の相手が稲垣浩、再婚の相手が溝口健二とのこと。そしてこの『出世太閤記』が、自らの出世作だと言われております。ということでこの作品は出世太閤記ならぬ“出世宮川記”でもあります。で、私には動的なキャメラが印象的です。桶狭間の合戦に向かう騎馬隊の疾走に挿し込まれる、沸き立つ雲、揺れる大地。まさしく天地、轟く。一転、静的な合戦後の焼け跡、ただよう煙。合戦そのものを描かない、このあたりは稲垣浩の冴えといえるのでしょうか。そして、もう一つ、秀逸なのが、普請のために切り出した材木を激流にまかせて運ぶシーン。材木の先頭に凛と立つ藤吉郎と激流のコントラスト。ここのキャメラはお見事。ストーリィ的には、藤吉郎は主従に忠実に励み、武将たる才能を随所に覗かせる様が描かれております。後のギラギラとした野心はもう少し先になるのでしょうか。これで終わりか・・・といった少し物足りなさを感じるところが割引です。
7点(2004-06-15 20:50:12)(良:1票)
307.  モンテ・カルロ
ミュージカル。どうも一連のルビッチ作品に比べると、会話のリズム、テンポが少しギッコンバッコン・・・。やはり、ミュージカルシーンがそうさせているような感じです。ラストの劇中劇のオペラがストーリィとシンクロしていくあたりに“らしさ”はうかがえられましたが、ルビッチ風味を堪能している身には、やや薄味かなー。吉野家で豚丼を食べたような、おいしいんだけどなんか気分が出ないぞ、と、そんな感じの作品でございました。
7点(2004-06-15 18:48:25)
308.  下妻物語
深田恭子と土屋アンナの脇を固める役者陣、名前を聞くだけでお腹いっぱいになりそう。篠原涼子、宮迫博之、樹木希林、阿部サダヲ、岡田義徳、小池栄子・・・。濃いキャラとオーバーアクトは期待通りといえばそうでした。そこに映像人、中島哲也監督が、アニメも入れたグラフィカルな映像処理で、最初から最後まで突っ走ってくれます。下妻の田園風景にロココ、レディースをチャンプルーさせた滋養たっぷり、こってりのコラーゲン映画。私は・・・もう少しあっさりした料理が好みです。東京物語のように地名+物語ならしみじみとした情感が味わえるのではないかと見に行かれる方は、メニューの変更をお願いいたします。
6点(2004-06-15 18:00:59)
309.  生活の設計
おっなんだ、フランス語かこの映画は・・・んなわけなくこれも伏線でした。さて、『極楽特急』に続き、ミリアム・ホプキンス嬢が登場。オープニングの列車のシーンだけ見るとこっちが『極楽特急』かと思ってしまいますが、そんなことはどうでもよくて、ホプキンス嬢は前作の泥棒役さながら、今度は男性二人の心を同時に奪ってしまった・・・が、ジルダも2人を愛してしまった。ジルダは2人に「ノー・セックス」。おー、ソフィスティケーション・コメディの本質が語られた。それだけでもこの映画には価値がありそう、だ。見せない演出の醍醐味は終盤に登場。パーティーを無茶苦茶にする2人を扉の向こうの音だけで表現。今ならここぞとばかりのドタバタがこれでもかと描かれる場面ですね。扉といえば笑ったのが「20の扉」。NHKの人気ラジオ番組ですが、ルビッチだけに「20の扉」というのは出来すぎてるなー。最後にタイプライターの“チーン”だけで象徴された愛、これには、この野郎またやりやがったと毒づいてしまいました。あー、私の部屋ではむなしく電子レンジの“チーン”が今日も鳴るのでありました。
9点(2004-06-11 23:55:52)(良:1票)
310.  暗黒街の顔役(1932)
カポネをモデルにした映画だそうで、ホークスが語るところによると、実際にカポネが見て偉大な映画だと言っていたそうな。なんかそれを知るだけで凄いもんですね。さてさて、この顔役さんは、無邪気で子どもっぽくて寂しがりやにして、征服欲、独占欲にあふれたギャングであります。トンマなシショをずっと雇っているところや、妹から撃たれないところなどなんか憎めません。突然の発砲音にも平然とする強さと、周りの人物がもがれうろたえる脆さ、そこがなかなか魅力的なのですが、ラストは大きく×の刻印が打たれたかのように突き放されてしまいました。この×印の使い方、まーいろいろと出てくるんですが、私は妹のドレスが一番気になりました。妹が派手になり背中にはドレスの×のラインが・・・、顔役のラストを暗示するようで。見終わって思わずコインを弾きたくなるエポックな一品であります。
9点(2004-06-11 00:37:55)(良:3票)
311.  結婚哲学
ふわぁー、脱帽です。作品中でも、帽子が道具に使われていますが、それとかけているわけではないです。恋の駆け引き、誤解、偶然、思惑、そんな要素を2組の夫婦と1人の男性を使って、もう腹十二分目、それも粗悪な郊外のバイキングではなく、洗練されたランチカフェにて、といった趣です。カフェからつなげるわけではないのですが、ゆで卵とコーヒーで2人の愛情を表現するシーン、もうたまらんですね。ゆで卵をスプーンでたたく男、コーヒーをスプーンで混ぜる女。なぜこんなに愛が伝わるのかー。ルビッチさんに聞いてみたい。サイレントの深みを堪能できる大傑作。重ねて、ルビッチさんには映画哲学をたっぷり聞いてみたいもんです。私が行くまで天国は待ってくれるよねー。
10点(2004-06-08 21:42:55)(良:2票)
312.  SONNY ソニー
うわっ、ケイジが演じるキャラ濃いなー、というわけでニコラス・ケイジ初監督作品で自らも出演しております。主人公ソニーの孤独と焦燥と諦観、希望と現実。そのへんは非常に分かりやすく描いております。ソニーはさながら底辺をさまようウォークマン、母親のアイボ、といったところですな。アップの多さはジェームズ・フランコ、ミーナ・スヴァーリなら許しておきましょうね。
7点(2004-06-06 22:44:55)
313.  皇帝円舞曲
ワイルダー、ハリウッド監督5作目。初めてのカラー作品です。ビング・クロスビーの歌にヨーデルに口笛、王宮の円舞、チロルの村の踊りにヴァイオリン。カラーを好まないワイルダー、ミュージカルを好まないワイルダー。からして、これが本当にワイルダーかと思うぐらいの異色作。でもって出来栄えは、楽しい!作品自体は会社主導で企画されたようで、ワイルダーさん本人はあまり気に入っていなかったようですが、私個人的にはパラマウント作品の中では一番好みです。なんといっても犬!犬の恋!実に愛らしい。犬好きの人必見!『マリリンに逢いたい』ばりの犬が湖を泳ぐシーンには、笑うし泣きます。歌と踊りの華やかさ、甘い恋のメロディーの中にも、アメリカとヨーロッパ、自由社会と階級社会を対比させての風刺を効かせた、ワイルダー的ラブコメディーの傑作。ワルツに乗せて9点献上。
9点(2004-06-06 21:15:29)(良:1票)
314.  異国の出来事
ワイルダー、ハリウッド監督6作目。これは、戦後のドイツ教育プロパガンダとしての使命を帯びた特異な作品ですが、そこはワイルダー、そんじょそこらのドキュメンタリー作品など撮るわけがなかった。ベルリンを舞台に風刺をきかせた見事なラブコメディーじゃないか、これは。よくできとるぞ、この脚本。マレーネ・ディートリッヒとジーン・アーサー、2人とも雰囲気まんまやん!というつっこみを入れたくなるほどまんまな役柄なんですが、特にアーサー演じる堅物が壊れていくところの表情、しぐさのコントラストは絶品です。恋の行方も二転三転、ワイルダータッチで、小道具もばっちり。こんな名作が隠れていたなんて、プロパガンダ映画のレッテルを貼っていた私が悪うございました。お詫びついでに9点献上いたしやす。
9点(2004-06-06 20:41:32)(良:1票)
315.  孔雀夫人
ワイラー初期の作品。伝統格式、気品、上流階級ってなものに憧れを抱く夫人が旦那をけしかけ、ヨーロッパ旅行に出かけます。さてさてそこでの夫人の色恋沙汰やいかに、というお話。旦那はそのうち彼女も気付いてくれるやろ、と20年の結婚生活を大切に考えるのですが、彼女は懲りない。伝統に憧れる彼女、目の前に結婚生活という歴史、伝統を大切に思う旦那という恰好の対象がいるのにねー。また伝統というのは年を重ね刻まれていくのですが、自ら年をとることを極端に恐れる彼女というのも滑稽です。そんな自己矛盾に満ちた彼女ですからついに最も大切な人を失ってしまいました。夫人=アメリカ、旦那=ヨーロッパの象徴と置き換えて、その国にはその国の振る舞い方がある、と勝手に解釈させていただきました。
7点(2004-06-06 17:43:44)
316.  ジャンプ
竹下昌男さん、監督デビュー作。キネ旬の評論家レビューはあまり芳しくなかったので、はたしてどうかなーと思いながら見たのですが、いやいや素晴らしかったです。佐藤正午の原作はもうそれは相当におもしろい作品なので、この素材を新人監督、といっても助監督を長い間経験されていますが、どう料理するのかワクワクしながら見ました。カメラ的には、かなりがワンシーン・ワンカットで撮られいます。ロングショットの人物構図がほれぼれするぐらい画に収まっていますし、身体的な動きや心的な動きに対応するハンディやクロースアップもちゃんと意味がありますね。原作とは人物設定などを少しスリム化していますが、それも2時間というバランスを考えるとすっきりしてよかったのではないでしょうか。笛木優子と原田泰造の抑制された雰囲気も二人の距離感の微妙さを実にいい湯加減で表現しています。雨上がりのプラットフォームにたたずむ笛木優子の姿には、感動すら覚えました。伊武雅刀が話す靴の話も、作品を貫くリンゴにシンクロして実に効果的。次作も安心して作品を見ることができる監督だと感じておるところであります。
9点(2004-06-06 01:08:16)
317.  12人の優しい日本人 《ネタバレ》 
「神々は細部に宿る」というのが三谷幸喜氏の好きな言葉です。本作は、まさに12人の陪審員すべてのキャラに息吹が宿る素晴らしい作品となっています。本家『十二人の怒れる男』にオマージュを捧げながら、日本人の国民気質、美徳といったものをコメディの俎上に乗せた脚本を中原俊が見事に料理。端から話し合いに参加しない陪審員11号(豊川悦司)、鼻血を出し椅子で横になる陪審員10号(林美智子)、ふてくされて背を向けたままの陪審員7号(梶原善)、討論をよそにパフェを食べる陪審員3号(上田耕一)を画面の片隅にとらえるなど、12人を描くカメラの人物構図が巧みで、それぞれのキャラがとても愛しく感じられます。見た目で被告を判断することの是非が、頼りなさげなおとっつぁんお母さん、客観的正義感を主張する者などを見た目で判断する我々に迫ってくるという構成もよくできています。陪審員が三々五々引き上げていくラストの長回し、その時、相島一之にハンカチを渡す林美智子、村松克己から本当は歯科医だと告げられた時の中村まり子の表情、などなど三々五々がとても意味ある三々五々でした。ということで3×5=15点をあげたいくらい、私には大好きな作品なのです。
10点(2004-06-02 13:27:44)(良:3票)
318.  麗しのサブリナ
ワイルダー、ハリウッド監督10作目。ワイルダーの本質どうこうは置いといて、いわゆるワイルダー的、小粋なラブストーリーの登場です。 オープニングで、オードリーが木に登った瞬間、見る者はすべて、オードリーのタニマチと化してしまいます。そしてシャンパングラス、オリーブ、傘などの小道具を使うワイルダーチックなストーリィ展開に魅了されていきます。 が、そこまで評価したうえでマイナス点を少々。 ■皆さんご指摘の通り、ボガードは明らかにミスキャストですな。おっさんすぎます。 ■いくら変わったといっても2年で誰だかわからないって、そりゃーちょっと・・・ ■フランスの料理教室が英語だぞ。 ■娘を思う運転手の気持ちをもっと考えてやってよー。 ■サブリナ、簡単に自殺しずき。 ■サブリナはなんであんな放蕩息子をずっと好きなんだ、等々。 それから、この作品がワイルダーがパラマウント社で製作した最後の作品になってしまうのですが、劇中で紹介される次作『七年目の浮気』が、20世紀フォックス社での製作だというのはなんとも皮肉、です。次作ではいよいよマリリン・モンローが登場!
8点(2004-05-31 00:20:15)
319.  第十七捕虜収容所 《ネタバレ》 
ワイルダー、ハリウッド監督9作目。今回は愛国心を扱った作品。といっても、もともとドイツ出身のワイルダーさんですから星条旗を猛々しく翻すようなことはいたしやせん。それがこの映画を見てもべとつかないところです。そしてクリスマスに差し入れされたピンポン球が中尉救出の白煙に化けるとは、まさにホワイトクリスマス。これも立派なクリスマス映画ですねー。ラスト、捕虜が眠るベッドの背後に掲げられたMERRY XMASの飾りつけ、これがなんとも泣けました。それからホールデンさん、オスカー獲得、Congratulation!
9点(2004-05-30 20:08:18)
320.  風花(2000) 《ネタバレ》 
いきなり4分以上の長回しオープニング。相米さんですなー。さて、カエルの鳴き声で始まるそのオープニング。これが映画全体を支配していることに最後に気付きます。ラスト、子どもの手から飛び出すカエル。カメと対比させながら、人と出会うことで時間はかかったけれどもピョンと弾んだ心的変化。そしてあっさりとした別れ。ここが2人のこれから、不器用ながらも人との距離感が確実に変わるであろう未来を感じさせてくれてとても温かくなりました。人生なんぞ、風花のようにどこからともなくやって来て、はかなく輝き消えるものなんですぞ、ゲロゲロ。
8点(2004-05-30 11:27:05)(良:1票)
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