3341. X-メン
ミュータントだからって、一体どういう原理でこんな能力が発揮できるのーというぶっ飛びキャラの中で、主人公だけが、キダタローばりに立派なモミアゲがある以外これといった取り柄が無い。あ、一応、手から刃物が出るというちょっとした強みもある。そうそう、あと治癒能力が異常に高い。要するに不死身か。何でもありですな。各人の特殊能力が、ストーリーの伏線としてあんまり反映できてないあたり、いかにも思い付きの設定といった感じを受けてしまいます。原作にどれくらい沿ってるのか知りませんけど、映画はある決まった上映時間内で完結したひとつの緊密な世界を見せるもの、連載が基本のコミックとは相容れない部分ってやっぱりあるんじゃないかと思うのですが本作の場合どうなんでしょうか。映画を観た感じでは、見どころ多くて充分楽しめて、まあでも場当たり的だなあ、観る前の予想通りかな、という印象ですね。 7点(2003-11-15 20:41:03) |
3342. ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
犯罪を描きつつ、意外なカメラアングルの映像でハッとさせるあたり、この映画の第一印象は、ニセ「コーエン兄弟映画」。こちらはかなり悪ノリが目立つので、逆に、コーエン作品って計算しつくされた絶妙のバランスの上に成り立ってたんだなあ、と、コーエン作品の方にむしろ感心してしまったり。いや別に本作がコーエン作品のパクリだとは思っているわけではないので、こちらはこちらで楽しく拝見しましたよ。そうそう、畑の中を車で走っていくシーンは『ハンター』のパクリみたいですけど、これもまた楽しいじゃないですか(まあ要するに、米映画も欧州映画も結構似たような事やってるんですよね)。ただ、深刻な設定の割に、非常にお気楽なノリで人物描写も欠けており(それが狙いなんでしょうけど)、例えば不治の病を宣告された人がこの映画を観ても本当に不愉快に思わないかなあ、などという心配をしてしまったのですが・・・。 7点(2003-11-15 11:27:39) |
3343. ダウンタイム
《ネタバレ》 この映画、何なんでしょうね。故障したエレベーターに閉じ込め得られた元警官と母子と老人。悪ガキ共のイタズラによりエレベーターはさらに制御が効かなくなり、落下の危機に! で彼らの脱出劇が描かれるわけですが。悪ガキ共のエピソードはストーリー上重要そうでいて、実は大して描かれないし(ものすごく中途半端)、肝心のエレベーターの暴走は、上下に不規則にガックンガックン動くだけだし、脱出劇も何ともショボい上に、偶然発見されて助かるというのも、何だかなあ。さらに助かってからもしょうもないドラマが続く・・・あ、そうか、この映画はサスペンスとアクションを絡めているけど、実はダサくて味のあるラブストーリーなんですよ。うん、一風変わった恋愛映画として観ると、いやどうして、ショボい脱出劇とは言えシーンとしては結構よく出来てて見せ場も一応あるし、なんと言っても、主人公の元警官がダサくて妙に親しみの沸くキャラなのがイイ感じなのよね。そういうわけで、この映画、パニックものとして期待させた分、ボロクソ悪口言いたい気持ちも無いでは無いのですが(というかむしろその気持ちが強いのですが)、いざそれを口にするのは、やっぱり何だかちょっとためらわれる、すこーしだけ味方したくなる映画なのでした。 5点(2003-11-15 02:06:40) |
3344. 人魚伝説
コレ何だかすごいんですわ。いや、高校の頃深夜放送でやってたのを、宿題サボって、たまったま観ただけなんですけどね、ほとんどトラウマ。どんな映画か全然知らず、海女さんの姿を追ったドキュメンタリかな、くらいに思って見始めたら、とんでもない見当違いで、いきなり殺人事件が発生するサスペンスフルな展開。夫を殺され、逃亡と転落の道を歩む主人公の海女さん。もードロドロしすぎ。で、クライマックス! 怒りの大殺戮! うぁーこりゃまた凄惨だね。無茶苦茶。こりゃもう、キルビルですよ、アンタ。心の準備が出来てなかったので頭の中真っ白になってしまいました。 7点(2003-11-15 01:25:10) |
3345. ランペル 蘇る狂気
《ネタバレ》 これもねえ。何だかちょっと怖そうなイイ感じの邦題なんですけど、中身はと言うと、中世のヘンテコな妖怪ランペルシュティルツキンとかいう下品なヤツが現代に蘇り、とある女性を「アカンボよこせ」と追い回すだけ、の映画なんですねえ。いやはや。見どころはと言うと、このランペル~というヤツ、ヒジョーに適応力が高く、蘇ったばかりのくせに文明の利器を使いこなして攻めてきます。で、なかなかの切れモンじゃないの、意外に強いゾ、と思ってたら、何と、「藁」が苦手という何とも情けない弱点が。ワラですよワラ。まあクライマックスはそこそこ派手に盛り上がるものの、さらにさらに情けない究極の弱点があることがバレてしまい、あっけない幕切れ。で一件落着。しかし、無事封印されて捨てられたはずのランペル人形がまた拾われるという、お約束のオチが。とほほ。でもまあまあ面白かったから、いいや。 6点(2003-11-15 00:56:11) |
3346. エリミネーター
よく娯楽超大作を指して「お子様ランチ映画だ」とか批難する声がありますけどねえ、ちょっと待って欲しい。「お子様ランチ映画」の称号は本作に与えられるべきですよ。ボク達おバカさんが見たがるモノを徹底的に詰め込んでおり、その詰め込みぶりは、映画の限界に挑戦しているようでもあります。↓【カズゥー柔術】様の挙げられているように、サイボーグ(マンドロイド)、ニンジャ、原始人、古代ローマ戦士、これらが一本の映画ですべて観られるんですからねえ。ついでに、賞金稼ぎの冒険野郎やら、なぜか妙にグラマーな女性科学者やらも登場。途中さすがに、登場人物たち自身が荒唐無稽さに気づいてしまう場面も。ストーリーの方は、これだけの豪華メンバーをこなしきれず、特に主人公のハズのマンドロイド・ジョンの扱いが、あまりにもヒドイ。河に落っこちても誰も助けてくれず、ほったらかし。おっと、未見の人の楽しみを奪っちゃいけないので、このくらいにしておきましょう。とにかく、観ればわかる! 6点(2003-11-15 00:16:11) |
3347. 殺人ブルドーザー
ボ、ボクは今からこの映画に9点をつけるゾ。いいんだ誰も止めないでくれ。10点じゃないところが良心との最後の妥協点だ。第一、子供の頃は臆面も無く「好きな映画ベスト3」に挙げてたんだから、大した進歩じゃあないか。登場人物はたったの6人。彼らに無人のブルドーザーが襲いかかる。圧倒的パワーで襲いかかってくる代わり、動きは極めて緩慢なので、一見、恐怖感としてはかなり微妙に思えるかもしれない。大体、作業員に襲いかかって何がしたいのか?何ゆえ最初の方は攻撃が小出しなのか(8時だョ全員集合のコントみたい)。中盤だって島内を意味無くウロウロするだけだったりするし。いやいや!この無意味な感じ、ブルドーザーが何考えてるのか皆目判らないところこそが、この映画のメチャ怖いところだったんだ。音楽や編集のデタラメさも、子供心になんだか不気味だった。ドラム缶こと人間が踏みつぶされるシーン、映像的にはブルドーザーがドラム缶潰してるだけ、それでも怖くて目を被ってしまった。さらにこの映画の魅力は、ブルドーザーが無人で動く理由には深入りせず、「いかにこれを倒すか」が徹底的に描かれるところ。工事現場なので、(映画的には)武器に事欠かないハズ、しかし敵もさるもの、狡猾に先回りし、彼らを恐怖のドン底に突き落とす。ブルドーザー対ショベルカーの死闘!だがしかし! うぉ~やっぱしイイ映画ってのは思い返すだけでも燃えてくるよね。昔はモノ凄い再放送回数を誇り、その度欠かさず観てたけど、最近はご無沙汰。そろそろ放送してチョーダイな。では最後に一つ、捨て台詞を。「別にクダラない映画が好きなんじゃあない。好きになった映画がたまたまクダラなかった、それだけのことさ。」 9点(2003-11-09 13:34:24)(笑:4票) (良:4票) |
3348. ユニバーサル・ソルジャー
何かね~おすぎが映画褒めてるとつい信じちゃうんですけど、と言って100%完全に信用し切れないのは、確かこの映画を絶賛してたような記憶があるからで(「この映画を観るためだったら、たとえ死んだって、生き返ってやる!」とかCMで言ってませんでしたっけ。自分もユニバーサル・ソルジャーになりたいのか?)。何しろアタマ空っぽの筋肉ゾンビ同士が戦う映画ですからね、感情移入以前に、何だか気が滅入ります。しかも時々冷やさにゃならんなんて、もうポンコツ過ぎ。最初にダム駆け下りるシーンだけはちょっとカッコよくてシビれるんですけどねえ。 6点(2003-11-09 01:30:47)(笑:1票) |
3349. PLANET OF THE APES/猿の惑星
これは旧作の「リ・イマジネーション」なんですって! リ・イマジネーション、何だろな~。と思って観たけど、結局、どういう意味だったんだろね、よくわかりませんでした。ボクらがかつての『猿の惑星』で「面白い!」と感じた点と、ティム・バートンが「面白い!」と感じた点には、共通のものもきっと多い筈、なのに、どうしてこんな大惨事になってしまうのか、とても不思議です。ラストが、何だか以前に観た三流ホラーと同じだったので、ティム・バートンが脳内混線を起こしたのかも、と心配しております。まあしかし、公開前にメイキングと称して、猿の所作を一生懸命練習している俳優さん達のケナゲな姿を幾度となくTVで見せられちゃったので、あまり悪口言うのも気が引けちゃうのでした。 5点(2003-11-09 00:09:35) |
3350. デュエリスト/決闘者
リドリー・スコットはCF出身のためか、映画は人に見せてナンボ、映像美を売りにしつつも、一般ウケの観点も忘れない人だと思ってたのですが、このデビュー作、娯楽性が薄く、奇妙な味わいの映画。どちらかと言うと、デヴィッド・パットナムらしい(エニグマ・プロっぽい)映画、っちゅう感じも受けますかね。何しろ2人の決闘が繰り返されるばかりで、特に劇的な展開があるわけでもなく・・・しかしその分、風景の描写にコダワリを見せて、後日のリドリー・スコット作品を思わせる部分も有るような無いような。確かに印象的なシーンが多い映画には違いありません。彼自身もどうやらこの時、別にゲージュツ作品を撮ってるつもりは無かった、という話ですから、ある種、試行錯誤の段階だったのかも。 7点(2003-11-08 23:35:18) |
3351. フェラーリの鷹
ださカッコよく、ださ素晴らしい珠玉のカーチェイス映画。どんな内容かというと、強盗団の乗るシトロエンと刑事の乗るフェラーリが戦うという、まあ、『TAXi』のシリアス版だと思っていただければ・・・って言うか、『TAXi』は設定からクライマックスシーンに至るまで、コレの完全なパクリですよ。こらベッソン出てこい! マンガのように出来過ぎたナイスなストーリー展開、まるで日本映画を観ているようで、燃えてきます(いやマジで)。しっかしフェラーリってこんなクルマだったのかーー。 8点(2003-11-08 22:02:25) |
3352. 特攻野郎Aチーム/必殺大西部作戦<TVM>
いやはや、特攻野郎Aチーム。みんな観てたよね、僕も毎週欠かさず深夜放送を録画して食い入るように観てました。毎回同じハナシなのにね。さて、スペシャル版のタイトルがズラズラ並んでいるのを見ても、どれがどんな話だったか、もはや対応がつきませーん。まあ追々思い出していくとして。コレは最初に観たヤツだし、タイトルが判りやすいので、印象が強い方です。で感想ですが、これまたAチームにどんな感想を述べたものやら。ただ、アレですな、大自然の中で悪党どもを蹴散らす痛快さ、お手製装甲機関車の楽しさ、色々魅力はあるのですが、やっぱAチームはクルマをガンガンぶっこわしてナンボ、この点ではやっぱり物足りないですな(←こういう期待する方が悪い)。ところであのドロドロのグリースの中には結局何が入ってたのですか?? 6点(2003-11-08 21:25:17) |
3353. エリザとエリック
この映画。何が言いたいのか何を見せたいのか、正直よくわからんのですよ。エリザとエリックという姉弟が友人とともにアパートの一室でコスプレ&撮影大会をやってるだけの映画。にしか見えへん。テヴネ監督のコメントを見ると、何やら思春期の両性具有的なものを描いているらしいんですけど、うーん、だから何なのよ(両性具有ってのは『ピンク・フラミンゴ』に出てきたアレですかいな)。というわけで、ちーとも面白く無い割に変に印象に残ってしまったもんで、もしこの映画のファンがいらっしゃったら、その魅力について、一度お聞かせ願いたいのです。どうかよろしく。 3点(2003-11-08 11:09:03) |
3354. ガジュラ<TVM>
「俺ガジュラ観たよ」「ゴジラ?」「ゴジラじゃないよガジュラだよ」「?」。そんな映画です。何と言っても、怪獣の造形。正視できんよ、コレは。実写とCGを使い分けてますが、実写のハリボテ怪獣は動きがぎこちないし、CG怪獣も、CGのクセにぎこちない。ぎこちないのにあっさり踏みつぶされる米兵、大丈夫か?(大体怪獣が来る前にすでに足跡があるのはナゼ・・・?) だがしか~し。よく観てみよう。米軍に撃たれたら、ちゃんと流血するという描写の細やかさ、これは好感が持てます。潜水艇のCG描写などは特筆モノ。さらにスグレモノなのが脚本。小・中・大、の怪獣三段活用(四段か?)が、怪獣映画として心憎い演出だが、これが実は、主人公親子の関係ともシンクロしているという、まさに感動のファミリー映画としての味付け。いやあ。どうです。あ、誉め過ぎですか。そうですか。そうですね。 6点(2003-11-08 10:43:46)(笑:1票) |
3355. 八月の鯨
あんまりにもノッペリマッタリした老人ペースの展開。というか展開というほどのものもなく、さすがに少々ビックリいたしました。自分もコレぐらいの年齢になってから観たら実は結構スピーディな展開の映画なのかも?? 老人の出てくる映画というと、例えば頑固な一人の老人に周囲の若い人が振り回されるようなのを想像しがちですが、この映画では、あくまで、老人たちの人間模様が静かに描かれます。我儘な姉も、その我儘に困らされる妹も老境。いまさら互いの関係に大きな変化があるはずもなく、一見、人生の残された日々をそれぞれの歩み方で歩むのみ。しかしその日常の中にもちょっとした事件があり、心の揺れがある、そんな姿が、飾ることなく、そっと示された映画です。 7点(2003-11-08 02:33:13) |
3356. トランザム7000
カーアクションが充実してる。ギャグが冴えてる。中身が無い。理想的な映画だ。 8点(2003-11-08 01:50:11) |
3357. スーパー・マグナム
う~~~ん。と唸りたくもなるスーパーマンダムな作品。もともとエゲツないシリーズではあるのですが、こりゃアンタちょっとやりすぎ。これまでは一応、理不尽な暴力に立ち向かうポール・カージーの孤独な姿が、曲がりなりにも見所だったのですが、ここ3作目に至って、もう何もかもが理不尽で、ついていけませーん。アメリカってこんなに怖い国だったのー?まさかね。「Death Wishシリーズの邦題を製作年度順に述べよ」この問いが適性検査で出題されたら、仮に知っていても正解してはいけない。 5点(2003-11-08 01:37:45) |
3358. ノー・マンズ・ランド(2001)
《ネタバレ》 この映画は結局観客に媚びなかった。観てる途中、「ああ、こうやってだんだん打ち解けて行って、最後は人類愛を謳い上げるハッピーエンドが待ってるんだろうな」という油断が、自分の中に確かにありました。しかしこの映画、そんな事は計算済み、完璧に打ちのめしてくれました。別に誰か極端に悪意に満ちた人間がいる訳じゃ無い。むしろ後半、様々な国の人が協力しあって事態を良くしようという気運が高まってくる。しかしあっさりと最悪の結末を迎え、国連軍兵士は何もできずに去っていく。あまりにも虚しい。現実の世界だって、平和が嫌いな人はいないし、現にそのための活動や努力がいつも行われて「きた」。なのに多くの事が実際「解決できなかった」。努力の末の失敗や敗北は注目されず、成功のみ美談としてクローズアップされがちだけど、それで終わっちゃ単なる気休め、その先に根本的解決はあり得ない。それでも何でも、とりあえずは安心感を求めてしまう我々を、告発しているような映画です。 8点(2003-11-03 17:37:13) |
3359. ブルース・ブラザース
私は、クルマが壊される映画こそ金のかかった映画だと思っておりました。沢山壊されれば壊される程、金がかかってるんだと。本当はどうやら逆らしい。そうかなあ、いまだに納得いかん。というわけで、その基準では、この映画は超々大作、カーチェイス好きにはもう、こたえられない一本。カーチェイス最高! ああ、この映画はミュージカル仕立てだったのか、気づかんかった。 8点(2003-11-03 01:50:59) |
3360. ギフト(2000)
主人公が何故か、ESPカードで占いを! そんなバカな。ESPカードとは発案者の名前を取ってゼナーカードとも言うがそもそもESPとはExtra Sensory Perceptionの略であって・・・いやそんなことどうでもよろしい。『ダークマン』でのデタラメ実験設備を見てもわかるように、要するに見た目さえオモシロければよい、という確信犯です。この映画もまあ、言ってしまえば「予想通りの」意外なオチ、というタイプの映画ですが、色んな仕掛けがふんだんに折り込まれていて、怖面白楽しい作品になってます。 8点(2003-11-03 01:29:14) |