Menu
 > レビュワー
 > 六本木ソルジャー さんの口コミ一覧。19ページ目
六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142
>> カレンダー表示
>> 通常表示
361.  ランド・オブ・ザ・デッド
ゾンビ映画には深い思い入れはなく、この監督さんのオリジナルも観ていないけど、それでも本家はその辺の類似品とはレベルが全然違うなと感じられた。 映像からゾンビに対する深い思いと愛情が伝わる良作。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-14 00:54:03)
362.  RENT/レント 《ネタバレ》 
クリスコロンバス監督の作品は見たことないけど、子供向けの作品ばかりで特に見なくてもよいような映画ばかり撮っている人だなという印象しかなく、この人に関しては全く良い印象がなかった。 また、アメリカで大コケしたミュージカル作品ということで、全く期待はしていなかったのだが、予告編でみせたキレのある歌声の迫力に押されて、ミュージカル映画は映画館でしか見る価値がないだろうと思い映画館に赴いてみた。 結論からいえば、これはなかなか素晴らしい作品ではないだろうか。正直映画館で観れて良かったと言わざるを得ない貴重な作品。 ミュージカルについては詳しくはないけれども、この映画はミュージカルというよりもアメリカのミュージックビデオのノリに近いような印象を受けた。というのも、あまりにも場面や流れとはかけ離れた歌い続けるため、違和感を覚える人もいるだろう。 自分は子どもの頃からミュージックビデオに慣れ親しんでいたので、特に違和感なく入りこむことができたけれども、あまりミュージカルやアメリカの音楽に慣れ親しんでいない人や、ストーリー重視の人だと受け入れにくいのかもしれない。 音楽の洪水に酔いしれるだけではなく、意外と重苦しいテーマも良かったと思う。 大半がエイズ患者である本作の登場人物が、見い出せない未来を嘆くのではなく、その日その日、まさに「今日」という日の1分1分という「時」という炎を通常の人達よりも激しく燃やしている「熱さ」を感じる。その「熱さ」を分かち合える友情と愛情も見応えが十分だ。特にコリンズとえんじぇるの二人の表情を「エイズ患者」なんだという設定で注意深くみると泣けてくる位、明るい表情がとても印象的だった。 しかし、この映画は二点問題があると指摘したい。 1点目は100%私的なことだが「モーリーン」役の人の「声」が生理的に受け付けなかった。「声」が受けつけないものだから、キャラクター自体に嫌悪感を覚えてしまった。彼女の役が別の誰かだったらともっといい作品になったであろうと思う。 2点目はラストの「ミミ」の取り扱い。これをやられると、冒頭に触れた通りやはりクリスコロンバスは子供だましの映画しか撮れないのだなと思ってしまう。 以上のような問題もあり大コケした理由が分からなくもないが、このような作品は是非映画館で堪能して欲しいと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2006-05-06 03:00:57)
363.  ニキータ 《ネタバレ》 
ニキータは強そうにみえても実は弱い一人の孤独な女なんだと思う。 家族もいない、友もいない、そんなニキータの心を支えていたのは、マルコの存在なんだろう。微笑み方も知らなかったニキータの微笑みをマルコが誉めたとき、ニキータは「あなたが教えてくれたのよ」といったセリフが非常に印象的だった。マルコも愛してるがゆえに多くを聞かず、たとえ知っていたとしても何も語らなかったのだろう。ラストにニキータ一人に行かせたのも、お互いの愛の絆が強いからなんだろうと思った。 また、ボブの歪な愛も奥ゆかしい。はじめてのレストランでの食事のプレゼントに始まり(ニキータの表情も見事)、男のトイレの奥の窓が壁であるということを知っていたことから、ニキータとマルコに薦めたベニス行きのチケットの裏にあったものが実は暗殺の指令であったこと、などこの映画の美しさの裏には全てマルコの歪な愛情にあるのではないか。「私なりの愛し方」という表現は実に見事だった。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-04 22:11:56)(良:1票)
364.  最後の戦い
何スカ?…このサイレント映画って感じで見てたら、徐々に引き込まれまくりました。 色々と単純なメッセージも込められており、序盤を乗りきればかなりの良作と感じられるのではないでしょうか。 映画のジャンルは全く異なるけど、マーティンスコセッシの「ドアをノックするのは誰?」同様、巨匠(ベッソンが巨匠かどうかは人によって分かれるかもしれんが)といわれる人のデビュー作はかなりスタイリッシュで人とは異なる世界観を演出できるのだなと改めて感じられた。 ちなみに、空から魚が降ってくる怪現象は結構実際にも世界で報告されていると聞いている。竜巻とかの影響というのが通説らしい。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-03 00:45:52)
365.  ムーラン・ルージュ(2001) 《ネタバレ》 
音楽のチカラは偉大だと感じた。 あまり馴染みのない古典的な音楽を用いることよりも、時代感を無視して馴染みのある音楽を用いた「挑戦」も大きなプラスに出たと考えてよいだろう。 さらにバズラーマン監督の独創性に溢れた映像美も素晴らしかった。 しかし、なぜかこの映画に対して緊張感が感じられなかった気がする。 本来ならば、①映画の中の劇中において、サティーンは公爵に指示されたようにラストでマハラジャを選ぶのか。それとも公爵を無視して貧乏なシダール弾き(実際のクリスチャン)を選ぶのか。 ②サティーンを巡るクリスチャンと公爵の激しいやり取り、嫉妬、憎しみ。 といった緊迫感を得られても良かったはずだ。 なぜ、このような緊迫感が得られなかったかというと、冒頭でほとんどが種明かしされているからではないだろうか。 冒頭においてクリスチャンは生きており、サティーンは死んでいるということが明かされてしまっては、あとはただ単に確認するだけのことになってしまう。 よく映画では、冒頭とラストがくっつくような手法が取れられているが、この映画においては、あのような冒頭は不要というか、蛇足に過ぎない。むしろ映画の良い部分を壊してしまってはいないか。 また、サティーンの「病」というのも、何らかの古典がベースになっているのかどうかは分からないが、あまりよろしくない要素の一つだ。「もう病が進行しており助かりようがない」と観客が分かっていれば、当然サティーンが死んでも観客は驚きはしない。あれでは悲しみも半減だろう。 この映画が「愛」について描きたいのならば、むしろサティーンはクリスチャンを公爵からかばって死んだとした方がよいのではないか。究極の「愛」とは自己を犠牲にしてでも相手を守ることではないか。 だからこそ、冒頭でクリスチャンが生きていることが分かっていれば、ラスト間際にクリスチャンに公爵の魔の手が差し向けられたとしても緊迫感がなく、また、サティーンの病死に対しても「愛」のために殉死したと思えないのではないか。病死では、貧しくても幸せという「愛」を選んだ二人に訪れた悲劇という共感を覚えない。
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-09 20:01:51)(良:1票)
366.  セルラー 《ネタバレ》 
テンポは良く、確かに良作だとは思うけど、それほどはハマれなかったかなというのが正直な感想。(テンポがよく見えるのは、ただ単に主人公の要領が悪いだけなのかもしれない…。) この映画はDVDでチマチマ見るよりも大画面の劇場で見た方がいいかもしれない。 一点、個人的にもったいないかなと思うのが、ラストのオチ。 犯人が捕まった後に「(ビデオを壊しているために)証拠がないだろ」と主張しているのに対して、主人公が「携帯で既に録画済みだ」という反論をしていたと思うが、キムベイシンガー家族三人が生き証人としていたり、メイシー刑事もいるわけだし、動脈を切られて死んだり、メイシー刑事に捕まった悪徳警官がいる中では、携帯録画はあまり有効なオチとしては機能していない気がする。 むしろ、このネタは、ラスト間際で主人公が悪徳警官にギリギリまで追いつめられたときに用いると効果的なネタであって、全て事件が落着してから明かすネタではないと思う。 ビデオを壊され証拠もなくなり、あとは邪魔で目障りな主人公を殺すだけというときになり、無防備の主人公に銃口を向けた際に、実はもう一つ奥の手があったという流れの方がより効果的だろう。 なおかつ、データを既に複数の者に送信済みで、実は世間にはもう知れ渡っているという方がネット社会の便利さ・怖さに対してもさらりと触れることもできるのではないか。 後は逆上した犯人と乱入してきたメイシー刑事とが撃ち合いに入ってもらえればよい。 最後の着信音で相手の居場所を特定させるのはベタだけど、この題材を扱っていることを考えればよい結末だろう。あれには素直に好感を得た。
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-09 19:45:44)
367.  いつか晴れた日に 《ネタバレ》 
ラストにエリノアが泣き崩れるシーンがいいね。あのシーンだけでいかにエリノアが内に色々なことを抱えて生きていたのかがよく分かる。自由気ままな妹(最初姉を気遣ってブランドン大佐との関係を踏み出せずにいるのかと思っていた…)を心配し、夫を亡くした母を気遣い、言いたいこともいえずに一人悶々とした日々を送り、おまけにルーシーとかいう女に色々とあることないこと訳の分からないことを言われ続けた揚句の涙だけによくエリノアの心情を察することができるよいシーンだと思う。 その後もとくにエドワードとエリノアの二人の結果を執拗に描くこともせずに、さらりとブランドン大佐とマリアンヌの結婚式の中で描くのもさすがにアンリーだ。 そして、あの結婚式の風景を丘で一人見詰めるウィロビーの表情も好きだ。人間的で、かつ複雑な表情をしている。 マリアンヌに幸せになって欲しいと願っているのと同時に、やや後悔にも似た想いを感じる。様々な環境に流されて、間違った選択をしてしまうのは人生に付きまとうものである。 マリアンヌを選ばなかった選択が間違っているか、合っていたのかは分からないが、もし自分がウィロビーの立場ならば、彼と同じ選択をしただろう。その選択が合っているのかどうか分からずに悩みながら人生を生きるというのも一つの男の生き方ではないか。ブランドン大佐に賞賛の声が多数挙げられているが、ブランドン大佐のモトカノの娘を孕ましたというエピソードがなければもっと彼に対しても同情の声があってもよいと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2006-03-27 01:08:25)(良:1票)
368.  ブロークバック・マウンテン 《ネタバレ》 
正直言って面白い映画ではない。また、テーマがテーマなだけに自分の心にぴたっとくるまでには相当時間がかかる気がした。 しかし、なんというか無形のものを類まれな演出力(セリフや演技でカバーできない空気や雰囲気)によって映像化された凄さに驚かされたという気がする。そういう意味において、この映画に作品賞ではなく監督賞が与えられたことは正当なジャッジなのかもしれない。 思ったことは、この映画はゲイの映画というよりも、障害ゆえに愛を成就できない狂おしい気持ち、行き場のない想いといった普遍的な感情が痛々しいほどに描かれていると思う。 少ないセリフ、うつろな表情、耳に残る音楽、全体的な雰囲気で二人の長年に及ぶ関係や気持ちを伺い知ることができる。 そして、唯一、お互いの気持ちを確認でき、何の障害もない場があの澄み切ったブロークバックマウンテンとあのシャツだけだったのではないか。 気に入ったシーンの一つに、イニスが釣具入れを忘れそうになり奥さんが忘れ物をしているよと言うシーンがある。なんてこともないやり取りなんだけど、イニスは釣りに対しては全く興味のないことを表していると同時に、奥さんにとっては、これが釣りであって欲しいという想いと釣具入れに込めた奥さんの大切な気持ちが感じられる。お互いの気持ちのズレが感じれる短いながらもいいシーンだと思う。イニスの奥さんはイニスを愛しているがゆえにイニスと別れるしかなく、ジャックの奥さんはジャックを心から愛していない(父親への反抗ゆえに結婚したような)から、別れることもなく、彼の死の原因や理由も分からなかったのかもしれない。
[映画館(字幕)] 7点(2006-03-14 01:15:13)(良:2票)
369.  ジャーヘッド 《ネタバレ》 
「オマエはケニーGか」一人で爆笑していた。 冒頭とラストのオムツがどうのこうのとか、まだ砂漠にいるとかどうのこうのとかはよく分からなかったけど、それ以外はなかなか良かった。手にした銃の感触は消えないとかそんなことも言っていたが、果たしてこの映画はそんな映画だっただろうか、ちょっと疑問。 イラクとの戦闘シーン(切れた電池を取りに銃弾の中を走るシーンなど)はあったけど、アメリカ兵が死亡または負傷する目立ったシーンが、訓練と誤射というのがこの映画のすべてを物語っていると思う。それなりにサムメンデスのアイロニカルで斜に構えた感じと空虚さが交じり合った空気は悪くはないと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-13 01:35:44)(良:1票)
370.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 
クルマで逃げているときに、突然のピットの告白にブチギれるジョリーは最高だった。 映画自体は途中まではなかなか丁寧に創ってあって面白いとは思う。 前半はなかなかいいと思った。日常生活において二人の性格・関係が余すところなく描かれている(特にカーテンについてのやり取り、朝クルマでの道の奪い合い、夜眠る際にランプを消す消さない)上に、ありのままの姿を晒せずに二人のモヤモヤ感、二人の関係に見えない壁、微妙な距離感が上手く描かれていた。また、家に居るときは必ず指輪を付けようとするのも二人のそれなりの愛情が見え隠れする。 前半に二人の性格とその違いを上手く描いているのが、中盤以降なかなかボディブローのように効いている。欲をいえば、一度和解をした後の再度の夫婦ゲンカはもうちょっと丁寧に描くべきだったか。夫婦といってもやはり二人の性格は全く異なるものであり、小さいことで絶えず言い争いにはなるが、やはり二人の関係には愛があるからなんでも乗りきれるという流れなのだから。 それにしても、ラストのオチをもう少し何とかしろといいたい。 ヴィンスヴォーンを黒幕にするとか、二人で名前を忘れたどっかの島で暮らしているとか、くだらないオチでもなんでもいいからとりあえず形だけでもオチをつけて欲しかった。どう考えてもあれでは映画は終わっていないだろう。とって付けたような「10点」というオチでは納得はできない。 そもそも、メインイベントであるピットとジョリーのバトルを中盤にもってきているため、やや後半は盛り上がりに欠いている。 後半は、ボニーとクライドのような破滅への道をひたすら進む逃避行、絶体絶命的なストーリーにでも持っていって良かったかもしれない。絶体絶命の中、先とは矛盾するが最後はヴィンスとかジョリーの仲間が助けるとかの方でもいいかな。 エアサプライとかなかなか小技も効果的でよかっただけにラストだけが惜しまれる。
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-04 22:54:35)
371.  go(1999) 《ネタバレ》 
なかなか面白い映画だと思う。有名監督の作品でそこそこ有名な女優たちもでており、DVD化もされているのにこれほどレビューが少ないのはどういう訳だろうか。 総論としては、全体のストーリーの繋ぎや前振りがなかなかよいと思う。とくに黒人の黄色ジャケットはトイレで一振りさせておいて、クルマに繋ぐのはなかなか上手い。しかし、全体的にそれぞれのエピソードのオチが弱いかなという印象。ストーリーに一本筋が入った「核」がないため、どれもこれも小さい花火みたいな仕上がりになっている。 各論としては、ロナ編やサイモン編はなかなかの良作。アダムとザック編はちょっとイマイチかな。 欲をいえば、ロナのクルマ事故はたんなる事故という描き方になってしまったのがちょっと残念。「駐車場で迷ってどうする」位の話で、事故を起こすというよりも、もうちょっとアダムとザックが誰かに追われるといったストーリーや因果関係を入れこまないとストーリーが深まらない。 その他にもクスリを2錠飲んだマーニー、マルチ商法の夫婦にもストーリーにやや広がりを欠いているし、アダムとザックも救急車呼んでもらって御仕舞という感じで、オチていない。各ストーリーにもうちっと「毒」を入れこめばもうちょっと締まった感じになるかもしれない。ストーリーが意外と綺麗すぎるのが難点かな。 そうはいっても、それぞれのキャラクターとストーリーが微妙に交差しながら進む、中々面白い映画であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-23 23:59:50)
372.  復讐者に憐れみを 《ネタバレ》 
観終わった瞬間はラストはちょっと余計かなと思った。 苦し紛れに言った言葉が実は真実だったという手法はありがちであり、せっかくいい映画なのにこれでは蛇足ではないかと思ったりもしたが、よくよく考えるうちに、この映画の主題は「復讐の連鎖」であり、復讐を遂げることで映画が終わっては主題とずれるのではないかと監督は考えたのではないか思った。 自分に非がないのに巻きこまれた被害者であったはずのガンホであるが、復讐そのものが正当化されるはずはない。逆に、全く面識もない者たちに復讐され得る加害者でもあったという復讐の論理を訴えたかったのではないか。 あの四人組にも、自分たちの同士を殺されたことに対する彼らの復讐に隠れた大きなストーリーがあると思させたが、もうちょっと何かしらの説明なり、セリフがあった方がよりテーマが深まるかなと感じた。 映像に関しては、リアリズムを追求した荒荒しい映像はテーマに非常にマッチしている。人形と共に手が黒焦げになっていく過程などは、こんなふうに撮る人は今までちょっといなかったなと感じさせたが、「こう撮ったら面白そう。こうすればいい画が撮れるのではないか」というような技巧に頼ったり、本質ではない部分にこだわったりしているようところも見受けられた点は多少引っかかる。 映像のリアリズムを追求するのはよいが、あの状況下においてエレベーターの中で手を握る姿は日本人の感覚ではリアルではない。二人の関係やドゥナに対する想いの深さ、愛するものを奪ったものが愛するものを奪われたという姿を描きたいというのはよく分かるのだが。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-13 02:58:56)
373.  シンデレラマン 《ネタバレ》 
各試合白熱し、手に汗握りブラドックを応援し、彼の戦う姿にはそれなりに感動したので、悪くはないと断定できるけど、なんというかやっぱりロンハワードらしいなという感じ。 こんな例えを出してもここでは理解できる人は恐らく1割もいない気がするけど、柴田ヨシトミジョッキーみたいな気がする(分かる人だけ分かって欲しい)。 とにかく教科書的というか、公務員的というか、真面目なんだけど、思い切りのよさや冒険や攻めがなく、観ている者に面白みや驚き、サプライズを感じさせない。おっと思ったのが、試合が終わったのと同時に次の試合が始まっているという流れくらいか。あとはほとんど既視感を感じるシーンばかりだ(確かにサプライズで勝負する映画ではないのは分かるけど)。 演出に関して一点、自分で整理が付いていない問題がある。確かラスキー戦だったと思うけど、肋骨を怪我して、立っているのもしんどいという状態のときに、家族のことを思い出して相手に向かっていったようなシーンがあったと思う。まさにミルクのため、息子との約束のために戦うブラドックらしさを感じる演出ではないだろうか。 しかし、対ベア戦の際には、ブラドックが息子や娘、妻を想うシーンがなかったのをどう受けとめればよいのか自分では整理が付かない。 対ラスキー戦ではなく、対ベア戦の際に、家族のことを思い出すシーンがあれば、彼が戦う意味や彼が倒れることなく必死に戦う原動力を観客は再認識しながら応援することができるような気もする。他方、そんなシーンを入れなくてもブラドックが戦う意味は、母親に反抗して立て篭もってラジオにかぶりつきながら応援してくれる子どもたちや教会に集まった人々を映すことによって、観客は感じることができるので、改めてそんなシーンを入れるのは野暮ったいような感じにもなる。むしろ、ベア戦ではそんなシーンを入れるのは蛇足であり、ブラドックががむしゃらになる姿を映すことにより、ロンハワードは観客が自然とブラドックが戦う意味を感じ取るせるという流れに導くことにしたのだろうか。 しかしながら、試合のシーンが迫力がありすぎて途切れることなく続くので、かえって親子愛や夫婦愛、友情といったテーマがやや影を薄くしていないかという気がする。試合の途中でどっかでぶった切って、観客の試合への集中力を落とすというのも、考えられなくはない演出ではないだろうか。
[映画館(字幕)] 7点(2005-09-19 23:07:40)(良:1票)
374.  ELEVATED(エレヴェイテッド)
cubeといい、本作といい、人が狭いところに入ったら、殺し合いしか始まらないのだろうか。 しかしラストには自分もやられた。自分も完全に狂言だと思っていたら、マジだったというのは、ある意味面白い。ショートムービーであるためこのオチもまあ納得というところ。 殺人鬼とか、テロリストとかを持ち出すのなら他人も少しは信じてしまうかもしれないけど、エイリアンという荒唐無稽なことを持ち出すことによって、どう信じればよいのか分からないという不信感がこの悲劇を招くことになったのだろう。 ただハンクを偶然に刺してしまうというのはちょっと不満もある。あそこは論理的な筋道を立てて、エレンがハンクを刺すという流れにすべきだったと思うが、時間の短さもあり、やむを得ないところか。全体像が見えず、緊張感もあり、時間が短く、引き締まっているため、映画にはに引き込まれてしまった分、多少点数は高め。
[DVD(字幕)] 7点(2005-09-18 03:42:03)
375.  シザーハンズ
自分が近くにいるだけで、愛する人や親しい人を傷つけてしまう。そんなどうしようもならない心の痛みをジョニーデップが繊細な演技で見せてくれた。彼の演技を見ているだけで自分の心が締め付けられるような思いを感じた。 ただ、エドワードの善悪を判断できない、やや行き過ぎた「ピュアさ」にはやや疑問だ。確かに人々の優しさに触れ、孤独な心が癒されていくエドワードのピュアさは大いに結構だ。しかし、どうにもならない苛立ちから壁紙をズタズタにしたり、壁を傷つけたりするという「怒り」に対する率直な行動や、また、愛する人のためなら盗むことさえも厭わない(ジムの家と知っていて入っている、オヤジの選択問題)という純粋さ。そして、銃を持っていたりしていたが、いくらなんでもあの無防備な状態のジムを惨殺するのは、あまりにも行き過ぎではないか。これらは、善悪の判断がないエドワードの「ピュアさ」が招いたことではあるが、このようなバートン ならではの尖った部分、ブラックさが、「クリスマスに雪は何故降るのか」という問いに対する答えがやや汚れてしまってはいないか。おとぎ話のような本ストーリーによい効果を与えたのかは少々疑問がある。 ありがちではあるが、ジムをストーリー上、殺すとしても、なんらかの事故によるべきであって、エドワード自身の手によって殺すべきではなかっただろう。個人的には、エドワードにはブラックなピュアさは不要であり、純粋に「ピュア」であって欲しかった。 また、「ピュア」だからこそなのかもしれないが、エドワードはキムの写真だけで好きになるという設定になっている。しかし、キムの優しさなり何か特別なものに惹かれるという設定の方が良かったのではないか。映画の設定ならば、あのユーモアある出会いでも構わないけど、キムとの出会いはもう少し特別なものであっても良かったのではないか。自分だったら、エドワードは城の上から、街を観察していて、キムのことを知っており、キムの優しさに特別な感情を抱き、エドワード自ら街に降りてくるというような設定の方がよいような気がする。このような設定でなくても構わないが、もう少し出会いや、エドワードがキムを好きになる過程、キムがエドワードを好きになる過程を工夫して、キムとエドワードの関係を膨らませた方がベターだと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-15 01:55:07)
376.  エドtv
アイディアは面白いし、最初のうちは映画にのめり込めた。しかし、ラストに行くに従い、だんだん尻すぼみになっていく。結論を言えば、この映画は起承転結のうちの「転」と「結」がイマイチだと思う。 掘り下げれば色々と深い部分が描けるはずなのに、表面の浅い部分で終始してしまったのが名作になり得ない点だろう。レビュワーの点数が6、7点に集中し、9・10点を付ける人はおらず。一方で0~2点を付ける人もいないというのが、この映画を最も端的に表していると思う。 一言で言えば、「面白いんだけど、イマイチな映画」の代表作かもしれない。 描くべきポイントとすれば、まずは当初のアイディアである「脚本なし、俳優なし、編集なし」というコンセプトが、思いもよらない視聴率の増加によって、だんだん歪められていくという視点が必要ではないか。 「真実」を写すはずが、いつのまにか「嘘」を写すことになっているという視聴率主義の恐怖や、マスメディアの姿勢・限界などのポイントをクローズアップすれば映画が面白くなると思う。そのためにも、あの女性プロデュサーはかなり重要な役柄なはずであり、あの扱い方には問題がある。 そして、プライバシーや尊厳の問題。 どこにでも何にでも相手の気持ちを考えることなく、カメラに写そうとする今のメディアを徹底的に糾弾して欲しかったところである。 人の恋愛を追うくらいならまだしも、恋愛や結婚の破綻など当事者なら誰しも放っておいて欲しいものであり、また親しい人を亡くしたときにでもメディアは首を出し、平気で人の心を踏みにじろうとする。さらに、誰しも人に知られたくない秘密は抱えているものだろう。そういう人々のプライバシーに土足で上がり込む現代のメディアに対して痛烈な批判を込めることが必要ではなかろうか。 さらに、エドが人気者になるに従い、だんだんと有頂天になっていき、他人からチヤホヤされるに伴い、人の気持ちや痛みを分かろうとする心を無くしていき、他人(友人、恋人、家族)との距離がどんどん離れていくという視点もあった方が良かったのではないかと思う。 このままでもそこそこは面白いけど、題材が良いだけに非常に勿体無い映画というのが個人的な感想。
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-13 23:59:08)
377.  チーム★アメリカ ワールドポリス 《ネタバレ》 
「魁!クロマティ高校」があわや公開差止を食らうところだったのに、本作がアメリカで普通に公開されるというのは、やはりアメリカ人の懐の深さというか、表現の自由ということなんでしょうか。クロマティ自身はアメリカ人なんだけど。 しかし、パラマウントはよく公開したなあと思う。今回登場した人物プラスマイケルベイとベンアフレックは、パラマウントとの関係はおかしくならないのだろうかと心配してしまう。 この映画のなかで一番大爆笑できたのは、ゲロシーン。周りはちょっとヒキ気味だったけど。その他にも、手をバタバタさせるSOSシーンとパールハーバーのテーマにはなかなか笑いのセンスを見出せるが、個人的には「スターウォーズ」などヒネリを効かせた笑いや、ゲロや下ネタとは異なるもう少しハジケた感じの抜けた笑いももうちょい欲しかったというところ。 しかし、本作は人形劇にしたために映像の幅が広がったという利点を感じる。あの二人のベッドシーンは実写では到底無理だし、アニメでも無理だろう。人形だからこそできる微妙なリアル感がでた面白いシーンだと思う。俳優たちが吹っ飛ぶシーンや黒猫のシーンも人形劇だからこそというのはあった。憂いに満ちた表情など人形であることのギャップを利用することによって、なかなか良い効果が生じさせたのではと感じる。 【深いネタばれ】本作は、ぱっと見では①テロ撲滅を名に世界の警察を名乗るアメリカへの批判、②政治的な発言が目立つ俳優への揶揄、③テロ国家への非難を感じられる。 しかし、①については、実は最後には0.01秒差で世界を救うのはアメリカであるし、②についても、主人公自身が実は俳優であり、俳優が世界を救うというストーリーになっている。 非難する点と映画の結末が矛盾する形となっていることを考えると、制作者は案外、真意を悟られないように実は計算して創っているのではないかという気がする。③に関しては、どれも似たようなものだがチ〇〇がアメリカであり、マ〇〇がアメリカが内政干渉する国であり、ケツの穴がテロ国家という図式であり、世界がクソだらけにならないよう、ケツの穴を取り締まることは大事であり、チ〇〇のような世界の警察は必要悪なのかもしれないではないかというメッセージは一応込めていたような気がする。
[映画館(字幕)] 7点(2005-08-07 23:54:49)(笑:1票) (良:2票)
378.  ビートルジュース
この映画をようやく今ごろになって初めて見たのだが、やっぱりバートンは凄いとしかいいようがない。バートンワールドのイメージの深さや奥行きを改めて感じる。 本作は死後の世界や幽霊をテーマにしているにもかかわらず、ホラーとは言い難い独特の世界、実にバートンらしい「遊び」が盛り込まれた世界観が出来あがっている点が素晴らしいと言えよう。 ストーリーとしても、アレックとジーナは水死であるため、生きている人達と同じような造形という点がなかなか映画にいい効果を与えていると思う。 登場人物の中でぱっと見、一番気が弱そうな二人が、一筋縄ではいかないモンスターっぽい家族を追い出そうとする逆転現象がなんとも言えず、面白い設定だ。 そして、その関係を面倒にしてしまうビートルジュースの存在もまた面白い。 彼の出番が少々物足りないかなと思うけど主役ではないのであんなものでいいのではないか。 この映画を見れば、マイケルキートンがバットマン役に相応しくないというのがやっぱりよく分かる。
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-01 00:44:48)
379.  アルマゲドン(1998)
マイケルベイは嫌いな監督であり、感動するところもほとんどないとは思うが、娯楽映画と割り切れば、映画自体はそれほど悪いものではない。 荒唐無稽の設定である掘削屋のおっさん達が宇宙に行くというあり得ない設定が意外と悪くない気がする。 天才科学者でもヒーローでもないただのおっさんが地球を救う。 このおっさん達は、ただのおっさんではない。どいつもこいつも奥さんに逃げられたり、あるいはクズに近いどうしようもないおっさん達である。 そんなおっさん達が、クズでなくなり、輝きをもち、誇りをもてるようになるというのはある意味面白い設定かなと思わせる。 天才でもないなんでもないおっさんの手に地球の運命が委ねられ、意外と地味な方法で地球を救うのは多少評価してもよいポイントではないだろうか。 しかしもっと面白くなりそうな点がいくつか見当たる。 まずブルースウィルス扮するハリーが意外と薄っぺらなキャラクターのような気がする。 ハリーとグレース親子にはもっと親子の対立をアピールした方がラストがより感動させられるような気がする。「戻ると約束して・・」と宇宙に行く前にグレースが言ってしまうと、グレースがハリーのことを愛しているという結論が出てしまっている。 むしろ仲違いさせたまま、宇宙に送って、ラストにグレースが父のことを心から愛しているということに気づかさせる方がより親子のストーリーとしては際立つのではないだろうか。 また、ハリーのリーダーとしての資質を問われるような出番を掘削時にいくつか用意しても良いだろう。AJとの対立ももう少し描いておかないとラストの「オマエに任せる」という言葉も上手く活きてこない。 序盤・中盤には訳の分からんほどトラブルを仕掛けているのに、掘削時には地味なトラブルばかりで、意外と派手さがない(もっともアルマジロが一台吹っ飛んだりしているが)。せっかくのハリーの出番である掘削時が一番地味になってはいないか。 さらにトルーマンの存在ももったいないと感じる。 出番としては核を地表で爆発させるかどうかのやりとりに彼の大きな存在があると思うのだが、尻すぼりしている感を受ける。遠く離れてもハリーとトルーマンには何故か訳のわからん信頼関係が結ばれているという設定がもっと色々あっても良い気がする。 マイケルベイの映画はなかなか評価が難しい。
[DVD(字幕)] 7点(2005-07-16 05:13:02)
380.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 
序盤の凄まじく圧倒的な迫力は鳥肌モノであり、傑作の予感さえ漂わせていたが、どんどんとあらぬ方向にストーリーが進む。しまいには、あまりのご都合主義に「理屈じゃない。頭で考えるな。感じろ。感じるんや。」と自分に言い聞かせていたが、最後のラストでやってはいけないこと(微生物のことではない)をやってしまい一気に興ざめをした。 ストーリーとしては①真の勇気とは何か②ティムロビンスの存在③地球人の宇宙人への攻撃の描き方についてやや疑問を感じる。 ①については、宇宙人に対して無鉄砲に戦うことが勇気ではない。戦わずに家族を守るということも本当の勇気といえるのではないかというメッセージが込められていたと思う。その対立軸としてロビーという存在が必要だった。したがってトムには最後までロビーを説得させる必要があったのではないか。仮に説得できなかった場合にはロビーを死なせる必要があったと思う。ロビーを生かすということはロビーの行動を肯定してしまっていることになる。ロビーに限らず、自分が期待した「家族愛」という視点がかなり欠けてしまっている気がして残念だ。ラストは「済まない。ロビーを死なせてしまった」というトムのセリフを期待したのに…。それにしても人間ドラマに関しては感動させられる部分は微塵もなかった。 ②については、彼が本当に死ぬべき存在だったのかが理解できない。殺されるほどのpanicとcrazyっぷりが足りないのではないか。彼の存在に価値をつけるとすれば宇宙人侵略という危機にかこつけて、火事場泥棒的に自己の欲望を満たそうとする者という扱いにすれば良かったのではないか。この関連としては、人々のパニックぶりと暴徒化という視点は描かれているもののオリジナルに比し扱いが薄くモノ足りない。この視点は非常に重要だと思うのでもっと厚めに扱って欲しかった。 ③確かに本作はトムの目線で終始ストーリーが進むため、軍による宇宙人との戦いを描く必要はないと意見もあるが、そうだとすれば手榴弾や「鳥がいるぞ」等は蛇足のような気がする。「観客が何を期待するか」と「ラストのオチ」を重視すれば、オリジナルのように核兵器を使うというのは論争があろうかと思うが、地球側の攻撃力の強さを示した方がよかったのではないか。破壊力のある攻撃が全く効かない相手が微生物という微小なものによって滅ぶという落差こそが観客の驚きとなるのではないだろうか。
[映画館(字幕)] 7点(2005-07-03 00:51:31)
030.36%
140.49%
2121.46%
3394.74%
4789.48%
59111.06%
615618.96%
719523.69%
816319.81%
9607.29%
10222.67%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS