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コメント数 885
性別 女性

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361.  Gガール/破壊的な彼女
好きなのはきっと男性だけで、女性は怒りそうなGガールのキャラ設定★ ノーマルモードが茶髪、ハイパーモードが金髪なのは「スーパーガール」と同じでもカッコイイのは最初だけ、狂気のジェラシーは「天使とデート」のフィービーに匹敵! ユマは浮気イーサンと離婚後、ウップンばらしと子どもを養うために出た?と思えるくらい自虐的で、現実でも嫉妬を味わったユマは自分を茶化して見せたのかもしれないね。 ずっと幸せだったらこんなのやってないかも。 映画は艶笑ぽくて殿方の酒の肴にしかならない気がしますが。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-08-03 17:47:08)
362.  天空の草原のナンサ 《ネタバレ》 
ビャンバスレン・ダバーが「らくだの涙」と同じモンゴル遊牧民を描いてより映画的、空の青と草原の緑が美しいコントラスト。 影の主役はナンサや妹より末っ子弟クンか、巧まざる仕草が笑みを誘う。 厳しい遊牧の暮らし、迷い犬のツォーホルもかわいいというだけでは飼ってもらえない。 定住しない彼らの家ゲルの解体は手間のかかる大変な作業でも、彼らには日常的な儀式なのだろう。ドキュメンタリータッチの中に最後はドラマ仕立て。 猛禽の群れに歩みよる弟は、望遠の圧縮効果による見た目より距離があるはずだが、一瞬ヒヤッとさせるのが淡々と進む作品のスパイスに。 定住化が進み遊牧民たちはいずれ時の流れに静かに姿を消していくのが予想されつつ、今を生きる彼らをいとおしむような視線。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-02 06:59:59)(良:1票)
363.  らくだの涙 《ネタバレ》 
「月の砂漠をはるばると、旅のらくだがゆきました♪」 らくだというと水の少ない環境にも強くおだやかで従順なイメージ、でもこの動物のことはよくは知らない。 モンゴル人女性ダバーとイタリア人男性ファルロニのドイツ留学の卒業制作映画は運にも恵まれて希少な映像を収め、ドキュメンタリーと演出が違和感なく入りまじる。 ゴビ砂漠で遊牧生活を営む一家が飼う、難産の末生んだ子をかまわない母らくだ、心もとなげなめずらしい白いらくだの子。 馬頭琴で家畜の心を癒すフースの儀式は、美人のお母さんの歌とあいまって母らくだの内にも響き、涙は動物の心も溶かす。 ようやく母子となれた二匹が寄り添うさまには安堵する。 母に授乳させるべく遠方へ楽師を呼びにいく兄弟の旅は彼らが未知のものに触れる機会でもある。 新しいものを目にしてしまうとそれなしでは生活があじけなく感じられてしまうのが人間の哀しいところだ。 まるいゲル(移動式住居)の横に置かれたまるいパラボラはユーモラスだが、この地にもひたひたと押し寄せる文明の象徴でもあり。
[DVD(字幕)] 7点(2011-08-01 07:00:00)
364.  アラン・ドロンのゾロ
オペラ座の怪人やマスク、そしてこのゾロと仮面物にはめっぽう弱い。 ZORROは狐の意味だそうで、この「黒いきつね」が大のお気に入り。 深刻で暗いイメージの強いドロンだけど、息子のために作ったこの映画では精悍なヒーローそのもの。 陰謀に倒れた亡き友人の身代わりとなるニセ総督の周りを煙に巻くオカマぶりも、意外なほどハマッていて楽しい。 悪役(ベイカー)やヒロイン(ピッコロ)も魅力的。 シンプルで小気味良くまとめられたこの快作には、バンデラス&ホプキンスのダブルゾロが束になってかかっても敵わないと思われるのだ。 先頃めでたくDVD化され、♪ZORRO IS BACK♪ 弾むテーマ曲も心を奪う。
[地上波(吹替)] 8点(2011-07-15 07:58:24)(良:1票)
365.  マスク・オブ・ゾロ
ゾロを新旧二代にしたのが新味。 キャサリン・ゼタ=ジョーンズはラテン美女に見えるネ。 これも悪くないですが、やっぱりZORROはドロンでしょう!
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-15 07:56:10)
366.  ラウンド・ミッドナイト
実在のサックス・プレイヤーが架空のプレイヤーを演じるジャズ映画。 タヴェルニエが60年代フランスに流出した米国ミュージシャンの中のピアニストをモデルに描く。 デクスター・ゴードンの棒読みと枯れ声に驚くも、役者ではないし慣れると味ともなり。 パリで酒びたりの彼を再びステージに立たせたデザイナー、フランシスの献身的な友情は得がたく、不安定でありながらどこか飄々とした雰囲気が「バード」とは違って重苦しさは少ない。 復帰後NYに戻って娘との会話、「歌詞は?」「音楽にかならずしも歌詞は必要ない」 歌と切り離せぬポップ・ミュージックしか聴かないであろう少女への返答は「インストゥルメンタルの演奏だけで、音楽そのもので感動を与えられるものでなければ」との思いがこめられて、同感。 ロネット・マッキーが歌う"HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON"は情緒あるが、彼には声も楽器、歌詞はムーディな飾りかもしれず、またそれでよいのだろうと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-11 15:52:53)
367.  雨に唄えば
スタンリー・ドーネンの「雨に唄えば」は前の年の「巴里のアメリカ人」よりも明るく大衆的で、隙なく娯楽をつめこんだエンタメ・ミュージカル☆ ジーン・ケリーが演技もダンスもできるのに対して女性は演技のデビーとダンスのシドに振りわけて、ドナルド・オコーナーもすぐれたボディ芸を見せてくれる。 ストーリーとはあまり関係のないシド・チャリシーとのダンス・シーンは「巴里」に劣らない芸術性も入れるため? あれがあるから子どもっぽくなってない。 そしてやっぱりあのシーン、一般的にはマイナスイメージの雨の日をプラスに変えた功績は大きくて、灰色のレイニー・デイを楽しきものにした映画♪
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-07-10 08:44:01)(良:1票)
368.  巴里のアメリカ人
ヴィンセント・ミネリの「巴里のアメリカ人」は芸術性豊か、ガーシュウィンとフレンチアートがふんだんに。 レスリー・キャロンは「あしながおじさん」よりこちらが好き。 端正なアステアより豪快なケリーと相性がよいのか。 美人というよりキュートなバレエダンサー、ちょっとカイリーに似てるかな。 賛否両論終盤20分は肯定派、他じゃこんなの見れないモン。 骨太ジーン・ケリーはロートレックなら骨なしヴァランタンよりショコラ!
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-09 07:00:03)
369.  フライトプラン 《ネタバレ》 
「パニック・ルーム」より評価低いけれど、このジョディはあれより高いハードルを跳ぶ。 あちらはそばに守るべき娘も外に元夫もいるのだから心の持ちようが全然違うし、平常心を失って壊れてもしかたない状況。 だから迷惑かけまくってもOKなのではなくて観客からも一度ヒロインへの信頼を失わせ、ピーター・サースガードはグレーゾーンにいて、ショーン・ビーン機長は均衡を保つバランサー。 ミステリーの謎解きはそれほど重要ではない気がするし、動きのある後半も悪くない。 最後に少し乗客へのフォローでもあればね。 日本人は「人様のご迷惑」をスリコミされてるから余計気にさわるのだと思います。 航空機モノは好きなので点数甘め。 セラピスト(グレタ・スカッキ)のきまり悪そうな表情が○。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-08 15:37:23)
370.  やかまし村の子どもたち
アストリッド・リンドグレーンの「やかまし村」シリーズは、彼女の「ピッピ」「カッレ」より幼年向きで読み物としては食い足りないところがありますが、視覚的な媒体である映画にすると昔のスウェーデンの田園風景がすばらしく、田舎の子どもの生活を描いた同じスウェーデンの画家カール・ラーションの水彩画を思わせます。 本は3冊で映画は2本、タイトルは同じでも構成は入れかえて映画の1作目は夏の話だけの夏休み日記。 リンドグレーンが脚本も手がけ、望みどおりにハルストレムに撮ってもらえたのではないでしょうか。 三軒きりの村の北屋敷・中屋敷・南屋敷もそのままに、草や水とたわむれるリサたちは本当に幸せそう。 6人の顔と名前が一致する頃には終わってしまう理想郷のような世界。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-07 14:15:08)
371.  パニック・ルーム 《ネタバレ》 
デヴィッド・フィンチャーらしいシャープな映像、でも暴力と流血が多くてちょっとマイナス。 母子家庭なのに4階建ての住居を購入とは非現実的だけれど、縦長の重層構造にすることによって宇宙船のような特殊な空間に。 パニックルーム自体エアロックみたいだし。 強い母ジョディ・フォスターに守られる12才のクリステン・スチュワートは美少年のよう。 彼女の病気ふくめてあの手この手で2時間もたせるサバイバル・イン・フォートレス。 悪漢には見えないフォレスト・ウィテカーが情状酌量してもらったかどうか気になります。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-07-07 07:22:22)
372.  バード(1988) 《ネタバレ》 
俳優が実在のサックス・プレイヤーを演じるジャズ映画。 クリント・イーストウッドの音楽好きは個人的趣味というよりも家風のようで、自身映画に曲を提供したことも。 この映画にもジャズとチャーリー・パーカーへの思いがこめられた分長く時間も交錯。 フォレスト・ウィテカーが苦悩し続けるバードに扮し、演奏シーンは迫真だが作品のムードは終始重たく、この時期から既に自滅的で暗い作品を好んで作り続けた監督の資質の一端が示される。 "LOVER MAN"収録時倒れたりするようなエピソードでさえ目立たぬほどに。 彼を支え続けた妻チャンをはじめとする白人女性を愛し薬物に依存し病に冒され、34才で逝ったバード。 永らえたディジー・ガレスピーが語ったように、彼はジャズの改革者でバードは殉教者であったのか。 繰り返し投げられるシンバルは、心から去らぬ若き日の苦い思い出。
[DVD(字幕)] 6点(2011-07-06 06:59:59)
373.  画家と庭師とカンパーニュ
ダニエル・オートゥイユにはルコントの「ぼくの大切なともだち」もあり、どちらも人に無関心な主人公が新しい知人によって変わっていくお話。 猛禽類のような大きな目をしたオートゥイユには偏屈男がよく似あう。 ルコントの都会的でしゃれた軽妙さに対してベッケルのこの作品は、パン・ド・カンパーニュ(田舎パン)のような素朴な味わい。 会話と自然でできていて音楽も最後のモーツァルトだけ。 庭や風景を映した映画は多いけれども、おいしい野菜を実らせてくれる菜園への愛情というのもあるのだ。 妻に離婚されたくない一方で適当に遊んでいるキャンバス(画家)と妻をあがめ惚れぬく国鉄退職者のジャルダン(庭師)は、およそ似たところがないのに気がおけない関係が形作られ、語り合う日々が続くのだが。 画家に連れて行ってもらったパリのルーヴルで庭師が目をとめるのは、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」。 コールドプレイのCDジャケットにも使われた名画に家で毎日見ていたカレンダーの絵だと親しみを見せるジャルダン。 限られた人間のものである抽象画の画家だったキャンバスの画風が変わったのもそのせいか。 「芸術のための芸術より人生に彩りを添える作品を」と。 妻の眼差しも自分本位だった夫の変化に和らぐ。 2人で釣りあげた伝説の池の主はあるものをねじふせた証、たとえ一時でも。 哀れっぽい映画には泣けなくともこれは泣けた。 小説に空白があるように、あえて描かれぬ部分に。
[DVD(字幕)] 8点(2011-07-02 12:37:23)
374.  夏時間の庭
野趣のある緑の庭をかけまわる子どもたち。 親族が集うと生まれるにぎやかさに始まり、オルセーの企画作品ということでちょっと趣向のかわった映画、主役の半分は郊外の邸宅をふくめた美術品。 美術館というと建物のイメージだけれど美術品を愛する人たちの仕事も意味し、価値のある品々が散逸するよりは多くの人が見ることができる安全な場所で余生を送らせたい、という気持ちが強い人々なのだと思う。 個人蔵と違ってもう誰も使うことはできず、使われてこそ価値があるという考えも道理であるし、美術品のあるべき場所はここ、と謳ってはいない。 もし行き場に困ったら美術館という選択肢もありますよ、と囁いているようではあって、監督と美術館双方の思惑の間に微妙なジレンマも介在。 それとフランスの美術関係の映画を見ていて思うのは19 世紀に端を発した日本との美術交易が今も根強いことで、これにも極東の顧客への目配り。 金髪のビノシュは「嵐が丘」以来? 自分も男兄弟2人なのでちょっと親しみをおぼえる。 ふだん映画に出ることのないイーストウッドの息子(ミュージシャン)が出演しているのは、アート系の作品だからだろうか。 それぞれの人生を歩む彼らの選択は少しばかり世知辛くて寂しさも残るけれど、やさしい家政婦さんに価値を知らずにもらわれていった花瓶や修復されて美しさを取り戻した彫像、祖母の言葉をかみしめる孫娘の涙に、美しきものにことよせて人の心も映しだされる時間。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-02 06:55:04)(良:1票)
375.  ランナウェイズ
映画化の噂を聞いてはや2年。 ランナウェイズって知ってる人は少ないと思いますが、70年代のガールズ・ロックバンド。 80年代の英国のガールスクールには「お人形さん」呼ばわりされてたけど、草分けだったのとシェリーの下着ルック(ハイライトとして日本公演用になってますがそれ以前から着ていた)などで本国でもセンセーショナルな存在ではあったよう。 タヌキ顔のダコタがキツネ顔のシェリーなのは笑っちゃう! この役クリステンの方がよかったんじゃない? そのクリステンは「トライライト」のお嬢さんベラとはうってかわってガッツのある女子ロッカー、ジョーン。 黒髪に太い声で本人より美人だけど彼女はジョーンに見え、エンドロールでも彼女が先でどっちかというと彼女の映画だと思いますが、音楽的には素人だった2人のガンバリは感じられましたヨ。 明るいサンディ(06年死去)や気の強いリタ(そっくり! チープ・トリックのTシャツまで)もいて途中脱退のベースだけは架空キャラ、テイタム・オニールがシェリーの母親ですがホンのチョイ役。 練習拠点だった古トレーラーは部室のよう、「チェリー・ボム」「クイーン・オブ・ノイズ」などの楽曲や衣装の再現度はいいネ。 シェリー・カーリーの自伝を基に、後に「アイ・ラブ・ロックン・ロール」のヒットをとばすジョーン・ジェットが監修したストーリーは、両者の微妙なバランスを保ちつつ彼女たちが女のコであることで新鮮味のあるものになっていて、綿アメのようにフワフワしていた「あの頃ペニー・レインと」と比べるとハードキャンディな味。 キレイ事になるのは避けながら、イタリア女性PV監督の手際のよさと編集で不思議とダーティな印象は残らない。 強烈なクセのあるマネージャー、キムに操られるパペットだった彼女たちが虚構の世界から抜け出そうとする姿はヒリヒリと痛いけれど、もがきながら輝いた時間がなかったら彼女たちの青春はずいぶんと退屈なものだったはず。
[映画館(字幕)] 7点(2011-06-30 19:40:17)
376.  ミックマック 《ネタバレ》 
「ロスト・チルドレン」以後の3作(「エイリアン4」「アメリ」「ロング・エンゲージメント」)はどれも自分にはものたりなかったけれど、15年後のこれはやっとあるべき場所にもどって本領発揮、いい感じです。 もともとスケール大きいのよりもマニュファクチュアなのが合う人だと思うし、「アメリ」の流行りモノとしてのヒットは異常だったので。 「デリカテッセン」の空気もある今作は、不運の主人公バジル(「ぼくの大切なともだち」のブーン)の仲間となる人間大砲、軟体女、発明家、言語オタク、計算機、ギロチン男、料理番の7人の住む隠れ家がジュネっぽく、ゴチャゴチャとせまくて薄暗いけれど居心地がよさそうで、廃品を使って作られる発明品もレトロかわいい。 現代のテクノロジーに逆行するようなハンドメイドな魅力。 元凶をパニッシュすべく彼らが繰りだすパリの街も、濃い暖色カラーでジュネ仕様の美しき舞台に変えられて。 反戦・反兵器のテーマは目立たたせず下地にねりこみ、おしおき大作戦も暴力を排除したオットリしたもの。 平行してバジルのときめく恋の予感も。 「ロング…」では温厚な叔父さんのフリしてたドミニク・ピノンが豪快オジサンに戻ったのもウレシイ、そうでなくっちゃ。 ワルのかたっぽがアンドレ・デュソリエなのもよい。 手間隙かけてコトコト煮込んで作られたジュネの最新作はいいお味。
[映画館(字幕)] 8点(2011-06-26 11:42:15)
377.  十二夜(1996) 《ネタバレ》 
キリリとしたイモジェン・スタッブスは「サマーストーリー」のミーガンより男装の麗人ヴァイオラ=シザーリオがそれらしく、双子の兄セバスチャンとも似た面差し。 シザーリオに恋してしまうオリヴィア(ヘレナ・ボナム・カーター)は恋路つっぱしる令嬢。 シェイクスピアは物語をまとめるため人物をチェスの駒やオセロの石のように使うのだけど、「十二夜」でもヴァイオラの苦しい恋が実るのはよいとして、オーシーノやオリヴィア、セバスチャンのあっけない恋のおさまりは、やはり舞台劇のためのキャラクターと見ゆ。 道化フェステ(キングズレー)の陽気な謡にはじまりおわり、侍女マライア(スタウントン)の悪知恵に踊らされし執事マルヴォーリオ(ホーソーン)はおかしくもやがて哀しき。
[映画館(字幕)] 7点(2011-06-26 11:05:05)
378.  或る夜の出来事
1934年っていったら「キング・コング」の次の年ですよ~スゴイ! キャプラ初期のヒット作はお金も時間もかかってなさそうだけど、十分オモシロイ。 かわいくないエリーがだんだんかわいく見えてくる。 エリーの衣装はローブ、イブニング、ウェディングとある中で、ずっと着ていた質素な服が一番似合っていたし、巨額の大金をふりまわすわりに金勘定が細かいのが庶民的。 新聞記者ピーター(「風共」のレットより感じイイかもね)の特ダネ交渉は20年後の「ローマの休日」がソックリいただいてる。 エリーのパパは名の知れたパイロットよりホネのある貧乏記者がお眼鏡にかなったよう。 エリーの結婚式の後は2人が画面に登場しないのも粋な演出に見えるんだけど、すでにスターで短期間しか参加しなかったコルベールの都合ってことはないよね? 重要視していなかった作品でオスカーをもらった彼女は壇上でキャプラに謝辞をのべ、彼女もエリーのように改心したってこと。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-10 07:05:51)
379.  ラヴェンダーの咲く庭で 《ネタバレ》 
乙女チックなジュディ・デンチ、TV「名探偵ポワロ」のヘイスティングス役が印象深い英国俳優チャールズ・ダンスの初監督作品。 戦争で恋をする機会を逸し少女の心を残すアーシュラと寡婦ジャネット(マギー・スミス)姉妹の静かな生活の変化は見ていて楽しく、おっかさんタイプの家政婦さん(ミリアム・マーゴリーズ)がいることでコミカルな雰囲気も。 胸に恋を秘める妹、妹の心が自分よりもろいのを知っている姉。 海岸に流れつきアーシュラの「王子様」となるダニエル・ブリュールは「グッバイ、レーニン!」ほど純朴な役柄ではないし、どんなに大事にされても若い小鳥は飛び立っていってしまうもの。 でも思い出とあの絵が残って、やっぱり出会いがあってよかったのだと思える。 去っていったから素晴らしいコンサートも聴けたのだものね。 村人もつかのまの住人の出世を誇りにしているみたいだった。 やもめの医師(デヴィッド・ワーナー、お年を召しました)も外は老いても内はまだ情熱的。 短編を脚色したダンスはリアリティよりも年を重ねてもかわらぬ人の心と邂逅がもたらす輝きを大事にしたように思われて、せつなくもやさしい余韻が残る。
[DVD(字幕)] 8点(2011-06-09 22:10:15)
380.  新しい人生のはじめかた
ダスティン・ホフマンとエマ・トンプソンのラスト?ラブ。 秋のロンドンが舞台のアメリカ映画、監督・脚本はイギリス。 一度共演ずみでエマの方から声をかけたそうで息もあっているよう、目を見はるような才気走ったところはなくても丁寧な作りは好み。 ハーヴェイ(脂の抜け具合がよろし~意外とコートが似合う)とケイト(少し太っちゃったね!)の半分アキラメの人生。 元気のない2人が出会った効用は大きくて、ハーヴェイの娘の披露宴スピーチでは継父(ジェームズ・ブローリン)にも花を持たせる心ばせが場をなごませ、ピアノのシーンもしっとりと。 エマの方が背が高い・・・と思っていたら、ラストシーンのためだったんだ。 助演女優もキャシー・ベイカー(米)、ブロナー・ギャラガー(英)と好きな人たち。 デーム演じる被害妄想ママも進展があってお守役を卒業できそうな気配。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-08 06:25:16)(良:2票)
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