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ルクレツィアの娘さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 349
性別 女性
自己紹介 基本的には、お金を掛けた映画と歴史時代物が好き。

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21.  トロイ(2004) 《ネタバレ》 
お金をかけて撮った大作らしい大作で、見応えは十分。ただ、盛り上がりが散漫で、見栄えのする素敵な役者を集めて並べただけ、という印象もまたぬぐえない。CGによる戦闘シーンも最近は食傷気味。とは言え、アキレスを演じたブラット・ピットはさすが。輝かしい不死身の英雄ではなく、あくまで動物的な勇者という感じがして面白い。鍛えた肉体もすごかったし、武術的に完成された動きも上手い演出だ。アキレスと正反対の、国のため家族のために戦う英雄ヘクトル王子も上手い。エリック・バナの地味で寡黙な雰囲気が、悲壮感を盛り上げて迫力がある。妻に何度も、逃げ道は覚えたかと尋ねる場面は、なかなか泣ける。そして何より感動したのが、ピーター・オトゥールのトロイ王プリアモス。なんというか、威厳と慈愛を持ってはいるが輝きと強さを失っている、まさに「滅びるべき運命を迎えた国の王」そのものなのだ。プリアモスがヘクトルの遺体を帰してくれるようアキレスに頼む場面は、まさに名場面である。すべての元凶となったパリス王子の軽率さ・幼稚さや臆病ぶりがまたすごい。けれども物語の中でほんの少しだけ成長をする。そこがいい。かの三部作で美しく完全無欠なキャラを演じたオーランド・ブルームが、同じ弓矢をつがえながら、ここまで情けないキャラに扮してくれるというのも、なかなかツボだった。配役をした人に拍手したい。配役といえばショーン・ビーンのオデュッセウスも素晴らしい。大国の強引な侵略戦争に、小国の王として心ならずも従わなくてはならないが、従うとなったら策謀を巡らせ友を引き込むことを厭わない。仕方ないんだよと言いながら、これ見よがしな苦悩を見せるわけでもない。ずる賢そうな顔をして、しかし、その両肩になにがしか重みを背負ってるようには見える。物語の中で、一人冷めたオデュッセウスを演じたショーン・ビーンは面白い役者だ。彼の語りに始まって終わる演出は、なかなか良かったと思う。トロイ戦争とはむろん「愛のための戦い」ではなく、侵略戦争である。そこには、オデュッセウスも語るように「名を残す」ことへの渇望と、本能的に戦争・戦闘を嗜好する男たちの欲望がある。女たちの人生は眼中にない。だから、戦いを嗜んだアガメムノンとメネラオス、そしてアキレスが死に、戦いに背を向けたパリスとヘレンが逃げ延びるというのは、満足すべき結果なのかもしれない。
8点(2004-05-23 23:00:50)(良:3票)
22.  理想の結婚
コメディなのだが、古き良きイギリスの上流社会の、日常生活をのぞき見ることができて、上質な映画。どぎついセリフや過激な場面も無くて、非常にゆったりと上品で、それなのに退屈しないで観た。俳優陣のクオリティもあるだろうけれども、脚本も良いのだと思う。原作は戯曲だそうだけれども、場面展開のテンポが良かった。上品なドタバタに、くすりと笑わせられた。やはり、ケイト・ブランシェットのクラシカルな優雅さが、素晴らしい。上品で清楚で優雅な淑女そのものだ。彼女は「美女」ではないが、生半可な美貌なんか太刀打ちできない存在感を持っている。めがねを掛けても、キスをしても、上品。それにしても、最後にキスをしながら足をばたばたさせているところが、かわいらしかった。ハーレクインの表紙を飾れそうなルパート・エベレットも、眼福だった。いつもは硬質な感じのジュリアン・ムーアが、意外なほど貫禄ある悪女っぷりで、素敵。
8点(2004-05-12 20:22:43)
23.  ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 - スペシャル・エクステンデッド・エディション - 《ネタバレ》 
「深く心に残る物語」のことをサムが語る場面は、本当に素晴らしい。フロド&サムのルートは、増えた画像について特別な感動はないが、メリー&ピピンのナチュラルな活躍が、実はとても重要だったことを、この特別版を観て気付いた。とくにヘルム峡谷から敗走したウルク=ハイがどうなったかという話は、ちょっと気になっていた部分だったので、納得できて良かった。アラゴルンとローハンに関しては、物語の補足が加わって、原作が好きな人には楽しめる。ただ、エオウィンのシチューのエピソードは蛇足としか思えない。それにしても前作に引き続き、愛を込めてクローズ・アップされたのがボロミアと執政家であるのが、非常に興味深い。映画のストーリーだけを楽しむ場合には、第一部で命を落としたキャラクターについて改めて語られても戸惑うだろうから、劇場公開版で削られたのはやむを得ないので、この追加こそ特別版の意義だと思う。ひとつの指輪のことをボロミアが「ギフト」と思いこんでいた理由や、指輪に誘惑される隙を持っていた背景が分かるのはとても嬉しい。そして何より、劇場公開版であまりにも唐突な行動を見せたファラミアの、内面的背景的描写が増えていたことが、とても良かった。執政家の親子三人が揃う場面を映像で観ることが出来るのも嬉しい。デネソール候の偏った愛情に、弟ファラミアが傷ついているだけでなく、兄ボロミアも苦しんでいる。兄弟の幸せそうな笑い声が親の登場でかき消える、そんな不幸な家族。「希望は常にある」と登場人物たちが繰り返し語る「二つの塔」において、兄を失ったファラミアの絶望はとてつもなく深い。ファラミアの描き込みが足りなかったと監督と脚本家はコメントしているが、そんなことはないと思う。葛藤と絶望の中でファラミアはフロドたちを観察し、フロドの重荷を理解し、自分の命を捨てる覚悟でフロドたちを行かせた。ボロミアが出来なかったことを、かつてアラゴルンがしたことを、ファラミアは行うのだ。ファラミアはボロミアと並べて、際だつキャラクターである。その割に、ボロミアを演じたショーン・ビーンが、執政家の人間関係を「非常に単純」とコメントしているのは、ちょっと不思議。そして本編とはあんまり関係もないのに、ボロミアがゴンドールの旗を持って兵士たちに叫ぶシーンは、良くとおる低音の声と共に、とても印象深い。
8点(2004-03-15 00:57:43)
24.  ローマの休日
何度見ても、オードリーの美しさは圧倒的である。清楚・可憐・高貴・・・・・・あらゆる賛辞を並べても説明がつかないような気がする。髪の長いアン王女のあまりにも清純な姿も素晴らしいが、髪を切って活発に外へ飛び出す変身がイイのだ。女性はこういう変身を、一度ならず経験している。コンタクトにしたとき、メイクを覚えたとき、パーマをかけたとき。だから、アン王女の浮き浮きした心情は「分かるような気がして」しまう。そして、自分もこんな素敵な女の子になってみたいと憧れる。王女様になりたいのではなく、この映画のオードリーになりたいと望む。だからこの映画は、普遍的で不朽なのだ。賭に負けた新聞記者のジョーが果たして編集長にお金を返すのかが、あとはとっても気になるところだ。友人の恋のために、スクープを捨てたカメラマン君、アンタが一番スゴイぞ。
8点(2003-12-05 21:44:01)
25.  ラスト サムライ
予想以上の素晴らしい映画でした。架空の人物である勝元が、明治十年の「士族の反乱」の姿を、上手く昇華して、伝えてくれている感じですね。また、多少違和感があったラストの平伏シーンですが、インディアンたちを皆殺しにしたオルグレンの過去と比較して、敵や滅び行く者への敬意を表する日本の文化を、端的に示した演出かと思います。ただ、そもそもオルグレンは武器商人との関わりから日本に来たのだし、日本政府は巨費を投じて近代軍備を整え、買い込んだ銃器を内戦に使ってるワケです。勝元との戦いも武器商人を潤わせてるだけ??? それを考えるとかなりムナシイです。が、とにかく、渡辺謙の圧倒的存在感がこの映画の根本を作ってます。映像も素晴らしい。小道具もイイ。日本が時代劇を作る際にテキトーにしてしまう部分(たとえばカツラとか衣装とか)を、きちんと作ってくれていて感涙です。あと、小雪が演じる「たか」の振る舞い(とくに前半)が、非常に日本的で、この脚本家は上手いなぁと思いました。もっち~さん、私が何となく感じた疑問を明確に教えてくれて有り難うございます!! 最後の決戦の時に勝元側に火薬が登場して、そうだよな~、維新前の日本だって火薬も鉄砲もあるんだよな~と思いました。あと「もはやサムライの時代じゃない」と言ってる側が、襲撃の際に、刀を振りかざしたり忍者の格好したりというのは変ですよね。あと、切られた「髷」を道ばたに捨てていくことは、旧い日本人なら絶対にしないぞ!! とか、サムライとは町人から見た言い方で、武士たちは「侍」と言い方を嫌っていたので、江戸期には自分たちに対して決して使わないし、少なくとも手習いに「侍」と書くことは有り得ないんだなぁ~とか、重箱のスミは沢山ありましたが。そんなことまで気になるほど、時代考証にお金を掛けてました。そして、勝手にボブと呼ばれてしまった見張り役って「日本一の斬られ役」の福本清三さんですよね。セリフが一つもないのに、素晴らしい存在感でした。真田広之は・・・・・・たぶん、外国の観客には「怖い」と思います。渡辺謙の風格に対して、出陣の舞とか見所は多かったけど、鬼武者風でしたから。あとは、勝元の言う「領地」がいったい日本のどこにあるんだ? という疑問を解明したいです。吉野の近くなのかな?
8点(2003-11-23 14:45:59)(良:1票)
26.  ミザリー
眠れなくなった。スティーブン・キング作品で、原作より映画のほうが怖かったのは、はじめてだ。 キャシー・ベイツの、あんまり美しくない容姿がまた、すごくこういうことをやりそうな雰囲気で、ホント上手い。 
8点(2003-11-20 13:36:19)
27.  ベニスに死す
タッジオ少年の輝く美貌に、ただただ魂を奪われる映画。この映像に余計な言葉などいらない。手の届かないものを切望してうろつきまわる、哀しく愚かで醜悪な主人公の心情が、なんとなく分かってしまうだけに、観ていて精神的にはキツイものがある。本当に残酷な映画という気がする。年取ってきて、さらに主人公の心情に近づいてしまったなぁ。
8点(2003-11-18 17:42:49)
28.  ダンス・ウィズ・ウルブズ
このように淡々と、厳しい現実を見つめながら、優しく美しい映画、生きる人々に敬意を込めた作品を、ハリウッドでも作ることがあるのだということに、感動した。当初、この映画の脚本はヴィゴ・モーテンセンをイメージして書き下ろされたそうだが、私財を投じてこの映画を作り上げたケヴィン・コスナーに敬意を表したい。
8点(2003-11-17 15:58:22)
29.  マイ・フェア・レディ
素直に良い映画だなぁと思います。衣装が素敵だし、やっぱり、あの舞踏会のシーンには夢があります。競馬場での、あの、白と黒のドレスの群れを見て、子供の頃私はデザイナーになりたいとか思っていました。急に金持ちになってしまったお父さんの不幸とか、皮肉がちりばめてあって、ヒロインは教授と一緒にいても、結局幸せになれないんじゃないかなぁという感じがしますね。昔はオードリーが歌っているのだと思っていたので、歌声も素敵だなぁと思ってました。
8点(2003-11-17 15:49:59)
30.  スタンド・バイ・ミー
自分のせいではない、さまざまな不幸にさらされ、自身を取り巻く現実に傷つけられた少年たちの物語といえる。リバー・フェニックスの存在感は抜群。ほかの子役もうまい。冒険の途中のいくつものエピソードも切ないが、エピローグによって、彼らがその後も現実と戦いながら一所懸命に生きて、結局は敗れていくことを知り、涙が止まらなかった。
8点(2003-10-24 21:41:01)
31.  ロング・ウォーク・ホーム
ウーピー・ゴールドバーグは、こういう静かな力を演じられる女優なのだと、改めて感嘆した。非常に淡々と、差別の実態を描き出している。ミリアムは熱心な差別反対者ではない。ただ、おかしいと思ったから、ただ、ついでに車に乗せてあげたほうが都合がいいと思ったから、という、本当に単純な善意なのだ。その善意は育ちの良さ・裕福さに起因することが、さりげなく冒頭で示される。黒人女性に理解を示すことを、夫をはじめとする白人社会から非難され、攻撃されたときに、はじめてミリアムは差別に気付く。そして積極的に運動に加担するが、夫には内緒にする。一方で、バス・ボイコットをして長い距離を歩くことを決心し、そのことが大きな力になって白人社会を揺さぶるのだと知っているオデッサは、ひたすら歩く。決して声高に主張するわけでも過激に運動するわけでもない。そして自分たちの側に踏み出してきた、善意あふれる奥様が、攻撃を受けることを心配する。そして、最初バス・ボイコットなんかしても何も変わらないと思い、母親が家事をできなくなったためにとばっちりを受けていると不満だった高校生の少女が、自身の危機と弟の無抵抗の抵抗の中から、ようやく抵抗運動の意味を学ぶ。黒人の中にも温度差があり、白人の中にもおかしいと思いながら行動できない人々がいる。いじめや差別の、いつもある構図ではあるが、それをきちんと直視しながら、3人の女性が、丁寧に愛情を持って描かれている。
8点(2003-10-24 21:28:34)(良:1票)
32.  マイ・フレンド・フォーエバー
「僕の血は毒だ」とかざすシーンが強烈だった。スニーカーを流すラストは本当に切ない。友人を失った少年もそうだが、何より、息子を失った母親の心情を思って泣いてしまう。エリックを責めもせずに、有り難うということの出来る彼女は、本当に強い。母と子は、心ない仕打ちをいっぱい受けてきたはずである。そうした場合に、まっすぐに強い心を持てる人間というのは少ない。悲しみが多いほど人に対して攻撃的になるものなのだ。エリックの、少年らしい潔癖感・正義感・無謀さ、そして時々爆発する攻撃性と残酷性。彼の無謀な行動で少年の死期を早めたのだとしか思えないが、その純粋な無謀さが美しいのである。ブラッド・レンフロがたぐいまれな容貌で、そのすべてをいかにも自然に演じている。
8点(2003-10-22 21:11:18)
33.  JAWS/ジョーズ
今観ても、緊迫感があってすごい。あの、背びれの近づくシーンは、ギャグネタとしてすら古いのに、こうして映画で観るとけっこう怖い~。観光客が減ると困るからあまり騒ぎたくない市長やお偉方。危機感を募らせながらも、手が打てない現場の警官。そして、警告されても自分には関係ないと思ってる観光客。昔も今も変わらない、事故が起こる構図だなぁ。
8点(2003-10-14 21:42:18)
34.  火垂るの墓(1988)
たしかに素晴らしい映画ではある。戦争の話として、一度くらいは観た方が良いかもしれない。しかし、二人は親戚の家で暴力的虐待を受けたわけではない。ぎりぎりの生活の中で、叔母さんの態度は仕方がないことでもある。何も頼るところがないまま飛び出してしまった二人の悲惨な物語は、たしかに泣けるが、実際のところこの映画で何が言いたいのか、よくわからない。もっと悲惨で理不尽な目にあった人は多い、という意見が出てきてしまうのは当然である。たとえば「禁じられた遊び」のような淡々とした演出に比べると、内容があざとい。
8点(2003-08-10 20:28:34)
35.  インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア 《ネタバレ》 
トム・クルーズとキルスティン・ダンストの美貌に圧倒されっぱなし。衣装やセットの豪華さに負けない二人の眩さが耽美的で素晴らしい。二人の傲慢・不遜で強烈な気迫に満ちている横で、白塗りが似合っていないブラット・ピットのうじうじとした存在がまた面白い。ルイが主人公であるようで、実はルイを透過してレスタトの孤独が見えてくる、という話の作りはなかなか良い。とにかく耽美的なヴァンパイアの世界にドップリ浸れる素敵な映画。クリスチャン・スレーターはちょっと出てくるだけだけど、現代アメリカっぽさを象徴するような存在になっていて良いかも。
8点(2003-07-24 21:22:38)(良:1票)
36.  ルートヴィヒ(1972)
まったく豪華絢爛な歴史絵巻である。実のところ、時代背景もわかるようなわからないような・・・・・・なのだが、「私は謎でありたい」と熱望し、夢に耽溺するルードヴィッヒの姿をあますことなく描ききっていて圧巻。まさに耽美で退廃的な映画。野心的で強欲なワーグナーや、リストの娘コジマ、シシィことエリザベート皇后などもも、かなりイメージ通りだった。ノイシュヴァンシュタイン城の内部の、美しい映像も素晴らしい。オペラ歌手に不眠不休で演じさせるシーンなどは、印象的だったが、現在の大衆テーマパークの原型はここにあるんじゃないだろうかと、余計なことを思ってしまった。
8点(2003-07-05 21:38:44)
37.  タイタニック(1997)
この映画があまりにも有名になり、たくさん解説されたために忘れがちであるが、今まであまり描かれなかったタイタニック号の真実がたくさん盛り込まれている。一等船室の乗客は男性も含めてほとんど助かっているのに、三等船室の人々が閉じこめられて見捨てられたこと。ただでさえ少ないボートに定員いっぱい乗せることもしなかったこと。船主はさっさと逃げてしまったこと。海に投げ出されたたくさんの人々が、冷たい海で凍死していった事実。タイタニックのエピソードは数多いが、この映画のおかげで知ったことも多いのではないか。そして当時ヨーロッパからアメリカへ渡る人々はどんな人々だったのか、敢えて説明はしなくても、ちょっとした人物たちの会話や動きから分かるようになっている。当初、ローズとジャックのばかばかしいような恋愛話にうんざりしたが、彼女が後にローズ・ドーソンと名乗って女優になり乗馬をし冒険をして自分の人生を切り開いた(並べられた写真はそれを示す)ことに気づいたら、素直に感心できた。ケイト・ウィンスレットの令嬢ぶりは素敵だったが、キャスティング的には、誰がやってもそれなりの映画になったはず。
8点(2003-06-30 12:57:08)(良:1票)
38.  クリムゾン・タイド 《ネタバレ》 
実は良い人なのでは、何か裏があるのでは、と思わせてくれて何もなかったジーン・ハックマン演じる艦長。大きく間違っているわけではないが、自分がもはや正常な判断力がないことに気づけない老人の姿、と見ることもできる。ジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンの対称的なキャラが、迫力を生み、リアリティはないのに、緊張感が続く映画で面白い。潜水艦の中での黒人と白人の待遇の差や、それぞれのポストでの意識の違いなど、描き込みが丁寧だ。すべての鍵を握る存在である管制室のウェップス(この名前自体が「武器を持つ者」 の意味)が、上司と親友の間に立たされ、「軍人として正しいことがしたい」と苦悩し逡巡し続ける様子は、秀逸だった。1人の潜水艦乗りとして艦長のやり方を理解しようとしてきたウェップスと部下に、言葉でなく銃を突きつけた瞬間、艦長は艦長としての資格を失ったのである。副艦長が正しかったことを知ったときウェップスの小さなガッツポーズも、印象に残った。その親友に甘えるわけでもなく、自分の理論を貫き通す副艦長は、考えようによってはかなり冷徹で危険であるが、デンゼル・ワシントンは、その存在感だけで彼を正義としてしまいたくなるようなところがあって、素晴らしい。 ちょっと理屈っぽいけど、良い映画だと思う。ただ、不満を言うなら、鍵を握ったウェップスが、私にはどうしてもドイツ人に見えてしまって、非常に違和感があった。
8点(2003-06-26 22:23:27)(良:1票)
39.  太陽と月に背いて
アルチュール・ランボーが好きだったので、観た映画だったのだが、ランボーを演じる役者があまりにもイメージぴったりで驚いた。傲慢で繊細で華やかで・・・・・・下品。ランボーの様々な伝説からイメージされる天才少年の姿そのものだった。このイメージがつきすぎて、この俳優は今後まともな役が回ってこないのではないかと、心配してしまったほどだ。まさか数年後に、超話題作の主人公としてお目にかかれるとは思わなかった。しかし、今、ビデオで見返しても、このときのデュカプリオの演技は素晴らしい。作品もフランスの退廃的な雰囲気を見事にえがいて、美しくもグロテスクな映画である。そして世界中の詩人が何故だっ?!と叫んだ、ランボーの砂漠商人としての後半人生。映画の上でも、ランボーが何故突然生き方を変えたのかという謎が、解明されたとは言えずにすっきりしなかったが、残されたヴェルレーヌの惨めさと、太陽の下に敢然と生きるランボーの美しさが、映像としても印象的で面白かった。台詞が英語なのが玉に瑕。
8点(2003-06-23 11:25:53)
40.  ファンシイダンス
久しぶりにまた見てしまった。笑える~。そういえば私、この映画ではじめて竹中直人ってスゴイかも、と注目したんだった。日本ならではのコメディ!!というところもイイね。
8点(2003-06-17 19:26:01)
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