Menu
 > レビュワー
 > マンフロント さんの口コミ一覧。2ページ目
マンフロントさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 52
性別 男性
自己紹介 自分に理解できないから低評価というのはいかがなものか。でも無駄に難解にしてごまかしている作品に高評価というのもいかがなものか。自分が納得できるポイントを書くことで発見していきたいと思います。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123
>> カレンダー表示
>> 通常表示
21.  キサラギ 《ネタバレ》 
結局たった五人のこのファンサークルの中においてさえキサラギの芸能活動を見て純粋にファンになったのは家元ただ一人だ。(ラストのビデオでそれを一気に納得させるカワイクないわけではないし、モテそうもないわけでもないのだけれど、アイドルとして見ると何かが根本的に違うという絶妙な微妙のアイドルぶり!)家元はなぜキサラギのファンになったのか。家元は親の七光りと期待とで警官になり、しかしそれが全然向いておらず、周囲からいじめられていた。逃げ出すこともできず、場違いなところに敢えて存在せざるを得ないという境遇が、思い切りの勘違いでアイドルのフリをして実に微妙で場違いな芸能活動しているキサラギに共鳴し、彼女に自分を重ねて応援させたのだ。結局このファンもよく考えると実に実に微妙なファンなのである。しかし状況は常にこの映画のように二転三転四転する。状況の変化でいつの間にか不適応者が最適応者になったり、ひょんなことから俳優としてなかなか微妙な立ち位置のユースケのように、オダユージのおかげで映画で主演を張れるようになったりするし、塚地武雅にも主演映画があったりするのだ。キサラギだって死ななければいつか主役になれる日がきたかもしれない? まあいろいろありましょうが、歌い、踊り倒して頑張りましょうというところかな。
[DVD(邦画)] 8点(2008-04-25 12:23:05)(良:1票)
22.  亀は意外と速く泳ぐ
人気、実力、アイドル性をかねそなえた当代若手トップ女優二人と、実力派強力脇役陣という稀有の豪華素材を使って、しょうもないネタの、「そこそこ」味の笑いを狙って作ったぜいたく?な絶妙のバランス感覚が面白かった。しかし脱力系といいながら、ここぞというところではかなりこだわりがあり、細部までかなり努力し、お金もかけてつくられている。(飛行機がかぶる斬新なエンドロール(安いけど)とか公園の秘密基地シーンとか)。ラーメンを知り尽くした達人が、一般受けする派手でわざとらしい味を排して、大ヒットなどして逆に困ったことにならないよう絶妙の「そこそこ」の味を狙ったみたいな。監督は伝説的テレビ番組を作ってきた構成作家。テレビの面白さは台本がないライブ感にあり、しかしテレビの偶然や事件は、実は念入りに仕組まれた台本が存在していたりする。長年テレビ界で台本が存在しないように面白く見せてきた達人にかかれば、最初から嘘っぱちが許される映画で面白く語ることなど簡単、というテレビマンの自負が、能力を隠して目立たなく生きるスパイに仮託して描かれているのではないか。さらに現実にはテレビ界こそが、かの国の工作機関が最重点で国民に全くその存在を感じ取られずに世論工作に暗躍している世界だ。精密に狙い、力も入っていてハイセンスなのだけれど、その狙いや努力の跡やセンスのよさを徹底して隠して微妙な笑いにつなげ、普通の生活の裏側にある意外な底知れなさも描いて見せたのだと思う。予告編の亀の動物虐待にマイナス一点
[DVD(邦画)] 8点(2008-04-04 15:46:32)(良:1票)
23.  それでもボクはやってない
裁かれたのは痴漢行為ではなく、やっていないのだから「やっていない」とあくまでも主張してやまない西洋的近代個人主義精神なのである。そしてさらに左遷という形で裁かれたのは自分自身の判断で裁判を行う裁判官の西洋的近代個人主義による精神なのである。つまり個人の本心にもとづいて行動するアイデンティティはこの国では排斥され、場の空気を読め、と常にみんなが期待する役割を演じることが強制されるのである。だから交通事故をおこしたら被害のない方が、悪くなくてもまず謝り、不祥事を引き起こした省庁は、関係のない新任の大臣がまず国民に謝るのである。そもそもこの国の裁判制度は、もし無罪が乱発されたら、みんなが裁判で決着をつけるようになり、そうなると制度的に機能しなくなる貧弱なつくりになっているのである。そもそも西洋の正義なるものは未だに通用していないのに、形式的に西洋の正義が機能しているふりをし、学校でもそのように教えながら、実は個人を徹底的に圧殺する場の空気が支配する人権後進国なのである。年金さえ自国民の政府では管理できず、役人たちが食い散らかしてしまう公認汚職は裁けない社会制度後進国なのであり、ごまかしだらけのGDPによる偽装先進国だったのである。だから個人が個人の良心にもとずいて声を上げる精神は、制度の根幹に関わるとして統治機構により圧殺されるのである。よくできた脚本なので社会的示唆に富む映画になっていると思う。
[映画館(邦画)] 8点(2008-03-07 22:28:25)(良:1票)
24.  下妻物語
本来誰にも同情心など抱かない強い独立独歩派のモモコが、イチゴのためにずっとこだわり続けてきた少女趣味をかなぐり捨てて、『ああ、15世紀のおフランスに生まれたかった・・・』のモノローグとともに、スケ番たちに怒涛の殴りこみをかけ、関西弁で思い切りタンカを切る、深田恭子・アイドルぎりぎりのファイトシーンが大いに笑え、かつ感動した。CGがこなれていて、映像表現がビビッド。何にもない田舎がみずみずしい魅力ある風景に変貌し、こ汚い農家にも、自らの内からあふれる充実があれば、フランスの宮廷以上の魅力と心地よさがあることを発見させてくれる、環境にあふれ出し、その意味を一変させる少女達の生命感が魅力。
[DVD(邦画)] 8点(2007-11-28 12:21:50)
25.  007/カジノ・ロワイヤル(2006)
ジョーズが大ヒットすれば人間ジョーズを出し、スターウォーズが大ヒットすれば宇宙に  飛び出し、と時流に合わせて美女、ハイテク兵器、高級車、観光名所、ゴージャス趣味の  お約束パターンで驚異の長期シリーズ記録を更新中の今回の趣向は、大ヒットスパイ映画  ポーンスフレマシーのリアル路線。リアル路線とはいえお約束ははずせないのであくまで  もそれなりのリアリティですが・・・。007が服を着るといまいちフツーのおっさんぽい  点が特にリアルかも。(スパイの仕事はいるだけで目立つようではNGだし、駐車場の係りに間違えられるくらいが正解か?)。強烈な外観インパクトがない分アクションで頑張った点は好感が持てる。しかし有能だから何でもできてしまうぜ俺がやることに失敗はありえないぜ他の国や組織なんて俺の思い通りに何をやってもいいんだぜ、という自分の能力や目的に対する極端な自信過剰が倣岸不遜すぎて、同じようなことをやりながらも天性のおおらかさや余裕を感じたこれまでの映画的いい人ヒーロー像と違う点が気になった。役者が醸し出す酷薄な雰囲気に合っているといえばそうなのだが、これで観客に応援しようという気にさせるのか?映画としてはなかなかの出来で、少なくともMI3よりは面白い。 でも二人のうちどちらかが死ねば、大金がふいになるのに平気で道路にヒロインを放り出した素晴らしきおバカな犯人はいまいちか。
[DVD(吹替)] 8点(2007-08-08 13:18:15)
26.  リベリオン
某レンタル店でマトリックスより面白い!とキャッチが書かれておりまして、マトリックス好きとしてこれは観ずにおれません。 制作費、SF世界観、、映画的斬新さ、どれをとってもマトリクスの足元にも及びませんがただ、ヒーローのラストの怒涛の最強ぶりは、ほとんどスミスにやられてばかりのマトリックスより数倍スカッとしてカッコいい。そもそも的に当てるためにはガンは的にあわせる以外なく、型など全く無意味なはずですが、演技力のある役者が、大真面目に大見栄をきって見事に成立させたチカラ技は観ていて楽しい限り、これが娯楽映画というものです。こどものココロを大切にしてしっかり作ったと思います。制作費の制約からほとんどのシーンは現代建築やら現行車両をほとんどそのままそれっぽく流用していますが、よく工夫して安いなりにうまく撮っていると思う。日本の剣道がベースなのもプラスポイントです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-31 23:23:28)(良:1票)
27.  オールド・ボーイ(2003)
この濃さは何?!!びっくりしました。これが韓流のパワーか、と。しかしこれ以降何本も韓国映画を観たが、この作品ほどの衝撃は感じなかった。この作品には、強烈なパワーと魅力があるが、それは、一番おいしいのは腐りかけの肉だ、というような危ない魅力だ。後味は最悪、むしろ観ないほうがずっと心安らかにいられたと後悔したくなる毒のある映画。それでいてこの監督の作品を追いかけたくなるのは、並外れてリアルで濃い強烈な刺激に魅かれるからだろうか。一気に引き込む始まり方、赤と緑と黒で構成する濃密な画面構成、斬新な闘争シーン、心に残るセリフ、クラシック音楽、鬼気迫る演技、謎解き、思いもよらない衝撃のラスト、すべてが渾然一体となって強烈な体験を作り出している。  
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-21 02:04:27)
28.  ホステル
なかなか辛口の超映画批評サイトで満点に近い評価をとっていたので、この手の作品はまず見ないのですが見てみました。もとより映画賞をとるような作品ではないですが、エンタメとしてすごく良く出来ていると思いました。90分テンポ良く進み、凄惨な中盤から緊張しっぱなしで、にもかかわらず見た後の爽快感、満足感はさすがです。麻薬と飾り窓の女のアムステルダム、世界で嫌われ者のアメリカ人、どこにでも行きそうな日本女子二人組みの旅行者などさらりとリアルな設定、これならマフィア支配の東欧の田舎で本当にありそうな感じです。殺される相手をとことん悪辣に描いておけば、殺し方が悲惨で残酷なほど、後味がすっきりするものなんですね。
[DVD(字幕)] 8点(2007-03-17 18:12:47)
29.  リンダ リンダ リンダ 《ネタバレ》 
冒頭ぼそぼそ散漫な感じですが、ソンがバンドに入ってから焦点が定まり面白くなっていきます。特別ドラマチックなことが起きるわけでない、徹底的にリアルな女子高生の"間"のセンス、リアルなリアクション、普通の生活が妙に面白い。ストレートなブルーハーツに共鳴する、感じたことを正確に言葉にする率直な韓国人留学生と何かと秘密主義の日本人女子高生の比較文化論としても見れるほどリアル。ソンの日本人と微妙に違う表情、立ち姿、ストレートな歌声。ラストの演奏、タイトルバックのオリジナルのブルーハーツ、見事に決まりました。特に彼女たちの演奏に、雨の学園風景を被せるシーンに自分の高校時代の思い出が蘇ります。 ときおり挿入される学校の静止画カット、空のカットが小津の絵のように素晴らしい出来。また、ラストのいかにも善人の女教師が考えそうな日韓交流教室に、ソンが演奏を観に来いと大きく殴り書きして、そのシーンにかぶせて始まる、終わらない歌、最高でした。・・・・・歌を歌おう、すべてのクソったれのため、・・・・・歌を歌おう、総てのくずどものために。( ブルーハーツ作詞作曲 )
[DVD(邦画)] 8点(2006-12-24 21:58:20)
30.  ジェネラル・ルージュの凱旋
映画としては面白くないことはないのだけれど、全体的に前作から続いて釈然としないのは、抜群の洞察力とあくの強さで事件をてきぱき解決するヒーローが、できることならみんなで石をぶつけてやりたい、と全国民的に思われている厚生官僚(事件解決の動機も省益の確保といういかにもな設定)であることではないか。本来なら普通の人なら切り捨てるものも大切にする人、目的があって結果が得られることしかやらないという現代人の病、合理主義や成功主義の病に侵されていない対極の非エリートヒーローとしての竹内結子が風貌に合わない意外な活躍をして、ロジックで固まった厚生エリートを凹ませれば胸もすくのに、バチスタを上回ってどうしょうもないただの引き立て役の無能医師にしか表現されておらず、映画としての主役の基本設定に失敗していると思う。言いたいことも病院経営と両立しない現代の救急医療制度の矛盾の告発であり、志の高い映画だとも思うのだが、救急医療が機能しなくなっているのは利益追求する病院がすべて悪いと言いたげな展開になっていて告発ポイントがずれていると思う。医療従事者が過労死寸前の献身や経済的不利益を引き受けなければ成立しないとしたら、それは大もとの制度設計そのものがおかしいからのはず。救急医療従事者に崇高な自己犠牲の職業倫理を押し付けることで問題を解決しようとして、救急医療従事者でも普通の生活できる制度に工夫しようとしない厚生省の無為無策こそ大きな問題のはず。ところがその点は全く追求されない。堺雅人みたいなスーパーヒーローが存在して初めて成り立つような救急体制は、現実にはあり得ない。これでは厚生省の無策への論点ずらしのためのプロパガンダ映画ではないか?原作どおりなら医者(原作者)の厚生省へのゴマすり作品じゃないか?とも思えたりするのだが。 
[映画館(邦画)] 7点(2009-03-12 00:52:22)(良:1票)
31.  親切なクムジャさん 《ネタバレ》 
キリストもびっくり、天使のような親切を『武器』に他人を操ってしまう聖女とも、悪女とも見える、実は直感的で本心に忠実なだけの女のユニークな復讐劇。このストーリーの面白さは、現場検証で結び目の形に凝ったり、釈放されて指を切ったり、銃の装飾に凝ったりの天然直観型の主人公のユニークさにある。唯一の武器の『親切』で復讐の手がかりとなる人脈を組織し、自らの手ではできない復讐も、被害者家族への『親切』で果たしてしまうという、定型を超えた手段のユニークさにあると思う。ところが犯人を拘束してから主人公は脇にまわり、群集による残酷コメディ劇に変貌し、それが妙に長いぐだぐだの展開で主題を拡散させてしまったと思う。命には命をもって償うべき犯人の殺害主導に必要以上に凹ませたのは、前半女ボスを明るく毒殺した彼女の性格描写と整合しない、偽善的でメロドラマ的なものだ。復讐後に主人公が泣く描写を強く要求したイ・ヨンエ(コメンタリーによる)は、分かりやすく定型的な善人描写に固執することで物語の主題を拡散させてしまったと思う。 主人公の道徳観は内心のもので世間の掟から自由だから魅力があったはずだ。復讐を果たした後のケーキパーティも、求心力がなく無駄に長いが、これもイ・ヨンエと凄惨な復讐劇との関係の中和が目的ではないかと妄想した。 しかし清純派大スター(俳優でなく)としての大きな制約があったとはいえ、彼女が演じることで、主人公に説得力も魅力も面白さも出てきたのは間違いない。
[DVD(吹替)] 7点(2007-04-28 15:38:36)
32.  殺し屋1 《ネタバレ》 
浅野忠信を垣原にしたのは映画としての華やかさが出てすごくいいと思うのだが、それであれば垣原の強さを印象付けるシーンをしっかり作ってあげないと、コワモテのヤクザ組員達がびびって彼に従う説得力が出ず、イチとの対決も盛り上がっていかない。ラストは垣原が耳に針を突き刺してから墜落して死ぬところまでが、垣原のこうあってほしかったという夢なのだろう。(だから額の傷が消え、それを確認したジジイは悲しそうに荷物を置いて退場する)ジジイは吊るされて終わり、子供は外を行くところが現実に起こったことなのだと解釈できる。血しぶきや臓物は派手すぎてお笑いの域、CGが頑張っている。三ヶ国語を操る香港女優が、英語まじりで私は立花ですというばかばかしさは大笑い。見事に歌舞伎町の無国籍性を表現している。キルビルやらオールドボーイやらいろいろ海外の作品に影響を与えている怪作。
[DVD(邦画)] 7点(2007-04-14 03:59:58)
33.  25時(2002) 《ネタバレ》 
逮捕されても起訴、裁判、判決までは保証金を払えば自由でいられて、判決後に刑務所に入る最後の日を描いた映画。莫大な保証金は父親がバーを担保にして支払っている、ということが描かれていないので、ラストの夢の父親の愛情の重みがもうひとつ伝わらないが、それでもリアルな男同士の交流には引き込まれ、十分に面白い。特にラストのナレーションと荘厳な音楽の中で描かれるまっとうな生き直しの夢は感動的で、でも夢でした・・で終わる絶望感は強烈。しかしNYだけでも大勢いるはずの刑務所に収監される、というちっぽけな自業自得を、ここまで荘厳な音楽の中で大悲劇のように描くのがもう1つ疑問だ。もっと悲惨で理不尽な悲劇はNYだけでもたくさんありすぎる。さらに主人公が恐れているのは、刑務所で男に襲われる恐怖がメインで、これは米映画でよく描かれるが、本当のことなのだろうか。こんなことが放置されているなら、実刑は一ヶ月も十年もたいして違わないくらいの重罰になり、人権問題になっていると思うのだが? 私はハリウッドの犯罪抑止策への協力プロパガンダと思っている。
[DVD(吹替)] 7点(2007-03-16 21:36:58)
34.  イーオン・フラックス(2005) 《ネタバレ》 
いつまでも鎖国して同じ人間達同士で同じことを延々と繰り返しているんじゃねぇ、閉鎖して新しいものを生み出さない生などに生きる価値はねぇ とばかりに、南アフリカ出身の黒人のプロポーションを持つ白人女優が、髪を黒くアジア風ショートカットでさらにハイブリッドにした未来風忍者に扮して、完全統制同質循環ユートピアの兵士達を桜吹雪の中で殲滅します。 これは規制ばかりして自由にダイナミックに生きることを否定し、従順な仲間内だけで固まり異種の存在を受け入れない日本文化への批判です。だからこそこの映画の未来観はどことなく日本的なのです。 特に例えば「忠臣蔵」みたいに、同じ設定で延々と趣向だけ変えた安全で予定調和の映画を飽きずに作り続けて、進化が止まっている日本映画界に向けたメッセージ映画なのだと思います(笑)。でもこの箱庭風なクリーンで抽象的で潔癖な未来世界観は、日本人だからか結構好きです。薄汚いものをこてこて付け加えれば、それらしくなってごまかしが効く主流になったブレードランナー的ごった煮未来世界観から、センスがなければぶち壊しになる、なかなか困難なクリーンでエレガントな引き算的グッドデザイン未来世界観に挑戦したのがプラスポイントです。
[DVD(吹替)] 7点(2007-03-02 17:02:05)
35.  ジャッカル
ヤサ男のローテク職人狙撃に対する、マッチョのハイテクかず撃ちゃ当たる物量狙撃という、いかにも現代アメリカの考え方を示した仏版ジャッカルからの変化を見るのが面白い。もともと面白い設定をうまく換骨奪胎して現代ハリウッド娯楽対策にリメイクしたと思いました。リチャードギアの「テロリスト」は自分は独立戦争の兵士として戦っただけなのだから、暗殺阻止に協力したら釈放して国に帰せと要求します。 そして暗殺阻止に活躍した「テロリスト」を、局長が個人的に釈放してやるのですが、今(2007)見るといろいろ感じるものがあります。 つまり米独立戦争時の反乱軍、独占領下での仏レジスタンスも当時の英独から視ればまさにテロリストとであり、実際にそう呼ばれてましたが、無事独立を果たしてからは建国の英雄です。実はこの映画はテロリストという言葉の、別の方向から見た意味を考えるように、ささやかに要求しているのです。お金(油)のために大勢の犠牲者を巻き添えにして平気で殺す人間こそ本当の悪なのです。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-28 17:34:41)(良:1票)
36.  RETURNER リターナー
パクリだらけと酷評されてますが、ハリウッドとは比べ物にならない予算の中でなかなかうまく作っていると思う。あれもこれも表現したいという監督の情熱が溢れる感じで、しょぼい感動をむりやり二時間に引き伸ばしたような他の日本映画よりはよほどいい。パクリをつなげても二時間の作品を面白く見せるなら、パクリなしでつまらないよりよほどいい。敢えて書くならあのMI2まがいのバイクのターンは、同じキメポーズをとってぶっ放すと思いきや、キリンさんに爆破されて金城の方がびっくりするのを、MI2を視ていることを前提にして笑うところなのです。プレデターの中身がETだったのを笑うところなのです。映画大好きの監督が映画好きに楽しんでもらおうとサービスしているのです。日本語に文句を言う前に金城武でしか表現できない日本人にはないかっこよさを堪能または研究するところなのです。リターナーの時間を越えた伏線もうまいし、ラストもさわやか。岸谷五郎の悪役も決まった。DVDでは監督の撮影メイキング談話が全編に渡っていて、ここはどこで撮影されたとか日本映画ならではの楽しさもありプラス一点。
[DVD(邦画)] 7点(2007-02-23 20:31:54)(良:4票)
37.  ハンニバル(2001)
この映画知らなかったのですが、投稿数が多いので視てみました。 映像派の一流監督が本気でグロシーンをとると、低予算スプラッターがはるかに及ばないものを作るなあ、というのが正直な感想。冒頭から驚異のラストまでそれなりに山あり谷ありで面白く見せるし、レクター博士のカリスマも優雅さもなかなか、イタリアの魅力もあり驚愕のラストがなくても十分に面白いと思った。ラストは今まで見た中で一二を争う強烈なショッキング映像でした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-28 23:58:54)
38.  X-MEN:ファイナル ディシジョン
見せ場のダイジェスト総集編映画って感じですか。ラッシュアワー2の監督が、ラッシュアワー2で評判良かった怒涛のラストの展開を全編に渡って繰り広げたような。だから微妙なデテールは全部すっ飛んじゃって、ひたすらよりすごい見せ場を次から次へ展開して、それでも破綻せずに最後にピークを持ってきたので成功ではあります。楽しめますが、デテールが豊富でそれを堪能するゆとりがあり、独特の魅力があった1と2の方が好きです。
[DVD(邦画)] 7点(2007-01-18 13:37:18)(良:1票)
39.  火山高
ストーリーの辻褄よりもとにかくそれぞれのシーンごとのマンガ的勢いを重視して突っ走った快作。好き嫌いはあると思うが、韓流黎明期の韓国映画界の熱さ、勢いを感じさせるパワーは文句なし。少林サッカーよりもこちらの方がCGも体を張ったアクションもセットもしっかりつくってある。日本向けオリジナルの音楽も良い。ラストのこれでもかという超能力アクション対決は、このために大幅に撮影期間を超過したこだわりの力作。
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-05 12:38:55)
40.  ALWAYS 三丁目の夕日 《ネタバレ》 
観ているときはそのまま流されてしまうのですが、後で考えると矛盾ありすぎ、粗がありすぎの気もします。 人生の一大事の就職に会社の規模も調べずに決めるか? いくらなんでもテレビ注文してから三ヶ月もまたされるか? 友達というだけで残された子供を預けられるか? 冒頭は街並みなのにラストはいきなり周りが川原になる上野駅。  でも泣けてしまいます。音楽が秀逸です。 この時代を最新のCGで再現するという設定の勝利です。 ラストの川原も考えるとおかしいけど映画的に爽快で見事です。 うーん。  
[DVD(邦画)] 7点(2006-12-19 19:47:13)(良:1票)
011.92%
111.92%
211.92%
323.85%
435.77%
535.77%
611.92%
71121.15%
81325.00%
959.62%
101121.15%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS