421. 耳をすませば(1995)
可愛いじゃないですか。恥ずかしい位の幼稚な真摯さや素朴な情熱が。実際にはあんな中学生はいない。この作品は、空想部分だけでなく現実部分も含めて、ジブリの1つのファンタジーです。柊あおい…懐かしいな。私も小学3年生~5年生位まで「りぼん」読んでましたよ。あれね。星のかけらペンダントね。全プレですよ、全プレ(笑)。クラスの女子の半分は持ってましたね。今考えたら凄いことですよ。大人気でしたね。私と同年代の女性なら意味が分かるはずです(笑)。 6点(2004-02-21 13:09:53) |
422. カーラの結婚宣言
「八日目」と同じですね。自立の難しい障害者が性に興味を持つ、恋をする…とても微妙でデリケートな問題だと思う。微笑ましい物語ながら、根っこの部分は深く複雑だったりする。色々と考えることがあります。 6点(2004-02-20 17:04:01) |
423. 若草物語(1994)
《ネタバレ》 原作自体が素晴らしいものなので、よっぽどのことがない限り観るに耐えない映画にはならないはず、そう思って観ましたが、思った通り、普通に良かったです。見事な出来だと絶賛する程でもないけれど、これ位なら充分良いと思います。ただ1つ、クレア・デーンズがどうしても死期の迫った重病人には見えなかった(笑)。ちょっとぽっちゃりしていて、見るからに健康体だったじゃないですか(笑)。これはちょっと突っ込まなきゃ。 6点(2004-02-19 16:57:07) |
424. 悪魔の追跡
岡田あーみんのギャグ漫画で、主要キャラが、どうしても追っかけて来る奴らに対して「ひいぃ、悪魔の追跡」みたいなことを言うシーンがある(笑)。本当にしつこい。視覚的なものより、目に見えない精神的な恐怖がある。小さい頃観て、やな感じに怖いと思いましたよ。 6点(2004-02-19 16:24:25) |
425. ELEVATED(エレヴェイテッド)
以前某番組で「エレベーター」の日本語を考えるということをやっていて(「昇降機」という日本語が思いっきりあるのだが)、「だまり箱」という提案が通った。うん、確かにみんな黙る。奇妙な空間ですよね。見知らぬ人達とぎっしり狭い空間に収まって。確かにエレベーターには、日常とは微妙にずれた奇妙な世界への入り口がある。そういう着眼点に6点。 6点(2004-02-19 16:14:45) |
426. たそがれ清兵衛
淡々とした描写で終始進行する映画には、根源的で絶対的な深みが必要だ。それがきちんと根底にある作品なら、表層的には穏やかでも、きちんと心を揺さぶる感動作として機能する。だけれどこの作品に関しては、強烈な深みを感じなかった。武士道の精神とその悲哀を描く上で、この作品は脚本や演出ではなく、キャストの魅力だけに多大に依存し過ぎているような気がする。とにかく真田広之の上手さには感動した。誠実で生真面目で不器用で純朴。それなのに色気がある。汚い格好をしても臭いと罵られても抑え切れない、彼の色気にどきどきした。緊張と緩和、静と動。殺陣の美しさ。そんな時代劇の色気。この作品で私が買いだな、と思ったのは正直、真田広之だけだった。 6点(2004-02-15 17:27:05)(良:2票) |
427. 8月のメモワール
発端は小さな子らの喧嘩。そして、悲しくて伏せた睫毛は目の下に「影」を作るし、悔しくて握り締めた拳の中にも小さな「闇」が出来る。些細な悲しみと怒りが、影と闇を生み出す。そしてそんな取るに足りないような影や闇でも、人間を侵食するに十分な力を持ち、その機を狙っている。白い絵の具と黒い絵の具、同量を混ぜたらどっちが勝つかなんて、やってみなくても誰でも分かる。同じ質量なら、正の力が負の力に敵う訳なんかない。それは増幅する。影は人を覆う。闇は世界を席巻する。どんな戦争だって発端は、小さな子らが作り出した、目の下や拳の中の、ほんとうにほんとうに取るに足らない影と闇に過ぎない。変な邦題に騙されてはいけない。これは立派な反戦映画だ。そこにあるのは、最も根源的な「戦争」の姿なのだから。 6点(2004-02-15 17:09:12)(良:1票) |
428. フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白
《ネタバレ》 ところで10代の若い方は、この頃のイライジャが「アメリカで最もセクシーな12歳」とか言われてた事実を知らなかったりするのだろうか(笑)。目がくりくりで顔もまだ四角くなっていなかったあの頃は本当に可愛らしかったですね。私はリアルタイムでイライジャ君やカルキン坊やの子役時代を見て来たので、むしろ「ディープ・インパクト」でイライジャが大きくなったのを見た時にかなりびっくりしました。何であんなに不思議な顔立ちになってしまったのでしょうか。映画のレビューというよりイライジャのレビューになってしまいました。映画自体は、“幸せになった浦島太郎の話”という感じです。 6点(2004-02-15 16:22:10) |
429. CURE キュア
これに関しては、「へえ、和製サイコホラーでもこれだけ健闘出来るんやん」と思った記憶がある。和製サイコホラーは幾つか観たけれど、ほとんどゴミです。中には罵倒したいものもある。それに比べてこれは結構良い出来でした。説得力は感じなかったけれど、雰囲気をある程度作っていた時点で、勝ち組の部類には入るでしょう。 6点(2004-02-12 20:24:45) |
430. ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ
笑えない話。私の中では「博士の異常な愛情~」や「トゥルーマン・ショー」並に怖い話として位置付けられている。政府による度を越えた情報操作とその顛末を描いたブラック・コメディだけれど、正直かなり怖い。笑えないですよ。真面目に「うーん…」と考えてしまった。何だかもうすでに現実はこの域に突入しているような気がする。 6点(2004-02-12 16:34:30) |
431. ウェルカム・トゥ・サラエボ
《ネタバレ》 昔、ハゲタカに狙われる瀕死の少女の写真を発表した写真家がいた。「なぜ彼女を助けなかったのか?」人々は彼をひどく非難した。この作品において主人公のジャーナリストは、切羽詰った戦局その戦火の中から、今目前にいるたった1人の少女だけを助けた。他の子が横で犠牲になっていく中で。…私には分からない。根本から目を逸らし目先のことを優先するべきなのか、私情に囚われず大局を見るべきなのか。…私には分からない。私にはこの作品は、ピューリッツァー賞を受賞した撮影者を自殺に追い込んだ写真「ハゲタカと少女」の逆説に思えた。私には分からない。どうすればいいかなんてこれっぽっちも分からない。昔読んだ本の中の言葉を思い出した。辛い言葉だ。「お前は明日死ぬと分かっている子猫にミルクをやって満足か?」 6点(2004-02-11 23:43:25) |
432. 逃亡者(1993)
特に粗も感じさせないし、サスペンス映画の踏襲すべき点は踏襲した、エンターテイメント性の高い作品だと思う。うちの母親が結構この作品を誉めています。しかしなぜか主人公をハリソン・フォードではなく、リチャード・ギアだと勘違いしています。もう10年も。今更面倒臭いので正しません。 6点(2004-02-11 22:22:34) |
433. ハネムーン・キラーズ
トリュフォーにして「最も好きなアメリカ映画」と言わしめた作品。長い間カルトムービーとして密かに支持され続けて来たけれど、近年また注目されている。男前の結婚詐欺師と、太った中年看護婦の殺戮ハネムーン。ざらついた白黒映像で映し出される残虐な殺人劇。爽快さも共感も何一つ感じないし、救いもない。非常に稚拙な作品だけれど、妙に心に残る。そして私の大好きな作品、ギャスパー・ノエの「カルネ」の構想は、この作品から始まったらしい。なるほど。 6点(2004-02-11 14:43:54) |
434. イグジステンズ
肉迷路というか、内臓迷路に迷い込ませてくれるような作品。実は恥ずかしながらそれまでクローネンバーグ作品を観たことがなく、こんなタイプの作品に触れたことがなかったので、その雰囲気は楽しめた。世界観の提示に対して展開の練り込みが足りないような気はするけれど、オリジナリティー溢れるグロテスクな世界観の構築には圧倒されたし、ジュード・ロウも美しかったし、なかなか楽しめました。それにしてもいちいちエロいですね、小道具の造形が(笑)。 6点(2004-02-10 20:59:41) |
435. 依頼人(1994)
スーザン・サランドンはハマり役だったし、ブラッド・レンフロも良かった。トミー・リー・ジョーンズもムカつくんだけど憎めない役がハマっていて上手い。少年の行動に何だか納得が行かなかったり、ストーリーにご都合主義を感じてしまう感は否めないけれど、サスペンス映画なんてそんなものだ、と割り切って見れば充分楽しめる作品。 6点(2004-02-10 19:51:56) |
436. 黒い絨氈
随分昔にTVで放映されたのを1度観たきりだけれど、印象に残ってますね、黒い絨毯が。蟻が大地を覆う様が本当に黒い絨毯のように見えます。どうやって撮影したの?と思うような蟻の大群。パニックものだけれど結構人間ドラマにも重点が置かれているし、ドラマとしても結構面白かったと思います。 6点(2004-02-10 19:32:51) |
437. 嘘の心
人間は、1日に200もの嘘を付くと言われている。そんなに付くか?とも思うけれど、よくよく考えると200どころではないような気がする。何も、「虚偽を言う」というポジティブな嘘だけが嘘な訳ではない。「本当のことを言わない」ということもネガティブな嘘である訳だし、「自らの保身の為に周囲に無理して合わせている」というのも、欺瞞である訳だから、立派な嘘だ。心の中の嘘は意図せずとも、日々の生活の中で肥大し、質量を増大させて行く。そしていつしか心はその重みに耐えられず、時には破綻する。この作品の登場人物達のように。主人公のように根が繊細で真面目な人程、抱える苦悩は大きい。そんな嘘を包み込めるのは、ある種の諦念だけ。人間1人を愛するということは、その人の「嘘の心」を全て包み込むことなのだ。ラストシーンを観終わって、諦念というネガティブな覚悟の強さを知る。 6点(2004-02-10 19:23:54) |
438. アザーズ
《ネタバレ》 雑誌で「シックス・センス」の話を持ち出したニコールのインタビュー記事を読んでから観に行ったせいか、初めからああいうオチしか全く想像出来ず、損をしたな…という気はする。一緒に観に行った友人はどうやら全くオチに気付かず、感動したようだったけれど。特筆すべきはニコールのクラッシック・ビューティーぶり。まるでヒッチコックの作品に出て来る女優のようでした。展開については所々になおざりな箇所があるような気もするけれど、この作品に関しては全編を包むゴシックな雰囲気を買います。 6点(2004-02-09 19:44:01) |
439. ベスト・フレンズ・ウェディング
やっぱりこれが私の得意分野よ!という感じで生き生きしているジュリア・ロバーツ。キャストで魅せます。豪華です。ベタ感は拭えないけれど、生彩のあるラブコメに仕上がっていて良いと思う。こういう明るいラブコメは、暗い作品や重い作品や病的な作品を観る合間に観ます。バランスをとる上でこういうベタな明るさってやっぱ必要。 6点(2004-02-08 12:47:26) |
440. マウス・ハント
《ネタバレ》 中盤に出て来たクリストファー・ウォーケンの相変わらずの怪演ぶりが楽しかった。全編を包むお馬鹿なドタバタコント感が可愛い。でも終盤のオークションの場面などは、ちょっとイライラしながら観ていたのも確か。無理矢理アクシデントを起こしているような感じがして、いくら何でも無理矢理だろ~、なんて思ったり。ラストの収集の付け方は良かった。製糸工場+料理人+ネズミ÷3の発想。なるほどね。めでたし、めでたし。 6点(2004-02-06 22:59:12) |