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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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421.  ドラえもん のび太の宇宙開拓史 《ネタバレ》 
ストーリーは、まぁいつも通り異世界の人と仲良くなって悪を退治してさようならというお決まりのものなんだけど、何か今一つキレがない感じです。 悪役は強さを発揮できずにダメな報告ばかり持ち帰っていて、殺し屋共々恐怖感を感じられないだけでなく、バトル時のアクションも迫力を欠いていたような気がしました。 ドラえもんの出すアイテムも、初期の作品だからなのか目覚ましいものはそんなになかったですし、そもそも数自体が少なかったと思います。 自分の部屋が宇宙と畳一枚で繋がっていたり、二本足の象に乗って駆けたりというファンタジー色がよく出ていたのはGOOD! しかし、引力の弱い星でパワーアップするというシチュエーションは良かったものの、それがかえって敵を簡単にやっつけられる要因になってしまったのが良くなかったのかも知れません。 本作で一番好きなアイテムは、ジャイロカプセル。衝撃を吸収したり常に水平を保つようにできているとかいう説明がなされているのがツボ。へぇ~って思っちゃう。 あと、序盤で出てきたデカい野球盤とその中でプレーする人形たちも欲しくなっちゃいますね。
[映画館(邦画)] 5点(2015-02-06 00:04:34)
422.  そして僕は恋をする 《ネタバレ》 
アルノー・デプレシャン監督作品3作目。 人物描写に卓越したものを持つ同氏の作品ということで期待して臨みましたが、まぁ確かにしっかりと描かれていたのかもしれませんが、話が進展せず大きな出来事もないままであれば、いくら丹念に描かれていたとしても面白さは見出しにくいです。 よく考えると、相性が悪いと分かっていながら10年も交際を続けていたり、論文を5年もかけて書いていたりという話ではストーリーが面白くなる訳もなく、3時間にも及ぶ長尺も無駄に長く感じられてしまうだけでした。 不思議と上映中は寝ないで最後まで観れたという事で、観たことを忘れてウッカリ再見しないよう記録としてレビューしますが、コメントを書くにも窮する作品でした。 ところで、家に帰ってこのページを見て初めて英語のタイトルを知りましたが、「私のセックスライフ または私は如何にして・・・」という邦題にした方が良かったんじゃぁ・・・
[映画館(字幕)] 5点(2015-02-01 02:38:48)
423.  ナイアガラ 《ネタバレ》 
ストーリーはハッキリ言ってかなり微妙。 オープニングからズレまくっていて、朝早くナイアガラの滝を一人で見に行くシーンで「この滝を見ていると自分が如何にちっぽけな存在かを思い知らされる」などと呟いていましたが、映画を最後まで観て振り返ってみると、ハァ?という感じにしか思えない一コマでしょう。 滝は確かに上手い撮り方をしていて、カメラを上へ向けて撮ったときに水飛沫がレンズに付かないように撮っていたりと工夫が見られるのですが、人物描写とストーリーの構築においては悪い部類に入るのではと思います。 滝から帰って来たジョセフ・コットンは戦争から帰ってきてPTSDに苦しんでいるとの事ですが、その苦悩の描き方がかなり雑で掘り下げが甘い。 マリリン・モンローが主役と思いきや中途半端にシリアスな殺され方でお役御免になってしまい、逆にマリリンの陰に隠れていた方の女がヒロイン役になってしまうというミスキャストぶり。 最後も、船で逃走して救出して終わりというだけで、事象を描くのみで片付けてしまっているために人間ドラマが希薄で物語に全く深みが出ていないように思えます。 ヘンリー・ハサウェイの作品は初めてで、ストーリーテラーとしては本作を観る限り三流であることは間違いないのですが、モノクロを経験している監督なだけに、部屋のブラインドを下げて光を遮り画面全体を光と影の二色にして人物をシャドーで見せるシーンなど、スタイリッシュなショットが見れたのは良かったですし、やはりお尻フリフリのモンローウォークとベッドの中でもシャワー中でも真っ赤な口紅をつけたマリリンの存在感は際立っていたと思います。
[映画館(字幕)] 5点(2015-01-31 01:02:07)
424.  面の皮をはげ 《ネタバレ》 
タイトルですが、フランス映画って凄く素っ気ないタイトルであることが本当に多く、この映画の原題“鏡”もそんな感じ。 そうなれば邦題を付ける人のセンスに委ねられるわけですが、こちらもかなり微妙でしょう。 結局印象に残ったのはポケットに手を突っ込んだギャバンの姿と、墓穴に自ら倒れ落ちたラストのみ。 女優がステージで歌を唄うシーンやボクシングのシーンなど冗長に感じられる場面がありましたし、それよりも登場する人の名前が多すぎたように思え、一度の鑑賞では完全に人物の相関関係を把握し切れずにいたためにストーリーに良かったところがあったとしても気づかずにスルーしてしまったかもしれません。 自分で申請を出した作品なので、義務感のみのレビューで中身がなくてスミマセン。
[映画館(字幕)] 5点(2015-01-24 23:36:53)
425.  ニノチカ 《ネタバレ》 
自分は特に親ロシア派でも反でもないのですが、ロシア人の、つまりグレタ・ガルボ扮するニノチカの人物描写が余りに露骨で辟易してしまい、時代的な背景を考慮しても、ニノチカの少しずつ変貌していく様を見ても結局最後まで好きにはなれない映画でした。 ヒロインはさておき、レオンという男も主役を張れる存在感に欠ける印象がありましたし、扉の裏の状態を声のトーンで表現したりという演出もな~んか古臭くて好かないです。 序文の「サイレンが空襲ではなく美女のための・・・」も、後になって振り返ってみると意味が解りませんし、ラストでみんな揃って亡命してロシアンレストランを世界中に開こうという所までは良い終わり方だと思ったのですが、「○○は解雇された」というのを出す必要性が見いだせず(理解してないだけかもしれませんが)、映画のあちこちにハァ?とかポカーン…となってしまう作品なのでした。
[映画館(字幕)] 5点(2015-01-04 22:39:59)
426.  自由への闘い 《ネタバレ》 
ルノワール作品ということで期待して観ましたが、自分としてはストーリー的に面白いと感じるところが見つからない映画でした。 法廷で証言するシーンや最後に子供一人一人に語りかけながら講義をするシーンなど、それなりに見せ場はあるにはあったようですが、それらも含めて説教臭い印象がかなり強く、作られた当時の時代に即したある種のプロパガンダという位置づけで観るのが良いかと思います。 どこの国の話なのかといった時代背景も語られていなかったですし、爆弾を投げたポールという男の人物像も曖昧なままだったのでストーリーに関しては余り熱が入っていないように見えましたし、登場人物に台詞でメインテーマなるものを語らせる事ばかりが目立って感じられた気がします。 序盤で、防空壕に逃げ込むときの人の動きや、教室で先生に悪戯を仕掛ける子供たちの一連の動きなどの不自然さも気になってしまいましたし、場面と場面の繋ぎにも唐突さがあったり、電車の屋根に飛び乗ったポールを銃で撃つシーンでは撃つ側と撃たれる側の位置関係(というか、それ以前の問題)の描き方に稚拙さがあるお陰で全然緊迫感が出ていなかったりして、細部においても何かと不満点が山積する映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2014-04-19 23:48:05)
427.  汚名 《ネタバレ》 
前半では、何を描きたいのかわからないような緩慢とした話の流れに辟易としてしまい、テンポが悪い展開だなぁと全然ノレずにいたのですが、中盤あたりからのスリリングな描き方には、やはり“ヒッチコック”を感じました。 扉に映る人影でスリルを感じさせながら鍵を抜き取るシーンや、鍵を受け渡す時の手元のクローズアップ、パーティー会場でシャンパンの瓶が徐々に減っていく様など、ついつい見入ってしまうシーンばかりで、ここは良かったと思います。 また、テクニックが前面に出てしまうところはあるものの、映画全体を通して人物目線での主観ショットが多く用いられていたのも特徴で、一つ挙げるとすると、客人に毒入りコーヒーを飲ませまいと親子で声を揃えて言ってしまう瞬間などは目が覚めるような強烈なワンショットで、こういった演出はやはりさすがといった印象です。 しかし、前半辺りで、リオの景色が一望できる高台でのシーンになって突然キスしたりというシーンには唐突さを感じましたし、男女のロマンスの部分においてもあまり上手いと言えるような描き方が見られなかったように思えます。 最後も、映画のメインのストーリーがデヴリンとアリシアの物語なわけだから、最後にセバスチャンを画面に出して幕を引くというのも違和感アリアリな気がして、不満が残るラストだったと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-04-06 14:31:24)
428.  泥棒成金 《ネタバレ》 
ストーリーは、繋がってはいるけども面白さという点においてはまずまずといった所でしょうか。 それよりも、フランセスを演じるグレース・ケリーの登場シーンに物申したい。 まず登場するまでが長く、だいぶ焦らされた後にやっと出てきたと思ったら母親のオマケのような人物設定に見えてしまっていることに失望させられてしまいました。 母親と一緒だから自然と必要以上に若々しさが前面に出てしまうだけでなく、主演女優らしく煌びやかに撮ろうとするカメラワークが見られることもないため、ここはちょっといただけないと思います。 しばらくして彼女が別れ際にキスをするシーンでようやく存在感が出てきた印象ですが、いきなりの唐突な行動にも辟易してしまい、やはり「裏窓」を観た事のある自分としてはここの一連の登場シーンはかなり微妙な所です。 また、男二人が市場の中を逃走しているとき、大量の花の中に飛び込んで花屋のおばちゃんにメチャクチャに怒られる場面がありますが、コメディなら良いシーンになりそうなところ、こういったシリアスな場面で見るとなると変な風に見えてしまうのは、やはり作り手のセンスの問題という気がします。 ビーチで懸垂をする怪しげな男も肩透かしに終わったし、花火とキスシーンのクロスもかえって興醒めな演出。最後も最後で、主犯が分かっても姿を現さないまま幕を下ろしてしまうシナリオも不備があると言えるでしょう。
[映画館(字幕)] 5点(2014-02-09 12:01:57)
429.  靴みがき 《ネタバレ》 
「靴みがき」といっても冒頭だけで、映画の大半が留置所内での描写に終始してしまっているので、タイトルで損をしてしまっているように思えます。 その留置所内での出来事も、心理描写が卓越しているわけでもなく、目を見張るようなサスペンスが展開するわけでもないですし、また脱獄シーンにおいても緊迫感やスリルが増すような描き方には見えなかったためか、ストーリーの面白さで考えると特に惹かれるものは感じられませんでした。 同じネオレアリズモと言われる映画でも、もう少しストーリーに面白さが感じられる映画も存在している事を考えると、どうしても物足りなさは出てきてしまうと思います。 この時代の世の中では、弱者である子供がどうしても犯罪に走らざるを得ないような社会だったのかもしれませんが、少しリアリズムに徹し過ぎるような調子で進んでいたところがあったので、どこかしらでドラマティックな演出をするとか、特徴的なカメラワークを組み込んでみるとか、感情移入できるような人物を配するとか・・・していれば、より楽しめたのではと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-26 02:53:10)
430.  野いちご 《ネタバレ》 
この映画も、観た時の自分自身の境遇によって大きく感じ方が変わる作品で、ハッピーとまではいかないものの普段の生活に不満なく生きている時に観てしまうと、やはりこんな点数になってしまい、仕事や家庭のトラブルか何かで人生上手くいっていないという時の50%引きのお値段じゃなかった、点数という感じです。 で、本題。 ストーリーは、孤独な老人が義理の娘と自動車で表彰会場に向かう途中に自身の過去を振り返り、色々な人と交流し、また夢を見たりしながら今まで生きてきた人生の回想に耽るという話。 夢のシーンで面白いのは、出てくる人物のほとんどが白みがかった出で立ちをしているのに対し、傍から覗き見る主人公の老人は黒い格好をしているという所で、彼が自身を罪を背負った人間と自覚し、過去に対し負い目を感じている事の表れとして描いているところが興味深く感じました。 最後は、やや唐突な幕の引き方に思えたこともあり、老人が過去を咀嚼し消化できたのかそうでないのかの解釈が出来ず、再度鑑賞する必要がありそうな作品でした。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-19 23:16:10)
431.  パルムの僧院 《ネタバレ》 
自分の中でクリスチャン・ジャックと言えば、ソードアクションなどの剣術活劇なので、これがほとんどないのが痛かった。 決闘シーンと川を泳いで逃げるシーンでアクションっぽい感じはありましたが、やはり物足りなさは残りました。 この映画は上映時間が約3時間と、いかにも大作という構えでいるにもかかわらず、国の名誉がかかるような一大叙事詩という雰囲気でもなく、また男女二人の壮絶なラブストーリーとかいう感じでもないため(途中で旅芸人の女に手を出したりと、浮気な一面を見せたりする)、やはりスケールの小ささは否めず、またストーリーの中で、彼が投獄されるのも、また仲間が彼の脱獄を手助けするのも、よく考えるとみんな私的な理由故のものなので、いまいち物語に引き込まれることもないままで観ていたような気がしました。 会話の中で、ここぞという時にカメラを傾けた斜めショットが幾度となく出てきたのが気になってしまったのと、序盤で人物の周りをぐるっと回るように撮っていたことが多かったので“円”がこの映画の隠れたテーマや伏線なのかと推測してみたものの、特に意味はなかったようでした。 ルネ・フォール扮するクレリアが序盤からもう少し存在感が出るようなストーリー構成であればだいぶ良くなったと思うだけに、ここは原作(未読ですが;)の枠を越えてメインのヒロインのキャラをしっかりと確立させて描いてほしかったと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-16 01:18:33)
432.  青髭八人目の妻 《ネタバレ》 
離婚をテーマにした映画はルビッチをもってしてもやはり難しかったというのが観終わってからの結論で、更に金が絡んで余計に増長してしまっているのも拙かったのではないかと思います。 おまけに物語に一貫性がなく、と言うかヒロインがダンナにくっついたり離れたりの心変わりに振り回される展開にも辟易するし、主人公の結婚観もコメディとしてみたとしても馬鹿げているとしか思えず、冒頭でパジャマを上下別に買おうとするケチな態度からしても、とてもじゃないが好意が湧いてこない始まり方で、期待感もないまま惰性で観ていたような感じでした。 それよりも、冒頭のパジャマの件で店員が社長に伺いを立てるシーンで、社長がパジャマの上半身だけ着た姿にもかかわらず、許可を出さないというのが全く意味不明。 他のシーンでも出て来たような軽快なテンポで「バラ売りOK!」と言っちゃえば何の問題もなくコメディが成立しちゃうのにそうしなかったのは、ヒロインが登場するきっかけを作るためだと思われますが、それならば伺いを立てるシーンをまるごとカットして店員との交渉の途中でヒロインを登場させた方が良いし、更にこの無駄なシーンのお陰で、その後でホテルの一室に居座る男のパジャマのズボンはどうなっているんだろうと思わせるきっかけを作ることになってしまい、せっかくストライプのズボンで出て来たのに2回目のズボンネタということでギャグのインパクトが弱くなってしまっている事に非常に勿体無く感じてしまいました。 また、ダンナをハメようとボクサーを雇い、間違えて元カレを殴り倒してしまった後の展開に一瞬期待したものの面白い展開にはならなかったし、犬の真似をするネタや本を読んで夫人の部屋に殴り込みに行くネタ、最後の「何でもない」×2など、単発ネタが多かったのも一貫性が感じられない要因だったのかもしれません。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-11 21:23:00)(良:1票)
433.  大自然の凱歌 《ネタバレ》 
ハワード・ホークスとウイリアム・ワイラーの超強力タッグに撮影はグレッグ・トーランドとルドルフ・マテとくれば、面白くならないわけが・・・と言いたい所なんですけど。 確かに、序盤での森の伐採から搬出シーンの迫力や、ストーリー中盤のアコーディオンを演奏しながらの合唱シーンなど、見どころはあるにはありますが、物語の中核の話となると魅力を感じることはなかったです。 壮年期に差し掛かった男が自分の娘ほどの年頃の女を、奥さんを捨ててまで、更にその女が自分の息子と恋仲であるにもかかわらず横取りしようとする話はどう逆立ちしても良い物語には成り得ず、むしろ嫌悪感すら覚えるほどに思えます。 また、序盤で出て来た酒場の女ロッタが美しく描かれておらず、主人公バーニーとのやり取りにおいても特別記憶に残るような印象深い出来事もなかったため、後に彼女の娘に入れ込む動機が弱く感じられてしまい、必然的に実の入らない物語になってしまっている気がします。 他にも、食事中に酒を取り上げられた男が上司に向かって楯突く所とか、飴をスポイルする前後での男女の変貌ぶりにも違和感や唖然としてしまうような感覚があり、人物や状況の描写に稚拙さを感じますし、ラストのトライアングルを鳴らすシーンも単に最初と最後を繋ぎ合わせただけで、リピートする意味なんかも見出せません。 序文の「大規模な伐採が行われた後、再び森が戻ることはなかった」という文言も後から振り返って考えてみると物語とはあまり関連性が見いだせず、不必要だったのではないかと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-01-03 23:24:26)
434.  牡蠣の王女 《ネタバレ》 
10点を叩き出したお二方のレビューの後に心苦しいですが正直にコメントさせていただくと、決定的にダメなのが、偶然の出会いが面白くないという事。 ストーリーの中盤まで観れば王女と王子の二人がいずれ出会うというのは100人中100人が予測できているわけで、いつ、どんな出会い方をするのかというのが観る側の我々としての最大の楽しみとなっているにもかかわらず、ここで見事にスベってくれてしまいました。 王女がアル中患者を救済する会に入っていたというのは後付けのこじつけた感があり軽薄さすら覚えさせますし、更に、酒に酔った王子がその会がちょうど開催されている場所にフラッと現れるというのも二人の境遇差を考えるとちょっと難しいでしょうから、この二重の唐突な展開は、どう好意的に考えてもちょっと無理がある印象が拭えません。 話の中に新たなネタを追加して驚きを与えるのは誰にでも出来ますが、二人が出会う事が観る側に予感としてある以上そこからそれを上回る面白さを出すのが一流のストーリーテラーなわけで、この幹の部分でダメとなるとそれ以外の枝の部分で良い箇所があったとしてもちょっと苦しいという気がします。 良かったのは、ルビッチ映画でお馴染みのアヤシイ動きをするオーケストラの指揮者と、「こんな食事を食べるのは久しぶりです」の2箇所くらいなもので、度々出て来た「I'm not impressed.」をラストのオチに使うのもちょっと弱いなぁと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2013-12-29 00:13:23)
435.  片目のジャック 《ネタバレ》 
まぁ、復讐って言っちゃえば幾らかマシではあるんですけども、男の恨みってのは、見ていて余り気持ちの良いものではなくて、ウエスタンでよく見られる男気とか正義感とかはこの映画には全く存在せず、代わりにあるのは遺恨と打算のみ。要はただそれだけの映画って事。 何が腹立たしいかと言えば、マーロン・ブランド扮するリオがダッドの娘を妊娠させるくだりなんですが、映画後半になると情が出て来た描写はあるものの、祭りの夜に海岸に連れ出してネックレスを渡すシーンなんかを見るに、彼の中に愛情なんぞはある筈もなく、つまり、ダッドに対しての復讐故の行為と解釈できるわけ。テラスでのダッドとの二人きりの会話のシーンで、相手の幼稚な嘘も受け入れて和解に向けた気持ちで彼の家族を交えて食事をしていたと思わせておきながら、実はまだ遺恨が残っていましたというネチネチした展開。ホント気持ち悪い。 また、映像に着目しても、1対1での会話のシーンが随所に出ていましたが、ワンショット毎のカメラアングルとか距離感とかがワンパターンで構図を作ることに対しての工夫が感じられませんでしたし、食事中のフォークやイヤリングをむやみやたらに光を反射させていたところを見るに、恐らく照明に対しての意識も乏しいのではないかと容易に想像できます。 脚本に関しても、「ただのシチューよ」とか面白いフレーズはあるけども、台詞の前後の流れでおかしいところが所々にありますし、やはり、部分部分のストーリーで、後半辺りで三人のうちの一人が仲間に撃たれる場面も理由が不明瞭ですし、銀行強盗の後もリオが牢獄に連れて行かれるまでの描写も少なく、濡れ衣を着せられて抵抗するシーンくらいは描くべきなのに、その癖、余計なシーンが多いお陰で140分もの長尺になってしまっているのは編集にも問題ありと言えそうです。 とにかく、ダラダラと書いておきながら一番言いたいのは、ストーリー的な美しさが全くなかったという事。本当に不快な映画。
[映画館(字幕)] 5点(2013-04-20 15:12:14)
436.  勝手に逃げろ/人生 《ネタバレ》 
「お尻の割れ目が気持ちいい」や「ゴダールさん、後ろから犯して下さい」とかはまだ序の口。 DVD上映でしたけども、映画のスクリーンで修正のかかっていない性器を見たのは初めてですし、放送禁止用語は勿論、表現の内容まで結構ヤバい映画。 突然F1のマシンが出てきたり、「名前は?」「マリリン」「馬鹿にするな」で、改めてちゃんと自分の名前を言うシーンは地味に面白いです。 全編に渡ってスローモーションが至る所に出ていましたが、特に意味があってやっているようには見えませんでしたし、スローになった所に共通する何かというものも分からなかったです。 新鋭の監督じゃあないんだから、実験作みたいなのを作るのはいかがなものかという気がします。
[映画館(字幕)] 5点(2013-01-26 19:20:41)
437.  中国女 《ネタバレ》 
壁に書かれた文字に痺れた。うろ覚えですが、「曖昧な考えを映像にし、戦わせよ」とか「明確な主張を持った少数派は、もはや少数派ではない」とか内容もさることながら、文章の壁に対する占有率だとか文章全体のスクェアのフォルムや個々のフォントの感じなど、これはもうアートと呼ぶしかなく、ただひたすら格好良い。本棚に並んだ赤い本の赤の比率、赤一色の部屋やトリコロールカラーのインテリア、4:3の画面に役者の顔を正面から捉えたショットの連続などなど、“ゴダール”を感じさせる映像のオンパレードがとにかく気持ち良いです。 台詞の内容やストーリーなどは、分かる人にだけわかればいいと思いますし、製作された時代背景はおろか、世界史の知識なども持ち合わせていない自分にとっては、耳から入ってきた内容をレビューするなんてまず無理なので、視覚的なレビューのみで打ち止めさせて頂きます。 ところで、映画の上映後に廣瀬純さんの講義が行われるということで拝聴する。 彼の解説によると、「不可能性を自ら作り出しそれを打破する映画」「赤vs緑」などと話されていましたが、映画同様の難解な講義であり理解が及ばず大変恐縮で、こうやって低い点数のレビューを綴るのもまた、情けない気持ちになってしまう映画なのでありました。
[映画館(字幕)] 5点(2013-01-14 21:02:23)
438.  生活の設計 《ネタバレ》 
オープニングの電車の中のワンプロットはかなり好きなのですが、そこから先がどうしても受け入れ難い。 これはもう好みの問題なのでハッキリ言って説明がつかないですけども、過剰に脚本に頼ったような印象があってそれが一番の理由であることは間違いないのですが、3人の誰かがくっついたり離れたりという事の動機やその後の行動なんかがあまり面白いとは思えなかった事や、映像面で魅力的なシーンが少なかった事も理由の一つだったように思えます。 例えば、最初のパリへ向かう電車の中でのシーンでは、二人がスケッチブックを開いて自分たちの寝顔を見つけるくだりなんか、文字通り“3枚目”に出てきたりして楽しいですし、その前のハッと目を覚ます表情も面白かったりするのですが、男二人で部屋を掃除して身なりを整えているシーンで、破けてしまったワイシャツが生きることなく放置されたままで話が進んでいってしまっていたり、椅子をずらした跡に顔を出したゴミも同様にほったらかしのままでいたところは、ちょっと手抜きに思えてしまいますし、更にその後のシーンでも見た目に楽しめるシーンはほぼゼロだったと思います。 ノーセックスに関しても、品のないルビッチももう初めてではなく、この台詞が出る頃はつまらないストーリーにも慣れてきた頃だったのでどうでもよく思えてきたり・・・。 それよりも、一番よくわからないのがこのタイトル。一体何が「生活の設計」なんですか?
[映画館(字幕)] 5点(2012-12-22 23:26:54)
439.  旅情(1955) 《ネタバレ》 
始まって3分で観る気が失せる。汽車の中での女の厚かましい態度に、この女にあと100分付き合わされるのかと思い冒頭からゲンナリさせられてしまいます。 この時点で、この映画のどこかで馬鹿デカい声でわめき散らすシーンが出てくるだろうと想像はできていて、案の定ヴェネチアングラスの所でそんなシーンが出てきたものだから、だんだん観るのもバカバカしくなってきてしまいましたし、怒鳴り散らすとかするのではなく、もうちょっと洒落を効かせてウイットで返すとかすれば面白いと思うのにそういう事が出来ないのだからここは作り手のセンスの問題で諦めるしかなさそうです。 ホテルのテラスでの食事のシーンで一組ずつ去っていって最後に一人取り残された時や運河沿いの段差に座っている時もあからさまに悲しげな顔ですし、サンマルコ広場のオープンカフェで飲んでいる時もこれまた分かり易くニコニコしていたりと、要は演出が全て大味で登場人物の心情を描く力量に欠けているのがありありと分かってしまいます。 また、「空腹ならそこにあるものを食え」なんてとてもじゃないけど品があるなんて言えないですし、「失望」と「ショック」を入れ替えての掛け合いなんかいかにも作り話の中にしか出てこないようなリアリティを欠く台詞回しで、脚本にも問題ありでしょう。 おまけに、ラブシーンと花火のクロスカッティングなんて露骨の極み。ここまで来ると、もう失笑しか出てこない。 とどのつまり、このデヴィッド・リーンという人はやはり「アラビアのロレンス」「戦場にかける橋」のような大作にこそ本領を発揮する人であって、どう逆立ちしても男女の細やかな心情を描く人ではないと思いました。 唯一、恐らくオールロケで撮ったであろうヴェネチアの風景がその場の空気感や臨場感を感じさせてくれて良かったのですが、一方で、序盤で駅舎を出ようとした時と部屋の窓を開けて女主人と会話をしている時の2か所で人物にほとんど光が当たっていない状態が出来てしまっていて、折角の「旅情」を感じさせるオールロケの撮影スタイルがかえって仇となっていたように思えます。 普通、背景の方が明るい場合は手前から光を補うか、もしくは主観ショット&風景パンとかで話を進めるなど、アイディアで切り抜けたりも出来そうな所でそういう工夫を凝らさないわけですから、これはもう力量と言うより手抜きと言うべきかもしれません。
[DVD(字幕)] 5点(2012-12-15 18:28:59)
440.  ル・アーヴルの靴みがき 《ネタバレ》 
カウリスマキ映画は2本立てで観た「ラ・ヴィ・ド・ボエーム」に続いての2作目なのですが、こちらは一転してカラーで明るい感じ。というか、悪い意味で画面がヴィヴィッド過ぎてかなり違和感のある光の当て方に感じました(特に室内シーン)。 画面の明るさや光加減だけでなく、序盤でコンテナを開けて見るシーンの不法入国者たちの出で立ちも不自然というか凄く奇妙な印象で、全員皆綺麗な服装でしかもやたらと顔色や肌ツヤも良く、おまけに子供が逃走する時の緊迫感のなさやコンテナの中の人を一人一人ゆっくりと捉えるカメラの動きなど、かなり異質な雰囲気を感じ取りました。 また中盤辺りで、ベトナム人が子供を警察から守り逃げさせようとしたシーンでもどことなく動きに乏しい感じがあったり、最後の病室の中に立っている奥さんの立ち方とかも演技している感がありありと出ていて、どうしても最後まで違和感が拭えないままで観ていました。 ストーリーを見るに、黒人の子供が上手いことロンドンに向かうことができたり、夫人の病気が全快したりといった非現実的な御伽噺的な物語であるため、それに合わせるように過度に明るい画面を作ったということなのでしょうか。 何れにしても、スタジオのセットでの撮影がほとんどでロケーションの自然な空気感が感じられない映画はやはり好きにはなれないと再確認した映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2012-11-16 23:43:17)
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