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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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441.  チャップリンの拳闘
個人的に「街の灯」のいちばんの笑いどころであると思ってるボクシングシーンの原点を見るような作品。ボクシングシーンは「街の灯」ほどインパクトはなかったけどこの映画からあのシーンにつながっていったのかと思うとちょっと感慨深いものがある。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-29 23:53:39)
442.  ルパン三世 THE FIRST 《ネタバレ》 
シリーズ初のフルCG映像による「ルパン三世」で、スピンオフやクロスオーバーを除くと約四半世紀ぶりとなる劇場版。ルパン自体を久しぶりに見たのだが、確かに映像自体はクオリティも高く滑らかであまり違和感を感じさせず、普通のアニメでは出せないような迫力もあり、見る前に思っていたような映像的な不安(見慣れた普通のアニメの映像のほうが良いのではとか、フルCGにする意味とか。)は見ている間はほとんど感じることがなかった。しかし、ストーリー面だけを見ればいつものテレビスペシャルとあまり変わり映えがせず、まあ無難といえばそうだが、このサブタイトルなのだから第1シリーズを意識した渋めの作風でも良かったのではと思ってしまう。(このサブタイトルには初めてのフルCGアニメという意味があるそう。)それよりも「カリオストロの城」を意識したシーンがあまりに多く、同じ作曲家といえど主題歌の曲調まで似ていて、単に山崎貴監督が思い入れが強い故にやったオマージュ・・・というよりはただ過去作に媚びているだけのようにしか見えず、いい加減過去の栄光は忘れたほうが、このシリーズの今後のためにもいいと思う。(今回に限らず、このシリーズでは「カリオストロの城」を意識しているような作品が多い気がする。)話としても、「インディ・ジョーンズ」でやりそうな感じで、どうせなら考古学者を目指しているヒロインの育ての親である老博士を「最後の聖戦」のヘンリー(ショーン・コネリー)のような飄々とした人物にしてほしかった気もする。ゲスト声優の三人についてはそれほど演技に違和感は感じなかった(広瀬すずは最初ちょっと「ん・・・」となったが、そのうち慣れた。)が、藤原竜也が声を演じているゲラルトは「上手い、下手」以前にキャラの顔と声が合っていない感じがした。次元と五右衛門は今回、セリフが比較的少なく、寡黙な感じを出しているのかもしれないが、次元に関しては小林清志の負担を考慮しているのだろうなとどうしても感じてしまう。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-21 13:02:30)(良:2票)
443.  馬鹿まるだし
喜劇としてはちょっと重たいけど、最後まで楽しく見られた。ハナ肇演じる安五郎のキャラクターが最高に面白い。「男はつらいよ」以降の山田作品では見られない展開や、「男はつらいよ」では見られなかったハナ肇と渥美清の絡み(初期の山田作品の常連であったハナ肇は「男はつらいよ」シリーズには一作も出ていないため。)が見られるのが嬉しい。ラストの植木等の使い方が「たそがれ清兵衛」の岸恵子と全く同じだったのがちょっとビックリした。 傑作とは言いにくい映画だけど、ラストの告白シーンにちょっと感動してしまったのでちょっと甘いかもしれないけど9点。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2021-08-20 21:57:30)
444.  ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ<TVM>
ここ数年ルパンのテレビスペシャル見てなかったけど、今年は久々に(5年ぶりくらい)に見た。全体的に軽い作りだし、余計なお笑いに走りすぎているような気がする(五右衛門ってあんなキャラだったっけ。)けど、思ったよりは楽しめた。また来年も見てみようかな。
[地上波(邦画)] 5点(2021-08-14 22:33:12)
445.  ルパン三世 霧のエリューシヴ<TVM>
ぜんぜん期待してなかったのだが、前回のスペシャルより面白かった。前作では扱いが酷かった五右衛門が今回は実質主役のように描かれていてとてもカッコイイ。今回敵役として登場した魔毛狂介はテレビシリーズのキャラクターらしいけど、テレビシリーズ全く見た事ないので劇中で名前が呼ばれるたびに「ルパン対複製人間」のマモー(西村晃)を思い出してしまった。でも演じている中村獅童にそれほど違和感は感じなかったのは良かった。逆にお不三を演じていた関根勤の娘の演技には終始違和感を感じてしまったけど。
[地上波(邦画)] 6点(2021-08-14 22:30:37)
446.  座頭市と用心棒 《ネタバレ》 
ここから製作が大映から勝プロに完全移行したシリーズ第20作。岡本喜八監督作品とあって前々から見たかった映画だったが、勝新がプロデュースもやってるせいか、喜八監督の映画としてはなんかイマイチ。三船は黒澤作品の三十郎とは別人と割り切って見たものの、衣装とかメイクがまんまだったのでちょっと違和感を感じた。「用心棒」を意識したのか終盤、死人が出まくって街中血まみれになるのもシリーズほかの作品となにか違う気がして「座頭市」シリーズとしてもちょっとなあという感じ。でも、勝新と三船の共演は楽しめたし、「用心棒」の仲代達矢を思わせる殺し屋を演じた岸田森がとてもクールでカッコよかったので甘めに6点。絶対無理だと思うけどもしこの映画を黒澤明が監督していたらどんな映画になっただろうとつい考えてしまう。
[DVD(邦画)] 6点(2021-08-14 11:39:26)
447.  洲崎パラダイス 赤信号 《ネタバレ》 
最初は「赤線地帯」のような娼婦たちの生き様を描いた作品かと思っていたが、男女の腐れ縁を描いたラブストーリーだった。川島雄三監督らしいユーモラスなシーンもあり、同じく男女の腐れ縁を描いている「雪国」や「秋津温泉」ほど見ていて暗い気持ちにはなることはなかった。また、それでいて人間ドラマが非常に深く描かれた傑作に仕上がっており、川島監督がやっぱり並の監督ではなかったと実感できる。出演者の中では新珠三千代が今まで見た役柄のイメージとは少し違う印象の役(とはいえはじめはちょっと気づかなかった。)を好演していて新鮮で良かった。ダメ男を演じる三橋達也も素晴らしい。でもやっぱ出演者の中でいちばん印象に残るのは芦川いづみ。この間見た「愛と死の記録」では印象が違いすぎて違和感しかなかったのだが、本作ではこれでもかと言わんばかりに可愛さを振りまいていてとてもキュートだった。ほかにもチャンバラごっこに興じる子供たちなど、製作当時の時代風景も印象的だ。ラストシーンも余韻を残す終わり方でよい。
[DVD(邦画)] 8点(2021-08-10 23:24:46)(良:2票)
448.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 
戦時中の広島が舞台の映画というとつい身構えてしまうのだが、本作は広島から呉に嫁いできた主人公・すずさんを中心にそこに生きる人々の日常を描いていて、あくまでも戦争はその延長線上にあるという描き方をしている。リアルで丹念に丁寧に優しいタッチで描かれるすずさんたちの日常も作り手が登場人物たちと同じ目線に立ってとても大切にしている感じがして、見ているこちらもこの日常がとても身近なものに感じられ、登場人物たちに自然と愛着というか親近感がわいてきて、とても愛おしくなって、ああ、ただ戦争が背景にあるというだけの違いで、すずさんたちの日常は今の自分たちと変わらないほど普通だったのだと思えてくる。だからその背景にある戦争も決して異常なことではなく、ごく当たり前に普通に身近にあるものだと感じられるのも当然なことかもしれない。そう思うと変に身構えることなく、すっと入っていけた。本作は反戦映画だが、戦争や原爆の悲惨さを直接的に描いて反戦を声高らかに訴えかけるようなことはしていなく、特有の硬さも感じられないところが戦争や原爆を扱ったほかの映画と大きく違う点だが、そういうところをあえて描かなくても、反戦を声高に叫ばなくても、その時代を普通に生きて暮らしていた人たちがいるというだけで、伝わってくるものがあるし、きっと監督のメッセージはそこにあるのだろうと思う。また、どうしても暗く重くなりがちというイメージもある題材だが、すずさんたちの日常がユーモアを交えて描かれていることもあって、楽しく見ていられる部分が多かったのも良かった。(しかしこれを通して戦争中だからと常に緊張感を強いられ、おびえて暮らしていたわけではないことがよく分かる。)登場人物たちは誰もが魅力的に描かれているが、やはり何といってもすずさんの健気さがたまらなく、夫・周作さんの姉である径子さんの子供である晴美さんを守りきれなかったことと自らも右手を失くし、(今までいろんなことをしてきた右手のことを思い出しているシーンが切ない。とくに好きな絵を思うように描けなくなったことはどんなに悲しかっただろう。)家の手伝いができなくなったことで、居づらくなり、出ていくことを決めるいじらしさも泣かされるが、険悪になっていた経子さんと和解するシーンのやりとりがまた良い。それにやはり、玉音放送のあとでやり場のない怒りを泣きながらぶつけるシーンはすずさんの気持ちが痛いほど伝わってきて、普段、おっとりしているすずさんだからこそよけいに胸に迫るものがあり、思わず一緒に泣いてしまった。そんなすずさんの声を演じるのん(能年玲奈)の声も見事に合っていて、すずさんの声はこの人以外にない、そう思えるほどに素晴らしかった。(「あまちゃん」を見たとき、あまりにアキ役にはまり過ぎていて、これ以上のハマり役に出会うのは難しいのではと思っていたけど、そんなことはなかったようで一安心。)まさに日本映画だからこそできる映画で、絶対に名作として今後後世に残っていくであろう映画であることは間違いない。いや、ぜひ残していくべき映画だ。
[DVD(邦画)] 9点(2021-08-08 19:26:54)(良:2票)
449.  ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島 《ネタバレ》 
思っていたほどつまらなくもなかったが、細田守監督が「ハウルの動く城」の降板のあと、東映アニメーションに戻って手がけた作品で、そのことが影響しているのか、笑えるギャグはあるもののほかの細田監督の映画と比べて暗い印象があり、あまりこの監督らしさは感じられなかった。でも、細田監督が「ハウル」の件から吹っ切れるために作った映画だと考えればこの暗さも納得がいくし、今の細田監督があるのもこの映画をやって吹っ切れたからというのもあるのかもしれない。そう考えるとこの映画は細田監督の作品の中でもけっこう重要な映画かもしれないと思えてくる。ただやはり、自分のうっぷんを晴らすために作ったような作品なので、「ワンピース」という人気の看板シリーズでそれをやってしまったのは少々まずかったかもしれないというのもあって、せめてフリーになってから別のオリジナルな作品でやってもよかったのではと考えてしまったことも事実。映画自体は最初に書いたように思ったほどつまらなくなく、「ワンピース」の劇場版を見るのはこれが2本目だが、以前見た「砂漠の王女と海賊たち」に比べればきっちり分かりやすくまとまっている。ところで、舞台となる島の長の声が大塚明夫というのは、キャラ的にはまったく違うのだが「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」のパラダイスキングを思い出させるようなキャスティングで、久しぶりにあの映画を見たくなってしまった。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-05 22:19:04)
450.  復活の日 《ネタバレ》 
20年近く前にも一度見ている映画だが、やはりコロナで本作を思い出し久しぶりに鑑賞。もちろんはじめて見たときはSFパニック映画として見ていたわけだが、今見るとなるほど現実のコロナ問題と重なる部分も多く、怖さを感じてしまうし、南極にいた数百人だけが生き残っているというのもリアルに感じてしまうのだが、一方であくまで娯楽映画として作られているのでこのご時世で見てしまうと違和感を感じる部分もまた多く、ちぐはぐな印象を抱いてしまうのだが、それはしかたないだろう。日本映画でありながら、ハリウッド俳優が多数出演していて、映画史上初の南極ロケ(それが日本映画だったことに驚き。)までしているのに角川の本作にかける意気込みのすごさが感じられるのだが、この題材に深作欣二監督というのは今になってみればなんか違うし、実際に深作監督らしさが出た映画にはなっていないような気がする。(でも、おそらく深作監督の映画の中でいちばん多く登場人物が死んだ映画ではあると思う。)「日本沈没」を手掛けていた森谷司郎監督が本作をやりたがっていたみたいだが、正直そのほうが良かったような気も少ししてしまった。昔、VHSで見たときは字幕の色と背景の雪が重なってしまって読みにくい部分も多かったのだが、DVDだとそれが改善していたのは良かった。あとは70年代のハリウッドパニック映画の常連だったジョージ・ケネディが出ていながら、同時期の日本映画のパニック映画の常連だった丹波哲郎が出ていないのはちょっと残念とか、越冬隊員の一人を演じている渡瀬恒彦はこの数年後の「南極物語」にも越冬隊員役で出ていて、間をあまり置かずに南極ロケにこのあとまた出たのかとか、直接内容とは関係のないことも思いながら見ていた。それにしても本作、ハリウッドでリメイクされたらどんな感じになるのかもちょっと気になる。(2020年8月15日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2021-08-04 19:20:29)(良:1票)
451.  大怪獣バラン 《ネタバレ》 
つまんないとは聞いてたけど、まさかこの時代の本多猪四郎と円谷英二という黄金コンビの組んだ特撮怪獣映画でこんなにしょぼい作品があるとは思っていなかったってくらいつまんない映画だった。「ゴジラ」での重厚な人間ドラマや「空の大怪獣ラドン」でのサスペンスタッチのストーリーなどといった物語性がこの映画では非常に薄く、映画の後半に至っては自衛隊とバランとの攻防がひたすら描かれてるだけなので途中で飽きてしまう。またクライマックスあたりに「ゴジラ」の映像が何度も使いまわされていたり、この2年前には既に「空の大怪獣ラドン」をカラーで作っているのに本作は白黒とひょっとしてあんまり制作費が出なかったのではと思えてくる。どう見ても脇役顔の主演の二人にも魅力を全く感じることができなかったのもマイナスだ。本多円谷コンビの本格怪獣映画を見るのが久しぶりだっただけにかなり残念。
[DVD(邦画)] 4点(2021-08-03 19:16:05)
452.  ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
「宇宙怪獣ガメラ」に次いで怪獣好きだった小学生の頃見ても面白くなかった映画。でもあれよりはストーリーが多少なりともしっかりしているので2点。
[ビデオ(邦画)] 2点(2021-07-31 23:20:07)
453.  レッドタートル ある島の物語
ジブリ初の外国との合作映画で、監督も外国人という作品で、かつセリフの一切ないサイレント映画。物語としては、「浦島太郎」や「鶴の恩返し」を想起させるもので、日本人にとってなじみ深いものとなっていると思う。サイレントというのが効果的に生かされていて、セリフがない(最低限の状況説明の字幕もない。)ことで、映像の力だけでドラマや心理描写を見事に語っていて、これぞサイレント映画の醍醐味という感じがするし、その映像表現にもじゅうぶん引き込まれた。セリフや状況説明がないことで、やや抽象的に感じる部分も少なくないが、逆に映像だけで語られることによって、いろいろな想像もでき、いろいろな解釈もできる映画になっていて、そこが狙いだったのではと感じる。難解な作品だと身構えて見るような映画に一見見えてしまうかもしれないが、実はそんなことはなく、あまり深く考えずにおとぎ話として見るべき映画なのかも知れない。ただ、ジブリ作品としては明らかに万人受けしない作風(絵柄もいつものジブリとかなり違う。)で、娯楽性よりも芸術性に重きを置いているため、何も知らないでジブリというだけで本作を見た人はかなり戸惑うと思う。そういう意味で、(初の合作映画というかっこうの宣伝材料がありながら)いつものように宣伝をバンバン打って話題性じゅうぶんの中、大々的に公開ではなく、宣伝もほとんどなくひっそりと公開されたのは正解だっただろう。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-31 23:05:09)(良:2票)
454.  斬、 《ネタバレ》 
塚本晋也監督の映画を見るのは二本目。以前に見たのが監督デビュー作という「鉄男」だったので、デビュー作の次にいきなり最新作を見るのは少し不安もあったのだが、かなり濃密なつくりになっていて、引き込まれた。塚本監督にとっては初めての時代劇になるそうだが、剣の腕の立つ侍である都筑(池松壮亮)が同じく剣の達人である澤村(塚本晋也)に公儀のために江戸へ行かないかと誘われるところから始まっていて、これだと「七人の侍」のような感じがするものの、主題はそこではなく、人を斬るという行為がどういうことなのかを考えさせる内容になっていて、剣の達人であり、澤村の誘いにも乗った身でありながら、人を斬ることに対して葛藤を抱え、なかなか剣を抜こうとしない都筑はこういう時代劇の主人公としてはもどかしいが、同時にリアリティも感じることができる。それに対し澤村が剣を抜くべきときは躊躇なく剣を抜くという絵に描いたような侍という対比もあって、それが本作のテーマをより深くしていてドラマとしての見ごたえもじゅうぶん。時代劇らしくないセリフ回しもとくに違和感は感じられず、むしろ本作ではこの方が合っている気がする。(ただ、「鉄男」同様音楽は少々耳障りな感じ。)それに手持ちカメラを使ったちゃんばらシーンも迫力があり、決して娯楽作品というわけではない本作だが、なかなかに満足できる仕上がり。暗闇を視点が彷徨うようなエンドロールも印象的だった。テーマについては結局何も結論を出さずに終わったのは実際見ていて少し消化不良感もあり、やや難解なテーマの結論を塚本監督自身が出せなかったのではとも思うが、あえてこういう終わり方をするのもありだと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-29 22:53:17)
455.  續・姿三四郎
黒澤映画で唯一の正統派続編モノ。あんまり印象にないなあ・・・。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-07-24 16:16:49)
456.  眼の壁 《ネタバレ》 
松本清張初期の小説を映画化したサスペンス。監督は大庭秀雄、主演は佐田啓二という「君の名は」のコンビ作。佐田啓二の単独主演作を見るのはこれが初めてのような気がするが、いかにも正統派二枚目という感じでカッコイイし、演技にも安定感があるので安心して見ていられる。鳳八千代、朝丘雪路(若い!)ら女優陣も魅力的で、映画自体も松本清張原作らしい作品に仕上がっていて面白かったものの、難点を言うと会計課長を自殺に追いやった詐欺組織に挑む一介のサラリーマンに過ぎない主人公を何がそこまで駆り立てるのかイマイチ最後までよく分からなかった。自殺した課長の無念を晴らしたい一心で行動してるようだが、それでは少し動機が弱いというか。この課長と主人公の関係をもっと描いていれば主人公にも感情移入しやすかっただろうし、ドラマとしてももう少し広がりが出来たのではないかと思うとちょっと残念で1点マイナス。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-23 11:21:02)
457.  東京湾炎上 《ネタバレ》 
丹波哲郎、藤岡弘、鈴木瑞穂、渡辺文雄といった「日本沈没」と「新幹線大爆破」が合流したようなキャストのパニック・アクション映画。テロリストがタンカーをジャックする序盤からわりと緊迫した雰囲気で、船長を演じる丹波哲郎をはじめタンカーの乗組員を演じる役者たちの演技もいいのだが、テロリスト役の外国人キャストが片言の日本語を喋っているのはこういう映画ではさすがにチープに感じられ緊張感をそぐ。それでいて、丹波哲郎が自身の英語力を披露したかったのかワンシーンだけ船長とテロリストのリーダーの会話がすべて英語で交わされるシーンがあるとかちょっとチグハグな印象。藤岡弘の回想シーンは何か意味があるのかと思っていたのだが、取り合えず女優を一人出したかったってだけだったような感じだったし、全体的に見てもドラマに深みが感じられない。ただこの映画一番の見せ場である「リアルな特撮映像によってテロリストの目を欺く」シーンの特撮は中野昭慶監督らしい派手な爆発の連続で、こういう設定なら多少爆発をやり過ぎていても気にならない。その爆発を実況しているのが中江真司で、藤岡弘がいることもあってなんだか「仮面ライダー」が見たくなってしまった。それにしても実際にテレビの捏造放送が問題になっている昨今、このシーンは現代のテレビ業界を予見したかのよう。この捏造放送自体をテーマに社会派映画を一本作っても面白そうだ。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-23 11:13:07)
458.  ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟 《ネタバレ》 
「ウルトラマンメビウス」のテレビシリーズは金子修介監督が参加していたということで見ていた「ウルトラマンマックス」からの流れで見ていたのだが、この映画版だけは見ていなく、今回初めて見た。さすがにテレビシリーズ終了から2年近く経っているんで、少し懐かしさを覚えるも、テレビシリーズの1エピソード的な感覚で作られているので、やっぱり映画として見た場合には物足りなさがある。昭和のウルトラ兄弟六人が揃うのが一つの目玉になっていて、人間体も登場する初代ウルトラマン、セブン、ジャック(新マン)、エースの四人は当時の各シリーズの主演俳優が当時と同じ役を演じているわけだが、テレビシリーズに登場した時から思ってたけどやはりみんな老けてる。とくに郷秀樹なんか「帰ってきたウルトラマン」当時の面影がなくなってるし。(ハヤタも。)この四人のウルトラマンの変身シーンは見所の一つだが、なんか変身してから異様に長いし、最後の怪獣を倒す技も「ウルトラマン物語」の焼き直しっぽいのがちょっと気になった。でも、ウルトラマンタロウの声が石丸博也(ジャッキー・チェン)なのは「ウルトラマン物語」好きだったんで素直に嬉しく思う。ところでナックル星人の声は中尾隆聖なのだが、ほかの宇宙人たちの仕切り役というキャラ的な立場もあってか、フリーザが喋っているようにしか聞こえなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-18 16:30:11)
459.  海軍横須賀刑務所 《ネタバレ》 
勝新が東映の映画に唯一出演した作品。先週まで「兵隊やくざ」シリーズをずっと見ていて、勢いで本作も見たわけだが、海兵団に入団した主人公の大暴れを描いていて、勝新が演じていることもあってどうしても「兵隊やくざ」の焼き直し・二番煎じ感はある。でも「兵隊やくざ」と比べて過激になっているのは東映らしいところ。「兵隊やくざ」のとくに1作目は見ていて「網走番外地」の1作目を思い出したのだが、本作は山下耕作監督の作品だが、当初、石井輝男監督が自分で監督する予定で書いた脚本が使われていて、作り手側も「網走番外地」を意識しているのが分かるが、それによって山下監督というよりも石井監督の映画という感じもして、山下監督らしさはそれほど出ていないように思う。前半は海兵団で大暴れした主人公が軍事刑務所に送られるまでが描かれているが、この部分は東映任侠映画でよく見る展開となっていて見ていて安心感があるし、高倉健や鶴田浩二ではなく、勝新というところに妙な新鮮味を感じる。この前半での勝新と松方弘樹の共演が珍しいのだが、考えてみれば松方弘樹は一時期大映に貸し出されていた時期があり、そこでの共演がなかったのかと思うと少し意外に感じるのだが、軍事刑務所が舞台になる後半になると、菅原文太が主人公に影響を与える少佐役で登場し、勝新と菅原文太の共演が実現しているのがなんとも貴重で、この二人の共演を見るだけでも見ごたえのある映画になっていると思う。ドラマ的には主人公と久邇宮朝融王(太田博之)のエピソードも良いアクセントになっていた。欲を言えば田村高廣がどこかにカメオ出演していたり、この時期は事情があって無理だったかもしれないが、若山富三郎が出ていてくれると盛り上がったろうなと思ってしまう。とくに東映での若山富三郎と勝新の共演はぜひ見てみたかった。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-17 15:48:49)
460.  兵隊やくざ 強奪 《ネタバレ》 
大映のシリーズでは最終作となるシリーズ第8作。前作ラストで終戦を迎え、あと一作どうするのだろうと思っていたが、敗残兵となった大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)が描かれていて、シリーズとしては完全に後日談という感じで、二人がどこの部隊にも所属していないこともあってか、これまでと違う印象もあるが、やはり今回も面白かった。今回、大宮と有田がひょんなことから赤ん坊を拾って子連れで行動することになるのだが、こんな展開は座頭市にもあったなあと思いながらも赤ん坊の世話をする大宮と有田が本当に微笑ましい。それに冒頭に登場する終戦を信じずにいる部隊は現実にもこんなことはあったのだろうと思わずにはいられない。後半、有田が敵に拉致されるという展開も前作にもあった二人を引き離すという部分と同じなのだが、この後半以降、有田の出番が少なくなって、最後まで子連れの大宮ひとりが活躍してるような風になってしまい、コンビものとしての魅力があまり感じられなくなっているのが少々残念だったかも。ヒロインを演じるのが佐藤友美で、悪役が夏八木勲と、ともに他社所属の俳優なのが、このころの日本映画の状況、というか大映の状況があまり良くなかったのではと感じられてちょっと興味深かった。ラストシーンは再会した大宮と有田の日本へ帰った後の幸せな暮らしを想像させるもので、これでこのシリーズは本当に完結という終わり方をしていて、すごく気持ちが良い。1作目から連続でこの8作目まで見たわけだが、それだけにやはり感慨深いものがある。
[DVD(邦画)] 7点(2021-07-08 08:54:11)
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