441. シャロウ・グレイブ
ダニー・ボイル監督作品だということで過剰な期待をしてしまった為か、どうも微妙…な感じ。ラストはもっと「うあ~!やられた!」という感じを期待していたのですが、私的にはもう一捻り欲しかったところ。もっとカタルシスというか、爽快感が欲しかった。面白かったですけどね。でもあの女性、ケリー・フォックスだったんですね。後で気付いた。「エンジェル・アット・マイ・テーブル」や「インティマシー/親密」の女優。それを知ってもう1回観てみようかな、と思った。あの人、凄く素敵な女優ですよ。 6点(2004-02-06 21:46:01) |
442. あなたのために
「雰囲気の可愛さ」という武器だけでこの粗く大味なストーリー展開を押し切ってしまったある種の力技に何だか感動。いや、可愛いですね。全体的な雰囲気が。悲惨な話なのに。そしてそれまでは「シャワーシーンだって厳禁!」な姿勢だったナタリーが、ソフトタッチであったとはいえ、ベッドシーンにまで挑戦しているのに軽くびっくり。時は流れた…。彼女はいわゆる“演技派”ではないし、深みを出せる女優ではないけれど、可愛いです。もう、可愛いからいいや。相変わらず華奢で綺麗な人ですね。日本人好みかな。妊婦時代のワンピース&ロングヘアのスタイルがすごく可愛かった。 6点(2004-02-06 15:03:04) |
443. 17歳のカルテ
精神科勤務経験のある友人の話では、「境界性人格障害」の人は一見しただけでは正常な人との違いが分からないそうです。そして人目を引く程の美人がやたら多く、それに関してはちゃんと裏付けがあるそうです。だからこの作品で描かれる患者たちはきっとリアルなのでしょう。ところで、ウィノナの役は17歳じゃないですね。この邦題はおそらく、日本でちょうど「17歳」という年齢が取り沙汰されていたということで、大衆心理に訴える為に考えられたのでしょう。確かに効果的な邦題ですが、ちょっと安直な気もします。 6点(2004-02-06 14:13:00) |
444. 夢(1990)
正直、決して名作だとも傑作だとも思わないし、中盤は冗長で凡庸だとすら感じた。それでも、終盤になると「うーむ…」と考えることも多い。要するに、夢というものには3種類あるのだ。①睡眠時、脳内で起こる記憶整理作用の名称②「こうありたい」という希望、大志の別称③過去の遺物、幻影。消え滅んで行くものの比喩。この作品を最初は①の羅列だと思っていた。しかし、違った。導入部分は確かにそうかも知れない、しかし最終話には、「日本はこうでありたい」という焦燥感すら憶える程の静かながらも凄烈な願望とビジョンが見える。それは明らかに②だ。そして同時に、日本の良いものたち、昔日の美しいものたち、日本の美しい風景が夢と消えつつある、飛沫の様に、うたかたの夢のように消えつつある、という深い深い憂いも感じる。それは③だ。「歳を取ると夢を見ることが多くなる、それは若い頃の夢を見る為だ」という素敵な言葉がある。世界のクロサワだってそれは同じだろう。どこか、日本映画が1番素敵だった時代に生きた「つわものどもの夢の跡」のような余韻を残す作品。映像よりもその行間に重みがある。「こんな夢を見た」その一言が、億千万を語る。これは、クロサワの見た、夢だ。 6点(2004-02-06 13:47:04) |
445. 太陽と月に背いて
あれだけアイドル人気を誇る俳優が男色シーンも厭わず体当たりだったのには当時驚いたし、凄いと思った。そしてその後しばらくして「御法度」の松田君の演技を観て、更にディカプリオの凄さを思った。でもこの作品でどうしても突っ込みたいのは、ディカプリオが幅広い年代を演じたけれど、どうしても中年バージョンの姿に納得がいかなかったこと(笑)。あんな筋張った無駄肉のない少年体型の中年がいますか。あの無理矢理な中年メイクはどうかと思います(笑)。 6点(2004-02-04 17:57:21) |
446. マイ・フレンド・フォーエバー
意外にもこれは輸血感染のエイズ患者を扱った初めての映画だとか。10代の男の子特有の必死ながらもどこかふて腐れた雰囲気を醸し出していたブラッド・レンフロと、どこか達観し、怜悧な諦観の中に生きている幼くも大人びた患者役のジョセフ・マッゼロは良かった。でも私は実のところ、主役はあなたたちよ、と少年2人に道を譲ったアナベラ・シオラの抑えた演技に最も心を奪われたのでした。 6点(2004-02-03 23:24:52) |
447. BROTHER
北野武の初のハリウッド資本の作品だというのに、映画館はガラガラだった。内容的には「武さん、色々な所に遠慮しちゃいましたね…」という感じだった。アートとエンターテイメント、日本とアメリカの狭間でのジレンマがあったのだろうと思う。結局は煮え切らない半端な印象を受けた。展開も過去の作品の焼き直しが多く、「えっ、デ・ジャ・ヴ?」と思うようなシーンも。あと、古典なヤクザ描写(切腹、指詰)はアメリカ人受けを狙ったと本人が言っていたけれど、やっぱりちょっと日本人からするとベタベタで安易過ぎる…。うーん、難しいですよねえ、多国籍映画って。 6点(2004-02-02 21:31:52) |
448. ア・フュー・グッドメン
見応えのある法廷劇。字の如く四面楚歌・孤立無援の背水の陣。肥大化し、巨大な力を蓄えたセクト主義に挑む“ア・フュー・グッドメン”。現実にああいうことは罷り通っている。世の中には嫌なことが溢れている。そして悔しいことに、その嫌なことをする人たちは、それを潰せるだけの権力を持っている。そういう世の中だからこそ、色々な人に観て欲しいと思う。この作品、一旦社会に出た人間には、絶対に考えるものがあるから。 6点(2004-01-31 16:48:07) |
449. スモール・ソルジャーズ
色んな意味でやばい作品じゃないですかね。やってることがシャレになるかならないかのギリギリのラインで、別の意味でハラハラする作品だった。「ちょっと待てよ、監督は限度がどこか分かってんのか?境界線を越えそうだぞ、やばいぞ」という緊張感。全く無茶こきます。こんな映画に真面目にハラハラしてしまった。ストーリーとは別の所で。全く卑怯な手で来ましたね。 6点(2004-01-31 13:01:06) |
450. ブラック・レイン
大阪がまるで異国のよう。「こんなの日本じゃねえ」と思いつつ、不快で侮辱的な感じはそれ程はしない。毎度うんざりするふざけた日本描写満載の他のハリウッド映画と比較すると、かなりまともな方。タラはこの作品の日本描写にダメ出しをしていたらしいけれど、あいつにその資格があるのだろうか(笑)?そしてあの松田優作の迫真の演技。お、鬼のよう…。その鬼気迫る演技には敬意を表したい。役者魂ですわ。 6点(2004-01-29 20:54:48) |
451. アサシン(1993)
個人的にはブリジット・フォンダはこの作品の時が1番綺麗だったと思う。どうにもならない不良少女から凛とした大人の女性に成長して行く姿。その姿がかっこ良かった。実はオリジナルの「二キータ」は観ていない。そもそも当時はこの作品をリメイクと知らずに観た。おそらく味気も何もない焼き直しなのだろうけれど、普通に楽しめたのでこの点。 6点(2004-01-29 20:21:05) |
452. キャスパー
クリスティーナ・リッチが好きなので、彼女が出ているだけで私には充分です。この作品は無難で普通な作りなんだけれど、ほのぼのと可愛い。万人受けのするファミリー映画と言う感じなので、一家団欒で安心して観れます。 6点(2004-01-29 20:05:48) |
453. ザ・リング
細部を除くと粗筋は驚くほどオリジナルに忠実だったけれど、雰囲気は別物だった。映像がとても美しく、その丁寧な作りには好感を持てた。オリジナルとどちらが良いかというのはあまり考えなかった。どちらもどちらの姿勢があるので。でも最近、こんな風にアジア映画のリメイク権を公開直後もしくは公開前から節操もなく買い漁るハリウッドの姿勢というのはどうなんですか?「お前らはアイデアを出せばいい、ハリウッドが上手く作り直して世界配給してやるから」というものが見えてしまう。良い映画と思ったらそれをそのまま見ればいい。外国映画に興味がなく、字幕が嫌い、その姿勢は完全にアメリカ人の傲慢です。ぼんやりそう思いながら観ていました。 6点(2004-01-28 22:18:05) |
454. ジュマンジ
地味に可哀想な話。あの人中年になるまで1人ぼっちだったんですよ。酷過ぎますよ(笑)。CGというものが段々と一般に浸透し始めた時期の作品で、当時はその映像に驚いた。本物みたいで感心した。今でも充分通用すると思う。今でもTV番組のハリウッド映画のメイキング特集でのこの作品の登場率は高いですよね。 6点(2004-01-28 21:59:08) |
455. エアフォース・ワン
何かに付け、アメリカ人にとって大統領ってのは特別なのだなあ、と思う。ヒーローなんでしょうね。…ハッ。内容はダイ・ハード空中密室バージョンみたいな感じで、エンターテイメント作品!という感じです。そつなく出来ていると思ったので、6点献上。ただあの馬鹿馬鹿しさには腹が立ちますが。大統領があんなに強いかよ。美化すんじゃねえよ、いい加減抜かすなよ、みたいな。 6点(2004-01-28 20:46:56)(笑:1票) |
456. オルゴール
12、3歳の頃観たので、長渕の「俺様映画」だという位置付けはまるっきり意識しなかった。当時の感想なのでちょっと評価は甘いのかも知れないけれど、素直に感動した。一緒に観ていた2歳年下の弟は画面に釘付けになっていたけれど、見終わっても何も言わなかった。その後大分経って、何かの折にラストシーンのことを言っていたので、きっと印象には残っていたのだと思う。 6点(2004-01-28 20:31:45) |
457. トイズ
ルネ・マグリットが大好きな私としては、この映画の美術セットは結構ツボ。終始ずっと造形美ばかり意識して観ていた。全体的に可愛らしい雰囲気なのだけれど、辛辣なテーマが根底にある作品。それにあざとさを感じるか否かは個人の感性次第。とにかく美術スタッフのセンスは私的にはかなり認めるところ。 6点(2004-01-28 19:43:55) |
458. ブロークダウン・パレス
アホなヤンキー娘の自業自得ストーリーであることは確かだけれど、これは誰の身にも起こり得ることだと思う。どこの国でも似たような事例は幾らでもあるし、現在進行形でまたどこかで新たに起こっているのも確か。海外に行ったら気を付け過ぎる位に気を付けるべし。そういう教訓映画として観たらよろしいのではないかと。まあ、作り手がタイ(てゆうか東洋全般)を馬鹿にしているのは確かでしょうけど。そう言えばクレア・デーンズは主演作のプロモでフィリピンを訪れた時、「マニラはゴキブリの匂いがする」とか言っちゃって大騒ぎになって、フィリピンで超絶バッシングされてたこともありましたね。 6点(2004-01-28 19:26:46) |
459. ステラ
中学生の頃友人に「感動出来る映画ない?」と聞かれ、小学生の頃観たこの映画を思い出して、「じゃあ『ステラ』がいいよ。ラスト3分が感動的だから」と言って勧めてみた。何日か経って友人は、「ほんとにラスト3分でいきなり泣ける映画だね!」と言って来た。ラスト3分。あの感動は観る価値がある。あのラスト3分に、母の愛全てが集約されている。 6点(2004-01-28 00:15:45) |
460. サンキュー、ボーイズ
《ネタバレ》 何でもない、どこにでもある「人生ってなかなかうまく行かないわね」が詰まった作品で、ちょっと心に痛く良質な作品。ドリュー・バリモアが20歳もの年齢差を演じているのがすごい(35歳バージョンがやけにリアルなんですけど…)。邦題よりも原題が好き。15歳の時男の子と車に乗って息子が生まれ、35歳の今、その息子の運転する車に乗っている、みたいな。いいじゃないですか。まあ邦題の方も何だか原題の拡大解釈みたいで悪くはないとは思うけれど。 6点(2004-01-26 23:39:19) |