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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

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481.  フライトプラン 《ネタバレ》 
演技や演出等については悪くはないけど、観終わった直後の感想は「なんだかなぁ」という一言にしかでてこない。とにかくこのプランは稚拙以外の何物でもない。 【以下完全ネタバレ】①離陸してフォスターはすぐに後ろの座席に移動して寝たが、もし後ろの座席に移動しなかったら、この計画は実行できたのだろうか。移動せずに窓際に娘を座らせて、横に母親が寝ていたら、とても連れ出すことは不可能。なぜ客室乗務員が共犯にいるのに、あんな真ん中の席にあの親子を配置させたのかが理解に苦しむ。親子連れの先入れを利用して、奥の目立たない席でかつ娘を連れ出しやすい席に配置させる位のことは必要だろう。結果論としてうるさい子どもの陰に隠れてジュリアが目立たなかったことが幸いしただけで、普通ならばあんな母親似の小さい可愛い子どもには誰か気づくはず(飛行機に32以上の子どもが乗っていたとして)で完全犯罪にはほど遠い。 ②フォスターのバックグラウンドが描かれていないのでよく分からないが、旅行中でもなさそうなフォスターの旦那を殺せば、なぜアメリカに棺で戻るということが事前に分かるのかが不明。共犯に安置室関係者がいるのならば、旦那を殺す必要はなくただ事故死の情報を貰えばよいのではないか。そもそも航空保安官や客室乗務員がいるのに、わざわざ棺を利用する必要があるのだろうか。そんなにチェックが厳しいのか。そもそもフォスターが棺を開けっぱにしなかったら、この計画はお終い。 ③娘がいたところに確か男と女が調べに来たはずだが、仮に共犯が調べに来ていたのならば少しは納得できるが、あんな目立つところに娘をおいておく神経がよく分からない。娘が見つかったらこの計画は全てお終いなのに。 ④正当防衛とはいえ人一人殺した上に、三人に対して殴りかかり、飛行機内をメチャクチャにして乗客400名以上を恐怖のどん底に叩きこんだフォスターの行動には引くのに最後の感動ストーリーはないだろう。アラブ人可哀相すぎ。 ⑤フォスターをハイジャック犯にしたてた後に爆弾で殺したとしても、その後、口座から金を引き出した瞬間逮捕されるのがオチ。 〇消えた子どものネタはいいネタなんだが、「フォーゴットン」といい、この映画といい使い方が間違っている。最初は「シックスセンス」の方式で攻めて、ラストにとんでもない大どんでん返しが待っているようにしないと観客は納得しないだろう。 
[映画館(字幕)] 4点(2006-01-29 01:00:52)(良:3票)
482.  僕のニューヨークライフ
自分の点数は若干低めだけど、アレン好きの人には結構楽しめる作品だと思う。自分も会話自体は充分に楽しめたと感じた。 ストーリーは基本的にないと言っても過言ではなく、主人公ジェイソンビッグスを中心に、彼と恋人、先輩、マネージャー、精神科医との会話を楽しむ映画だった気がする。 しかし、会話が楽しい映画に留まってしまい、深みがある映画でも、魂がえぐられるような映画でもない。 テーマが「人生はそんなもん」なら、もうちょっと主人公ジェイソンビッグスの苦悩なり、人生に対する苛立ちのようなものを感じさせて欲しかった。もっとも、ジェイソンビッグスは彼なりになかなかいい演技をしていたようには感じたが。 本当は彼には色々と苦悩はあったはずだ。 彼女には拒まれて上手くいっていない上に彼女の母親に家に居候されて仕事を邪魔される。 役に立たないマネージャーと手を切りたいけど恩義もあり、マネージャーの生活もあり、手を切れない。 コメディ作家のアレンと新たな仕事の申し出があるけど、全てを捨てて、カルフォルニアで新しい出発をすべきかどうかと、悩んでいたはずだ。 これらの悩みを抱えて、至った結論が「人生はそんなもん」と感じさせなくてはいけないのではないだろうか。 コメディ色を強めた結果、どうにも軽く、印象に残らない映画になってしまったような気がする。
[映画館(字幕)] 6点(2006-01-22 22:54:00)
483.  コレリ大尉のマンドリン
テーマは深そうだけど、映画自体は正直言って全くつまらないものに仕上っている。 全体としてみると散漫かつ説明不足ではないだろうか。このテーマならば、もっとペネロペとニコラスの関係は深めに描かないといけないと思う。この内容では親父さんの言う「恋と愛」の違いを具現化したものにはなっていないのではないか。もっと「音楽」を絡めて二人の関係が「愛」に高まるまでを描くべきだろう。 この映画を観る限り最終的には、むしろニコラスの関係が「恋」で、クリスチャンベールの関係を「愛」として描いてもよかったのかもしれない。それだけペネロペとニコラスの二人の関係は希薄なものと感じたし、ベールには真実の愛に気づいたという流れと感じた。 また、ベール自身や、ドイツ人大尉とニコラス、かばって死んだ軍人とニコラスとの関係があまり見えてこないので、やはり物足りないと感じた。 しかしながら、戦争の中で「音楽」や「愛」を描いており、あの陽気な世界には「争い」とは真逆の想いが感じられる。充分「反戦」に対する気持ちが伝わってくるが、やはりこれでは何もかも描き方が不充分すぎると思う。 映画自体は全く異なるが、「パールハーバー」と似たり寄ったりといっても言いすぎではないだろう。むしろ、あちらはアクションが優れているので、まだ見れる気もする。
[DVD(字幕)] 4点(2006-01-10 00:02:20)
484.  ハンナとその姉妹
この映画には「詩」のような雰囲気を感じた。 とくにストーリーもなく、繰り返される日々の日常から、「人生」や「人間」の意味を感じ取っていくしかないという映画。 人生を深く考えたところでも答えなんて出るものではない。人は皆、自分の本音なのか、建て前なのかも分からず発言したり考えたり行動したりもするが、結局のところ川の流れのように人生も流れていくところに流れていく。答えなんてものは後から分かるものなんだというように感じた。 このストーリーで多くの登場人物がいるにもかかわらず、かなり調和がとれた優れた映画であるのは素晴らしいが、アレン演じるミッキーが役柄上必要なんだが、どうにも違和感を感じる。彼は唯一「人生の意味」を真面目に考えようとして、その結論をつける重要なキャラクターではあるので外すことはできないのだが。 また、三姉妹ということもあり「インテリア」テイストを多めに捻じ込んだのも本作のテーマからすると余計だったかなという気もした。 素晴らしい傑作になり得た作品だけど、このテーマを映画に仕立てるのが難しすぎて、うまくまとめ切れなかった感を受けた。
[DVD(字幕)] 6点(2006-01-03 07:01:39)
485.  戦場のピアニスト
映画を超越している作品を観た気がする。ほとんどドキュメントに近い完成度の高さだと感じた。こんな映画は今までに見たことないという衝撃を受けた。 「悲惨さ」や「酷さ」が伝わると同時に、やはり一人のピアニストの生き様が激しく描かれていたと思う。何もないときでも常に指を動かしている様子、弾けるはずもないのに隠れ家のピアノを前にしたときの喜び、そして久しぶりにピアノを弾く際のなんとも言いようもない激しさ。 あの時のピアノの音に何を思うのかは観た人によって異なるだろう。 殺されるかもしれないという恐怖(もはやそんなことも感じられなくなっていたかもしれないが)を感じつつも、まず何かを噛み締めるように音を確かめていき、自分がピアニストだったことを徐々に思い出していく。そして、苦しみ、悲しみを音に乗せていき、内に秘めた怒りを徐々にあらわしていき、それがどんどんと大きくなっていく。また、怒りを爆発させると同時に、ピアノを存分に弾ける喜び、かつ、これが最後になるかもしれないから悔いの残らないようにという思いや名残惜しさも感じられる。そんな演奏だったように思われた。 ある意味、監督自身もシュピルマン同様に逃亡者であり、シュピルマンが満足にピアノを弾けないのと同じく、ポランスキー監督も満足に映画作成はできなかったのではないか。しかし、この映画で存分に満足のいくまでの映画作りができたポランスキー監督の姿とぼろぼろになりながらも満足のいく演奏をしたシュピルマン(ブロディ)の姿がだぶって見える気がした。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-03 06:54:31)
486.  フランティック 《ネタバレ》 
自分がポランスキー監督のことをよく分かっていないのかもしれないけど、ポランスキー監督らしくない普通の真っ当なサスペンス作品であることにまず少々驚いた。こんな映画も撮れる人なんだなというのが正直な感想。 そしてハリソンフォード。この人は嫌いでもないし、特別好きでもない、正直いってあまり印象もない人だけれども、この映画の中の彼の演技は素晴らしいと言わざるを得ない。 異国の地で事件に巻き込まれた「孤独感」「困惑」「いらだち」「必死さ」を見事に表現していた。 特に子ども達への電話が見事。普段なら親のいないところでパーティーなんてやっていたり、深夜に出歩いていたら、どなりつけるものなのに「楽しみなさい」なんて絶対言わないようなセリフの一つに「不安感」とともに「安堵感」という表裏した感情を織り交ぜている。 また、屋上での窓から窓への移動における彼の演技も素晴らしくないだろうか。唯一の手がかりであるカバンをぶちまけたのに「もうどうなっても知らんがな」という投げやりな表情を浮かべている。 そして、劇中における彼の性格や生活感も随所ににじみ出ていた。裕福な医者でありなんでも金で解決しようとする姿勢や、重要な交換条件である自由の女神よりも目の前の女性の命を優先する姿勢、敵であるはずなのに心臓マッサージを施す姿や、こんなところでは会いたくもないはずなのに能天気な医者仲間に会った時の彼の態度、全てに彼の性格があらわれている。 この映画は細かい部分に亘って、演技、脚本、演出が揃ったなかなかのものと言わざるを得ない。 謎の女性もなかなかの好演。最後に金を要求したのも、彼女なりの意地と、親友を(敵対している相手から)殺されたせめてもの報いを込めているのだろう。 それにしても、この映画、冒頭のクレジットから「ナインスゲート」に酷似している気がする。テーマこそ全く違うが、アメリカから来た男性が異国の地で否応なく事件に巻き込まれていく、そしてその登場人物を助ける謎の女がいるという構図はそっくりだ。しかし、あちらの評価は相当低くした。自分にとって、映画における重要な点の一つに、登場人物の感情の動きが読めるのかどうか、感情移入できるかどうかという点があるのではないかと二つの映画をみて思い知った。 
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-01 18:01:36)(良:2票)
487.  ナインスゲート 《ネタバレ》 
ストーリーの筋自体は全く難解ではなく比較的分かりやすいが、なんとなく釈然ともしないし、面白みを感じさせる映画ではない。 まずジョニーデップについては、相変わらず演技自体はしっかりしているが、一体何が目的で動いているのかがピンと来ない。金というわけでもなく、本に隠された謎解きをしたいわけでもなく、自分に嫌疑が掛かっているから真犯人を探すというわけでもない。 ただただ、色々な人の掌の上で駒になって動いているにすぎない。だから、デップを主体としたこのストーリーに入りこめていけない。 その上、バルカンは殺人等の嫌疑を掛けたいがためにデップを雇っていると思われるが、なにもかも全部一人でやっているうえに途中で暴走するため、結局デップ雇って何がしたかったのか、本ストーリーにおけるデップの必要性がますます分からなくなっている。 せっかく「悪魔」「ナインスゲート」というやや面白い素材があるのだから上手く活かすべきではなかったか。実際の事件と9枚の絵を見立てる位のアイディアがあれば、絵にも興味が湧くし、よりストーリーに入りこめるのではないかという気がして勿体ない印象を受けた。 また、どのキャラクターも感情があまりないという気がする。バルカンこそラストにだけ自分の感情を露呈したが、他のキャラクターには「欲望」もなければ「憎悪」もない。たたただ、ストーリーが淡々と進んでいるだけであり、やはりこのストーリーでは関心を引く要素は薄い気がする。
[DVD(字幕)] 3点(2005-12-31 03:26:34)
488.  ローズマリーの赤ちゃん 《ネタバレ》 
前半ではたんなる日常生活や、隣人とのうっとうしい付き合い、ひたすら陣痛に耐え忍ぶミアの姿を見せ続けられ、「なんでこれがホラーなんだ」と疑問を感じつつ観ていた。 しかし、童話作家の死から一転して、ミアの世界が一変し、ストーリーが転がるように進んでいくのを見て、「すげえ、面白いな」と変わっていった。 今まで見てきた平凡な日常生活が何もかも疑念を抱かざるを得なくなり、また、今まではそんなこと考えもしなかったのに、誰を信じられるのか、誰を信じてはいけないのか、頭を悩まさざるを得なくなる恐怖がきちんと描かれていた。前半の平凡な日常生活の描き方が逆に良い効果をもたらしているおかげだろう。 また、ミアの神がかった演技、ポランスキーの演出により、これがミアのたんなる妄想なのか、それとも本当に陰謀なのか、見ているこちらにも分からなくなる仕組みもまた面白いと感じた。 前半はもうチョイ悪魔的な要素や、隣人や医者の胡散臭さ加減を若干押さえた方がいいかなという気がする。やはり、あまりにも胡散臭さを感じさせると、どうせ皆グルなんだろうと勘ぐって見てしまい、ラストへのインパクトや効果を減少させてしまうのではないか。
[DVD(字幕)] 6点(2005-12-30 21:33:16)
489.  シモーヌ 《ネタバレ》 
「監督」とは何か、「俳優」とは何か、をスタートラインにして、最終的には「人間」とは何か、まで描こうとしたのではないか。 作品が認められればそれで満足できるのではなく、自分自身が認められなくては満足できない。そういう「人間」としての性が描かれていたと思う。 今は若干違うような気がするが、映画が成功すれば、俳優のおかげであり、駄作に終われば、全て監督の責任という時代もあった気がする。 その他にもメディアの恐ろしさということも描かれていた。メディアの大きな渦に飲みこまれて、架空の存在が一人歩きして、製作者本人ですら止めれなくなっていく恐怖は見事だった。
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-19 01:13:09)
490.  ガタカ 《ネタバレ》 
美しすぎる完璧な映画。 サスペンス仕立てながらも、人間の無限な可能性と遺伝子管理社会への警鐘が見事に描き込まれている。 この映画をみれば、最初から何かをやる前に「自分にはできない、無理だ、不可能だ。」なんて思うことは恥ずかしくなるな。 ラストで、不可能を可能にしたイーサンから「夢」をもらったなら、ジュードロウは死ななくてもよかったのではないかいう想いも抱くが、ジュードも遺伝子管理社会の犠牲者である。もって産まれたエリートとしての期待とプレッシャーに押しつぶされて自分を見失いかけたが、イーサンとの出会いによって本当の自分、ありのままの自分に向き合うことができたのではないか。 1着でなくてもいい、2着のシルバーメダルであっても、それが自分自身であり、それに誇りをもってもよいのではないか。そう気づけたから、彼はメダルを掛けて逝ったのではないか。希望を抱けたから、ジュードロウも新たな旅立ちをしたのではないか。
[DVD(字幕)] 10点(2005-12-19 01:05:39)(良:1票)
491.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
初日、深夜の渋谷での鑑賞だったが、観客が50人以下というかなりヤバ目の入りだった。アメリカでも多少苦戦していると聞いているが、「夢」への実現のためにこれほどの情熱を傾けられ、ジャクソン監督の私財を投じられて創られた本作が、後に続く者への希望となるように、収入面においても挽回していって欲しいと思う。 内容は、30年代オリジナルに存分なオマージュを捧げながら、70年代リメイクで本来描きたかったものを更に2、3歩進めたようなものを描き出した。 アクションに関してはもちろん文句のつけようがないが、コングとアンの関係を丁寧に描き出しているのが好印象だ(70年代リメイクはこの部分で完全な失敗を犯している)。 このため、アンのコングに対する気持ちに全く違和感がない。コングの孤独を知り、優しさを知り、その強さを知り、惹かれていく過程及び信頼関係が強固に築きあげられていく様を非常に丁寧に繊細に描いている。また、束の間のスケートデートなども微笑ましく(決して擬人的ではなく動物的なのもよい)、そして一緒に観た夕陽がとても印象的に用いられている。コングがエンパイアステートビルに登ったのは、アンと過ごす時間を誰にも邪魔されたくないという想いから登ったのではないかと思ったが、二人で観たあの夕陽をもう一度死ぬ前に一緒に観たかったという想いもあったからかもしれない。 それにしても、ブロディの描き方が中途半端な気がする気がする。愛する者に対するコングの一途で強い真っ直ぐな「愛」と、ブロディの気持ちは強いが、想いが伝いきれない煮え切らない「愛」の対比を訴えるべきではなかったか。それが現代の煮え切らない人々への強いメッセージとなるのではないか。 余談であるが、恐竜の走るスピードは、種類によるが、自転車並と言われているだけあって、人間の走るスピードより若干速い感じに描かれているのは科学的にみて合致しているように思われる(監督はリアルな恐竜を描くつもりはないらしいが)。 また、ナオミワッツが粉雪の舞うニューヨークで、あんな薄着でも大丈夫なのかという疑問をもつと思うが(映画での話であるが)、実際にもクソ寒い東京でのプレミア試写会でもコートも着ずに薄着でファンサービスに務めていたという話もあり、これもまた問題ないように思われる。
[映画館(字幕)] 9点(2005-12-18 19:21:53)(笑:1票) (良:1票)
492.  キングコング(1976)
ジェシカのお色気路線にまず引く。 そして、コングがあらゆる点において、あまりにも人間的過ぎる点でかなり引く。 さらに、コングが可哀相な存在だとしても、ジェフとジェシカのコングに対するあまりにも感情移入しすぎる点も引く。 やはりコングは猛獣だからこそキングコングなのであって、コングが本能のまま行動している感じがせず、人間的な感情をもっているようには描くべきではないだろう。 ラストのジェフの行動だけは男としてそこそこ評価はできるが、オリジナルに比し何もかも劣っていると言わざるを得ない。
[DVD(字幕)] 4点(2005-12-12 01:23:28)
493.  SAYURI 《ネタバレ》 
この映画を見る前、タイトルは「Memories of a Geisha」かと思って、会長か延さんに一人の芸者についての「記憶」でも語ってもらうのかと思っていたら、「Memoirs(回顧録)」となっていて、タイトルから考えていたストーリーとはだいぶ違う展開だったので、ちょっと出鼻を挫かれた想いがした。 人間ドラマ、ラブストーリーという観点からみると多少モノ足りないかなという気がするが、とてもハリウッドの監督が作ったとは思えない素晴らしい美意識の高さ、日本の古き美に対する憧憬が感じられる素晴らしく美しい映画に仕上っている。 日本人監督が作るのとは違う日本の美しさを感じさせる映画となっているので、この試みは成功だったのではないか。 この時代や芸者については、自分はそれほど知識がないためか、時代考証については全く 違和感はなかったと思う(違和感があるとすれば字幕の問題か)。 しかしながら、人間ドラマ、ラブストーリーはモノ足りないと感じたが、これこそまさに「日本人らしさ」が描かれたためではないかと思う。 延さんは、自分が好きな女がいても、その感情を自分の奥底に押し留め、最後の最後まで表には出さない。どんなに金があっても、自分の好きな女を金で買うことなんてしない。権威も利用しない、金を失って一人の裸の男になったときになってようやく、自分の気持ちをさらけ出すことができる。まさに「侍」的な気質が描かれていた。 また、会長についても同じく、自分の気持ちを押し留め、恩を受けた相手(延さん)に対する気持ちを察して、恩を受けた相手を裏切ることはできずに、逆に譲り渡そうとする日本人的、侍的な精神がしっかりと描かれていたような気がする。 そのため、自己主張しない男同士によってラブストーリーは影を潜めて、人間ドラマとしての女同士の争い、一人の女が自分の気持ちを叶えられずに、他の芸者同様、女としてではなく芸者として生きる決意を固める(ハンカチを海に投げ入れる)までが中心になったような気がするが、男同士の影のやり取りが見て取れるのも見逃せないところだと思う。 ラストの締め括りは、個人的には賛否あり微妙だなとは思うが、あれで良いのかどうかは今のところ結論は出せずにいる。
[映画館(字幕)] 8点(2005-12-11 16:59:46)(良:2票)
494.  キング・コング(1933)
この映画はマジで凄い。感動した。
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-04 22:55:27)
495.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 
クルマで逃げているときに、突然のピットの告白にブチギれるジョリーは最高だった。 映画自体は途中まではなかなか丁寧に創ってあって面白いとは思う。 前半はなかなかいいと思った。日常生活において二人の性格・関係が余すところなく描かれている(特にカーテンについてのやり取り、朝クルマでの道の奪い合い、夜眠る際にランプを消す消さない)上に、ありのままの姿を晒せずに二人のモヤモヤ感、二人の関係に見えない壁、微妙な距離感が上手く描かれていた。また、家に居るときは必ず指輪を付けようとするのも二人のそれなりの愛情が見え隠れする。 前半に二人の性格とその違いを上手く描いているのが、中盤以降なかなかボディブローのように効いている。欲をいえば、一度和解をした後の再度の夫婦ゲンカはもうちょっと丁寧に描くべきだったか。夫婦といってもやはり二人の性格は全く異なるものであり、小さいことで絶えず言い争いにはなるが、やはり二人の関係には愛があるからなんでも乗りきれるという流れなのだから。 それにしても、ラストのオチをもう少し何とかしろといいたい。 ヴィンスヴォーンを黒幕にするとか、二人で名前を忘れたどっかの島で暮らしているとか、くだらないオチでもなんでもいいからとりあえず形だけでもオチをつけて欲しかった。どう考えてもあれでは映画は終わっていないだろう。とって付けたような「10点」というオチでは納得はできない。 そもそも、メインイベントであるピットとジョリーのバトルを中盤にもってきているため、やや後半は盛り上がりに欠いている。 後半は、ボニーとクライドのような破滅への道をひたすら進む逃避行、絶体絶命的なストーリーにでも持っていって良かったかもしれない。絶体絶命の中、先とは矛盾するが最後はヴィンスとかジョリーの仲間が助けるとかの方でもいいかな。 エアサプライとかなかなか小技も効果的でよかっただけにラストだけが惜しまれる。
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-04 22:54:35)
496.  スキャナーズ
やってることの意味はよく分からないが、とにかく凄い気迫を感じる映画だった。 様々な点において、なかなか結構なものを観させていただいたと思わせる映画だ。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-11-27 22:52:25)
497.  シカゴ(2002) 《ネタバレ》 
アカデミー作品賞に相応しい素晴らしい作品だと思う。 作品賞にも相応しいが、本来は監督賞をあげるべきではないか。これほど中身がないストーリーの映画を超一級のエンターテイメント作品に仕上げた手腕は最も誉められるべきだろう。とても初監督作品とは思えない手抜きのない完成度の高い映画であり、まさにプロの作品だと思う。 他の普通の映画であれば、脚本をみれば、ある程度どのような映画に仕上るかは素人でも多少の想像はできるとは思うが、この映画の脚本を渡されて、映画を創れと言われても、本作以上のものを創れる人はおそらくボブフォッシー以外にはいないだろう。 また、ストーリーはないと言っても、殺人でさえも市民の娯楽、すべてがショービジネスのような世界「シカゴ」を余すところなく描かれている。タイトル通り、まさに何でもありの街の「シカゴ」を描いた作品である。 そしてミュージカルの利便性を最大限に活用している点も他の作品ではみられないところ。 自分のキャラクターのツボをミュージカルにして歌いあげることによって、瞬時にキャラクターを理解できるのは眼から鱗モノだ。エイモスのセロファンとしての悲哀や、愛なんて要らない金だけが全ての男ビリーフリン、ギブ(施し)があればテイク(見返り)が必ずある頼もしい看守のママなど、セリフや仕草で表すことよりも、最も楽に効率良く伝えることができる。 自分が想っている素直な感情をそのまま力強く観客に伝えることができるミュージカル特有の良さが最大限に伝わってきた。 演じる役者もなかなか良かった。キャサリンゼタジョーンズの迫力には驚かされたし、操り人形を扱うかのごとく周りを翻弄する弁護士をギアも冴えわたっていた。法廷をサーカスのように見立てたり、弁論をタップダンスで表現するのも素晴らしい演出だ。 一点難を言えば、レネーゼルウィガーか。冒頭のゼタジョーンズの代わりに自分が「ジャァァーズ」と歌う所を空想するところで、ゼタジョーンズとの声量や歌の上手さの比較ができてしまうのが残念だ。他の部分の歌は声量を要しない部分が多いので問題はなかったが。また、随所にレネーに対して「キュート」「キュート」というセリフを聞くと、自分の感覚では首を傾げてしまう。アメリカ人にとってキュートなのだろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2005-11-27 22:49:32)
498.  go(1999) 《ネタバレ》 
なかなか面白い映画だと思う。有名監督の作品でそこそこ有名な女優たちもでており、DVD化もされているのにこれほどレビューが少ないのはどういう訳だろうか。 総論としては、全体のストーリーの繋ぎや前振りがなかなかよいと思う。とくに黒人の黄色ジャケットはトイレで一振りさせておいて、クルマに繋ぐのはなかなか上手い。しかし、全体的にそれぞれのエピソードのオチが弱いかなという印象。ストーリーに一本筋が入った「核」がないため、どれもこれも小さい花火みたいな仕上がりになっている。 各論としては、ロナ編やサイモン編はなかなかの良作。アダムとザック編はちょっとイマイチかな。 欲をいえば、ロナのクルマ事故はたんなる事故という描き方になってしまったのがちょっと残念。「駐車場で迷ってどうする」位の話で、事故を起こすというよりも、もうちょっとアダムとザックが誰かに追われるといったストーリーや因果関係を入れこまないとストーリーが深まらない。 その他にもクスリを2錠飲んだマーニー、マルチ商法の夫婦にもストーリーにやや広がりを欠いているし、アダムとザックも救急車呼んでもらって御仕舞という感じで、オチていない。各ストーリーにもうちっと「毒」を入れこめばもうちょっと締まった感じになるかもしれない。ストーリーが意外と綺麗すぎるのが難点かな。 そうはいっても、それぞれのキャラクターとストーリーが微妙に交差しながら進む、中々面白い映画であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-23 23:59:50)
499.  デッドゾーン
悪い映画ではなかったけど、それほどいい映画だろうか。 ラストについても、訳の分からん政治家のためというよりも、ストレートに元恋人のために自分の身を犠牲にした方がよりよかったかもしれない。 それにしても、ストーリーと演出がどうもたんたんとし過ぎている感じもする(それがよいのかもしれないが)。子どもを救う等のために超能力を使い、超能力を使う度に好きな人と離れなくてはならないという孤独をもっと描いてほしかった。あの医者のおっさんに聞くというよりも、ラストももうちょっとウォーケンに苦悩が必要か。
[ビデオ(字幕)] 4点(2005-11-23 23:46:24)
500.  エリザベスタウン 《ネタバレ》 
どん底に落ちた人生からの再生というのはなかなかよいテーマだったが、映画自体は監督が個人的な趣味で創っているような感じだった。やや観客を置き去りしているように思えるので、日米でコケたのはやむを得ないかもしれない。 また、終始滑り気味な笑い(60Bを行き過ぎて一人怒り狂うドリュー、サムソン等)と、センスはよいのだろうが映像よりも主張し、目立ってしまっている音楽(ムーンリバーやクルマでの旅行の際の音楽はよい)も多少難点だ。 また、人生の再生という主題に対してやや焦点がぼやけてしまっている感が否めない。確かに人生の再生を一つの事柄で表すのは難しいのは分かるが。 父の死を乗り越えようと料理やタップダンス等に精を出しつつ、悲しみに浸るよりもユーモアを忘れない母のスーザンサランドンや、昔の恋人?を忘れられなく、ドリューと同様にどん底にいながら健気に頑張るクレアなどがドリューに与えた影響が多少分かりづらいような気がする。 また、父の遺灰と共に(本当は生きている父と行きたかった)旅行にでて、心が癒されていく様もちょっと端折り過ぎではないか。本当の意味で一人になって自分を見つめ直す旅行であるはずなのだから。前半と中盤にやや無意味に時間を要されたのも痛い。 肝心のクレアとの関係の描き方も「恋人までの距離」のジェシーとセリーヌを見ているようで中々良かったとは思うが、一番中途半端な感じになったような気もする。もっと描くか、もっと描かないかのどちらかではないか。二人のやり取りは電話だけにして、最後に再会するという流れでもよい。 しかし、近くに居た人は泣いていたような感じだったし、終了後に一人か二人ぐらいが拍手していたのでよいと感じる人もいるようだ。
[映画館(字幕)] 4点(2005-11-21 01:15:42)
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