481. フライド・グリーン・トマト
《ネタバレ》 どちらかと言えば地味な作品ではありますが、観ていてとても心地の良い気分にさせてくれる映画でした。保守的でいろいろな縛りのある南部の町で力強く生きてきた女性の物語を、現在と過去を上手くいったりきたりさせながらユーモアを交えつつ描いています(まあBBQのエピソードはちょっとブラックな感じですが・・・・)。 何というか、観終わった後じんわりと感動が心に沁みこんできましたね。 [DVD(吹替)] 8点(2007-08-24 18:18:48) |
482. あれが港の灯だ
《ネタバレ》 戦後の日本と朝鮮半島(この映画では韓国)の決して良好ではない関係を上手く描き出している作品だと思います。日本と韓国、双方の言い分を一方に偏ることなく伝えているのも良かったと思います。日韓(朝)問題に興味がある方には是非観てもらいたい作品です。 しかし、後味が悪すぎますね・・・・・。これで希望が残るラストなら満点なんですけどね。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-18 16:51:49) |
483. わが谷は緑なりき
《ネタバレ》 どんなに厳しく悲惨なものであっても、故郷や思い出というものはその人にとっては大きな宝物なんですよね。 1941年の映画ですが、今でも、観る者の心の鍵をそっと開けてくれるようなとても普遍的な家族の物語です。正直言って、あまり良い出来事は起こらないんですが、見終わった後は心が温まる作品でした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-17 00:20:53) |
484. アトミック・カフェ
《ネタバレ》 衝撃的な作品です。この作品で取り上げられている映像は、全てニュース映像や軍や政府の広報フィルムだと聞いて非常に滑稽に感じ、そして恐怖を感じましたね。 とりあえず、日本は第二次世界大戦終結以降戦後であったのに対しアメリカに戦後は存在していなかったということと、アメリカの思想が正しいから日本に勝ったわけではなく、ただ戦力(原子爆弾など)の差で勝っただけだという事が良くわかる作品でした。 非常に貴重な映像を見ることができました。そして、こんな連中に広島・長崎のたくさんの尊い命が非人道的な手段によって奪われたのかと思うと怒りが湧いてきました。 [地上波(字幕)] 8点(2007-08-06 20:20:26) |
485. ドリームガールズ(2006)
《ネタバレ》 アメリカ芸能界のインサイド・ストーリーを、豪華キャストと素晴らしい音楽で綴ったこれぞエンターテインメントといった感じの映画でした。 日本でもおなじみのダイアナ・ロス、シュープリームスやモータウン関連のアーティスト達がモデルになっているとあってとても興味深く見ることができました。 ところどころに、アメリカの人種差別問題が顔をのぞかせていて、そういう部分でも興味深い作品でしたね(キング牧師のLPのギャグはなかなか面白かったです)。 [DVD(字幕)] 8点(2007-08-05 00:12:46) |
486. 夕凪の街 桜の国
《ネタバレ》 正直、原作があまりにも素晴らしい作品だったので、映画化されると聞いたときはちょっと不安がありましたが、まずまずの出来だと思います。何というか、佐々部監督の昭和を感じさせる作風がこの作品とうまく合っているような気がします。 まあ、原作でもそうでしたが、やはりこの作品でも「夕凪の街」の皆実のモノローグが本当にやるせなくて、胸に突き刺さってきますね・・・・。麻生久美子の演技も良かったです。 しかし、まだまだ原爆の問題というのは終わってはいないということを痛感しました。「仕方なかった」とかとんでもないことをのたまったどこぞやの大臣みたいにこの問題を総括するのは誇張ではなく100年早いですね。 原爆のような非人道的な兵器の犠牲者が今後出てこないことを願うとともに、広島・長崎の原爆で犠牲になった方々のご冥福を心からお祈りいたします。 [映画館(邦画)] 8点(2007-08-04 16:31:25) |
487. キサラギ
《ネタバレ》 本当に脚本が良く練れている密室劇ですね、緊迫感の中にうまく笑いが取り込まれていて登場人物は少ないながら最後まで飽きることがありませんでした。特に香川照之の怪演はなかなか見ものです。ユースケの「踊る大捜査線」ネタも笑わせていただきました。 ただ、アイドルの映像とヲタ芸はちょっと余計だったかもしれませんね・・・・。パズルが解けたあとのような心地よい余韻がいっぺんに吹き飛んでしまいましたから(まあ、それが狙いなのかもしれませんが)。 しかし「キサラギ2」はあるんでしょうか・・・・・。 [映画館(邦画)] 8点(2007-08-04 16:03:54) |
488. デート・ウィズ・ドリュー
《ネタバレ》 アントニオ猪木の名作「馬鹿になれ」を思い浮かべてしまいました・・・・。本当に、こういう愛すべき馬鹿は大好きですw 何というか、内容は「電波少年」みたいで正直しょうもないっちゃあ、しょうもないんですけど、仕事も無く夢も希望も無い人生を何とか変えようとする姿には惹かれるものがありました。 とりあえず、ドリュー・バリモアへの好感度が激しく上昇しました。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-30 18:19:29) |
489. あの夏、いちばん静かな海。
《ネタバレ》 北野武の世界に余計な言葉はいらない、久石譲の音楽さえあればそれでいい・・・・という感じの秀作。 [映画館(邦画)] 8点(2007-07-28 17:43:41)(良:1票) |
490. Dolls ドールズ(2002)
北野映画の集大成といっても過言ではないと思います。正直、今後北野武はこの作品を超える映画は撮れないんじゃないかと思います(期待はしていますけど)。 菅野美穂が凄く良かったですね [映画館(邦画)] 8点(2007-07-28 17:41:35) |
491. にあんちゃん
《ネタバレ》 観終わった後、「俺も頑張らないといけないな」と思いましたね。本当に、どんなに環境が辛くても苦しくても前を向いて生きていこうとする若い兄弟の姿には心を打たれますね・・・・。 貧しい炭鉱町の描写の生々しさはまるでドキュメンタリーを観ているかのようでした。 しかしまあ、北林谷栄の存在感は本当にすごいですね。 [映画館(邦画)] 8点(2007-07-19 22:23:51) |
492. ロジャー&ミー
《ネタバレ》 業績が悪いわけでも無いのに創業の土地を切り捨てるなんてアメリカの企業経営ってドライだね・・・・と公開当時は言えたのかもしれませんが、今となっては日本でも十分有り得る話ですね。まあ、それにしても日本で言えばトヨタ自動車が豊田市周辺の工場を閉鎖するような話ですからね・・・・(決してありえない話ではないですが)。 結局、「踏まれた足の痛みは踏まれた者しかわからない」ということなんでしょうね・・・・・。それでもって、今はやりの「鈍感力」じゃないですが、解雇された社員や企業城下町の行く末とかそういうものに囚われない人間でないと大企業の経営はやっていけないんでしょう。おそらく、ロジャー・スミスがフリントの町を状況を見たとしても、「まあ仕方ない」としか感じないと思いますよ。 まあ、自分の身は自分で守るしかないということですかね・・・・・。 ビーチ・ボーイズの「Would'nt It Be Nice 」が非常に沁みました。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-17 18:47:34) |
493. ナビゲーター ある鉄道員の物語
《ネタバレ》 サラリーマンだったら、嫌というほど聞かされる「経営の効率化」という言葉。経営者であれば誰もが取り憑かれるであろうその言葉の裏側をドラマ化した作品と言えます。 まるでドキュメンタリーのようなリアルさにユーモアを交えた作風は、さすがケン・ローチとしか言いようがありませんね。ラストの展開なんかは、観ている我々に「お前だったらどうする?」という問いを投げかけているのではないでしょうか・・・・・・。非常に考えさせられます。 [映画館(字幕)] 8点(2007-07-15 17:02:04) |
494. リトル・ヴォイス
《ネタバレ》 まずは、ジェイン・ホロックスの芸達者ぶりに拍手を贈りたいです。まさにジェイン・ホロックスのための映画と言っても過言ではないですね。脇を固める出演者たちも魅力あふれる演技を見せてくれています。 寂れた街で、落ちぶれた大人達がモノマネ芸の才能を持つLVに身勝手な希望を持ち、足掻く姿が非常に切ないですね。 ちょっと、クライマックスシーンがホラー・サスペンス映画みたいでちょっと怖かったですけど、見終わった後は爽やかな気持ちにさせてくれる作品でした(ややほろ苦いですが)。あと、この作品は吹替ではなく、字幕版で見た方が良いです(モノマネの歌まで吹替えになってますんで・・・・)。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-15 15:28:22) |
495. 魔女の宅急便(1989)
しかし、20年近くたっても全く色あせないクオリティの高さはさすが宮崎アニメといったところでしょうか。(ユーミンの曲のはまり具合が見事です。) まあ、これからもずっと老若男女に愛され続けていく作品であることは間違いないですね。 [地上波(邦画)] 8点(2007-07-15 14:06:49) |
496. キリング・フィールド
《ネタバレ》 カンボジア内戦、そしてポル・ポト政権樹立・・・・そこで何が行なわれていたのかを、ドキュメンタリーのように生々しく伝えている作品です。非常に衝撃的な映像が出てきます、これが作り話でなくほぼ事実であることがとても恐ろしくてなりません。いくら格差社会は嫌だといっても、知識量の格差まで否定される社会というのはどうなんでしょうね・・・・。 正直、狂っているとしか思えない部分も相当ありました。 とにかく、ハイン・S.ニョールがまさに自らの体験に基づいた演技を超えた演技を見せてくれていて、本当に鬼気迫る作品になっています。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-07-13 17:18:43) |
497. キス★キス★バン★バン
《ネタバレ》 全体的に小洒落た感じの作品です(テーマ曲の「KISS KISS (BANG BANG)」がいいですね。)。 ハードボイルドとヒューマンストーリーとコメディをミックスした感じでとても楽しめる作品でした(悲しいシーンもありますけど)。 仕上がりはポップですけど、内容は結構コテコテの人情物なんで老若男女問わず楽しめる作品だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-07-09 18:30:34) |
498. エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?
《ネタバレ》 ビジネスの世界は、きれいごとだけでは通用しないというのは、私も会社員なのでわかるんですが、これはやり過ぎです。公共財とも言えるエネルギーを弄びすぎですね。何というか、仕事をしているというよりは、ゲームやギャンブルをしているような感じですね。おまけに、金の亡者たちの見苦しいこと・・・・・。 まあ、ITやら何やらでスマートなように思える大企業の意思決定過程が、実は人間の様々な欲がからむドロドロなものだということが良くわかりました。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-03 19:44:04) |
499. ラストシーン
《ネタバレ》 「昔は良かった」と懐かしむだけではなく、映画の世界に生きる人間達のプライドを描いた作品ですね。テレビ局製作映画全盛の今、映画人に対する激励のメッセージを感じました。しかし、「ドクター鮫島 THE MOVIE」は完成版を見てみたいですねw 「さすがにこれは無いだろう」という突っ込みどころ満載で面白かったです。 ジョニー吉長の存在感が、役柄にピタリとはまっていて素晴らしかったですね。 あと、さすが「リング」の中田監督です。冒頭の劇中劇のシーンは「これホラー映画か?」と思わせるほど迫力がありました。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-30 23:23:34) |
500. 河内山宗俊
河原崎長十郎と中村翫右衛門のコンビが絶妙ですね。男が憧れる男の生き様を描いている感じですね。また、女性の描写が非常に良かったです(甘酒屋の娘が原節子と知ってちょっと驚きました。)。 しかしまあ、山中貞雄の作品が3本しか残っていないというのが重ね重ね残念です。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-28 18:31:17) |