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放浪紳士チャーリーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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541.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 
映画の日に鑑賞。映画の日に観るのに相応しいしみじみした味わいの佳作。職人肌ロブ・ライナー監督の要所要所ツボを押さえた演出も好調。人生の「年貢の納め時」を迎えた初老男二人組の諦念記念実行プランの数々。スカイダイビングやムスタングレースくらいまでは「男ってヤツはまったく幾つになっても・・・」ってやたら微笑ましかったけど、あとはあまりに散財大名旅行しすぎじゃね?(笑)アメリカの金持ちって、やっぱ桁違いなんだな~ってちょぴっとだけ反撥。あの自家用機世界一周旅行、一体どんくらいの期間かけて行ったんだろ??って思ってたら、悼辞の席でニコルソン氏が「知り合ってまだ三ヶ月」って言ってたから、せいぜい2週間くらい??なんかあの辺の時間経過ってすごく解りづらくなかったか?邦題の『最高の人生の見つけ方』っていうのは、結局『死を覚悟した時の為に富豪の友人を見つけとけ』って事かあ・・・。(←ってそおいう事を言いたい映画では絶対ない) もうちょっと泣かせてくれるかと思ったんだが、オーラスのオチも含め意外に淡白。人生最期の最期に「死ぬほど笑い合える」相手が横にいてくれたらいいよね。↓小鮒さんにほぼ同意っす!
[映画館(字幕)] 7点(2008-06-15 12:20:53)
542.  イグアナの夜
玉石混合テネシー・ウィリアムズ戯曲映画化作品の中では、内容が通俗的なので判り易くて面白い方。主要登場人物の殆どが、欲求不満か、極度に欲求を抑圧されてイライラしているかどちらかなので(←彼の戯曲に出てくる人物ってたいていそう)皆のイライラ感が、荒れたモノクロ画面に巧く出ています。メキシコの海岸線に沿った風景も効果を上げています。この時期のリチャード・バートンって男性としての性的魅力が溢れてますね。決して二枚目じゃないけれど、ああ、こういう色気のある男性に女性は惹かれるものなんだなあっていうのは解る気がしました。「クレオパトラ」で共演したエリザベス・テイラーが彼と恋に落ち、本作のロケ地にまで追いかけにきていた逸話は、当時の映像と共にDVD特典に掲載されてます。ちなみに予告編は必要以上に扇情的で苦笑。映画の中ではロリータ=スー・リオン嬢、ホテルの女主人エヴァ・ガードナー、オールド・ミス=デボラ・カーの凄腕三人が彼の寵を巡り火花を散らす展開。エヴァの「玄人的」華やかな魅力は男臭いバートンとは好一対。このお二人って画面で並んだ時のバランスがすごく良いですね。実力派大スターの演技合戦としても大いに見どころ有り!
[DVD(字幕)] 7点(2008-06-15 11:26:40)
543.  風と共に散る
ジュリアン・ムーア主演「エデンより彼方に」(8点)が公開された頃、何かの批評でこれは50年代メロドラマの名匠、ダグラス・サーク監督へのオマージュという文章を読みました。それ以来、まだ観た事のないこの監督の作品がどんなものなのか夢想していたところ、ようやくこの作品のDVDと遭遇。甘物好きの自分には、非常に感覚的にぴったりくる流麗なタッチの演出で嬉しくなってしまいました。画面を支配する色彩の美しさといい、見栄えのする美しい俳優たちの扱いといい、これは正に自分好みの作品(笑)冷静に判断すれば5点か6点の間くらいですが、自分は好きな映画には独断でエコヒイキしまくります。まだまだ自分の知らない名監督がハリウッドにはいたんですねえ・・・。内容自体は昼ドラ向きのメロドラマに過ぎませんが、ひとつ特徴を挙げるとすれば脇役が主役よりも目立ちまくりという点。主役のロック・ハドソンなど、ただただハンサムで翳りのないヒーローというだけで、まるでのっぺらぼうみたいに個性も性格の面白さもない。ひたすら脇役の不肖の金持ちアル中ドラ息子&淫蕩娘のキャラクターの面白さの方が突出した印象を残すという著しくバランスを欠いたヘンな作品ではあります。もっともっとこの監督の作品を観てみたいなあ・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2008-06-15 09:40:52)
544.  女であること
オープニングの若き丸山明宏大先生のヘンテコな主題歌、自転車で京都の街を颯爽と駆け抜けていく久我美子の後ろ姿を捉えたショットを見る限りでは、観客ははなっからこれはコメディーだと思ってしまうはず。ところがところが、本編が始まると内容は結構シリアスゆえ面食らってしまいます。私は以前「挽歌」(7点)という映画で、久我嬢が中年男森雅之を翻弄しまくる同音異曲小悪魔キャラをすでに観てしまっていたせいか、ここではそれを関西弁でなぞってる二番煎じにしか見えませんでした。しかも!彼女の衣装(特にラストのレインコート!)といい性格といい、どこかオードリー・ヘプバーン「昼下りの情事」のセンを狙ってるのがミエミエで、なんか自分は嫌でしたね。お目当て香川京子も清楚でキレイにはキレイだけれど、性格がはっきり描かれていないせいか、判決を待つ受刑者の娘らしい薄幸な様子がどうも伺えない。うすボンヤリしてる割りに突発行動的、どこぞの大金持ちのご令嬢?みたいなお洋服をいつも着てるしwまあ、ここでは実力派のお二人といえども、御大原節子の毅然とした貫禄には太刀打ち出来なかったと断言しておきましょう!原節子と久我嬢の♀同士の接吻シーン、不意打ち的でなかなかの見物でしたが。(池袋文芸座「香川京子特集」にて)→
[映画館(邦画)] 6点(2008-06-13 17:04:20)
545.  喜劇 男は愛嬌
とにかくパワフルな渥美清にどうしても会いたくなってこの作品をチョイス。5月からずっと体調を崩していて、覇気も元気も全く失せていた状態だった為。期待通り、いや期待以上の出来で大満足。同年製作同監督作の、本家「フーテンの寅」より面白かったくらい。「外伝・男はつらいよ・オケラの五郎初登場!」といった趣。長い旅(マグロ遠洋漁)に出てきた男が故郷にフラリと戻ってきて、平穏に暮らしていた人々の生活をかき乱し、騒動が一段落すると又海へと戻っていく・・・というオハナシ。これは完璧に「寅さん」のバリエーションですね。実直な弟=寺尾聰は、博=前田吟に相当する役どころ。ただ森崎監督だけあって、登場する女性が皆一筋縄ではいかないところがミソ。ヒロイン倍賞美津子はもとより、五郎の母親(桜むつこ)に至るまで、みんな何事にも動じず生命力がやたら旺盛。何よりあの渥美清節を随所で聞けた事が自分は大満足。亡き渥美さんから自分はまた元気を分けてもらいました。初期から中期の「男はつらいよ」シリーズがお好きな方は是非! 倍賞千恵子・美津子姉妹って全然似てない姉妹だな~って昔っからずっと思ってたけど、若い頃は意外に似てたんですね。新しい発見。
[DVD(邦画)] 7点(2008-06-13 12:59:27)(良:2票)
546.  らせん階段(1945)
サスペンスとしての構成は至ってシンプル。おそらくどんでん返しに次ぐどんでん返しサスペンスに慣れた方にはこれでは物足りないとは思います。でもこれはストーリーより、当時のモノクロ映画技術の粋を集めた、光と影とが織り成すスリルを味わう映画。これカラーだったらさほど面白くはないはず。モノクロ映画である事の長所が遺憾なく発揮されてますね。「ガス燈」や「レベッカ」あたりの、雰囲気醸成に秀でたスリラー映画に高い評価を与えている方に特にお勧め。「疑惑の影」のテレサ・ライトしかり、この種のサスペンス映画には護ってあげたくなるような可憐なヒロイン(この映画ではドロシー・マクガイア)の存在が必須という事を改めて痛感させてくれます。クライマックスの「らせん階段」を中心としたシーンの構成には唸りました。しっかし・・・こんなにも登場人物が少ないのにもかかわらず、ラスト10分前まで真犯人を当てられなかった俺って一体・・・(泣)
[DVD(字幕)] 8点(2008-06-13 12:50:24)(良:1票)
547.  黄線地帯
く、暗い・・・。これが当時からカルト的人気を博した「地帯(ライン)シリーズ」ですかあ・・・。お好きな方にはたまりません的世界観の好事家向きの映画ですねえ・・・。同時期に日活で大量製作されていた小林旭や裕次郎主演「無国籍映画」と同趣向の映画。ただどこまでも明るく乾いたタッチの日活映画と違うのは、こっちには徹底的に暗い情念が画面に漂っているという点でしょう。これは「新東宝」という会社が持つ体質的な暗さなんでしょうか?中川信夫監督の「怪談映画」にも通じるものがこの作品にも顕著に見受けられます。主役のニヒル天地茂氏の顔なんて、いつ吸血鬼に変身してもおかしくない。神戸のカスバ(!)迷宮街に巣食う売春組織の巨悪との対決というのが本筋みたいだが、ストーリー自体はどうでもいいような感じ。この圧倒的暗さの中、カスバのネオンとけばけばしい真っ赤な帽子を被った、あっけらかんヒロイン三原葉子だけが渋い輝きを放っている。あの混沌とした迷宮街ってロケなの?セットなの?一度は訪れてみたい気が(笑)
[DVD(邦画)] 6点(2008-06-08 14:51:44)(良:1票)
548.  恋をしましょう
大傑作「お熱いのがお好き」と遺作「荒馬と女」に挟まれ、ジョージ・キューカー監督作品にもかかわらずマリリン主演作の中では認知度が極めて低い作品。正直あまり期待してなかった分楽しめました。古き良き時代の雰囲気を持ったロマンチック・コメディ水準作。身分違い、人違いから始まる恋愛という脚本も、なかなか手がこんでいて最後まで飽きさせません。原題「レッツ・メイク・ラヴ」(←マリリンのハスキーな歌声がたまらん)という事からしても、邦題は「恋をしましょう」より「愛しあいましょう♪」の方が相応しいような気がしますね。イヴ・モンタンとマリリンが実際にも恋におちてしまったという噂もかくやと思わせるくらい、二人の息がぴったりで観てるこっちは当てられっぱなし。ノンクレジットながら有名スター達の登場シーンにはニヤニヤしっぱなし。好きだなあ、こういう遊び心満点の出演は。生き生きしたマリリン最後の艶姿を見たい方は「荒馬と女」より断然こっちのがお勧めっす!
[DVD(字幕)] 7点(2008-06-07 12:51:06)
549.  岸和田少年愚連隊
ナイナイ好きです。岸和田の街自体には行った事は無いけど大阪と関西弁大好きです。井筒監督の「パッチギ!」には血湧き肉躍りました。でもこの映画での「眼には眼を」「やられたらやり返す」、ただそれ「だけ」に終始する構図は僕はちょっと苦手(←虚弱体質ゆえ)。その反復の無意味さがこの作品の良さだって解ってても苦手。ボケ台詞の的確な間合いとか、秋野暢子扮するオカンの存在感とか、部分部分については感心したけれど。テレビで見かける矢部っちが最近とみに老けたように見えるのは、髭剃り跡がやたら濃いせい?映画の中の大阪って商店街の路上でいきなり喧嘩が始まっても、周囲の人はみ~んなクールつうか無関心なんすね。なんでか不思議。もう日常茶飯事であまりに見慣れた光景だから?
[DVD(邦画)] 4点(2008-05-31 16:52:17)(良:1票)
550.  真実のマレーネ・ディートリッヒ
自分はディートリッヒ全盛期の映画は殆ど観た事がないので、このドキュメンタリー映画を語る資格があるのかどうか甚だ疑問ですが、非常に興味深く鑑賞出来ました。彼女に言わせると、私が観ていた数少ない後期主演映画、「舞台恐怖症」「無頼の谷」「情婦」あたりは単にお金儲けの為の出演だったらしい・・・なるほど・・・。私の中のディートリッヒのイメージは、フォトジェニックな冴え冴えとした美貌、メイクもライティングも完璧を期し、演技よりその存在感と歌唱力で伝説の女優という名声を得たという印象だったんですよね、今までは。『メイクアップが崩れるなんてとんでもないっ!私は女優なのよっ!』的クールで辛辣で高飛車な感じのイメージ(笑)ところがなんとなんと、実像は母性あふれる極めて勇敢なサバサバした女性だったんですね~。びっくり。私にはスタンバーグ映画での隙のない完璧メイクの彼女より、兵士たちと屈託なく笑っている殆どすっぴん姿の彼女の方が人間的により魅力的に映りましたが。ナチスが台頭した頃のアメリカでの微妙な立場を考えると、最前線で兵士を慰問する行為がいかに勇気を要するものだったのか察するに余りある。「ニュールンベルグ裁判」で共演したマクシミリアン・シェル監督「マレーネ」というドキュメンタリー映画(←本人は生前酷評していたらしい)が観てみたいなあ・・・。一本筋の通った骨太人生を送った、20世紀伝説の名女優の生き様と100万㌦の脚線美に興味が有る方は是非!
[DVD(字幕)] 7点(2008-05-30 15:31:20)
551.  砂塵
まるで同年製作フランク・キャプラ監督「スミス都へ行く」のスミス氏=スチュワートが、西部の町ヘ出張にでも行ったかような、平和理想主義者の丸腰保安官代理が主役の西部劇。男も女も血気盛んな無法街の人々を、かなり豪放に太い線でユーモラスに描いてます。ウエスタンとして内容的にはたいしたオナハシではないけれど(お約束事の連続)ディートリッヒとスチュワート御両人の、一見ミスマッチな掛け合いがなかなか楽しめる。酒場での女性同士の取っ組み合いシーンでは、「あの」ディートリッヒ女史にここまでやらせてもいいの?って観てるこっちが心配になる位大暴れさせてます。前半は割と冴えないうらぶれた印象だった彼女が、後半になるにつれ例の華麗な妖艶さを取り戻し最期に至っては女の哀れさまで滲ませ好演、これが伝説の大スターたる所以だったのかと一個の映画の中での変貌ぶりにひたすら感服。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-26 16:15:04)
552.  大平原
史劇以外のデミル監督作品初鑑賞。列車転覆シーンやらインディアン襲撃やら、スペクタクルシーンが随所に用意されているので、まだ保安官すら出てこない西部開拓史初期無法時代のウエスタンの醍醐味は味わえる。が、「大平原」という邦題のイメージとはちょっと違う内容かも。背景の風景とか、スクリーンプロセスを使用して誤魔化している箇所も意外に散見されるのが興を削ぐ。ストーリーは大陸横断鉄道建設に絡む利権の争い、そこに男女の三角関係のメロドラマが加わる内容。女性が主役のウエスタンって、実はあんまり面白くない作品が多いような気が。モンローの「帰らざる河」とか「大砂塵」とか。その中ではまあこれは出来の良い方かなと。ヒロインのバーバラ・スタンウィックは鉄火肌のサバサバした女性を好演、極めて魅力的。「死の谷」でも良かったジョエル・マクリーも颯爽としてここでもカッコ良い。でも個人的な好みだと、ウエスタンはもっと男中心の、女性は彩り程度の扱いの作品が自分は好きですね。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-25 10:52:14)
553.  フェーム
同年製作のミュージカル、オリヴィア・ニュートン=ジョン主演「ザナドゥ」が壊滅的センスの悪さだった為、80年代初頭っていうのはアメリカでも一番ダサめの時代だったのかなあとずっと思ってたんですが、これは違いました。アラン・パーカーの時代を超越した映像センスが今観ても非常に斬新、群像劇としても良く出来てます。つうか、出来損ないの「ザナドゥ」などとは比較しちゃいけないレベルの志と格の高さ。多分公開当時に同じ年頃に観ていたら、かなり評価は違ったと思います。いきなりニューヨークの街角で名曲「フェーム」に合わせ踊りだす、あの熱気の中に自分も包まれてみたかったなあ・・・なんて思ったり。嗚呼、二度と戻れない日々よ・・・。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-24 11:06:37)
554.  チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 《ネタバレ》 
なんかぬるいなあ・・・これ。初盤ラスベガスでチャーリー=ハンクスが仲間たちと浸かってたジャグジーのお湯みたいにぬるい映画。前作の「クローサー」といいこれといい、最近のマイク・ニコルズ監督作品とは何故か自分は相性が悪い。一週間たったら内容そのものも忘れてしまいそう。小説なら、起承転結の「承」の部分を延々といつまでもやっているみたいで一向に興が乗らない。トム・ハンクスもジュリア・ロバーツも特にキャラクターが面白いとは言えず、逆にミスキャストかも。ニコルズ演出も緩急自在に乏しく平々凡々。当時の政府首脳がチャーリーの助言を聞き入れなかった事が、後の9・11を引き起こした遠因かも・・・という事後予見はさて置き、もう少しピリッとした「何か」が欲しかった。このお三人の共演なら、弾けたラブコメかなにか、もっと別の題材で組んでもらいたかったと考えたのは自分だけじゃないはず。
[映画館(字幕)] 5点(2008-05-23 16:48:05)
555.  ミスト 《ネタバレ》 
ありきたりの「モンスターパニック映画」やヒッチコックの「鳥」現代風アレンジかと思わせつつ、極限状態での人間ドラマを狙った秀逸な作品に仕上がっていると思います。本当に気の置けない友人何人かと観れば、鑑賞後の会話は大いに盛り上がるはず。総勢およそ2クラス分位の人数の中、お前なら一体あの中のどの登場人物に比する行動を取るかという議論で。自分に限りなく近いキャラクターの人間は、絶対あの中に一人は居るはず。心から息子を愛し、果敢に行動する主人公タイプか?目の前の現実に耐え切れず毒を呷って自滅するタイプか?呆然自失に陥った輩を扇動し、場の状況を更に悪化させる困ったちゃんか?冴えない外見ながら、実は意外と潜在能力発揮型なのか、それとも最初から最後まで、単なる傍観者のまんまただ「いるだけ」の人間なのか・・・。私は皆から当然主人公タイプではないかと言われるのを暗に期待してたんですが、即座に却下されてしまい(泣)更衣室で幼馴染にモーションかけてみたり、ちょっとだけ義憤にかられ英雄的行動を取ってみたりするけど、最期は生贄扱いにされ涎をたらしながら許しを乞いつつ魔物に殺られる若い軍人さんタイプだと決め付けられてしまいました。・・・・う~ん、俺って一体他人からどういう風に見られているんだろ・・・?気になる・・・。なかなか自身の客観的な判断っていうのは難しいモンです。狂信的扇動者マーシャ・ゲイ・ハーデンの怪演がこの作品の迫力を一層強めていましたね。彼女が要所要所で暴れてくれたおかげで、この手の映画で途中緩みがちになる手綱が大いに引き締まった印象。ラストの処理の判断は賛否分かれるでしょうが、直前に「巨大生物」を横断させる事で彼らの絶望感を更に煽るシーンがうまく効いて、あの主人公ならああいう行動に出るだろうな・・・と充分納得させてくれたんで自分は支持します!
[映画館(字幕)] 7点(2008-05-18 15:22:30)(笑:1票)
556.  シーラ号の謎
「サイコ」のアンソニー・パーキンスが脚本を担当した事で有名な作品。なかなか良く出来た犯人探しミステリー。ジェームズ・メイスン、コバーン以外、中級スターをズラリと揃え、この手の映画にありがちなキャストの顔ぶれだけでは犯人が分からないような展開になっているので楽しめます。ちなみに自分は見事に犯人当て、ものの見事に外しまくりましたが。←そもそもこの手の映画で犯人当てた試しがないんだよお・・・(泣)でもまあ真相が判った時点で、二度は見なくともいいかなあと思ったのでこの点数。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-16 14:45:39)
557.  泳ぐひと 《ネタバレ》 
十代の頃見て、さっぱり意味がわからなかった映画のひとつ。後日自分が一番信用している映画評論家双葉十三郎氏の批評を読んだ所、「これは一種の時間消失恐怖SF」(←うろ覚え)と書いてらっしゃいました。えええええぇぇぇぇっ!これって「そういう種類」の映画だったんっ??び、びびった・・・。海パン一丁で超セレブ高級住宅街のプールを彷徨し、帰路に着こうと試みる初老肉体派男(バート・ランカスター)のお話。お話自体は単純だけれど、時間が進むにつれ、魚の骨が喉にどんどん引っ掛かっていくような違和感を覚えていくんです。「浦島太郎」的寓話なのか?とも思ったり。もはや取り戻せない輝ける「過去」と「若さ」に対する憧憬がテーマなんかなあって、理解出来ないながらも自分なりに納得させたんですが、まさか時間消失SFとは!もう一回観てみたい映画ですが、今なら多少分かるようになるんかなあ・・・。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-05-12 15:34:31)
558.  妻は告白する 《ネタバレ》 
これは観客(主に男性)の被虐性というか性的嗜好が直に試される映画だと思います。(←キッパリ断言)全編37.8度位の熱にうなされ続けているような、エロ度MAXヴォイスの人妻若尾文子様をもっともっと責めさいなみ、とことんいたぶってみたいと素直に思われるSか、流石に美人の彼女をここまで堕としめるのはやりすぎなんじゃないか?と思わず同情してしまう側か。後者なら、私と同じくおそらく「赤線地帯」や「しとやかな獣」等での悪女的役柄のしたたかな彼女に、一度は手玉に取られてみたいと思うM体質のはず。裁判シーン、彼女に縄を巻きつけた状態での実況検分?は、まるで白昼堂々の公開SMショーみたいでドキドキしてしまいました。脚本担当井手雅人氏、増村監督のお二人は揃って相当のSだとお見受けしたが如何。そもそも川口浩探検隊長に、あそこまで彼女がのめりこむほどの男性的魅力があるのか、という疑問もつい浮かんでしまうが。まあ性的嗜好がどうであれ、この映画では誰もが若尾文子という女優の圧倒的魅力にひたすら平伏さずにはいられないはず。この作品、まだ女性のレビューが皆無のようなので、是非女性側の意見を伺ってみたいですね。
[DVD(邦画)] 8点(2008-05-11 16:16:57)(良:2票)
559.  瞳の中の訪問者
「HOUSE」と同じく、大林宣彦監督のルーツがここにある!ダブルヒロインの輝き(若き日の片平なぎさと志穂美悦子)、過剰なまでの狂おしい「愛」、過剰なまでに鳴り響く荘厳なピアノの音色、後年の大林映画の定番となるある一定の「約束事」みたいな技巧がすでにこの初期作品にも顕著に。通常の映画でならほぼ逸脱する違いない、この監督の今に至るまでの「映画愛」がこの作品にも溢れんばかり。原作は手塚治虫「ブラック・ジャック」の短編「春一番」。昔、これ読んだ記憶有ります。角膜移植を受けたヒロイン(片平)の瞳に映る怪しい男(峰岸徹)の影。彼女に移植された角膜は、殺人事件で殺された女性のものだった・・・というストーリー。ここでのブラック・ジャックはあくまで狂言回し。宍戸錠氏が実写版ブラック・ジャックとしてどうか?という事はこの際どうでも良い。彼はストーリーを進める上での単なる脇役に過ぎません。中盤に間延びする箇所が幾つかあり、映画としての完成度は決して高いとはいえませんが、自分は非常に興味深く鑑賞しました。漫画の映画化を装いつつも、見事な大林監督流「愛の讃歌」になっています。「ねらわれた学園」でキテレツ魔王子を演じた、峰岸徹のルーツも実はこの作品にあったんだ・・・ふ~ん・・・。今や押しも押されぬ二時間サスペンスの女王片平なぎさ、志穂美悦子のご両人は、自分がガキの頃憧れていた「高校生の綺麗な年上のお姉さん」イメージそのもの。これも観ていて嬉しかったっす!前作ほどに有名ではないのは、突っ込みどころが意外に少ないせいか?(笑)「HOUSE」に生理的拒否反応を示さなかった方にはお勧め!
[DVD(邦画)] 6点(2008-05-10 12:35:55)
560.  聖衣 《ネタバレ》 
続編「ディミトリアスと闘士」から先に観てしまうという掟破りの鑑賞法。続編の冒頭で、この作品の結末が明示されていたので、ああ、多分これがこうなってああいう結末になるんだなあって見てると、まさしくその予想通りになる(笑)続編は娯楽大衆色が強いスペクタクル的アプローチに対し、こちらはより宗教的、しかも大真面目で立派な作りになってますね。世界初シネマスコープ方式採用作品として、映画史に残る著名な映画ですが、今となってはブラウン管で見る限りどうという事もない。キリスト教信者の方なら、これは非常に有難いっていう内容なのかな?信者でない自分にはその辺は良くわかりかねます。DVDジャケットの逝っちゃってる(←悟りを開いたともいう)護民兵リチャード・バートンの表情がこの映画の全てを語っているとも言ってよいかも。まだ信仰がそれほど篤いようには見えない、ダイアナ(ジーン・シモンズ!美しい!)を神の国に連れて行くっていう結末は・・・ど~なんだろねえ・・・。ラストシーン、お二人のあまりに幸福そうな表情を見ると、キリスト教に限らず宗教とはまるで縁がない自分としてはちょいと複雑な気分に。まあ当人さえよければそれで大円団なのか。ハ~レ~ル~ヤ~!!
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-09 14:45:31)
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