41. 麻雀放浪記
戦後の混乱期という怪しげな雰囲気を上手く醸し出しており、とくに「東京の花売り娘」の哀調を帯びたメロディーが、この映画にはドンピシャ合っていた。また鹿賀丈史や大竹しのぶをはじめ、演技力確かな役者陣がこの作品を見事に引き締めていた。そんな彼等のしたたかに生き抜く姿を通し、麻雀を知らない人達にも見応えのある作品にはなっていると思います。 7点(2003-07-27 00:05:30) |
42. コナン・ザ・グレート
ずいぶん前にテレビで見ましたが、復讐物の冒険ファンタジーという感じの映画でしたね。とにかく主人公の若者が、ターザン以来の見事な肉体美の持ち主で、どうすればあんな身体になれるのか、目を白黒させたのを覚えています。たしかこの当時、ボディー・ビルが大流行りで、猫も杓子も体道よろしくダンベルを上げ下げしていたものでした。しかし、あの無口な筋肉青年がシュワルツェネッガーだと知ったのは、「ターミネーター」を見てしばらくたってから。 演技派とは一線を画しているシュワの原点ともいえる本作に、う~ん…7点。 7点(2003-07-27 00:04:42) |
43. プレデター
やっぱりシュワは強かった! シュワルツェネッガーの史上最強ぶりを痛感させられた、SFアクション映画の決定版! ! …と言うところか。臭ってきそうなほどヒドい顔だが、ガタイはでかいし透明にもなれる戦士プレデター。しかも強力な武器を持っているという。そんなおっかないヤツに、鉄人シュワがどう知恵を出して闘うかが見どころの迫力満点な映画でした。 7点(2003-07-19 23:10:58) |
44. 霊幻道士
大人から子供まで楽しめる、ホラー・コメディの快作! ! 香港の摩訶不思議な味付けタップリの本作は、親子共ども満足できる怖くて楽しい映画の決定版ともいえる。ところで、両手を前に突き出す「キョンシー跳び」ってやつはけっこう疲れた。 7点(2003-07-05 20:40:41) |
45. 遊星からの物体X
前作の「遊星よりの物体X」はデカい怪人が人を襲うという、古典的な作風の怪物映画だった。本作は不気味な造形が見どころのサスペンス仕上げの映画となっており、緊張感、恐怖感ともども文句なし。エグくて、ヘンてこなモンスターが「出るわ出るわ」でサービス度は満点。マニアには垂涎の逸品でしょうね。 7点(2003-06-28 20:41:47) |
46. トッツィー
今から20年程前、女装とかオカマが認知されていなっかったこの時期(今でも認知されていない?)、この映画のポスターを見たときにはびっくりした。もちろん、「何だ?何だ?」でしっかりと見に行きました。 映画のストーリーよりも、女優を演じているダスティン・ホフマンにあっけにとられ、気がつけば終っていたという感じでしたね。表情やしぐさ、裏声なんか今でも鮮明に覚えています。もともと芸達者なホフマンなんですが、再認識させられた一品でした。 7点(2003-05-31 13:10:30) |
47. アビス(1989)
キャメロン監督の実験的な映像映画。CGの驚異的な映像が最大の売りで、前半が海底で起こる人間ドラマ、後半が寓話を絡めたファンタジー。ひとつの作品ながらも2種、楽しませてくれた。それにしても、本当に美しい映像…。ブルーを基調とした深海もの。目の付けどころは良かった。エド・ハリスのアツクサイ演技には、分かってながらも、くっ、涙が…。無機質なSFものに終らせていないのは、さすがキャメロン。分かってらっしゃる。たしかに、ラストの巨大UFOはいただけナイ。ここだけ大きく浮いていた。 7点(2003-05-11 15:37:33) |
48. スキャナーズ
強烈な描写もあり、しかも切ない雰囲気を漂わす作風はクローネンバーグらしいといえる。さらに薬害問題を絡めるなど、当時としてはタイムリーなアイデアだったのでは? ただ、薬の副作用で超人的な能力(というより破壊力)を身につけるというのは安直過ぎる。クローネンバーグ作品にしてはアイデア、展開ともB級のままで終らせてしまった凡作。 6点(2003-12-29 00:51:45) |
49. オルゴール
「♪ コツコツとアスファルトにきざーむ……♪」当時はよくカラオケで「とんぼ」(「乾杯! !」もね)を歌わせてもらいました。それはさておき、この映画、長渕キックと血まみれのシーン以外はさっぱり思い出せない。おっと、ギャル(古ぅ~)の前でニタニタと長渕が立ちションをするというヤバいシーンがあったゾ、たしか。やはり、カリスマ・長渕剛の迫真の演技と生きざまに酔いしれるファンのための映画なんだろう。まぁ、長渕はわりと好きなミュージシャンだったので、うーん6点。 6点(2003-11-21 12:36:11) |
50. プルガサリ/伝説の大怪獣
つい、ビデオのパッケージにつられて見てしまった(笑)。怪獣そのものは見ての通りゴジラに似ていますね。しかし、ストーリーは勧善懲悪、民話調で「巨人ゴーレム」や「大魔神」に近いかな。しかも人間側の都合通りにはいかない、という教訓めいたオチ付きでタッブリと余韻も残してくれた。(情感に訴えた演出でラストはかなりなものです) ちびプルガサリはホントかわいかった。 6点(2003-05-31 13:09:38) |
51. ザ・フライ2/二世誕生
監督がクローネンバーグじゃあないので、たいして期待はしていなかったんだが…。演出、展開、SFXもまずまずの出来で、“蝿男”というB級ネタをB級の域を出ないモンスタームービーに終らせてしまった感じ。蝿男の武器が消化液ってのはエグかった。B級ネタをSFホラーの名作にまで押し上げた、クローネンバーグの偉才振りを実感させてくれた映画でもありました。 5点(2004-01-19 11:50:06) |
52. 野菊の墓(1981)
名匠木下恵介の手による55年度版「野菊の如き君なりき」は、ノスタルジックな気分に思う存分浸れる紛うことなき名画だった。さて本作は。うーん、聖子ちゃんの演技力はまずまずといったところで、澤井信一郎の演出も悪くはない。ただ、「裸足の季節」「青い珊瑚礁」に代表されるよう、ネアカでキャハハのイメージがまぶたに焼きつく聖子ちゃん。原作に漂う郷愁と物悲しさが今ひとつ感じられなかったですね。やっぱり本作は、聖子ちゃんファンのためだけに作られた映画だったのかもかも・・・。 5点(2003-12-03 15:59:06) |
53. 異人たちとの夏
人間って、今は亡き愛しい人にどうしようもなく逢いたくなる時があるもの。たとえそれが、この世の者で無いものだとしても。主人公(風間杜夫)が、子供の頃に死に別れた両親と再開するシーンは、幻想的でノスタルジックな雰囲気に包まれておりジーンと胸に染み入る。 しかし、やたら濃厚なベッドシーンが多く、この映画に本当に必要だったのであろうか。しかもラストの、B級ホラー以下の演出は突飛過ぎて見事興醒め。名作になり得ただけに残念な映画です。 5点(2003-09-30 10:32:45) |
54. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981)
タイトルがサスペンスフルなので、緊迫感溢れる作品を期待していたんだが…。う~ん、過激なセックスシーンがやたら多く、サスペンスとして見るならば何だかシラけてしまう。やはりこの映画、当時としては大胆な性描写が“売り”の、サスペンスを絡めたハードコアとして見るのが正解なんだろう。それにしても、こういう役のJ・ニコルソンは見事ハマり役というか、まるで地のような演技だった。 5点(2003-09-14 20:05:59) |
55. メジャーリーグ
野球は好きな方なんですが、コメディという作風は合いませんでしたね。そもそもコメディに「そんなアホな~」といえば野暮というものなんだろうけど、言いたくなるようなシーンが多過ぎてあまりノレなかった。野球とコメディが好きな人には、理屈抜きで楽しめる映画なんだろうね。 5点(2003-07-12 20:47:59) |
56. 帝都物語
日本特撮映画の大作を狙ったみたいだけど、緻密で複雑な原作をさばき切れず不発に終った感じがした。登場人物も多過ぎるし、話しはあっちこっち飛び過ぎで、一回見ただけでは分かりづらい。2時間余りでまとめ上げるのであれば、登場人物も思いきってカットする等して、スッキリ仕上げにしたほうが良かったのでは…。加藤保憲(嶋田久作)の強烈なキャラのみが、印象に残った映画でした。 5点(2003-06-07 14:51:22) |
57. ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀
ずいぶん前にビデオで見ましたが、かわい気のないアヒルが活躍するという馬鹿馬鹿しい映画だったと記憶しています。風刺の利いた人気アメコミの映画化らしいですが、どこにもそんなものは感じ取れなかったですね。しかも、ラジー賞総なめという見事なまでの快挙?は、映画史上、屈指の駄作というところか。おっと、リー・トンプソンはチャーミングで良かった! ! 4点(2003-08-09 17:31:43) |
58. ゴーストバスターズ(1984)
何だかな~、笑いに対する日本とアメリカの文化の違いというものを感じるわで、どうも合わなかったですね。ところで「エイリアン」の闘うヒロイン、シガニー・ウィーバーが嘘みたいな役で出ていたのには驚いたよ。 4点(2003-06-07 14:51:12) |
59. 首都消失
女性リポーターを軸にテレビ並のサムいメロドラマを絡めて展開させるわけだが、サスペンスフルなSFモノを期待する者にとってこれでは全くといってよいほど盛り上がらない。さらに追い討ちをかけるのが、関西弁で捲し立てるスキンヘッド姿のデスクの登場シーン。要所要所で現われては進行に水を差し頭痛のタネとなる始末。あの何とも言いしれぬダルダル感のみが全身を覆い尽くし、ありきたりな特撮と捻りのないクライマックスがSFファンを大きく萎えさせる。これが、この映画に対する偽ざる感想。辛辣レビューでゴメンチャイ。 2点(2004-10-10 11:17:44) |