41. ビルマの竪琴(1956)
《ネタバレ》 この作品、人物描写が薄いですね。個性に乏しいというか。普通ならマイナスの要因になるのですが、あえてそうした描写になっているのではと思います。三角山に行って生き残り、ビルマに残る決心をすることになるのは、もしかしたら水島ではなかったかもしれない。あるいはこの映画を見たあなたや私に降りかかったかもしれない。そうした「誰にでも起こるかもしれない」普遍性を感じさせるには、人物の個性は薄い方がいいでしょう。ここがこの映画のもっとも成功したところではないかと思います。 さらに注目したのは、最後に水島の決意を否定するかのような感慨が付け加えられていること。あそこまで来てあれはありなのかとも思われますが、本作では日本に帰った隊の人々、ビルマに残った水島、いずれが正しく正解だったのかという結論を出していません。というか、どちらが正しいかなどということは言えないでしょう。この映画を見ると得てして水島の行為を肯定してしまいますが、映画は必ずしもそうではないというのは面白い。 何にせよ、「生き残った者はどうするべきなのか」という問いは、今日でも自然災害などにおいて生きていると思います。そういう意味では現代にも通ずるところがあり、より普遍性を高めています。そのあたりが、現代におけるこの映画の存在価値ではないかと思いました。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-09-23 20:53:32) |
42. 初春狸御殿
《ネタバレ》 木村恵吾脚本・監督の、“元祖”狸御殿シリーズ。しかしコレ、どうもミュージカルというよりは、レヴューに近いですね。一応ストーリーはありますが、特にどうってことないですし(もちろん、つまらないとは言っていない)。一番メインに思えたのが、狸吉郎さんがやってきて国を挙げて歌い踊るちょっと長めの場面。全国各地の民謡をアレンジし、きれいどころのお姫様がとっかえひっかえ登場して(中村玉緒もいた)、聞いて楽しく見て楽しい。物語中心のドラマを期待するとちょっと違う気もするのですが、これはこれで見ものでした。でもそのおかげで、市川雷蔵もたいした芝居をしていないのですが。根本的には「お祭り騒ぎ」なんですね。 ドラマ部分としては、若尾文子の二役もよかったのですが、菅井一郎の親父狸(タヌキオヤジ?)が色々な意味で大活躍で、ほとんど主役級でした。雷蔵は単なる二枚目だし、勝新太郎も出番が多くないので、よけい目立っています。序盤はこの親父と娘の話がちょっと続き、本題になかなか入らないのが難点か。しかし単純に楽しめる作で、何も考えずに見るにはいいと思います。まあ木村監督以下スタッフは、単に「楽しい映画」を作ろうとしただけで、アホな作品を作る気なんて毛頭なかったと思いますが。 戦前の『歌ふ狸御殿』と比べると、音階になっている階段とか、羽根つきの場面が共通しています。ああいうところがこの監督の趣味のようです。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-09-09 18:27:18) |
43. 王様と私(1956)
《ネタバレ》 シャム版黒船来航! ですな。ということで、テーマは「異文化交流」? そこで起こる対立と理解がユーモアを交えて描かれていて、その点はたいへんよくできていたと思います。この王様はヨーロッパの文化や知識を取り入れようとしているのですが、それはアジアに手を伸ばしているヨーロッパ諸国に対抗するためということで、一応理屈は通っています。そのうえでなお捨てきれない自国の価値観があるということも示していて、そこもまあよかったのではないでしょうか。また、歌がロジャース&ハマースタイン二世、脚本がアーネスト・レーマンということで、『サウンド・オブ・ミュージック』と共通するところが散見されます。細かく比較してみると、なかなか面白いのではないでしょうか。 本作で一番問題なのは、単調な演出。この監督はアングルに工夫するということを知らないようで、ほぼ固定されたカメラによるワンパターンの撮影は、ふだん撮影技法など気にしない私も呆れてしまいました。いくら元が舞台劇だったとしても、これはないでしょう。おまけにほとんど王宮内の話で、終盤近くまで特に劇的な事件も起こらないわけで、下手をすると平板なつまらない作になってしまったところです。それを救ったのは、やはり楽しい歌とデボラ・カー、ユル・ブリンナーなど出演者のお芝居でしょう。つまりこの映画、監督以外はそれぞれ見どころがあったと思います。 ちなみに、元になった実際の話と原作の「小説」自体けっこう違うようですし、お話としてはあくまでフィクションとして扱うのがよいようです。 [映画館(字幕)] 7点(2015-08-15 22:24:19) |
44. 楊貴妃
基本的にメロドラマなので、そういう場面はいいのですが、政治的な話になると、とたんに面白さ半減(以下?)。全編セットというのもいろいろと事情があるのでしょうが、マイナスの要因では。物語的には、楊一族の贅沢ぶりがたいして描かれていないので、後半の展開に説得力がありません。でも最後の締めは、そう悪くはなかったと思います。 [地上波(邦画)] 6点(2015-08-12 19:53:45) |
45. シンバッド七回目の航海
《ネタバレ》 序盤、何の説明もなくお話が始まって島に上陸し、いきなり一つ目巨人と遭遇。サービス抜群で物語のテンポも速く、上映時間が長くない割にはそれを感じませんでした。また、悪の魔術師と協力して事に当たるということで、終盤まで緊張感が感じられてよかったです。 ハリーハウゼンのダイナメーションは、生物の動きがそれらしくていいです。たとえば一つ目巨人が槍を打たれたあとの反応とか、細かいところまで考えられていると思います。合成は粗いのですが、この生物的な動きがクリーチャーを魅力的に見せていました。 残念なのはキャスティングで、シンドバッドとお姫様はどちらもいまいち魅力に欠けます。悪役ソクラの方がかっこよく見えてしまいました。ジンの男の子もなかなか面白いのですが、肝心の主役がどうもいまいち。それほど大きな傷ではないと思いますが。それと、バーナード・ハーマンの音楽がケテルビーのパチモンみたいで面白い。B級感アップに貢献していました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-09 10:16:15) |
46. 狩人の夜
《ネタバレ》 ある意味、ヘンテコな映画です。聖職者であって犯罪者であるというパウエルのキャラクターが面白い。みんなコロッとだまされてしまいますが、やはり聖職者というのが利いているのでしょうね。しかし、本当に信仰心があるクーパーさんはだまされないと……。こういうところ、キリスト教徒の人はどう見るのか、興味があります。 あと、子どもたちが川を下るときの岸辺の描写。色々な動物がいてのどかな雰囲気ですが、そこが緊迫感のある展開と対照的で印象に残ります。パウエルも人を殺して奪った馬に乗り、歌いながらのんびりと追いかけるあたり、不気味さが増します。ここもなかなか秀逸でした。 終盤では、捕らえられたパウエルにジョンが怒りをぶつける場面とか、民衆が暴徒化したりとか、やや唐突で散発的なエピソードが見られますが、それぞれインパクトが強いのであまり気になりませんでした。前者に関しては、「こんな金のためにお母さんが殺されてさんざん追いかけ回されたのか」というような憤怒を感じました。この時パウエルを「お父さん」と呼ぶのは、かなり皮肉っぽいですねぇ。実際、金を持ってきた父親に対する怒りもあったんでしょう。 何にせよ、パウエル役のロバート・ミッチャムの怪演と、対照的なリリアン・ギッシュの存在感、そしてチャールズ・ロートンの演出がおみごとでした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-23 21:07:27) |
47. 汚れなき悪戯
《ネタバレ》 大学生の時、名画座の3本立てで見たことがあります。しかしかなり忘れていたようで、記憶にないところがかなりありました。特にキリスト像に関しては、とっとと動き出してセリフまで喋っているとは驚きました。ここまで来ると初見と変わらないようなような気もします。 私はヨーロッパの文化に関心があるので、キリスト教映画も抵抗なく見られます。しかしそれはあくまで文化的な側面であって、本作のように奇跡をてらいなくストレートに描かれると、ちょっと評価に困ります。もちろん悪い映画とは思いませんが。修道士か12人とか、架空の友達遊びとか、そのあたりもうまく作ってあると思います。そんなこんなで、結局無難な点数を付けざるを得なくて、製作した方々には申し訳ないような気もします。総合的には、わりと好きな作ですし。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-21 20:34:40) |
48. 野郎どもと女たち
それほど悪いとも思わないのですが、肝心のスカイとサラの関係の変化が、ちょっと理屈っぽかったです。ハバナでの会話もあまり面白味がなくてイライラ。けっこう長いのですが、2時間過ぎて下水での賭博の場面あたりから楽しくなってきました。音楽的にも、賭場を開くかどうかで賭をするという内容なのに、どうにも健康的なナンバーばかりで、もう少しドスの利いた歌が聞きたかったです。お話は他愛ないのですが、定番なのでそこは気にならなかったのですが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-09 18:25:12) |
49. 喜びも悲しみも幾歳月
今となっては完全にドラマ(特にNHKの朝ドラあたり)向けの題材で、あちこち転勤するので各地でのエピソードが散発的で物足りなかったり、話の内容も人畜無害で当たり障りのないものが多かったりするのですが、そういった「普通さ」がかえって本作の魅力になっていると思います。その一方で、職業柄日本各地を転々とするという「普通でない」部分もあり、それに伴う風景の美しさも堪能できます。公開当時は戦争を体験した観客が大半だったでしょうから、こうした映画は共感を呼んであたりまえともいえます。今見ると彫りが浅くのっぺりとしていますが、楽しめないわけではありません。というか、こういう映画にはどうもあまり低い点数をつけたくない、というところがあります。戦前から戦後にかけての、日本人の記録という側面も持っていると思いますので。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-25 22:25:39) |
50. 美貌と罪
《ネタバレ》 風俗ものとしてはそれなりの価値があるかもしれませんが、それ以外は今見るとキツイです。戦争未亡人のヒロインが、家族の生活のためにと思って旧友の誘いに乗るのですが、それによって世間の裏側に引きずり込まれるというお話。この映画での女性は徹底的に弱い。ヒロインの妹は結婚して家庭に入るのが当然だと思われている。そういう時代背景ですので、なんだかんだ言っても女性は男に従って、あげくの果てに利用されるだけされて捨てられる。その結果自殺するわけですから、なんとも暗澹たる話で、今ならいくら何でもそうはならないだろうと思いますが。ただ、最後には悪人に正義の鉄槌が下されるという結末で、ここで急に社会派風の話になります。それがテーマだったのかもしれませんが、どうも唐突でとってつけたようにしか見えません。そのあたりがちぐはぐで、さらに印象を悪くしています。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-05-23 19:21:21) |
51. 東京マダムと大阪夫人
《ネタバレ》 コメディなんですが、今笑えるかというと、それほどでもない。しかし、おしゃべりな奥様方や会社でのご亭主たちは「さもありなん」という感じで、楽しめました。お隣同士仲良くしつつ対抗意識を持っているという、微妙な線がよく出ていました。社員のアメリカ行きに八郎君をめぐる三角関係がからむのですが、この組み合わせ方もなかなかうまい。こういう題材って、やり方によってはかなり陰湿でとげとげしいものにもなりますが、そこをコメディ仕立てでカラッと描いているところが、大変よかったです。出演者では、最後に八郎君を譲っちゃう北原三枝がなかなか。おとなしい芦川いづみとの対比もよかったです。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-15 21:21:15) |
52. 悲しみよこんにちは
《ネタバレ》 バカンスでヒマがありあまっているおっさんの色事ごっこにつきあわされたという感じ。娘も最初は調子に乗って同調してたけど、やっぱり子どもらしくそういうのが嫌になって真剣な恋にあこがれるけど、結局大勢は変わらないってこと。まったく埒もない話でした。それに、現代の庶民からすればまったく縁のない、どうでもいいつまらないことで、当時はこういうものが人気があったのかもしれませんが、それも過去のお話でしょう。 ちなみに同じサガン原作の『さよならをもう一度』と比べると、中年男がプレイボーイで女を遊び相手としか思っていないこと、それに恋した中年女が一時は希望をつなぐが、結局は男の本心を知ることなどが共通しています。こういう価値観でものを書くというのは、この人どういう育ち方をしたんでしょう。原作はまったく読む気になりませんが、小説より書いた当人の方に興味があります。小説の方は明らかに時代遅れになったようですし。まあ斬新なものは、陳腐化するのも早いのです。最終的には、手垢のついた「おなじみのパターン」というものが、残ったりするものです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-05-09 17:43:45) |
53. ひばり捕物帖 かんざし小判
《ネタバレ》 本作でのひばりの役回りは、女目明かし・阿部川町のお七。彼女が事件を解決するために、あれやこれやと変装しての潜入捜査。しかもその実体は老中阿部伊予守の妹・妙姫ときては、元ネタが『多羅尾伴内』じゃないかと思われてきます。その辺の真偽は不明ですが、この映画ではひばりの七変化が見どころ。お座敷で舞を披露したり、大詰めでは歌舞伎の弁慶役で見得を切ったり、さらにはその衣装のまま殺陣に臨んだりと、彼女の芸達者ぶりが堪能できます。ホントにこの方は、たいした人だったんですね。 しかしそれ以外はかなり低調で、事件の真相が他愛ないのはまあいいとして、とにかく全体に五月蠅すぎ。東千代之介はことあるごとに「うるさい!」と怒鳴るのですが、当の本人がいちばんうるさいって。とにかくほとんどの台詞を、話すというよりは怒鳴り散らしている。どうもこの人には合わないように思います。お七の子分は堺駿二で、この人も十分面白いと思うのですが、ここではバタバタするだけで魅力が出ていません。本作はコメディの線を狙っているようですが、その味が出ていないのです。また、五郎八が悪人を追っている間に、お七と兵馬で呑みに行くというのもいかがなものか。ひばりファンでないのなら、かなりキツイ映画でしょう。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-22 22:20:56) |
54. 弁天小僧
《ネタバレ》 これも昔の作なので、台詞に聞き取りづらいところがあって残念。また、白浪五人男はすでにおなじみということなのか何の説明もなく出てきますが、現代なら一応説明してもらいたいところでした。中では、日本左衛門役の黒川弥太郎が、貫禄が出ていてよかったです 途中、有名な「知らざぁ言って聞かせやしょう」の場だけ舞台風になるのがすばらしい演出で、ここが一番の見せ場でした。あとは最後、捨てた息子だとわかる場面も、泣かせる展開でいい幕切れでした。 遠山の金さん役で勝新太郎が出ているのですが、出番も多くなくちょっと影が薄い。というか、やはりミスキャストという気がします。別の俳優でもよかったと思いますが、金さん役となると、そうも行かないんでしょうか。雷蔵とのからみは見ていて楽しめますが。 以前見た『切られ与三郎』と同傾向ですが、個人的にはあちらの方が好みかな。しかし、こちらもいい作だと思います。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-20 20:40:09) |
55. 独眼竜政宗
私はこの手の映画やドラマを見るとき、事実に沿っているかどうかはあまり気にしません。映画は基本的にフィクションだと思っているし、歴史のお勉強ではなく楽しむために見ているのだから、面白ければよし。本作は原作はなく、オリジナルの脚本のようですが、観客を楽しませようとドラマチックな事態を次から次へと繰り出してくるところは評価できます。アクションあり、合戦あり、主人公の葛藤ありと、90分程度の映画としては色々な要素を盛り込んでいて、飽きずに見ることができました。ヒロインはお姫様の大川恵子より、佐久間良子の方がいいポジションを取ってました。その父親が大河内傳次郎だったり、輝宗役が月形龍之介だったりと、それなりに豪華なキャストも見ものでした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-04-02 20:32:07) |
56. 素直な悪女
《ネタバレ》 どこが悪女なんだか。まわりの男が勝手に騒いでいるだけで、それを「女がエロイせいだ」と言うのは、一方的に責任転嫁してるだけ。女が挑発したからレイプしてもいいという理屈と同じですよ。特に長男は、ジュリエットに対して「一晩寝れば十分」と言ったり、あげくの果てには売春婦扱いしたりしてますし。 しかし当のジュリエットは、長男に対する思慕を捨てきれず、ミシェルと結婚しても悶々として過ごす日々。そんな迷える娘の心情をブリジット・バルドーが繊細に演じていて、私としてはそちらの方に魅せられました。まあこれに関してはミシェルがいまいち覇気がない、ということがあるようで。鬱屈を吹き飛ばすかのように踊り狂ったあと、ミシェルに平手打ちされてやっと平静に戻るわけですが、これはミシェルが夫としての「力強さ」を示したことが原因でしょう。つまりこの映画は、とことん男目線のマッチョな思想で作られています。そのあたりがどうしようもなく古いというか、かび臭い時代遅れなわけですが、先にも書いたような、自分でもどうしようもない思いに悩むジュリエットには、青春ドラマとして現代にも通ずるところがあって、そのあたりを高く評価しておきます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-22 20:41:19) |
57. ロミオとジュリエット(1954)
68年版だと思って録画したら、こっちでした。しかし古典らしく落ち着いた雰囲気で楽しめました。カラーもどぎつくなく美しい。地味ですが正統派という感じで、いいんじゃないでしょうか。今の観客は、テンポが遅すぎると感じるかもしれませんが。ジョン・ギールグッドが案内役で登場するのも面白い。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-15 10:15:24) |
58. 南国土佐を後にして
《ネタバレ》 渡り鳥シリーズの原型ということで見てみたのですが、話の結構は異なっていて、前科者が世間からなかなか受け入れられず、恋人を救うため一度だけ元の世界に戻るというもの。一応最後あたりは格好いいのですが、それまではうまくいかない主人公。かなり爽快感に欠けます。前科者の立ち直りと、恋人を横取りされた話のからみも、うまくないと思う。さらに、主人公に横恋慕する中原早苗がうっとうしい。どうも、悪いところばかりが目立ちます。西村晃が飄々とした役で、いい味を出していました。 私にとってペギー葉山さんといえば、子どもの頃NHKの歌番組で見た「歌のおばさん」なので、それ以前の若い頃の映像が見られたことが、個人的には収穫でした。けっこうイメージが違うというか、受ける印象が違いました。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-02-26 20:13:05) |
59. 薄桜記
《ネタバレ》 セリフが絶望的に聞き取りにくい。特にモノローグのところは、ぼそぼそ言っているだけでほとんど内容不明。テレビのボリュームを上げて対応しました。 お話の方はなんとも陰々滅々としていて、私の嫌いな「不幸の叩き売り」状態。しかしえてして日本人は、こういうのが好きなようですねぇ。「滅びの美学」(?)と言えば聞こえはいいんでしょうが、あまり高く評価できません。森監督の凝った映像はよかったです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-11-25 22:23:49) |
60. 風雲児 織田信長
《ネタバレ》 全体は大きく3つに分かれていて、最初は平手政秀の自害まで、次が斎藤道三との会見、それ以降は桶狭間の合戦。やはり前半2つのエピソードがいいです。錦之介と月形龍之介・進藤英太郎とのやりとりが見もの。今川義元役の柳永二郎とは、からみがないですから……。それに、どうも後半は間延びした感じで、あまり面白味が感じられませんでした。お話の方は特にコメントするほどでもなく、役者の芝居を楽しむ映画でしょう。濃姫役の香川京子はとても奇麗なんですが、むしろ奇麗すぎ。蝮の娘らしい気の強いところを期待したのですが、それは感じられませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-11-19 21:46:57) |